区分
基礎科目-人間と生活の理解
ディプロマ・ポリシーとの関係
実践能力
倫理観
専門性探求
地域社会貢献
グローバル性
自己研鑽力
カリキュラム・ポリシーとの関係
豊かな人間性
広い視野
知識・技術
判断力
探求心
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
人間と生活の理解のための科目として、倫理学の基本を学ぶ。
科目の目的
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
到達目標
倫理とは何か。人がより良く生きていくためにはどうしたらいいか。といった観点から始まり、現代の生命倫理における主要な問題、日本人の死生観について理解し、これらを踏まえた上で、自己の〈生(命)〉が他者や共同体とどのように関わっているのかについて、自らの考えを論理的に述べることができるようになることを目指す。具体的には、履修判定指標を参照のこと
科目の概要
「倫」という語がもともとは「なかま」を意味していることからも分かるように、「倫理学」とは、人間同士の関係や人間共同体の在り方を問題にする学問分野である。他方で私たち人間は、「なかま」の中で生きる存在であると同時に、一人一人が自らの生を営む個別的な存在でもある。日常においてなかなか実感されにくいこのことが表立って問題になる場面の一つとして、私たちが「死」と向き合うときが挙げられる。例えば、「わたしの死」は、「なかま」の中での死としての共同体的な性格をもつものである一方で、他者に代わってもらうことのできない自己に固有な性格ももっていると考えられる。「本講義では、倫理についての基本的な考え方や、倫理原則・インフォームドコンセント・守秘義務・個人情報保護といった基礎知識を教授したあと、具体的な事例を取り上げ、「人の生死」脳死・尊厳死・安楽死や優生保護法下の強制不妊手術・出生前診断・老々介護といった狭義の生命倫理における主要トピックについて紹介し、自己の考えを省察し、検討する機会を設ける。
科目のキーワード
①倫理原則 ②安楽死 ③尊厳死 ④脳死 ⑤臓器移植 ⑥出生前診断 ⑦老々介護
授業の展開方法
第1回~2回は生命倫理とは何かについて、文学作品を用いながら具体的に考えていく。また生命倫理の基礎的な知識として、倫理原則・インフォームドコンセント・守秘義務・個人情報保護などについて講義をする。3回~7回は「人の死」について、安楽死・尊厳死・脳死・臓器移植といったトピックについて事例を紹介しながら考えを深めていく。第8回からは、強制不妊手術・老々介護といった事例を取り上げる。授業では「模擬裁判」を取り入れる。 模擬裁判を通して学べるねらいは、「物事を 多角的に見る」ことである。また授業で取り上げる事例については、実務経験を取り入れ、学生が多角的な視野から問題を探求できるように心がける
オフィス・アワー
(準備中)
科目コード
BC08
学年・期
1年・前期
科目名
生命倫理学
単位数
2
授業形態
講義
必修・選択
選択
学習時間
【授業】30h 【予習・復習】60h
前提とする科目
看護学の基礎をなす科目の一つで該当しない
展開科目
全ての看護学へ展開する
関連資格
―
担当教員名
伊藤千晴
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
倫理・生命倫理とは何か
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(1回目)は、倫理とは何か、倫理と道徳のとらえ方、倫理と法との違いや、倫理を学ぶことの意義を探求する。さらに医療技術の発展に伴い、新たに生まれた倫理的課題=生命倫理の目的について説明する
講義資料pp
羅生門、別巻 系統別看護学講座「看護倫理」
第2章生命倫理p24-26
コマ主題細目
① 倫理 ② 生きる意味 ③ 生命倫理
細目レベル
① 倫理は、社会生活の中で人々が守るべき一般的な行動規範や指針を示す。倫理学は、この倫理や道徳を探求する。倫理は、私たちの行動や判断に影響を与える重要な概念であり、社会的な共通理解を築る上で不可欠であることを理解する。我々は「どう生きるか。よりよく生きていくためにはどうすればよいのか」を自分自身で考える。地域や時代の違いがある.倫理というのはあらかじめ決まった答えが用意されているものではない.結果だけに着目するのではなく,プロセスが重要であり、そこに倫理のむずかしさ、面白さがあることを押さえる。例に「トロッコ問題」を取り上げる。トロッコ問題あるいはトロリー問題とは、「ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?」という形で功利主義と義務論の対立を扱った倫理学上の問題・課題であり、ディスカッションにより自身の考えを深めていく
② 文学作品「羅生門」を取り上げる。平安時代末期という混沌とした時代背景の中で、ある下人と老婆を通して、私たちが生きるうえで直面する善悪、罪と正義、さらには人としての在り方といった哲学的な問題を深く掘り下げている。本作における人間のエゴや悪の概念が、状況に応じて相手によって態度を変える下人の行動や、生をつなぐために苦渋の選択をした老婆の姿から、私たちは何を読み取るべきか。生きることとは何か、善悪とは何かを考える。『羅生門』では、生と死の暗渠を渡るとき人間の倫理がどのように折り合いをつけられるのかについての鋭い観察がなされている。死者の衣を剥ぎ取る行為は、生の執着と死の放棄を同時に象徴し、喪失と再生の狭間にある人間のジレンマを露わにする。それは、存亡の瀬戸際に翻弄される倫理観のゆらぎを示し、死を境に個人の行動原理がいかに変貌するかを問いかける。 この物語における衣服は、単に物質的な所有物を超えた存在であり、その奪取という行為は人と人との繋がりの途絶えを象徴している。それは、民衆が抱える経済的苦悩と社会的断絶が究極に達した結果であり、その中で人間が如何なる道徳的判断を下すか、生命倫理の根本的な問題をディスカッションにより探求する。
③ 生命倫理とは「学際的状況において様々な倫理的方法論を用いて行う、生命科学と保健医療の道徳的諸次元―道徳的展望、意思決定、行為、政策を含む―に関する体系的研究」こうした生命倫理という分野を生み出すきっかけとなったものは、①ナチズムによる人体実験の問題、②個人の権利意識の台頭及び医事訴訟の問題、③技術の発展と新しい医療の出現。この二つの流れの中で、自己決定権(が生命倫理の重要な概念として定着してきたことを理解する。さらに、医学及び医療技術の進歩も生命倫理という分野の台頭に大きな役割を果たしていく。かつては、多くの場合、生命をできるだけ長く伸ばすことが医療の目的だったと言って過言ではない。平均余命が短かったのである。しかし、医学や医療技術の大きな進歩が状況を変えていく。検査器具や検査技術の発達、新しい薬や新しい手術の開発、新しい治療法の開発、等々が、保険制度の整備や栄養状況の改善等々と相まって平均余命を飛躍的に伸ばすとともに、人生の様々な場面で今までにない新たな選択に人々を直面させ、新しい考察を人々に強いることになっていった背景を押さえる
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 倫理 ② 道徳 ③ トロッコ問題 ④ 羅生門 ⑤ 生命倫理
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
高校で「倫理」を選択した者は「倫理」とは何かについて、授業内容を確認しておく。選択していない者はネット等で「倫理」を検索し、知識を付けておく。
復習は、トロッコ問題「ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?」、羅生門「ある下人と老婆を通して、私たちが生きるうえで直面する善悪、罪と正義、さらには人としての在り方」等について他者の意見を踏まえながら、自分の考えを探求する。また生命倫理については、誕生した社会背景や、現代医療における課題などを整理しておく
生成AIを活用し、生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせ、省察する。
2
倫理原則
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(2回目)は、生命倫理を考えていく上での基盤となる、倫理原則・インフォームドコンセント・個人情報保護等について理解を深める
講義資料PP
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」
第2章生命倫理p28-39
コマ主題細目
① 倫理原則 ② インフォームドコンセント ③ 個人情報保護 ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① 倫理原則とは、『生命医学倫理の諸原則』でトム・L・ビーチャムとジェイムズ・F・チルドレスが提唱した「医療倫理の四原則」のことで、医療において倫理的な問題に直面したとき医療従事者はどのように対処すべきか、その指針となるものである。4原則とは「自律性の尊重」「無危害」「善行」「公正」である。「自律性の尊重」とは患者さんが自律的にものごとを決定し、行動することを尊重し、それを妨げないことである。「無危害」とは患者さんに危害を加えないこと、また危険を予防することである。苦痛を引き起こさず、可能な限り侵襲が少ない方法を選択できるように援助することなどを含む。「善行」とは最善をつくすことである。ただし、最善とは医療従事者が考える最善ではなく、患者さんにとっての最善、患者さんが考える最善のことである。「公正」とは患者には常に平等・公平に対応することであり、限りある医療資源を平等に配分、提供することも含む。
② ② 看護者の倫理綱領第4条「看護者は、人々の知る権利及び自己決定の権利を尊重し、その権利を擁護する」つまり、患者の権利の重要性についてであり、基盤に告知やインフォームドコンセントのことが含まれる。患者の権利については、「ニュルンベルク綱領」「ヘルシンキ宣言」といったわが国における負の歴史についても触れる。また、患者本人が自らのもつ価値観に基づいて下す決断の基盤となるものがインフォームドコンセントであることを理解する。インフォームドコンセントとは、医療者から十分な説明を聞き、患者が理解・納得・同意して自分の治療法を選択することである。ただし、患者の年齢や判断能力に十分留意し、看護師は患者の望ましい自己決定を支援することが重要であることを押さえる
③ 守秘義務とは、患者の情報を管理する主体は患者にある.診療上知り得た情報は,患者の個人情報であるためむやみに口外することは禁じることである。患者の死後や退職後に漏らしても罰せられる。ただし、守秘義務の解除として、1.法令に基づく場合(国の統計調査,感染症,届け出疾患,犯罪捜査照会等)2.本人の同意を得ることが困難な場合、3.患者が重大な危害にさらされている可能性が高い場合、以上3点について押さえ、職業倫理について考察を深める。さらに、患者側は自分自身についての情報をコントロールする権利を持っており,これを認めたのが個人情報保護イコールプライバシー権に基づくものであることを押さえる。=カルテなどの診療記録は本人や代理人の要求に応じて開示
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 倫理原則 ② 患者の権利 ③ インフォームドコンセント ④ 守秘義務 ⑤ 個人情報保護
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
復習・予習課題
予習として、看護学原論で使用する、日本看護協会会出版会の「看護者の倫理綱領」前文および条文1~15条、特に第4条について熟読しておく。復習として、倫理原則の4原則、それぞれの意味と違いについて理解し、併せて「守秘義務」「個人情報保護」「患者の権利とインフォームドコンセント」については大変重要な概念であるため、十分理解し説明ができるようにしておくこと。生成AIを活用し、倫理原則に関するテスト問題を作成し、理解を深める。
3
安楽死と尊厳死
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(3回目)は、生命倫理を考えていく上での「安楽死」「尊厳死」について理解を深める
講義資料pp
東海大学安楽死事件
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」第4章市の生命倫理p60-70
コマ主題細目
① 安楽死 ② 尊厳死 ③ 東海大学安楽死事件 ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① 安楽死には2種類ある。積極的安楽死とは患者の命を終わらせる目的で「何かをすること」、消極的安楽死とは患者の命を終わらせる目的で「何かをしないこと」である。日本では積極的安楽死は法律で禁止されている。しかし安楽死に関する事件は後を絶たない現状がある。生命あるものは必ず死がある。古代から生と死は、私たちの永遠のテーマである。医学・医療技術の進歩によって全く新たな現象が生じてきた。それは人の死の場面で、様々な選択肢が生じてきたことである。医療従事者にとしても「死」は抽象的な概念ではなく、現実に差し迫った問題として調面するものになってきた。「高瀬舟」を通して安楽死について探求する。
② ② 生命あるものは必ず死がある。古代から生と死は、私たちの永遠のテーマである。医学・医療技術の進歩によって全く新たな現象が生じてきた。それは人の死の場面で、様々な選択肢が生じてきたことである。医療従事者にとしても「死」は抽象的な概念ではなく、現実に差し迫った問題として調面するものになってきた。尊厳死とは、過剰な治療による必要以上の延命を患者本人の意思によって拒否し、疼痛から解放され、人格を持った人間としての尊厳を保持しながら自然な死を迎えることであり、安楽死とは根本的に意味が異なることを理解する。自分が不治の病や末期になった時のために,無意味な延命処置を断り,自然死を迎えるために,あらかじめ書いておく宣言書・またはそれを記録した遺言書についても理解する
③ ③ 東海大学安楽死事件とは、日本で初めて医師の手により薬物が投与され、患者を死に至らしめた事件である。医師は、殺人罪で起訴、裁判所は殺人罪の成立を肯定し、被告人を懲役2年、執行猶予2年の刑に処した.この判決は控訴されず、そのまま確定した.この事件を振り返り、自分が裁判官・医師・患者家族、それぞれの立場に立った時を想定し、ディスカッションする。ディスカッションを通して、改めて人の死「安楽死」について探求する。
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 積極的安楽死 ② 消極的安楽死 ③ 尊厳死 ④ リビングウィル ⑤ 事前指示書
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
復習・予習課題
予習として、2回目で講義した倫理原則の4原則の内容を確認しておくこと。
復習として、東海大学安楽死事件の事例を読み返し、3回目のディスカッションを通して他の人の考えを踏まえ自身の安楽死⇒人の死について探求する。現在日本では安楽死は違法である。では法律化すべきか否か、それぞれのメリットデメリットも踏まえながら考える。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
4
安楽死と尊厳死
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(4回目)は、人の死「安楽死」「尊厳死」について理解を深める
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」第4章 死の生命倫理p60-70
講義資料PP
コマ主題細目
① 安楽死 ② 尊厳死 ③ 自分らしく死ぬ権利 ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① ① 安楽死には2種類ある。積極的安楽死とは患者の命を終わらせる目的で「何かをすること」、消極的安楽死とは、疼痛を伴う不治の病にある患者に無意味な治療を継続しないとするものである。安楽死は、医療者が他者の生命を、例え消極的であっても死の方向に意識してコントロールすることであり、患者に寄り添い看取る看護職にとっては常に葛藤を生じることになる。また仮に安楽死が日本で認められた場合、どのような課題が生じるのか。現在の緩和医療は継続されるのか、西欧的合理主義によって支えられる安楽死の概念に対して、多くの日本人は、人間の生存の意味に関する判断基準が不明確であるうえ、それを本人ではなく他者が決めることに対して賛否両論ある中で自分の考えを深めていくことをねらいとする。
② ② 尊厳死は「患者の権利に関する世界医師会リスボン宣言」でもリビングウィルとして認められており、患者本人の意思によって過剰な治療による必要以上の延命を拒否し、人格を持った人間としての尊厳を保持しながら自然な死を迎えることを、患者の権利とするものである。したがって、他者によって人為的な死を迎える安楽死とは、一線を画している。終末期医療や終末期ケアは、このリビングウィルの精神に基づいて行われている。看護職は死へのプロセスにある患者の苦痛を軽減し、安楽な状態を維持できるように環境を整えることによって、最期まで患者を看取る責任があるとする尊厳死に対して、賛否両論ある中で自分の考えを深めていくことをねらいとする。
③ ③ 2016年6月、健康な20代の女性が、自分は「生きるのに向いていない」という理由で「安楽死」を要請し、3人の精神科医によってその希望が認められたことが報道された。この女性は健康上の問題を抱えているわけではなかったが、幼少時の虐待が原因で、常に自殺願望が頭から離れなかったという。人生の最終段階にあったわけでもなく、末期医療から生じる肉体的苦痛もない、健康体である彼女からの、医師の手を借りた死のリクエストが承認されたという事実は、国際的な物議を起こした。日本ではALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者に対する嘱託殺人事件が起きた。これらの事件を取り上げ『死ぬ権利はあるか』の中で、容認派、反対派それぞれの意見を検討したうえで、安楽死・尊厳死を法制化することについて探求する
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 安楽死 ② 尊厳死 ③ リビングウィル ④ リスボン宣言 ⑤ 死ぬ権利
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習復習として、医学書院 別巻「看護倫理」(教科書指定)第4章:死の生命倫理について熟読する。「安楽死」を求めるのは難病患者ばかりではない。日本の自殺者の4割が高齢者であり、その大半は家族と同居している。その理由は「邪魔者扱いされている感じがするし、迷惑をかけてすまない」という気持ちからである。多死社会を迎えつつある日本で「安楽死」問題は、今後医療現場はもとより社会を揺るがす大問題になるのではないか。ということを念頭に置き、自分の考えを整理しておく。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
5
脳死と臓器移植
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(5回目)は、人の死「脳死」「臓器移植」について理解を深める。
講義資料PP
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」第5章先端医療と制度をめぐる生命倫理p74-78
コマ主題細目
① 脳死 ② 臓器移植 ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① 脳は、その構造と役割(機能)から大きく3つに分けられる。知覚、記憶、判断、運動の命令、感情などの高度な心の働きを司る大脳と、運動や姿勢の調節をする小脳、そして呼吸・循環機能の調節や意識の伝達など、生きていくために必要な働きを司る脳幹である。大脳、小脳のある程度の損傷は、回復の可能性もありますが、脳幹は、その機能を消失すると生命を維持することができなくなる。脳死とは、脳幹を含む、脳全体の機能が失われた状態である。回復する可能性はなく元に戻ることはないとされている。
薬剤や人工呼吸器等によってしばらくは心臓を動かし続けることはできるが、やがて心臓も停止する。
脳死について理解する。
② 日本では、脳死での臓器提供を前提とした場合に限り、脳死は人の死とされる。臓器移植は、善意による臓器の提供により、成り立つ社会性の高い医療です。誰もが選択することのできる4つの権利が担保されている。これは、自分の死後に臓器を「提供する権利」「提供しない権利」、あるいは移植が必要なほど重い臓器の機能不全となったときに、移植を「受ける権利」「受けない権利」という権利であり、どの考え方も自由に選択でき尊重されるべきものである。そもそも「脳死」を人の死として認めていいのか、事例をもとに賛否両論ある中で自分の考えを深めていくことをねらいとする。
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 脳死 ② 移植医療 ③ 臓器移植 ④ 脳死判定
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、「脳死」と「植物状態(人間)」の違いについて調べてまとめてくること。
復習として、授業で視聴した「終わりない生命の物語 ぬくもりの境界線」10歳の駿は突然の事故に遭い脳死を宣言された。 医師から臓器提供の意思を確認され動揺する家 族。将来人を助ける仕事をしたいという駿の言葉を 思い出す父健一だが・・・このドラマを思い出し、脳死・臓器移植に関する自分の考えをまとめておくこと。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
6
移植医療と再生医療
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(6回目)は、人の死「移植医療」「再生医療」について理解を深める。
講義資料PP
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」第5章先端医療と制度をめぐる生命倫理p79-87
コマ主題細目
① 移植医療 ② 再生医療 ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① ① 移植医療の歴史的背景と移植医療の現状について概観し、移植医療をめぐる生命倫理の課題について探求する。臓器移植法が改正され、徐々に脳死下臓器提供が増加してきているが、いまだに先進国に比して少ない。その原因は、1968年に日本初となる和田移植が行われた以後、臓器移植に対する議論に31年間を費やした日本の移植医療の立ち遅れ、日本人特有の倫理観、加えて潜在的ドナーが顕在化せず、臓器提供の選択肢が呈示されないことにあると考えられる。臓器移植法で扱われていない皮膚、心臓弁、血管、骨・靭帯、膵島、気管・気管支、網膜、羊膜(卵膜)、歯(歯髄)といった組織の移植医療については実施の根拠となる法律が整備されていない。一方再生医療における各種法や体制の整備については政府行政が行ってきた。承認された再生医療等製品の数も年々増えつつあるが、国際的競争力をより高めていくためには、これらの枠組みの見直しやより柔軟な運用も必要となってきている。賛否両論ある中で自分の考えを深めていくことをねらいとする
② 再生医療(細胞治療)とは、主として培養増殖した幹細胞を体内に移植することにより機能的・器質的に障害された臓器や組織の改善や修復を目指す医療である。 これまでの治療法では改善が困難である難治性疾患に対する治療法としても大変期待されており、臨床研究が盛んにおこなわれている現状を概観し、再生医療をめぐる生命倫理の課題について探求する。現在のips細胞は、分化多能性がどのようにして獲得されるのかが未解明であり、臨床応用についてもまだ技術的な課題が残っている。「なにをどのような方法で再生させて良いのか」賛否両論ある中で自分の考えを深めていくことをねらいとする。
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 移植医療 ② 再生医療 ③ 臓器移植 ④ IPS細胞
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、「移植医療」と「再生医療」の違いについて調べてまとめてくること。
復習として、講義資料を読み返し、使用した事例について振り返り、「移植医療」と「再生医療」の生命倫理の課題について以下の点に焦点を置き、自分の考えを整理しておく。移植医療⇒①資源配分の課題、②移植医療の心理的抵抗感、③生体移植の課題。再生医療⇒①ES細胞の課題、②どこで発生させるか、③何を再生させるか、④どのような方法で再生させるか。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
7
ディベート 事例紹介
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(7回目)は、8回目から導入する3事例をもとにディベートの目的や仕方について説明する
講義資料pp
コマ主題細目
① ディベート ② 事例紹介 ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① ディベートとは「ある論題について2つの派が肯定側・否定側に分かれて、聞き手が納得できるような客観的資料に基づき一定のルールで議論する討議法である。メリットとして、①客観的分析が身につく、②論理的思考が身につく、③発表能力が身につく、④より良い聞き手になれる、⑤情報収集力が身につく、⑥主体的学習態度を養うことができる、⑦知識の統合ができる、⑧共感的態度が身につく、等がある。これら8点は看護師になるために必要な力であることを認識する。しかし、反面、こぎつけや論理の飛躍に陥る可能性や限られた学生だけが発言しないよう進行に配慮が必要であることを理解する。ディベートは正答を目的としているのではない。答えが正しいか誤っているのかを決めるのではなく、討論する過程で学ぶということを理解する。
② 今回のディベートで用いる論題を4つ説明する。①老々介護、認知症のAさんが電車にはねられ死亡する事故が起きた。JR東海はAさんの家族に損害賠償を請求。 一審の名古屋地裁が全額の支払いを命じた判決をきっかけに、「責任をすべて家族に押しつけるのはおかしい」という世論があがった。②代理母出産、日本では代理母出産は認められておらず、代理母出産を希望する場合は海外で利用することになる。③出生前診断と選択的人工妊娠中、妊娠満22週未満における出生前診断は人工妊娠中絶も許容される時期であることから妊娠を継続するかどうかの選択も包含した倫理的な問題がある。④患者さんに癌と伝えて良いか。告知の問題である。現在告知は当たり前になってきたが、医療現場では疾患に限らず,医療者のミス(医療過誤)や医療者の技量,医療施設の治療成績などについてどこまで患者や家族らに告げるべきか,あるいは告げるべきではないかという問題がある。以上の倫台をディベートにより掘り下げて考えていく。
④ ―
⑤ ―
キーワード
① ディベート ② 老々介護 ③ 代理出産 ④ 生殖補助医療 ⑤ 告知
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として医学書院 別巻「看護倫理」(教科書指定)第3章、第4章をよく読み、性と生殖の生命倫理・死の生命倫理について自分の考えを整理しておくこと。
復習として、本日取り上げた論題「老々介護」について、関連する資料や文献を探し、自分の考えを整理しておく。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
8
老々介護
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(8回目)は、老々介護の倫理的課題について事例を用いてディベートを導入し、考えを深める
講義資料pp
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」第10章領域別看護における倫理的課題とケーススタディp207-213
コマ主題細目
① 認知症高齢者の意思決定支援 ② 支援者に求められること ③ ディベート ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① 2018年6月に厚生労働省は、【認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン】を公開した。基本的考え方として、○認知症の人を支援するガイドラインである。○特定の職種や特定の場面に限定されるものではなく、認知症の人の意思決定支援に関わる全ての人による意思決定支援を行う際のガイドラインである。以上3点について理解すること。意思決定支援とは、認知症の人の意思決定をプロセスとして支援するもので、通常、そのプロセスは、本人が意思を形成することの支援と、本人が意思を表明することの支援を中心とし、本人が意思を実現するための支援を含むことを理解する。
② 支援者に求められることとして、多職種との情報共有や支援者がひとりで抱え込むのはやめる。本人と本人の家族から「語り」を聞く。聞くことにより、語りから、認知症の人の意思が推定できる。言語的コミュニケーション能力の低下から意思を持っていないかのように見えるかもしれないが、実際には自分の価値観・感受性や意思を強く持っているということを理解する。ただし、意思決定支援の限界についても理解しておく。本人または第3者の生命や身体等重大な権利を侵害する場合、経済的理由等による制約により実現不可能である場合、提供されるケア内容や生活環境が、言語的に表現できない自分の意思と合っていないとき、認知症の行動・心理症状(BPSD)という形で意思を表現することがある
③ 認知症のAさんが電車にはねられ死亡する事故が起きた。JR東海はAさんの家族に損害賠償を請求。 一審の名古屋地裁が全額の支払いを命じた。その後最高裁ではJR側が敗訴したのをきっかけに、「責任をすべて家族に押しつけるのはおかしい」という世論があがった。この事例を題目に、認知症高齢者を抱える家族に対して監督義務がどこまであるのかを話し合い、①客観的分析が身につく、②論理的思考が身につく、③発表能力が身につく、④より良い聞き手になれる、⑤情報収集力が身につく、⑥主体的学習態度を養うことができる、⑦知識の統合ができる、⑧共感的態度が身につくことを期待する
④ ―
⑤ ―
キーワード
① ディベート ② 老々介護 ③ 認知症高齢者の意思決定支援 ④ 意思決定支援ガイドライン
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、「老々介護」について、関連する資料や文献を探し、自分の考えを整理しておく。
復習として。本日取り上げた事例を振り返り、老々介護の難しさ、高齢者が高齢者を介護している場合、肉体的・精神的な限界が来て、介護者本人も第三者のサポートがないと生活できない、いわゆる「共倒れ」状態になることも考えられる。同じ事件が繰り返されないためにはどうしたらいいのか、自分の考え整理しておく。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
9
代理母出産
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(9回目)は、生殖に対する医療的介入の倫理的課題について事例を用いてディベートを導入し、考えを深める。
講義資料pp
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」
第3章生殖の生命倫理p48-50
コマ主題細目
① 代理母出産 ② 生殖補助医療 ③ ディベート ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① 代理出産については、国内で行っている医療機関はなく、アメリカのほか、タイや台湾などでの代理出産をあっせんする業者があり、実際にそれによって子供を得た人が増えている。その多くが金銭的な報酬を介したものであることによる倫理的課題について探求する。さらに、我が国の民法では「産んだ女性」が母親とみなされるため、代理出産で産まれた子供を自分の子供として認めてもらえず、養子縁組などによって法律上の親子関係が作られることを理解したうえで、倫理的問題について考える
② あなたの遺伝子の半分がどこからきたのかわからないとしたら?いま、精子提供によって生まれてきた子どもたちが、生物学上の父が分からないことによる不安感や欠落感に悩み、その声を上げ始めている。そもそもAID(非配偶者間人工授精)や体外受精、代理母出産など生殖補助医療は、不妊カップルのどうしても子どもがほしいという願いをかなえるために生まれた技術である。そのため生殖補助医療では、不妊に悩むカップルの救済にのみ焦点があてられ、生まれてくる人たちの権利や福祉(幸福)を考えることがずっと置き去りにされてきた経緯がある。そのような生殖補助医療を考える上での倫理的問題について考えを深めていく。
③ ディベートとは「ある論題について2つの派が肯定側・否定側に分かれて、聞き手が納得できるような客観的資料に基づき一定のルールで議論する討議法である。メリットとして、①客観的分析が身につく、②論理的思考が身につく、③発表能力が身につく、④より良い聞き手になれる、⑤情報収集力が身につく、⑥主体的学習態度を養うことができる、⑦知識の統合ができる、⑧共感的態度が身につく、等がある。これら8点は看護師になるために必要な力であることを認識する。しかし、反面、こぎつけや論理の飛躍に陥る可能性や限られた学生だけが発言しないよう進行に配慮が必要であることを理解する。ディベートは正答を目的としているのではない。答えが正しいか誤っているのかを決めるのではなく、討論する過程で学ぶということを理解する。
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 代理母出産 ② 生殖補助医療 ③ ディベート
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、医学書院 別巻「看護倫理」(教科書指定)第3章をよく読み、性の生命倫理・生殖の生命倫理・生殖補助医療・生殖に対する医療的介入の課題について整理しておく。
復習として。本日取り上げた事例を振り返り、代理出産の法規制は以下にあるべきかについて振り返り、自分の考えを整理しておく。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
10
代理母出産
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(10回目)は、代理出産に対して、個々で調べて知識を深める
講義資料pp
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」
第3章生殖の生命倫理p48-50
コマ主題細目
① 代理母出産 ② 生殖補助医療 ③ ディベート ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① 代理出産については、国内で行っている医療機関はなく、アメリカのほか、タイや台湾などでの代理出産をあっせんする業者があり、実際にそれによって子供を得た人が増えている。その多くが金銭的な報酬を介したものであることによる倫理的課題について探求する。さらに、我が国の民法では「産んだ女性」が母親とみなされるため、代理出産で産まれた子供を自分の子供として認めてもらえず、養子縁組などによって法律上の親子関係が作られることを理解したうえで、事例について理解を深める。
② あなたの遺伝子の半分がどこからきたのかわからないとしたら?いま、精子提供によって生まれてきた子どもたちが、生物学上の父が分からないことによる不安感や欠落感に悩み、その声を上げ始めている。そもそもAID(非配偶者間人工授精)や体外受精、代理母出産など生殖補助医療は、不妊カップルのどうしても子どもがほしいという願いをかなえるために生まれた技術である。そのため生殖補助医療では、不妊に悩むカップルの救済にのみ焦点があてられ、生まれてくる人たちの権利や福祉(幸福)を考えることがずっと置き去りにされてきた経緯がある。そのような生殖補助医療を考える上で、提供した事例をもとに倫理的問題について考えを深めていく。
③ ディベートとは「ある論題について2つの派が肯定側・否定側に分かれて、聞き手が納得できるような客観的資料に基づき一定のルールで議論する討議法である。メリットとして、①客観的分析が身につく、②論理的思考が身につく、③発表能力が身につく、④より良い聞き手になれる、⑤情報収集力が身につく、⑥主体的学習態度を養うことができる、⑦知識の統合ができる、⑧共感的態度が身につく、等がある。これら8点は看護師になるために必要な力であることを認識する。しかし、反面、こぎつけや論理の飛躍に陥る可能性や限られた学生だけが発言しないよう進行に配慮が必要であることを理解する。ディベートは正答を目的としているのではない。答えが正しいか誤っているのかを決めるのではなく、討論する過程で学ぶということを理解する。
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 代理母出産 ② 生殖補助医療 ③ ディベート
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、医学書院 別巻「看護倫理」(教科書指定)第3章をよく読み、性の生命倫理・生殖の生命倫理・生殖補助医療・生殖に対する医療的介入の課題について整理しておく。
復習として、本日取り上げた事例を振り返り、代理出産の法規制についての自分の考えを整理しておく。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
11
代理母出産
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(11回目)は、代理出産に対して、根拠に基づき自分の意見を発表する。
講義資料pp
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」第3章生殖の生命倫理p48-50
コマ主題細目
① 代理母出産 ② 生殖補助医療 ③ ディベート ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① 代理出産については、国内で行っている医療機関はなく、アメリカのほか、タイや台湾などでの代理出産をあっせんする業者があり、実際にそれによって子供を得た人が増えている。その多くが金銭的な報酬を介したものであることによる倫理的課題について探求する。さらに、我が国の民法では「産んだ女性」が母親とみなされるため、代理出産で産まれた子供を自分の子供として認めてもらえず、養子縁組などによって法律上の親子関係が作られることを理解したうえで、事例について自分の意見を述べる
② あなたの遺伝子の半分がどこからきたのかわからないとしたら?いま、精子提供によって生まれてきた子どもたちが、生物学上の父が分からないことによる不安感や欠落感に悩み、その声を上げ始めている。そもそもAID(非配偶者間人工授精)や体外受精、代理母出産など生殖補助医療は、不妊カップルのどうしても子どもがほしいという願いをかなえるために生まれた技術である。そのため生殖補助医療では、不妊に悩むカップルの救済にのみ焦点があてられ、生まれてくる人たちの権利や福祉(幸福)を考えることがずっと置き去りにされてきた経緯がある。そのような生殖補助医療を考える上で、提供した事例をもとに倫理的問題について考えを深め、自分の意見を述べる。
③ ディベートとは「ある論題について2つの派が肯定側・否定側に分かれて、聞き手が納得できるような客観的資料に基づき一定のルールで議論する討議法である。メリットとして、①客観的分析が身につく、②論理的思考が身につく、③発表能力が身につく、④より良い聞き手になれる、⑤情報収集力が身につく、⑥主体的学習態度を養うことができる、⑦知識の統合ができる、⑧共感的態度が身につく、等がある。これら8点は看護師になるために必要な力であることを認識する。しかし、反面、こぎつけや論理の飛躍に陥る可能性や限られた学生だけが発言しないよう進行に配慮が必要であることを理解する。ディベートは正答を目的としているのではない。答えが正しいか誤っているのかを決めるのではなく、討論する過程で学ぶということを理解したうえで、ディベートに参加する。
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 代理母出産 ② 生殖補助医療 ③ ディベート
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、医学書院 別巻「看護倫理」(教科書指定)第3章をよく読み、性の生命倫理・生殖の生命倫理・生殖補助医療・生殖に対する医療的介入の課題について整理しておく。
復習として、本日取り上げた事例を振り返り、代理出産の法規制についての自分の考えを整理しておく。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
12
患者の権利とインフォームドコンセント
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(12回目)は、患者の権利と告知について事例を用いてディベートを導入し、考えを深める。
講義資料pp
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」
第2章生命倫理p34-36
コマ主題細目
① 患者の権利 ② インフォームドコンセント ③ 告知 ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① 看護職の倫理綱領第4条「看護職は、人々の権利を尊重し、人々が自らの意向や価値観にそった選択ができるよう支援する」と明記されている。つまり、知る権利と自己決定の権利=患者の権利、告知、インフォームドコンセントについて理解が必要である。患者本人が自らのもつ価値観に基づいて下す決断の基盤となるものがインフォームドコンセントである。インフォームドコンセントとは医療者から十分な説明を聞き,患者が理解・納得・同意して自分の治療法を選択することであり、留意点として患者の年齢や判断能力を加味しながら看護師は患者の望ましい自己決定を支援しなければいけない。個人の価値観や信念を尊重し,その人が下した選択は尊重されるべきであるとする考えであり、患者の望まないことは行わず,患者が望むことを実行に移すこと,患者と約束したことを行う義務であることを理解する.
② インフォームドコンセントとは医療者から十分な説明を聞き,患者が理解・納得・同意して自分の治療法を選択することであり、留意点として患者の年齢や判断能力を加味しながら看護師は患者の望ましい自己決定を支援しなければいけない。インフォームドコンセントを基盤としたリビングウィルと事前指示書についても理解する。リビングーウィルとは、自分が不治の病や末期になった時のために,無意味な延命処置を断り,自然死を迎えるために,あらかじめ書いておく宣言書・またはそれを記録した遺言書であり、事前指示(アドバンス‐ディレクティブ)は、ある患者あるいは健常人が,将来自らが判断能力を失った際に,自分に行われる医療行為に対する意向を前もって意思表示することである.
③ 告知とは、医療者が患者に真実を伝えるということである。わが国には、告知のあり方を規定した法律やガイドライン等はない。倫理的な観点から、以下の3点について原則的な考え方を整理し理解する。①患者の権利の尊重。告知を考える際には、患者に「どのような情報を得たいか」をみずからの意思で決めることができる機会を提供するべきである。そのうえで、望む情報を適切に提供するとともに、望まない情報を伝えることがないように配慮して対話を行う必要がある。②告知によってもたらされる苦痛に対するケアの提供、③適切な告知手順の計画を早期から作成しておくことが望ましい
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 患者の権利 ② インフォームドコンセント ③ リビングウィル ④ 事前指示書 ⑤ 告知
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、医学書院 別巻「看護倫理」(教科書指定)第2章及び第4章p66~「告知についての課題」をよく読み、患者の権利、インフォームドコンセント、リビングウィル、事前指示書、告知について理解をしておく。
復習として、講義で配布したppを読み返し、患者の権利、インフォームドコンセント、リビングウィル、事前指示書、告知について知識を整理しておく。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
13
患者の権利とリビングウィル
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(13回目)は、患者の権利とリビングウィル、アドバンス‐ディレクティブについて視聴覚教材を用いて考えを深める。
講義資料pp
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」
第2章生命倫理p28-39
コマ主題細目
① 患者の権利 ② リビングウィル ③ アドバンス‐ディレクティブ ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① 看護職の倫理綱領第4条「看護職は、人々の権利を尊重し、人々が自らの意向や価値観にそった選択ができるよう支援する」と明記されている。つまり、知る権利と自己決定の権利=患者の権利、告知、インフォームドコンセントについて理解が必要である。患者本人が自らのもつ価値観に基づいて下す決断の基盤となるものがインフォームドコンセントである。インフォームドコンセントとは医療者から十分な説明を聞き,患者が理解・納得・同意して自分の治療法を選択することであり、留意点として患者の年齢や判断能力を加味しながら看護師は患者の望ましい自己決定を支援しなければいけない。個人の価値観や信念を尊重し,その人が下した選択は尊重されるべきであるとする考えであり、患者の望まないことは行わず,患者が望むことを実行に移すこと,患者と約束したことを行う義務であることを理解する.
② 尊厳死とは、過剰な治療による必要以上の延命を患者本人の意思によって拒否し,疼痛から解放され,人格を持った人間としての尊厳を保持しながら自然な死を迎えるという事。看護師の責務は患者が死に逝くプロセスに手を貸すのではなく,死へのプロセスにある患者の苦痛を軽減させ,心身ともに安楽な状態を維持できるように環境を整える事だと理解する。患者本人の意思とは、リビングーウィル、つまり自分が不治の病や末期になった時のために,無意味な延命処置を断り,自然死を迎えるために,あらかじめ書いておく宣言書・またはそれを記録した遺言書のことである.ビデオを見ながら、リビングウイルについて考えを深める。
③ アドバンス・ディレクティブとは,事前指示書と邦訳され,「ある患者あるいは健常人が,将来自らが判断 能力を失った際に自分に行われる医療行為に対する意 向を前もって意思表示すること」と定義される.つまり,同意能力のない患者からインフォームド・コンセ ントを得る方法といえる.アドバンス・ディレクティ ブには代理人指示と内容的指示がある.代理人指示とは,事前指示を行う者が意思を表示できなくなった場合に, 決定を行う代理人を指名しておく事前指示である.内容的指示とは,治療についての患者の望みを記録した事前指示で,当人が望んだり拒否したりする治療,ないし,代諾者が医療の内容を決定する際に指針となる 基準を指定しておくものである .リビング・ウィル とは内容的指示のひとつで書面により残された指示を指すことを理解する。
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 患者の権利 ② インフォームドコンセント ③ リビングウィル ④ ACP(事前指示書 ⑤ 尊厳死
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、医学書院 別巻「看護倫理」(教科書指定)第2章及び第4章p66~「告知についての課題」をよく読み、患者の権利、インフォームドコンセント、リビングウィル、事前指示書、告知について理解をしておく。
復習として、講義で配布したppを読み返し、ビデオをとおしてリビングウィル、アドバンスディレクティブについて自分の考えを整理しておく。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
14
患者の権利と自己決定権
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(14回目)は、リビングウィル、アドバンス‐ディレクティブについて視聴覚教材を視聴した後でディベートを導入し、考えを深める。
講義資料pp
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」
第2章生命倫理p28-39
コマ主題細目
① 患者の権利 ② リビングウィル ③ アドバンス‐ディレクティブ ④ ― ⑤ ―
細目レベル
① Case 2 白い遺言状 【リビングウィル】 延命治療の末に父を亡くした良夫はリビングウィル (生前遺言状)を書き始めた。自分の終末期医療について備えようとするが家族は真剣にとり合おうとし ない。このビデオを通して、回復の見込みがなく、すぐにでも命の灯が消え去ろうとしているときでも、現代の医療は、生かし続けることが可能である。人工呼吸器をつけて体内に酸素を送り込み、胃に穴をあける胃ろうを装着して栄養を摂取させる。ひとたびこれらの延命措置を始めたら、はずすことは容易ではない。生命維持装置をはずせば死に至ることが明らかであり、医療者がジレンマに陥る。このような生命倫理の課題について掘り下げて考えて良く
② Case 3 本人の意思 不摂生がたたり心不全で入院した田辺は、独身一人暮らしで親族とも疎遠。深刻な病状や、症状の更なる悪化に備えた治療方針の説明に、当の本人は全く興味を示さない。プライマリーナースの青木は、もしもの時に備えどのような医療やケアを望むのか、田辺と一緒にアドバンスケアプランニング(ACP)を考えたい。本人による自発的なACPは果たして可能なのか。アドバンス・ディレクティ ブには代理人指示と内容的指示がある.代理人指示とは,事前指示を行う者が意思を表示できなくなった場合に,決定を行う代理人を指名しておく事前指示である.内容的指示とは,治療についての患者の望みを記録した事前指示で,当人が望んだり拒否したりする治療,ないし,代諾者が医療の内容を決定する際に指針となる基準を指定しておくものである。このような生命倫理の課題について掘り下げて考えていく
③ ディベートとは「ある論題について2つの派が肯定側・否定側に分かれて、聞き手が納得できるような客観的資料に基づき一定のルールで議論する討議法である。メリットとして、①客観的分析が身につく、②論理的思考が身につく、③発表能力が身につく、④より良い聞き手になれる、⑤情報収集力が身につく、⑥主体的学習態度を養うことができる、⑦知識の統合ができる、⑧共感的態度が身につく、等がある。これら8点は看護師になるために必要な力であることを認識する。しかし、反面、こぎつけや論理の飛躍に陥る可能性や限られた学生だけが発言しないよう進行に配慮が必要であることを理解する。ディベートは正答を目的としているのではない。答えが正しいか誤っているのかを決めるのではなく、討論する過程で学ぶということを理解したうえで、リビングウィル、アドバンス‐ディレクティブを題目にディベートを行う
④ ―
⑤ ―
キーワード
① 患者の権利 ② インフォームドコンセント ③ リビングウィル ④ ACP(事前指示書 ⑤ ディベート
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、医学書院 別巻「看護倫理」(教科書指定)第2章及び第4章p66~「告知についての課題」をよく読み、患者の権利、インフォームドコンセント、リビングウィル、事前指示書、告知について理解をしておく。
復習として、ディベートをとおしてリビングウィル、アドバンスディレクティブについて自分の考えを整理しておく。生成AIに事例を入力させ、「倫理的観点から賛成か反対か双方の立場を整理してください」と指示、自分の考えと照らし合わせて省察する
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まとめ
科目の中での位置付け
本科目は、カリキュラム全体の中では、基礎科目として設けられた選択科目の一つとして位置づけられるものであり、15回の講義を通して、自己や他者の「生(命)」について根本的に考察していくことで、〈人の生(命)をケア〉することの具体的な在り方について専門科目の中で学んでいくための基礎を養うことを目的とする。また、社会的観点としては、「脳死」や「安楽死」といった具体的な問題を検討することで、医療現場における倫理的な問題への理解を深めると同時に、医療者の立場からということに限らず、「生(命)と死」ということをキーワードとして、〈共同体の中で社会的に生きる〉ということそれ自体を、〈個人として生きる〉こととの関わりから、根本的に問い直すことを目指す。
本コマ(15目)は、生命倫理学のまとめとして、ケアの倫理について事例をもとに考える
講義資料pp
コマ主題細目
① ケアの倫理 ② 事例 ③ ディベート ⑤ ―
細目レベル
① ジーン=ワトソンJ.Watoson(1940~)は、ケアリングは対人関係の中でのみ実践することができ、ケアリングの実践こそが看護の中心的課題であると考えている。ワトソンは看護においてケアは行為をさし、ケアリングはその基盤をなす態度や心を指すと述べ、ケアとケアリングの違いを明確にしている。倫理的問題の対応策を考えるときに、ケアリングの倫理にも注目をする必要がある。ケアリングの倫理では、看護師の個人に焦点を当てるのではなく、看護師―患者、患者の家族との関係性に焦点をあてる。ケアリングの倫理とは、患者の身近にいる看護師が患者や患者の家族に関心を寄せ関わること、かかわりに責任を持つということである。ケア/ケアリングは非常に重要な概念だということを理解する。
② 急死した患者の遺族の怒りに関するジレンマへの対応を事例に考える。患者プロフィール:Yさん、65歳の男性。入院4日目の深夜0時ごろYさんからナースコールがあり、受け持ちの看護師Tが訪室すると、「何となく、胸が苦しい。医者に診てもらいたい」と訴えた。その時の状態は、意識は清明であり、バイタル問題なし、顔色良好、四肢冷感なし。看護師Tが当直医に連絡すると「今、救急外来の患者を診ているので後で行きます」との返事。そこで、看護師Tは患者に「状態も落ち着いていますので、しばらくこのまま様子を見ましょう」と伝え退出した。その30分後、再度Yさんからナースコールがあり「胸が痛い・・」と訴えがあった。看護師Tが訪室すると徐々に意識レベルがさがり、心肺停止状態となった。すぐに当直医を呼び、同僚の夜勤看護師とともに救急蘇生を行う傍ら、家族に連絡をしたが、Yさんは回復せず、死亡が確認された。駆けつけた長男と妻は、状況が十分把握しきれず、呆然とした。遺族は突然の死に動揺が隠し切れないという事例からケアリングの倫理を考える
③ ディベートとは「ある論題について2つの派が肯定側・否定側に分かれて、聞き手が納得できるような客観的資料に基づき一定のルールで議論する討議法である。メリットとして、①客観的分析が身につく、②論理的思考が身につく、③発表能力が身につく、④より良い聞き手になれる、⑤情報収集力が身につく、⑥主体的学習態度を養うことができる、⑦知識の統合ができる、⑧共感的態度が身につく、等がある。これら8点は看護師になるために必要な力であることを認識する。しかし、反面、こぎつけや論理の飛躍に陥る可能性や限られた学生だけが発言しないよう進行に配慮が必要であることを理解する。ディベートは正答を目的としているのではない。答えが正しいか誤っているのかを決めるのではなく、討論する過程で学ぶということを理解したうえで、ケアリングの倫理を題目にディベートを行う。
④ ―
⑤ ―
キーワード
① ケアの倫理 ② ケアリング ③ ディベート
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習として、医学書院 別巻「看護倫理」(教科書指定)第1章p18~「他者理解と対話のための理論」をよく読み、ナラティブと倫理問題について知識を深めておくこと。復習として、倫理的問題の対応策を考えるときに、ケアリングの倫理にも注目しなくてはいけないことを確認する。ケアリングの倫理では、看護師の個人に焦点を当てるのではなく、看護師―患者、患者の家族との関係性に焦点をあてる。ケアリングの倫理とは、患者の身近にいる看護師が患者や患者の家族に関心を寄せ関わること、かかわりに責任を持つということ。ケア/ケアリングは非常に重要な概念であることを押させる。生成AIを活用して、ケアリングの倫理に関するテスト問題を作成し、理解を深める。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
死のとらえ方
人の死には4種類ある。特に「安楽死」「脳死」「尊厳死」のそれぞれの死の定義と、安楽死には2種類ある。積極的安楽死とは患者の命を終わらせる目的で「何かをすること」、消極的安楽死とは患者の命を終わらせる目的で「何かをしないこと」である。同じ「死」ではあるが自分の言葉で違いを説明し、倫理的に何が問題なのかを探求できるようにする
安楽死、脳死、尊厳死
20
1.3.4.5.15
倫理原則
倫理原則とは、医療において倫理的な問題に直面したとき医療従事者はどのように対処すべきか、その指針となるものである。4原則とは「自律性の尊重」「無危害」「善行」「公正」である。「自律性の尊重」とは患者が自律的にものごとを決定し、行動することを尊重し、それを妨げないことである。「無危害」とは患者に危害を加えないこと、また危険を予防することである。「善行」とは最善をつくすことである。「公正」とは患者には常に平等・公平に対応することであり、限りある医療資源を平等に配分、提供することも含むことを理解する。
「自律性の尊重」「無危害」「善行」「公正」
20
2.12.13.14
患者の権利
看護者の倫理綱領第4条「看護者は、人々の知る権利及び自己決定の権利を尊重し、その権利を擁護する」つまり、患者の権利の重要性についてであり、基盤に告知やインフォームドコンセントのことが含まれる。患者の権利については、「ニュルンベルク綱領」「ヘルシンキ宣言」といったわが国における負の歴史についても理解する。また、患者本人が自らのもつ価値観に基づいて下す決断の基盤となるものがインフォームドコンセントであることを理解する
インフォームドコンセント、告知、リビングウイル、意思決定支援
30
2.4.6.7.8.12.13.14.15
個人情報
守秘義務とは、患者の情報を管理する主体は患者にある.診療上知り得た情報は,患者の個人情報であるためむやみに口外することは禁じることである。さらに、患者側は自分自身についての情報をコントロールする権利を持っており,これを認めたのが個人情報保護イコールプライバシー権に基づくものであることを理解する。また守秘義務や個人情報保護については法律で定められていることを理解する
個人情報保護法 守秘義務 プライバシー権
10
2
生のとらえ方
移植医療の歴史的背景と移植医療の現状について概観し、移植医療をめぐる生命倫理の課題について探求する。臓器移植法が改正され、徐々に脳死下臓器提供が増加してきているが、脳死と臓器提供に関して自分の考えを探求する。また再生医療(細胞治療)については、これまでの治療法では改善が困難である難治性疾患に対する治療法としても大変期待されており、臨床研究が盛んにおこなわれている現状を概観し、倫理的課題について考えを整理する。
移植医療、再生医療、ips細胞
20
1.5.6.9.10.11.15
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評価方法
期末試験(100%)によって評価する。
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
別巻 系統別看護学講座「看護倫理」
参考文献
適宜指示
実験・実習・教材費
なし