区分 専門科目-成人・老年看護学-老年看護学
ディプロマ・ポリシーとの関係
実践能力 倫理観 専門性探求
地域社会貢献 グローバル性 自己研鑽力
カリキュラム・ポリシーとの関係
豊かな人間性 広い視野 知識・技術
判断力 探求心
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
専門科目の「成人・老年看護学」に位置づけ、老年看護学概論の知識をもとに、加齢変化や疾患・障害をもつ高齢者への看護の専門的知識を習得する。本科目は、その後に続く「老年看護演習」「老年看護学実習」に応用的に関連する。
科目の目的
本科目では、「老年看護学概論」で学修した老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学ぶ。さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、「老年看護学概論」で学修した加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。そして、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
到達目標
1.高齢者のヘルスアセスメントの特徴を説明できる。
2.ヘルスプロモーションの概念と介護予防について説明できる。
3.医療施設・高齢者ケア施設での看護の特徴を説明できる。
4.高齢者のエンドオブライフケアについて説明できる。
5.老年期に特有な症候について説明できる。
6.認知症のメカニズムを理解し、認知症高齢者への看護について説明できる。
7.嚥下障害および呼吸・循環障害のメカニズムを理解し、その看護について説明できる。
8.視覚・聴覚障害および排泄障害のメカニズムを理解し、その看護について説明できる。
9.皮膚機能障害、運動機能障害のメカニズムを理解し、その看護について説明できる。
10.高齢者の薬物動態の特徴を理解し、薬物療法を受ける高齢者の看護について説明できる。

科目の概要
本科目の第1回では、高齢者のヘルスアセスメントの特徴について学修する。第2回から第5回では、高齢者の介護予防、医療施設での看護と高齢者ケア施設での看護、高齢者のエンドオブライフケアを取り上げ、高齢者の健康段階および療養・生活の場に応じた看護の特徴について学ぶ。さらに、第6回では、老年期に特有な症候として老年症候群や廃用症候群について、そのメカニズムと看護の特徴を学修する。第7回から15回では、老年期に起こりやすい疾患、健康障害として、認知症、摂食嚥下障害、呼吸・循環機能障害、視覚・聴覚障害、排泄障害、皮膚機能障害、運動機能障害、薬物療法を取り上げ、疾患・症状のメカニズム、高齢者への看護の特徴について理解を深める。
科目のキーワード
①高齢者総合的機能評価(CGA) ②フレイル ③介護保険施設 ④エンドオブライフケア ⑤老年症候群 ⑥認知症 ⑦誤嚥性肺炎 ⑧排泄障害 ⑨サルコペニア ⑩薬物動態
授業の展開方法
指定テキスト、パワーポイント、各コマで配布するオリジナル配布資料を用いて講義を行う。講義終了時には小テストを行い、次回講義の始めに正答率が低かった問題の復習と、前回講義での重要な内容の振り返りを行う。学生の理解度を確認しつつ講義を進めていく。担当教員は、病院や在宅、施設での老年看護の実務経験を有しているため、講義全体を通して、これまでの経験で得た高齢者への支援に関する具体的な事例を提示し、わかりやすく解説する。
オフィス・アワー
(準備中)
科目コード BJ31
学年・期 2年・後期
科目名 老年看護援助論
単位数 2
授業形態 講義
必修・選択 必修
学習時間 【授業】30h 【予習・復習】60h
前提とする科目 老年看護学概論
展開科目 老年看護演習、老年看護学実習、認知症高齢者と家族の看護援助論、認知症高齢者と家族の看護学外演習、認知症高齢者と家族の看護演習、統合実習、看護研究
関連資格 看護師,保健師,養護教諭
担当教員名 山根友絵
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 高齢者のヘルスアセスメント 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第1回では、高齢者への看護の基礎となる、高齢者のヘルスアセスメントの特徴について理解する。とくに、高齢者のアセスメントにおいて重要な加齢変化、生活史を理解することの重要性を学ぶ。さらにアセスメントツールとして高齢者総合的機能評価(CGA)を取り上げ、その主な評価方法について理解を深める。これらは第2回以降に続く、高齢者の健康段階および生活の場に応じた看護、老年期に起こりやすい健康障害への看護を理解するための基礎となる。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第1章 老年看護学序説「Ⅰ高齢者を取り巻く社会」p2-11、第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p35-50「Ⅵ長寿を生きる生活と社会的(環境的)側面」p61-76、「Ⅳ心理・精神・スピリチュアル的側面」p51-55、「Ⅴ発達段階的側面(ライフステージ)」57-59(発達課題)、第4章 高齢者と家族への看護:家族形態と社会問題「Ⅰ高齢者を取り巻く家族形態の変化」p94-95、「Ⅱ高齢者を介護する家族への支援」p97-99(在宅介護を必要とする高齢者の増加、誰が介護を担っているか、介護家族の抱える問題)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅰ高齢者のヘルスアセスメント」p134-136(高齢者のヘルスアセスメントの特徴)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅰ高齢者のヘルスアセスメント」p136-139(アセスメントツール)
コマ主題細目 ① 加齢変化(振り返り) ② 高齢者のヘルスアセスメントの特徴 ③ 高齢者総合的機能評価(CGA)
細目レベル ① 高齢者は身体・生理的、心理・社会的側面において、加齢に伴う変化が生じる。この変化を理解することが、高齢者のアセスメントを行う上で非常に重要となる。そのため、老年看護学概論で学んだ内容について再学習し、知識の定着を図る。まずは、高齢者の定義及び日本の高齢化率について再確認する。身体・生理的側面に関しては、加齢に伴って恒常性を維持するための4つの力(防衛力、予備力、適応力、回復力)が変化するが、高齢者はこの4つの力が機能しにくくなることによって恒常性を維持する力が低下することを再学修する。心理・社会的側面については、高齢者の世帯状況、生活状況を想起し、高齢者のアセスメントを行う上で基礎となる知識を再学修する。
② 高齢者の疾患の特徴として、「個人差が大きい」「複数の疾患を併せ持つ」「徴候や症状が非定型的である」「合併症をおこしやすい」などがある。こういった疾患の特徴をふまえ、高齢者のヘルスアセスメントでは、加齢変化を十分理解するとともに、高齢者の生きてきた時代背景、生い立ち、家族関係、職業経験など高齢者の長い生活歴(生活史)からの影響も考慮してアセスメントを行う必要があることを理解する。また、高齢者は疾患の徴候や症状が非定型的であるという特徴があるため、定型的な症状に当てはめて高齢者の健康状態をアセスメントすることの危険性を理解する。さらに高齢者は疾患に伴う症状や治療の影響により生活機能の低下をもたらすため、生活機能低下を予防するという視点をもってアセスメントすることの重要性についても学修する。
③ 高齢者総合的機能評価(CGA:comprehensive geriatric assessment)は、疾患の評価に加えて、日常生活活動度(基本的ADL、手段的ADL)、認知機能、気分・意欲・QOL、社会的背景等を系統的に評価する手法である。評価結果をもとに、高齢者の状態に最適な診療やケアを考案する。CGAの目的は、疾患の治癒や改善というよりも、高齢者のQOLの向上であることを理解する。CGAは複数の尺度を使用して評価を行うため、主な評価ツールについて学ぶ。具体的には、CGAのスクリーニングツールであるCGA7や基本チェックリスト、基本的ADLや手段的ADLを評価する尺度について取り上げて学修する。
キーワード ① ヘルスアセスメント ② 加齢変化 ③ 生活史 ④ 生活機能 ⑤ 高齢者総合的機能評価(CGA)
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅰ高齢者のヘルスアセスメント」p134-143を熟読してから授業に参加する。老年看護学概論で学修した身体・生理的、心理・社会的側面の加齢変化について講義配付資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学習時間が必要であることを理解して学習に臨むこと。

2 高齢者のヘルスプロモーションと介護予防 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第2回では、高齢者の健康段階に応じた看護の特徴として、高齢者のヘルスプロモーションについて、その概念を学ぶ。さらに、加齢による生理機能の予備力やストレスに対する抵抗力が低下した脆弱な状態である「フレイル」について、その概念や要因、判定基準、フレイル高齢者への介入について学修する。これらから、高齢者における介護予防の必要性、地域における介護予防のためのプログラムについても理解を深める。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅱ健康段階に応じた看護」p144-153(高齢者のヘルスプロモーション)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅱ健康段階に応じた看護」p144-153(高齢者のヘルスプロモーション)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅵ健康で尊厳ある暮らしに向けて」p206-210(自立支援・介護予防への援助③
コマ主題細目 ① 高齢者のヘルスプロモーション ② フレイル ③ 介護予防
細目レベル ① バンコク憲章(2005)において、「ヘルスプロモーションとは、人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセスである」と定義されている。高齢化の進行とともに、健康寿命延伸が叫ばれる昨今、高齢者のヘルスプロモーションの促進は、老年看護において重要な課題である。そのため、ヘルスプロモーション活動の概念について学修し、老年看護実践における活用について思考する。さらに、健康増進法に基づいて2000年から開始された健康日本21(21世紀における国民健康づくり運動)の第三次について、ビジョンや基本的な方向を確認したうえで、高齢者の健康づくりに関してどのような目標が設定されているのか学修する。
② フレイルは、老化に伴うさまざまな機能の低下(予備能力の低下)により、疾病発症や身体機能障害に対する脆弱性が増す状態である。日本では、諸外国で使われていたfrailty(虚弱)の日本語訳として、日本老年医学会が「フレイル」という標記を提唱した。フレイルの要因には、身体的、精神・心理的(認知機能)、社会的要因といった多様な側面があることを理解する。フレイルは要介護状態の前段階とされ、フレイルの進行により要介護状態につながっていく(フレイルモデル)ため、フレイルの判定基準(フリードの基準、日本版CHS基準、基本チェックリスト等)の具体的な評価項目や評価基準について学修し、要介護状態への進行を防ぐことの重要性を理解する。
③ 介護予防は、「要介護状態の発生をできる限り防ぐ(遅らせる)こと、そして要介護状態にあってもその悪化をできる限り防ぐこと、さらには軽減を目指すこと」と定義される。介護予防は、単に心身機能の改善を目指すものではなく、生きがいや自己実現のための取り組みを支援することで、生活の質(QOL)の向上を目指すものであることを理解する。介護が必要になった主な要因をふまえ、フレイルへの介入が重要であることを理解し、フレイルに対する具体的な介入方法について学ぶ。また、市町村が中心となって行う介護予防のプログラムについて、大府市で行われているプログラムを中心に、地域でどのような取り組みが行われているかについて理解を深める。
キーワード ① ヘルスプロモーション ② 健康日本21 ③ フレイル ④ 基本チェックリスト ⑤ 介護予防
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅱ健康段階に応じた看護」p144-153(高齢者のヘルスプロモーション)、「Ⅵ健康で尊厳ある暮らしに向けて」p206-210(自立支援・介護予防への援助)を熟読してから授業に参加する。老年看護学概論で学修した介護保険制度について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学習時間が必要であることを理解して学習に臨むこと。

3 高齢者の療養・生活の場における看護①(医療施設) 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第3回では、高齢者の療養・生活の場に応じた看護として、医療施設における高齢者への看護を学ぶ。まずは、医療施設を受療する高齢者の特徴を理解し、医療施設における高齢者看護の目標を学修する。さらに、高齢者の特徴を踏まえた入院中の看護および退院に向けての支援の必要性について学修する。学生の理解を深めるため、事例を活用し、具体的な支援について思考する。これらの内容は、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅴ継続看護」p178-184(医療施設における看護)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅴ継続看護」p178-184(医療施設における看護)、第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p285-290(せん妄)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅴ継続看護」p178-184(医療施設における看護)、第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p285-290(せん妄)
コマ主題細目 ① 高齢者の受療状況 ② 医療施設における高齢者への看護 ③ 事例を用いた理解
細目レベル ① 病気やけがで自覚症状がある者(有訴者)は後期高齢者の約半数を占めており、傷病で通院している者(通院者)の割合は後期高齢者で高くなっている。また患者調査によると、入院患者の約7割、外来患者の約5割が65歳以上の高齢者であり、医療施設において老年看護の必要性が高まっていることを理解する。年齢階級別にみると、入院受療率は高齢になるにしたがって上昇しており90歳以上が最も高いが、外来受療率は80~84歳が最も高いといった特徴を理解する。また、平均在院日数については、短縮化の傾向であり、65歳以上の高齢者の平均在院日数は減少しているものの、年齢階級が上がるにつれて、長くなる傾向にあることを学び、高齢者の在院日数が長くなる要因について、これまでに学修した高齢者の疾患の特徴をふまえて思考する。
② 高齢者の特徴を踏まえ、医療施設における高齢者看護の目標を学ぶ。さらに、入院による環境の変化や治療に伴う安静などによって発症しやすいせん妄について、その定義、要因や症状、せん妄の予防、せん妄のアセスメント(せん妄評価尺度)、せん妄へのケアについて学修する。さらに、医療施設では医療事故の防止や安静の保持のためにやむを得ず身体拘束が行われることがある。老年看護学概論で学修した身体拘束に該当する行為や「緊急やむを得ない場合」に該当する3要件(切迫性、非代替性、一時性)を想起し、医療施設で身体拘束のない看護を行う方法について思考する。さらに、核家族化により介護力が低下している現状を踏まえ、医療施設における退院支援の重要性を学ぶ。
③ 医療施設に入院している高齢者の看護についてさらに理解を深めるため、事例を用いて具体的な支援方法について思考する。自宅で転倒して骨折し、入院して手術を行った高齢者の事例をもとに、具体的にどのような支援を行うとよいか、医療施設における高齢者看護の目標を踏まえて検討し、学生自身で考えを整理する。特にせん妄への対応として、認知機能の低下、見当識障害に対するケア、身体的要因に対するケア、安静・不動に対するケア、感覚遮断に対するケアなどの具体的な方法を思考する。学生数名に発表してもらい、他学生の意見を聞くことで、さらに視野を広げ思考を深める。これらの学修内容は、老年看護学実習での学修内容と直結することを意識して学修する。
キーワード ① 高齢者の受療率 ② 平均在院日数 ③ せん妄 ④ 身体拘束 ⑤ 退院支援
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅱ健康段階に応じた看護」p178-184(医療施設における看護)、第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p285-290(せん妄)を熟読してから授業に参加する。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学習時間が必要であることを理解して学習に臨むこと。

4 高齢者の療養・生活の場における看護②(高齢者ケア施設) 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第4回では、第3回に引き続き、高齢者の療養・生活の場に応じた看護として、高齢者ケア施設における看護を学ぶ。高齢者の療養・生活の場は多様化している。まずは、高齢者の療養・生活の場として、介護施設等の特徴を理解する。さらに、高齢者ケア施設として、介護保険施設を取り上げ、それぞれの施設の特徴を理解したうえで、施設で療養・生活する高齢者への看護を学ぶ。学生の理解を深めるため、事例を活用し、具体的な支援について思考する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅴ継続看護」p185-190(保健・福祉施設における看護)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅴ継続看護」p185-190(保健・福祉施設における看護)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅴ継続看護」p185-190(保健・福祉施設における看護)
コマ主題細目 ① 高齢者の療養・生活の場 ② 高齢者ケア施設における看護 ③ 事例を用いた理解
細目レベル ① 高齢者の療養・生活の場は多様化している。高齢者の住まいの特徴および、介護施設等の定員数(病床数)の推移から、高齢者が療養・生活する場の特徴について理解する。また、地域包括ケアシステムは、高齢者の住まいを中心におおむね30分以内でアクセス可能な日常生活圏域のなかでサービスが提供される仕組みであるが、エイジングインプレイス(aging in pace)、ケアインプレイス(care in place)を実現する地域包括ケアシステムの中心となる住まいの整備として創設されたサービス付き高齢者向け住宅について学ぶ。さらに、介護施設等の定員数が最も多い有料老人ホームについて、根拠となる法律やサービスの概要について理解する。
② 高齢者が療養・生活する施設として、介護保険制度における施設サービスである介護保険施設(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院)を取り上げ、施設の機能、利用対象者、人員基準等を学ぶ。介護保険施設は、それぞれの施設の機能によって専門職の人員基準が異なる。病院とは異なり、医療職の配置が少ない施設において、看護師がどのような役割を担うのか、介護保険施設において看護師に求められる役割を学修する。介護保険施設に入所している高齢者の多くは慢性疾患を抱えているため、日々の健康管理の重要性や、介護職員と協働した日常生活援助の必要性を学ぶ。さらに近年、高齢者施設は看取りの場としての機能も期待されているため、看取りにおける看護師の役割についても理解を深める。
③ 高齢者ケア施設に入所している高齢者の看護についてさらに理解を深めるため、事例を用いて具体的な支援方法について思考する。第3回で取り上げた高齢者の事例を活用し、事例の高齢者が退院後介護老人保健施設に入所したと想定し、具体的にどのような支援を行うとよいか、介護老人保健施設での看護師の役割を踏まえて検討し、学生自身で考えを整理する。特に、入院や施設入所等をきっかけとして心身状態が低下するリロケーションダメージを最小限にするための援助や、慢性疾患をもつ高齢者の健康管理、日常生活援助や機能訓練に関する支援について具体的に思考する。学生数名に発表してもらい、他学生の意見を聞くことで、さらに視野を広げ思考を深める。
キーワード ① エイジングインプレイス ② サービス付き高齢者向け住宅 ③ 有料老人ホーム ④ 介護保険施設 ⑤ リロケーションダメージ
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅴ継続看護」p185-190(保健・福祉施設における看護)を熟読してから授業に参加する。老年看護学概論で学修した介護保険制度、地域包括ケアシステムについて講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学習時間が必要であることを理解して学習に臨むこと。

5 高齢者のエンドオブライフケア 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第5回では、高齢者の健康段階に応じた看護として、高齢者のエンドオブライフケアについて学ぶ。特に、老年期という人生の最終段階にある高齢者が、自分らしい最期を迎えるための支援、特に意思決定支援について学修する。高齢化の進行に伴い日本は多死社会を迎えており、高齢者の看取りの場も多様化している。高齢者の療養・生活の場における看護で学修した内容を踏まえて、看取りの場による違いについても理解を深める。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅱ健康段階に応じた看護」p163-170(高齢者のエンドオブライフケア)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅱ健康段階に応じた看護」p163-170(高齢者のエンドオブライフケア)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅱ健康段階に応じた看護」p163-170(高齢者のエンドオブライフケア)
コマ主題細目 ① 高齢者と死 ② エンドオブライフケアの実践 ③ 終末期の意思決定支援
細目レベル ① 日本は超高齢社会となっており、高齢化が進むとともに死亡数も増加し多死社会を迎えている。高齢者の主な死因別死亡率の推移をみると、死因の第1位が「悪性新生物」、第2位が「心疾患」である。また「老衰」による死亡が徐々に増加し、死因の第3位となっていることを理解する。さらに、高齢者が最期を迎えたい場所では、「自宅」を希望する人が最も多く半数を超えるが、実際には「病院・診療所」といった自宅外で最期を迎える人が圧倒的に多い。近年では、病院ではなく介護施設で最期を迎える高齢者も増加しており、高齢者の看取りの場は多様化している。その背景には何があるのかを思考し、高齢者が望む場所で最期まで過ごすために必要な支援について学修する。
② 高齢者は複数の疾患をあわせもっていることが多く、症状も非定型的であるため、終末期の経過が多様であり、時期を断定することが難しいといった特徴がある。日本老年医学会は終末期について時期を規定せず、「終末期とは、病状が不可逆的かつ進行性で、その時代に可能な限りの治療によっても病状の好転や進行の阻止が期待できなくなり、近い将来の死が不可逆となった状態」と定義した。また、高齢者にとっての「望ましい死」は個別性が強く、何を望むのかを聴取できなくなった場合、高齢者本人の意思が反映されない可能性がある。人生の最終段階にある高齢者が自分らしい生活を最期まで続けていけるよう支援するエンドオブライフケアについて学修する。質の高いエンドオブライフケアの実践に必要な6つの構成要素(①疼痛・症状マネジメント、②意思表明支援、③治療の選択、④家族ケア、⑤人生のQOL、⑥人間尊重)の具体的な内容を学修する。
③ 高齢者にとっての「望ましい死」を実現するためには、本人の意思を確認することが不可欠であり、それは意思疎通が困難であっても同様である。高齢者本人が意思を語ることができない場合、本人に代わって家族が「望むこと」を推察し判断する場合があるが、家族がどう考えてよいか迷うことが多い。そのため、終末期における意思決定支援が重要であることを理解する。「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」について理解を深め、看護師の役割について思考する。また、将来の意思決定能力の低下に備えて、今後の医療・ケア、療養について、本人と家族など大切な人および医療・ケア提供者が本人の価値観や選好に基づき、どのように生きたいのかの人生・生活の目標を共有しながら話し合うプロセスであるアドバンス・ケア・プランニング(ACP:Advance Care Planning)と、関連するアドバンスディレクティブ(AD:Advance Directive)、DNAR(Do Not Attempt Resuscitation)、リビングウィル(Living Will)についても学修する。
キーワード ① 多死社会 ② 終末期 ③ エンドオブライフケア ④ 意思決定支援 ⑤ アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅱ健康段階に応じた看護」p163-170(高齢者のエンドオブライフケア)を熟読してから授業に参加する。また、高齢者の療養・生活の場における看護で学修した内容について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学習時間が必要であることを理解して学習に臨むこと。

6 老年期に特有な症候と看護 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第6回は、第7回から第15回で学修する老年期に起こりやすい健康障害への看護の導入として位置づける。第6回では、老年症候群を取り上げ、老年症候群の分類や要因について学ぶ。さらに、老年症候群に含まれる症候(不眠、脱水、低栄養)について、そのメカニズム、高齢者に起こりやすい要因、予防と看護について理解する。老年症候群に含まれるその他の重要な症候については、第7回から第15回で学修する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅰ老年症候群」p238-239、「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p297-302(寝たきり・廃用症候群)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p263-268(脱水症)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p280-285(睡眠障害)
コマ主題細目 ① 老年症候群 ② 脱水症 ③ 不眠
細目レベル ① 老年症候群とは、高齢者に多くみられ、医療だけでなく介護・看護が必要な症状や徴候の総称である。老年症候群は、健康寿命の短縮や要介護状態を引き起こしやすいことから早期対応の重要性が認識されている。老年症候群に共通する特徴として、原因が多岐にわたること、慢性的な経過をたどること、高齢者の自立を著しく阻害すること、簡単には治療や対処法が見いだせないなどがあることを理解し、対応の必要性について思考する。老年症候群は50以上の症候があるが、出現頻度によって3つ(①主に急性疾患に付随する症候、②主に慢性疾患に付随する症候、③ADL低下と密接な関連を持つ症候)に分類されている。特にADL低下と密接な関連を持つ症候には廃用症候群が影響していることを理解する。
② 老年症候群に含まれる具体的な症候として、主に慢性疾患に付随する症候に含まれる「脱水症」を取り上げる。脱水症は、多様な要因によって水分やNaを中心とする電解質等の体液が失われることによって起こる。脱水は水分や電解質の失われ方により「高張性(水欠乏性)脱水」「等張性(混合性)脱水」「低張性(Na欠乏性)脱水」の3つに分類されることを理解する。また、高齢者に脱水が起こりやすい要因については、これまでに学修した加齢変化と関連付け、加齢に伴う体内水分量の低下や尿濃縮力の低下、渇中枢の感受性低下などが、高齢者の脱水を引き起こすことを学ぶ。さらに、脱水のアセスメントのポイント、脱水の要因をふまえた予防と看護について学修を深める。
③ 老年症候群に含まれる具体的な症候として、主に急性疾患に付随する症候に含まれる「不眠」を取り上げる。睡眠とは、意識水準の一時的な低下現象であり、刺激などを与えることによって覚醒が可能な状態である。高齢者の睡眠の特徴として、概日リズムの前進、睡眠効率の低下、浅い睡眠の増加、中途覚醒の増加、睡眠パターンが多相性になる等があることを理解する。また、高齢者は日中の受光量が低下することによってメラトニンが減少したり、視交叉上核の機能低下、同調因子の減弱などによって概日リズム(サーカディアンリズム)が乱れやすく、それが睡眠障害の要因となる。高齢者の不眠の要因を理解したうえで、不眠を予防するための看護について学修する。
キーワード ① 老年症候群 ② 廃用症候群 ③ 脱水 ④ 不眠 ⑤ 看護
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅰ老年症候群」p238-239、「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p263-268(脱水症)、p280-285(睡眠障害)、p297-302(寝たきり・廃用症候群)を熟読してから授業に参加する。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学習時間が必要であることを理解して学修に臨むこと。

7 認知症を有する高齢者への看護① 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第7回から第15回では、老年期に起こりやすい健康障害への看護を学ぶ。これまでに学修した加齢変化と、第6回で取り上げた老年症候群、廃用症候群に関する学修内容を関連付け、老年期に起こりやすい健康障害について、そのメカニズム、高齢者の特徴、予防と看護を理解する。第7回、第8回では、認知症をもつ高齢者への看護について学修するが、第7回は主に認知症の概要について学修し、第8回の学修につなげる。これらの内容は、老年看護演習、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p38-39(神経系)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p303-317(認知症)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p303-317(認知症)
コマ主題細目 ① 認知機能の加齢変化 ② 認知症の病態 ③ 認知症の診断と治療
細目レベル ① 加齢に伴い脳の萎縮が進行するが、萎縮の程度は個人差があり、脳の部位によっても異なる。前頭葉や側頭葉は、頭頂葉や後頭葉に比べて萎縮が大きいといわれる。前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の働きを理解したうえで、加齢による認知機能の変化を学ぶ。加齢によって認知機能は低下するとされるが、すべての機能が低下するわけではない。知能は流動性知能(新しいことを覚えたり新しい問題に対処する力)と結晶性知能(知識や経験を積み重ねることで培われた能力)に分けられるが、結晶性知能は80歳くらいまで維持される。記憶は、保持時間による分類、内容による分類がある。記憶については、加齢によってすべてが低下するのではなく、維持されるものと低下するものがあることを理解する。
② 認知症は、一度正常に発達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続的に低下し、社会生活や日常生活が営めなくなった状態をいう。認知症の症状は、認知機能障害(中核症状)と行動・心理症状(BPSD)に大きく分けられるが、それぞれの具体的な症状について理解する。さらに、認知機能障害が軽度あるが、日常生活には支障がない状態である軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)についても理解を深める。認知症の原因疾患は120種類以上あると言われているが、代表的な疾患としてアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、血管性認知症があり4大認知症と呼ばれる。それぞれの疾患の病態や特徴的な症状について学修する。加えて、治療可能な認知症があることも学ぶ。
③ 認知症の診断では、問診、神経心理学的検査、画像検査等の結果を総合的に見て判断される。認知症の診断に用いられる代表的なスクリーニング尺度である長谷川式認知症スケール(HDS-R)、ミニメンタルステート検査(MMSE:Mini-Mental State Examination)について、具体的な評価項目と判定基準を理解する。さらに認知症高齢者の日常生活自立度判定基準についても学修する。認知症の治療には薬物療法と非薬物療法がある。薬物療法については、認知症の治療に用いられる主な薬剤を学ぶ。また、BPSDの改善には非薬物療法が重要であるといわれるため、認知症高齢者への非薬物療法についても学修し理解を深める。
キーワード ① 記憶 ② 認知機能障害 ③ 行動・心理症状(BPSD) ④ 4大認知症 ⑤ 認知症スクリーニング尺度
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p38-39(神経系)、第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p303-317(認知症)を熟読してから授業に参加する。老年看護学概論で学修した神経系の加齢変化について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学習時間が必要であることを理解して学習に臨むこと。

8 認知症を有する高齢者への看護② 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第7回から第15回では、老年期に起こりやすい健康障害への看護を学ぶ。これまでに学修した加齢変化と、第6回で取り上げた老年症候群、廃用症候群に関する学修内容を関連付け、老年期に起こりやすい健康障害について、そのメカニズム、高齢者の特徴、予防と看護を理解する。第7回、第8回では、認知症をもつ高齢者への看護について学修するが、第8回は第7回で学修した内容を踏まえ、認知症高齢者への支援について学修する。これらの内容は、老年看護演習、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p303-317(認知症)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第3章 超高齢社会を支える高齢者ケアシステム「Ⅱ高齢者のための保健・福祉活動の現状と今後の課題」p89-92(認知症高齢者施策)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第3章 超高齢社会を支える高齢者ケアシステム「Ⅱ高齢者のための保健・福祉活動の現状と今後の課題」p89-92(認知症高齢者施策)
コマ主題細目 ① 認知症ケアメソッド ② 認知症ケアの基本 ③ 地域における認知症対策
細目レベル ① 認知症ケアメソッドとして、さまざまな方法が提唱されているが、ユマニチュード、パーソン・センタード・ケアを取り上げる。ユマニチュードは、イヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティが開発したケアの技法で、「人間らしさを取り戻す」という意味をもつ実践的アプローチである。パーソン・センタード・ケアは、トム・キットウッドが提唱した、認知症をもつ人をひとりの「人」として尊重し、その人の視点に立って理解し、共にケアに取り組もうとする認知症ケアの考え方である。キットウッドは、ひとりの人として認められ、尊重されることを「パーソンフッド」と表現し、認知症ケアにおいて最も重視されるべきことであると示した。これらの考え方を理解し、認知症高齢者との関わり方について思考を深める。
② 認知症が進行すると、わからないことやできないことが増え自尊心が低下しやすい。細目①での学修内容をふまえ、認知症高齢者を一人の人として尊重する姿勢で接することが重要である。認知症高齢者とのコミュニケーションの基本として、非言語的コミュニケーションを活用すること、ゆっくり短文で伝えること、怒ったり、せかしたりしないことなどを理解する。事例を用いて、具体的な対応方法について理解を深める。さらに、急性期病院では治療が優先され、認知症高齢者の尊厳が守られにくい現状がある。日本老年看護学会の「急性期病院において認知症高齢者を擁護する」立場表明を学び、急性期病院における認知症高齢者への看護の質向上の必要性について理解する。
③ 高齢化の進展に伴い認知症の人が増加する中、認知症の人が尊厳を保持しつつ、希望を持って暮らすことができるよう2024年1月1日に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が施行された。日本における認知症施策の変遷について、「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」、「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」、「認知症施策推進大綱」を学ぶ。特に、大学の所在する大府市は「認知症不安ゼロのまち おおぶ」の実現を目指して「大府市認知症に対する不安のないまちづくり推進条例」を制定している。大府市の認知症施策としての具体的な取り組み事例を紹介し、地域における認知症対策の必要性について理解を深める。
キーワード ① ユマニチュード ② パーソン・センタード・ケア ③ コミュニケーション ④ 共生社会の実現を推進するための認知症基本法 ⑤ 認知症施策
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p303-317(認知症)、第3章 超高齢社会を支える高齢者ケアシステム「Ⅱ高齢者のための保健・福祉活動の現状と今後の課題」p89-92(認知症高齢者施策)を熟読してから授業に参加する。第13回で学修した内容について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学習時間が必要であることを理解して学習に臨むこと。

9 摂食嚥下障害をもつ高齢者への看護 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第7回から第15回では、老年期に起こりやすい健康障害への看護を学ぶ。これまでに学修した加齢変化と、第6回で取り上げた老年症候群、廃用症候群に関する学修内容を関連付け、老年期に起こりやすい健康障害について、そのメカニズム、高齢者の特徴、予防と看護を理解する。第9回では摂食嚥下障害をもつ高齢者への看護について学修する。この内容は第10回で学修する肺炎(誤嚥性肺炎)の内容とも関連する。さらに老年看護学演習、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p240-245(摂食・嚥下障害)
②老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p240-245(摂食・嚥下障害)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p240-245(摂食・嚥下障害)
コマ主題細目 ① 摂食嚥下機能の加齢変化 ② 摂食嚥下障害のアセスメント ③ 摂食嚥下障害への看護
細目レベル ① 高齢者は、歯牙の欠損や嚥下反射の低下などの加齢変化に加えて、基礎疾患や内服薬の影響などにより摂食嚥下機能の低下が起こりやすい。摂食嚥下過程の5期モデル(先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期)に基づいて、各期における加齢変化と高齢者に生じる主な症状を関連付けて理解し、高齢者の摂食嚥下障害のメカニズムを学修する。さらに、摂食嚥下障害は、低栄養や脱水、窒息、誤嚥による誤嚥性肺炎にもつながり、高齢者の生命の危機に直結しやすいことを理解する。誤嚥は、嚥下前誤嚥、嚥下中誤嚥、嚥下後誤嚥の分類、顕性誤嚥と不顕性誤嚥の分類があるが、それぞれどのような状態であるのか、摂食嚥下障害によって誤嚥が起こるメカニズムを学修する。
② 摂食嚥下過程の5期モデル(先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期)に基づいて、各期における摂食嚥下機能のアセスメントの視点について学修する。さらにアセスメントに活用できる嚥下機能の客観的評価方法(スクリーニング検査)として、反復唾液嚥下テスト(RSST:Repetitive Saliva Swallowing Test)、改訂水飲みテスト(MWST:Modified Water Swallowing Test)、フードテスト(FT:Food Test)、頸部聴診法のそれぞれの評価方法について学ぶ。また、嚥下造影検査(VF:Video Fluoroscopic examination of swallowing)、嚥下内視鏡検査(VE:Video Endoscopic examination of swallowing)についても、その検査方法を理解する。
③ 摂食嚥下障害への看護として、主に食事摂取を促し、誤嚥を予防するための看護について学修する。食事前、食事中、食後に行うケアとして、姿勢の調整(ポジショニング)、環境調整、嚥下訓練、口腔ケアについて学修する。姿勢の調整(ポジショニング)では、座位で摂取する場合とリクライニング位で摂取する場合の適切な体位について理解する。環境調整では、食事に集中できる環境づくり、食形態の選択(嚥下食ピラミッドの活用、増粘剤の使用)、食具の選択(自助具の活用)について学修する。嚥下訓練では,主に間接訓練について理解する。口腔ケアについては、口腔内を清潔に保つ器質的口腔ケアと口腔機能を回復・維持する機能的口腔ケアがあることを理解する。
キーワード ① 摂食嚥下障害 ② 摂食嚥下過程の5期モデル ③ 嚥下機能評価 ④ 誤嚥 ⑤ 嚥下訓練
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p240-245(摂食・嚥下障害)を熟読してから授業に参加する。第6回で学修した「脱水」について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学修時間が必要であることを理解して学修に臨むこと。

10 呼吸・循環機能障害をもつ高齢者への看護 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第7回から第15回では、老年期に起こりやすい健康障害への看護を学ぶ。これまでに学修した加齢変化と、第6回で取り上げた老年症候群、廃用症候群に関する学修内容を関連付け、老年期に起こりやすい健康障害について、そのメカニズム、高齢者の特徴、予防と看護を理解する。第10回では呼吸・循環機能障害をもつ高齢者への看護について学修する。これらの内容は、老年看護演習、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p36-38(呼吸器系、心・血管系)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p338-342(肺炎)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p332-338(心不全)
コマ主題細目 ① 呼吸・循環器系の加齢変化 ② 高齢者の肺炎 ③ 高齢者の心不全
細目レベル ① 呼吸・循環機能障害として、高齢者に起こりやすい肺炎、心不全を中心に取り上げる。呼吸器系の加齢変化については、加齢によって、肺活量が減少し残気量が増えるなどのように換気機能が低下したり、肺胞内の毛細血管が減少することで肺血流量が減少しガス交換機能が低下する。さらに、気管支粘膜の繊毛運動が低下したり、咳嗽反射が低下するためクリアランス機能も低下する。これらの加齢変化が肺炎につながることを理解する。循環器系の加齢変化については、加齢によって心臓壁が肥厚し、特に左心室の肥大が起こりやすいことや、血管の弾力性が低下し動脈硬化が進行することで、収縮期血圧の上昇、拡張期血圧の低下が起こることを理解し、心不全につながるメカニズムを学ぶ。
② 国内の肺炎死亡者の大部分が高齢者であり、65歳以上の高齢者の死亡原因でも肺炎、誤嚥性肺炎は上位となっている。肺炎の分類では、原因微生物、形態学的な分類だけでなく、発症場所での分類として医療・介護関連肺炎について理解する。ここでは、高齢者に起こりやすい誤嚥性肺炎を取り上げる。摂食嚥下障害で学修した内容を踏まえて、誤嚥性肺炎の病態生理と高齢者の特徴を踏まえた症状、病因・増悪因子、および予防と看護について学修する。また、肺炎に関するアセスメントのポイントとして、肺炎に伴う情報収集の視点を学ぶ。さらに誤嚥性肺炎への看護として、摂食嚥下障害で学修した内容を振り返りながら、誤嚥性肺炎を予防するための援助方法を理解する。
③ 心不全は、何らかの原因で心臓の収縮機能または拡張機能が低下し、全身に必要な血液を拍出できない状態である。高齢であるほど心不全の発症率が高く、予後が悪いことが報告されている。循環器系の加齢変化を踏まえて、高齢者の心不全のメカニズムを理解する。心不全は進行による分類(急性心不全、慢性心不全)、低下する心機能による分類(収縮不全、拡張不全)、症状や身体所見による分類(右心不全、左心不全)がある。それぞれの分類を理解するとともに、心不全の症状と日常生活への影響についても理解を深める。心不全に関するアセスメントでは、自覚症状、検査データ所見、重症度分類としてNYHA(New York Heart Association)心機能分類等を学修する。特に慢性心不全を持つ高齢者への看護を学ぶ。
キーワード ① 誤嚥性肺炎 ② 医療・介護関連肺炎 ③ 口腔ケア ④ 高血圧 ⑤ 心不全
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p338-342(肺炎)、p332-338(心不全)を熟読してから授業に参加する。第7回で学修した摂食嚥下障害について講義資料を見直し、再学修しておく。老年看護学概論で学修した呼吸器系の加齢変化、心・血管系の加齢変化について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学修時間が必要であることを理解して学修に臨むこと。

11 視覚・聴覚障害をもつ高齢者への看護 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第7回から第15回では、老年期に起こりやすい健康障害への看護を学ぶ。これまでに学修した加齢変化と、第6回で取り上げた老年症候群、廃用症候群に関する学修内容を関連付け、老年期に起こりやすい健康障害について、そのメカニズム、高齢者の特徴、予防と看護を理解する。第11回では視覚・聴覚障害をもつ高齢者への看護について学修する。これらの内容は、老年看護学演習、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p48(視覚機能の加齢変化)、老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p369-372(白内障)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p48-49(聴覚機能の加齢変化)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅵ健康的で尊厳ある暮らしに向けて」p202-206(コミュニケーションへの援助)
コマ主題細目 ① 視覚機能の加齢変化と高齢者に起こりやすい疾患 ② 聴覚機能の加齢変化と高齢者に起こりやすい疾患 ③ 高齢者とのコミュニケーション
細目レベル ① 加齢に伴い、水晶体の混濁や黄色化が起こり、高齢者の視力は低下する。網膜の感受性の低下や眼瞼下垂、円背などが影響し視野は狭くなる。視覚の加齢変化について、眼の構造と機能を踏まえて再学修し、知識の定着をはかる。老視は、加齢に伴い水晶体の弾力性が低下することや毛様体筋の萎縮によって調節力が低下し近見が困難になる状態である。老視が起こるメカニズムについて学修する。また、加齢変化によって水晶体が混濁することで起こる老人性白内障について、その特徴的な症状、治療や看護を学ぶ。これらの学修内容から視覚の加齢変化による症状が高齢者の日常生活に及ぼす影響や心理面への影響、高齢者が安全に生活するための環境調整の必要性を含めた看護についても思考する。
② 加齢に伴い、蝸牛管のコルチ器にある有毛細胞(特に高音)が減少するため、高齢者は高音域の聴力低下が起こりやすい。さらに、語音弁別能が低下するため単語の聞き取りが低下する。聴覚の加齢変化については、耳の構造と機能を踏まえて再学修し、知識の定着をはかる。高齢者に起こる聴覚障害として、老人性難聴のメカニズムと特徴的な症状および補聴器の種類や特徴についても学修する。また、老人性難聴は感音性難聴に分類されるが、感音性難聴と伝音性難聴の違いについても理解する。さらに聴力の評価や難聴(聴覚障害)の程度分類も学ぶ。これらの学修内容から聴覚機能の加齢変化による症状が高齢者の日常生活に及ぼす影響やアセスメントの視点、会話を聞き取りやすい環境、話しかけ方の工夫等の看護の視点についても思考する。
③ 高齢者に起こりやすい感覚器系の障害を踏まえた高齢者とのコミュニケーション方法を学ぶ。まずは、高齢者の尊厳を守るコミュニケーションの基本について理解する。さらに、高齢者の特徴を踏まえ、加齢や疾患・障害によるコミュニケーションへの影響について学修する。また、コミュニケーション手段として、言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーションについて理解する。高齢者は視覚・聴覚を含めたさまざまな加齢変化の影響により、メッセージの送り手としても受け手としても伝達能力が低下し、言語的コミュニケーションにおいて会話の聞き取りや文字の認識も低下する。非言語的コミュニケーションにおいても、表情や視線などの読み取りが困難になる。これらの学修内容から高齢者とのコミュニケーションの工夫について思考する。
キーワード ① 老視 ② 老人性白内障 ③ 老人性難聴 ④ 補聴器 ⑤ コミュニケーション
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p369-372(白内障)、第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅵ健康的で尊厳ある暮らしに向けて」p202-206(コミュニケーションへの援助)を熟読してから授業に参加する。老年看護学概論で学修した感覚器系(視覚・聴覚)の加齢変化について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学修時間が必要であることを理解して学修に臨むこと。

12 排泄障害をもつ高齢者への看護 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第7回から第15回では、老年期に起こりやすい健康障害への看護を学ぶ。これまでに学修した加齢変化と、第6回で取り上げた老年症候群、廃用症候群に関する学修内容を関連付け、老年期に起こりやすい健康障害について、そのメカニズム、高齢者の特徴、予防と看護を理解する。第12回では排泄障害をもつ高齢者への看護について学修する。これらの内容は、老年看護学演習、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p245-251(排尿障害)、p251-255(排便障害)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p245-251(排尿障害)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p251-255(排便障害)
コマ主題細目 ① 排泄機能の加齢変化 ② 高齢者の排尿障害 ③ 高齢者の排便障害
細目レベル ① 排泄障害については、排尿と排便に焦点を当てる。排泄の自立は高齢者にとって非常に重要であり、排泄の支援を受けることは高齢者の自尊心に大きく影響することを十分理解して学修に臨む。排尿に関しては、腎・泌尿器系の構造と機能を踏まえて、膀胱に尿をため、排出する過程の正常なメカニズムを理解したうえで、排尿に関連する器官(主に腎・泌尿器系)の加齢変化と、それに伴って起こる高齢者の排尿障害のメカニズムを学ぶ。排便に関しては、消化器系の構造と機能を踏まえて、生成された便を排出する正常なメカニズムを理解したうえで、排便に関連する器官(主に消化器系)の加齢変化と、それに伴って起こる高齢者の排便障害のメカニズムを学ぶ。
② 排尿障害の症状として、下部尿路症状(蓄尿症状、排尿症状、排尿後症状)について理解したうえで、高齢者に多い排尿障害である尿失禁について学ぶ。尿失禁は、不随意に尿が漏れる状態であり、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、溢流性尿失禁、機能性尿失禁および、反射性尿失禁がある。さらに、尿意切迫感を主体とし、頻尿や切迫性尿失禁を伴う症候として過活動膀胱があることを理解する。高齢者の排尿障害のアセスメントでは、身体的側面、環境的側面、社会的側面、心理的側面、認知的側面における観察項目を理解する。さらに、尿失禁へのケアは、尿失禁のタイプによって対応が異なるため、排尿障害のアセスメントをもとに、尿失禁のタイプに合わせた援助方法を理解する。
③ 排便障害には、主に便秘、下痢、便失禁があるが、ここでは主に便秘を取り上げる。高齢者の便秘は、排便機能の加齢変化と活動量の低下など生活状況が影響して起こることを理解する。便秘は大腸の形態的な変化によって生じる器質性便秘と、排便機能に障害をきたす機能性便秘に分類される。便通異常症診療ガイドラインによると、機能性便秘はさらに排便回数減少型と排便困難型に分けられるため、それぞれの特徴を理解する。また、直腸内に貯留した大きなかたい便塊が排出困難になる嵌入便についても学修する。高齢者の排便障害のアセスメントでは、便性状の評価に活用するブリストル便性状スケールを理解し、排便障害への看護では、便秘へのケアを中心に援助方法を学ぶ。
キーワード ① 排尿障害 ② 排便障害 ③ 下部尿路症状 ④ 尿失禁 ⑤ 便秘
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅰ老年症候群」p238-239、「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p245-251(排尿障害)、p251-255(排便障害)を熟読してから授業に参加する。老年看護学概論で学修した泌尿器系の加齢変化、消化器系の加齢変化について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学修時間が必要であることを理解して学修に臨むこと。

13 皮膚機能障害をもつ高齢者への看護 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第7回から第15回では、老年期に起こりやすい健康障害への看護を学ぶ。これまでに学修した加齢変化と、第6回で取り上げた老年症候群、廃用症候群に関する学修内容を関連付け、老年期に起こりやすい健康障害について、そのメカニズム、高齢者の特徴、予防と看護を理解する。第13回では皮膚機能障害をもつ高齢者への看護について学修する。これらの内容は、老年看護学演習、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p46-48(外皮系)、第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p272-275(掻痒感)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p291-297(褥瘡)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p46-48(外皮系)
コマ主題細目 ① 皮膚の加齢変化 ② 褥瘡 ③ スキン-テア
細目レベル ① 皮膚は表皮、真皮、皮下組織で構成されている。表皮、真皮、皮下組織の加齢変化により、高齢者の皮膚は菲薄化し、脆弱化する。さらに皮膚付属器である汗腺、皮脂腺の加齢変化により高齢者の皮膚は乾燥しやすく、ドライスキン(老人性乾皮症)の状態になりやすい。それによりかゆみの閾値が低下するため、掻痒感が起こりやすくなる。高齢者で主に皮膚の乾燥が原因で掻痒感が起こるものを老人性皮膚掻痒症という。老人性皮膚掻痒症が起こるメカニズムについて皮膚、皮膚付属器官の加齢変化を踏まえて理解する。さらに、ドライスキンは皮脂分泌が少ない部位に起こりやすいことや、乾燥する季節に悪化しやすいなどの特徴を理解し、老人性皮膚搔痒症の治療および予防と看護について学修する。
② 高齢者の皮膚は脆弱化しており、外力に弱く、褥瘡発生のリスクが高い。褥瘡発生の概念図をもとに、外力(持続的圧迫、ズレ・摩擦)と組織耐久性の低下(皮膚状態、全身状態)が褥瘡発生の要因となることを理解し、高齢者に褥瘡が発生しやすい理由について思考する。さらに、褥瘡発生のリスクアセスメント・スケールとして、ブレーデンスケール等の評価項目、判定方法について学修する。褥瘡の評価では、米国褥瘡諮問委員会のNPUAPのステージ分類(深達度による分類)、重症度と治癒経過を評価するDESIGN-R2020について学修する。さらに褥瘡予防のためのケアとして、外力に対するケア(除圧、摩擦やずれの排除)、組織耐久性低下へのケア(栄養状態の改善、スキンケア)について学ぶ。
③ スキン-テア(皮膚裂傷)は、摩擦・ずれによって、皮膚が裂けて生じる真皮深層までの損傷(部分層損傷)である。加齢による皮膚の脆弱化のため、高齢者はスキン-テアを生じやすい。65歳未満と比較して65歳以上の高齢者の有病率が高く、特に後期高齢者で有病率が高いことが報告されている。スキン-テアが生じやすい場面を具体的に想起することで、ケアの際の留意点を理解する。さらに、スキン-テアのリスクアセスメントについて、「スキンテアの保有」「スキンテアの既往」「個体要因」「外力発生要因」を評価することを理解する。また、スキン-テアを予防するためのケアについては、栄養管理、スキンケア、外力からの保護等を中心に学修する。褥瘡に関する学修内容も踏まえ、スキンテアと褥瘡の違いについて理解を深める。
キーワード ① 老人性皮膚掻痒症 ② 褥瘡 ③ ブレーデンスケール ④ DESIGN-R2020 ⑤ スキン-テア
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習:テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅰ老年症候群」p238-239、老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p46-48(外皮系)、第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅱ高齢者に特徴的な症状・メカニズムと看護」p272-275(掻痒感)、p291-297(褥瘡)を熟読してから授業に参加する。老年看護学概論で学修した外皮系の加齢変化について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習:講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学修時間が必要であることを理解して学修に臨むこと。

14 運動機能障害をもつ高齢者への看護 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第7回から第15回では、老年期に起こりやすい健康障害への看護を学ぶ。これまでに学修した加齢変化と、第6回で取り上げた老年症候群、廃用症候群に関する学修内容を関連付け、老年期に起こりやすい健康障害について、そのメカニズム、高齢者の特徴、予防と看護を理解する。第14回では運動機能障害をもつ高齢者への看護について学修する。これらの内容は、老年看護演習、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p39-41(筋・骨格系)
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p39-41(筋・骨格系)
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p349-355(運動器疾患)
コマ主題細目 ① 運動器系の加齢変化 ② 運動器の障害に関する概念 ③ 高齢者に多い骨折と看護
細目レベル ① 運動器系の加齢変化について筋肉、骨、関節を中心に老年看護学概論で学修した内容を踏まえて再学修し、知識の定着をはかる。筋肉は、速筋線維と遅筋線維で構成されるが、高齢者では特に速筋線維が萎縮しやすいことを理解する。また、骨はリモデリング(骨吸収と骨形成による新陳代謝機構)によって常に新しく入れ替わっているが、高齢者は、エストロゲンの減少やカルシウム摂取の低下、運動量の減少などによって骨のリモデリングのバランスが崩れ、骨吸収が亢進し、骨形成が低下するため骨量が低下しやすい。骨量の低下が加速され病的な状態に陥って生じるのが骨粗鬆症である。これらの学修内容から、高齢者が転倒しやすく、転倒すると容易に骨折に至ることを理解する。
② 高齢期にみられる骨格筋量の低下と筋力もしくは身体機能(歩行速度など)の低下が起こるものをサルコペニアという。サルコペニアはフレイルの要因ともなることを理解する。さらにサルコペニアの診断基準としてAWGS2019による診断基準を学修する。運動器の障害により移動機能の低下をきたした状態をロコモティブシンドロームという。ロコモティブシンドロームは運動器の疾患と運動器機能不全により移動機能が低下するという考え方であり、サルコペニアもロコモティブシンドロームの原因の1つであることを理解する。ロコモティブシンドロームは徐々に進行するため気づきにくいという特徴があり、ロコモティブシンドロームの評価方法についても学修する。さらに、フレイル、サルコペニア、ロコモティブシンドロームの各概念の関連についても理解する。
③ 転倒の要因には内的要因と外的要因があることを学修し、骨粗鬆症は転倒による骨折のリスクを増大させることを理解する。高齢者に多くみられる骨折について、その種類(脊椎圧迫骨折、大腿骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折、上腕骨近位端骨折)と特徴を学ぶ。特に、大腿骨近位部骨折については、頸部骨折(内側骨折)と転子部骨折(外側骨折)で血行動態や治療が異なるため、比較によって違いを理解する。さらに、大腿骨頸部骨折の分類であるGarden-stageを理解する。大腿骨近位部骨折術後の看護については、腓骨神経が圧迫されて起こる腓骨神経麻痺や、人工骨頭置換術で起こりやすい脱臼のリスクを理解し、予防のための看護について理解を深める。
キーワード ① 骨粗鬆症 ② サルコペニア ③ ロコモティブシンドローム ④ フレイル ⑤ 大腿骨近位部骨折
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習(2時間):テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第2章 老年期を生きる人の理解「Ⅲ身体的・生理的側面」p39-41(筋・骨格系)、第7章 老年期に特有な健康障害と看護「Ⅲ高齢者の主な疾患と看護」p349-355(運動器疾患)を熟読してから授業に参加する。老年看護学概論で学修した筋・骨格系の加齢変化について講義資料を見直し、再学修しておく。
復習(2時間):講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学修時間が必要であることを理解して学修に臨むこと。

15 薬物療法を受ける高齢者への看護 科目の中での位置付け 本科目では、老年看護の対象である高齢者の特徴を踏まえて、老年看護実践に必要な知識を修得する。高齢者のヘルスアセスメントの視点を理解した上で、高齢者の健康段階や療養・生活の場に応じた看護の特徴について学び、さらに、老年期に特有な健康障害をとりあげ、加齢変化と疾患・症状のつながりから、そのメカニズムを理解する。本科目の全体を通して、高齢者への看護の特徴について理解を深め、老年看護過程の基盤となる知識を修得する。
本科目の第7回から第15回では、老年期に起こりやすい健康障害への看護を学ぶ。これまでに学修した加齢変化と、第6回で取り上げた老年症候群、廃用症候群に関する学修内容を関連付け、老年期に起こりやすい健康障害について、そのメカニズム、高齢者の特徴、予防と看護を理解する。第15回では、薬物療法を受ける高齢者への看護について学ぶ。これらの内容は、老年看護演習、老年看護学実習での学修内容に直接的に関連する。

①テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅳ薬物療法を受ける高齢者の看護」p173-177
②テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅳ薬物療法を受ける高齢者の看護」p173-177
③テキスト:老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅳ薬物療法を受ける高齢者の看護」p173-177
コマ主題細目 ① 薬物動態の加齢変化 ② 高齢者の薬物有害事象 ③ 薬物療法を受ける高齢者への看護
細目レベル ① 薬物動態は、薬物が体内に取り込まれた際の体内での動きである。高齢者の薬物動態について、「吸収」、「分布」、「代謝」、「排泄」の各段階に関連する加齢変化と、加齢変化によって薬物動態がどのように変化するのかを理解する。具体的に、「吸収」では、薬物の吸収に影響する消化器系の加齢変化を踏まえて理解する。「分布」では、薬物の体内での分布に影響する高齢者の身体構成の変化(体内水分量の減少と体脂肪量の増加)を踏まえて理解する。「代謝」および「排泄」では、薬物代謝や排泄に影響する肝機能や腎機能の加齢変化を踏まえて理解する。さらに、こういった薬物動態の加齢変化が、高齢者に薬物有害事象を引き起こす要因となることを学修する。
② 高齢者は複数の慢性疾患を抱えていることが多く、ポリファーマシーの状態になりやすい。多剤服用の中でもとくに害をなすものをポリファーマシーと呼ぶ。高齢者のポリファーマシーの現状について理解する。また、薬物有害事象は、薬剤の使用後に発症する有害な症状又は徴候であり、薬剤との因果関係の有無を問わない概念である。加齢による薬物動態や薬力学の変化、多剤服用等によって高齢者は薬物有害事象が問題となりやすいことを理解する。さらに、薬物有害事象が要因となって起こる「薬剤起因性老年症候群」について、主な症状とその原因となる薬剤を理解する。とくに、睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、三環系の抗うつ薬等は有害事象を引き起こしやすいため注意する。
③ アドヒアランスは、病気に対する治療方針について医師と十分に話し合うことで患者自身が理解し、服用方法に納得した上で、治療に積極的に参加することである。高齢者は服薬管理能力の低下や多剤服用等によってアドヒアランスが低下しやすい。高齢者の薬物による有害事象を最小限にするため、高齢者のアドヒアランスが低下する要因を踏まえ、服薬管理能力を正しく把握したうえで高齢者への服薬支援を行う必要がある。まずは、服薬のアセスメントをする上で、処方された薬物や服薬状況、薬物の効果・副作用に関する観察のポイントを学び、情報収集の必要性を理解する。さらに、アドヒアランス低下の要因と関連付けて、高齢者の服薬アドヒアランスを改善する方法について学修する。
キーワード ① 高齢者の薬物動態 ② ポリファーマシー ③ 薬物有害事象 ④ 薬剤起因性老年症候群 ⑤ アドヒアランス
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 予習:テキスト 老年看護学 概論と看護の実践 第6章 老年看護の対象とのかかわり「Ⅳ薬物療法を受ける高齢者の看護」p173-177を熟読してから授業に参加する。第6回で学修した老年症候群について講義資料を見直し、再学修しておく。本科目全体のまとめとして、これまでの講義内容を見直しておく。
復習:講義中に配布した資料の復習のポイントに基づいて講義内容を自分自身の言葉でまとめ整理しておく。シラバスに示したキーワードは重要なワードであるため、それぞれをきちんと説明できるようにしておく。授業終了時に行う小テストについて、理解が不十分であった問題を復習し、確実に理解できるようにする。ChatGPTを活用して、授業内容に関するテスト問題を各自で作成し理解を深める。
予習復習には4時間の学修時間が必要であることを理解して学修に臨むこと。

履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
1.高齢者のヘルスアセスメントの特徴を説明できる★ 高齢者の疾患の特徴を述べることができる。
高齢者のアセスメントの特徴を、「加齢変化」、「生活史」、「生活機能」の用語を使用して説明することができる。
高齢者総合的機能評価(CGA:comprehensive geriatric assessment)の目的および評価する分野とその評価内容を述べることができる。
高齢者総合的機能評価(CGA:comprehensive geriatric assessment)で用いられるアセスメントツールの具体的な評価項目、評価方法を説明することができる。
①ヘルスアセスメント
②加齢変化
③生活史
④生活機能
⑤高齢者総合的機能評価(CGA)
6 第1回
2.ヘルスプロモーションの概念と介護予防について説明できる★★ ヘルスプロモーションの概念を理解し、老年看護における活用方法について述べることができる。
健康日本21第三次における高齢者に関連した健康づくりに関する目標を述べることができる。
フレイルの概念を説明できる。
フレイルの判定基準(フリードの基準、日本版CHS基準、基本チェックリスト)の項目および判定方法を述べることができる。
フレイルへの介入方法について説明できる。
地域で行われている介護予防への取り組みを説明できる。
①ヘルスプロモーション 
②健康日本21
③フレイル 
➃介護予防
8 第2回
3.医療施設・高齢者ケア施設での看護の特徴を説明できる★★★ 高齢者の受療状況を説明できる。
高齢者にせん妄がおこるメカニズムとせん妄への看護について述べることができる。
医療施設における高齢者の身体拘束について、倫理的視点で考え、自分の考えを述べることができる。
エイジングインプレイス、ケアインプレイスの考え方について、地域包括ケアシステムと関連付けて説明できる。
サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホームの特徴を説明できる。
介護保険施設(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院)それぞれの機能、利用対象者、人員基準について述べることができる。
高齢者施設での看護の特徴について説明できる。
①受療状況
②せん妄 
③身体拘束 
④エイジングインプレイス 
⑤ケアインプレイス 
⑥サービス付き高齢者向け住宅
⑦有料老人ホーム
⑧介護保険施設
14 第3回、第4回
4.高齢者のエンドオブライフケアについて説明できる★★ 高齢者の主な死因とその推移を述べることができる。
終末期の定義を説明できる。
高齢者が望ましい死を迎えるためのエンドオブライフケアの実際について説明できる。
高齢者のエンドオブライフケアにおける意思決定支援に重要なアドバンス・ケア・プランニング(ACP:Advance Care Planning)と、関連するアドバンスディレクティブ(AD:Advance Directive)、DNAR(Do Not Attempt Resuscitation)、リビングウィル(Living Will)がどのようなものか説明できる。
①終末期
②エンドオブライフケア
③アドバンス・ケア・プランニング
④意思決定支援
6 第5回
5.老年期に特有な症候について説明できる★★ 老年症候群の定義と特徴を述べることができる。
老年症候群と廃用症候群の関連を説明できる。
老年症候群の3つの分類とそれぞれに含まれる主な症候を述べることができる。
加齢変化を踏まえた高齢者の脱水の要因を述べることができる。
高齢者の脱水について、アセスメントのポイントと予防するための看護を説明できる。
加齢変化を踏まえた高齢者の睡眠の特徴を述べることができる。
高齢者の不眠を予防するための看護を説明できる。
①老年症候群 
②廃用症候群
③脱水
④不眠
8 第6回
6.認知症のメカニズムを理解し、認知症高齢者への看護について説明できる★★ 認知症の認知機能障害と行動・心理症状(BPSD)を述べることができる。
軽度認知障害(MCI)について説明できる。
認知症のスクリーニング尺度(長谷川式認知症スケール、ミニメンタルステート検査)について、評価項目と判定基準を述べることができる。
4大認知症(アルツハイマー型認知症。レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、血管性認知症)の病態、特徴的な症状を述べることができる。
パーソン・センタード・ケア、ユマニチュードの考え方を説明できる。
認知症高齢者との対応の原則を述べることができる。
共生社会の実現を推進するための認知症基本法が施行された背景と、日本における認知症対策の取り組みについて説明できる。
①認知機能障害
②行動・心理症状(BPSD)
③軽度認知障害(MCI)
④認知症スクリーニング尺度
⑤4大認知症
⑥パーソン・センタード・ケア
⑦ユマニチュード
⑧共生社会の実現を推進するための認知症基本法
14 第7回、第8回
7.嚥下障害および呼吸・循環障害のメカニズムを理解し、その看護について説明できる★★ 摂食嚥下過程の5期モデル(先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期)に基づいて、加齢に伴う変化と高齢者の摂食嚥下障害のメカニズムを説明できる。
摂食・嚥下障害のアセスメントと誤嚥を予防するための看護について説明できる。
高齢者に誤嚥性肺炎が起こるメカニズムを説明できる。
医療・介護関連肺炎について説明できる。
肺炎を予防するための看護について説明できる。
高齢者に心不全が起こるメカニズムと症状および看護について説明できる。
①摂食嚥下過程の5期モデル
②誤嚥
③誤嚥性肺炎
④医療・介護関連肺炎
⑤心不全
12 第9回、第10回
8.視覚・聴覚障害および排泄障害のメカニズムを理解し、その看護について説明できる★ 加齢変化をふまえて老視、老人性白内障のメカニズムを説明できる。
加齢変化をふまえて老人性難聴のメカニズムを説明できる。
補聴器の種類と、それぞれの特徴を述べることができる。
視覚・聴覚の加齢変化を踏まえた高齢者とのコミュニケーションの工夫を述べることができる。
高齢者に起こりやすい尿失禁の種類と尿失禁のタイプに合わせたケアの方法を説明できる。
高齢者に起こりやすい便秘の種類と便秘へのケアの方法を説明できる。
①老視
②老人性白内障
③老人性難聴
④尿失禁
⑤便秘
12 第11回、第12回
9.皮膚機能障害、運動機能障害のメカニズムを理解し、その看護について説明できる★★ 加齢変化を踏まえて、老人性皮膚掻痒症の要因と看護について述べることができる。
褥瘡の発生要因、リスクアセスメント、褥瘡の評価、褥瘡予防のケアについて説明できる。
スキン-テアの概念とリスクアセスメント、予防のためのケアについて説明できる。
サルコペニア、ロコモティブシンドロームの概念およびフレイルとの関連を説明できる。
高齢者の骨量低下のメカニズムをふまえた骨粗鬆症の要因を述べることができる。
高齢者に多い骨折の種類を述べることができる。
大腿骨近位部骨折の治療と術後の看護(腓骨神経麻痺の予防、脱臼予防等)について説明できる。
①老人性皮膚掻痒症
②褥瘡
③スキン-テア
④サルコペニア 
⑤ロコモティブシンドローム 
⑥骨粗鬆症
⑦大腿骨近位部骨折
12 第13回、第14回
10.高齢者の薬物動態の特徴を理解し、薬物療法を受ける高齢者の看護について説明できる★★★ 薬物動態について、「吸収」、「分布」、「代謝」、「排泄」の各段階に関連する加齢変化と、高齢者の薬物動態の変化を説明できる。
高齢者に薬物有害事象が起こりやすい要因を述べることができる。
高齢者のポリファーマシー(多剤併用)の現状を述べることができる。
薬剤起因性老年症候群の症状と、その原因となる薬剤を述べることができる。
高齢者の服薬アドヒアランス低下の要因と、アドヒアランスを改善するための方法を述べることができる。
①高齢者の薬物動態
②薬物有害事象
③ポリファーマシー
④薬剤起因性老年症候群
⑤アドヒアランス
8 第15回
評価方法 期末試験100%
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書 奥野茂代、大西和子監修 百瀬由美子編集 『老年看護学 概論と看護の実践(第6版)』ヌーヴェルヒロカワ 3300円
参考文献
実験・実習・教材費