区分
専門科目-広域看護学-地域看護学
ディプロマ・ポリシーとの関係
実践能力
倫理観
専門性探求
地域社会貢献
グローバル性
カリキュラム・ポリシーとの関係
豊かな人間性
広い視野
知識・技術
判断力
探求心
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を学ぶ。
科目の目的
1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。
2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。
3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。
4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。
5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。
6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる
到達目標
学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる。
科目の概要
法的根拠に基づいて児童生徒の健康の保持増進と対応として、保健管理および保健教育とそれを進める組織的活動の実際を学ぶ。詳細:児童生徒の健康実態と保健室経営計画の立案と実際を学ぶ。心疾患、腎疾患、糖尿病、アレルギー疾患等の児童生徒に対する保健管理や保健指導について理解し、具体的な対応に実際について学ぶ。緊急時における救急処置の実際と学校の危機対応について学ぶ。心の健康問題に応じた具体的な健康相談の実際について学ぶ。学校保健活動を推進する指導方略・到達度評価などについて学ぶ。
科目のキーワード
学校保健計画及び学校安全計画、保健管理、保健教育、健康相談、保健室経営、保健組織活動
授業の展開方法
学修への主体的取り組みを促すために課題学習を課します。この科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修(学習課題(予習・復習)に示されている内容の学修)が必要である。事前、事後に課す課題学習のフィードバックは、その都度講義時間中におこなう。
第1回で現在自分が考えている養護教諭像を確認する。第1回から第3回まで養護教諭の職務を法律・歴史から概観する(養護教諭と学校保健の関係、歴史的変遷からみた養護教諭の職務、現在求められている養護教諭の職務)。第4回から第7回までは、養護教諭の保健管理の実際を学ぶ。第8回・第9回は養護教諭と保健教育を学ぶ。第10回子どもの心のケアにおける養護教諭の実際を学ぶ。第10回・第11回は、養護教諭と安全管理・安全教育を学ぶ。第12回・13回では、組織活動について学ぶ。第14回は、今まで講義で学んだ内容が実際の学校でどのように展開されているか学ぶ。第15回求められる養護教諭像・15回学んで自分自身の養護教諭像の変化と今後残された課題を明確にする。
養護教諭の実務経験を有している授業者である。全コマで実務経験を活かした講義を行う。特に、総論である第1回学校教育と学校保健、養護教諭、第2回養護教諭の歴史・養護教諭の職制の向上・第3回養護教諭の職務を実務内容から詳細に講義する。
オフィス・アワー
(準備中)
科目コード
BK27
学年・期
3年・前期
科目名
養護概説
単位数
2
授業形態
講義
必修・選択
選択(養護教諭は必修)
学習時間
【授業】30h 【予習・復習】60h
前提とする科目
学校保健
展開科目
養護実習Ⅰ
関連資格
養護教諭
担当教員名
兼子敦子
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
学校教育と学校保健、養護教諭
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。また15回の講義の到達目標は、「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる(目指す養護教諭像)」第15回目の講義で目標を達成させることを目指す。本コマ(1回目)において、現在持っている「養護教諭像」を各プレゼンテーションを行い、 講義を修了する15回目において、「養護教諭像」の再度プレゼンテーションを行い、確かな養護教諭像を互いに共有する。従って、本回は、本科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」の学生の実態・「現在持っている養護教諭像」を明らかにすること、学校教育と学校保健、養護教諭について学ぶ(2年次の科目「学校保健」の学びの再確認)。今後の14回かけて講義を行い詳細な職務内容を理解した上で、講義の到達目標を達成させる。
①「学校における養護活動の展開」『改訂13版』
第1章養護教諭の職務と専門性 第2章養護教諭の歴史 第3章養護教諭の免許と養成制度
②養護教諭完全攻略27年度
第1章学校保健、学校安全
第2章 養護教諭の職務、学校保健関係職員
コマ主題細目
① 養護教諭の職務内容 ② 学校教育・学校保健の関係法令と養護教諭の関連 ③ 養護の本質と概念
細目レベル
① 現段階に持っている「養護教諭像」を自分自身で明らかにするために800字以内でまとめる。また仲間の養護教諭を共有するためにプレゼンテーションをおこなう。
次の内容を入れること*教職論等で学んできて自分が持った①理想とする教師像(教師としての適性を含む)、②2年次の「学校保健」で学んだ養護教諭の職務の内容『1 学校保健情報の把握に関すること(1) 体格、体力、疾病、栄養状態の実態(2) 不安や悩みなどの心の健康の実態 等、2 保健指導・保健学習に関すること〔個人・集団対象〕(1) 心身の健康に問題を有する児童生徒の個別指導(2) 健康生活の実践に関して問題を有する児童生徒の個別指導〔集団対象〕(1) 学級活動やホームルーム活動での保健指導(2) 学校行事等での保健指導〔保健学習〕 保健学習への参加・協力、3 救急処置及び救急体制に関すること、4 健康相談活動に関すること、5 健康診断・健康相談に関すること・ 定期・臨時の健康診断の立案、準備、指導、評価 等、6 学校環境衛生に関すること(1) 学校薬剤師が行う検査の準備、実施、事後措置に対する協力(2) 教職員による日常の学校環境衛生活動への協力・助言 等、7 学校保健に関する各種計画・活動及びそれらの運営への参画等に関すること、(1) 一般教員の行う保健活動への協力(2) 学校保健委員会等の企画運営への参画 等、8 伝染病の予防に関すること、9 保健室の運営に関すること。』 自分としてどのように展開していきたいと考えているか。
② 教育の目的は、教育基本法で定められ、学校教育法でそれぞれの学校段階の目的及び目標を示している。
教育課程は、各学校段階での学校教育の目的及び目標を実現するため、学校教育法等の関係する法令並びに学習指導要領に基づいて、各学校が編成する。
学校における健康教育は、学校保健、学校安全、学校給食に関する指導を包括するものであり、相互に密接な間連を図りながら教育活動全体を通じて進められるものである。
学習指導要領の理念は、『生きる力』を育むため、丨何のために学ぶのか』という学習の意義を共有しながら、授業の相違工夫や教科書等の教材の改善を引き出していけるよう、①知識及び技能、②思考力、判断力、表現力等、③学びに向かう力、人間性等の三つの柱で整理されている。
学校における健康教育は、学習指導要領の総則[体育•健康に関する指導』の項で、その基本方針が示されており、ヘルスプロモーションの考え方が大幅に取り入れられている。 学校保健計画の立案にあたっては、学校保健の3領域(保健教育、保健管理、保健組織活動)を相互に関連を持たせた総合的な計画を立て、計画•実施•評価•改善(PDCA)を適切に行っていくことが重要である。この学校保健活動の中核的な役割を担うのは養護教諭である。養護教諭は平成7年3月の学校教育法施行規則の一部改正により、保健主事への登用の道が開かれたため、その役割が大きくなっている。
③ 養護とは、養育して保護するから抽出した「養い護る」ということである。養うとは、<生活させる><食物を与えて育てる>ことつまり、教育である。護るとは、<危険な状態に陥らないように防ぐことつまり、管理することである。養護教諭がおこなう職務には、この「教育」「管理」を推進することである。保健体育審議会答申(昭和47年)において、養護教諭は、専門的立場からすべての児童・生徒の保健及び環境衛生の実態を的確に把握し、疾病や情緒障害、体力、栄養に関する問題等、心身の健康に問題を持つ児童生徒の指導に当たり、また、健康な児童生徒についても健康の増進に関する指導のみならず、一般教員の行う日常の教育活動にも積極的に協力する役割を持つものである。と述べられ、養護教諭の職務は、児童生徒の健康の保持増進にかかわるすべての活動と理解されるようになった。
④
キーワード
① 養護教諭像 ② 学校保健法規 ③ 養護とは ④ 教育 ⑤ 管理
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第1回のシラバスをよく読んでおくこと。更に2年次で学んだ学校保健から「養護教諭の職務内容」、「学校保健に関連する法律・(日本国憲法・教育基本法・学校教育法・学校保健安全法・その他)の関わり」をChatGPTを活用してまとめておくこと。学校保健の教科書・講義資料を見直す。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、養護を司るとは、何かを整理しておくこと。更に「養護教諭の職務内容」、「学校保健に関連する法律・(日本国憲法・教育基本法・学校教育法・学校保健安全法・その他)の関わり」を自分の言葉で説明できるようにしておくこと。(次回小テストに向けて学修する)
2
養護教諭の歴史・養護教諭の職制の向上
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。
3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。
5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。」を達成させるために 本コマでは養護教諭の歴史からみた養護教諭の職務・現代的健康課題から求められている養護教諭の職務を学ぶ。
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』 第2章 養護教諭の歴史
②養護教諭完全攻略27年度 第2章養護教諭の職務、学校保健関係職員
コマ主題細目
① 養護教諭の歴史 ② 近年健康課題 ③ 職制の向上
細目レベル
① 養護教諭は日本社会の中で生み出した独特の制度である。英語表記は、Yogo Teacherである。養護教諭の歴史は、明治38年(1905年)、当時全国に流行していたトラホーム(現在の病名トラコーマ)の点眼•洗眼をするために岐阜県の小学校に学校看護婦が採用されたことから始まる。昭和16年、国民学校令の制定により、教育職員として養護訓導になり、昭和22年学校教育法 に養護教諭となった。養護訓導の時と同じく、養護教諭は児童生徒の養護をつかさどる。学校教育法に規定された。養護教諭は、児童生徒の健康状態及び求められる健康観によって職務の内容が変化してきている。日本の養護教諭と欧米のスクールナースとの大きな違いは、保健部局ではなく文教部局 (教育職)に位置付けられているところである。
現在:養護教諭の職務は学校教育法第37条12項(平成19年6月27日に最終改正)に「養護教諭は児童の養護をつかさどる」と規定されている。
② ・都市化、少子高齡化、情報化、国際化等による社会環境や生活様式の変化は、子どもたちの心身の健康に大きな影響えており、いじめ、不登校などのメンタルヘルスに関する問題、喫煙、飲酒、薬物乱用、性の問題行動、生活習慣の乱れ、アレルギー疾患の増加、感染症などの健康問題が深刻化している。
・地震や台風などの自然災害のみならず、登下校中の誘拐殺人事件などの事件•事故が 発生しており、それに伴う子どもの心のケアが重要な健康問題となっており、学校保健安全法(平成21年4•月1日施行)に心のケアが位置付けられた。
・子どもたちの複雑•多様化した現代的健康課題に対応し、健康教育を通して子どもたちに生きる力をはぐくむためには、ヘルスプロモーションの理念に基づいた子どもたち主体の健康教育の推進がさらに重要なっている
③ ・養護教諭の配置については、『公立義務教育諸学校の学級編成及び教育職員定数の標準に関する法律』と「公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律」によって定められている。平成5年から大規模校を中心に複数配置されるようになった。
・養護教諭は、平成7年3月に保健主事への登用の道が開け、平成9年の答申では、「児童生徒の心の健康問題の深刻化に伴い、児童生徒の身体的な不調の背景にいじめ等の健康問題がかかわっていること等のサインにいち早く気付く立場にある養護教諭の行うヘルスカウンセリング(健康相談活動)が一層重要な役割を持ってきている」と述べられており、養護教諭の職務の特質及び保健室の機能を活かした健康相談が重要視されることとなった。
また平成10年には養護教諭の有する知識及び専門性を教科指導に活用する観点から、教諭等への兼職発令により教科保健への参画が可能になるなど、子どもたちの現代的な健康課題の解決に向けて、その役割が期待されている。
さらに、養護教諭の役割が保健管理、保健教育、保健組織活動、保健室経営、健康相談の5項目に整理されたことにより、養護教諭に期待される役割として、児童生徒の人間形成においても大きな役割を果たしている健康相談が項目としてあげられた。・中央教育審議会答申「子どもの心身の健康を守り、安全•安心を確保するために学校全体としての取り組みを進めるための方策について」(平成20年1月17日)において、保健室経営や保健室経営計画等の用語の明記もされた。これらの内容は、養護教諭の専門性がさらに発揮されることを期待しているといえる。
キーワード
① 養護教諭の歴史 ② トラコーマ ③ 学校看護婦 ④ 学校教育法 ⑤ 中央審議会答申
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習 (30分)
第2回のシラバスをよく読んでおき、2年次に学修した学校保健の歴史をChatGPTを活用してまとめてください。その際、学校看護婦、養護訓導、養護教諭と関係法規、世の中の情勢及び健康課題をポイントとしてください。特に、養護教諭の役割がどのように変遷してきたかを詳しく調べると良いでしょう。また、関連する法律や社会の変化がどのように影響を与えたかも考慮してください。
復習 (60分)
本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読し、養護教諭の歴史から見た養護教諭の役割をノートに整理してください。配付プリントのメモにとどめず、資料として配布する学修ノートに整理しておくことが重要です。特に、養護教諭が児童生徒の健康管理や心のケアにどのように貢献しているかを具体的に記述すると理解が深まります。また、学んだ内容を他の関連する知識と結びつけて整理することで、より体系的な理解が得られるでしょう。
3
養護教諭の職務
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。」を達成させるために子ども達の健康課題の解決のための各答申等から養護教諭の職務が明確になってきていることを学ぶ
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』 第1章 養護教諭の職務と専門性
②養護教諭完全攻略27年度 第2章養護教諭の職務、学校保健関係職員
コマ主題細目
① 1) 養護教諭の職務 ② 専門性 ③ 4) 今、養護教諭に求められている役割
細目レベル
① 学校教育法に、「養護教諭は、児童の養護をつかさどる」(37条12項)とあり、「養護をつかさどる」とは、「児童生徒の健康を保持増進するためのすべての教育活動」と解されている。その内容や機能は社会的環境や児童生徒の健康問題等時代によって変化しているが、いずれの時代においても、養護教論は校内で児童生徒の心と体の健やかな成長発達に関する教育活動を行う専門職であり、学校保健に関しリーダーシップをとっている。それらの活動には、経験年数に関係なく、果たさなければならない役割.機能は同じであるという難しさがある。
養護教諭の職務遂行に必要な能力として、下記の三項目を挙げることができる。これらは、教育基本法第1条を担うために必要な条件である。養護教諭は、『養護をつかさどる』ことを専門として人間形成に関与するのである。
「養護教諭独自のもの」
1)心身の健康問題を発見•解決への支援•予防する能力(知識•技能•態度)2)他の教員•関係者と連携する能力
「教諭と共通するもの」
1)人間形成にかかわる能力②研究•研修する能力
「一人の社会人として不可欠なもの 」
1)社会への適応能力 2)職務を通して社会に貢献する能力
② 養護とは子どもの生活に寄り添い、深くかかわりあいながら、子どもの心身の成長を支援することである。また、医学的背景と教育的背景の二面により支援する活動(養護活動)ともいえる。
養護活動の特徴には、養護教諭が独自に判断し活動を進めていく 「自立性」と「専門性」があげられる。さらに、近年の養護学確立の動きの中で、「養護教諭の専門性」とは、「学校教育の中で教師の一員として人間形成の教育に携わると共に、子どもの二ーズを把握し、保健管理と保健指導を通じて、それに応えていくことである。」と養護教諭の実践を理論的に捉えている。
「養護教諭の定義」
(日本養護教諭教育学会2003より) 養護教諭とは、学校におけるすべての教育活動を通して、ヘルスプロ モーションの理念に基づく健康教育 と健康管理によって子どもの発育• 発達の支援を行う特別な免許をもつ 教育職員である。
養護教諭に求められる力は、①保健室を訪れる児童生徒等に対応するための知識・理解・技能及び確かな判断力と対応力、②健康課題をとらえる力、③健康課題を解決するための指導力、④企画力、実行力、調整力 である。
③ 中央教育審議会答申(平成20年)において養護教諭の役割の明確化が図られ、学校保健活動の中核を担う 役割が求められた。これを受けて、平成20年6月に大幅に改定された学校保健安全法では、保健室の設置目的に保健指導(第7条)が加えられ、保健指導(第9条)には「養護教諭その他の職員は」と明記された。 このことは、養護教諭の職務の明確化や充実につながった。また中教審答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」(平成27年12 月21日)において、特に、養護教諭は、教諭とは異なる専門性に基づき、心身の健康に課題のある児童生徒等に対して指導を行っており、健康面だけでなく、生徒指導面でも大きな役割を担っているとされた。
今、求められる役割は、以下のようにまとめることができる。
「これからの学校保健に求められている養護教諭の役割」
①学校内及び地域の医療機関等との連携を推進する上でのコーディネーターの役割
②養護教諭を中心として関係教職員と連携した組織的な健康相談、健康観察、保健指導の実施
③学校保健センター的役割を果たしている保健室経営の実施(保健室経営計画の作成)
④いじめや児童虐待等児童生徒の心身の健康問題の早期発見、早期対応
⑤学級(ホームルーム)活動における保健指導をはじめ、ティーム.ティーチングや兼職発令による保健学習等への積極的な授業参画と実施
⑥健康•安全にかかわる危機管理への対応(救急処置、心のケア、アレルギー疾患、感染症等)
キーワード
① 学校教育法第37条 ② 中教審議会答申 ③ ヘルスプロモーション ④ 兼職発令
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習 (30分):第2回のシラバスをよく読んでおき、2年次に学修した学校保健に関わる養護教諭の職務をChatGPTを活用してまとめておいてください。その際、学校看護婦、養護訓導、養護教諭と関係法規、世の中の情勢及び健康課題をポイントとする。
復習 (60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、養護教諭の職務と法律関係、保健主事との関連についてノートにまとめておく。ノートに整理しておくことが重要。
4
保健管理:学校における救急処置
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。」を達成させるために 本コマでは、学校における保健管理の中の養護教諭がおこなう救急処置を学ぶ。
① 学校における養護活動の展開 『改訂13版』 第16章 学校救急処置
②養護教諭完全攻略27年度 第9章救急処置
コマ主題細目
① 救急処置の目的 ② 学校事故の近年の状況 ③ 救急看護の流れ ④ 養護診断
細目レベル
① ・学校における応急処置・対応は、公衆衛生学的には2次予防に位置づけられる。日頃から健康づくりや疾病予防、傷害防止によって児童生徒の健康水準を高く保つ1次予防を前提としつつ、発生した健康の破綻状態に対していち早く判断し、処置・対応することによって生命の危機はもとより、症状の悪化、後遺症の残存を予防するための必須のプロセスである。
・学校における救急処置の目的は、突発的な傷病の発生に対して適切な処置を行うことにより、児童生徒の生命を守り、傷病の悪化や二次災害を防止することによつて、心身の安全•安心を確保し円滑な教育活動が行えるようにすることである。
・学校における救急処置は、児童生徒の突発的な傷病に対する応急手当であり、あくまでも医療機関に引き継ぐまでの応急的なものである。
・学校における救急処置は、児童生徒の教育の場で行われるものであることから、傷病の悪化や二次災害を防止するのみならず、児童生徒の発達段階に即した保健指導を行い、心身の健康問題の解決に向けて、理解と関心を深め、積極的に解決していこうとする自主的、実践的な態度の育成をも目的としている。
② 独立行政法人日本スポーツ振興センター(以下、 「JSC」とする)によると。 2018 (平成30)年度の負傷•疾病の発生件数は991、013件で。前年度より39、869件 減少した。また、障害見舞金は403件(H29: 398件)、 死亡見舞金は74件(H29: 57件)で、いずれも増加した。場合別では。障害の発生は小学校では休憩時間が、 中学校や高等学校では体育的部活動時の発生が最多である。また、死亡の発生は、小学校では休憩時間、通学•通園中が、中学校では休憩時間が、高等学校では体育的部活動時の発生が最多である。更に、近年の虐待事例などの増加と共に家庭で発生したものに対しても 救急処置や経過観察、保健指導等の重要性が増し、継続してフォローアップしなければならない事例もある。
③ 学校における救急処置にあたっては、まず必要最小限(minimum requirement)の知識をおさえておく必要がある。更に、緊急性の判断根拠となる検査•検診 (フィジカルイグザミネーシヨン)を的確に実施し、児童生徒の状態を正しく捉え、フィジカルアセスメントを行うことが重要となる。そして、児童生徒の状態を総合的に判断する養護診断へとつなげていく。学校救急処置は、問題の認知—フィジカルアセスメント(フィジカ ルイグザミネーシヨンを含む)—養護診断—処置。対応 —事後措置と流れていく。フィジカルイグザミネーシヨンとは、実際に情報を手に入れる手段や手技のことで、学校では主に、バイタルサインの測定やその場で実施できる簡便な検査をさす。
④ 養護診断とは。養護教諭がフィジカルアセスメントによって。総合的な情報を収集•分析した後に。養護活動の計画を実施するため、総合的に児童生徒の状態を判断することである。養護診断は、広くは問題の認知—フィジカルアセスメント—養護診断—処置。対応までの過程を含むこともある。学校で遭遇する疾病•負傷に対して。問診。バイタルサインの測定。視診。触診、聴診、打診等を的確な技術と鋭い観察によって、身体的•生理学的な問題を明らかにし、総合的な養護診断をすることが重要である。経過観察が必要な事例の記録にあたっては、問題の認知—フィジカルアセスメント(フイジカルイグザミネーシヨンを含む)—養護診断—処置•対応—事後措置の流れで。要経過観察者用記録用紙を作成しておくと記入漏れが少ない。要経過観察者用記録用紙には。養護診断の根拠も記入しておくと。振り返りの際の資料となる。養護診断の結果は。下記の5段階 に分けられ対応されることが多い。
2段階以降は必ず担任と保護者に連絡を入れ。情報の共有と経過観察の依頼を行う。1段階でも、気になるようであれば担任に連絡を入れておくと。何か変化があった場合。児童生徒の様子を保健室に伝え返してくれることがある。いずれの段階も。その後の様子を本人や保護者等から確認し。入手した情報は適切に記録する。
<養護診断の結果の5段階>
1段階 児童生徒を教室に帰らせ、通常通り授業を受けさせる。
2段階 児童生徒を教室に帰らせ授業に参加させるが。授業担当者や担任に経過観察を依頼する。
3段階 児童生徒を保健室で休養させ。経過観察する。
4段階 児童生徒を家庭へ帰し休養させ、経過観察や医療機関への受診を保護者に依頼する。
5段階 児童生徒を学校から医療機関に受診させる。必要に応じて救急車を要請する。
キーワード
① 2次予防 ② 応急的なもの ③ フィジカルアセスメント ④ 養護診断
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第4回のシラバスをよく読んでおくこと。小児看護学概論の講義等より小児疾患を概観し、ChatGPTを活用して整理しておくこと。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、学校における疾患の管理の方法、養護教諭の対応をまとめておくこと。
5
保健管理:健康診断
科目の中での位置付け
科目の目標は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。」を達成させるために保健管理の健康診断の意義と養護教諭の具体的実施方法を学ぶ。
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』 第9章 健康診断
②養護教諭完全攻略27年度 第4章健康診断
③児童生徒等の健康診断マニュアル(日本学校保健会)
コマ主題細目
① 健康診断法的位置付けと意義 ② 養護教諭と健康診断 ③ 養護教諭の具体的実施方法
細目レベル
① 健康診断については、学校教育法および学校保健安全法に規定されている•学校教育法第12条において、「学校においては、別に法律で定めるところにより、幼児、児童。生徒及び職員の健康の保持増進を図るため、 健康診断を行いその他その保健に必要な措置を講じなければならない。」とされ、また。児童生徒等の定期健康診断については、学校保健安全法第13条第1項に「学校においては。毎学年定期に、児童生徒等(通信による教育を受ける学生を除く。)の健康診断を行わなければならない。」とされ、第2項には臨時健康診断について「学校においては。必要があるときは、臨時に。児童生徒等の健康診断を行うものとする。」とされ ている。その他。学校保健安全法には、第11条に就学時健康診断第14条に事後措置。職員の健康診断及び事後措置については、第15条、第16条に規定されている。 さらに学習指導要領による教育課程上では。「特別活動」の健康安全•体育的行事に位盥付けられ、保健管理の中核としてのみでなく、教育活動としても実施されている。
「健康診断の意義」
健康診断は。学校における児童生徒等及び職員の健康の保持増進を図り、学校教育の円滑な実施とその成果の確保に資するという学校保健における保健管理のための中核としての活動であるとともに。児童生徒等の生涯にわたる健康の保持増進のために必要な実践力を育成するための教育活動でもある。また。学校における健康診断は。家庭における健康観察を踏まえて、学校生活を送るに当たり支障があるかどうかについて。疾病をスクリーニング(選別)し、児童生徒等の健康状態を把握するという役 割と、学校における健康課題を明らかにすることで、健康教育の充実に役立てるという役割がある。
② 健康診断は、教育課程上では学習指導要領で「特別活動」の健康安全•体育的行事に位置づけられ教育活動として実施される。つまり、健康診断は、学校における保健管理の中核であるとともに、教育活動でもあるという2つの性格を持っている。また単に健康診断を実施するというだけでなく、事前、実施時、事後にわたって教育活動として位置づけることや、教育的な配慮が必要である。このことは児童生徒等が健康診断を通して自己のからだの成長や変化に気づき、健康についての認識を深める機会となるようにいろいろな工夫を積み重ねる必要があることを意味している。また、健康診断は法に義務付けられているため「受けさせられている健康診断」であったり、「検査するためだけ」に受けているように健康診断を展開している場合もみられる。運営面では、いかに手際よくスムーズに進める
かに意が払われるのも、やむを得ない面がある。その理由として、対象者と必要時間が合ってない実態や、行事の精選などで時間にゆとりがないことなどがあげられる。しかし、健康診断の意義や教育の場における健康診断と考えれば、児童生徒等の主体性を大切にするという目的意識を持ち、その意義や方法をしっかりと認識して自ら課題をもって参加する健康診断を展開する必要がある。保健教育への意識づけや児童生徒等がg主的な健康診断へと意欲を持つために、養護教諭は教育活動として計画•実施•評価を提案していくことが重要である。その結果、健康診断は単に異常を発見するものではなく、児童生徒等が白己の健康状態をとらえ、それをもとに自分の生活をコントロールしていくために役立てるようになる。学校での健康診断が「子どもが心身の健康や生活の主体となるような活動」として教育的展開をするために、養護教諭が企画•コーディネートすることで学校全体の教育活動にしていかなければならない。
③ 健康診断の流れは、①事前の活動として、学校医、学校歯科医、検査機関との事前打ち合わせを行い実施計画を策定する。その後、健康診断実施に関する資料等作成する。)の②指導資料(教員向け・児童生徒向け)の作成,配布 ・保護者向けの通知(協力依頼,啓発等)を作成し事前指導をおこなう。③保健調査表を用いて健康実態把握をおこなう。
④実際の健康診断・身体測定などの検査的事項と学校医による検診の診断的事項がある。その後、学校医による総合判定・指導助言が行われる。⑤事後活動として結果の通知、健康管理、指導を実施する。以下に養護教諭としての留意点について記す
「保健調査表」
〈目的と意義〉
保健調査は健康診断を的確かつ円滑に実施するために、児童生徒等の発育、健康状態等に関する調査を行うものである。保健調査票を活用することにより、事前に児童生徒等の個々の健康状態を把握し、診断の際の参考資料として、健康診断をより的確、円滑に実施する
ことができる。また、個人のプライバシーに十分配虛しつつ、保健調査票の活用により家庭や地域における児童生徒等の生活の実態を把握し、日常の健康観察、新体カテストの結果を健康診断の結果とあわせて活用することにより、児童生徒等の保健管理及び保健指導を適切に行うことができる。
「色覚」
(学校保健安全法施行規則の改正(平成26年4月30日)により「座高」「寄生虫の有無の検査」ともには健康診断必須項目から削除)
色覚の検査は、児童生徒等が自身の色覚の特徴を知らないまま進学や就職等で不利益を受けることがないように、保護者の希望に応じて学校医による健康相談として実施する。
・児童生徒等や保護者の事前の同意を得て個別に検査や指導を行うなど必要に応じて適切な対応ができる体 制を整える。保健調査に色覚に関する項目を新たに追加するなど保護者への周知を図る。
色覚異常の疑いのある児童生徒等が、他の者から特別視されないように配慮するとともに、本人に嫌な思いや恥ずかしい思いをさせないよう、態度や言葉づかいに気をつける。
•教師が色覚特性がある児童生徒等がいるという事実を認識し、教材の色使いを配慮をするなど共通理解する。
「統計の作成と活用」・「評価」
健康診断後には、健康診断実施計画から事後措置、記録の仕方を評価していくことで本年度の問題点や次年度への活かしたい点が明らかとなる。そこで評価の視点を、明確に持つことが重要になってくる。
養護教諭としての評価の視点は次のようである。
•計画は適切であったか•準備(器具、帳簿、資料、場所等)は適切であったか•実施方法は適切であったか•協力体制(教職員、学校医、検査機関、保護者等)はスムーズであったか •児童生徒等が健康診断内容を理解し、正しく、積極的に参加したか •検査は正確に行われたか ・事後措置は適切であったか
学校全体として健康診断の評価を行う場合は、健康診断後のそれぞれの役割と評価基準を参考に、各自の工夫が必要になる。
キーワード
① 健康安全•体育的行事として特別活動 ② 保健管理 ③ 具体的流れ ④ スクリーニング ⑤ 教育に生かす
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第5回のシラバスをよく読んでおくこと。2年次の学校保健の講義、健康診断を再度まとめておく。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、各健康診断の法的根拠、主体者、項目について一覧を作成する。更には養護教諭が職務遂行する上で、どのような手順、方法等をChatGPTを活用してまとめておくこと。
6
健康観察
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。」を達成させるために 本コマでは、学校保健で学んだ、「健康観察の目的・重要性」を基に養護教諭が行う実際の健康観察を学ぶ。
①学校における養護活動の展開『 改訂13版』 第8章 健康観察
②養護教諭完全攻略27年度 第3章保健室、健康観察
コマ主題細目
① 健康観察の法的位置付け・目的 ② 朝の健康観察の手順(健康観察の実際) ③ 養護教諭と健康観察 ④ 養護教諭の役割のポイント
細目レベル
① 健康観察の法的位置付け
学校における健康観察は、教育活動全体を通じて全教職員により行われるものである。児童生徒の心身の健康問題の早期発見、早期対応を図る上で重要な役割を果たしている健康観察は、中教審答申(平成20年1月)においてその重要性が述べられており、それらを踏まえて学校保健安全法に新たに健康観察が明確に規定された。健康観察の実施に当たっては、どのような方法なら実施できるか、学校の実態に応じて管理職及び保健部等と検討して組織的に進めていくことが重要である。健康観察の目的:① 児童生徒の心身の健康問題の早期発見・早期対応を図る。② 感染症や食中毒などの集団発生状況を把握し、感染の拡大防止や予防を図る。③ 日々の継続的な実施によって、児童生徒に自他の健康に興味・関心をもたせ、自己管理能力の育成を図る。
② 朝の健康観察の手順について、流れに沿って述べる。
学級担任→養護教諭→健康観察結果の集計→管理職への報告
「学級担任」
①欠席者及び遅刻者を把握し、その理由を確認する。②出席者については、心身の健康観察を行う。○体調不良者やケガなどの異常等が見られ、養護教諭の対応が必要と思われる者については、保健室へ送致する。必要に応じて保護者に連絡をとる。③健康観察の結果は健康観察表に記入し、養護教諭に提出する。○担任が記録用紙(健康観察票)に記入する。記録用紙等は、子どもの個人情報保護の観点から、取扱いには十分留意する必要がある。○養護教諭への提出方法としては、担任が養護教諭へ提出する、養護教諭が校内巡視をかねて回収するなどの方法がある。
「養護教諭」
①各学級から提出された健康観察結果の集計・分析を行い管理職へ報告する(健康観察集計表の提出)。
②救急処置(けがの手当て、早退、休養、医療機関受診の必要性の有無等の判断と対応)健康相談、保健指導、学級担任等への連絡など、事後措置の対応を図る。
*朝の健康観察(例)
子どもの発達の段階に応じて、適切な方法で実施することが必要である。
○ 呼名・尋ねる:学級担任が子どもの氏名を呼び、出席をとりながら子どもの観察や問いかけを行う。
○ 申告:学級担任からの健康状態の問いかけに対して、子どもが自分で答えたり、「健康カード」等に記入するなどして申告する。「○○さんは具合が悪そうです。」など、級友からの申告も考えられる。
「健康観察結果の集計」
養護教諭は、各学級の健康観察結果を集計・分析し、全校の子どもの心身の健康状態を管理職に毎日報告する必要がある。また、学校全体の健康状態の変化を把握するために、一週間あるいは1ヶ月といった連続した期間の動向が分かる用紙を作成し、活用することも重要である。
③ 養護教諭と健康観察
養護教諭は観察の方法や技術、観察の視点等について一般教諭に提示し支援する必要がある。また一般教諭の健康観察の結果、養護教諭がさらに専門的な観察を行い、適切な判断をすることも重要な役割である。そして、個別の観察のみならず、一般教諭が収集した情報を総合的に判断し、学校全体の健康評価につなげていかなければならない。これは感染症の発生が疑われる場合には特に重要になってくる。また、養護教諭は児童生徒が保健室を来室した時や健康診断時等に、直接個別に健康観察を行うことで、日常生活の中では発見することのできないような心身の健康問題にも気づくことができる。そこからさらに長期的、継続的な支援に結びつけることもできる。養護教諭は保健室の中で児童生徒の身体的不調の背景にいじめ、虐待等の心の健康問題のサインが潜んでいることに気づくことのできる立場にある。健康観察を実施する際には、常に心因的な要因や背景を念頭に置いて心身の健康観察や問題の背景の分析等を行い、他の教職員と連携して対応にあたることが必要となってくる。さらに、養護教諭は児童生徒自身が自他の健康観察を通して、自己の健康管理の能力を養うための健康教育の機会の一つとなるよう支援していくことも必要である。そして、健康観察から得られた情報は必要に応じて教職員や児童生徒、保護者に提供をし、保健学習、保健指導、健康相談等に活用していくことも大切である。
④ 養護教諭の役割のポイント
① 子供の心の健康問題の解決に向けて中核として校長を助け円滑な対応に努める。② 学級担任等と連携した組織的な健康観察、健康相談、保健指導を行う。③ 子供の心身の健康状態を日ごろから的確に把握し、問題の早期発見・早期対応に努める。④ 受診等の必要性の有無を判断する。⑤ 子供が相談しやすい保健室の環境つくりに努める。⑥ 子供の訴えを受け止め、心の安定が図れるように配慮する。⑦ 常に情報収集に心がけ、問題の背景要因の把握に努める。⑧ 子供の個別の教育支援計画作成に参画する。⑨ 学校ではどこまで対応できるのか見立てを明確にする。⑩ 校内関係者や関係機関等との連携調整等を行う。⑪ 医学的な情報を教職員等に提供する。⑫ 地域の医療機関や相談機関等の情報を教職員等へ提供する。
キーワード
① 健康観察手順 ② 健康観察集計 ③ 健康観察活用 ④ 校内連携 ⑤ 問題への対応
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第6回のシラバスをよく読んでおくこと。2年次の学校保健の講義で学んだ健康状態の把握方法を再度確認しておくこと。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、ChatGPTを活用して健康状態の把握の方法の場面を特に養護教諭がおこなうことに視点を当ててノートにまとめる。
7
養護教諭の健康相談
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。本コマは、「2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。」を達成させ、これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマでは、「4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる」を達成させるために学校保健安全法の改正により健康相談は、全教職員がおこなうこととなった。このような状況の中、養護教諭の職務内容である健康相談の実際について学ぶ
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』 第15章 健康相談
②養護教諭完全攻略27年度 第6章健康相談、メンタルヘルス
コマ主題細目
① 目的・法的根拠 ② 健康相談の対象者・進め方 ③ 養護教諭が行う健康相談
細目レベル
① 健康相談の目的は、児童生徒等の心身の健康に関する問題について、児童生徒等や保護者等に対して。関係者が連携し相談等を通して問題の解決を図り、学校生活によりよく適応していけるように支援していくこと である。
健康相談は、従来、学校医または学校歯科医が行うものとされてきたが、学校保健安全法では、養護教諭や担任教諭などの関係職員においても担うことが示された。学校保健安全法第8条「学校においては、児童生徒等の心身の健康に関し、健康相談を行う ものとする。」第9条「養護教諭その他の職員は•相互に連携して、健康相談又は児童生徒等の健康状態の日常的な観察により、児童生徒等の心身の状況を把握し、健康上の間題があると認めるときは、遅滞なく、当該児童生徒等に対して必要な指導を行うとともに、必要に応じ、その保護者に対して必要な助言を行うものと する。」第10条「学校においては、救急処置、健康相談又は保健指導を行うに当たっては、必要に応じ、当該学校の所在する地域の医療機関その他の関係機関との連携を図るよう努めるものとする。」と規定されている。第9条においては、健康相談や担任教諭等の行う日常的な健康観察による児童生徒等の健康状態の把握、健康上の問題があると認められる児童生徒等に対する指導や保護者に対する助言を保健指導として位置付け、養護教諭を中心として、関係教職員の協力の上で実施されるべきことを明確に規定したものであること。したがって、第8条の健康相談についても、児童生徒等の多様な健康課題に組織的に対応する観点から、特定の教職員に限らず、養護教諭•学校医•学校歯科医•学校薬剤師・担任教諭など関係教職員による積極的な参画が求められるもの であること」と明記している。また、学校保健安全法施行規則においては学校医、学校歯科医、学校薬剤師、学校薬剤師が、「それぞれが法第8条の健康相談に従事すること」が定められている。
このように学校において行われる健康に関する相談について、「健康相談について、従来、学校医、学校歯科医が職務として行う「健康相談」、養護教諭が職務の特質と保健室の機能を十分に生かした「健康相談活動」としていたが、改正された学校保健安全法では、健康相談は特定の教職員に限らず。養護教諭、学級担任等、学校医、学校歯科医、学校薬剤師等の校内関係者のみならず、地域の関係機関等とも連携して組織的に健康相談を行う必要がある。」としている。また、「心身の健康問題を解決する過程で、自分自身で解決しようとする人間的な成長につながることから、健康の保持増進だけではなく教育的意義が大きい」として「健康相談と保健指導が切り分けられないものである。」
② 「対象」・健康診断の結果、継続的な観察指導を必要とする者、・保健室等での児童生徒の対応を通して健康相談の必要性があると判断された者、・日常の健康観察の結果。継続的な観察指導を必要とする者(欠席•遅刻•早退の多い者、体調不良が続く者。心身の健康観察から健康相談が必要と判断された者等)。・健康相談を希望する者、・保護者等の依頼による者、・修学旅行、遠足・運動会。対外運動競技会等の学校 行事に参加させる場合に必要と認めた者。
「進め方」健康相談は養護教諭をはじめ学級担任など、学校医、学校歯科医。学校薬剤師などの校内関係者や地域の関係機関などとも連携して組織的に健康相談を行う必要がある。
③ 文部科学省の保健体育審議会(平成9年9月 22日)において、養護教諭の新たな役割を答申した「近年の心の健康問題等の深刻化に伴い、学校におけるカウンセリング等の機能の充実が求められるようになってきている。この中で、養護教諭は、児童生徒の身体的不調の背景にいじめなどの心の健康問題がかかわっていること等のサインにいち早く気づくことのできる立場にあり、養護教諭のヘルスカウンセリング(健康相談活動)が一層重要な役割を持ってきている。」とし、健康相談活動は養護教諭の新たな役割となった。また。「養護教諭の行うヘルスカウンセリングは。養護教諭の職務の特質や保健室の機能を十分に生かし、児童生徒の様々な訴えに対して、常に心的な要因や背景を念頭に置いて、心身の観察、問題の背景の分析、解決のための支援、関係者との連携など、心や体の両面への対応を行う健康相談活動である。」と健康相談活動が定義された。2017年3月には文部科学省は「現代的健康課 題を抱える子供たちへの支援〜養護教諭の役割を中心として〜」においても、養護教論は、教諭とは異なる専門性に基づき、心身の健康に課題のある児童生徒に対して指導を行っており、従来から力を発揮していた健康面の指導だけでなく、生徒指導面でも大きな役割を担っている。このように児童生徒の相談において重要な役割を担っていると述べている。
キーワード
① 学校保健安全法8条、9条 ② 健康相談活動 ③ 校内組織体制 ④ 健康相談・保健指導 ⑤ 養護教諭が行う健康相談
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第7回のシラバスをよく読んでおくこと。2年次の学校保健の講義で学んだ学校における健康相談を再度確認しておくこと。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、健康相談を、特に養護教諭がおこなう健康相談と他の職種の行う健康相談の違いに視点を当ててChatGPTを活用してノートにまとめる。(配付プリントメモでないこと)。
8
養護教諭のおこなう保健教育
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。」を達成させるために本コマでは、養護教諭がおこなう保健教育を学ぶ。
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』
第12章 保健教育 教科 「体育科」 及び 「保健体育科」での保健教育
第13章 保健指導 - 特別活動等での健康に関する集団指導
第14章 保健教育-保健室における個別指導
②養護教諭完全攻略27年度 第10章保健教育
コマ主題細目
① 保健教育とは ② 養護教諭と保健学習 ③ 養護教諭と保健指導
細目レベル
① 学校おける保健教育
1)保健教育には 学習指導要領 「学校における体育・健康に関する指導を,児童の発達の段階を考慮して,学校の教育活動全体を通じて適切に行うことにより,健康で安全な生活と豊かなスポーツライフの実現を目指した教育の充実に努めること。特に,学校における食育の推進並びに体力の向上に関する指導,安全に関する指導及び心身の健康の保持増進に関する指導については,体育科,家庭科及び特別活動の時間はもとより,各教科,道徳科,外国語活動及び総合的な学習の時間などにおいてもそれぞれの特質に応じて適切に行うよう努めること。また,それらの指導を通して,家庭や地域社会との連携を図りながら,日常生活において適切な体育・健康に関する活動の実践を促し,生涯を通じて健康・安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう配慮すること。」を根拠とする①保健(保健学習)、②健康に関する指導(特別活動における保健指導)、学校保健安全法第9条「養護教諭その他の職員は、相互に連携して、健康相談又は児童生徒等の健康状態の日常的な観察により、児童生徒等の心身の状況を把握し、健康上の問題があると認めるときは、遅滞なく、当該児童生徒等に対して必要な指導を行うとともに、必要に応じ、その保護者(学校教育法第 16 条に規定する保護者をいう。第 24 条及び第 30 条において同じ。)に対して必要な助言を行うものとする。③個別の保健指導がある。中央教育審議会答申(平成20年1月)によると、養護教諭は、学校保健活動の推進にあたって中核的な役割果たしており、現代的な健康課題の解決に向けて重要な實務を担っている。また、養護教諭の保健教育に果たす役割においても、深刻化する子どもの現代的な健康課題の解決に向けて、学級担任や教科担任等と連携し、養護教諭の有する知識や技能等の専門性を保健教育に活用することが求められており、養護教諭の保健教育に果たす役割が増している。
② 養護教諭と保健学習
養護教諭がその専門性を活かし保健学習に参画することにより、実践的で効果的な授業にならなければならない。
養護教諭は児童生徒の健康課題を的確に把握し、生活の実態を専門的な視点でとらえている。その視点を活かすことで、より実践的な授業が展開される。また、養護教諭の専門性を活かした知識•技能を具体的に提示することは、児童生徒自らの健康課題の解決に役立ち実生活に活用できる知識•技能となる。また、ティーム•ティーチング等学級担任や教科担任と一緒に授業を展開することで、より個々に配慮したきめ細かな授業ができる。授業の内容に、実験や実技等も取り入れやすくなり、児童生徒の興味関心をかきたてたり、知識•技能が定着することにもつながる。一緒に授業を考える過程においてお互いの意見や考えを出し合うことで新たな課題が見えてきたり、新たな発想が生まれたりもする。養護教諭の授業は専門性を発揮するがゆえに内容が難しくなりがちであるが、それも協力して考えていくことでカバーできたりもする。そして、お互いの授業力向上にもつながる。関わり方は、(1)保健の授業を担当*(2)ティーム•ティーチング(3)授業の教材や資料の提供
*「教職員免許法の一部を改正する法律」(平成10年7月1日施行)では、養護教諭の専門性を教科指導に活用する観点から当分の間、養護教諭が「保健」の授業を担当する教諭、講師としてかかわることができるようになった。このため、年間の教育計画に基づき一定のまとまった単元を担当する場合は、兼職発令が必要となる。ただし、単元の一部を担う場合は兼職発令を受けずに実施することができる。
③ 養護教諭と保健指導
保健指導が教育活動全体の中で効果的に行われるには、児童生徒の実態から集団•個別の健康課題を明確にし、その解決をめざして、的確な時期や場、機会をとらえた指導が行われることが必要になってくる。なお、保健指導の機会は、集団指導では学級活動•児童生徒会活動•学校行事等がある。また、個別指導では、保健室来室時や校内巡回時等がある。保健指導の機会と特質を理解しそれぞれの関連性を活かし、進めていくことが望ましい。
「集団指導に対する養護教諭のかかわり」
集団指導は、全校、学年、学級又はグループ等の集団を対象に行われるもので、知識理解を図り、関心意 欲を育むなど、保健学習と並んで保健教育を行う上で、欠くことができないものである。学級活動、児童生徒会活動、学校行事等の集団指導は、一般教師が、児童生徒の健康を保持増進するための科学的認識と自主的実践能力を育てることをめざして行われるものである。養護教諭は、健康診断の結果や健康観察や保健室来室状況等の日常的活動から把握した健康課題を解決に 向けて取り組むため、学級担任やその他の教職員と連携し、年間指導計画立案にかかわっていくことが望ましい。保健指導では、養護教諭単独での指導やティーム.ティーチングやゲストテイーチヤーとして指導、また、児童生徒保健委員会に対してもその指導にあたり、自主的実践的活動を推進し進めていく。
「個別指導に対する養護教諭のかかわり」
個別指導は児童生徒の健康問題の解決をめざす支援活動である。この指導は、疾病異常や生活.行動に関する問題、心の健康等個人的要因の大きいものについて行う。このため、個々の児童生徒に応じた目標を立て、方法を選び、健康問題の解決を支援していくことが必要である。このような支援をしていくためには、個々の性格や特徴、家庭環境、学校生活、家庭での様子等の情報を 知った上で、個に応じた目標を立て、方法を選ぶことが大切である。健康問題の種類や個人の特徴、解決の方法等により保護者の協力が必要な場合には、保護者への指導•支援が必要なこともある。
「救急処置活動から始まる保健指導」
養護教諭は、救急処置にとどまらず、児童生徒の自己管理能力を育成できるような教育的な対応が必要となる。問診により、児童生徒自身に発症の要因や背景をふり返らせ、危険を回避する態度や行動を養うため の保健指導を行うことができる。児童生徒が、応急手当の方法を学び、今後_分で手当するための知識や技 術を身につける機会とすることも大切である。また、養護教諭は、個別の保健指導をしながら、集団への指導の必要性がないかどうかを考える必要がある。
キーワード
① 保健教育の特質 ② 保健指導 ③ 保健学習 ④ 学習指導要領 ⑤ 兼職発令
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第8回のシラバスをよく読んでおくこと。2年次の学校保健で学んだ学校における保健教育、現在の児童生徒の健康課題をChatGPTを活用して整理しておくこと。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、保健教育の内容を整理する。事例を基に養護教諭が行う保健指導・ほけんだより・掲示物作成をおこない、次回にプレゼンテーションできるようにする。
9
養護教諭のおこなう保健教育事例を基に保健指導・掲示物・保健だより
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。」を達成させるために本コマでは養護教諭のおこなう保健教育に実際(演習)を学ぶ。
学校における養護活動の展開 『改訂13版』
第12章 保健教育 教科 「体育科」 及び 「保健体育科」での保健教育
第13章 保健指導 - 特別活動等での健康に関する集団指導
第14章 保健教育-保健室における個別指導
②養護教諭完全攻略26年度 第10章保健教育
コマ主題細目
① 養護教諭が保健教育を行う時の留意点 ② 具体例 ③ 演習
細目レベル
① 養護教諭が保健教育を行う時の留意点
・学校・地域の実態を踏まえながら、児童生徒の発達段階を考慮しながら、心身両面の健康課題を的確にとらえて、保健教育を進める。
・養護教諭のおこなう①啓発活動・ほけんだより・掲示・②特別活動における保健指導の具体例を示す。
保健だよりの目的は㋐紙面を通して保健教育を行う㋑児童生徒の保健に関する情報を伝達する㋒保健室(養護教諭)と児童生徒や保護者とコミュニケーションを
図る。作成の視点は、計画的な発行、内容は、根拠のある保健だよりにするために、(どこかの情報のコピペではNG)・児童生徒の健康実態を踏まえた内容・学
校の健康課題を踏まえた内容・保健目標の達成を踏まえた内容・児童生徒や保護者のニーズに応えた内容・願う健康な子ども像を踏まえた内容・児童生徒や保護
者が興味関心を得る内容。
掲示物の目的は、㋐掲示を通して保健教育をおこなう㋑児童生徒の保健に関する情報を伝える㋒保健室の雰囲気づくり。である。それぞれ具体例を示す。
② 具体例
養護教諭のおこなう①啓発活動・ほけんだより・掲示・②特別活動における保健指導の具体例を示す。「保健だよりの意義」は、学校保健目標を達成するための学校保健活動の一つである。保健だよりを通して児童生 徒、保護者、教職員の学校保健に対する関心•理解を深め、保健活動の効果を高めることができる。また、 保健に関する情報の提供や保健指導の教材としての活用、コミュニケーションツールとして子ども達の様子や養護教諭の思いを発信し保護者や教職員との連携を深めていくことができる。作成の視点は、計画的な発行、内容は、根拠のある保健だよりにするために、(どこかの情報のコピペではNG)・児童生徒の健康実態を踏まえた内容・学校の健康課題を踏まえた内容・保健目標の達成を踏まえた内容・児童生徒や保護者のニーズに応えた内容・願う健康な子ども像を踏まえた内容・児童生徒や保護者が興味関心を得る内容。「掲示物の目的」は、掲示を通して保健教育をおこなう、児童生徒の保健に関する情報を伝える、保健室の雰囲気づくり。である。具体例を示す。
③ 演習
場面設定をおこない、グループでほけんだより、掲示物、保健指導内容の検討をおこなう。演習、発表、グループ間評価をおこなう。
キーワード
① 保健指導 ② 保健だより ③ 掲示物 ④ 健康課題 ⑤ 発達段階
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第9回のシラバスをよく読んでおくこと。ChatGPTを活用して事例を基に養護教諭が行う保健指導・ほけんだより・掲示物作成をおこない、次回にプレゼンテーションできるようにする。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、保健教育の内容を整理する。学校において、養護教諭が行う保健指導・ほけんだより・掲示物作成の視点をノートに整理しておくこと(配付プリントメモでないこと)。
10
子どもの心のケア
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。」を達成させるために本コマではPTSDの理解を行い子どもの心のケアに努める方法を学ぶ
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』 第4章 児童生徒の健康実態 第5章 スクール・ヘルス・アセスメント 第15章 健康相談
②養護教諭完全攻略27年度 第6章健康相談、メンタルヘルス
コマ主題細目
① 近年の課題 ② 心的外傷後ストレス障害 ③ 養護教諭と心のケア
細目レベル
① ・近年、地震や台風などの自然災害や、子どもの誘拐殺人事件など事件•事故が発生しており、危機管理への対応と、それに伴う子どもの心のケアが重要な健康問題となっていることから、学校保健安全法(平成21年4月1日施行)に心のケアが位置付けられた。
② ・PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、強烈なショック体験、強い精神的ストレスが、こころのダメージとなって、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じるもの。震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になる。
突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状がでる。とてもつらい体験によって、誰でも眠れなくなったり食欲がなくなったりするものですが、それが何カ月も続くときは、PTSDの可能性がある。
・災害等によって心に傷を受けた子どもは、その後の成長•発速に大きな障害となることもあるため、遇切な対応を図ることが大切である。
③ ・災害等の発生時に心のケアを適切に行うためには、子どもに現れるストレス症状の特徴や基本的な対応方法について、教職員や保護者等が理解しておくことが必要である。この場合、養護教諭は指導的役割を担うことが求められる。
・メンタルヘルスに関する問題への対応にあたつては、校内組織、学校医、保護者、地域 の関係機関等との連携を図りながら進めていく必要がある。養護教諭は、医療の必要性の見極め専門家との連携にあたり、中心的な役割を果たすことが求められている。
災害の時間経過とともに支援内容は変化する。「A:震災から学校再開までは安否確認・健康状態の把握と組織体制の確立、B:学校再開から1週間まで心身の健康状態の把握と支援活動、再開1週間後から6か月は、中・長期的な心のケア」が必要である。詳細については講義の中で話す。
キーワード
① 災害・事故・事件 ② PTSD(Post Traumatic Stress Disorder ③ 症状・障がい ④ 対応 ⑤ 連携
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第10回のシラバスをよく読んでおくこと。公衆衛生看護学概論、小児看護概論、学校保健、発達心理学の講義から児童生徒の発達課題を調べておくこと。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、ChatGPTを活用して児童生徒の健康障害、心の健康問題とその対応を養護教諭の職務の視点でノートにまとめる。
11
学校安全と危機管理
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。」を達成させるために本コマでは学校安全・危機管理における養護教諭の役割を学ぶ。
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』第17章 学校安全・危機管理
②養護教諭完全攻略27年度 第1章学校保健、学校安全
コマ主題細目
① 学校安全とは ② 生活安全 ③ 危機管理における養護教諭の役割
細目レベル
① 学校安全とは、
安全教育と安全管理を包括する概念である。学校安全の構造の概念には、安全教育と安全管理、組織活動がある。学校安全の対象の領域は、学校生活・郊外学習・登下校等で起きる 学校管理下の事故等の生活安全、交通場面におきる交通安全、災害等の災害安全がある。
・学校、家庭、地域社会が一丸となって多様な事件•事故から子どもを守り育てる安全危機管理を進める必要がある。
② 生活安全
・生活安全の対象の障害には、独立行政法人日本スポーツ振興センターより災害給付制度がある。これらは、学校管理下の範囲のものであり、次の5項目である。
1 学校が編成した教育課程に基づく授業を受けている場合。2 学校の教育計画に基づく課外指導を受けている場合。3 休憩時間に学校にある場合、その他校長の指示又は承認に基づいて学校にある場合。4 通常の経路及び方法により通学する場合。5 学校外で授業等が行われるとき、その場所、集合・解散場所と住居・寄宿舎との間の合理的な経路、方法による往復中。6 学校の寄宿舎にあるとき。
③ 危機管理における養護教諭の役割
1救急及び連絡体制の整備
・緊急時の校内の救急及び連絡体制の整備
・近隣の学校・教育委員会(設置者)、学校医や医療機関、警察消防署の連絡先など整備し、教職員と共通理解を図る。職員室に明示し、速やかに活用できるよ
うにする。
・保護者との連絡体制づくり
・保健室における救急処置基準の整備
保健室の利用の仕方、救急処置の仕方、保護者との連絡、救急車の出動基準の確認
2.応急手当の研修の企画と実践
心肺蘇生法・止血法などの応急手当が全職員ができるようにする。
3.避難訓練での実践と習熟
・複数の子どもの負傷を想定し、ダミーを使用して実践的に行う
・救急車への搬送のシミュレーション
記録(学年・氏名・負傷の状態・搬送先)・保護者への連絡・継続的情報収集
・心のケア―の体制づくり
・教職員研修及び保護者への啓発活動
キーワード
① 安全教育 ② 安全管理 ③ 独立行政法人日本スポーツ振興センター ④ 連絡体制 ⑤ 研修企画
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第11回のシラバスをよく読んでおくこと。ChatGPTを活用して、学校生活における事故・事件について5年前にさかのぼり、近年の症例を調べておくこと。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、学校・家庭・地域社会が一丸となって事件・事故から子ども達を守っているか、その組織、団体、方法について調べて、深めておくこと。また災害発生時での養護教諭のかかわりについてまとめる。
さらに、スポーツ振興センターのHPより、学校で多いけがを調べノートにまとめること(配付プリントメモでなくのノートに記載すること)。
12
保健室設備と保健室経営
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」を達成させるために本コマでは保健室経営の重要性・機能を学ぶ。
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』 第6章 保健室経営
②養護教諭完全攻略27年度 第3章保健室、健康相談
コマ主題細目
① 保健室 ② 保健室の備品 ③ 保健室経営とは ④ 保健室経営計画
細目レベル
① ・養護教論の活動の拠点となっている保健室は、学校教育法、学校保健安全法、小学校設置基準等によって設置が義務付けられている。
・保健室は学校保健活動のセンターとしての役割がある。
校内での位置で留意すべきことは、保健室は.職員室や教育相談室(心の教室)、適応指 導教室、保護者等のための相談スペース等について、カウンセリングの 機能を総合的に計画することや、静かで.良好な日照.採光.通風などの環境を確保することのできる位置であることとされている。また、屋内外の 運動施設との連絡がよく、児童の出入りに便利で.救急車、レントゲン車などが容易に近接することのできる位置とすることが重要である•健康に関する情報を伝える掲示板を設定するなど、健康教育の中心となるともに、児童のカウンセリングの場として、児童の日常の移動の中で目にふれやすく,立ち寄りやすい位置に計画することが望ましい。小学校、中学校、高等学校における各留意点は講義の中で説明する。
② 保健室の備品については、昭和33年の文部省体育局長通達により最低基準が示され•昭和61年に改正されている。なお.保健室の医薬品の購入に際しては、同通達において「医薬品は.学校医•学校歯科医及び学校薬剤師 の指導のもとに購入する」ことが示されている.使用期限切れの薬品などについては.学校薬剤師に相談の上 適切な処理を行う(学校保健安全法第24条).予算の中で過不足なく計画的購入が望ましい。購入が必要な場合は.根拠•理由を明確に示し、会議等で提示することが必要である。
区分として、一般設備品、救急処置•疾病の予防処置用健康診断•健康相談、環境衛生検査用に区分されている(「学校保健法および同法施行令等の施行にともなう実施基準について昭和33年6月16日付文体保第55号各都道府県教育委員会及び各都道府県知祺宛体育局長通遠(昭和61年4月1日改正文体保第105号)
③ 保健室経営とは、児童生徒の健康の保持増進を図ることを目的に、養護教諭の専門性と保健室の機能を十分に活かしながら、保健室の経営において達成されるべき目標を立て、計画的•組織的に運営することである。
子どもの効果的な健康づくりを推進するために、学校保健活動のセンター的役割を果たす保健室経営の充実を図ることが養護教諭に求められている。保健室経営を進める際には、保健室経営計画を立て、教職員に周知し連携を図るとともに、各学校の保健室の施設設備や児童生徒等の実態にあったものになるよう配慮する必要がある。保健室経営は、各種法令、各学校の教育目標や学校保健目標、学校保健計画等に基づいて進められる。養護教諭は、学校保健情報の把握、保健指導、保健学習、救急処置、健康相談、健康診断等、多岐にわたる職 務を専門的に行う。それらがよりよく遂行されるように、保健室の機能を活かした経営計画を作成し、実施し、評価していくことが必要である。
④ 保健室経営計画の具体的作成、⑴ 学校保健計画と保健室経営計画と関連づける。保健室経営計画は当該学校の教育目標および学校保健目標などを受け、その具現化を図るために、保健室の経営において達成されるべき目標を立て、計画的・組織的に運営するために作成する。(2)保健室経営計画の主な内容例は、①学校教育目標②学校経営方針(健康・安全に関わるもの)③児童生徒の心身の健康課題④学校保健目標・今年度の重点目標⑤保健室経営目標⑥目標を達成するための具体的な方策(保健管理・保健教育・健康相談・保健室経営・保健組織活動)⑦評価計画(自己評価・他者評価)(3)保健室経営計画の評価方法 保健室経営計画に基づいて適切に評価を行うことは、保健室経営の改善、発展の鍵となる。保健室経営計画の評価は、養護教諭による自己評価と教職員等による他者評価の両方で捉える。
キーワード
① 学校保健安全法第7条 ② 保健室 ③ 備品 ④ 組織的運営 ⑤ 保健室経営計画
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第12回のシラバスをよく読んでおくこと。いくつかの学校のHPより保健室経営計画を比較検討し紹介できるようにしておくこと。また、今まで在学していた学校において保健室が校内のどの位置にあったか、また保健室内にあった備品を思い出して記載しておく。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、ChatGPTを活用して保健室経営を行う上で必要な事項をまとめる.
13
養護教諭のおこなう組織活動
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」を達成させるために校内教職員・校外関係機関(者)と連携することが必要である。この連携を行うために組織活動を学ぶ。
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』 第19章 組織活動・関係職員・関係機関
②養護教諭完全攻略27年度 第2章養護教諭の職務、学校保健関係職員
コマ主題細目
① 保健組織活動意義 ② 保健組織活動の具体 ③ 保健組織活動での養護教諭役割
細目レベル
① 学校保健活動は、「保健教育」と「保健管理」の2領域として捉えられているが、この両者が有機的に関連づけられ、その成果を上げるために「組織活動」が必要となってくる。学校保健組織活動は、学校保健におけるさまざまな問題を発見し、これを自主的•効果的に解決するために、学校及び関連する集団の人的•物的•行財政的な資源を活用して実行していく過程である。つまり、学校保健担当者だけが学校保健にたずさわるのではなく、児童生徒、職員、保護者、学校医、学校歯科医、学校薬剤師、地域社会の人々と協力•連携して行うことによ り、学校保健活動が円滑に実施されるのである。学校保健における組織には、職員保健組織、学校保健委員会、児童生徒保健委員会、PTA保健組織等がある。各組織やその活動がそれぞれの特性に応じた役割を果たし、また、お互いの組織が連携することで、 より大きな成果が得られる。学校保健組織活動を活性化することは、学校保健活動の発展にとって重要なことといえる。
② <職員保健組織>
職員保健組織は、学校内における保健活動の推進役であり、児童生徒.教職員.家庭•地域へ保健活動を 広げる要として、日常的に活躍する機関である。学校運営組織としては、保健部や健康安全部等として校務 分掌に位置づけられることが多い。職員保健組織は、生徒指導部や教育相談部等の関連する校内組織と綿密 な連携を図るとともに、それぞれが受け持つ役割分担を明確にすることにより、組織的な活動として機能を 発揮することが大切である。養護教諭は、職員保健組織に所属し、構成メンバーの意識やニーズを把握したり自校の健康課題や日頃の 保健室状況等の情報や資料を提供することにより、職員保健組織活動の推進を図っていくことが求められている。
<学校保健委員会>
学校保健委員会は、複雑•多様化する学校保健の諸問題に対処するために、単なる審議の機関としてではなく実践化を目指す組織である。健康•安全に関する学校、家庭、地域社会の連携を図るための中核となることにより、子どもの生活行動をより良く改善していく資質や能力を培い、「生きる力」の育成を目標とし た児童生徒等の心身の健康課題の解決に向けて効果的な取り組みができる。
学校保健委員会については、これまで体育局長通達(昭和33年6月16日)では実施基準、保健体育審議会 答申(昭和47年12月20日)では設置の促進と運営の強化、保健体育審議会答申(平成9年9月22日)では運営の強化と校内外の連携と地域保健委員会の設置の促進について示された。さらに中央教育審議会答申(平 成20年1月17日)では現代的な健康課題に適応していくために、適切な役割分担に基づく活動を行うことが 求められた。
<地域学校保健委員会>
子どもたちの現代的な健康課題に対応するためには、学校や家庭を中心に関係機関を含めた地域レベルの 組織体制づくりが必要となってくる。地域学校保健委員会は、一定地域内の幼稚園や小•中•高校、あるい は特殊教育諸学校の各学校保健委員会が連携して、地域の子どもたちの健康問題の解決や健康づくりの推進 に関して、協議を行うために設置されるものである。
<児童生徒保健委員会>
児童生徒保健委員会は、学校の保健組織であると同時に、教育課程の特別教育活動*として位置づけられている。個人や集団にかかわる健康問題を児童生徒の視点で捉え、その解決のために話し合い、実践活動へと進んでいくのが児童生徒保健委員会の活動の特質である。保健委員会に所属する児童生徒が意欲的に活動することで、学級や全校の児童生徒が健康に関して興味関心をもち、自主的に健康の保持増進を図る等の意識の向上につなげていくことが重要である。
③ 中央教育審議会答申(平成20年)において、子どもの健康課題に対応するにあたり、養護教諭には関係機関との連携を推進するコーディネーターの役割を担うことが求められている。養護教諭は、職員保健組織、学校保健委員会、児童生徒保健委員会、PTA保健委員会等学校内の各保健組織に所属し活動している。そのため、各組織の関係者と連携し、活動を内外に広めながら推進していくことができる。組織活動の推進は保健主事が中心となって行うが、養護教論は専門性を活かしながら積極的にかかわり、協力していくことが大切である。
キーワード
① 健康課題解決 ② 組織活動 ③ 保健主事 ④ 地域関係機関 ⑤ 学校保健委員会
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):第13回のシラバスをよく読んでおくこと。2年次の学校保健で学んだ子どもの健康課題の解決のため必要な組織的取組をChatGPTを活用して調べる。
復習(60分):本コマで学修した箇所の教科書の該当箇所を通読しておくことはもちろん、組織活動の中で養護教諭が果たすべき役割をノートにまとめておくこと。
14
養護教諭の活動内容を学校保健計画を通して学ぶ
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。これを通して、到達目標「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる」ようになることを目指す。本コマは、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」を達成させるために講義で学んだ内容を実際の学校でどのように実践されているか学校保健計画に沿って学ぶ
①学校における養護活動の展開 『改訂13版』全章
コマ主題細目
① 学校経営の展開(教育目標) ② 学校保健活動 ③ 保健室経営 ④ 学校保健計画
細目レベル
① 学校保健の展開と養護活動の実際を学ぶ。
学校教育法には、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、高等専門学校について、それぞれの発達段階に沿った教育目標が示されている。それを受けて、学校では児童生徒数の規模や地域の違い等によって、それぞれの特性に応じた経営と運営がなされている。こうした違いに加えて、児童生徒の身体的、精神的発達やその特性及び疾病の罹患状況等によって多様化している健康課題は、校種によって指導のあり方が大きく異なっている。そのため、それぞれの学校の特性や児童生徒の実態に即した計画的、体系的な活動を展開することがことが求められている。教育目標・学校経営
② 学校保健活動容は、年間を通して行うものや特定の期間に行うもの、ある学年を対象に行うもの等が混在している。そのため、より効果的で能率的な活動の展開に結びつけるためには、具体的な活動計画を立案し、活動内容の見通しを持つことは重要である。
活動計画の立案にあたっては、学校教育計画や学校保健計画、保健室経営計画が指針となり、保健室経営に関するものと関連させる必要がある。
具体例を示し、どのように関連させているかを学びとる。
計画にあたっては、児童生徒の健康課題やそれぞれの学校における重点目標を盛込み、計画を立てる必要がある。また、評価はその後の活動や次年度の活動にとって重要である。一日の活動計画や週、月の評価を行い、次へつないでいく工夫や活動の修正や工夫も行っていくと重点目標に結びつけることができる。この点を学校現場ではどうようにしているか学びとる。
③ 保健室経営とは、児童生徒の健康の保持増進を図ることを目的に、養護教諭の専門性と保健室の機能を十 分に活かしながら、保健室の経営において達成されるべき目標を立て、計画的•組織的に運営することである。
子どもの効果的な健康づくりを推進するために、学校保健活動のセンター的役割を果たす保健室経営の充 実を図ることが養護教諭に求められている。また、保健室経営は、各種法令、各学校の教育目標や学校保健目標、学校保健計画等に基づいて進められる。学校保健情報の把握、保健指導•保健学習、救急処置、健康相談、健康診断等を経営計画に盛り込み、実施し、評価していくことが必要である。具体例を示し、どうように行われているかを知る。
キーワード
① 学校保健 ② 養護活動 ③ 保健室 ④ 教員組織 ⑤ 養護教諭
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):本講義で学んだ科目目標1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割、2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差への対応3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題への対応4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応、5 学校環境のアセスメントの方法、その解決方法の具体的方法をまとめておくこと。
復習(60分):学校保健計画・保健室経営計画より養護教諭がおこなっている、救急処置、健康診断、保健管理、保健教育、健康相談活動、保健室経営、保健組織活動などの具体的内容をChatGPTを活用してまとめる。
15
求める養護教諭像・求めらえる養護教諭像
科目の中での位置付け
科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」である。また15回の講義の到達目標は、「学校組織の中での養護教諭の役割を理解した上で、子どもの健康を守り育てる専門家として創造的に仕事を進めていこうとする研究的態度を身につけることができる(目指す養護教諭像)」第15回目の講義で目標を達成させることを目指す。1回目コマにおいて、現在持っている「養護教諭像」を各プレゼンテーションを行い、 講義を修了する15回目において、「養護教諭像」の再度プレゼンテーションを行い、確かな養護教諭像を互いに共有することを目指した。従って、本コマは、本科目の目的は、「1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割を説明できる。2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差を説明できる。3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題を説明できる。4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応を説明できる。5 学校環境のアセスメントができ、その解決方略を説明できる。6各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ、課題認識と解決実践ができる。」の学生の実態・「現在持っている養護教諭像」を明らかにすること、学校教育と学校保健、養護教諭について学ぶ(2年次の科目「学校保健」の学びの再確認)。今後の14回かけて講義を行い詳細な職務内容を理解した上で、講義の到達目標をどの程度達成させるできているかを、発表する。また本講義は、科目の目的6:各自が目標とする養護教諭像と自己を照らし合わせ課題となることを明らかし、今後の学修に役立てる。
① 学校における養護活動の展開 『改訂13版』 第1章 養護教諭の職務と専門性 第2章 養護教諭の歴史 第3章 養護教諭
の免許と養成制度
② 養護教諭完全攻略27年度 第2章養護教諭の職務、学校保健関係職員
コマ主題細目
① 養護教諭の職業倫理 ② 教育者に求められる力 ③ 養護教諭に求められる力 ④ 現代的健康課題を抱える子供たちへの支援
細目レベル
① 養護教諭の職業倫理とは、社会人及び教育職員として児童生徒の健康の保持増進に関わる諸活動を推進していく上で、人権の尊重、平等な扱い、プライバシーの保護などの守るべき義務をいう。社会規範を守ることは当然ながら、その上で教員として特に児童生徒の健康に関わる専門職として、以下の基本的な事項を遵守することが大切である。
② 教育者である養護教諭は、 「今後の教員養成・免許制度の在り方」(中教審答申平成18年7月)において、述べられている。「求められる教員の資質能力」を持つ必要がある。 ・教育者としての使命感 ・人間の成長、発達についての深い理解 ・児童生徒等に対する教育的愛情 ・教科等に関する専門的知識
・広く豊かな教養 教員養成の課題として、近年採用される教員に対して「実践的指導力」、「コミュニケーション力」、「チームで対応する力」などの基礎的な力が十分身についていないとの指摘がなされているところである。特に、養護教諭は、1人職が多いことから、児童生徒の健康の保持増進を図る専門職として、これらの基本的な力に加えて学校職員のみならず、地域の関係者と連携協働できる力が必要となる。
③ 養護教諭に求められる力は、教育者としての基本的な資質能力に統括されるが、具体的には次のとおりである。平成9年の保健体育審議会答申では、健康相談に関することや養護教諭の保健主事への登用(平成7年3月)の道が開けたことから次に示す力が求められている。
・ 保健室を訪れる児童生徒に対応するための知識・理解・技能及び確かな判断力と対応力 ・ 健康課題を捉える力 ・ 健康課題を解決するための指導力 ・ 企画力、実行力、調整能力、さらに学校保健活動の中核的な役割が養護教諭に求められたことから、リーダーシップを発揮できる力がより必要である。
④ 現代的な健康課題に関わる養護教諭の役割としては、児童生徒の健康課題を的確に早期発見し、課題に応じた支援を行うことのみならず、全ての児童生徒が生涯にわたって健康な生活を送るために 必要な力を育成するための取組を、他の教職員と連携しつつ日常的に行うことが重要である。また、日常的に「心身の健康に関する知識・技能」「自己有用感・自己肯定感(自尊 感情)」「自ら意思決定・行動選択する力」「他者と関わる力」を育成する取組を実施することが必要であ。「心身の健康に関する知識・技能」とは、基本的な生活習慣を形成するための指導(運動・食事・睡眠等)や心身の発達について理解できる指導の充実を図る。 基本的に授業は教諭が行うものであるが、例えば、保健教育にティーム・ティーチング(以下「TT」とい う。)で参加・協力する、個別の保健指導を実施する、保健指導用の資料を作成する、保健だよりや掲示物等 により児童生徒に対する啓発を行う、などの取組を行う。「自己有用感・自己肯定感(自尊 感情)」とは、委員会活動の中で健康に関する発表を行うことや1年間を通して継続的に取り組む活動、例えば、給食後 の歯みがき活動により、児童生徒に成果や達成感を感じさせる等である。「自ら意思決定・行動選択する力」とは、児童生徒が、「自分なりの不安や悩みの解決策」「自分らしい意思決定」ができるようにするため、健康相談 や保健指導を通して、自分について見つめたり、考えたりすることを支援する等である。「他者と関わる力」とは、児童生徒会活動(委員会活動等)でペア歯みがきや、地域の小学校や保育所等での異年齢交流、老人福祉施設等での体験学習等に取り組むことにより、地域の人々との交流や他者を尊重し、共によりよい集団生 活や社会生活を築こうとする態度を育てる等である。
キーワード
① 職業倫理 ② 健康課題解決指導力 ③ 企画調整、実行力 ④ 判断力 ⑤ 学校保健の中核
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習(30分):本講義で学んだ科目目標1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割、2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差への対応3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題への対応4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応、5 学校環境のアセスメントの方法、その解決方法の具体的方法をまとめておくこと。また、学校保健の具体的方法、養護教諭がおこなっている、救急処置、健康診断、疾病予防などの保健管理、保健教育、健康相談活動、保健室経営、保健組織活動などの具体的内容のまとめを通して、今、目指す養護教諭像について400字にまとめる。
復習(60分):本講義で学んぶべき科目目標1 教育目標を達成する上での養護教諭の役割、2 発育発達過程にある児童生徒等の一般的傾向とそれぞれの個人差への対応3 教育活動中の児童生徒の行動と健康問題への対応4 保健室に来室する児童生徒等の疾病予防・健康増進への対応、5 学校環境のアセスメントの方法と照らして、課題となることをChatGPTを活用してノートにまとめ今後の学修に生かす。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
★
養護教諭とは
養護教諭の歴史的変遷を理解し説明できる。さらに養護とは何かを理解できること。日本の養護教諭と欧米のスクールナースとの違いを理解し説明できること。養護教諭の職務の法的根拠(学校教育法37条)に規定されていること、昭和47年保健体育審議会答申において、養護教諭職務が「児童生徒の健康の保持増進にかかわるすべての活動と理解されるようになった」この意義を理解しておくこと。養護教諭に配置について、法律の基準が定められたことを理解すること。中央教育審議会答申及び学校安全法等から求められている養護教諭の役割を説明できること。
学校看護婦・養護訓導・養護教諭・学校教育法37条
20
1,2,3,4,715
★★★
健康観察
教職員等による健康観察の目的は何か理解し説明できること。健康観察は、教育活動全体でおこなうことを理化する。教職員が行う各時間の観察ポイントについて理解し説明できること。朝の健康観察のポイント・流れを理解し、説明できること。健康観察の結果は、健康診断、健康相談、保健指導、いじめ、不登校などの発見にも活用されることを理解し説明できること。健康観察の実施から事後処置までの流れを理解し説明できること。健康観察の評価の機会及びその方法について理解し、説明できること。日常の健康観察において家庭や地域との連携が必要であることを説明できること。
学校保健安全法第9条・観察事項・全教職員
15
6,7
★
安全教育・危機発生時の対応
危機発生時の養護教諭の対応を理解し説明できること。学校、家庭、地域社会が一丸となって多様な事件・事故から子どもを守り育てる安全教育と安全管理を進める必要があることを理解し説明できること。危機管理は学校保健安全法に基づいて学校安全計画等を作成し、進めることを理解できること。危機管理の進め方を説明できること。学校保健安全法に心のケアが位置付けられたことが理解できる。災害等によって心に傷を受けた子どもは、その後の成長・発達に大きな障害となることを理解し説明できる。心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic StressDisorder 通称PTSD)」を説明できる。
学校安全・安全管理・安全教育危機管理マニュアル
15
10,11
★★
養護教諭の組織的活動
保健室経営は学校教育目標の具現化を目指している。このために保健室経営計画を作成し全教職員に周知し、理解を得て活動する大切さを理解できること。その上で、保健室経営計画作成の目的、作成のメリット、構造を説明できること。学校保健の組織活動の中核をなすのが、学校保健委員会である。これを組織し、運営に当たるのは保健主事である、養護教諭は専門的立場から積極的に企画・運営することを理解し説明できること。なお、養護教諭が保健主事を兼ねることもできることを歴史から説明できること。
学校保健委員会・保健室経営案・保健主事・養護教諭
15
12、13,14
★★
養護教諭が行う保健教育
保健教育には教育課程に基づく教科保健をはじめとする関連教科での学習と特別活動等における保健の指導及び保健管理に伴う保健指導があることを理解し、説明できること。保健管理に伴う保健指導は子どもの心身の健康問題等に応じて個別・小集団で実施されることを理解し説明できる。(保健学習と保健指導の違い、方法、内容についての理解)ほけんだより、掲示物の作成も保健教育の一環であることを理解できる。学習指導要領の体育・健康に関する指導の内容を理解し、説明できる。
保健学習・保健指導
15
8,9
★
健康診断
保健管理の中核となるのが健康診断であることが理解できる。また健康診断を保健管理のみならず健康教育に生かすことが重要であることが理解できる。健康診断の種類と法的根拠を説明できること。健康診断の目的・実施時期・実施主体者を説明できる。児童生徒等定期健康診断の検査項目及び実施学年・方法を説明できる。児童生徒等定期健康診断の流れを理解しておくこと。臨時健康診断の対象となる場合を理解しておくこと。学校における健康診断はスクリーニング方式であることを理解できる。
保健管理、スクリーニング、健康教育
20
5
評価方法
期末試験100%
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
池添 志乃 編集代表、『養護教諭養成講座① 学校における養護活動の展開 改訂13版』ふくろう出版、 2,970円(税込)・養護教諭完全攻略27年度(時事通信社)2090円(税込み)
参考文献
学校保健実務必携第4版、児童生徒等の健康診断マニュアル(日本学校保健会)
実験・実習・教材費