区分
フィールド生態科目 生態系機能評価科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
専門性
理解力
実践力
カリキュラム・ポリシーとの関係
専門知識
教養知識
思考力
実行力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
科目の目的
河川や湖沼、海域などの水環境と山林や農地などの土壌環境などでは様々な生態系が形成され、その機能の恩恵を受けながら生物が生活することで環境保全が行われている。生態系の機能には直接観察することができないものも多く、多くの生態系の機能は化学によって表現される。そのため、生態系の機能を理解するためには、化学の知識が必要といえる。本科目では、生態系の機能を理解するために必要となる化学の基礎知識を学び、水環境や土壌環境での生態系の機能や環境保全を学ぶための基礎知識を身につける。
到達目標
本科目では次の項目についての理解を問う。くわしくは覆習判定指標を参照のこと。元素の構造と物質の関係、化学で用いられる単位、酸塩基反応、酸化還元反応
科目の概要
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。最初に化学を学ぶ上で必要な原子の構造や原子中の電子の運動に関する知識、原子間の結合に関する知識について元素の周期表と関連付けて理解する。その後、自然環境を構成する基本的な物質を理解するために化学物質の構造や化学式、化学的性質を学ぶ。これらの知識を基にし、生態系の機能を理解するために必要不可欠な元素の移動に関連する物質の水への溶解と酸塩基反応、酸化還元反応に関する知識について演習を中心に修得する。本科目では、環境中におけるそれらの反応の例を紹介しながら、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。
科目のキーワード
元素、化学式、物質量、酸塩基反応、酸化還元反応
授業の展開方法
本科目は基本的には配布プリントとスライドを用いて授業をおこなう。配布プリントには演習問題を含んでおり、講義と演習を織り交ぜながら授業を受講する。担当教員の解説を聞きながら配布プリントへ書き込みを行うとともに、演習では計算方法を含めた内容を書き込むことで配布資料が自分だけの教科書となるようにする。授業全体のうち、70%程度が講義とし、30%が演習の時間となるように進める。演習では対数や指数を用いた計算が必要となるため、関数電卓などを使用する。
オフィス・アワー
【火曜日】2時限目、【水曜日】1時限目(前期のみ)、【金曜日】2時限目(後期のみ)
科目コード
ENS380
学年・期
2年・前期
科目名
環境化学の基礎
単位数
2
授業形態
講義
必修・選択
選択
学習時間
【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目
なし
展開科目
基礎化学実験【同時可】、環境化学実験、流域環境学、生態系機能評価実験
関連資格
なし
担当教員名
神本祐樹
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
原子の構造
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第1回では化学の基礎知識として原子の構造について学ぶ。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、7-9頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、11-18頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、11-18頁
コマ主題細目
① 物質の分類と特徴 ② 原子の構造 ③ 電子の配列
細目レベル
① 物質は、ひとつの化学式で示される純物質と、複数の純物質が混在する混合物に分類される。純物質はさらに、1種類の元素のみから成る単体と、2種類以上の元素から構成される化合物に分けられる。また、純物質は有機物と無機物に分類され、有機物は主に炭素や水素、酸素、窒素、リン、硫黄を含む。しかし、ダイヤモンドや黒鉛、一酸化炭素、二酸化炭素、炭酸塩、水などは無機物に分類される。有機物の定義は化学の進歩に伴い変化しており、現在では炭素と水素からなる化合物が有機物とされるのが一般的である。炭化水素は炭素と水素から構成される有機物の基本単位である。そのため、無機物はそれ以外の物質を指すため、黒鉛やダイヤモンドは炭素のみからなるが無機物に分類される。
② 元素は、負の電荷を持つ電子や正の電荷を持つ陽子、電荷を持たない中性子から構成される。それらの組み合わせによって構成される原子は、それぞれに異なる特性をもつ。原子は陽子の数に基づく原子番号によって分類され、周期表に整理されている。周期表は原子番号順に元素を配列し、18の縦列(族)から構成される。同じ列に属する元素は同族元素と呼ばれ、最外殻電子の配置が類似しているため、性質が共通する場合が多い。陽子と中性子の質量はほぼ等しく、電子の質量はそれらの約1/2000であるため、質量計算では電子の質量を無視できる。同じ元素であっても中性子の数が異なるものを同位体と呼び、周期表に記載される質量数は、それぞれの同位体の存在比を考慮した平均値となっている。
③ 原子内の電子は元素固有の配置をとり、特定の電子殻に分布している。最外殻に存在する電子は、価電子(最外殻電子)と呼ばれ、化学結合やイオン化において重要な役割を果たす。各電子殻が電子で満たされた状態を閉殻構造といい、閉殻構造は安定な電子配置である。遷移元素は、電子配置の順序が一様ではないため、特別な注意が必要である。18族の希ガス(貴ガス)元素は、閉殻構造を持つため単体で安定に存在する。他の元素は、電子の授受を通じて希ガスと同様の電子構造を取ろうとする傾向がある。それ以外の元素は、電子の授受や共有によって希ガスと同じ電子配置を取ることで安定化し、電子を放出すると陽イオン(+)、電子を受け取ると陰イオン(−)となる。
キーワード
① 原子 ② 陽子 ③ 中性子 ④ 電子 ⑤ 周期律表
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は原子の構造について、物質の分類と特徴や元素の構造、原子を構成する電子の働きについて取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた原子、陽子、中性子、電子、周期律表について例をあげて説明できる様にしておくとよく、原子中の陽子や中性子、電子の数と原子番号や質量数との関係を解答できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は物質の構造についての講義を行うため、その内容について化学の教科書やインターネットなどで確認する。
2
物質の構造
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第2回では化学の基礎知識として物質の構造について学ぶ。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、23-27頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、23-26頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、23頁
④ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、27頁
コマ主題細目
① 物質と結合の関係 ② 共有結合 ③ イオン結合 ④ 金属結合
細目レベル
① 物質を構成する原子同士は、化学結合によって結びついている。主に共有結合とイオン結合、金属結合の3つに分類される。水や二酸化炭素などの分子は、原子間で電子を共有する共有結合によって形成される。有機物は、この共有結合を有していることが特徴の一つである。一方、鉄や金などの金属は、電子が自由に移動できる金属結合によって結合しており、金属特有の性質である電気伝導性や熱伝導性を示す。また、塩化ナトリウムのように水に溶かすとイオンに分かれる物質は、陽イオンと陰イオンが静電気的に引き合うイオン結合によって形成されている。これらの結合の違いは、物質の融点や沸点、電気伝導性などの特性に大きな影響を与えており、それぞれの結合において電子がどのような役割を果たしているのかを理解することが重要である。
② 共有結合は、2つの原子がそれぞれの最外殻電子(価電子)を共有することで成立する結合であり、単結合や二重結合、三重結合などがある。空気中の窒素分子や酸素分子は、共有結合を有している。水素分子(H₂)は、水素原子同士が1組の電子対を共有して単結合を形成しており、酸素分子(O₂)は酸素原子同士が2組の電子対を共有することで二重結合を形成している。同様に、窒素分子(N₂)は3組の電子対を共有することで三重結合を形成し、酸素分子よりも強い結合となっている。一般に、結合の数が多いほど結合エネルギーは大きくなり、より強固な分子構造を持つことになるが、硫黄は酸素と同じ16族に属するものの、原子サイズが大きいため二重結合を形成することはほとんどない。
③ イオン結合は、陽イオンと陰イオンが静電気力によって引き合うことで形成される結合である。イオン結合の物質は、陽イオンの正電荷と陰イオンの負電荷とのバランスが取れた(正と負の電荷が打ち消し会うことで電気的に釣り合う)状態で存在する。例えば、塩化ナトリウム(NaCl)は、水に溶解すると陽イオンであるナトリウムイオン(Na⁺)と陰イオンである塩化物イオン(Cl⁻)に分かれる。同様に、炭酸水素ナトリウム(NaHCO₃)もイオン結合によって形成される物質である。固体として存在する場合、陽イオンと陰イオンが規則的に並んで形成する構造をイオン結晶と呼び、イオン結合は非常に強い結合であるため、融点が高いという特徴を持つ。実際に、塩化ナトリウムの融点は約800℃にも達する。
④ 金属結合は、金属元素同士の結合であり、金属原子の価電子が自由に移動できることで特徴づけられる。一般に、原子番号が大きく原子サイズの大きい元素は価電子を引き付ける力が弱く、多くの原子間で電子を共有した方が安定する。この性質により、金属では価電子が自由に移動できる電子の海と呼ばれる状態が生じ、それが金属の電気伝導性や熱伝導性を発現させる。身の回りで広く使用される鉄や金、銀、銅、白金、アルミニウムなどの金属はすべて金属結合を持ち、電子の自由な移動によって電気をよく通す。また、金属原子は規則正しく配列して金属結晶を形成し、その結晶構造には体心立方格子、面心立方格子、六方最密構造などがある。これらの構造は、金属の物理的特性に大きな影響を与え、例えば展性や延性といった性質を生み出す要因となっている。
キーワード
① 有機物 ② 分子 ③ 結晶 ④ 熱伝導 ⑤ 電気伝導
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は物資の構造について、物質と結合の関係とその結合である共有結合とイオン結合、金属結合について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた有機物、分子、結晶、熱伝導、電気伝導について例をあげて説明できる様にしておくとよく、それぞれの結合を有する物質の例を示すことできることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は物質の状態変化についての講義を行うため、その内容について化学の教科書やインターネットなどで確認する。
3
物質の状態変化
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第1回では化学の基礎知識として物質の状態変化について学ぶ。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、28-43頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、43-44頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、46-52頁
コマ主題細目
① 状態変化と現象 ② 溶解 ③ 溶解度
細目レベル
① 物質は固体・液体・気体の3つの状態に分類され、これらは物質の三態と呼ばれる。固体が液体に変化することを融解といい、その温度を融点という。一般に、固体が融解するときには熱を吸収し、その熱は融解熱と呼ばれる。逆に、液体が固体に変化することを凝固といい、その温度を凝固点と呼ぶ。凝固の際には熱を放出し、その熱は凝固熱と呼ばれる。液体が気体へと変化する現象は蒸発といい、水が室温で自然に乾燥するように蒸発する温度と液体の沸点は必ずしも一致しない。開放空間では蒸発によって液体が減少していくが、密閉空間では液体と気体が平衡状態になり、見た目には蒸発が進まないように見える。このとき、蒸発によって気体が一定の圧力を持つようになり、その圧力を平衡蒸気圧と呼ぶ。したがって、蒸発現象を考える際には、温度だけでなく圧力にも注意する必要がある。
② 水にはさまざまな化学物質が溶けるが、溶解時の形態は物質によって異なる。例えば、スポーツドリンクに含まれるグルコースと塩化ナトリウムでは、溶解の仕方が異なる。塩化ナトリウムのように水中でイオンに分かれることを電離といい、このように電離する物質は電解質と呼ばれる。電解質が水中で電離すると、陽イオン(例:Na⁺)と陰イオン(例:Cl⁻)が電気的に釣り合うように溶解し、その結果、電気を通す性質を持つ。一方、グルコースのように水中で電離しない物質は非電解質と呼ばれ、その溶液は電気を通さない。溶解において、水のように物質を溶かす役割を持つものを溶媒といい、溶ける物質を溶質と呼ぶ。一般的に水が溶媒として利用されるが、リチウム二次電池などではアルコールなどの非水溶媒が使用される場合もある。
③ 一定の温度と一定量の溶媒に溶ける溶質の最大量をその温度での溶解度といい、溶解度まで溶けている溶液を飽和溶液と呼ぶ。溶質には固体・液体・気体のすべてが含まれ、一般的に固体や液体の溶解度は温度が高くなると増加するが、気体の溶解度は温度上昇とともに減少する。これは、温度が上昇すると溶媒中の分子運動が活発になり、溶けていた気体が溶媒から逃げやすくなるためである。また、気体の溶解度は圧力の影響も受け、これはヘンリーの法則として知られている。さらに、液体に不揮発性の物質を溶解させると、溶液の蒸気圧は純粋な溶媒よりも低下する。これを蒸気圧降下と呼び、不揮発性の物質を溶解することで沸点が上昇し(沸点上昇)、凝固点が低下する(凝固点降下)という現象が起こる。一般的に、これらの変化の大きさは溶液中の溶質濃度に依存し、これらの関係を表す法則はラウールの法則として知られている。
キーワード
① 物質の三態 ② 融解・凝固・蒸発 ③ 溶液・溶媒・溶質 ④ 飽和溶解度 ⑤ 凝固点降下
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は原子の構造について、物質の三態、溶解、溶解度について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた、物質の三態、融解・凝固・蒸発、溶液・溶媒・溶質、飽和溶解度、凝固点降下について例をあげて説明できる様にしておくとよく、溶解度は温度と溶解度の関係を図から読み取れる様になることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は化学で用いられる単位についての講義を行うため、基礎数学で学んだ接頭語について確認する。
4
化学で用いられる単位
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第1回では化学の基礎知識として化学で用いられる単位について学ぶ。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、21-22頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、44-45頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、263頁
コマ主題細目
① 物質量 ② 濃度の表しかた ③ 単位
細目レベル
① 物質は固体・液体・気体の三態に分類される。例えば水は、常温では液体で存在し、気体では水蒸気、固体では氷となるが、どの状態でも水分子としての本質は変わらない。水の分子量は約18 gであり、18 gの水は1 molに相当する。1 molあたりの分子数は6.022×10²³個であり、この値はアボガドロ数と呼ばれる。固体の二酸化炭素は、ドライアイスとして知られ、液体を経由せずに直接気体へと変化する。このような現象を昇華といい、二酸化炭素の分子量は44 gであるため、1 molの二酸化炭素は44 gとなる。固体の状態では密度が1.57 g/cm³であるため、1 molの固体の二酸化炭素の体積は28.0 mLとなる。一方、二酸化炭素を理想気体と仮定した場合、1 molの体積は22.4 Lとなり、固体状態と比較して約1000倍もの体積を占める。このように、同じ物質量(質量)でも状態によって体積が大きく異なることがわかる。
② 溶液中の溶質の割合を濃度といい、濃度の表記方法は質量パーセント濃度やppm濃度、モル濃度、質量濃度などがある。環境分野では、質量濃度が基準値を含めて広く使用されている。ppmは「parts per million」の略であり、日本語では百万分率と表記され、1 ppm = 1×10⁻⁶を意味する。ppmはパーセントと同様に割合を示すものであり、液体の濃度を表す際には注意が必要である。水の比重が温度によって変化するため、1 mg/Lを1 ppmと表記する場合は、必ずしも1 g/cm³とはならない。便宜的に1ppmを1 mg/Lとする場合があるため、注意する必要がある。また、パーセント表記を用いる場合、質量基準なのか体積基準なのかを明確にすることが重要である。さらに、水中のリン酸態イオン(PO₄³⁻)などの濃度表記にはmg-P/Lやmg-PO₄/Lといった形式があり、何を基準にしているかを明示する必要がある。
③ 化学における単位には、体積や質量、物質量などがあり、体積の単位としてはL(リットル)が一般的に使用される。1 L = 1000 cm³であり、これは三辺が10 cmの立方体の体積と等しい。同じ物理量を異なる単位で表現することができるが、化学の分野では混乱を避けるために国際単位系(SI単位系)が定められている。環境化学などで頻繁に使用されるSI単位系の単位には、m(メートル)、J(ジュール)、K(ケルビン)、mol(モル)、C(クーロン)、s(秒)、g(グラム)などがある。mは長さ、Jは熱量、Kは温度、molは物質量、Cは電気量、sは時間、gは質量の単位である。また、接頭語として、k(キロ)は10³(千倍)、m(ミリ)は10⁻³(千分の一)を意味し、これらの単位を組み合わせることで化学の分野ではさまざまな情報を表現する。②で示した濃度は、質量や物質量と体積から表現される。
キーワード
① mol ② 分子量 ③ 質量濃度 ④ SI単位 ⑤ 接頭語
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は化学で用いられる単位について、物質量、濃度の表しかた、種々の単位について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた、mol、分子量、質量濃度、SI単位、接頭語について例をあげて説明できる様にしておくとよく、質量から物質量への変換や接頭語を用いた単位変換ができることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:化学の基礎知識に関するまとめを行うため、第1回から第4回の講義内容についてこれまでの資料で確認する。
5
有効数字
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第1回では化学の基礎知識として化学で用いられる単位について学ぶ。
① 矢野宏(1994)、誤差を科学する どこまで測っても不正確!?、講談社、46-66頁
② 矢野宏(1994)、誤差を科学する どこまで測っても不正確!?、講談社、70-76頁
③ 村上道夫ら(2014)、基準値のからくり、講談社、1100円+税、36-38頁
コマ主題細目
① 測定値の精度と有効数字 ② 有効数字の桁 ③ 有効数字を考慮した計算
細目レベル
① 測定値の精度は測定器具や方法によって決まり、測定値の記載はその精度を踏まえる必要がある。測定値の精度を表現するために利用されるのが有効数字という考え方である。測れる精度は、測定に用いる機器によって決まる。1 mm刻みの物差しで物の大きさを測る場合、最も細かい目盛の程度が測定精度と考えられる。つまり、1 mm刻みの物差しでは、0.01 cmを測定することはできない。例えば、12.3~12.4 cmのものを測ったとき、12.3 cm に近いときには12.3 cm、12.4 cmに近いときには12.4 cmとなる。この場合、測定結果の有効数字は3桁であるという。指数表記を用いると有効数字が表しやすく、例えばこの結果を1.23 ×10¹ cmと書くことができる。ここでは、測定精度と有効数字の基本的な考え方について理解する。
② 有効数字では、数値の中にゼロが含まれる場合、そのゼロが有効数字に含まれるかどうかを適切に判断する必要がある。
1.有効数字の最初の桁は、ゼロ以外の最上位の数字となる。 例:0.00352では、有効数字は「352」の3桁であり、「3」より前のゼロは有効数字に含まれない。
2.2つの有効数字の間にあるゼロは有効数字に含まれる。 例:30.7 では、「30.7」の3桁が有効数字となり、「0」も有効数字に含まれる。
3.小数点以下のゼロは有効数字に含まれる。 例:7.0、7.00、7.000では、それぞれ有効数字は2桁、3桁、4桁となる。
4.整数に含まれるゼロ(位取りのゼロ)が有効数字かどうかは、文脈による。 例:500を有効数字3桁で表す場合、指数表記を用いて5.00×10²とすることで、ゼロも有効数字であることを示す。
5.有効数字の桁数は単位の取り方に関係しない。 例:34.5 mgの有効数字は3桁であり、単位を変えて「0.0345 g」や「3.45×10⁴ μg」と表記しても有効数字は変わらない。
6.定数(気体定数、アボガドロ定数、円周率など)は、有効数字の桁数が最も少ない数値よりも2桁多く取り、それ以降の数字は切り捨てて使用する。
7.実験の回数、百分率を求めるための100、原子価などの整数値は、有効数字を考慮する必要がない。
③ 和・差の計算では、結果の小数点以下の桁数を、最も少ない桁数の測定値に合わせる。例えば、3.42+12.8+2.281=18.501という計算では、12.8の小数点以下の桁数が1桁しかないため、結果も18.5とする。一方、4.30+7.00=11.30のような場合は、計算によって有効数字の桁数が増えても問題はない。ただし、小数第1位の不確かさが累積すると判断される場合は、有効数字の桁数を増やさないこともある。また、異なる単位の値を計算する場合は、単位を統一してから有効数字を考慮する。例として、3.572 g+28 mg=3.572 g+0.028 g=3.600 gとなり、有効数字は4桁となる。
積・商の計算では、結果の有効数字の桁数を、もとの値のうち最も少ない桁数に合わせる。例えば、4.23×0.38=1.6となる。このように、和・差の計算と積・商の計算では、有効数字の取り方が異なるため、それぞれのルールを正しく理解し、適切に処理する必要がある。
キーワード
① 測定精度 ② 有効数字 ③ 接頭語 ④ 指数 ⑤ 単位
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は化学で必要となる有効数字の考え方について、測定値の精度と有効数字、有効数字の桁、有効数字を考慮した計算について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた、測定精度、有効数字、接頭語、指数、単位について例をあげて説明できる様にしておくとよく、質量から物質量への変換や接頭語を用いた単位変換ができることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:化学の基礎知識に関するまとめを行うため、第1回から第5回の講義内容についてこれまでの資料で確認する。
6
化学の基礎知識に関するまとめ
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第6回では化学の基礎知識として、原子の構造や物質の構造、物質の状態変化、化学で用いられる単位に関するまとめを行う。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、7-9、11-18頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、23-27頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、28-31、43-44、46-52頁
④ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、21-22、44-45、
263頁
⑤ 矢野宏(1994)、誤差を科学する どこまで測っても不正確!?、講談社、46-66、70-76頁、村上道夫ら(2014)、基準値のからくり、講談社、1100円+税、36-38頁
コマ主題細目
① 原子の構造 ② 物質の構造 ③ 物質の状態変化 ④ 化学で用いられる単位 ⑤ 有効数字
細目レベル
① 物質は、ひとつの化学式で示すことができる純物質と、複数の純物質が混在する混合物に分類できる。また、有機物と無機物の分類もある。物質は様々な元素から構成されており、元素は負の電荷をもつ電子と正の電荷をもつ陽子、電荷をもたない中性子からなる。原子の陽子と電子の数は等しく、原子番号は陽子の数に基づいている。周期表は原子番号順に各元素を整理したものである。陽子と中性子の質量はほぼ等しく、陽子と中性子の数の和がその原子の質量数となる。電子は元素によって配置が決まっており、それらは層状に存在する。この層を電子殻といい、最も外側の電子殻にある電子は元素のイオン化や原子同士の結合に関与し、最外殻電子(価電子)と呼ばれる。電子殻が完全に満たされた状態は安定であり、そのため18族の貴ガス(希ガス) は安定している。原子は電子を放出すると陽イオン(+) となり、電子を受け取ると陰イオン(−) となる。
② 化学結合は共有結合とイオン結合、金属結合の3種類に分類できる。共有結合は、2個の原子が最外殻電子(価電子)を共有してできる結合であり、単結合と二重結合、三重結合がある。有機物は共有結合を持つことが特徴であり、一般に融点や沸点が他の結合に比べて低い。イオン結合は、陽イオンと陰イオンが静電気力によって引き合うことで形成され、陽イオンの正電荷と陰イオンの負電荷が釣り合った電気的に中性の状態で存在する。イオン結合を有する物質は水に溶解させた場合に陽イオンと陰イオンに分かれる。金属結合は、金属元素同士が自由電子を介して結びつく結合であり、電子の移動によって電気伝導性や熱伝導性を示す。一般に、イオン結合や金属結合からなる物質は、融点や沸点が高い。
③ 物質は固体・液体・気体の三態で主に存在する。固体から液体に変化することを融解といい、その温度を融点という。逆に液体から固体に変化することを凝固といい、その温度を凝固点という。水が室温で自然に蒸発するように、蒸発する温度と沸点は必ずしも一致しない。水にはさまざまな化学物質が溶けるが、溶解の仕方は物質によって異なる。例えば、塩化ナトリウムのように水中でイオンに分かれる物質を電解質といい、電解質が溶けた溶液は電気伝導性を示す。一方、グルコースのように水中で電離しない物質は非電解質と呼ばれ、その溶液は電気を通さない。溶解度とは、一定の温度と一定量の溶媒に溶ける溶質の最大量のことであり、その限界まで溶解している溶液を飽和溶液と呼ぶ。溶質は固体・液体・気体のすべてがなり得る。一般に、固体や液体の溶解度は温度が高いほど増加するが、気体の溶解度は温度が上がると減少する という特徴がある。
④ ドライアイス(固体の二酸化炭素)は、液体を経由せずに直接気体の二酸化炭素になる。この現象を昇華と呼ぶ。1 molの二酸化炭素は44 gであり、固体の状態では密度が1.57 g/cm³であるため、1 molの体積は28.0 mLとなる。一方、気体の状態では理想気体と仮定すると1 molの体積は22.4 Lとなり、固体状態と比較して約1000倍の体積を占める。溶液中の溶質の割合は濃度と呼ばれ、水環境では濃度は体積単位での質量や物質量で表される。濃度の単位として、質量パーセント濃度、ppm濃度、モル濃度、質量濃度 などがある。化学の分野では単位が複数存在するため、混乱を避けるために国際単位系(SI単位系)が定められている。例えば、kg(キログラム)は10³(千)、mg(ミリグラム)は10⁻³(千分の一)を意味するなど、単位の接頭語を理解することも重要である。
⑤ 測定値の精度を表現するために有効数字という概念が用いられる。測定値の精度は測定器具や方法によって決まり、測定値の記載にはその精度を考慮する必要がある。有効数字には以下のルールがある。
1. 最初の数字は、ゼロではない最高位の数字となる。例:0.00352 の場合、有効数字は「352」の3桁。
2. 2つの有効数字の間にあるゼロは有効数字に含まれる。例:30.7 は有効数字3桁。
3. 小数点以下のゼロは有効数字に含まれる。例:7.0 は2桁、7.00 は3桁。
4. 有効数字の桁数は単位の取り方に依存しない。例:34.5 mg(3桁)→ 0.0345 g、3.45×10⁴ μg も同じ3桁。
5. 気体定数やアボガドロ定数などの定数は、有効数字の最小桁数より2桁多くとる。
6. 実験の回数や原子価などの整数値は、有効数字を考慮しない。
また、計算時にも有効数字を考慮する必要がある。和・差の計算では、小数点以下の最も少ない桁数に合わせる。一方、積・商の計算では、元の数値のうち最も桁数の小さいものに合わせる。単位を統一した後に有効数字を適用することが重要である。
キーワード
① 原子 ② 化学結合 ③ 物質量 ④ SI単位 ⑤ 桁数
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は化学の基礎知識のまとめとして、原子の構造、物質の構造、物質の状態変化、化学で用いられる単位、有効数字を取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた原子、化学結合、物質量、SI単位、桁数を説明できる様にしておくとよく、原子番号と原子量の関係や各種の化学結合、物質量の定義と質量への変換の関係を解答できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は酸塩基反応についての講義を行うため、その内容について化学の教科書やインターネットなどで確認する。
7
酸塩基の定義
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第7回では酸塩基反応に関連して酸塩基の定義について学ぶ。
① 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、88-89頁
② 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、93-95頁
③ 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、88-89頁
④ 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、91-92頁
コマ主題細目
① 酸と塩基 ② pH ③ アレニウスの定義 ④ 価数
細目レベル
① 一般的に、酸とは水に溶かしたときにpHが7(中性)よりも低くなる物質を指し、塩基(アルカリ)とはpHが7よりも高くなる物質を指すとされている。酸には、塩酸や硫酸、硝酸などの鉱酸と、酢酸やギ酸などの有機酸がある。また、酸には液体だけでなく固体、気体とさまざまな形態があり、水に溶けると陽イオンと陰イオンを放出する。この様に、電荷を持つイオンになる現象を電離という。電離は一段階で完了するものもあれば、多段階で進行するものもある。例えば、リン酸(H₃PO₄)は、pHが低くなるにつれてH⁺を順に放出し、H₂PO₄⁻、HPO₄²⁻、PO₄³⁻とさまざまなイオン形態をとる。酸や塩基の基本的な概念はイメージしやすいが、その定義や強度(酸・塩基の強さ)は物質によって異なる。
② pHは、水溶液中の水素イオン濃度に基づいた指標である。水質の基準には必ずpHの値が定められており、水質評価ではpHは重要な指標である。pHは次の式で表される。
pH = -log₁₀[H⁺]
ここで、[H⁺] は水素イオン濃度(mol/L)を意味する。一般的に、pHの値が7より小さいと酸性、7より大きいとアルカリ性となる。また、数値が小さいほど酸性が強く、逆に大きいほどアルカリ性が強いことを示す。
水は自己電離して水素イオン(H⁺)と水酸化物イオン(OH⁻)を生じるが、これらの積は常に10⁻¹⁴となる([H⁺]×[ OH⁻]=10⁻¹⁴)。例えば、pH1の水溶液では、水素イオン濃度[H⁺]は10⁻¹ mol/L(= 0.1 mol/L)であり、対応する水酸化物イオン濃度[OH⁻]は10⁻¹³ mol/Lとなる。このように、pHの値が変化すると、H⁺とOH⁻のバランスも変化する。
③ スヴァンテ・アウグスト・アレニウス(Svante August Arrhenius、アレニウス)は、19世紀に酸と塩基を定義した。彼の定義によると、酸とは「水溶液中で電離して、水素イオン(H⁺)を放出する物質」であり、塩基とは「水溶液中で電離して、水酸化物イオン(OH⁻)を放出する物質」とされる。この定義は、純粋な水(H₂Oのみが存在する状態)では直感的に理解しやすい。なぜなら、水が自己電離してH⁺とOH⁻を等量生成するためである。例えば、強酸である塩酸(HCl)を水に溶かすと、H⁺とCl⁻に完全に電離し、H⁺を放出するため、アレニウスの定義に合致する。一方で、塩基であるアンモニア(NH₃)を水溶液にした場合、一部のNH₃がNH₄⁺となる。これは、NH₃がOH⁻を放出するのではなく、水中のH⁺を受け取ることで塩基性を示していることを意味する。このように、アレニウスの定義は分かりやすいものの、すべての酸・塩基を説明するには不十分であるという欠点がある。
④ 酸の価数とは、1分子の酸が電離して放出できる水素イオン(H⁺)の数を指す。酸はその価数によって、1価、2価、3価の酸に分類される。例えば、塩酸(HCl)や硝酸(HNO₃)、酢酸(CH₃COOH)は1価の酸であり、硫酸(H₂SO₄)や炭酸(H₂CO₃)、シュウ酸(H₂C₂O₄)は2価の酸、リン酸(H₃PO₄)は3価の酸である。リン酸はpHによってH₂PO₄⁻、HPO₄²⁻、PO₄³⁻と異なる形態をとるが、全てのH⁺を放出することを前提として価数が決められる。このことから、価数は酸の強さとは無関係であり、電離の度合いとは別の概念である。塩基も同様に価数によって分類され、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、アンモニア(NH₃)は1価の塩基、水酸化カルシウム(Ca(OH)₂)は2価の塩基、水酸化アルミニウム(Al(OH)₃)は3価の塩基に分類される。酸や塩基の価数を理解することで、中和反応に必要な物質量や、反応の進行を適切に計算することが可能になる。
キーワード
① 酸・塩基 ② pH ③ 水素イオン濃度 ④ アレニウスの定義 ⑤ 電子
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は酸塩基の定義について、酸と塩基、pH、アレニウスの定義、価数について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた酸・塩基、pH、水素イオン濃度、レニウスの定義、電子について例をあげて説明できる様にしておくとよく、pHの値から水素イオン濃度と水酸化物イオン濃度を算出できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は中和反応についての講義を行うため、その内容について化学の教科書やインターネットなどで確認する。
8
電離度
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第8回では酸塩基反応に関連して電離度について学ぶ。
① 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、90-91頁
② 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、90-91頁
③ 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、118-120頁
コマ主題細目
① 電離度 ② 強酸・強塩基の電離度 ③ pHの変化
細目レベル
① 酸や塩基のような電解質が水に溶けたとき、溶けた電解質の量に対する電離した電解質の量の比を電離度(α)という。
電離度α=(電離している物質量)/(溶けている物質量)
弱塩基の危険性が低いわけではないため、弱酸や弱塩基を取り扱う場合にも注意が必要である。
電離度は実験的に求めることができ、例えば滴定法を用いて酸や塩基の濃度を測定することで、その電離の程度を調べることができる。また、電離度は温度の影響を受けるため、測定条件によって変化する点にも注意が必要である。電離度が1に近い酸は強酸と呼ばれ、電離度が小さいものは弱酸と分類される。しかし、強酸と弱酸を明確に区別するための厳密な電離度の基準は定められていない。同様に、電離度が1に近い塩基を強塩基、電離度が小さいものを弱塩基と呼ぶ。一般に強酸や強塩基は危険性が高いが、弱酸や弱塩基であっても必ずしも安全とは限らず、特に濃度が高い場合には強い刺激性や腐食性を示すことがある。そのため、実験や取り扱いの際には強酸・強塩基だけでなく、弱酸・弱塩基に対しても十分な注意が必要である。
② 電離度は温度だけでなく、溶液中の酸や塩基の濃度にも影響を受ける。特に弱酸や弱塩基では、濃度が小さくなるほど電離が進むという特徴がある。例えば、酢酸(CH₃COOH)の電離反応は以下のように示される。
CH₃COOH⇄CH₃COO⁻+H⁺
この反応において、酢酸の濃度が高いと電離が抑えられ、濃度が低くなると電離度が増加する。例えば、酢酸の濃度が1 mol/Lの場合の電離度は0.0052であるが、0.01 mol/Lでは0.051、0.001 mol/Lでは0.405にまで増加する。これは、溶液中の電離平衡が濃度によって変化するためであり、電離度と濃度の関係は酸解離定数(Ka)で理論的に計算できる。酸解離定数は、酸の種類ごとに異なる値を持つ。弱酸としては、酢酸のほかにリン酸(H₃PO₄)や炭酸(H₂CO₃)があり、これらも濃度によって電離度が変化する。弱塩基としては、水酸化鉄(Fe(OH)₃)、水酸化アルミニウム(Al(OH)₃)、アンモニア(NH₃)などがある。
③ 酸や塩基を溶液に加えることで、pHがどのように変化するかは、その酸・塩基の種類と濃度、温度によって決まる。特に純水に酸や塩基を加えた場合には、溶液のpHを理論的に計算することができる。例えば、塩酸(HCl)の電離度を1と仮定し、25℃の純水に0.1 mol/LのHClを加えた場合を考える。
塩酸は以下のように電離する。
HCl→H⁺+Cl⁻
このとき、0.1 mol/LのHClがすべて電離すると、生成される水素イオンの濃度は0.1 mol/Lとなる。これをpHの定義式(pH=-log₁₀[H⁺])に代入すると、以下のように計算できる。
pH=-log₁₀(0.1)= -log₁₀(10⁻¹)=1
同様に、塩基を加えた場合もpHを計算することができる。この場合は、水素イオンと水酸化物イオンの積の定義から、混合後の溶液の水素イオン濃度を求め、それをもとにpHを算出することができる。このように、酸や塩基の濃度と種類、温度の情報があれば、加えた後の溶液のpHを計算することが可能である。しかし、弱酸や弱塩基の場合は電離度が1ではないため、電離平衡を考慮してpHを計算する必要がある。特に、生体内のpH調節や環境水のpH管理などでは、酸・塩基の電離特性を正しく理解することが重要となる。
キーワード
① 電離度 ② 強酸・強塩基 ③ 酸解離定数 ④ pH ⑤ 水素イオン濃度
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は電離度について、電離度、強酸・強塩基の電離度、pHの変化について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた電離度、強酸・強塩基、酸解離定数、pH、水素イオン濃度について例をあげて説明できる様にしておくとよく、溶液の濃度とpHの関係について計算できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は中和反応についての講義を行うため、その内容について化学の教科書やインターネットなどで確認する。
9
中和反応
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第9回では酸塩基反応に関連して中和反応について学ぶ。
① 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、91-92頁
② 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、96-98頁
③ 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、96-98頁
④ 春山志郎(2017)、高専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、96-101頁
コマ主題細目
① 中和反応 ② 中和反応と価数の関係 ③ 中和の関係式 ④ 溶解度積
細目レベル
① 酸と塩基が互いの性質を打ち消し、水と塩(えん)を生成する反応を中和反応という。例えば、塩酸(HCl)と水酸化ナトリウム(NaOH)の中和反応は以下のように表される。
HCl+NaOH→NaCl+H₂O
この反応は、イオンの状態で分けると次のように書くことができる。
H⁺+Cl⁻+Na⁺+OH⁻→Na⁺+Cl⁻+H₂O
ここで、NaCl(塩化ナトリウム)は水に可溶であり、溶液中ではNa⁺とCl⁻として存在するため、反応が進行すると実質的にはH⁺とOH⁻が結びついて水(H₂O)を形成する反応となる。NaClは水に溶けている状態では存在するが、水が蒸発すればNaClの結晶が析出する。
中和反応は環境分野でも重要な技術である。例えば、鉱山の排水や温泉排水などの酸性排水は、河川への影響を低減するために、河川への放流前に塩基を用いて中和処理が行われる。このように、中和反応は水処理や工業排水の制御、さらには医薬品や食品の製造過程など、さまざまな分野で活用されている。
② 中和反応では、酸と塩基が反応して水を生成するため、放出される水素イオン(H⁺)と水酸化物イオン(OH⁻)の数が等しくなる必要がある。価数の異なる酸と塩基が中和するときは、その価数を考慮しなければならない。例えば、1価の強酸である塩酸(HCl)を、2価の強塩基である水酸化カルシウム(Ca(OH)₂)で中和する場合を考える。HClの電離度が1(完全電離)と仮定すると、1 molのHCl溶液には1 molのH⁺が含まれる。一方、Ca(OH)₂は2価の塩基であり、1 molが電離すると2 molのOH⁻を放出する。したがって、1 molのHClを完全に中和するには、0.5 molのCa(OH)₂が必要となる。この関係を一般的に表すと、酸と塩基の物質量をその価数とともに考慮することが、中和の計算には不可欠であることがわかる。つまり、中和反応を正しく理解するためには、酸と塩基の価数に基づいた計算が重要である。
③ 中和反応を計算する際には、酸と塩基のモル濃度や体積を利用して求めることができる。モル濃度(mol/L)は、1リットルあたりに溶けている物質のモル数を表す指標であり、モル濃度と溶液の体積がわかれば、物質量を計算できる。例えば、0.5 mol/Lの水酸化カルシウム(Ca(OH)₂)溶液が2 Lある場合、その物質量は以下のように求められる。
0.5 mol/L×2 L=1 mol
このようにして物質量を求めることで、酸と塩基の物質量のバランスを考慮しながら、中和反応の計算を行うことができる。中和の計算においては、以下の関係式を用いる。
a×c×v=b×C×V
ここでは、a:酸の価数、c:酸のモル濃度(mol/L)、v:酸の体積(L)、b:塩基の価数、C:塩基のモル濃度(mol/L)、V:塩基の体積(L)となる。
この関係式を用いることで、任意の酸と塩基の組み合わせにおける中和点の計算が可能となる。例えば、1価の塩酸(HCl)と2価の水酸化カルシウム(Ca(OH)₂)の中和では、酸の価数(a=1)と塩基の価数(b=2)を代入し、適切な濃度と体積を考慮することで、中和に必要な物質量を求めることができる。
④ 酸に溶解した重金属イオンに塩基を加えると中和され、水酸化物が生成する。水酸化物は溶解度が低いものが多く、固体として存在する場合が多い。水酸化物の生成によって重金属濃度を低下させることができるため、産業排水処理施設において重金属除去に用いられている。水酸化物法で処理を行う際には、両性元素を除き、pHが高いほど水中の重金属濃度は低くなる。これは溶解度積Kspによって表され、水酸化物の種類によって溶解度積の値は異なる。元素Mの水酸化物であるM(OH)zの溶解度積は次のように表される。
Ksp=[Mz+][OH-]z
ここで、[Mz+]はz価の陽イオンの濃度を示し、Mは元素である。[OH-]は水酸化物イオンの濃度である。水酸化物のKspは化学便覧等にデータが記載されており、[OH-]は水のイオン積Kw=[H+][OH-]=10-14から算出できる。[OH-]や[H+]の値は直接与えられず、一般的にはpHの値が与えられるため、pH=−log10[H+]と水のイオン積を用いて[OH-]の濃度を算出できる。算出した[OH-]を溶解度積の式に代入することで、求めたい[Mz+]を計算できる。Mの価数によってzの値が変化し、溶解度積の式における[OH-]の指数が変化することに注意する必要がある。
キーワード
① 陽イオン・陰イオン ② 中和反応 ③ 塩 ④ モル濃度 ⑤ 溶解度
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は中和反応について、価数、中和反応、中和反応と価数の関係、中和の関係式、溶解度積について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた陽イオン・陰イオン、中和反応、塩、モル濃度、溶解度について例をあげて説明できる様にしておくとよく、中和反応の式を作成できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は中和反応の応用についての講義を行うため、その内容について化学の教科書やインターネットなどで確認する。
10
酸塩基のまとめ
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第11回では酸化還元反応に関して、酸化と還元について学ぶ。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、88-95頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、90-91、118-120頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、96-100頁
コマ主題細目
① 酸塩基の定義 ② 電離度 ③ 中和反応 ④ 中和の関係式
細目レベル
① スヴァンテ・アウグスト・アレニウスは、酸を「水溶液中で電離して水素イオン(H⁺)を放出する物質」、塩基を「水溶液中で電離して水酸化物イオン(OH⁻)を放出する物質」と定義した。この定義は水溶液中の酸・塩基の性質を理解するのに適しており、基礎的な考え方として広く用いられている。酸には、塩酸(HCl)や硝酸(HNO₃)、硫酸(H₂SO₄)などの無機酸と、酢酸(CH₃COOH)やギ酸(HCOOH)などの有機酸がある。pHは水素イオン濃度を基に計算され、pH = -log₁₀[H⁺] で表される。水は自己電離し、水素イオンと水酸化物イオンの濃度の積は 10⁻¹⁴ となる。pHが7未満を酸性、7より大きいとアルカリ性(塩基性)であり、pHの変化は生体や環境に大きな影響を与えるため、化学や生物学の分野で重要な指標とされる。
② 酸や塩基が水に溶けると、電離して一部またはすべてがイオンに分かれる。この割合を電離度(α)といい、電離した物質量を溶解した物質量で除したものを電離度として表される。電離度は温度や濃度によって変化し、電離度が1に近い酸や塩基は強酸・強塩基、電離度が小さいものは弱酸・弱塩基と分類される。例えば、塩酸(HCl)は強酸、水酸化ナトリウム(NaOH)は強塩基であり、ほぼ100%電離する。一方、酢酸(CH₃COOH)は弱酸であり、電離度は1 mol/Lで約0.0052だが、0.001 mol/Lでは約0.405に増加する。このように、弱酸や弱塩基では濃度が低いほど電離が進む傾向がある。電離度と酸・塩基の濃度の関係は酸解離定数(Ka)を用いて計算でき、これにより溶液中のpHを求めることも可能である。
③ 酸と塩基が互いの性質を打ち消し、水と塩(えん)を生成する反応を中和という。中和反応では、水素イオン(H⁺)と水酸化物イオン(OH⁻)が同じ数だけ反応することが重要である。例えば、塩酸(HCl)と水酸化ナトリウム(NaOH)の反応は、HCl+NaOH→NaCl+H₂Oで表される。中和の計算では、酸と塩基の価数を考慮する必要がある。価数とは、酸が放出できるH⁺の数、または塩基が放出できるOH⁻の数を指す。そのため、中和反応を考えるときには、質量ではなく物質量を使用する。例えば、水酸化カルシウム(Ca(OH)₂)は2価の塩基であるため、1 molのHClを中和するには0.5 molのCa(OH)₂が必要となる。中和反応の理解は、環境科学や工業化学においても重要であり、酸性廃水の処理や医薬品のpH調整など、さまざまな分野で活用されている。
④ 中和反応の計算では、酸と塩基のモル濃度や体積を考慮する必要がある。モル濃度(mol/L)は1 Lあたりの物質量を示し、例えば 0.5 mol/LのCa(OH)₂ 溶液が2 Lある場合、その物質量は 0.5 × 2 = 1 mol となる。酸と塩基の中和は、価数を考慮してa×c×v=b×C×Vという関係式で表されるここのaとbはそれぞれ使用する酸と塩基の価数である。cとCはその酸と塩基のモル濃度であり、vとVは酸と塩基の体積である。また、中和によって生成される塩には、正塩・酸性塩・塩基性塩の3種類がある。NaClと示す正塩である塩化ナトリウムは水に溶けてもH⁺やOH⁻を放出しない。酸性塩である炭酸水素ナトリウム(NaHCO₃)では、H⁺を放出する。これらの性質を利用し、水処理や環境保全の場面で中和反応が応用されている。
キーワード
① アレニウスの定義 ② 強酸・強塩基・弱酸・弱塩基 ③ 価数 ④ 中和反応 ⑤ 物質量
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は酸塩基反応について、酸塩基の定義、電離度、中和反応、中和反応の関係式をまとめた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげたアレニウスの定義、強酸・強塩基・弱酸・弱塩基、価数、中和反応、中和の関係式について例をあげて説明できる様にしておくとよく、中和の関係式から中和に必要な酸や塩基の種類や濃度を解答できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は酸化と還元についての講義を行うため、その内容について化学の教科書やインターネットなどで確認する。
11
酸化と還元
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第11回では酸化還元反応に関して、酸化と還元について学ぶ。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、101-103頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、101-103頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、101-104頁
コマ主題細目
① 酸化と還元 ② 酸化反応と還元反応 ③ 酸化数
細目レベル
① 酸化・還元反応は対になって起こる反応であり、単独では発生しない。酸化とは電子を失う(放出する)反応、還元とは電子を得る(受け取る)反応である。身近な酸化反応の例として、金属の錆(さび)が挙げられる。例えば、鉄は酸素と反応して酸化鉄(Fe₂O₃)となり、銅は酸化銅(CuO)を形成する。他の物質を酸化させる物質を酸化剤、還元させる物質を還元剤と呼ぶ。酸化剤には酸素のほか、化学的酸素要求量(COD)の分析で使用する過マンガン酸カリウム(KMnO₄)や漂白剤・殺菌剤として使われる次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)がある。還元反応の例として、鉄鉱石と知られる酸化鉄から金属の鉄を製造するプロセスがあり、水素(H₂)や一酸化炭素(CO)が重要な還元剤として利用される。
② 酸化反応は、化学基礎などでは酸素と結びつく反応として説明されることが多いが、実際には電子を失う反応と定義される。酸素が関与しない酸化反応の例として、金属の酸への溶解がある。例えば、亜鉛(Zn)を酸に浸すと、水素(H₂)の発生を伴いながら亜鉛イオン(Zn²⁺)が溶液中に溶ける。このとき、亜鉛はZn→Zn²⁺+2e⁻という半反応式で表される。亜鉛が放出した電子は、溶液中の水素イオン(H⁺)に受け取られ、2H⁺+2e⁻→H₂の還元反応が生じる。このように、酸化と還元は必ず対で起こる。しかし、酸化と還元の反応を同時に示すと電子の動きがわからなくなる。そのため、酸化反応もしくは還元反応だけを取り出して示すことができ、それを半反応式と呼ぶ。酸化還元反応の理解を深めるためには、半反応式を正しく書くことが重要である。
③ 酸化数とは、物質中の原子がどれだけ酸化または還元されたかを数値で示したものである。酸化数が増加すると酸化反応が発生し、減少すると還元反応が起こったと判断できる。単体の原子の酸化数は0と定義され、化合物では酸化数の総和が0になるように決まる。例えば、酸化銅(CuO)の反応を考えると、酸化銅中の銅はCu²⁺(酸化数+2)、酸素はO²⁻(酸化数-2)となる。酸化数がわからない場合は、既知の酸化数を利用して算出することができる。たとえば、水素(H)は通常+1、酸素(O)は-2である。また、イオンではイオンの価数が利用でき、Na+の酸化数は+1であり、Cl-の酸化数は-1である。このように酸化数を用いることで、どの元素が酸化され、どの元素が還元されたのかを簡単に判断できる。酸化数が正の場合のプラスの記号を忘れやすいため、注意が必要である。
キーワード
① 電子 ② 錆 ③ イオン ④ 半反応式 ⑤ 酸化数
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は酸化還元反応について、酸化と還元、酸化反応と還元反応、酸化剤と還元剤について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた電子、錆、イオン、半反応式、酸化数について例をあげて説明できる様にしておくとよく、酸化数を計算できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は酸化還元反応についての講義を行うため、その内容について化学の教科書やインターネットなどで確認する。
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酸化還元反応
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第12回では酸化還元反応に関して、酸化還元反応について学ぶ。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、101-104頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、104-107頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、104-107頁
コマ主題細目
① 酸化還元反応 ② 酸化剤と還元剤 ③ 化合物の酸化と還元
細目レベル
① 酸化還元反応では、酸化と還元が同時に起こるため、電子の授受がわかりにくい場合がある。例えば、次に示すような銅(Cu)と酸素(O₂)の反応で考える。
2Cu+O2→2CuO
このとき、銅は酸化されることで酸素分子が還元される。上の反応式を半反応式に分けると次のように表される。
酸化反応:2Cu→2Cu²⁺+4e⁻
還元反応:O₂+4e⁻→2O²⁻
これらを合わせると、電子が相殺されて2Cu+O₂→2Cu²⁺+2O²⁻となり、Cu2+とO2-が反応して最終的に酸化銅(CuO)が形成される。酸化と還元は必ず対になっているため、実際に半反応式だけでは反応は成立しない。また、酸素を含まない酸化還元反応もあり、例えばCu2+が存在する硫酸銅(CuSO₄)水溶液に金属亜鉛(Zn)を入れると、Znが酸化されCuが還元される。この場合、Zn→Zn²⁺+2e⁻(酸化)、Cu²⁺+2e⁻→Cu(還元)となる。
② 酸化剤とは相手を酸化させる物質であり、自身は還元される。酸化剤は電子を受け取るため、反応後は還元型へ変化する。一方、還元剤とは相手を還元させる物質であり、自身は酸化される。代表的な酸化剤には次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)や過酸化水素(H₂O₂)、硝酸(HNO₃)、過マンガン酸カリウム(KMnO₄)などがある。例えば、過酸化水素は酸化剤として作用すると水(H₂O)になる。一方、還元剤には硫化水素(H₂S)やギ酸(HCOOH)、二価の鉄イオン(Fe²⁺)、アスコルビン酸がある。アスコルビン酸は食品の酸化防止剤としてビタミンCの表記で添加されているが、食品の代わりに酸化されることで酸化防止機能を発揮する。このため、アスコルビン酸は還元剤として機能する。このように、酸化剤や還元剤は私たちの生活の中でも多く利用されている。
③ 酸化還元反応の例として、生体内で起こるグルコース(C₆H₁₂O₆)の異化反応を考える。グルコースがエネルギーを得るために二酸化炭素と水に分解される反応は、以下のように表される。
C₆H₁₂O₆+6O₂→6CO₂+6H₂O
ここで、酸素分子(O₂)中の酸素原子の酸化数は0であるが、生成物側の化合物中に含まれる酸素原子は酸化数-2となる。そのため、酸素原子は還元されている。したがって、酸素分子は還元剤ではなく酸化剤として機能したことがわかる。一方、グルコースに含まれる炭素原子は、反応後に二酸化炭素(CO₂)となる。グルコースの炭素原子は酸化数0、二酸化炭素の炭素原子は酸化数+4なので、グルコースの炭素は酸化されたことになる。このように、酸化数の変化を調べることで、どの原子が酸化・還元されたかを明確に判断できる。
キーワード
① 電子 ② 半反応 ③ 酸化剤 ④ 還元剤 ⑤ 酸化数
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は酸化還元反応について、酸化還元反応、酸化剤、、還元剤について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた電子、半反応、酸化剤、酸化数、還元剤について例をあげて説明できる様にしておくとよく、酸化還元反応酸化剤と還元剤との関係を解答できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は酸化還元反応の制御についての講義を行うため、その内容について化学の教科書やインターネットなどで確認する。
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酸化還元反応の制御
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第13回では酸化還元反応に関して、酸化還元反応について学ぶ。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、101-104頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、104-107頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、104-107頁
コマ主題細目
① 酸化還元電位 ② イオン化傾向と酸化還元電位の関係 ③ 生物の酸化還元反応
細目レベル
① 酸化還元電位とは、酸化還元反応が起こる際の電位のことであり、酸化還元反応の進行方向を決定する重要な指標である。基準として水素電極の電位を0 Vと定め、これを基準に各物質の酸化還元電位が測定される。酸化還元電位が高い物質は電子を受け取りやすく(還元されやすく)、酸化還元電位が低い物質は電子を放出しやすい(酸化されやすい)。例えば、酸化剤が多く含まれる溶液では酸化還元電位が高く、還元剤が多く含まれる溶液では酸化還元電位が低くなる。酸化還元電位はORP(Oxidation Reduction Potential)とも呼ばれ、環境水の分析や工業プロセスの管理において重要な指標である。酸化還元電位の測定はpH測定と同様に専用の電極を用いて行うが、使用する基準電極によって測定値が異なるため、どの電極を用いたかを明確にする必要がある。一般的には水素基準電極が用いられるが、実際の測定では操作が簡便で安全な銀-塩化銀電極がよく使用される。
② イオン化傾向とは、元素がイオンになりやすい性質のことで、酸化還元電位と深い関係を持つ。酸化還元電位が低いほど酸化されやすく、例えばリチウム(Li)やナトリウム(Na)は非常に酸化されやすい。一方、酸化還元電位が高い金(Au)や白金(Pt)などの貴金属は化学的に安定している。そのため、イオン化傾向が大きい元素は酸化還元電位が低く、イオン化傾向が小さい元素は酸化還元反応が高い。酸化還元電位は、ギブズの自由エネルギーを用いて計算され、水素が生成する電位を0 Vとして基準を定めている。しかし、pHの影響により、水素発生の電位は変化する。例えば、酸性条件では水素イオン(H⁺)が多く存在するため水素の発生電位は低く、アルカリ性条件では水素の発生が起こりにくくなる。一般的に、貴金属は酸化還元電位が高いため酸化されにくく、工業的な用途で耐食性が求められる場面で利用される。ただし、実際の電気化学的環境では、溶液の組成や温度などの影響を受けるため、計算上の標準電極電位と異なる挙動を示すこともある。
③ 生物の代謝においても、酸化還元反応はエネルギー産生や物質変換において重要な役割を果たしている。例えば、呼吸や光合成、解糖系では電子の移動が酸化還元反応として進行する。食品や飲料水にビタミンCとして含まれるアスコルビン酸は還元剤として機能し、その酸化還元電位は約+0.34Vである。アスコルビン酸は、銅イオン(Cu²⁺)を金属銅(Cu)に還元する能力を持つ。アスコルビン酸は生体内でも還元剤として作用し、抗酸化機能を持つ。また、生態系における窒素循環の一環として、硝化・脱窒反応も酸化還元電位に依存する。硝化反応は酸化的な環境(+100 mV)で進行し、脱窒反応は還元的な環境(-150 mV)で進行する。このように、生体内の代謝反応や環境中の化学変化において、酸化還元電位は非常に重要な指標となる。
キーワード
① 電位 ② 標準電極電位 ③ 銀-塩化銀電極 ④ イオン化傾向 ⑤ 硝化・脱窒反応
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は酸化還元反応の制御について、酸化還元電位、イオン化傾向と酸化還元電位の関係、生物の酸化還元反応について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた電位、標準電極電位、銀-塩化銀電極、イオン化傾向、硝化・脱窒反応について例をあげて説明できる様にしておくとよく、酸化還元反応酸化剤と還元剤との関係を解答できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は酸化還元反応のまとめを行うため、第11回から13回の内容について配付資料などで確認する。
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酸化還元反応のまとめ
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第6回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位、有効数字を含めて学び、第7回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第6回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第14回では、酸化と還元、酸化還元反応、酸化還元反応の制御について酸化還元反応をまとめる。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、101-104頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、101-107頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、107-109頁 P.W. ATOKINS(2001)、アトキンス物理化学(上)6版、東京化学同人、5400円+税、279-280頁 北尾高嶺(1996)、浄化槽の基礎知識、日本環境整備教育センター、4362円+税、122-123頁
コマ主題細目
① 酸化と還元 ② 酸化還元反応 ③ 酸化還元反応の制御
細目レベル
① 酸化還元反応は、電子の授受によって起こる対の反応であり、単独では発生しない。酸化は電子を失う(放出する)反応、還元は電子を得る(受け取る)反応である。酸化数とは、物質中の原子やイオンがどれだけ酸化または還元されているかを示す数値であり、酸化数が増加すれば酸化、減少すれば還元が起こったと判断できる。例えば、単体の元素の酸化数は0であり、化合物では酸化数の総和が0になるように決まる。酸化数を求める際には、水素の酸化数を+1とし、酸素の酸化数を-2とするなど、既知の酸化数を基に計算する。酸化数を利用することで、どの元素が酸化され、どの元素が還元されたのかを簡単に判別できるため、酸化還元反応の理解を深めるうえで重要な概念となる。
② 酸化還元反応では、酸化と還元が同時に起こるため、半反応式を用いると電子の授受がわかりやすくなる。電子が半反応式の右側にある場合は酸化反応、左側にある場合は還元反応となる。酸化剤とは、相手を酸化させる(電子を奪う)物質であり、自身は還元される。代表的な酸化剤には、次亜塩素酸や過酸化水素(H₂O₂)、オゾン(O₃)、硝酸(HNO₃)、過マンガン酸カリウム(KMnO₄)などがある。一方、還元剤とは、相手を還元させる(電子を与える)物質であり、自身は酸化される。代表的な還元剤としてアスコルビン酸(ビタミンC)や硫化水素(H₂S)、二価の鉄イオン(Fe²⁺)などがある。アスコルビン酸は、食品に添加される酸化防止剤としても利用され、自らが酸化されることで食品の酸化を防ぐ。このように、酸化還元反応は日常生活でも広く利用されている。
③ イオン化傾向とは、金属が電子を放出し、陽イオンになりやすい性質を示す指標であり、酸化還元反応の制御に重要である。イオン化傾向が大きいリチウムやナトリウム、カルシウムは酸化されやすく、反対にイオン化傾向が金や白金、銀は還元されやすい。酸化還元電位は、水素電極を基準(0 V)として各物質の酸化還元のしやすさを表す電位である。酸化還元電位が高い物質は電子を受け取りやすく、還元されやすい。反対に、酸化還元電位が低い物質は電子を放出しやすく、酸化されやすい。酸化還元電位が低い順に金属を並べると、イオン化傾向の順とよく一致する。水質調査ではpHと同様に酸化還元電位(ORP)を測定することがあり、酸化剤が多い環境では酸化還元電位が高くなり、還元剤が多い環境では酸化還元電位が低くなる。例えば、窒素の硝化・脱窒反応では、酸化的環境(酸素が多い環境)で進む硝化反応は酸化還元電位が高く、還元的環境で進む脱窒反応では酸化還元電位が低い。このように、酸化還元電位の測定は、環境化学や工業プロセスの制御において重要な指標となる。
キーワード
① 酸化と還元 ② 電子 ③ 酸化数 ④ イオン化傾向 ⑤ 酸化還元電位
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は酸化還元反応のまとめとして、酸化と還元と酸化還元反応、酸化還元反応の制御について取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた酸化と還元、電子、酸化数、イオン化傾向、酸化還元電位について例をあげて説明できる様にしておくとよく、酸化還元電位から酸化反応と還元反応のどちらが進行するかを解答できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
予習:次回は全体のまとめを行うため、これまでの資料などで確認する。
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全体のまとめ
科目の中での位置付け
地球環境での物質循環や環境保全を理解するためには、物質や反応などの化学に関する知識が必要である。溶解や析出、酸化還元反応などの様々な化学反応が生じることで、その環境は保たれている。それらの化学反応を紹介し、自然環境で生じている現象の理解に必要な化学の知識を身につける。実際の環境中での元素の挙動を理解できるように演習も実施する。具体的には、第1回から第5回の第1部では生態系の理解に必要となる化学の基礎知識として原子や物質の構造やその変化、化学で用いられる単位を含めて学び、第6回から第10回を第2部として酸塩基反応、第11回から第14回を第3部として酸化還元反応を学ぶ。第5回と第10回、第14回に行う各部の最終回ではそれぞれの部のまとめとして演習を行い、第15回では全体のまとめを行うことで知識の定着を図る。化学に必須の反応式や濃度等の計算を演習として各回に実施する。第15回では物質の分類と原子の構造、電子の働きの観点から全体のまとめを行う。
① 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、7-9、11-18、21-31、43-52、263頁、矢野宏(1994)、誤差を科学する どこまで測っても不正確!?、講談社、46-66、70-76頁、村上道夫ら(2014)、基準値のからくり、講談社、1100円+税、36-38頁
② 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、88-100、118-120頁
③ 春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、101-109頁 P.W. ATOKINS(2001)、アトキンス物理化学(上)6版、東京化学同人、5400円+税、279-280頁 北尾高嶺(1996)、浄化槽の基礎知識、日本環境整備教育センター、4362円+税、122-123頁
コマ主題細目
① 物質の構造と動き ② 酸塩基反応 ③ 酸化還元反応
細目レベル
① 物質は、純物質と混合物に分類され、さらに有機物と無機物に分けられる。物質は様々な元素から構成され、元素は負の電荷を持つ電子と正の電荷を持つ陽子、電荷を持たない中性子からなる。原子の陽子と電子の数は等しく、原子番号は陽子の数に基づく。元素は周期表で整理され、電子を放出すれば陽イオン、電子を受け取れば陰イオンとなる。
化学結合には、共有結合、イオン結合、金属結合がある。共有結合は価電子を共有する結合であり、イオン結合は静電気力による結合、金属結合は自由電子による結合である。物質は気体・液体・固体の三態で存在し、温度や圧力の変化によって状態が変化する。溶液では、溶ける物質の量を溶解度といい、溶解度まで溶けた溶液を飽和溶液と呼ぶ。一般に固体や液体の溶解度は温度上昇で増加し、気体の溶解度は温度上昇で減少する。
溶質の割合は濃度で表され、質量パーセント濃度、ppm濃度、モル濃度、質量濃度などの単位が用いられる。化学における単位は国際単位系(SI単位系)に基づき、計算結果は有効数字を考慮して表す必要がある。
② スヴァンテ・アウグスト・アレニウスは、酸を「水素イオン(H⁺)を放出する物質」、塩基を「水酸化物イオン(OH⁻)を放出する物質」と定義した。酸性・塩基性の指標であるpHは、pH=-log₁₀[H⁺]で表され、水溶液中では水の自己電離により [H⁺]× [OH⁻]=10⁻¹⁴となる。酸や塩基の電離の程度は電離度(α)で表され、電離度が1に近いものを強酸・強塩基、電離度が小さいものを弱酸・弱塩基と呼ぶ。酸と塩基が反応すると中和が起こり、水と塩(えん)が生成される。中和反応の計算では、酸と塩基の価数、モル濃度、体積を考慮して計算する必要がある。中和によって生じる塩には、正塩(中性)、酸性塩(H⁺を放出)、塩基性塩(OH⁻を放出)がある。例えば、酸性の重金属溶液に塩基を加えると、水酸化物が生成し、重金属イオンを沈殿除去できる。これは水処理や環境保全において重要な技術である。
③ 酸化還元反応は、電子の授受によって起こる対の反応であり、単独では発生しない。酸化は電子を失う反応、還元は電子を得る反応である。酸化数は、原子やイオンがどれだけ酸化・還元されたかを示し、酸化数が増加すれば酸化、減少すれば還元が起こったと判断できる。酸化還元反応では、半反応式を用いることで、電子の授受が明確になる。酸化剤は相手を酸化させる物質で自身は還元され、還元剤は相手を還元させる物質で自身は酸化される。酸化還元反応の進行方向は、酸化還元電位によって決定される。酸化還元電位とは、水素電極を基準(0 V)として各物質の酸化還元のしやすさを表す電位である。酸化還元電位が高い物質は電子を受け取りやすく還元されやすい、酸化還元電位が低い物質は電子を放出しやすく酸化されやすい。酸化還元電位が低い順に金属を並べると、イオン化傾向の順と一致する。
キーワード
① 原子の構造 ② 単位 ③ 酸と塩基 ④ 中和 ⑤ 酸化還元反応
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:今回は環境化学の基礎の全体のまとめとして、物質の分類、原子の構造、電子の働きについて取り上げた。これらは今後の講義で背景ともなるために理解をする必要がある。キーワードであげた原子の構造、単位、酸と塩基、中和、酸化還元反応について例をあげて説明できる様にしておくとよく、中和反応や酸化還元反応の式やそれらの反応に関連する物質について単位を明確にして解答できることを求める。また、小テストによって理解状況を把握し、理解が不足している部分については改めて進捗確認のための課題を課す場合もある。本科目では知識を覚えるだけでは不十分であり、化学反応式などをルールに基づいて表記することを求めるような課題も課す。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
物質の構造
原子の構造と物質の分類を理解する。陽子と中性子、電子から構成されている原子の質量の関係を理解するとともに、陽子や中性子、電子の数が原子番号や質量数などにどのように影響しているかを説明できる。周期律表を見て原子番号について解答できる。
物質の特性に影響を及ぼす要因とである化学結合であるイオン結合と共有結合、化学結合の違いについて、どのように電子が結合に係わっているかを基にして説明できる。イオン結合と共有結合、金属結合がそれらを有する物質について、融点や電気伝導、熱伝導がどのような特徴があるかを説明できる。
物質の分類と定義、イオン結合、共有結合、金属結合
20
1-2、6-15
物質の状態変化
物質の三態について、固体と液体、気体の温度と分子運動の関係を用いて説明できる。固体が液体に溶解する際に、分子の状態もしくはイオンの状態として溶解するかについて、その物質が有する化学結合を用いて説明できる。物質の溶解度について理解し、液体と固体の飽和溶解度や再結晶によって生じる物質の質量や物質量、再結晶が生じる温度などを計算できる。気体と液体の溶解度と温度の関係や分子運動に伴う物質の移動について平衡状態の概念を含めて説明できる。
物質の三態、物質の状態変化と溶解度、溶解度、再結晶、飽和溶液、平衡状態
20
3、5、6-15
化学で用いる単位
溶液の種々の濃度表記を理解し、適切な濃度表記を選択することができる。特に、質量濃度からモル濃度への変換や、パーセント濃度から質量濃度へ適切な単位表記を用いて変換できる。また、物質の状態変化によって生じる体積変化を、気体と液体、液体と固体、固体と気体の全ての変化で密度を持ちいて適切に計算できる。SI単位を理解し、適切な単位で表現することができる。接頭語を理解し、質量濃度とモル濃度ともに適切な接頭語を用いた単位で有効数字を加味して表すことができる。
溶液の濃度表記、SI単位、接頭語、密度、有効数字
20
4-15
酸塩基反応
酸と塩基についてアレニウスの定義を用いて説明できる。電離度の式を示し、強酸と強塩基、弱酸、弱塩基の違いについて説明できる。価数について1価や2価、3価の酸と塩基について具体的な物質名を示し、価数と強酸と強塩の関係について説明できる。酸化数が異なる酸と塩基を混ぜた場合の溶液のpHを計算できる。中和反応による水酸化物生成に関する反応式を示し、中和に必要な酸や塩基の濃度や質量、物質量について単位を明確にして算出できる。pHと溶解度積から残存するイオンの濃度などを算出できる。
pH、中和反応、電離度、強酸と弱酸、強塩基と弱塩基、価数、溶解度積
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7-10、15
酸化還元反応
酸化と還元の定義について、電子の動きを基にして説明できる。酸化還元反応を電子の動きに関する化学反応式を用いて説明できる。そのときに酸化と還元の半反応を用いてもよい。酸化還元反応では、酸化剤と還元剤の違いについて電子の動きを示して説明できる。酸化数を計算し、酸化数の変化を用いることで酸化還元のどちらが生じているのかを説明できる。イオン化傾向と標準電極電位の関係について、標準電極電位が0Vとなる反応を示しながら説明できる。
電子の移動、酸化還元反応、イオン化傾向、酸化還元電位、電気化学反応
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11-15
評価方法
期末試験(100%)により行う。
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
なし
参考文献
春⼭志郎(2017)、⾼専の化学、森下出版株式会社、1900円+税、矢野宏(1994)、誤差を科学する どこまで測っても不正確!?、講談社、村上道夫ら(2014)、基準値のからくり、講談社、1100円+税、P.W. ATOKINS(2001)、アトキンス物理化学(上)6版、東京化学同人、5400円+税、、北尾高嶺(1996)、浄化槽の基礎知識、日本環境整備教育センター、4362円+税
実験・実習・教材費
なし