| 回 | 主題 | コマシラバス項目 | 内容 | 教材・教具 |
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1
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オリエンテーション、目的別調査の分類
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科目の中での位置付け
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第1回では、この授業を通して学ぶ「社会調査」について概論的に説明する。また、この授業は社会調査士という資格を取得するためのカリキュラム科目のB科目に相当する。そのため、社会調査士とはどんな資格であり、どのようなスキルを身につければ取得できるかということも説明する。こうしたオリエンテーションを通してこの授業で習得できる内容についておおまかに把握し、これからの授業内容を系統立てて吸収できるようにしてほしい。第1回では、まず社会調査とはどのような調査を指すのかを説明する。社会調査とは個人や社会を対象とする調査であるが、それは社会との関連性の解明をめざしておこなわれるものである。この点において、たとえば一企業による新製品開発のための市場調査だったり、あるいは認知心理学におけるアンケート調査と社会調査は異なる。「調査」と名がつくものは日常生活に溢れており、かつ学術的な範囲においても多種多様な「調査」が存在する。第1回ではそうした多様な「調査」と「社会調査」との違いや類似点を学ぶ。
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以下、コマ主題細目ごとに表記する。①大谷信介他編著(2005)『社会調査へのアプローチ: 論理と方法』ミネルヴァ書房, pp5.②篠原清夫他編 (2010)『社会調査の基礎: 社会調査士A・B・C・D科目対応』弘文堂. ③盛山和夫著(2004)『社会調査法入門』有斐閣pp8-11, 轟亮, 杉野勇編(2010)『入門・社会調査法 : 2ステップで基礎から学ぶ』第2版. 法律文化社.pp7-12.
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コマ主題細目
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① 社会調査とは ② 社会調査士科目における本講義の位置づけ ③ 社会調査の種類
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細目レベル
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① この講義では、社会調査(量的調査・質的調査)の手法や計画のしかたを学ぶ。世間一般に、「調査」と名がつくものが広く普及しているが、その中のどれは社会調査にあたり、どれは社会調査とはいえないのか。社会学者の福武直は、「いかに社会事象の調査とはいえ、単に工場や設備などを漫然と調査したり、交通機関の性能を調べたり、一地域の人口や建造物などを何とはなしに数え上げたりするのでは、社会調査とは言えない」と断じる。重要なのは、「それが社会との関連を求めて調査され」ているかどうかだ。「社会事象を人間の社会生活関連における意味に即して調査すれば、それがどのような目的をもち、またいかなる主体によって行われようとも、すべて社会調査」である。
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② 「社会調査士」とは、社会調査の知識や技術を用いて、世論や市場動向、社会事象等をとらえることのできる能力を有する「調査の専門家」のことである。社会調査士資格には「社会調査士」と「専門社会調査士」の2種類があるが、学部生が取得できるのは、「調査企画から報告書作成までの社会調査の全過程を学習することにより、基本的な調査方法や分析手法の妥当性、またその問題点を指摘することができる」とされる社会調査士のみである。この授業は社会調査士カリキュラム科目のうちB科目に相当する。B科目は、社会調査によって資料やデータを収集し、分析しうるかたちにまで整理していく具体的な方法を解説する科目である。履修内容は、調査目的と調査方法、調査方法の決め方、調査企画と設計、仮説構成、対象者の選定の諸方法、サンプリング法、質問文・調査票の作り方、調査の実施方法、調査データの整理など多岐にわたる。
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③ 社会調査は基本的に、①どういう目的のために、②どういう方法で、③どういうデータを、④どういうところから集めてくるかなどいくつかの観点から分けられる。ある意味で最も重要な区分は、学術的な社会調査と実務的な社会調査との間に引かれるだろう。実務的社会調査には、①官庁統計、②世論調査、③市場調査、④各種実態調査などがある。学術的社会調査は学術分野ごとに調査のしかたや実施のタイプに特徴がある。また調査目的によって社会調査を分類すると、①認識それ自体が目的である調査、②経済的利益のような私的利益を得ることが目的である調査、③公共的利益が目的である調査といった具合に分けられる。さらに調査手法によって、①量的調査、②質的調査、③ドキュメント分析といった分け方もできる。この区分に関しては次回授業で詳しく説明する。
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キーワード
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① 社会との関連性 ② 実務的社会調査と学術的社会調査 ③ 社会調査士 ④ 量的調査 ⑤ 質的調査
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】社会調査とはどんな目的をもって、どのように行われる調査のことを指すのか説明できるようにしておく。また、「どんな調査は社会調査ではない」のかも合わせて説明できるようにしておく。社会調査の種類についても調査手法の違いから説明できるようにしておく。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。ペンやマーカーを用いて印をつけておくと、授業中や授業後に確認しやすい。専門用語は授業内でキーワードとして重点的に扱うため、参考文献等を用いて事前に用語の意味をおおまかに把握しておく。インターネット上の情報は十分に注意して扱うべきだが、あくまでも予習の一環として、多くの情報を広く概観するといった利用のしかたであれば認める。
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2
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調査方法と調査の決め方
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科目の中での位置付け
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第2回の授業では、「量的調査とはなにか」「質的調査とはなにか」「そのほかの社会調査の手法」の3つの細目について学ぶ。ここでは、さまざまな調査手法の各論に先立ち、「そもそも社会調査のなかにはどのような種類があるのか?」を把握する。具体的には、どのような社会調査が存在し、それらはどんな手法でどのようなデータを収集するのかを概説する。量的調査については第8回から第10回、質的調査については第11回から第14回までで詳しく説明するが、第2回では社会調査の種類全体を概観し、調査手法ごとの特徴をおおまかに把握することを目的としている。社会調査のなかでも量的調査(ここではアンケート調査とほぼ同義)はごく一般に実施されているため、社会調査=アンケートを取ること、と考えられている節がある。しかし、量的調査は、とくに学術的知見を得たい場合は、質的調査やドキュメント分析といったその他の社会調査手法との組み合わせにおいてより有効となる。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。① 岸政彦・石岡丈昇・丸山里美著『質的社会調査の方法:他者の合理性の理解社会学』有斐閣, pp10-15②同著,pp15-26.③大谷信介他編著(2005)『社会調査へのアプローチ: 論理と方法』ミネルヴァ書房,pp221,259-279
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コマ主題細目
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① 量的調査とはなにか ② 質的調査とはなにか ③ そのほかの社会調査の手法
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細目レベル
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① 量的調査は、質的調査との比較という軸で説明するならば、アンケート用紙を多くの人びと(何百人〜何千人の規模になることが多い)に配布して、これは何パーセントであちらは何パーセントというように数字でデータを収集する調査である。実務的社会調査であれば「〇〇な人は何パーセントいて、△△な人は何パーセントいる」といったレベル(これを単純集計という)のデータ分析がほとんどであるが、学術的調査であれば、いくつかの項目をかけ合わせて、「〇〇な人ほど△△である」といった関連性(これを相関関係という)まで導き出すことが多い。アンケート調査によって社会的事実を正確に明らかにするためには、自分の当初の問い(問いについては第4回で詳しく説明する)をできるだけ単純化し、極限まで定式化して数字に置き換え可能な状態にしなければならない。
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② 質的調査の手法は多岐にわたるが、量的調査のようにデータを数値化して求めるのではなく、現場で見聞きしたことや収集した資料をそのままデータとして扱う。一般的な用語で言い表すならば、「現地調査」「視察」「実地調査」などが近い。たとえば、あるボランティア団体がどんな活動をおこなっているのかを知りたいと考えて施設やイベントにお邪魔したり、所長やボランティア参加者にインタビューしたりするのは質的調査といえる。また、現場に参加したり関係者に話を聞かせてもらうだけでなく、活動日誌を読ませてもらったりイベント開催のチラシを収集したりすることも質的調査とみなされる。このように、質的調査とは統計的分析に特化した量的調査に比べると「なんでもあり」の手法だといえる。
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③ そのほかの社会調査の手法として、雑誌や議事録、新聞記事といった文書をおもな分析対象とするドキュメント分析がある。調査対象に関連する資料を収集する作業はフィールドワークでもおこなわれるが、ドキュメント分析は調査対象に関連した資料を収集するのではなく、資料そのものが調査対象であり分析対象であるという違いがある。ドキュメント分析は、資料を素材として分析し、人びとの生活ぶりや人びとの生活に影響を与える事柄といった社会的事実を読み取り、資料を通して社会について考える手法である。ドキュメント分析は、素材として利用できるものが多種多様に存在するといった豊富さがある。新聞記事や雑誌、本、手紙、写真やポスター、絵画、テレビのCMや映画など、ありとあらゆるものがデータとして利用できる。また、そのほかの社会調査の手法としては、他の調査者が実施し収集した既存調査の個票データを分析者自身の目的のために再集計・再分析する二次分析という手法もある。
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キーワード
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① 量的調査 ② 質的調査 ③ データ ④ ドキュメント分析 ⑤ 二次分析
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】量的調査、質的調査、ドキュメント分析、二次分析についてそれぞれの調査手法の特徴を自分の言葉でまとめ直しておく。とくに量的調査と質的調査における調査対象や調査目的の違いについては詳しくまとめておく。第7回の小テストや期末試験に向けた勉強のときに見返せるよう、ノートやワード、エクセルにまとめて保存しておくことがのぞましい。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、文献調査の意義や社会調査の進行プロセスについて自分なりに理解し、整理しておく。また、「自分だったらどのような社会調査をしてみたいか」を考え、まとめておく。
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3
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社会調査を始める前に
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科目の中での位置付け
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第3回の授業では、社会調査を始める前に知っておくべきである、「情報資源の発掘」「現実的制約」「社会調査の各段階」の3つの細目について学ぶ。社会調査、とくにゼミや卒業論文でおこなうような学術的な社会調査は、社会調査を始める前の準備がもっとも重要であるといっても過言ではない。場当たり的な調査を実施してしまうと、求めていたデータが得られないだけでなく、準備不足が露呈し、調査対象者からの信用を落としてしまう結果にもなりかねない。こうした事態を防ぐために、まずは図書館での文献探しやインターネットを通じた論文検索によって、社会調査によって自分が知りたいと考えている内容がこれまでの研究ではどのように調べられ、分析されてきたのかを把握する。そして、学生であるならばとくに金銭面や時間的面での現実的制約にも目を向けなければならない。また、こうした準備段階も含めた社会調査の作業プロセス全体の把握も、社会調査を始める前におこなっておくべきである。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①大谷信介他編著(2005)『社会調査へのアプローチ: 論理と方法』ミネルヴァ書房,pp20-53②同著,pp20-53.③同著,pp160-164, 岸政彦・石岡丈昇・丸山里美著『質的社会調査の方法:他者の合理性の理解社会学』有斐閣, pp1-36.
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コマ主題細目
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① 情報資源の発掘 ② 現実的制約 ③ 社会調査の各段階
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細目レベル
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① 社会調査をおこなうとき、意外とむずかしいのが「自分は何を知りたいのか?何をあきらかにしたいのか?」を見つけることである。多くの学生がいったい何を調査し研究すればいいのか?どうすればテーマが見つけられるのか?と戸惑う。こうした嘆きに対し、後藤範章(2005)は「社会現象(人と社会)に対する興味・関心を高め、アンテナをいろんなところに張り巡らせて、“センス・オブ・ワンダー”を磨くこと」と答えている。こうした“センス・オブ・ワンダー”を携えながら、図書館や書店、インターネットを通じた文献検索や文献購読に勤しむことが社会調査への第一歩である。具体的な文献検索の手法としては、大学・公立図書館のホームページにくわえ、CiNiiとよばれる論文検索サイトを紹介する。
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② 「調査項目として設けたテーマは大きすぎはしないか、また、調査項目を調べることによって、調査目的を達成できるだろうか」といった調査可能性の確認も重要である。さらに、「調査目的に関連する既存資料を収集し、利用可能な情報を明らかにする、全く同じ調査項目の調査がすでに行われているかもしれない」といった既存の調査資料の活用も忘れてはならない。これらにくわえて、「調査結果や調査報告書はいつまで出さなければならないか」といった調査期限の明確化や、「調査に費やすことのできる予算の大枠はいくらか、調査から引き出される情報は、調査予算に見合うだけの価値を持つものか」といった調査費用の制約の明確化も調査を実施する前におこなうことが望ましい。
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③ 社会調査を実施する前に必要なプロセスを理解したうえで、実際の調査はどのような作業工程を経て進行していくのかを確認する。まず、仮説の構築や問いの設定といった調査目的の決定と調査目的に沿う調査対象の決定をおこなう。ここまでは質的調査・量的調査のどちらにも共通するプロセスである。つぎに、量的調査の場合は質問項目の操作化、調査票の作成(ワーディングのチェック)、調査協力の依頼、調査の実施(調査票の配布・回収もしくはオンライン調査)、データの入力、データの分析、結果報告書まとめの順で作業は進行する。質的調査の場合はインタビュー調査であれば質問項目の操作化をおこなう場合もある。インタビュー調査や参与観察法といった質的調査の類は現場での臨機応変さや目の付け所を問われるため、手順を言語化しにくいという特徴をもつ。
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キーワード
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① “センス・オブ・ワンダー” ② 文献調査 ③ コスト ④ アクセス可能性 ⑤ 社会調査のプロセス
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】前回の予習で考えた「自分がやってみたい社会調査」に関連する文献や論文を検索し、エクセルにリスト化する。それらのうち、現実的制約性を鑑み、今の自分がもっている資源でもできそうな研究をひとつ選ぶ。また、社会調査の各段階について自分の言葉でまとめ直しておくこと。これらは小テストや期末試験の対策として見返せるよう、ノートやワード、エクセルにまとめて保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、概念、変数、基本仮説、作業仮説、操作化、「問い」といった専門用語について自分なりに理解し、整理しておく。
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4
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仮説構成:着想を得るために
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科目の中での位置付け
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第4回の授業では、社会調査においてもっとも重要といえる仮説を構築するうえでの着想を得るために、「概念と変数」「基本仮説と作業仮説」「問いの類型」の3つの細目について学ぶ。社会調査では、自分の問題関心を「問い」のかたちにし、その「問い」に答えるような仮説をつくる。そして仮説の確かさが検証されれば、それが結果ないし結論と位置づけられる。そのため、仮説をつくる(これは「問い」を作るのと表裏一体の作業である)ことが社会調査をつくり組み立てていくといえる。仮説をつくるためには、仮説のパーツとなる概念と変数といった用語を理解しておく必要がある。社会科学では、日常生活のなかに潜む「社会的事実」を概念というサーチライトを用いてあぶり出す。概念は変数として利用され、たとえば「〇〇なほど△△である」といった仮説のかたちをとる。ただし、仮説のかたちは問いの類型によってかわる。whyの問いとhowの問いでは当然仮説のかたちもかわりうる。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①大谷信介他編著(2005)『社会調査へのアプローチ: 論理と方法』ミネルヴァ書房, pp62-68. 高根正昭『創造の方法学』講談社.②盛山和夫著(2004)『社会調査法入門』有斐閣,pp45-47, R121入門・社会調査法 : 2ステップで基礎から学ぶ』第2版. 法律文化社, pp46-52.③盛山和夫著(2004)『社会調査法入門』有斐閣,pp48-57.
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コマ主題細目
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① 概念と変数 ② 基本仮説と作業仮説 ③ 「問い」の類型
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細目レベル
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① 高根正昭(1979)によると、「我々が普通『事実(fact)』と呼ぶものは、実は『概念(concept)』によって経験的世界(empirical world)から切り取られた、現実の一部にほかならない」ということになる。つまり、概念を知らなければどんな事実も事実として浮かび上がってはこないのである。事実を発見するサーチライトのような役目をはたす概念は、その概念の中身をその概念以外の言葉で言い表すこと、つまり概念の定義が必要である。調査研究に応用できるような概念の定義のしかたを概念の操作的定義、あるいは概念の操作化をよぶ。概念の操作化は概念の変数化と表現することもできる。変数(variable)とは変化する値をとる概念であり、客観的に区分可能な基準のことである。身近なところでいえば、たとえば、身長や性別も変数のひとつである。
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② 概念と変数という調査研究における基本的な概念を理解したら、つぎは問いと仮説を構築する段階に入る。問いとはたとえば、「なぜ環境は悪化しているのか」「なぜ少子高齢化は進んでいるのか」のように何かを探求するための疑問のかたちをとる。ここであげたような問いはあまりにも広すぎるので実際の調査研究ではこのまま使用することはできないが、社会調査における問いとはこのような「社会現象に対する疑問」である。問いは仮説と対になる。ここでいう仮説は基本的仮説と作業仮説に分けられ、どちらも「仮説」ではあるが調査研究の中で異なるレベルに属している。基本的仮説とは、問いに対してありうべき可能性を用意するときに想定されている仮説である。いっぽう作業仮説とは、基本仮説が正しいかどうかを観測可能なデータのレベルで確かめられるように特定化された仮説である。
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③ ひとくちに「問いを立てる」といっても、問いにはさまざまなタイプのものがある。問いは大きく分けて、「事実がどうなっているか」というものと、「なぜそのような事実が生じているのか」というものとがある。前者は「how(どうなっているか)」の問いであり、それに答えることは「記述」の問題である。そして後者は「why(なぜ)」の問いであって、それに答えることは「説明」の問題である。一般に調査研究は、第一義的には前者の「how(どうなっているか)」の問いを立てる。いっぽう学術的な調査研究の場合には、実務的な調査と比べると「why(なぜ)」の問いへの関心が高くなる。記述の問いには、即自的関心の問いと理論的関心の問いの2つがある。説明の問いには、データを説明するタイプとデータで説明するタイプの2つがある。
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キーワード
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① 概念 ② 概念の操作的定義 ③ 作業仮説 ④ whyの問い ⑤ howの問い
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】前々回の予習で考えた「自分がやってみたい社会調査」について、問いを立ててみる。このとき、whyの問いとhowの問いの両方を立ててみると比較しやすい。また、それぞれの問いに対して基本仮説と作業仮説を用意する。また、概念の操作化についても自分で具体例を考えてみる。これらは小テストや期末試験の対策として見返せるよう、ノートやワード、エクセルにまとめて保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、サンプリング、悉皆調査、標本調査、母集団、正規分布、標準偏差、標本誤差といった専門用語について自分なりに理解し、整理しておく。
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5
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サンプリング①
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科目の中での位置付け
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第5回の授業では、調査対象者の選定手法であるサンプリングについて、「サンプリングとは」「サンプリングの原理」「母集団と標本誤差」の3つの細目について学ぶ。サンプリングについてはつづく第6回でも学ぶが、第5回では「サンプリングとはそもそも何なのか」について詳しく学び、具体例については次回とする。サンプリングとは、調査対象者の集団(これを母集団という)の中から調査対象となる人物を選定する作業のことである。サンプリングの知識がなければ量的調査・質的調査ともに満足のいく結果を得ることはできない。とくに量的調査の場合、サンプリングが正確であるかどうかが調査結果の信頼性を大きく左右する。サンプリングの原理は統計学にもとづいており、正規分布や標準偏差といった統計学の基本用語の意味も今回の授業で確実に覚えてほしい。また、標本調査をおこなう前に知っておくべき標本誤差の範囲や適切な標本数の決め方についても今回の授業で履修する。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①大谷信介他編著(2005)『新・社会調査へのアプローチ: 論理と方法』ミネルヴァ書房,pp120-127.②同著, pp127-130.③同著, pp131-141.
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コマ主題細目
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① サンプリングとは ② サンプリングの原理 ③ 母集団と標本誤差
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細目レベル
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① 多数の事例について客観的に計量、分析していく量的調査は、全部のサンプルを調査する悉皆調査(全数調査)と一部のサンプルを取り出して全体を推定しようとする標本調査に大別される。悉皆調査か標本調査かの選択は、調査課題、調査の対象となる母集団の特徴、調査にかけられる人的、金銭的資源によって基本的に決まってくる。母集団が大きければ大きいほど悉皆調査は難しく、標本調査が有効となる。標本調査の手法は、最近開発された特別な手法というよりは、古くからある日常的にもよく使われるごく一般的な手法と位置づけられる。それは、スープやみそ汁の味見、あるいはお風呂の湯加減のチェックと原理的にそう違わない。サンプリングの歴史的な経緯を説明するための事例として、授業ではアメリカ大統領選挙と世論調査の歴史をふりかえる。
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② サンプリングの基本的原理である無作為抽出法とはけっして「でたらめに」標本を抽出することを意味するのではなく、「母集団に含まれるすべての個体について、それが標本に選ばれる確率が等しくなるように設計されたサンプリング」のことをさしている。無作為抽出法では、「無作為抽出された標本分布は、理論的に正規分布をとるという特徴があり、その正規分布の構造に関する統計学的知見を応用して、抽出の際の誤差が理論的にある幅をもって確定できる」という強みがある。無作為抽出法とは要は中学や高校の数学で学んだ確率の理論の応用版である。授業では、白い石と黒い石を用いた実験を具体例として正規分布の理論を説明する。正規分布をグラフ化すると左右対称の釣鐘状のかたちをとる。これを一般に正規曲線またはガウス曲線とよぶ。
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③ 社会調査において、調査対象となる特徴をもつ集団を母集団という。たとえば、「愛知県の住民の環境意識」が知りたいのであれば、母集団は愛知県民全員ということになる。そこで、愛知県民全員から何人かを選び(標本の抽出)標本だけを調査した結果は、母集団全員に対して悉皆調査をおこなった結果とどれくらい差があるかもしれないだろうか。少し回りくどい言い方になってしまったが、こうした考え方を標本誤差という。標本誤差は、標本調査のひとつであるテレビ番組の視聴率を具体例として考えるとわかりやすい。愛知県内の標本における番組Aの視聴率が30%、番組Bの視聴率が25%だったと算出されたとして、愛知県民全体が番組Bより番組Aを視聴していたと結論づけられるのだろうか。また、標本が何名いれば母集団を正確に反映しているといえるのだろうか。
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キーワード
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① 悉皆調査 ② 標本調査 ③ 正規分布 ④ 母集団 ⑤ 標本誤差
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】第2回の予習で考えた「自分がやってみたい社会調査」について、調査する場合にどのような人びとや組織が母集団となるのか、悉皆調査と標本調査のどちらが適切かを考え、自分の言葉でまとめておく。サンプリングの原理は一度で完全に理解することはむずかしいので、自分の言葉で説明できるようになるまで何度も確認しておくこと。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、確率標本抽出法と非確率標本抽出法の種類についてそれぞれ自分なりに整理しておく。
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6
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サンプリング②
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科目の中での位置付け
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第6回の授業では、調査対象者の選定手法であるサンプリングについて、「確率標本抽出法の種類」「非確率標本抽出法の種類」「調査デザインの種類」の3つの細目について学ぶ。量的調査やインタビュー調査を実施する際には、回答者となる調査対象者を選定する作業であるサンプリングが必要となるが、第6回ではサンプリングの具体例について学んでいく。確率標本抽出法は母集団に含まれるすべての人が標本に選ばれる確率が等しくなるように抽出する方法である。とくに第8回から第11回にて学ぶ量的調査のサンプリングは、確率標本抽出法にておこなうのが理想的である。いっぽう、非確率標本抽出法は母集団が確定できない、あるいは多数の調査対象者にアクセスすることが現実的に困難なマイノリティを調査対象とする調査で利用することが多く、第12回から第14回にて学ぶ質的調査のサンプリング手法として用いられる場合が多い。また、量的調査/質的調査にかかわらず、調査を複数回実施することを前提とする調査デザインの種類についてもこの回で学ぶ。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①大谷信介他編著(2005)『新・社会調査へのアプローチ: 論理と方法』ミネルヴァ書房,pp120-127.鈴木淳子著(2011)『質問紙デザインの技法』ナカニシヤ出版, pp59-66.②大谷信介他編著(2005)『新・社会調査へのアプローチ: 論理と方法』ミネルヴァ書房, pp127-130.鈴木淳子著(2011)『質問紙デザインの技法』ナカニシヤ出版, pp59-66.③轟亮, 杉野勇編(2010)『入門・社会調査法 : 2ステップで基礎から学ぶ』第2版. 法律文化社, 42-45.
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コマ主題細目
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① 確率標本抽出法の種類 ② 非確率標本抽出法の種類 ③ 調査デザインの種類
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細目レベル
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① 確率標本抽出法は、母集団に含まれるすべての人が標本に選ばれる確率が等しくなるように抽出する方法である。無作為抽出法(ランダムサンプリング)ともいう。確率標本抽出法は、標本誤差を計算できるため標本の代表性が高く理想的なサンプリング手法とされてきたが、近年ではプライバシー保護意識の高まりやライフスタイルの多様化により年々実施が難しくなりつつある。確率標本抽出法には単純無作為抽出法、系統抽出法(等間隔抽出法)、多段抽出法、層化抽出法などがある。単純無作為抽出法は、もっとも精度が高いが抽出作業が煩雑でコストが高い。系統抽出法は最初の1標本だけを無作為に選ぶ。多段抽出法は、ある集団がいくつかの比較的均質な下位集団に分かれている場合に使用される。層化抽出法は、母集団全体の統計的属性比があらかじめ確実にわかっている場合に用いられ、少ない標本でも精度が高くなる。
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② 非確率標本抽出法は、標本が母集団から抽出される確率が不明である。調査対象者に関する情報が十分でない場合、たとえば母集団の名簿がなく全体数もわからない場合であっても抽出が容易で、調査にかかる費用や時間が比較的少なくてすむのが利点である。ただし、標本の代表性は担保されないため、一般的には予備調査や仮説生成型の調査に向くといわれている。非確率標本抽出法には、便宜的抽出法、応募法、有意抽出法、機縁法・雪だるま法(スノーボール・サンプリング)、クオータ法などがある。このなかでも有意抽出法や有意抽出法の一種であるクオータ法はデモグラフィック特性や行動特性などの客観的に判断できる特性がもっとも代表的だと思われる標本を注意して選ぶことで、確率標本抽出法より信頼性や代表性の高い標本になりえる。
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③ サンプリング手法とは基本的に1回の標本調査において標本を抽出する技法であるが、より正確な調査結果や通時的な調査結果を求めて標本調査を複数回おこなう場合がある。複数の母集団に複数回調査を実施する調査デザインは繰り返し調査という。メディアの実施する政党支持率の調査などは繰り返し調査の典型例である。比較調査は、同一の調査時点で、複数の母集団で調査を実施するデザインである。国際比較調査が典型例であり、異なる母集団に対してまったく同じ質問項目を尋ねる。また、同じ調査対象者に対して通時的に調査を実施し続けるのがパネル調査である。このとき、固定された対象者集団のことをパネルという。パネル調査は調査対象者の経時的な変化を知ることができるという点で有効だが、パネルから対象者が徐々に脱落していくという「パネルの劣化」が実施上の問題点となる。
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キーワード
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① 確率標本抽出法 ② 非確率標本抽出法 ③ 代表性 ④ パネルの劣化 ⑤ 非標本誤差
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】第2回の予習で考えた「自分がやってみたい社会調査」について、妥当と考えられるサンプリング手法を確率標本抽出法・非確率標本抽出法の双方からひとつずつ選び、なぜその手法が妥当であると判断したのか、その理由をまとめておく。また、調査デザインの各種類について、母集団の異同と時点の異同の2点からまとめる。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】第1回から第6回までのコマシラバスを再度読み、理解しきれていない部分や覚えていない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。また、次回のまとめの講義ではこれまでの授業の理解度を測るため小テストを実施する。これまでの復習課題を見直し、覚えきれていない部分については再度暗記しておくこと。
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7
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まとめ①
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科目の中での位置付け
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第7回の授業では、第1回から第6回までの授業を総括し、「社会調査の種類と調査の決め方」「社会調査をおこなうプロセス」「サンプリング手法のまとめ」の3つの細目について復習する。第6回までの授業では、社会調査を実施する以前の手順について詳しく学んできた。どのような社会調査を、どのような手法で実施するのか、実施しようとしている社会調査はこれまでどのような学問領域でどのように調査・分析されてきたのか、それら先行研究を鑑みたうえで、どのような問いと仮説を設計し検証あるいは探索しようとしているのか。以上の項目が社会調査を実施する前までにどれほど検討されてきたかということが、社会調査の質を決めるといっても過言ではない。第8回以降は量的調査・質的調査の具体的な手順や留意点について説明するが、第7回までの内容を十分に理解しているかどうかが第8回以降の授業の理解度をも決定づけるだろう。これらの点を意識して、第7回に臨んでほしい。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①.②.③鈴木淳子著(2011)『質問紙デザインの技法』ナカニシヤ出版, pp59-66.
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コマ主題細目
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① 社会調査の種類と調査の決め方 ② 社会調査をおこなうプロセス ③ サンプリング手法のまとめ ④ ⑤
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細目レベル
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① 社会調査は調査の目的によって実務的社会調査と学術的調査に分けられる。マーケティングを含む実務的社会調査の場合、比較的シンプルな単純集計を用いて実態を把握する場合が多い。いっぽう学術的調査の場合には、数年にわたるフィールドワークあるいは多変量解析のように時間も労力もかかり、かつ専門性が要求されるような調査手法が増える。また、社会調査は調査手法に応じて量的調査、質的調査、その他の社会調査法に分けられる。アンケート調査に代表される量的調査では、数値化されたデータを集計したり解析したりする。フィールドワークや参与観察、生活史などの手法を用いる質的調査では、現場で見聞きしたことや調査対象に関連することなら「なんでもあり」として、そのすべてをデータとして扱う。
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② 社会調査をはじめるにあたって、まずは自分が何に興味関心を持っており何をあきらかにしたいと感じているかを明確にしなければならない。この段階では図書館で関連しそうな文献を集めたり、インターネットを通じて論文を収集したりして、自分の持っている問題関心はどんな分野でどのように研究されているのかを把握する。また、現実的制約として金銭面や時間的制限があることにも留意する。今の自分が調査可能な範囲を見定めたうえで自分の持つ問題関心を仮説へと昇華されていかなければならない。このとき、仮説には基本仮説と作業仮説という次元の違う2種類の仮説があることをしっかりと意識する。もちろん、基本仮説と作業仮説のどちらとも、概念と変数といった基本事項が理解できていないと精緻化することができない。これらを理解し、どのような「問いの立て方」が自分の持つ問題関心に適合的であるかを判断する。
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③ 標本調査において標本を抽出することをサンプリングという。調査対象者を母集団から抽出、選定する技法のことである。サンプリングは、確率的に標本を抽出する確率標本抽出法と非確率的に標本を抽出する非確率標本抽出法の大きく2つに分けることができる。確率標本抽出法は、母集団に含まれるすべての人が標本に選ばれる確率が等しくなるように抽出する方法である。ランダム・サンプリングともいう。主な確率標本抽出法には、単純無作為抽出方法、系統抽出法、多段抽出方法、層化抽出法がある。つぎに、非確率標本抽出法には、便宜的抽出法(偶然法)、応募法、有為抽出法、機縁法・雪だるま法(スノーボール・サンプリング)、クオータ法がある。
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④
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⑤
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キーワード
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① 実務的社会調査と学術的な調査 ② 量的調査と質的調査 ③ 先行研究 ④ 二種類の仮説 ⑤ サンプリング
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】小テストでわからなかった点については授業の資料を再度見直して理解を深めておくこと。また、参考文献をいくつか図書館で借りたり、書店やウェブサイトで購入するなどして、授業では扱いきれなかった内容も含めて確認しておくこと。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、調査実施にかかわる倫理的配慮の例についてまとめたり、調査拒否の実態について調べてみるのもよい。また、依頼状や倫理的ガイドライン、予備調査の具体例については優良なウェブサイトであれば公表している場合もあるので、事前に検索しておくこと。
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8
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社会調査を実施する前に
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科目の中での位置付け
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第8回の授業からは、具体的な調査手法について学ぶ。とくに第8回は「調査をおこなう前に」と題して、「依頼状の作成と周知の手法」「倫理的ガイドライン」「予備調査の実施」の3つの細目について学んでいく。社会調査はその名の通り「社会について調べる」調査であり、さまざまな地域社会や集団のなかで日常生活を営んでいる人びとを調査対象としている。社会調査をおこなうということは、彼ら/彼女らの時間や労力を調査実施者である我々に対して割いて頂いているということにほかならない。そのため、事前に依頼状を送付するといったマナーについてきちんとおさえておくべきであるし、人権保護の観点から倫理的ガイドラインには必ずしたがうべきである。とくに、匿名性の保障や調査拒否権については今回の授業を通してしっかりと理解してほしい。また、本調査をおこなう前に予備調査を実施して調査上の不備を点検しておくことも、調査協力者に不要な負担をかけないための策である。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①鈴木淳子著(2011)『質問紙デザインの技法』ナカニシヤ出版, pp67-76.②同著, pp77-87.盛山和夫著(2004)『社会調査法入門』有斐閣pp12-20.③鈴木淳子著(2011)『質問紙デザインの技法』ナカニシヤ出版, pp207-220.
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コマ主題細目
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① 依頼状の作成と周知の手法 ② 倫理的ガイドライン ③ 予備調査の実施 ④ ⑤
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細目レベル
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① 依頼状、添え状(cover letter)とも呼ばれる挨拶状は、調査の概要を説明し協力を依頼する手紙である。挨拶状は、調査者および調査に関する情報を開示することで、調査対象者の調査への抵抗感や警戒心を和らげる目的をもつ。集合調査法では調査開始前に会場で挨拶状を配布する。郵送調査法の場合には、調査票と一緒に送る場合や、調査の1週間から3日ほど前に予告の意味で挨拶状をあらかじめ送付し、後日調査票を送ることもある。挨拶状はあまり長くても読んでもらえないため、1ページに収まるように心がける。本講義では、時候の挨拶から始まる具体的な挨拶状を作成する。実際の調査対象者に送付しても不備がないほどの完成度の挨拶状を作ることが目標である。
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② 社会調査において調査者が心がけるべき倫理的配慮について説明する。社会調査は、回答者の自発的な協力に基づいて実施されるという基本原則にしたがい、(1)インフォームド・コンセント、(2)匿名性の保障とプライバシー・個人情報・人権の保護、(3)回答者の権利という3つの視点から配慮内容をまとめる。具体的には、インフォームド・コンセントが成立するための要件や、匿名性を保障するために調査者が配慮すべき点について説明する。また、質問文において、偏見のある(ように受け取られる)、差別的とみなされうる表現を無意識のうちに使用しているかもしれない。そうした表現が含まれていると、回答者の人権が侵害されるだけでなく調査者と回答者との間の信頼関係が著しく損なわれ、回収率が下がるといった不利益も生じうる。
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③ 調査のデザイン段階において、質問紙ドラフト、サンプリングおよびデータ収集の作業に関する計画、調査費用の見積もりなどに問題がないか検討し確認するため予備的に行う調査を予備調査(プリテスト)という。しかし、大規模な調査でないかぎり、実際には質問紙ドラフトの確認を主たる目的に行われることが多い。予備調査では、(1)調査目的にかなったデータを収集できるかどうかの確認、(2)質問が意図したとおりの意味に解釈されるかどうかの確認、(3)回答しやすいかどうかの確認、(4)質問が社会的妥当性・心理的妥当性を備えているかどうかの確認、(5)ワーディングの選択および回答選択肢の順序が適切化どうかの確認、(6)どのような回答が返ってくるかの確認、(7)ミスプリントおよびエラーの有無の確認、をおこなう。
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④
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⑤
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キーワード
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① 依頼状 ② 倫理的配慮 ③ 匿名性 ④ 調査拒否 ⑤ 予備調査
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】第5回の復習で考えた「自分がやってみたい社会調査」で想定される母集団に対して、依頼状を作成する。作成にはワードやエクセルを用いる。作成する際には、内容だけでなくフォーマット(右詰め、左詰め、フォントを揃えるなど紙面全体のデザイン)にも留意すること。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、ワーディングについては留意点が多数存在するので、よくないワーディングの実例についていくつか調べておく。また、ダブルバーレル質問、黙従傾向、パーソナルな質問/インパーソナルな質問についても意味を調べてまとめておく。
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9
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量的調査の手法:質問文・調査票の作り方
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科目の中での位置付け
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第9回の授業からは量的調査の手法について学ぶ。とくに第9回は質問文や調査票の作り方について、「質問の順序」「ワーディングの注意点」「アンケートの回答形式」の3つの細目を通して学んでいく。何度も現場に足を運ぶ質的調査と異なり、量的調査(質問紙調査・アンケート調査)は基本的に1回きりの調査票・質問紙の配布からデータを得る。予算や時間的制約からも、「うまくデータが取れなかったからもう1回調査する」といった追加調査はほとんどおこなわれない。つまり量的調査では、「調査票・質問紙の作り方」が得られるデータの質からデータ収集後の分析手法までを大きく左右する。今回の授業で学ぶ3つの細目はどれも基本的なルールであり、実際に質問紙を作成するときには他にも細かな留意点がいくつも存在するが、まずは今回の授業内容についてしっかり理解を深めてほしい。とくに、ワーディングについては実際には無数の留意点が存在するともいえるが、今回の授業では基本的なコンセプトについておさえてほしい。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①鈴木淳子著(2011)『質問紙デザインの技法』ナカニシヤ出版, pp141-143.②同著, pp147-171.轟亮, 杉野勇編(2013)『入門・社会調査法 : 2ステップで基礎から学ぶ』第2版. 法律文化社, 83-86③轟亮, 杉野勇編(2010)『入門・社会調査法 : 2ステップで基礎から学ぶ』第2版. 法律文化社, 81-83.
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コマ主題細目
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① 質問の順序 ② ワーディングの注意点 ③ アンケートの回答形式 ④ ⑤
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細目レベル
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① 質問の順序を決める際には、(1)簡単な質問からむずかしい質問へと並べる、(2)事実に関する質問から意見・常識・意識・感情に関する質問へと並べる、(3)過去に関する質問から現在の質問へと並べる、(5)知識に関する質問は後半に配置する、(6)重要な質問は中間あたりに配置する、(7)プライバシーにかかわる質問はできるだけ最後のほうに配置する、(8)デモグラフィック特性に関する質問は最後に配置する、(9)総合評価と個別評価の並べ方に注意する、(10)キャリー・オーバー効果に注意するなどの配置のルールが役に立つ。なかでも、「キャリー・オーバー効果」といった専門用語の理解は適切な調査票作成において必須であるため、具体的をあげながら詳しく説明する。
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② 具体的な質問文、選択肢に用いられる文章、表現、語句を総称してワーディングとよぶ。ワーディングは、調査票設計者が回答者に何をどんなふうに尋ねるかということにかかわっており、ワーディングの検討作業は調査票作成で多くの時間をかけるべき部分である(轟・杉野編 2010: 83-84)。ワーディングの留意点は数多くあるが、基本的には、(1)あいまいな表現を使わない、(2)ダブルバーレル質問をしない、(3)難しい用語を使わない、(4)誘導的な表現を使わない、(5)黙従傾向に注意する、などがある。とくに、「ダブルバーレル質問」や「黙従傾向」といった専門用語の理解は適切な調査票作成において必須であるため、具体的をあげながら詳しく説明する。
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③ アンケートの回答形式には、あらかじめ設計者の方で作成した選択肢を選んでもらうプリコード回答法と、選択肢がなく回答者が自由に回答する自由回答法の2種類が存在する。プリコード回答法には、単一回答形式と複数回答形式と順位回答形式がある。単一回答形式のなかには、二項選択回答形式と多項選択回答形式がある。このうち二項選択回答形式は、「はい・いいえ型」と「一対比較型」に分かれる。いっぽう、多項選択回答形式は、回答の選択肢が名義尺度である場合、客観的な順序尺度である場合、主観的な順序尺度である場合の3種類となる。また、順位回答形式のなかには完全順位回答形式と一部順位回答形式がある。自由回答法のなかには、数値記入を求めるものと文字記入を求めるものがある。数値記入型では、離散型の数値を得ることができる。文字記入型では、単語や文章の記入による情報を得ることができる。
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④
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⑤
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キーワード
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① ワーディング ② 単一回答と複数回答 ③ ダブルバーレル質問 ④ パーソナルな質問 ⑤ 尺度
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】第5回の復習で考えた「自分がやってみたい社会調査」で想定される母集団に対して、5項目から10項目ほど質問文を作成する。質問は、①量的調査用と②質的調査用の2種類に分けて考えること。考えた質問文はワードやエクセルにまとめておく。作成する際には、ワーディングに不備はないか、ダブルバーレル質問となっていないかなど留意すること。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、データ収集の技法については他記式調査と自記式調査の違いや、それぞれの調査法の利点・欠点を整理しておく。また、回収率と有効回収率の意味の違いを調べてまとめておく。
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10
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量的調査の手法:調査票の配布・回収
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科目の中での位置付け
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第10回の授業でも引き続き量的調査の手法について学ぶ。第10回では、調査票の配布・回収方法について、「データ収集の技法①他記式調査」「データ収集の技法②自記式調査」「オンライン調査の長所と短所」の3つの細目を通して学んでいく。第9回では質問文と調査票の作り方や作る際の留意点について学んだ。第10回では調査票の配布・回収のしかたの種類を学ぶ。調査票の配布・回収の手法はコストと回収率の兼ね合いから選ばれる。もっとも一般的でイメージしやすいのは郵送調査であるが、その他にも多様な配布手法がある。とくに学生が実施する量的調査であれば郵送調査はかなりハードルが高いので、その他の手法についても知っておくことがのぞましい。また、近年実施件数が急速に伸びているのがオンライン調査である。オンライン調査はコストを低く抑えられるため学生であっても実施しやすいが、母集団との乖離が存在するという欠点については把握しておく必要がある。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①弘文堂. 轟亮, 杉野勇編(2010)『入門・社会調査法 : 2ステップで基礎から学ぶ』第2版. 法律文化社, 64-69.②同著, pp69-72.③同著, pp73-76,pp89-93.
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コマ主題細目
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① データ収集の技法①他記式調査 ② データ収集の技法②自記式調査 ③ オンライン調査の長所と短所 ④ ⑤
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細目レベル
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① 他記式調査とは、調査対象者自らが調査票に回答を記入するのではなく、調査票にもとづいて調査員が調査対象者に質問し、調査員がその回答を調査法に記入していく方式の調査である。このタイプの調査では、調査主体と調査対象者との間を調査員が媒介し、なんらかの影響力を持つことになる。欠点として、当然ながら調査員を雇えばその分の人件費がかかるので、調査コストが大きくなる。しかし、コストと回収率はトレードオフの関係にある。つまり、調査員が媒介すればコストは跳ね上がるがその分回収率も高くなる。調査員から直接依頼されることがある種の圧力となって、渋々であっても回答してくれるのであれば、回収率としてはプラスになる。したがって、回収率のハードルが高い場合には調査員を用いるべきであるということになる。他記式調査には、個別面接法、電話法などがある。
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② 自記式調査とは、調査対象者自らが調査票に回答を記入する方式の調査である。他記式調査とは対照的に、このタイプの調査では調査主体と調査対象者との間を媒介する調査員がいないか、いたとしても関与は限定的なものにとどまる。たとえば、自記式調査では、調査員が質問紙に関する情報を補ったり、調査対象者が質問事項の解釈違いを起こした場合に訂正したりすることができない。したがって、自記式調査では調査対象者が質問内容を誤解なく理解して適切に回答できるように、質問内容はもとより、質問文や選択肢の言葉使いや文字の大きさ、質問紙のレイアウトにまでも気を配る必要がある。自記式調査には、留置法、郵送法、集合法などがある。このうち、郵送法はもっともポピュラーであるがもっとも調査員の媒介が困難な手法であることは留意しておかなければならない。
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③ 従来の主流であった郵送調査に代わり、近年急速に使用率を伸ばしているのがオンライン調査である。郵送調査は個別面接法や留置法に比べて調査員が介在しない分コストが低く抑えられるという特徴を持つが、オンライン調査はさらに安価で実施することができる。オンライン調査には不特定多数のネット利用者をバナー広告などで調査サイトに誘導し調査協力を依頼するオープン型と、アクセスパネルを用いたクローズド型とでほとんどが占められる。アクセスパネルとは、ネット調査会社による募集に自発的に応じた人びとから成るモニターのことで、インターネット調査会社はこのようなモニターを大量に確保しておいて、顧客がターゲットとする層を、モニターの属性情報をもとに抽出し、調査依頼をする。どちらもコストは抑えられるが、母集団の代表性に乏しいという欠点をもつ。また、たとえば社内アンケートなど母集団が特定されており、インターネット調査会社のモニターを必要としない調査であれば、Googleフォームを活用して調査をおこなう例も増えてきている。
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④
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⑤
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キーワード
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① 回収率 ② 回答者の傾向 ③ コスト ④ 他記式と自記式 ⑤ オンライン調査
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】第5回の復習で考えた「自分がやってみたい社会調査」で想定される母集団に対して調査票を配布するならどの配布法が適切であるかを考える。そのとき、郵送コストや人件費といった現実的制約を考慮すること。「もし卒業論文の題材とするなら」といった現実的な仮定を持つことがのぞましい。また、それぞれの配布法については確実に理解および暗記しておくこと。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、エディティング、コーディング、データクリーニング、スクリーニングといった専門用語については事前に意味を調べて自分の言葉でまとめておく。
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11
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量的調査のデータ整理:データ分析を始める前の準備
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科目の中での位置付け
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第11回では、データ分析を始める前の準備段階について、「エディティングとは」「コーディングとは」「データ入力とデータクリーニング」の3つの細目を通して学んでいく。第8回から続いた量的調査についての授業は今回で最後となる。第8回から第11回まで実際の量的調査が進行していくプロセスにしたがって授業を進めてきた。第11回では、配布した調査票が無事に回収できたとして、データを分析し始める前におこなうべき作業について学ぶ。小規模な質問紙調査であれば、紙やノートに集計を取ることもできなくはないが、現代ではエクセル等の表計算ソフトに数値を打ち込んで集計する手法が一般的である。エクセルデータのほうがその後の分析も圧倒的にやりやすいという利点もある。そして、この入力データの精度を上げる作業が、今回の授業で学ぶエディティングやコーディング、データクリーニングである。逆にいえば、こうしたデータ整理がおこなわれていない粗いデータは分析に使用すべきではない。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①森岡清志編著(2007)『ガイドブック社会調査』第2版, 日本評論社, 167-168.②同著, pp168-174.③同著, pp175-180, 弘文堂. 轟亮, 杉野勇編(2010)『入門・社会調査法 : 2ステップで基礎から学ぶ』第2版. 法律文化社, 132-140.
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コマ主題細目
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① エディティングとは ② コーディングとは ③ データ入力とデータクリーニング ④ ⑤
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細目レベル
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① 調査票の回収後は、回収したデータを分析可能な状態に整える作業をおこなう。まずは調査票を1票ずつ点検し、記入漏れや不完全・不明な回答項目のチェック、誤記の訂正などをおこなう。こうした作業をエディティングとよぶ。また、論理的に関連する項目や論理的に成立がむずかしい回答についてはとくにこの段階でチェックしておいたほうがよい。たとえば、世帯年収が個人年収より少ないとか、初職が「公務員の管理職」であるとかは、よほどのことがないかぎり成立しない。このように、論理的にエラーである可能性が高い回答をチェックする作業もエディティングに含まれる。このように、エディティングの最大の目的は入力すべきデータを整備することである。しかし、エディティングによって、調査全体の概要を直感的に把握できるという副次的な効果も得られる。
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② 特定の回答カテゴリーについて定められた入力値のことをコードとよび、質問紙回収後にコードを割り振っていく作業をコーディングという。たとえば、回答に①「非常にそう思う」、②「どちらかといえばそう思う」、③「あまりそう思わない」、④「まったくそう思わない」の4段階の選択肢が設けられている場合に、①②③④を順に1,2,3,4の数値で入力する。注意しなければならないのは、もしイエス・テンデンシーを考慮して逆転質問を配置した場合には、その質問のコードも逆転させなければ他の質問との整合性が取れなくなる。また、無回答(NA:No Answer)や不明・わからない(DK:Don''t Know)および非該当などをさす欠損値のコードもこの段階で割り当てる。こうした項目ごとのコードを示した一覧表をコード表、冊子になっている場合にはこれをコードブックとよぶ。
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③ エディティングとコーディングを終えた後、いよいよデータ入力にとりかかる。近年ではエクセルなどの表計算ソフトを用いて入力することがほとんどである。エクセルを用いて入力する場合、行ごとに1人目の回答者、2人目の回答者…というように回答者をならべる(個別の回答者はケース1、ケース2とよぶこともある)。そして列ごとに調査票における個々の質問項目をならべる(個々の質問項目は変数とよぶ)。1列目にはケースを識別するためにID番号をふる。このID番号は調査票にすでにふってある通し番号を利用する。これはデータファイルと回収された原票をケースごとに結びつける役割をはたす。また、1行目には個々の質問項目を表記する。データファイルを作成した後、入力データにおかしな点がないかをコンピュータ上の処理によって確認し、必要な修正を施してデータをきれいにする作業、すなわちデータクリーニングをおこなう。データクリーニングには大きくわけて、①単純な入力ミスを検出するため、②入力ミスに起因する桁ズレを検出するため、③論理エラーを検出するためといった3つの目的がある。
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④
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⑤
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キーワード
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① エディティング ② プリコーディング ③ アフターコーディング ④ データクリーニング ⑤ スクリーニング
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】授業中に示した回答欄における論理エラーの典型例をまとめ直し、自分でも論理エラーの例を作ってみる。また、スクリーニングを論理エラーという用語をもちいて説明できるように、自分の言葉で再度まとめ直しておく。今回で量的調査についての授業は一旦終わるので、第9回から第11回までの授業資料をもう一度読み、量的調査の作業過程を整理する。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、理解社会学、エスノグラフィーといった専門用語については事前に意味を調べて自分の言葉でまとめておく。
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12
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質的調査の手法:データ収集方法と分析手法
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科目の中での位置付け
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第12回からは質的調査の手法について学んでいく。第12回では、「質的調査が得意とすること」「『他者の合理性』」「質的調査の例」の3つの細目を通して学んでいく。第8回から続いた量的調査についての授業を終え、今回から3回にわたって質的調査について説明する。量的調査は「アンケート調査」とほぼ同義として捉えられ、日常的にもなんとなくイメージしやすい存在であるが、質的調査は文化人類学や社会学といった一部の社会科学領域にて発展してきた調査手法であり、あまり一般的には知られていない。そのため、今回の授業ではまず、「質的調査とはどんな調査で、何が得意なのか」を理解することを目的とする。とくに、社会学では「他者の合理性」という用語から質的調査の強みが説明されてきた。「他者の合理性」を「理解」する質的調査とはどんなものであるのか。社会学の祖であるウェーバーの論説を借りながら紹介していく。また、これまでの著名な先行研究についても具体的に説明する。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①岸政彦・石岡丈昇・丸山里美著(2016)『質的社会調査の方法:他者の合理性の理解社会学』有斐閣,pp20-26.② 同著, pp29-36.③ウィリアム・ホワイト(1943=2000)『ストリート・コーナー・ソサエティ』有斐閣, クリフォード・ショウ(1930=1998)『ジャック・ローラー:ある非行少年自身の物語』東洋館出版社, ポール・ウィリス(1977=1996)『ハマータウンの野郎ども――学校への反抗・労働への順応』ちくま学芸文庫, 佐藤郁哉(1984)『暴走族のエスノグラフィー:モードの叛乱と文化の呪縛』新曜社, 松田素二(1996)『都市を飼いならす:アフリカの都市人類学』河出書房新社.
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コマ主題細目
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① 質的調査が得意とすること ② 「他者の合理性」を理解する ③ 質的調査の例 ④ ⑤
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細目レベル
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① 数値化されたデータを扱う量的調査とくらべ、質的調査では会話、動画、写真、インタビュー、手記、新聞記事、行政文書といったありとあらゆるものがデータとして扱われる。このように、量的調査と質的調査のあいだにはデータが量的か質的かといった違いがあるが、両者のもっとも重大な違いは「問いの立て方」にある。量的調査は、ある質問項目(変数)同士のあいだに相関関係や因果関係のようなある種の傾向を求めようとする。こうした「傾向」に着目し、どんな種類の傾向がどのような人びとにみられるのかを解明するというやり方が量的調査における「問いの立て方」である。いっぽう質的調査は、「そもそも〇〇とは何なのか/どういったものであるのか」といった全体像の把握や、「一般に〇〇だと思われていたが、実際に調査したところ△△だった」というような概念や行為の捉え直すような「問いの立て方」を得意とする。
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② 質的調査とは、個々のケースについて個別具体的に理解・解釈していく調査手法だといえる。ここで理解・解釈されているのは、社会学的にいうならば「他者の合理性」である。社会学、特に質的調査にもとづく社会学の最も重要な目的は、私たちとは、縁のない人々の一見すると「不合理」な行為の背後にある「他者の合理性」を誰にでも分かるかたちで記述し、説明し、解釈することにある。社会学の祖の1人であるウェーバーは、他者の行為の合理性を理解することが社会学の重要な務めであるとしている。人びとの行為や相互行為、あるいは彼ら一人ひとりの「人生」には、必ず理由や動機が存在する。その行為がなされるだけの理由を見つけ出し、記述可能なかたちとするのが質的調査の役割である。そして、理由や動機の多くは当事者にとっての利益や利得と結びついているが、それらは単純に金銭的な利益だけではないという点も重要である。
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③ ここでは、社会学における代表的な質的調査をいくつか取り上げ、これまでにどのような質的調査がおこなわれ、どんな調査結果が得られたのかを説明する。ウィリスが1977年に出版した『ハマータウンの野郎ども』は、イギリスの工場街にある小さな高校を舞台とした参与観察から得られた質的データをもとに執筆されている。ウィリスが分析対象としたのは、「ラッズ」と呼ばれる不良少年たちと「イヤーホールズ」と呼ばれる優等生のグループであった。また、ホワイトによる『ストリート・コーナー・ソサエティ』(1943)やショウの『ジャック・ローラー』(1930)も同じく逸脱集団(社会の規範から外れた集団)や逸脱者を扱った著作である。また、日本語による著作では、佐藤郁哉の『暴走族のエスノグラフィー』(1984)や松田素二の『都市を飼いならす』(1996)もフィールドワークをもとに現場のリアリティを描き出した名著である。
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④
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⑤
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キーワード
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① 問いの立て方 ② 他者の合理性 ③ 理解社会学 ④ エスノグラフィー ⑤ リアリティ
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】量的調査とくらべて質的調査ではどんなものがデータとして扱われるのか、授業資料を参考にしながら自分でまとめ直す。また、「他者の合理性」という言葉の意味について自分なりの解釈を書けるようにしておくこと。質的調査の例であげた著作のなかで、自分はどれが1番面白いと思ったか、理由を含めて書き記しておくこと。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、フィールドワーク、面接法、ラポール、オーバー・ラポールといった専門用語については事前に意味を調べて自分の言葉でまとめておく。
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13
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質的調査の手法:フィールドワークとインタビュー
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科目の中での位置付け
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第13回では、質的調査の手法のなかでもとくにフィールドワークとインタビューについて、「フィールドワークとは」「面接法の種類」「質的調査とラポール」の3つの細目を通して学んでいく。前回はおもに質的調査とはどんな調査法で、何を得意としてきたのかを説明したが、今回からは質的調査の具体的手法について学んでいく。なかでも、フィールドワークはもっとも包括的な調査手法でありイメージがつかみにくいが、調査対象に関連するありとあらゆる情報を集めてくる手法といえる。面接法ともよばれるインタビュー調査は、その名の通り「インタビューをする」調査法であるが、細かくいうと3つのタイプに分けられる。また、次回学ぶ参与観察法と生活史調査にもいえることだが、質的調査は調査対象との密な接触を通してデータを取る手法であるため、調査対象とのあいだに友好的関係(これを専門用語でラポールという)を築けているかどうかが重要となってくる。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①岸政彦・石岡丈昇・丸山里美著(2016)『質的社会調査の方法:他者の合理性の理解社会学』有斐閣,pp15-16, pp37-94.② 同著, pp52-53.③同著, pp64-65.
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コマ主題細目
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① フィールドワークとは ② 面接法の種類 ③ 質的調査とラポール ④ ⑤
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細目レベル
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① 「フィールドワーク」という言葉は現在では質的調査全般を包括するような概念として使用されており、その定義は非常にあいまいであるが、基本的には「ある地域や集団を対象とした、総合的な実態調査」である。「総合的な実態調査」というのは、たとえば、ある小さな村に何度も通い、そこで暮らす人びとにインタビューをおこない、その村に関連する統計データや新聞記事を集め、古い地図や写真をコピーし、さらには地元特有の食べ物を調べ上げ、その土地に古くから伝わる神話や伝承を聞き集め…といったさまざまな調査が含まれる。その他の質的調査にも当てはまることだが、フィールドワークは比較的小さな集団(ボランティア組織やさまざまなアソシエーション)や小さな町・村などが調査対象となる。
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② 面接法(インタビュー手法)は、質問がどの程度あらかじめ決められているかに応じて、構造化、半構造化、非構造化インタビューの3種類に分けることができる。構造化インタビューは、決められたとおりの言い回しで、決められた順に、すべての人に同じ形式で質問をしていくインタビューのことである。質問紙を調査員が読み上げて記入していくような調査がこれにあたる。非構造化インタビューは、事前に質問項目は決めずに、普段の会話に近い形で、話の展開に応じて質問をしていくようなもののことを指す。これら2つの面接法の中間にあたるのが半構造化インタビューである。半構造化インタビューでは、事前に数個から10個程度の質問項目を考えていく。
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③ フィールドワークをはじめとする質的調査では、調査対象者との間に信頼関係を構築できるような調査の進め方がのぞましい。調査対象者とのあいだに構築されるある種の信頼関係を専門用語ではラポールという。ラポールは、質的調査という往々にして調査対象者に多くの負担をかけてしまう調査手法をとる調査者においては、調査倫理的な観点からかならず念頭に置いておくべきである。また、ラポールが形成されていることで、たとえば初回のインタビューでは聞けなかった調査対象者の赤裸々な心情をうかがえたり、当初は開示してもらえなかった資料の閲覧を許可されるなど、調査の進捗にも大きな影響をおよぼす場合がある。しかし、あまりにも調査対象者と親しくなりすぎて客観的な判断ができなくなってしまうオーバー・ラポールの問題も指摘されている。
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④
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⑤
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キーワード
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① 構造化面接法 ② 非構造化面接法 ③ ラポール ④ オーバー・ラポール ⑤ フィールドワーク
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】第2回の予習で考えた「やってみたい社会調査」について、もしフィールドワークをおこなうのならどこに出向き、どんな資料を集めるかといった計画を立ててみる。その際、その調査におけるキーパーソン(重要な役職に就いていたり、関連団体を繋ぐような立ち位置にいる人)についても、実際にどの組織に所属している誰がキーパーソンとなりえるかを調べてみる。また、面接法については3種類の違いを理解しておくこと。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】次回のコマシラバスをよく読み、今もっている知識では理解しきれない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。とくに、参与観察、生活史、ライフ・ヒストリーといった専門用語については事前に意味を調べて自分の言葉でまとめておく。
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14
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質的調査の手法:その他の質的調査法
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科目の中での位置付け
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第14回では、質的調査の手法のなかでもとくに参与観察法と生活史について、「参与観察法とは」「生活史とは」といった2つの細目を通して学ぶ。また、質的調査全般において重要なパーツである「フィールドノートの取り方」についても履修する。前回学んだインタビュー調査にくらべて、参与観察法と生活史はさらに小規模な団体や少人数を調査対象とする。その分、調査団体や調査対象者に対するコミットメントの度合いも高くなる。参与観察法は調査対象の集団にスタッフやメンバーとして実際に参加(=参与)し、集団の「内側」から調査する手法である。生活史は調査対象者のライフ・ヒストリーを丁寧に聞き取る作業であり、1人に対して長時間あるいは数回にわたってインタビューをおこなう。また、フィールドワーク中に見聞きしたことは忘れないうちにフィールドノートに書き込んでおくが、こうしたフィールドノートの取り方について実際の調査での事例から説明する。
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以下、コマ主題細目ごとに参考文献を表記する。①岸政彦・石岡丈昇・丸山里美著(2016)『質的社会調査の方法:他者の合理性の理解社会学』有斐閣, pp16-18, pp96-153②同著, pp18-20, pp155-239③同著, pp56-58, R.M.エマーソン, R.I.フレッツ, L.L.ショウ著; 佐藤郁哉, 好井裕明, 山田富秋訳 (1998)『方法としてのフィールドノート:現地取材から物語 (ストーリー) 作成まで』新曜社. 鶴見良行著; 森本孝編(2010)『エビと魚と人間と南スラウェシの海辺風景: 鶴見良行の自筆遺稿とフィールド・ノート』みずのわ出版.
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コマ主題細目
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① 参与観察法とは ② 生活史とは ③ フィールドノートの取り方 ④ ⑤
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細目レベル
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① ある特定の組織や集団、地域に入り込んで、そこで生活したり、仕事をしたりしている人びとの中に混じってそこで起こっている会話ややり取りを記録するのが参与観察という調査法である。参与観察法では、改まったかたちでアンケートやインタビューするのではなく、人々がそこで自然におこなっている相互作用を、その場の一員として参与しながら観察する。フィールドワークの中に含まれるが、かなり少人数の具体的な集団に参加するかたちでデータを収集するという特徴がある。参与観察を主な手法として用いる調査では、参与観察前に抱いていた当初の問題関心がそのまま最終的な問題関心として据えられることは稀である。むしろ、参与観察を通して当初の問題関心とは異なる部分が気になるようになり、その部分が最終的な問題関心として残り、それに沿った先行研究の検討やさらなる調査事項のリストアップがおこなわれるといった問いと調査の往復作業がメインとなってくる。
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② 生活史とは簡単にいえば「個人の人生の物語」であるが、そこには単なる生い立ちのストーリーだけでなく、個人が語るさまざまな言葉、感情、記憶、意識、主張、価値観など多くのものが含まれる。生活史はライフ・ヒストリーやオーラル・ヒストリー、ナラティブなどいろいろな呼称をもつが、たった1人、あるいは数人の生い立ちや経験の長い語りに基づいて社会的なことを考察する方法が生活史法とよばれる。こうしたデータは量的調査とはちがって、調査対象者の「全体」を「代表」している人びとを「客観的」に分析した手法とはいえないかもしれない。しかし、世の中で差別されている人、少数派の人びと、弱い立場にいる人びとといったいわゆる「マイノリティ」とよばれるような立場にある人びとを対象とする調査では、当事者ひとりひとりの個人の話を丹念に聞くことが非常に有効な調査法となる。
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③ フィールドワーク中にはその場の雰囲気、出来事、気付いたこと・気になったこと、またその時の自分の感情にいたるまで細かくメモを取ることが推奨される。しかし、フィールドワーク中のメモのとり方には十分留意すべきである。場合によっては、調査対象者の方々に「自分を観察しコソコソとメモを取っている」という感情を抱かせてしまうかもしれないからだ。そのため、たとえばトイレなど人目のつかない所でメモを取る、携帯電話でメールを書いているふりをして自分宛てにメールで送信しておくといった手法が有効である。逆に、インタビュー中などは積極的にメモを取っている姿勢を見せることが「相手の話を真剣に聞いている」というパフォーマンスになることもある。
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④
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⑤
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キーワード
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① 参与観察 ② 生活史 ③ 声(ヴォイス) ④ 再社会化 ⑤ ライフ・ヒストリー
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】授業資料として配布したフィールドノートの実例をすべて読み、とくに興味深いと思った部分には印をつけておくこと。また、参与観察法や生活史調査とはどんな調査手法であるのか、自分の言葉でまとめ直しておくこと。今回で質的調査についての授業は終わるので、第12回から第14回までの授業資料をもう一度読み、質的調査の種類や強みについて整理する。復習課題はノートやワード、エクセルにまとめて見返せるような状態で保存しておくこと。 【予習】第8回から第14回までのコマシラバスを再度読み、理解しきれていない部分や覚えていない部分がどこなのか整理する。その際の工夫点および注意点については第1回コマシラバスを参照。また、次回のまとめの講義ではこれまでの授業の理解度を測るため小テストを実施する。これまでの復習課題を見直し、覚えきれていない部分については再度暗記しておくこと。
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15
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まとめ②
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科目の中での位置付け
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第15回の授業では、第8回から第14回までの授業を総括し、「量的調査の手法」「質的調査の手法」「量的調査と質的調査の違い」の3つの細目について復習する。第8回では量的/質的調査双方をおこなう前にすべきことについて、第9回から第11回までは量的調査の手法について、第12回から第14回までは質的調査の手法について具体的に学んできた。量的調査は調査設計上、質問紙に依存したデータ収集となるため第9回で学んだ質問紙設計上の注意点や第10回で学んだ質問紙の配布法が重要となってくるし、第11回で学んだようにデータ整理にも気を配らなければ精度の高いデータを得ることができない。いっぽう、質的調査は調査対象へのコミットメントの度合いが量的調査にくらべて高いので、ラポール形成やオーバー・ラポールの問題が生じる。また、おおまかにいって量的調査と質的調査は、第4回で学んだ「問いの立て方」が異なるという特徴があり、調査手法ごとの得意分野を理解したうえで調査対象に合わせた手法を選択すべきである。
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第8回〜第14回までの内容をまとめた資料を用いる。
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コマ主題細目
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① 量的調査の手法 ② 質的調査の手法 ③ 量的調査と質的調査の違い ④ ⑤
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細目レベル
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① 量的調査を含む社会調査全般では、人権保護の観点から倫理的ガイドラインに則って調査を実施する。調査への協力はあくまでも調査対象者として選ばれた人びとの自発的意思にもとづくものであり、調査対象者には調査拒否の権利があることを周知する。また、調査をおこなう前には依頼状を送付する。マナーとして送付すべきであるのはもちろんのこと、調査目的を事前に相手に伝えておくことで調査が円滑に進むこともある。質問紙を作成するときは、質問項目の順序を気にかけるだけでなくワーディングの注意点も覚えておく。また、どのようなデータ収集の技法が適切であるか、コスト面や回答の正確さを考慮しながら選ぶ。質問紙回収後にはエディティングやコーディング等のデータ整理にとりかかり、それらをすべて終えるとやっとデータ分析が始められる。
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② 質的調査にはおもにフィールドワーク、参与観察法、生活史の3種類がある。どの調査法も個々のケースについて個別具体的に理解・解釈していく作業が主となる。フィールドワークでは、おもに現地に滞在しながらありとあらゆる情報を収集することが目的となる。現地で見聞きしたことだけでなく、古い地図や昔から伝わる伝承、調査対象に関連する統計データ全般や新聞記事、議事録、活動日誌などすべてがデータとして扱われる。参与観察法は、ある特定の集団について知りたい場合にその集団の一員となってその集団を「内側」から観察する手法である。フィールドワークと重なる部分も多いが、参与観察といった場合には集団へのコミットメントがより強い。生活史では、さらに調査対象を絞り、一人ひとりの人生(ライフ・ヒストリー)を事細かく丁寧に聞き取る。生活史は母集団を把握しにくいマイノリティを調査対象とする場合にとくに有効となる。
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③ 量的調査は、「〇〇な人ほど△△である」といった全体的な傾向を統計データを利用してあきらかにする調査手法である。そのため、母集団が特定されていること、標本調査であれば得られた標本と母集団のあいだに誤差がないことが前提とされる。多くの量的調査では事前に仮説が設定されており、それを検証するといった仮説検証型のスタイルがとられる。質的調査は、他者の合理性を理解するための手法であるといえ、概念の捉え直しや一般的な通念の解釈し直しを得意とする。調査対象としては、量的調査が全体的な傾向を把握することを得意としているのにくらべ、質的調査では母集団が特定されないマイノリティの実態を捉えることを得意としている。また仮説検証が得意である量的調査とくらべ、質的調査は仮説構築を得意とする。そのため、質的調査にもとづいて仮説構築をしたのちにその仮説を量的調査によって検証するといったMixed Methodがありえる。
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④
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⑤
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キーワード
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① 倫理的ガイドライン ② 依頼状 ③ 量的調査の留意点 ④ 質的調査の種類 ⑤ 仮説構築型と仮説検証型
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【復習】小テストでわからなかった点については授業の資料を再度見直して理解を深めておくこと。期末試験には前回の小テストの内容も含まれるので、両方の小テストを見直しておくこと。また、参考文献をいくつか図書館で借りたり、書店やウェブサイトで購入するなどして、授業では扱いきれなかった内容も含めて確認しておくこと。そうすることで授業内容を多角的に捉えることができるようになり、より深く理解できるだけでなく知識の定着率も向上する。これまでの復習課題を見直し、忘れてしまっていた部分については期末試験までに覚え直すこと。とくに、専門用語は内容を100字〜200字程度で説明できるようにしておく。また、今回の授業で学んだ「量的調査と質的調査の違い」は、この授業の総合的な理解度を高めるための部分であるため入念に復習しておくこと。
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