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1
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暮らしと物質循環①_講義の全体説明と注意事項
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、ガイダンスとして講義の趣旨や到達目標、実習における注意事項を説明する。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1。 (2) コマ用オリジナル資料P. 2。 (3) コマ用オリジナル資料P. 3-5。
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 谷地ら(2016)藻類の化学物質曝露期間とその後の回復期間におけるクロロフィル遅延発光の変動,環境毒性学会誌19, 35-46. (2) 井出利憲と田原栄俊(2010)改訂 細胞培養入門ノート,洋土社.22から33ページ. (3) 藤田正一編(1999)毒性学−生体・環境・生態系−,朝倉書店.183から197ページ. (4) 環境省編(2007)平成19年版 環境/循環型社会白書.第2章 地球温暖化と生物多様性.https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h19/index.html(2024年2月10日閲覧). (5) 本講義のシラバスの履修判定指標.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「谷地ら(2016)」、2「井出利憲と田原栄俊(2010)」
主題細目② 参考3「藤田編(1999)」、4「環境省編(2007)」
主題細目③ 参考5「コマシラバス」
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コマ主題細目
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① 講義のテーマと概観、実習での注意 ② 物質循環の概観 ③ 成績評価
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細目レベル
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① まず、講義を担当する教員の自己紹介から始める。これは、大学の講義はその分野の専門家によるものであるが、その素性や実績が示されなければ、今後の講義を展開する上で、何を担保として信頼していいのかが学生には伝わらないためである。次に、講義のテーマと講義の進め方について確認し、物質循環の概念や、特に生物を扱う実験手法を学ぶ過程を概観する。最後に、実習での注意事項と進め方を説明する。本講義では一般的な生態毒性試験の操作を学ぶための簡易的な実習も行う。そのため、滅菌操作や生態毒性試験で用いる化学物質使用の注意を行う。試薬の調製は、すべて、事前に教員が準備することを確認する。ここでのポイントとして、学生は、座学で得た実験に関する情報がどのように現地で使われているのかといった、計画立案者と現場担当者の両方の視点を得ることに注力するためにこの実習に参加するといった趣旨を確認する。
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② 地球上のあらゆる生物は、土、水、大気、太陽光などの環境のもとで生命を維持している。また、動物、植物、細菌、菌類など多種多様な生物は、相互に関係しながら生存している。さらに、生物は環境に働きかけることで、そのシステムの持続に深く関わっている。このような物質の流れを物質循環と呼び、物質が循環することを意味している。つまり、一方通行ではなく、動態であり常に循環的となる。代表的な例では、二酸化炭素の循環が身近である。大気中の二酸化炭素は植物などの光合成によって炭素が固定され、それを動物が食べ、排泄や死亡などによって微生物などに分解され、再び大気中に放出される。このサイクル(循環)の中で、人の活動が加わることで、その流れに変化が生じる。ここでのポイントとして、まずは物質循環という言葉を難しく捉えすぎず、身の回りの現象であることを理解することとする。
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③ 大学での成績評価指標では、Grade Point Average(以下、GPA)が用いられる。このGPAは、例えば奨学金の基準であったり、上位学年に進級する際における各自の目標であったりと、他者との比較を行う際の絶対値として使い勝手のよい指標である。本講義における成績評価は期末試験(100%)による。成績基準は学習目標をほぼ完全に達成している場合はS、学習目標を相応に達成している場合はA、学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある場合はB、学習目標の最低限は満たしている場合はC、学習目標の最低限を満たしていない場合はDなどによって評価され、これらは絶対評価によって評価される。講義中に行う記述式の問いは、学生の理解度や興味を教員が確認するためのものとする。
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④
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キーワード
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① 環境リスク ② マテリアルフロー ③ 生態系 ④ 成績評価 ⑤ 実験室
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:講義担当者は谷地俊二である。これまでの研究として、代表的なものが5つある。1、ヤマビル忌避剤のトビムシや土壌生態系への生態影響評価として、非標的生物への薬剤散布リスクを評価してきた。2、水生ミミズに対する水田農薬の生態影響評価として、水田での営農にとって生態系機能を有する生物の薬剤に生態リスクと、その機能の損失の関係を研究してきた。3、藻類の化学物質曝露期間とその後の回復期間におけるクロロフィル遅延発光の変動として、薬剤ダメージとその回復性をもとに、現状の登録基準値制定における生物影響評価手法について新しい手法の開発を行った。4、全国350地点における水田農薬の河川水中予測濃度の地域特異性の解析により、予測環境中濃度の地域的な空間分布を算出する方法を開発した。これらの情報をもとに、講義担当者に対する興味と本講義に対する興味を心に留める。また、配布された主要論文はいずれも本講義に関係するため、一度目を通すことを予習課題とする。なお、論文の記載内容については、著者本人も難しいと思うことがある。分かりにくい箇所はマークし、ぜひ講義担当教員まで質問に来てくれると大変うれしい。
予習:次週は、地球規模における物質循環について学ぶ。そのため、大気、水域、陸域が関与するものとして、炭素の循環が挙げられる。まずは、炭素の循環をキーワードとして検索することを課題とする。余力のあるものは、カーボンクレジット制度といった、国の施策についても調べることとする。
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2
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暮らしと物質循環②_自然環境における物質循環
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、全体の根幹となる自然環境中での物質循環について化学を交えて解説する。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-2。 (2) コマ用オリジナル資料P. 3-13。 (3) コマ用オリジナル資料P. 14-16。
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) Millennium Ecosystem Assessment編(2007)国連ミレニアム エコシステム評価 生態系サービスと人類の将来,オーム社.65ページから82ページ. (2) 東京商工会議所編(2023)改訂9版 環境社会検定試験 eco検定公式テキスト.日本能率協会マネジメントセンター.102ページから103ページ. (3) 環境省.脱炭素ポータル.https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/(2024年2月10日閲覧). (4) 東京商工会議所編(2023)改訂9版 環境社会検定試験 eco検定公式テキスト.日本能率協会マネジメントセンター.34ページから43ページ. (5) 環境省.ブルーカーボンに関する取り組み.https://www.env.go.jp/earth/ondanka/blue-carbon-jp.html(2024年2月10日閲覧). (6) 環境省地球環境局(2023)ブルーカーボンについて.https://www.env.go.jp/content/000173398.pdf . 0ページから7ページ.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「Millennium Ecosystem Assessment編(2007)」、2「東京商工会議所編(2023)」
主題細目② 参考3「環境省」、4「東京商工会議所編(2023)」
主題細目③ 参考5「環境省」、6「環境省地球環境局」
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コマ主題細目
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① 生態系サービス ② 物質循環と生物多様性 ③ 社会での取り組み
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細目レベル
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① 多様な種類の生物によって構成される生態系は、人類に対して多大な利益をもたらしている。2005年に発表されたミレニアム生態系評価の報告書では、生態系サービスという概念が示されている。そのサービスには、供給サービス(食料、燃料、木材、繊維、薬品、水など、人間の生活に重要な資源を供給するサービス)、調整サービス(気候緩和、洪水の発生抑制、水の浄化といった、環境を制御するサービス)、文化的サービス(精神的充足、美的な楽しみ、宗教・社会制度の基盤、エコツーリズムなどのレクリエーションの機会などを与えるサービス)、基盤サービス(供給サービス、調整サービス、文化的サービスの供給を支えるサービス)がある。これらの生態系サービスの供給は、生態系の構成要素が関与し合う中で人類にもたらされる。この過程を細かくみると、大気、水、土壌を通じて物質が循環していることがわかる。つまり、生態系サービスと呼ばれる自然資本を向上させるネイチャーポジティブは、物質循環を理解するところから始まるといえる。ここでのポイントは、生態系サービスがどのようなものかを理解することとする。
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② 生態系は、生物とそれを取り巻く大気、水、土壌などから構成されている。そして、地球上の様々な物質は、その生態系の中を循環している。この物質フローを物質循環と呼ぶ。特に人間の生存基盤に関与する主要な循環をおさえる。一つ目に、炭素循環がある。大気、水、土壌、生物といった生態系の中には、炭素化合物が含まれる。大気中に含まれる二酸化炭素は、大気と水域との間で絶えず交換され、平衡状態を維持する。また、植物などは光合成を行い、有機化合物として炭素を固定する。ここで固定された炭素は、植物等にエネルギーとして直接消費され、再び二酸化炭素として大気中に放出される。もしくは、草食動物などに消費され、呼吸を通じて二酸化炭素として大気中に放出される。そして、動植物の死骸や排せつ物は土壌中の微生物によって分解され、二酸化炭素として大気中に放出される。このような循環は、海洋などの水域でもおこる。さらに、この循環について時間的な軸で捉えると、例えば生物を介した循環のような比較的短期的な循環と、生物の有機質が地下で変化してできた石炭・石油などの形での固定化が挙げられる。この他にも、成分として窒素循環があり、物質そのものとしては水循環も挙げられる。ここでのポイントは、物質循環と聞くと化学のイメージを持たれやすいが、生態系が関与していることを理解することとする。
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③ 物質循環の例えとして炭素循環を挙げたが、この炭素循環には人間の活動によって発生する分も含まれる。これらは人間の活動に起因する分については減少させるための対策が取られている。世界潮流としては、カーボンニュートラルが挙げられる。これは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、植林、森林管理などによる吸収量を差し引いて、合計を実質ゼロにするといった取り組みである。この吸収量を考える中で、ブルーカーボンやグリーンカーボンの考え方がある。ブルーカーボンは、2009年10月に国連環境計画(UNEP)の報告書において、藻場・浅場等の海洋生態系に取り込まれた炭素のこととして命名された。これは、二酸化炭素の吸収源対策の新しい選択肢として提示された。ブルーカーボンとしての炭素貯留のメカニズムは、大気中の二酸化炭素が光合成によって浅海域に生息するブルーカーボン生態系に取り込まれ、二酸化炭素を有機物として隔離・貯留する。また、枯死したブルーカーボン生態系が海底に堆積するとともに、底泥へ埋没し続けることにより、ブルーカーボンとしての炭素は蓄積される。また、潮流の影響により枯死体が外洋に流され、その後、水深が深い中深層に移送され、海藻が分解されながらも長期間、中深層などに留まることによって、ブルーカーボンとしての炭素は隔離・貯留される。このブルーカーボンは、ブルーカーボン・クレジット制度によって、企業が排出量に見合う分だけ購入することで、オフセットするといった取り組みとなっている。ここでのポイントは、自然界での物質循環を理解した上で、その循環機能を利用した取り組みが社会に実装されていることを理解することとする。
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キーワード
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① 自然資本 ② カーボンニュートラル ③ ネイチャーポジティブ ④ ブルーカーボン ⑤ 炭素循環
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:今回は地球規模の話題から入り、地域規模や経済活動に関連する話題にまで落とし込んだ。話の流れとしては、科学的な理論から社会利用へと繋げた展開となった。つまり、一連を理解するためには、導入部である例えば『炭素の流れ』を理解することが重要となる。これをおさえることで、生態系のシステムを活用した近年の取り組みについても、その面白味ともいえる着眼点が見えてくる。今回の復習課題として、まずは、炭素循環の流れについて資料を見ながら理解できるようになることとする。次に、社会的な取り組みに興味を持った学生には、ぜひ参加を検討することを課題とする。事例紹介の中で、西尾市佐久島におけるブルーカーボンクレジットへの取り組みが紹介された。これは、講義担当教員が西尾市および企業と連携して進めているプロジェクトである。体験することによって、この授業の学びも生きた学びとなるであろう。積極的な参加を期待したい。
予習:次回は、人工物がこの物質循環に入り込んできた際の環境リスクについて考える。環境リスクとはどのような定義によって計算されたかを、1年生における環境リスク概論の資料を確認して思い出すこととする。
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3
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暮らしと物質循環③_人工物による環境リスク
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、自然環境中の物質循環というサイクルに、人の活動による人工物が入った場合における環境リスクについて解説する。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-7。 (2) コマ用オリジナル資料P. 8-35。 (3) コマ用オリジナル資料P. 36-40。
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 加茂将史(2017)生態学と化学物質とリスク評価,共立出版,30から32ページ. (2) 加茂将史(2017)生態学と化学物質とリスク評価,共立出版,33から48ページ. (3) 日本農薬学会編(2004)農薬の環境科学最前線−環境への影響評価とリスクコミュニケーション−,ソフトサイエンス社.136から172ページ. (4) 永井孝志(2013)リスク評価とリスク管理の位置付けを再構成する解決思考リスク評価,日本リスク研究学会誌23, 145-152.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「加茂(2017)」
主題細目② 参考2「加茂(2017)」、3「日本農薬学会編(2004)」
主題細目③ 参考4「永井(2013)」
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コマ主題細目
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① 人の活動による環境への負荷 ② リスク評価の手続き ③ 問題志向リスク管理と解決指向リスク管理
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細目レベル
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① 第2回の講義で学んだ通り、自然資本の利用によって人間の生活は成り立っている。しかし、例えば農業を例にとると、その生産力が維持されなければ食料の安定的な確保は困難なものとなる。そのために、農薬などの人工物が使われることとなった。農薬を使用するシーンとして、例えば水田を挙げる。水田では、農薬を散布すると、止水期間と呼ばれる水を水田中に貯める時間をおいて、その後に河川へと排出される。水田自体を自然環境と捉えるべきか、水田は生産の場として捉えるべきかにも議論はあるが、ここでは、排出後の河川に焦点を当てる。河川は、自然環境である。河川へと排出された農薬は、そこに生息する生物へ影響を与える可能性がある。つまり、程度にもよるものの汚染と呼べる。人工的に作られた農薬は、本来は自然環境中に存在しない物質であり、物質循環の過程においては負荷としてそのサイクルに干渉することになる。この主題細目では、まず自然環境の物質循環に人工的な物質が入ってくることを認識することをポイントとする。
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② 日本国内では2003年の化審法改正により生態リスク評価が始まった。評価の際に、各自が都合の良い生物を用いて毒性を評価すると、物質ごとの比較は不可能となる。そのため、毒性試験における生物種は固定され、曝露時間も固定されたものとなる。また、評価指標も決まる。毒性試験は、個体を用いて行われることが一般的である。ある化学物質だけの評価を目的とした場合は、個体への影響評価で対応できる。一方で、生態系に対するさまざまな負荷のうち、ある化学物質の負荷はどの程度で、生態系を保全できるかを知ることを目的とした場合は、個体群レベルでの評価が適している。その場合には、個体群増加など生態学の知識も必要となる。ここでは、リスク評価の手続きをおさえる。特に、2019年に改正された農薬取締法を例に、リスク評価の項目を誤るとどのようにリスクが変化するかを理解することをポイントとする。
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③ 本講義の最後に、最近のリスク評価手法を紹介する。これまでに展開したリスク評価手法は「問題志向リスク評価」と呼ばれるものに類体する。これは、例えば、ある悪影響シグナルを受けた際に、そのリスクはどの程度であるかを評価し(ベネフィットの定量化)、そのシグナルに対するコスト・リスク・ベネフィット分析をもとに、科学的に最適化された方法を持って解決に挑むものである。しかし、この方法の場合、科学的に管理対策が決まるため関係者への選択の余地はない。その一方、「解決志向リスク評価」は、ある悪影響シグナルを受けた際に、どのようなプロセスなどが曝露に関係するのかを考えることでリスク管理オプションを複数設定し、それぞれの管理オプションを実行する際のコストを算定し、それぞれを実行したさいのリスクを評価・比較し、最終的にはその中から関係者間による合意形成によって最適な管理対策を決定するというものである。両者の違いのポイントとしては、最終的に選択の余地があるかないかになる。現状では科学的根拠に基づき最適化されたリスク管理が実行されているが、このような新しい手法も考えられていることをおさえる。
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キーワード
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① リスクシナリオ ② 化審法 ③ 環境基準 ④ エンドポイント ⑤ 解決志向リスク評価
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:この第3回では、人の活動によって人工物が自然環境中に干渉してくることをテーマに、リスク評価の考え方を取り入れて考えた。その中で、2019年の農薬取締法の改正にも触れ、「水界の3点セット」と呼ばれてきた毒性試験の評価対象種に大きな変化が起こったことを説明した。ユスリカが試験種に加わることで、これまで特定の種に特異的に影響を与えなかった農薬にも新たな登録基準値が設定されることになった。これを踏まえて、改めて基準値というものを考えていただきたい。不確実係数で割るという作業に着目し、それによって、どのような問題が起こっているのか(あるいは起こっていたのか)を、各自の考えのもと他者へ説明できるようにノートにまとめることとする。
予習:次週は毒性学の基礎について学ぶ。毒性学は、1年次配当科目の環境リスク概論にて『知る』ことが目的とだけ触れたトピックである。ここまで楽しみにしてきてくれた学生も多いことと思う。まずは基本概念として、身近な薬について使用方法を確認してきていただきたい。風邪薬について、用量を守って正しく使うためには、使用方法がパッケージに記されていると思う。用量−反応関係に繋がるため、予習課題として、薬のパッケージに使用方法が書かれていることを確認することを予習とする。
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4
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暮らしと物質循環④_毒性学の基礎
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、第3回で学んだリスク評価において、リスク評価のシナリオにおける最初のスキームで『リスクの定性的記述』に該当する毒性学について解説する。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-2。 (2) コマ用オリジナル資料P. 3-13。 (3) コマ用オリジナル資料P. 14-16。
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 熊谷嘉人ら(2014)毒性の科学 分子・細胞から人間集団まで,東京大学出版会.2ページから7ページ. (2) 藤田正一編(1999)毒性学−生体・環境・生態系−,朝倉書店.1から2ページ. (3) 藤田正一編(1999)毒性学−生体・環境・生態系−,朝倉書店.3から4ページ. (4) 藤田正一編(1999)毒性学−生体・環境・生態系−,朝倉書店.5から6ページ
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「熊谷ら(2014)」、2「藤田編(1999)」
主題細目② 参考1「熊谷ら(2014)」、3「藤田編(1999)」
主題細目③ 参考1「熊谷ら(2014)」、4「藤田編(1999)」
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コマ主題細目
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① 用量-反応関係の基本概念 ② 専門用語 ③ 用量-反応曲線
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細目レベル
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① 毒性学には、「全ての物質は用量次第で毒になる」「毒となるか薬となるかは量次第」といった基本原理がある。これは、フィリップス・アウレオールス・テオフラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム (通称:パラケルスス1493-1541)が提唱した言葉である。つまり、毒とはその量で決まる。ある物質が有害な作用を及ぼすかは、その摂取量に依存する。どの量の物質を摂取すると、どの程度影響がでるかは、用量-反応関係を把握することが重要となる。そして、物質が毒性の標的となる部位での濃度と、その滞在時間によって影響は決まる。本講義ではヒト以外への毒性影響評価について学ぶことに重きを置くが、まずは、用量−反応関係などの基本的概念と専門用語についてヒトへの影響評価の例も取り入れながら概念と専門用語を学ぶ。ここでのポイントとしては、全ての物質は用量次第で毒になるという考え方を理解することとする。
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② 用量−反応関係を学ぶ際に、多くの専門用語も覚える必要がある。覚えるべき代表的なものとして、まず「エンドポイント」がある。これは、例えば、発がん性や、対象生物の成長・生存・繁殖といった、毒性の指標に対する項目のことである。毒性の指標には、「無毒性量、NOAEL:No observed adverse effect level」、「最小毒性量、LOAEL:Lowest observed adverse effect level」、「無影響濃度、NOEC:Non observed effect concentration」、「最低影響濃度、LOEC:Lowest observed effect concentration」「半数致死濃度、LC50:Lethal concentration, 50%」、「半数致死量、LD50:Lethal dose, 50%」、「半数影響濃度、EC50:Effective concentration, 50%」が代表的なものとしてあげられる。このうち、NOECとLOECについては、その推定が毒性試験の設計に依存すること、その指標値に対応する影響の大きさが非明示になることから、その使用について議論が多い。どこに問題があるかということも解説しながら、LOECとEC10(Effect concentration, 10%)との関係もみることで、理解を深める。ここでのポイントは、専門用語の理解といえる。この中でもEC50は一般的にも聞くことがあるため、この回で覚えるようにする。
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③ どの量の物質を与えたときに、どのような種類の生態影響が、どの程度の強さで起こるかという関係を、用量−反応関係と呼ぶ。この用量-反応関係における反応には、成長阻害や死亡などの影響がある。様々な反応について、用量を横軸にとり、反応を縦軸にとって図示することで、用量-反応曲線を描くことができる。これにより、物質の用量から影響を予測することが可能となる。この曲線は2パラメータの対数ロジットモデルに最小二乗法を用いて非線形回帰で解析され、その結果からシグモイドカーブ(S字曲線)描く。例えば、半数影響度(EC50)と呼ばれる指標は、縦軸に影響を受ける割合を置いた際の、カーブの0.5となる値のことを示す。用いられる関数は「Y = 1/(1 + exp(a + b×logX))」で示される。この計算については第11回にPCを用いて計算することとする。この授業においては、関係式の成り立ちを理解することとする。ポイントとしては、実験設定に依存せずに、数式によってEC50は導かれることを理解することとする。
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キーワード
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① エンドポイント ② NOEC ③ LOEC ④ EC50 ⑤ EC10
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:毒性学の基本原理である、「全ての物質は用量次第で毒になる」「毒となるか薬となるかは量次第」という言葉の理解が重要である。例えば、水を飲むとして考えるとわかりやすい。水は、水道で簡単に摂取できるものの、飲み過ぎると健康に悪影響がある。このように、薬などのみならず、さまざまな物質に対して適応できる概念であることを理解することが重要である。そこで、課題としては、身近な例でこの基本原理が当てはまるものがないかを考え、ノートにまとめることとする。キーワードにも挙げた、「エンドポイント」、「無影響濃度、NOEC:Non observed effect concentration」、「最低影響濃度、LOEC:Lowest observed effect concentration」「半数致死濃度、LC50:Lethal concentration, 50%」、「半数影響濃度、EC50:Effective concentration, 50%」について、その意味が説明できるように、講義資料を読み直すこととする。
予習:次週はここまでの概念等のまとめとなる。自然環境での物質循環の基本的なフローを整理し、専門用語についても見直し、他者へ説明できるように学習しておくこととする。
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暮らしと物質循環⑤_まとめ
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、第1部のまとめとして、物質循環の流れや基本的な考え方を復習し、さらに人の活動によって起こる環境リスクまでの再確認を行う。これによって、ここまでの学習を確かなものとする。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-8。 (2) コマ用オリジナル資料P. 9-21。 (3) コマ用オリジナル資料P. 22-32。
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 第1回から第4回の配布資料の全てを参照. (2) 環境省(2019)水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準. (3) OECD (2011) OECD guidelines for the testing of chemicals: 201 Freshwater alga and cyanobacteria growth inhibition test. Organisation for Economic Co-operation and Development, Paris. 1ページから12ページ.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「第1回から第4回の配布資料」
主題細目② 参考1「第1回から第4回の配布資料」、2「水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準」
主題細目③ 参考1「第1回から第4回の配布資料」、3「OECD (2011)」
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コマ主題細目
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① 自然環境における物質循環 ② 人工物による環境リスク ③ 毒性学の基礎知識
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細目レベル
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① 生態系は、生物とそれを取り巻く大気、水、土壌などから構成されている。そして、地球上の様々な物質は、その生態系の中を循環している。この物質フローを物質循環と呼ぶ。特に人間の生存基盤に関与する主要な循環をおさえる。物質循環の例えとして炭素循環を挙げるが、この炭素循環には人間の活動によって発生する分も含まれる。これらは人間の活動に起因する分については減少させるための対策が取られている。世界潮流としては、カーボンニュートラルが挙げられる。これは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、植林、森林管理などによる吸収量を差し引いて、合計を実質ゼロにするといった取り組みである。この吸収量を考える中で、ブルーカーボンの考え方がある。ブルーカーボンとしての炭素貯留のメカニズムは、大気中の二酸化炭素が光合成によって浅海域に生息するブルーカーボン生態系に取り込まれ、二酸化炭素を有機物として隔離・貯留するなどがある。このブルーカーボンは、ブルーカーボン・クレジット制度によって、企業が排出量に見合う分だけ購入することで、オフセットするといった取り組みとなっている。ここでのポイントは、自然界での物質循環を理解した上で、その循環機能を利用した取り組みが社会に実装されていることを理解することとする。
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② 自然資本の利用によって人間の生活は成り立っている。しかし、例えば農業を例にとると、その生産力が維持されなければ食料の安定的な確保は困難なものとなる。そのために、農薬などの人工物が使われることとなった。人工的に作られた農薬は、本来は自然環境中に存在しない物質であり、物質循環の過程においては負荷としてそのサイクルに干渉することになる。まず自然環境の物質循環に人工的な物質が入ってくることを認識することをポイントとする。この状況を、リスク評価の視点から深掘りする。環境に対するさまざまな負荷のうち、ある化学物質の負荷はどの程度で、生態系を保全できるかを知ることを目的とした場合は、環境に対しては、発生源からどの程度の負荷が流出しているのかを理解する必要がある。生物側にとっては、個体レベルでの評価が必要なのか、個体群レベルでの評価が必要なのかといった考え方が必要となる。個体群レベルでの評価が必要な場合には、個体群増加など生態学の知識も必要となる。ここでは、リスク評価の手続きをおさえる。特に、2019年に改正された農薬取締法を例に、リスク評価の項目を誤るとどのようにリスクが変化するかを理解することをポイントとする。
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③ 毒性学には、「全ての物質は用量次第で毒になる」「毒となるか薬となるかは量次第」といった基本原理がある。これは、ある物質が有害な作用を及ぼすかは、その摂取量に依存するため、どの程度影響がでるかは、用量−反応関係を把握することが重要となることを示す。用量−反応関係を学ぶ際に、多くの専門用語も覚える必要がある。覚えるべき代表的なものとして、まず「エンドポイント」がある。これは、毒性の指標に対する項目のことである。毒性の指標には、「無毒性量、NOAEL」、「最小毒性量、LOAEL」、「無影響濃度、NOEC」、「最低影響濃度、LOEC」「半数致死濃度、LC50」、「半数致死量、LD50」、「半数影響濃度」が代表的なものとしてあげられる。このうち、EC50、LC50、LD50、LC10といった指標は、用量を横軸にとり、反応を縦軸にとった用量−反応曲線によって算出される。ここでは計算は実施しないとして、この指標値の特徴をおさえることに注力する。ポイントとしては、実験設定に依存せずに、数式によってEC50は導かれることを理解することとする。
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キーワード
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① 二酸化炭素 ② カーボンクレジット制度 ③ リスクシナリオ ④ 脱水界の3点セット ⑤ 数理モデル
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:まとめの回として実施した演習問題を見直し、専門用語や概念を確実に理解することとする。特に、主題細目①の自然環境における物質循環では、自然環境中の物質フローについて、理論をもとに理解できるようにすることが肝要である。これは、主題細目②における人工物による環境リスクにおいて、自然環境中には本来存在しなかった物質が入り込んでくることから環境が変化することを理論的に理解するためにも重要なことと言える。また、主題細目③では、毒性学として、主題細目②における「環境の変化」について指標値をもとに考えることとなる。ここでは、専門用語の理解が必須となり、すなわち今後の授業展開にも関わってくる。これらを、演習問題を復習することで、理解を確実にすることを復習課題とする。
予習:次週は環境中の物質濃度について学ぶ。環境中の濃度を知る際に、どのような手段が考えられるかをまとめておくこととする。具体的には、調査に出かけるか、予測を行うかがあるとして、どちらを先に行うべきかについて、その理由を考えてノートにまとめることとする。
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環境中の濃度①_調査と予測の技術
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回からは、第2部として、環境中の物質濃度の調査と予測の技術についてみていく。今回では、理論や手法の解説を行う。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-5。 (2) コマ用オリジナル資料P. 6-24。
教具:PC
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材2「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 谷地俊二と林義貴(2019)東海地方における水田使用農薬の河川水中予測濃度の妥当性の検証.地域活性化研究18, 95-104. (2) Yabuki et. al. (2018) Determining the suitability of a polar organic chemical integrated sampler (POCIS) for the detection of pesticide residue in the Ishikawa River and its tributary in Osaka, Japan. Japanese Journal of Pesticide Science. 43, 18-23. (3) 環境省(2019)水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準. (4) 加茂将史(2017)生態学と化学物質とリスク評価,共立出版,46から53ページ.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「谷地と林(2019)」、2「Yabuki et. al. (2018)」
主題細目② 参考3「環境省(2019)」
主題細目③ 参考4「加茂(2017)」
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コマ主題細目
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① 実測値と予測値 ② 河川の水質調査の方法と河川の環境中予測濃度 ③ 不確実性
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細目レベル
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① 第3回の人工物による環境リスクにおいて、環境中での曝露について触れた。曝露量を得る際に、実際に調査して濃度を得る方法(実測値)と、予測する方法(予測値)がある。実測値は、その地点の濃度を得るために重要な手法である。よく用いられる方法として、橋上からバケツを落として採水するグラブサンプリング法がある。ただし、多大な労力が発生することや、同時に複数の地点を調査することが不可能といった問題もある。予測値は、予測モデルを用いることで、同時に多数の濃度を得ることが可能となる。これは、環境中予測濃度(Predicted environmental concentration:PEC)と呼ばれ、パラメータごとに数値を決定して予測される。ただし、そのパラメータの値に不確実性が多く伴う場合は予測精度への懸念が問題となる。ここでのポイントは、実測値と予測値の両者がある中で、実際に現地で測定をしたわけではない、予測値という考え方が存在する必要性について理解することとする。
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② 2018年に実施した、橋の上から流心に向かってバケツを投げ下ろして採水する方法(グラブサンプリング法)と得たデータを紹介する。また、2019年に実施したパッシブサンプリング法についても紹介する。グラブサンプリング法の場合、調査頻度に依存して河川水中の農薬の濃度が決まってしまう。その一方で、パッシブサンプリング法では、吸着剤を河川水中に浸漬させて農薬を吸着させるため、グラブサンプリング法による課題を解決することができる手法である。環境省が公開する、水産動植物の被害防止に係る農薬濃度基準での予測方法(水産PEC)について、算定の考え方と方法を紹介する。今回では、実際の計算は実施せずに、理論の説明までとする。ここでのポイントは、水産PECの種類と、その違いとして、どの考え方が環境を再現しながら最も効率的に予測できるものかを理解することとする。
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③ 実測値と予測値には、どちらも不確実性が存在する。実測値について、河川水中の農薬濃度は、時間的、空間的に大きく変動するため、採水の頻度や採取地点の選定などの調査方法により、得られる結果が異なる可能性がある。予測値について、推定に用いるパラメータの不足や、実際の河川での物質の挙動との乖離などが挙げられる。これらの解決方法として、講義担当教員が取り組んできた研究を例に挙げて紹介する。実測値について、パッシブサンプリング法の有用性について、現在検証している。河川水中の農薬モニタリングの際に、よく用いられるパッシブサンプラーでは極性有機化合物集積サンプラー(Polar organic chemical integrative sampler:POCIS)がある。一方で、講義担当教員は、薄膜拡散勾配法(diffusive gradients in thin films technique:DGT法)によるパッシブサンプラーを採用している。このチャレンジをおさえる。河川水中の濃度の予測値では、地域特異性を考慮して予測する方法を開発した。この研究では、いくつかのPEC算定パラメータに地域特異性を考慮した。ここでは、講義担当教員の理想について、共感できなくても理論をおさえる。ここでのポイントとしては、実測値と呼ばれるものは、水を汲んで測定するだけではなく、吸着させるといった考えを用いることで、時間的不確実性を排除できるといった考えを理解することと言える。
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キーワード
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① 環境中予測濃度 ② サンプリング ③ PEC Tier1 ④ PEC Tier2 ⑤ 誤差
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:実測値と予測値には、どちらも不確実性が存在することを説明した。具体的には、実測値について、河川水中の農薬濃度は、時間的、空間的に大きく変動するため、採水の頻度や採取地点の選定などの調査方法により、得られる結果が異なる可能性がある。予測値について、推定に用いるパラメータの不足や、実際の河川での物質の挙動との乖離などが挙げられる。この現状について、講義担当教員の研究事例も紹介した。これらを踏まえて、実測値と予測値がもつ不確実性が他にもあるかを各自考えてノートにまとめる。そして、講義担当教員が研究に行き詰まっていたら、「これはどうですか」と積極的に紹介してください。
予習:次週は、今回解説した予測値について、実際にPCを用いてのモデリングを実施する。まずは簡易トレーニングとしてエクセルを用い、次にRを使って演算をする。Rの使い方について、他の講義科目の資料を振り返っておくことを予習課題とする。
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7
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環境中の濃度②_数理モデルを用いた予測の演習
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、第6回で学んだ理論について、Rを用いて数理モデル上にて演算し、環境中濃度の予測を行うこととする。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-7。 (2) コマ用オリジナル資料P. 8-18。 (3) コマ用オリジナル資料【別冊】P. 1-5。
教具:PC
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料【別冊】」
【参考】 (1) 環境省(2019)水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準. (2) 谷地俊二,永井孝志,稲生圭哉(2016)水田使用殺虫剤の用途別使用量の簡便な推定方法の開発.日本農薬学会誌 41, 1-10. (3) 谷地俊二,永井孝志,稲生圭哉(2017)全国350の流量観測地点を対象とした水田使用農薬の河川水中予測濃度の地域特異性の解析.日本農薬学会誌 42, 1-9. (4) 谷地俊二と林義貴(2019)東海地方における水田使用農薬の河川水中予測濃度の妥当性の検証.地域活性化研究18, 95-104. (5) 環境省. I. 環境中予測濃度(水産PEC)算定の考え方について. 1ページから5ページ.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「環境省(2019)」
主題細目② 参考2「谷地ら(2016)」、3「谷地ら(2017)」、4「谷地と林(2019)」
主題細目③ 参考3「谷地ら(2017)」、5「環境省」
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コマ主題細目
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① 水産PEC Tier2 ② 予測に用いるパラメータ ③ Rによる全国を対象とした水中濃度の空間把握
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細目レベル
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① 日本の主要な農耕地である水田で使用された農薬は、主に水尻からの排水を通じて河川等の公共用水域に流出しやすいという特徴を持つ。そのため、河川水中からは様々な農薬が検出されて いる。このような状況の下、農薬使用に伴う水産動植物への被害防止の観点から適切なリスク管理を行うため、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準の設定が順次進められている。現行の制度では、水産動植物に対する急性毒性に基づく基準値と、環境中予測濃度(Predicted Environmental Concentration:PEC)を比較することで、農薬の生態リスク評価が行われている。PECは Tier 制(段階制)を採用しており、水田使用農薬のTier1では一定の流出率を仮定した単純な算定を行い、Tier2では水質汚濁性試験のデータの使用や、分解、土壌吸着などの物理化学性を考慮するなど、より現実的な算定を行う。ここでのポイントは、水産PEC Tier2の特徴である環境中での物質の挙動を、実測値をもとに計算している点をおさえることとする。なお、水産PECと水濁PECが存在するが、ここでは生態系保全の観点より、水産PECを扱うこととし、コマシラバス上でも水産PECを「PEC」と表記していくことに注意していただきたい。
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② PECの算定時にはTier1やTier2といったいずれの段階においても、全国平均的なモデル流域を想定した標準シナリオが用いられている。例えば、水田使用農薬のPECを算定する際のパラメータについて100 km^2 のモデル流域内で水田面積は500 ha、河川流量は3 m^3/s、農薬の普及率は10%に固定されている。しかし、河川流量が流域によって異なるように、各パラメータの値は流域ごとにバラツキがある。つまり、現状のPEC算定シナリオでは各パラメータの地域特異性は考慮されていないことがポイントとなる。このような地域特異性を考慮したPEC算定方法について、先行研究では水田面積や河川流量、農薬の普及率など各パラメータの地域的な変動を確率分布として表現し、PEC Tier2の地域的な変動性をモンテカルロシミュレーションによって解析した例がある。その結果、農薬普及率、水田面積、河川流量のパラメータがPEC Tier2の変動性に大きく寄与していることが明らかとなった。また、地域性を考慮していない標準シナリオによって算定されたPEC Tier2 の値はその地域分布における平均値に相当するという結果が得られた。この研究から発展した研究例では、上記の3つのパラメータの地域特異性を解析し、それをもとにPEC Tire2に地域性を持たせた値を解析した例がある。ここでのポイントは、標準的に与えられているパラメータについて、その算定シナリオにおける不確実性を見出すことにあるといえる。これは、特段に難しいことではなく、日常生活と照らし合わせて比較することでも、そのモデルの不確実性を見つけることができる。ここでは、数理モデルにおけるパラメータの特性を知り、どのような改善方法があるかを全員で確認することとする。
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③ 今回の演習に用いる地域特異性を考慮したPEC Tier2は、環境省が定める算定方法に基づいて計算する。計算に用いるパラメータのうち、河川(本川)流量、水稲作付面積および農薬普及率については地域性を考慮した値を用いる(なお、これらのパラメータは、事前に講義担当教員が別の研究において推定した値を用いることとする。この推定法に興味がある場合は、個別に相談に来てほしい)。それ以外のパラメータは、PEC Tier2に対する感度が低いことが先行研究により報告されているため、標準シナリオの値を用いることとする。数理モデルは、統計ソフト「R」を用いて解析を行う。基本的な式をゼロから作成するには、高度なRの言語理解が必要となるため、ここでは講義担当教員が事前に作成した穴埋め形式のスクリプトを用いることとする。ここでのポイントは、スクリプトを読み取り、どこにどのような数値やコマンドを入力するべきかを理解することにある。また、使用するパラメータには、地域特異性が考慮されていないものもあるが、それらのパラメータが持つ不確実性が、予測結果にどのような影響を与えているかを考えることも重要と言える。さらに、予測値がもつ実測値とのズレについても、程度や、その原因について不確実性の観点から議論を深めることとする。
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キーワード
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① 水質汚濁生試験 ② 実測値 ③ 予測値 ④ 不確実性 ⑤ 地域特異性
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:今回では、統計ソフト「R」を用いて河川水中の物質濃度の予測を行った。さらに、空間分布として、全国における濃度予測も行った。これらは、Rに不慣れな場合には操作の時点で困難な箇所も多くなる可能性が高い。よって、復習課題では、今回の演習で用いたスクリプトを用いての各自での技術的な確認を行うこととする。具体的には、3つの観点から整理していただきたい。1つ目は、プログラミングの記載内容である。穴埋めとした箇所には、適切なコマンドを入力する必要がある。これは、特殊な関数は今回は含まず、指定する文言を対象とする。例えば、水田面積率を『pad』としてデータ保管した場合、そこから先のプログラミングにおいても適切な箇所に『pad』を指定してプログラムを完成できるかといった点になる。2つ目は、データの読み込み作業である。データを読み込む際に、エクセルで整理したデータを読み込むことになるが、正しく読み込むことができるか、つまり、範囲選択やそもそものデータ選択が正しく行えているかという点になる。3つ目は、作図である。図における色の使い方や、軸の設定といった細かな設定について、どこを操作すると変化するかを、各自で理解する必要がある。これらを、授業資料を確認しながら適切に操作できるようになることを課題とする。
予習:次回からは、第3部として生物への影響濃度へと移行していく。第4回の講義『暮らしと物質循環④_毒性学の基礎』の資料を読み直し、専門用語としたエンドポイントの指標値を確認し、各自が他者へ説明できる状態にしておくことを予習課題とする。
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8
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生物への影響濃度①_生態影響評価実験の概説
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回からは、第3部として、物質循環の中における生物への影響について、座学と生物を使った実習によって理解を深めることとする。今回は、実験に入る前に座学として、実験の概説や基本的な考え方を学ぶ。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-5。 (2) コマ用オリジナル資料P. 6-12。 (3) コマ用オリジナル資料P. 13-19。
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」、
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 井出利憲と田原栄俊(2010)改訂 細胞培養入門ノート,洋土社.22から33ページ. (2) 熊谷嘉人ら(2014)毒性の科学 分子・細胞から人間集団まで,東京大学出版会.2ページから7ページ. (3) OECD (2012) OECD Guidelines for the Testing of Chemicals, Section 2: Test No. 211: Daphnia magna Reproduction Test. Organisation for Economic Co-operation and Development, Paris. P 1−P 9. (4) OECD (2012) OECD Guidelines for the Testing of Chemicals, Section 2: Test No. 211: Daphnia magna Reproduction Test. Organisation for Economic Co-operation and Development, Paris. P 16−P 17. (5) OECD (2011) OECD guidelines for the testing of chemicals: 201 Freshwater alga and cyanobacteria growth inhibition test. Organisation for Economic Co-operation and Development, Paris. P 1−P 12.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「井出と田原(2010)」、2「熊谷ら(2014)」
主題細目② 参考3「OECD (2012)」、4「OECD (2012)」
主題細目③ 参考5「OECD (2011)」
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コマ主題細目
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① 生態影響評価実験の概説と用語の確認 ② オオミジンコを用いた繁殖実験 ③ 藻類を用いた生態毒性試験
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細目レベル
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① 第4回の授業で少し触れたが、環境中の物質循環における生態影響を評価する際に、複雑な生態系での化学物質の影響を試験することは困難である。そのため、現実的には生態系を構成する食物連鎖上重要な数種の生物に対する化学物質の影響を直接的に実験室レベルで調べることがほとんどである。ここでは、実験室レベルでの影響と、その手法を理解することを目的として、次週以降は実習を行う。実習に用いる生物は、甲殻類としてはオオミジンコ(Daphnia magna)とし、一次生産者としては緑藻のムレミカヅキモ(Raphidocelis subcapitata NIES-35)とする。試験方法は、いずれの生物に対しても専用のOECDテストガイドラインに準拠して実施する。ここでのポイントは、まず、対象となる生物種が指定されていることを理解することとする。これは、世界各国で同一の試験種を用いなければ、試験結果の比較ができなくなるためである。さらに、理解を深化させるためのポイントとしては、試験に用いている種が単一種であることに注意していただきたい。単純に考えれば、単一種への試験のみで生態系を評価したとは言い難い。しかし、複雑な実験系を組んでしまうと、要因が増え過ぎてしまい、評価事態が困難となる。これの解決策はまた別の回にて解説することとする。
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② 水産動植物の毒性試験では、魚類、甲殻類等、藻類について試験が実施され、その影響濃度が登録基準値を設定する際に用いられる。この講義では、本学で培養しているミジンコを用いて培養を行う。実習に用いる種は、オオミジンコ(Daphnia magna)とする。これは、国立環境研究所より分譲していただいた生物である。また、外来生物である。ミジンコは化学物質に対して感受性が高く、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)やOECDテストガイドラインなどで定められている生物試験や生態毒性試験の実験生物として用いられる。観察ポイントとしては、ミジンコが泳げなくなるかどうか、仔虫を生む数が少なくなるかどうかの2点が最も基本となる。ここでのポイントは、エンドポイントとして繁殖影響や致死影響の他に、異常行動があることを知ることとする。つまり、観察者の技術(あるいは主観)が結果に影響している可能性がある。
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③ 水産動植物の毒性試験では、魚類、甲殻類等、藻類について試験が実施され、その影響濃度が登録基準値を設定する際に用いられる。この際に、試験方法は、OECDテストガイドライン201に準拠して実施される。対象とする藻類は、緑藻のRaphidocelis subcapitata、NIES 35株を用いる。この藻類は、ノルウェー原産の浮遊性のプランクトン種であり、培養が容易で増殖が速く、化学物質に対する感受性も高いため、世界中で標準試験種として毒性試験に使用されてきた。データが蓄積されるに伴い、比較に便利という理由でも使用されるようになった。概して、初めての実験には最適である。第10回と第12回の講義において詳細は解説するが、除草剤では藻類やウキクサ等水生植物に対する毒性が特徴的に高いため、一次生産者とそれ以外で毒性影響の感受性分布が分かれる。また、殺虫剤は節足動物に対する毒性が特徴的に高いため、節足動物とそれ以外で分布が分かれることが知られている。この講義の実習では、試験対象物質に、3, 5ジクロロフェノール(3, 5 - DCP)という標準物質を用いる。除草剤ではないが、一次生産者の農薬への感受性の特徴をおさえる。ここでのポイントは、藻類への影響の観察方法といえる。例えば、生物が影響を受けたかどうかを評価する際に、致死影響は比較的評価しやすいエンドポイントとなる。それは、死亡か生存かといった単純な判断指標となるためである。しかし、藻類の場合、(死亡という概念自体も当てはまりが悪いが)生細胞数を計測することは困難である。それは、細胞としては機能していないが形はあるといった状況や、そもそも細胞数が多過ぎて計測が困難といったことからいえる。この場合、クロロフィル蛍光といった現象を測定する技術が代用できる。この方法自体については、第10回の実習において、実機を用いながら解説する。
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キーワード
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① 生態毒性試験 ② オオミジンコ ③ ムレミカヅキモ ④ リングテスト ⑤ OECDテストガイドライン
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:生態影響評価実験においては、評価手法の内容の理解とともに、実験の技術を身につけることも重要と言える。しかし、これは自宅や大学での空きコマ中に練習することはできない。そのため、レポートにまとめることで、作業のイメージを持つことが大切となる。また、実習で学んだ手順をレポートに書くことで、手順を覚えながら、自身の理解が欠けている箇所も確認できるようになる。また、自身で読んでも理解できない手順は、他者が読んでも当然理解できない。他者が読んでも同じ作業を実施できるように書くことが重要である。このように、書いて、読み直し、修正するといった作業を繰り返すことで、頭で理解でき、それが実験の技術向上につながる。よって、第3部の実習では、各回において実施した作業をレポートに書くことを復習課題とする。今回は背景と方法として、生物種と、テストガイドラインについてまとめることとする。
予習:配布するミジンコの培養実習の手順書を読んでおくこととする。
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9
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生物への影響濃度②_オオミジンコを用いた成長評価実験
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、第3部で扱う生物のうちの1種目として、オオミジンコを用いての成長評価実験を実習形式で行う。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-12。 (2) コマ用オリジナル資料【別冊】M4培地調製P. 1-5 (3) コマ用オリジナル資料P. 13-14。 (4) コマ用オリジナル資料P. 15-16。
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」、2「コマ用オリジナル資料【別冊】」
主題細目② 教材3「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材4「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) OECD (2012) OECD Guidelines for the Testing of Chemicals, Section 2: Test No. 211: Daphnia magna Reproduction Test. Organisation for Economic Co-operation and Development, Paris. P 1−P 9. (2) OECD (2012) OECD Guidelines for the Testing of Chemicals, Section 2: Test No. 211: Daphnia magna Reproduction Test. Organisation for Economic Co-operation and Development, Paris. P 16−P 17.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「OECD (2012)」
主題細目② 参考2「OECD (2012)」
主題細目③ 参考1「OECD (2012)」、2「OECD (2012)」
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コマ主題細目
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① 水界で用いられる代表種として甲殻類ミジンコ ② ミジンコの培養 ③ ミジンコの計数
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細目レベル
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① 供試ミジンコは、実習開始時に 24 時間齢未満のものを用いる。また、結果のばらつきを減らすため、親ミジンコの1回目の産仔によるものは使用しない。供試ミジンコは、健康に飼育された親世代(例えば、高死 亡率、雄及び抱卵嚢の出現、1回目の産仔までの期間の遅延、変色等の飼育時に何らかのストレスを受けた兆候がないもの)から得られたものを用い、また、すべて同じ系統のものを用いることとする。通常では、供試ミジンコを得るための親世代のミジンコは、試験条件(光・温度・水)と同じ条件下で飼育されなければならない。ただし、本実習では、試験条件下の違いによる成長の違いを確認するため、試験条件はチームを組んだ学生間で相談し、決定するものとする。もし、試験に用いる水が通常のミジンコを飼育する際に用いられるものと異なる場合は、 試験開始前にじゅん化期間を設けるとよい。じゅん化させるには、試験開始前に最低48時間、ミジンコを試験温度の試験用水で飼育し、生まれた仔虫を試験に用いるようにする。ただし、本実習ではM4培地を使用することとする。ここでのポイントとしては、ミジンコの観察ポイントである器官や、動きを確認することとする。
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② ミジンコの個体数増殖実験について、講義担当教員が準備した実験開始から1週間後の経過を、実体顕微鏡を用いて観察する。上記のコマ主題細目で紹介した観察方法をもとに、1週間培養したミジンコの様子を観察する。実体顕微鏡を用いて、動きや、色などを観察する。観察のポイントとして、遊泳について観察する。これは、ミジンコの急性遊泳阻害試験を実施した際の観察ポイントである。遊泳阻害とは、ミジンコが、試験容器を穏やかに動かしても15 秒間泳げない状態をいう。実際に観察をすると分かりやすいが、ミジンコは常に動き回っている様子が観察できると思う。遊泳阻害の他にも、行動や外見の異常が見られるかもしれない。ここでのポイントは、気がついた点を、全員と共有することで理解を深めることとする。
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③ ミジンコの個体数増殖実験について、実験開始から1週間後の経過を、実体顕微鏡を用いて観察する。1週間培養した後のミジンコの総産仔数を計数する。OECDテストガイドライン211を参考に行うこととする。OECDテストガイドライン211では、試験期間が21日間で、妥当性基準は、1親あたり総産仔数が60個体以上とある。これから鑑みるに、1週間では産仔数が3個体程度であると考えられる。目視で数えられない数ではないため、各自で何個体に増えているかを計数する。この際に、試験条件によっては、親個体が死んでいる可能性もある。得られた結果は、各自の試験条件とともに、全員と共有する。これにより、最適な試験条件や、OECDテストガイドライン211に記載されている試験条件との違いによる影響を確認する。ここでのポイントは、培養条件によって繁殖状況に影響があるかを理解することとする。そのため、OECDテストガイドライン211に記載された培養条件を熟読しておく必要がある。
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キーワード
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① 親個体 ② 仔個体 ③ ハンドリング ④ OECDテストガイドライン211 ⑤ 培養条件
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:生態影響評価実験においては、評価手法の内容の理解とともに、実験の技術を身につけることも重要と言える。しかし、これは自宅や大学での空きコマ中に練習することはできない。そのため、レポートにまとめることで、作業のイメージを持つことが大切となる。また、実習で学んだ手順をレポートに書くことで、手順を覚えながら、自身の理解が欠けている箇所も確認できるようになる。また、自身で読んでも理解できない手順は、他者が読んでも当然理解できない。他者が読んでも同じ作業を実施できるように書くことが重要である。このように、書いて、読み直し、修正するといった作業を繰り返すことで、頭で理解でき、それが実験の技術向上につながる。よって、第3部の実習では、各回において実施した作業をレポートに書くことを復習課題とする。今回は結果として、培養条件によって繁殖にどのような影響が観察されたかをまとめることとする。
予習:配布する生態毒性の手順書を読んでおくこととする。
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10
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生物への影響濃度③_藻類を用いた生態毒性試験
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、第3部で扱う生物のうちの2種目として、藻類を対象とする。生態毒性試験として藻類を用いての化学物質からの曝露影響評価実験を実習形式で行う。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料【別冊】_毒性試験P. 5-6。 (2) コマ用オリジナル資料P. 1-2。
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料【別冊】_毒性試験」
主題細目② 教材1「コマ用オリジナル資料【別冊】_毒性試験」
主題細目③ 教材2「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) OECD (2011) OECD guidelines for the testing of chemicals: 201 Freshwater alga and cyanobacteria growth inhibition test. Organisation for Economic Co-operation and Development, Paris. P 1−P 12.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「OECD (2011)」
主題細目② 参考1「OECD (2011)」
主題細目③ 参考1「OECD (2011)」
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コマ主題細目
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① 細胞の増殖と増殖曲線の作成 ② 生態毒性試験の手順と実験濃度の設定 ③ 試験開始
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細目レベル
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① 細胞培養を行うと、増殖の見られない遅滞期を経て、増殖が活発になる対数増殖期に入る。正常な細胞では、培養容器いっぱいまで増殖すると増殖停止し、飽和密度に達する。本学で講義担当教員が継代培養をしている状況の結果から、およそ2×10^7 cells / mL程度になると、増殖が停止すると思われる。スタート時の藻類の密度に依存するが、5×10^5 cells / mL程度から始めると、およそ1週間で2×10^7 cells / mL程度に達する。細胞培養を始めた後に、細胞数の変化を経時的に追いかけて描いたものが増殖曲線である。得たデータを用いて実際に描いてみると分かりやすいが、縦軸に細胞密度をおいて、対数軸で表記すると直線を描く事ができる。実習での継代培養でもその傾向を確認できる予定のため、全員で経過を確認する。なお、生物を扱っているため、思い通りの結果にならないこともある。それを防ぐために、複数のサンプルを作成するが、万が一増殖が悪い場合は、なぜそうなったのかについて議論する。ここでのポイントは、指数対数増殖といった藻類の増殖方法の特性を理解することと言える。
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② 試験設計においては、被験物質の水溶解度や分解性、オクタノール・水分配係数などの物理化学性に関する情報が必要となる。水溶解度は試験濃度の上限設定のための参考とする。濃度反応関係の解析は、水溶解度以下の範囲のデータのみを使用する。本実習の参照物質は、感受性検定のための標準有機化学物質として、3, 5-ジクロロフェノール(3, 5 - DCP)を使用する。水溶解度が高く、分解性や吸着性も少ないため試験の実施が容易で再現性の高い物質である。また、その性状から国際的なリングテストにも使用されている物質である。この実習では、初めて試験を実施した際に妥当性を得られるかについて検証することを目的としているため、3, 5 – DCPを用いて、先行研究の結果と比較を行う。通常の毒性試験におけるデフォルトの濃度設定は、公比3.2の9 段階(1, 3.2, 10, 32, 100, 320, 1000, 3200, 10000 g/L)とする。除草剤の EC50 は多くがこの範囲内にあり、さらに水溶解度もこの範囲を大幅に超えるものは少ないからである。ただし、実際の実習では、学生の人数に合わせて濃度設定を調整することとする。ここでのポイントは、濃度設定においては基礎数学で学んだ等比数列の知識が求められていることといえる。すなわち、他の科目で学んだ知識の積み重ねがなければ、今回であれば実験や授業進行に、実社会においては業務に支障をきたすことになる。
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③ 試験はコントロール+濃度区5段階(0.7, 1.05, 1.58, 2.36, 3.54 mg/L)を6連で実施する。クリーンベンチ内で、100 μLと1 mLマイクロピペットを用いて3,5-DCP標準液をCSi培地で希釈し、Stock溶液を作成する。ここではセラムバイアルを用いる。クリーンベンチ内で、DMSO溶液は100 μLマイクロピペットを用いて予め決めた通りに試験管に分注する。加えた後すぐに試験管を回して撹拌する。クリーンベンチ内で、1×10^6 cells/mLに調製した前培養液は1 mLマイクロピペットを用いて1.0mLをそれぞれのマイクロプレートの適応するウェルに分注し、1×10^5 cells/mLで培養を開始する。測定は、マイクロプレートリーダーによって、クロロフィル蛍光を測定する。ここでのポイントは、作業スピードである。毒性試験は、その準備において様々な作業を行う。よって、準備段階で相応に時間を要する。しかし、藻類は、毒性物質の曝露が開始されればすぐにダメージを負うことになる。つまり、曝露から測定までに時間がかかりすぎると、スタート地点とする「曝露開始」時点ですでに、ある程度の毒性影響を受けていることになってしまう。この影響を最小限にするためにも、作業スピードが重要である。そのためには、作業前にマニュアルを整備し、作業を事前にしっかりと確認してから作業に臨むことが重要と言える。
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キーワード
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① 生態毒性試験 ② 3, 5 - DCP ③ マニュアル ④ マイクロプレートリーダー ⑤ クリーンベンチ
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:生態影響評価実験においては、評価手法の内容の理解とともに、実験の技術を身につけることも重要と言える。しかし、これは自宅や大学での空きコマ中に練習することはできない。そのため、レポートにまとめることで、作業のイメージを持つことが大切となる。また、実習で学んだ手順をレポートに書くことで、手順を覚えながら、自身の理解が欠けている箇所も確認できるようになる。また、自身で読んでも理解できない手順は、他者が読んでも当然理解できない。他者が読んでも同じ作業を実施できるように書くことが重要である。このように、書いて、読み直し、修正するといった作業を繰り返すことで、頭で理解でき、それが実験の技術向上につながる。よって、第3部の実習では、各回において実施した作業をレポートに書くことを復習課題とする。今回は解析と結果解釈までを行ったため、結論として毒性試験の結果から何が言えるかまでを記載することとする。
予習:次週は、生態系といった様々な種が存在する中での影響評価手法を解説する。生態系影響を考える際に、1種のみへの影響評価で良いのか、それとも複数種への影響評価が必要なのかについて、各自の考えをノートにまとめることを課題とする。
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生物への影響濃度④_結果解析演習
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、第3部で扱う生物のうちの2種目として、藻類を対象とする。そして、実験から得たデータを用いて解析を行い、手順の理解から結果の解釈までを解説する。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-13。 (2) コマ用オリジナル資料P. 14-15。 (3) コマ用オリジナル資料P. 16-20。
教具:PC
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 農業環境技術研究所 化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2014)河川付着藻類を用いた農薬の毒性試験マニュアル32から33ページ. (2) 農業環境技術研究所 化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2014)河川付着藻類を用いた農薬の毒性試験マニュアル33から34ページ. (3) 農業環境技術研究所 化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2014)河川付着藻類を用いた農薬の毒性試験マニュアル34から37ページ.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「農業環境技術研究所(2014)」
主題細目② 参考2「農業環境技術研究所(2014)」
主題細目③ 参考3「農業環境技術研究所(2014)」
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コマ主題細目
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① 増殖速度の計算 ② 濃度反応関係の解析 ③ 結果の解釈
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細目レベル
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① 藻類の細胞密度の測定値から、ブランク値を引く。ブランク値は無処理区の繰り返しの測定値の平均値とする。直線的に増殖している期間(t''日からt日にかけて)の増殖速度(/day)を計算する。計算式は「増殖速度 = (ln (xt) – ln (xt''))/ (t - t'')」とする。ここで、計算期間は0時間から72時間(0日から3日間)とする。算出した増殖速度は、横軸を試験経過日数、縦軸を増殖速度として、時間経過と増殖速度の関係を図で示す。曝露試験結果について、濃度反応関係EC50を算出する。なお、EC50の算出には、比増殖速度を用いる。比増殖速度は、増殖速度をコントロール試験の増殖速度の平均値で割ったものである。なお、試験の妥当性評価の計算には、増殖速度をもとに値を算出する。ここでのポイントは、直接的な「増殖量」ではなく、「増殖速度」を使用している点にある。増殖速度は、1日あたりの分裂回数と同義である。生物が単位時間あたりに消費するエネルギーの一定割合を次世代の生産に使うとすると、この増殖速度は呼吸速度とも比例関係にあるといえる。化学物質の影響が生物体の代謝速度にも影響すると考えると、その阻害効果は比例関係にある増殖速度の変化から算出することが正しいと言える。
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② 第4回で学んだ通り、どの量の物質を与えたときに、どのような種類の生態影響が、どの程度の強さで起こるかという関係を、用量−反応関係と呼ぶ。この用量-反応関係における反応には、成長阻害や死亡などの影響がある。様々な反応について、用量を横軸にとり、反応を縦軸にとって図示することで、用量-反応曲線を描くことができる。これにより、物質の用量から影響を予測することが可能となる。この曲線は非線形回帰で解析され、その結果からシグモイドカーブ(S字曲線)描く。例えば、半数影響濃度(EC50)と呼ばれる指標は、縦軸に影響を受ける割合を置いた際の、カーブの0.5となる値のことを示す。用いられる関数は「Y = 1/(1 + exp(a + b×logX))」で示される。具体的には、非線形最小二乗法を用いてロジット式に回帰を行い、EC50、EC10とそれぞれの信頼区間を計算する。これを手計算することは困難なため、統計ソフト「R」を用いながら、実際に得たデータを用いて、半数影響濃度の計算と作図を行う。ここでのポイントは、用量−反応関係を図に示しながら説明できるようになることといえる。
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③ 本実習では、EC50を算出すると同時に、試験の妥当性を評価する。OECD ガイドラインにおいては、コントロール試験における 3 つの妥当性基準が示されている。1.試験期間の増殖率が 16 倍以上であること。2.増殖の直線性、すなわち試験期間中の1日毎の増殖速度の変動が35%以下(連毎に計算して、最後に平均値をとる)であること。3.繰り返しの精度、すなわち増殖速度の繰り返しにおける変動が7%以下であること。以上となる。ただし、この基準の値は標準の試験生物種である緑藻R. subcapitataについてのものである。この妥当性基準を満たさない場合、有効なデータとしての取り扱いはできない。万が一、妥当性基準を満たさなかった場合でも、EC50は参考値として算出することはできる。また、増殖速度の計算期間を変更してみるなど、チャレンジはできる。得たEC50の値を先行研究の結果と比較し、どのような値であるかについて議論するところまでをおさえる。
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キーワード
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① 増殖速度 ② 比増殖速度 ③ ロジット式回帰 ④ 妥当性 ⑤ EC50
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:生態影響評価実験においては、評価手法の内容の理解とともに、実験の技術を身につけることも重要と言える。しかし、これは自宅や大学での空きコマ中に練習することはできない。そのため、レポートにまとめることで、作業のイメージを持つことが大切となる。また、実習で学んだ手順をレポートに書くことで、手順を覚えながら、自身の理解が欠けている箇所も確認できるようになる。また、自身で読んでも理解できない手順は、他者が読んでも当然理解できない。他者が読んでも同じ作業を実施できるように書くことが重要である。このように、書いて、読み直し、修正するといった作業を繰り返すことで、頭で理解でき、それが実験の技術向上につながる。よって、第3部の実習では、各回において実施した作業をレポートに書くことを復習課題とする。今回は解析と結果解釈までを行ったため、結論として毒性試験の結果から何が言えるかまでを記載することとする。
予習:次週は、生態系といった様々な種が存在する中での影響評価手法を解説する。生態系影響を考える際に、1種のみへの影響評価で良いのか、それとも複数種への影響評価が必要なのかについて、各自の考えをノートにまとめることを課題とする。
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生物への影響濃度⑤_種間感受性差を考慮した評価手法
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、第3部の中でもより高度な解析の回となる。ここまでは単一種に着目をしてきたが、今回からは種間の感受性の違いを考慮した上での化学物質の生物影響をどのように評価していくかを第12回と第13回の講義で解説する。今回は、理論を中心に解説する。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-10。 (2) コマ用オリジナル資料P. 11-22。 (3) コマ用オリジナル資料P. 23-24。
教具:PC
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 国立研究開発法人農業環境技術研究所化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2016)【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析,P. 2-4. (2) 国立研究開発法人農業環境技術研究所化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2016)【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析,P. 8-9. (3) US EPA. ECOTOX Knowledgebase. https://cfpub.epa.gov/ecotox/
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「農業環境技術研究所(2016)」
主題細目② 参考2「農業環境技術研究所(2016)」
主題細目③ 参考3「US EPA」
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コマ主題細目
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① リスク評価における統計学的手法の必要性 ② 種の感受性分布(SSD)とSSDを用いたリスク評価 ③ SSDでの解析に向けたデータ収集
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細目レベル
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① まず、現行のリスク評価における問題点から整理する。1つ目に、ハザード比(HQ = PEC/AEC)では、リスクを定量的に表現できない、2つ目に、不確実性が十分に考慮されていない点が挙げられる。現状では、HQが1を上回る場合においてリスクありと評価されている。しかし、HQが2の場合と、HQが10の場合は、後者は5倍リスクが高いと表現できるかは微妙である。これは、PECにしろ、比較に用いられる生物影響値であるAECにしろ、試験デザインによって「不確実係数」が掛け算されることによって値が大きく代わるためである。つまり、HQは、不確実係数の大きさ(つまり試験結果ではなく試験デザイン)に依存していることがわかる。次に、PECにしてもAECにしても、地域固有性が考慮されていないが問題と言える。これは、第2部で学んだ通り、PECの算定シナリオが1つの架空シナリオであることと、第10回と第11回で学んだ通り、生物が特定種であることに起因している。環境は複雑であり、画一的なものは存在し得ない。この場合、これらを考慮しなければ、得られたHQは1よりも「大きくなるかもしれない」といった可能性が常についてまわる。これらを解決するためには、「基準値(HQ=1)よりも大きい小さい」といった考えよりも、確率論的に、どの程度の確率で影響があるのかといった議論が求められる。これが、リスク評価における統計学的手法の必要性と言える。ここでのポイントは、『どの程度の確率で』といった一般的な解釈が、リスク評価においても求められていることを理解することにある。
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② 1つの生物種で影響が無視できない濃度を知ったとしても、生態系全体には、より物質から影響を受けやすい種がいる可能性はある。生態リスク評価では、すべての種を守れなくても、大多数は保護したいということが目標となる。しかし、すべてを知ることは実際には不可能である。そこで、種の感受性分布(SSD)という手法を用いて評価する方法が有効となる。ある一定数以上の毒性データが揃っていれば、環境中濃度と影響を受ける種の割合との関係を推定して表現できることになる。経験則となるが、多数の生物種の感受性は対数正規分布に適合することが知られている。これを累積確率分布として表現し、種間の感受性差を統計学的に表現することが、SSDである。これが種の感受性分布の基本的な考え方である。ここでのポイントは、先週からの予習課題にも関連するが、複数種への影響評価を行わなければ、生態系への影響を評価をするとは言い難いといった点にある。一方で、環境中に生息するすべての生物に対して実験を行うことは不可能である。その状況の中で、実際には生態系とは言い難いものの、複数種の影響値を考慮して、統計学的にその種間の差を補完することで生態系への影響評価を行うといった考え方がSSDである。この考え方をおさえる。
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③ SSD解析では、複数種の生物における実験データ(毒性データ)が必要となる。しかし、主題細目①と②でもみたように、多くの生物に対して生態毒性試験を実施することは実験者に負担が多く、また生態系全てと考えると、その試験実施は不可能である。そのため、実験値は先行研究の値を用いることが一般的といえる。その際に使用できるものとして、データベースがある。SSD解析に使用する種は、天然の生物群集からのランダムサンプリングであることが基本的な前提となっている。そのため、得られる毒性データは恣意的に抜き出したりせずに全て使用することが原則となっている。つまり、SSDの解析結果は毒性データベースの量と質に依存する部分が大きい。データベースとしては、ECOTOXデータベースが使い勝手が良い。これはUS EPAが公開しているもので、原著論文にまで辿り着きやすい。そのため、信頼性の高いデータも得ることが可能と言える。ここでは、ECOTOXデータベースの使い方を、講義担当教員と一緒に操作することで学ぶ。
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キーワード
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① HQ ② HC5 ③ 種の感受性 ④ ECOTOXデータベース ⑤ 確率論
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:この回では、現行のリスク評価における課題と、複数種への影響値を用いて解析を行うSSDの考え方について学んだ。特にキーとなることとしては、SSDの考え方における種感受性差というものである。これは、対数正規分布に適合するといったテクニカルな点ではなく、どの種がどのような影響を受けやすいといった特徴をもつかの理解といえる。例えば、除草剤は、一次生産者には影響が出やすいが、甲殻類には影響が出にくい。この場合、SSDを作成する際には、種を同じ分布曲線にいれてしまうと、そもそもの影響特性が異なるため、分布曲線はフィッティングが悪くなってしまうことは考えやすいと思う。このようなSSDを扱う際の注意事項をよく確認し、ノートにまとめることとする。
予習:、「国立研究開発法人農業環境技術研究所 化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析」をインターネットで検索し、ダウンロードする。余力があれば、添付されているエクセルを展開し、どのような操作かを確認する。
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13
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生物への影響濃度⑥_SSD解析演習
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は、第3部の中でもより高度な解析の回におけるPCを用いた解析となる。エクセルを使用するため、PCでの操作は比較的簡単である。しかし、その理論は第12回の講義で学んだ通り複雑である。理論を確認しながら解析を進める。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-9。 (2) コマ用オリジナル資料P. 10-15。 (3) コマ用オリジナル資料P. 16-23。
教具:PC
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 国立研究開発法人農業環境技術研究所化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2016)【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析,P. 29-33. (2) 国立研究開発法人農業環境技術研究所化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2016)【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析,P. 35-43. (3) 国立研究開発法人農業環境技術研究所化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2016)【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析,P. 74-76.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「農業環境技術研究所(2016)」
主題細目② 参考2「農業環境技術研究所(2016)」
主題細目③ 参考1「農業環境技術研究所(2016)」、3「農業環境技術研究所(2016)」
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コマ主題細目
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① SSDで用いるデータの取り扱い ② SSDの作図 ③ SSDの解釈
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細目レベル
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① 第12回で収集した急性毒性試験のEC50、LC50値を対数正規分布に適合させて、SSDの解析 を行う。殺虫剤については甲殻類や昆虫類等の節足動物に対して特に毒性が高く、SSDは節足動物のグループとそれ以外の種のグループで明確に分離される。また、除草剤については藻類等の一次生産者に対して特に毒性が高く、SSDは一次生産者のグループとそれ以外の種のグループで明確に分離されることが知られている。このため、上記のような分類群によるグループ分けを行い、それぞれのグループに対してSSDの解析を行う。SSDの解析を行うために必要な最小 データ数はOECDによる生態影響評価のガイドラインに従い5つ以上とする。毒性データは属ごとに全て区間データとしてまとめ、対数正規分布のパラメータ(ln Meanとln SD)を最尤法にて推定する。同じ属で一つの毒性値しか得られない場合は、区間データ(10があれば、9.5から10.5など)として扱う。同じ属内で複数の毒性値がある場合に は最小値と最大値を用いて区間データとし、「>○○」などとなっている場合にはその最小値とその10倍の値を最大値として区間データとする。ここでのポイントは、データの扱い方をおさえる点とする。
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② 実際に、SSDの作図を行う。この作業は、PCを用いなければ実施できない。資料として、「国立研究開発法人農業環境技術研究所 化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析」をインターネットで検索し、ダウンロードするところから始める。この資料には、計算用エクセルファイルが添付されている。このエクセルファイルに基づき、農薬の中から、殺虫剤のフェニトロチオン(MEP)、フェンチオン(MPP)、ジノテフラン、殺菌剤のイプロベンホス(IBP)、除草剤のプレチラクロール、メフェナセットを対象に、SSDを計算して、作図する。ここでのポイントは、ただ単純な作業として捉えずに、どの値をどこに用いるかによって分布曲線がどう変化するかを、目で確認しながら作業することにある。確認を行うことで、誤った値を用いて解釈をしている場合も見落とさずに済むとともに、誤ったデータを使用した場合は異常な解析結果になることも理解することができる。
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③ SSD解析の理論を解説する。得られる結果として、HCpという指標値がある。これは、例えばSSDの5パーセンタイル値に相当する濃度(5%の種が影響を受ける濃度、つまり95%の種が保護される濃度)をHC5(5% Hazardous Concentration)と呼ぶものである。多数の種の感受性が対数正規分布に近似できる場合、p%の種が影響を受ける濃度HCpは次の式で表現される。 ln HCp = (ln Mean) + Kp∙(ln SD) Kpの値は正規分布表から求めることができる。例えば HC5を求める場合は K5=-1.65となる。ただしこれはデータ数が無限大に大きい場合である。実際にはn>5の限られたデータを用いて解析を行う。その場合Kpの値自体が分布として表現される。この値をksと置くと、計算式は次の通りとなる。 ln HCp = (ln Mean) + ksp∙(ln SD) 例えば、ks5値の5, 50, 95 パーセンタイル値は、n = 5の場合にはそれぞれ-4.20、-1.78、-0.82 となり、n = 15 の場合にはそれぞれ-2.57、-1.68、-1.11 となる。このように HC5-も分布として計算されるため、中央値に加えて 5~95 パーセンタイル値の範囲を信頼区間として計算する。n数が増えるにつれてその信頼区間の幅は狭くなる。通常HC5と言った場合は、HC5の50パーセンタイル値、つまり中央値のことを指す。ここでのポイントは、HC5がひとつの指標値となっており、生態系の95%は保護するという立ち位置にあることを理解することといえる。つまり、ゼロリスクを追い求めているわけではないことを再確認する。
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キーワード
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① EC50 ② エクセル ③ 農薬 ④ HCp ⑤ 信頼区間
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:この回では、第12回における理論の学習からの発展として、PCでの計算というテクニカルな部分を行った。エクセルでの操作は、PCの初心者でも比較的スムーズに作業が進んだと思う。その一方で、作業が単純であると、どこかでミスをしていても気づかないケースもあったと思う。代表的なものとして、データに用いるべき生物種の選択ミスがある。除草剤に対して、一次生産者と甲殻類を混ぜてSSDを描いてしまうと、その作用機序の特性の違いから、フィッティングが悪くなってしまう。そのため、分けて作図をしなければならない。この点に注意をして、課題として提示した農薬と、解析に必要な生物種の一覧を用いて、自宅で解析することを被験物質とする。
予習:次週からは第4部として、これまでの講義で得た知識をもとに前進した内容となる。今回までに、環境中濃度側と生物影響濃度側に対して、確率論的な解釈の必要性をそれぞれに対して考えてきた。次週は、両者を組み合わせての確率論的な環境リスク評価について学ぶ。よって、第7回でのPECでの確率論的解釈と、第13回での生物影響における確率論的解釈について、理論と課題を授業資料を参考にしながらノートにまとめることを予習課題とする。
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14
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まとめ①_物質循環へのリスクについて確率論的な解釈
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回からは第4部として、この講義におけるまとめを行う。今回は、自然環境中の物質循環に人工物が入った際の環境リスク評価の考え方として、確率論を用いた解析および解釈を解説する。ここでは特に、第2部における環境中濃度の空間分布と、第3部における生物影響側における種感受性分布を組み合わせた確率論的なリスク評価を行う。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-13。 (2) コマ用オリジナル資料P. 14-17。 (3) コマ用オリジナル資料P. 18-21。
教具:PC
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 谷地俊二,永井孝志,稲生圭哉(2017)全国350の流量観測地点を対象とした水田使用農薬の河川水中予測濃度の地域特異性の解析.日本農薬学会誌 42, 1-9. (2) 国立研究開発法人農業環境技術研究所化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2016)【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析,P. 52-56. (3) 国立研究開発法人農業環境技術研究所化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト(2016)【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析,P. 74-76.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「谷地ら(2017)」、2「農業環境技術研究所(2016)」
主題細目② 参考2「農業環境技術研究所(2016)」
主題細目③ 参考2「農業環境技術研究所(2016)」、3「農業環境技術研究所(2016)」
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コマ主題細目
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① SSDと環境中濃度のばらつきを組み合わせた評価 ② リスク評価手法の種類 ③ 確率論的リスク評価の計算演習
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細目レベル
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① 第3部の講義において、生物影響側における種感受性差を考慮した影響評価手法を解説した。しかし、確率論的リスク評価では、生物影響側だけで分布を使用しても十分とはいえない。つまり、曝露側の分布も合わせて示すことが望ましい。SSD は生物種間の感受性差を表現したものであるが、第2部(第6回と第7回)の講義で学んだ通り、PECの方も地域ごとに差がある。これも分布として表現できる。この曝露と毒性の両者の変動性を定量化して、リスクを確率として表現する方法が、確率論的リスク評価といえる。PEC算定に用いるパラメータの日本全国的な地域変動を確率分布として表現し、それを SSD と重ね合わせた場合に、二つの曲線の重なる部分の大きさがリスクの大きさとなる。そして、ある割合の種が影響を受ける濃度レベルの超過確率をカーブで表現し、そのカーブの下の面積を計算することで、影響を受ける割合の期待値を求めることができる。これをEPAF(Expected Potentially Affected Fraction)と呼び、指標として用いることができる。このように生態リスクを EPAFで表現することで、農薬ごとのリスクを定量的に比較可能となる技術を学び、新しい知見としておさえる。ここでのポイントは、第2部と第3部で扱ってきた環境中濃度と生態影響濃度の確率論的な解釈を融合させて、確率論的なリスク評価とするといった考え方にある。
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② ここでは、リスク評価の手法として、3つのタイプを紹介する。1つ目は、決定論的リスク評価である。決定論的リスク評価とは、環境中濃度も生態影響濃度も固定値を使用する考え方である。つまり、環境中濃度と生態影響濃度の単純比較となるため、最も単純な評価法といえる。環境中濃度の値としてPECもしくは河川水モニタリングデータ、生態影響濃度としてSSD解析から得られたHC5を用いる。結果としてリスクの有り無しが二者択一的に判断される。2つ目は、半確率論的リスク評価である。半確率論的リスク評価とは、環境中濃度は固定値としてPECもしくは河川水モニタリングデータのピーク濃度を用いるが、生態影響濃度はSSDをそのまま分布として活用し、影響を受ける種の割合を計算する手法である。この手法は、環境中濃度が固定値であるため、任意地点におけるリスク評価を行う際には分かりやすい手法といえる。注意点として、得られた値については、リスク同士の比較目的に使用するものである点と言える。評価の目的やシナリオによって、得られた値については議論を重ねる必要がある。3つ目は、確率論的リスク評価である。確率論的リスク評価では、環境中濃度も生態影響濃度も分布を使用する考え方である。この手法を用いることで、空間分布も考慮した影響を受ける種の割合を考えることが可能となる。ここでのポイントとしては、半確率論的リスク評価手法や確率論的リスク評価においても、生態系の回復といった点は考慮していないことを理解した上で、利活用することにあるといえる。また、あくまでも効率的なリスク管理対策を考える上で有用であるもので、値が〇〇以下であれば安全、〇〇以上なら危険などの判断に用いるものではない点に注意が必要である。
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③ ここでは、実際に半確率論的リスク評価と確率論的リスク評価を実際に計算することとする。資料として、「国立研究開発法人農業環境技術研究所 化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析」をインターネットで検索し、ダウンロードするところから始める。この資料には、計算用エクセルファイルが添付されている。このエクセルファイルに基づき計算を行う。まずは、エクセルファイルに格納されている生物影響濃度のパラメータを用いて計算を行い、使用方法に慣れることとする。次に、第13回の講義で整備した任意の地域における生物の種構成をもとにしたパラメータを用いてSSDを計算し、第7回の講義で用いたその該当地点における環境中濃度の実測値(あるいは予測値)を用いて影響を受ける種の割合(PAF)を計算する。それらの結果をもとに、既存のリスク評価手法である決定論的リスク評価の値(環境省が公開する水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準とし 環境大臣の定める基準の設定に関する資料を参考)と比較し、環境リスクの表現や、その結果がどう異なっているかを議論する。ここでのポイントは、計算値はあくまで計算値として、考えることは実験者自身であることを再確認することとする。コマ主題細目でのポイントの繰り返しとなるが、あくまでも効率的なリスク管理対策を考える上で有用であるもので、値が〇〇以下であれば安全、〇〇以上なら危険などの判断に用いるものではない点に注意が必要である。
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キーワード
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① PEC ② SSD ③ PAF ④ 決定論的リスク評価 ⑤ 半確率論的リスク評価
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:今回の演習では、PCを用いた半確率論的リスク評価を中心に計算を行った。この技術を確実に修得することを被験物質とする。つまり、「国立研究開発法人農業環境技術研究所 化学物質環境動態・影響評価リサーチプロジェクト【技術資料】農薬の生態リスク評価のための種の感受性分布解析」をインターネットで検索し、ダウンロードし、改めて自身で計算し、慣れることとする。復習におけるポイントとしては、計算によって値が得られたことに満足するのではなく、リスクの定量化によって、リスク低減対策にむけて有効な見える化のツールとして利用できることを意識していただきたい。つまり、どこで、どのように使用するべきかといった点も、授業を振り返りながら考えることを復習課題とする。
予習:次週はこれまで学んできた物質循環の概念や専門用語、そこから派生するリスク評価手法を再確認する。各自の講義資料やノートを見直すことを予習課題とする。
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15
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まとめ②_総合演習
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科目の中での位置付け
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本講義は、物質循環の基礎的な知識から、人工物が関与した場合といった応用的な知識を、座学と実習による体験によって段階を追って理解を深めていく。具体的には、第1回の講義から第5回の講義までは、物質循環の流れや基本的な考え方をおさえることを主軸として展開される(第1部)。第6回の講義から第7回の講義までは、第1部での理解をもとに、物質循環と環境リスクを結びつける上で重要な、環境中の物質濃度を考える際の理論や技術を修得することを目的として展開される(第2部)。第8回の講義から第13回までの講義では、第1部での理解をもとに、物質循環の中における生物への影響について、座学と実際に生物を扱った実習をもとに展開される。実習によって、講義で得た知識から、使える技術へと昇華することを目指すこととする(第3部)。第14回の講義と第15回の講義は環境リスクの考えをもとにした物質循環の考え方のまとめとする(第4部)。第4部では、第1部で学んだ理論や概念を、第2部と第3部で修得した技術によってデータを作り、それらを融合させることを行う。これにより、物質循環を解析する中で、生態学と確率論を持ち込んだリスク管理の視点も得ることできる。今回は本講義のまとめとして、これまで学んできた物質循環の概念や専門用語、そこから派生するリスク評価手法を再確認する。
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【教材・教具】 (1) コマ用オリジナル資料 P. 1-8。 (2) コマ用オリジナル資料P. 9-36。 (3) コマ用オリジナル資料P. 37-46。
【教材・講義レジュメとコマ主題細目との対応】 主題細目① 教材1「コマ用オリジナル資料」
主題細目② 教材2「コマ用オリジナル資料」
主題細目③ 教材3「コマ用オリジナル資料」
【参考】 (1) 第1回から第5回の配布資料. (2) 第6回から第7回の配布資料. (3) 第8回から第13回の配布資料.
【参考とコマ主題細目との対応】 主題細目① 参考1「第1回から第5回の配布資料」
主題細目② 参考2「第6回から第7回の配布資料」
主題細目③ 参考3「第8回から第13回の配布資料」
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コマ主題細目
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① 第1部のまとめ:自然環境における物質循環と人工物による影響 ② 第2部のまとめ:環境中における物質濃度の考え方と評価手法 ③ 第3部のまとめ:環境中における生態系影響へのリスク評価手法
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細目レベル
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① 第1部では、暮らしと物質循環として、自然環境における物質循環とそれによって受けているサービス、そして、その循環の中に人工物が入った場合の環境への負荷について概観してきた。自然資本の利用によって人間の生活は成り立っており、これらは生態系サービスと呼ばれるものである。次に、物質循環の例えとして炭素循環を挙げる。炭素循環には人間の活動によって発生する分も含まれ、人間の活動に起因する分については減少させるための対策が取られている。世界潮流としては、カーボンニュートラルが挙げられる。これは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、植林、森林管理などによる吸収量を差し引いて、合計を実質ゼロにするといった取り組みである。このような自然環境中における物質循環に、人工物による負荷が加わるケースを知ることが、暮らしとの関連性を考える上で必要である。そのような環境中への負荷について、生態系への影響を考える手法として、リスク評価がある。このリスク評価は、環境中濃度と生物影響濃度の比較によって行われる。この回でのポイントとしては、自然界での物質循環を理解した上で、その循環機能を利用した取り組みが社会に実装されていることへの理解と、その評価手法の理解といえる。
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② 第2部では、環境中の濃度として、人間活動によって自然界に放出される物質を中心に、その濃度をどのように得るかを学んだ。環境中の物質濃度を得る際に、実際に調査して濃度を得る方法(実測値)と、予測する方法(予測値)がある。実測値は、その地点の濃度を得るために重要な手法である。よく用いられる方法として、橋上からバケツを落として採水するグラブサンプリング法がある。ただし、多大な労力が発生することや、同時に複数の地点を調査することが不可能といった問題もある。予測値は、予測モデルを用いることで、同時に多数の濃度を得ることが可能となる。これは、環境中予測濃度(Predicted environmental concentration:PEC)と呼ばれ、パラメータごとに数値を決定して予測される。ただし、そのパラメータの値に不確実性が多く伴う場合は予測精度への懸念が問題となる。ここでのポイントとしては、どちらの方法が良いといった議論ではなく、どのような目的があって、その方法を選択するべきかといったことへの理解と言える。例えば、全国レベルで網羅的に濃度を知りたいとした場合において、実測値を集めることは、労力的にも、サンプリングのタイミングの違いによるバラツキといった不確実性から、適切な手法とは言い難い。一方、すでに任意地点での観測が必要とされている場合においては、モデル予測よりも実測値による調査の方が、状況に即したデータを得ることができる。このような、目的に応じて手法を選ぶことへの理解が必要である。
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③ 第3部では、生物への影響濃度として、実際に生物を扱いながら、試験方法の理解と指標値算出の演習を行った。まずは、専門用語として、「エンドポイント」がある。これは、例えば、発がん性や、対象生物の成長・生存・繁殖といった、毒性の指標に対する項目のことである。毒性の指標には、「無毒性量、NOAEL:No observed adverse effect level」、「最小毒性量、LOAEL:Lowest observed adverse effect level」、「無影響濃度、NOEC:Non observed effect concentration」、「最低影響濃度、LOEC:Lowest observed effect concentration」「半数致死濃度、LC50:Lethal concentration, 50%」、「半数致死量、LD50:Lethal dose, 50%」、「半数影響濃度、EC50:Effective concentration, 50%」が代表的なものとしてあげられる。次に、実際の生態毒性試験によって得られたEC50について、これは計算値であることを確認する。この指標値は、実験の濃度設定に依存しないため、他の結果と比較する際にも有効な値と言える。この値をもとに、環境中における基準値が策定されるが、この値はあくまで1種の生物影響値でしかない。よって、生態系を保護の対象とした際には対応しきれない。この課題の解決法としてSSDがある。ここでのポイントは、専門用語の理解と、さまざまな指標値がある中で、目的に応じてその指標値を選ばなければいけないことへの理解と、適切に選択するための知識が求められていることを理解することとする。
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キーワード
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① 物質循環 ② リスク評価 ③ 環境中濃度 ④ 生態影響濃度 ⑤ SSD
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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復習・予習課題
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復習:ここまでのまとめとしての授業を展開した。この中で、専門用語の理解は必須であり、確認がなされた。理論の箇所については、自然環境における物質循環では物質の流れ、リスク評価では環境中濃度と生態影響濃度の比較といった手続、環境中濃度では実測値と予測値の求め方、生態影響濃度では指標値の算出方法、そしてSSDなどの確率論的手法においては計算手順と使用における注意点などが解説された。これらを、今一度整理して、他者へ適切に説明できるようにすることが復習課題となる。ポイントとしては、第1部からの授業の流れに沿って、確認することが望ましい。どの回も、それぞれ独立した内容ではなく、第14回に向かって積み上げ式に知識の拡充が行われたことは理解できたと思う。その流れを意識して、単純にひとつひとつを暗記するのではなく、各回における「この方法や論には〇〇のような課題がある。それを補うものが次の回で紹介された〇〇である」といった授業の流れを確認しながら、全体を確認すると良い。
予習:なし。
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