区分 環境データサイエンス科目 社会環境科目 社会環境基本科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
専門性 理解力 実践力
カリキュラム・ポリシーとの関係
専門知識 教養知識 思考力
実行力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
多様化する環境問題や地域社会の諸問題に関心を持ち、環境・情報・社会に関連する幅広い基礎知識と専門的な理解を深めると共に、学際的な柔軟性を有し、実践的な能力を有する。グローバルな視野と研究調査力を持ち、昨今の情報社会に貢献できる力を有する。企業・地域社会などのあらゆるコミュニティに寄与する組織的な活動能力を有する。
科目の目的
本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
到達目標
グローバル化(グローバリゼーション)が現代社会のさまざまな領域においてどのような影響をもたらしているのかを、グローバル化とはどんな現象・状態の指すのかという点と、グローバル化が地域社会に対してどんな影響をもたらしており、それに対して地域社会側はどのように対処しようとしているのかという点に言及しながら説明できること。具体的には、後に示す履修判定指標を参照すること。
科目の概要
第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
科目のキーワード
グローバル化(グローバリゼーション)、国際政治・経済体制、マクドナルド化、多国籍企業、反グローバリゼーション運動、もうひとつのグローバリゼーション、グローバリゼーションの3つのタイプ
授業の展開方法
本講義では、パワーポイントやワードで作成した資料を用いる。パワーポイントとワード資料は併用されることもあるし、どちらかだけを使用することもありえる。授業内では、メモを取れるように筆記用具を準備しておくこと。実際の授業進度にもよるが、第8回と第15回の「まとめ」の授業では、小テストを実施する予定である。これは各自が授業の理解度を測るためにおこなうものであり、履修判定には利用しない。予習や復習を前提とするため、毎回必ずコマシラバスを読んでくること。
オフィス・アワー
【月曜日】4限(後期のみ)、【木曜日】3限(前期のみ)、【金曜日】3限(前・後期共通)
科目コード ENS606
学年・期 3年・前期
科目名 グローバル化と地域社会
単位数 2
授業形態 講義
必修・選択 選択
学習時間 【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目 なし
展開科目 なし
関連資格 なし
担当教員名 谷川彩月
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 グローバル化とは何か 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
上記のような位置づけの中で、本コマではグローバル化とは何なのかを理解するための基礎的な内容を説明する。

コマ主題細目①マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 1-9.

コマ主題細目②マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 10-14.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 15-21.
コマ主題細目 ① グローバル化とは何か ② グローバル化の定義 ③ グローバル化の本質とは
細目レベル ① 「グローバル化(グローバリゼーション)」という言葉の発祥は1960年代までさかのぼることができるが、この言葉が世間や学術界での注目を本格的に集め始めたのは1990年代に入ってからである。それは、この言葉が地球というひとつの惑星に住む私たち人類の社会生活の相互的な依存性がますます強まってきていることをもっともうまく捉えていたからである。特に、グローバリゼーション(ここでは参考図書に準拠して「グローバリゼーション」という表現を用いる。以下同様。)という言葉は、2001年9月11日に起こった「アメリカ同時多発テロ事件」をきっかけとしてますます影響力を増すこととなった。ここでは、この事件をグローバリゼーションを考えるきっかけとして紹介し、この事件や首謀者を通して、どんなグローバリゼーションのありようが見えてくるのかを説明する。
② 「グローバリゼーション」という言葉は、一般書でも研究書でも、過程、状態、システム、勢力や時代を描写するための用語としてさまざまに使用されてきた。これらの競合するレッテルの間には意味の相違がかなりあるため、無節操に用いればしばしば意味が不明確になり、混乱を招くこととなる。そこで、本科目では、参考図書にもとづき、「グローバリゼーション(過程)」と「グローバリティ(状態)」を区別する考え方を紹介する。ここでは、グローバリティという言葉が、既存の多くの国境や境界線の意義を失わせるほど緊密かつグローバルな相互連関とフローが、経済・政治・文化・環境の面で存在することを特徴とするような社会的状態を意味することを理解する。
③ グローバリゼーションの本質がどの次元にあるのかについての学術的論争は、今日の「象の寓話」のポスト近代版である。グローバリゼーションをなおも単一の過程として考えるごく少数残る学者たちの間でさえ、社会生活のどの側面が、その現象の第一義的な領域を構成しているかについては対立している。 しかし、このように意見の相違があるとはいえ、探っていけば、グローバリゼーションの諸過程の中核的な性質を識別しようとする多様な学問的試みの中に、いくつか重複したテーマがあることがわかる。ここでは、これまでのグローバリゼーションの定義について、さまざまな学者や学説をいくつか参照することで、それらの差異と共通項について理解する。
キーワード ① グローバリゼーション ② アメリカ同時多発テロ事件 ③ ハイブリッド化 ④ グローバリティ ⑤ 「象の寓話」
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】 グローバリゼーションとはどういう意味で、グローバリティとはどういう意味かについて、それぞれ100字から200字程度で説明できるようにしておくこと。特に、従来使用されてきたグローバリゼーションという用語と、参考図書の筆者が提起しているグローバリティという用語の意味するところがどのように異なるのかについて説明できるようにしておくこと。
【予習】次回のシラバスを読み、わからない用語があった場合にはインターネット等で調べて事前に理解しておくこと。また、次回は世界史に関する内容が多くなるため、高校までで習った世界史の内容について復習しておくこと。インターネットで調べたり、図書館で関連書籍を借りることが望ましい。

2 グローバル化と歴史 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマではグローバリゼーションがこれまでどのように進行してきたのかという歴史的な側面に着目する。

コマ主題細目①マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 22-25.

コマ主題細目②マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 25-33.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 33-43.
コマ主題細目 ① グローバリゼーションとテクノロジー ② グローバリゼーションの歴史① ③ グローバリゼーションの歴史②
細目レベル ① グローバリゼーションが新しい現象であるのかどうか、 という問いに対する答えは、多くの人が、このグローバリゼーションという流行語から連想する。最近のテクノロジーや社会的構造につながる因果連鎖を、どこまで拡張するかにかかっている。 研究者の中には、意図して、グローバリゼーションの歴史的範囲の、その現代的な所特徴をとらえるために、1989年以降の時期、あるいは過去40年のポスト産業主義の時期に限定する者もいる。 ここでは、「新しいテクノロジー」とグローバリゼーションの関係性について概観し、「グローバリゼーションは新しい現象なのか?」という問いについて考えを深め、②および③において展開する歴史的考察に対する準備をおこなう。
② ここでのグローバリゼーションの歴史スケッチは、1万2000年ほど前、南アメリカの南端に狩猟・採集の小集団がたどり着いた頃から始まる。この出来事は、原人であった私たちのアフリカの祖先によって、100万年年以上も前に始められた、5大陸全てへの移住という長い過程の終わりを特徴づけるものである。 ここでは、紀元前1万年から始まる先史時代における人類の移動や、紀元前3500年から始まる前近代における文明間の交流や世界貿易、そして紀元1500年から始まる初期近代における白人による植民地支配や「資本主義世界システム」の形成までの歴史を振り返り、グローバリゼーション(=世界の人々のつながり)がどのように形成されてきたのかについて、世界史の観点から理解する。
③ 18世紀末までには、多くの国々が白人による植民地支配を受け、オーストラリアや太平洋の島々でさえも、ヨーロッパに支配された政治的、分、経済的、文化的な交流のネットワークにゆっくりと編入されていった。ヨーロッパ人は普遍的な法や道徳の世界的守護者という役割を自らに任ずるようになり、その文明的指導力を繰り返し主張したが、西洋社会の内部にも、また、西洋と「その他の地域」とのあいだにも存在した驚くべきほどの不平等や人種差別的な実践を意に介さないままだった。 ここでは、近代から現代に至るまでのグローバリゼーションの過程を概観し、1970年代初め以降に生じてきた世界規模の相互依存とグローバルな交流の劇的な創出と拡大、そしてそのペースがいかに加速していったかについて理解する。
キーワード ① テクノロジー ② 四大文明 ③ 世界宗教 ④ モダニティ ⑤ 植民地
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】「新しいテクノロジー」の例を複数個挙げ、それらが発達してきた歴史的経緯を調べてまとめておくこと。また、世界史について、特に人類の移動と世界貿易の形成、そしてヨーロッパ人による植民地支配の経緯に焦点を当てた説明ができるようにしておくこと。
【予習】次回のシラバスを読み、わからない用語があった場合にはインターネット等で調べて事前に理解しておくこと。また、次回は世界政治や世界経済に関する内容が多くなるため、高校までで習った現代社会の内容について、特に経済面について復習しておくこと。キーワードであるブレトンウッズ体制やIMF、世界銀行、WTOについてインターネットで調べたり、図書館で関連書籍を借りることが望ましい。

3 グローバル化と経済 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマではどのような経済体制が今日のようなグローバリゼーションを生み出したのかに着目する。

コマ主題細目①マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 44-56.

コマ主題細目②マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 56-60.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 60-65.
コマ主題細目 ① グローバルな経済秩序の出現 ② 多国籍企業のパワー ③ 国際経済機関の役割の増大
細目レベル ① 人々が経済的な生産を行い、商品交換を組織する方法に生じた諸変化は、現代における大転換の顕著な側面を代表するものである。経済のグローバリゼーションとは、地球全体にわたる、経済的相互関係の強化と拡大を意味する。資本とテクノロジーの膨大なフローは財貨やサービスの 貿易を促してきた。 現代の経済的グローバリゼーションは、第二次世界大戦の終結が近づいた頃、アメリカのニューイングランド、地方のブレトンウッズという小さな町で開催された連合国の経済会議において、新しい国際経済秩序が構想され、徐々に具現化されたことにまで遡ることができる。 ここでは、こうしたグローバルな経済秩序がいかにして現代に現れたかについて、貿易と金融の国際化の側面から理解する。
② 多国籍企業は、コマ主題細目の①で議論した近代初期の営利企業の現代版である。数カ国に子会社を有する強力な企業の数は、1970年の7000社から2006年の78,000社へと急増した。 多国籍企業は、その経済的パワーで国民国家と拮抗する存在になり、世界の資本投資、テクノロジー、国際市場へのアクセスのほとんどを手中に収めている。 国家のGDPと企業の売上高を比較すると、世界における上位100の経済のうち、42を企業が占め、国家は58であることがわかる。したがって、経済的グローバリゼーションを「企業優先のグローバリゼーション」ないし「 上からのグローバリゼーション」として特徴づけ、批判する人々が存在してきた事は、驚くにあたらない。
③ 経済のグローバリゼーションという文脈において、最もよく言及される3つの国際経済機関とは、IMF、世界銀行、WTOである。 これら3つの機関は、北世界と南世界との大きなパワー格差によって維持されている。グローバル経済のルールを策定及び実施する。特権的な地位を享受している。WTOについてはこの科目の後半で詳しく論じるので、ここでは残る2つの期間に焦点を絞って説明する。 IMFと世界銀行はブレトンウッズ体制から生み出されたものである。この2つの組織は、発展途上国が強く求める融資を提供することと引き換えに、債権国の意向を反映したいわゆる「構造調整プログラム」の実施を要求している。ここでは、この2つの組織がいかにして現在の経済のグローバリゼーションにおいて覇権を握っているかについて理解する。
キーワード ① 経済のグローバリゼーション ② ブレトンウッズ ③ 多国籍企業 ④ IMF ⑤ 世界銀行
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】キーワードの中でもブレトンウッズ体制、IMF、世界銀行、WTOについて、それぞれの目的を100字から150字程度で説明できるようにしておくこと。また、多国籍企業の例を複数個挙げ、それら企業の沿革を調べておくこと。
【予習】次回のシラバスを読み、わからない用語があった場合にはインターネット等で調べて事前に理解しておくこと。また、次回は世界政治に関する内容が多くなるため、高校までで習った現代社会およびヨーロッパ史の内容について、特に経済面と政治面を重点的に復習しておくこと。キーワードであるやウェストファリア条約や欧州連合についてインターネットで調べたり、図書館で関連書籍を借りることが望ましい。

4 グローバル化と政治 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマではどのような国際政治体制が今日のグローバリゼーションを促進したのかに着目する。

コマ主題細目①マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 66-72.

コマ主題細目②マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 56-60.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 60-65.
コマ主題細目 ① 近代国民国家システム ② 国民国家の終焉? ③ グローバルガバナンス
細目レベル ① 近代国民国家システムの起源は、17世紀の欧州における政治的展開にまで遡ることができる。1648年のウェストファリア講話条約の締結により、宗教改革の後に続いた欧州の主要な勢力間の一連の宗教戦争に終止符が打たれた。 ウェストファリア講和条約に続く数世紀の間に、政治的パワーのさらなる集中化、国家行政の拡大、職業外交官による外交術の発展、強制手段の国家独占が進んだ。 こうしたプロセスは、国家主権原理、国際的な政府間機構の影響力の増大、地域的及びグローバルなガバナンスの将来的な展望に関連する、一連の重要な政治的諸問題を提起した。ここでは、地球上の至るところで、政治的相互関係が強まり、拡大していく政治のグローバリゼーションについて、世界史の観点から理解していく。
② ここでは、国民国家がグローバリゼーションの拡大によって終焉を迎えるのかどうかについて、「グローバリゼーション誇張派」と「グローバリゼーション懐疑派」の2つのグループの主張を見ていく。 誇張派は、ウェストファリアモデルが事実上機能しなくなったことによって、近代国民国家システムがもはや存在し得ないと主張する。 しかし、 懐疑派は、政治こそが、特に政治的パワーを首尾よく動員することで、グローバリゼーションの諸力を解き放つ中心的役割を果たしたのだと強調する。 確かにグローバル市場は、しばしば、独自の国家的政策目標を設定し、独自の国内基準を貸すと言う政府の能力を掘り崩してきている。 しかし、他方で、そのような見解を受け入れたとしても、国民国家がグローバルな協力の活動に対して無力な傍観者になったとまでは必ずしも言えない。ここでは、以上のような論争についてそれぞれの派閥および参考図書の筆者の見解について理解する。
③ 政治のグローバリゼーションは、領土を超越したつながりを持つ諸機関やアソシエーションが交流し、それらが共通の規範や利害関心によって維持されていることに、最もよく表れている。 グローバルガバナンスの初期段階にある現在、こうした構造は、市町村や県などの地方自治体、地域ブロック、国際機構、民間部門における一国的・国際的なアソシエーションといったパワーセンターが、相互に結びついた、折衷的なネットワークに見立てることができる。 ここでは、地域レベルにおける多国間機構や協定が驚異的に普及してきた経緯について、 特にヨーロッパ圏における欧州連合の発展過程に着目してグローバルガバナンスとはどんなものであるかについて理解していく。
キーワード ① ウェストファリア条約 ② 国民国家 ③ グローバリゼーション誇張派 ④ グローバリゼーション懐疑派 ⑤ 欧州連合
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】キーワードの中でもウェストファリア条約、国民国家、欧州連合について、それぞれの概要を100字から150字程度で説明できるようにしておくこと。また、欧州連合が現在のかたちに至るまでの経緯を再度確認し、多国籍機関として役割について理解しておくこと。
【予習】次回のシラバスを読み、わからない用語があった場合にはインターネット等で調べて事前に理解しておくこと。また、マクドナルドやスターバックスといった多国籍のチェーン店について、その企業の沿革を調べておくこと。キーワードであるや「文化のアメリカ化」や「マクドナルド化」についてインターネットで調べたり、図書館で関連書籍を借りることが望ましい。

5 グローバル化と文化 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマでは今日的なグローバリゼーションの状況において、文化がどのように危ぶまれているのかに着目する。

コマ主題細目①マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 83-88.

コマ主題細目②マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 88-93.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 93-96.
コマ主題細目 ① グローバルな均一化 ② グローバリゼーションに対する差異化 ③ 言語のグローバリゼーション
細目レベル ① グローバリゼーションによって、世界中の人々は画一化するのだろうか、それともそれぞれの間の雑賀が進むのだろうか。この問題は、文化のグローバリゼーションという主題に関する議論の中で、最もよく想起されるものである。 文化の 均質化という仮説の支持者たちは、英米的な価値観と消費財の普及を「世界のアメリカ化」と呼び、 西洋的な規範と生活様式がより脆弱な諸文化を圧倒しつつあると論じる。 こうした「文化帝国主義」の初力に抵抗しようと真剣に試みている国々も いくつかあるとはいえ、アメリカの大衆文化の普及を押しとどめることはできないように思われる。ここでは、グローバリゼーションがもたらす文化の均一化について、特に「アメリカ化」の観点から理解する。
② 世界に強力な画一化傾向が存在すると認めることと、 世界に現存する文化的な多様性が失われる運命にあると主張することとは、全く別の事柄である。 例えば、社会学者のローランド、ロバートソンは、文化のグローバルなフローがしばしば、ローカルなニッチ文化を再活性化させると主張する。 したがって、ローカルな相違や独自性は、画一化をもたらす西洋的な消費主義勢力のために完全に失われるわけではなく、 独自文化の配置状況を創造する中で、むしろ依然として重要な役割を担っている。ここでは、 ロバートソンのいう、「文化のグローバリゼーションは、常にローカルな脈絡において生成する」という主張や、 文化的画一化の仮説を否定する代わりに提示された「グローカル化」の概念について理解する。
③ グローバリゼーションがもたらす文化的な諸変化を測定および評価する直接的な方法の1つとして、グローバルな言語使用のパターン変化についての研究をあげることができる。言語のグローバリゼーションとは、一部の諸言語が国際的なコミュニケーションでいっそう多く使用されるようになる一方で、 他の諸言語が目立たなくなり、使用者の減少によって消滅する場合さえあるような過程と見ることができる。 特に英語、中国語、スペイン語がグローバルな重要性を高めており、そのことが世界におけるその他の言語数の減少と明確な相関性を持つと仮定されている。ここでは、実際の世界における言語の分布状況を確認し、言語がいかなる均一化にされされているかについて理解する。
キーワード ① 「世界のアメリカ化」 ② マクドナルド化 ③ 文化帝国主義 ④ グローカル化 ⑤ 言語のグローバリゼーション
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】キーワードの中でも文化帝国主義、グローカル化、言語のグローバリゼーションについて、それぞれの概要を200字程度で説明できるようにしておくこと。また、現在の世界的な言語の分布状況について、どの言語がどの地域で使用されているかを、世界地図とともに理解しておくこと。
【予習】「移民」とはどのような人たちなのか、「外国人」という言葉にはどんな定義があるのか、現在の日本では移民や外国人とされる人びとはどのような立場にあるのか、そうした立場はどのような法律にもとづいているのかについて、現在の日本では移民や外国人をめぐってどのような問題が起こっているのかということについて、インターネットや図書館を利用して事前に調べておくこと。

6 グローバル化と移民 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマでは今日のグローバリゼーションの中で、移民や外国人がどのような状況にあるのかに着目する。

コマ主題細目①アンジェロ・イシ, 2022, 「移民とグローバルな人の移動:国際空港と9.11ち在日外国人の接点とは」千田有紀・菊地英明編著『グローバリゼーションと代わりゆく社会』北樹出版, 17-20.

コマ主題細目②アンジェロ・イシ, 2022, 「移民とグローバルな人の移動:国際空港と9.13ち在日外国人の接点とは」千田有紀・菊地英明編著『グローバリゼーションと代わりゆく社会』北樹出版, 20-23.

コマ主題細目③アンジェロ・イシ, 2022, 「移民とグローバルな人の移動:国際空港と9.13ち在日外国人の接点とは」千田有紀・菊地英明編著『グローバリゼーションと代わりゆく社会』北樹出版, 23-30.
コマ主題細目 ① 移動する人びと ② 空港からみる「移民」の扱い ③ 日本の「内なるグローバル化」
細目レベル ① 本コマで扱う「移民」とは、一体誰のことを指すのだろうか。誰が「移民」で、誰がそうでないかについては、定義の仕方によって大きく異なってくる。 例えば、企業から派遣を命じられてフランスに2年間滞在している駐在員に「あなたは移民ですか?」と聞けば、おそらく「何を言っているんだ」と嫌がられるだろう。しかし、国際移住期間(IOM)は、本人の意識に関係なく、他国に1年以上滞在するもの全てを「移民」と幅広く定義している。 同様に、屈指のグローバリゼーション論者であるアパデュライも移動する人びとを広義に捉えようとしている。ここでは、「移民とは誰なのか」という疑問から出発し、移動する人びとにはそれぞれに多様な来歴や由来があるということを理解する。
② 現代における人の移動を考える上で、文字通り「避けて通れない」場所が1つある。それは、各国の国際空港、厳密に言えば、空港内の出入国管理局である。一国に入国する「外国人」にとって、空港や入国手続きは通過点に過ぎないため、これまであまり学術的な検討が十分にされてきたとはいえない場所である。しかし、参考図書の筆者は世界各国の空港が、入国してくる人びとに対してどのような言葉を用いて出迎えているのかということに着目し、選ばれた言葉から移動する人びとに対する配慮や排除の意識を汲み取ろうとする。ここでは、国際空港において「外国人」がどのように言い表されているのかを知ることで、移民問題に関する理解を深めていく。
③ 本コマでは、日本国内の事情に目を向けて、「移民」あるいは「外国人」と呼ばれる人々が促す「内なる国際化」について考えてみたい。 まず、そもそも日本には何人くらい外国人が住んでいるのかという基本的な問いから始めたい。日本には、 どのぐらいの人数の外国人が住んでいるのだろうか。ここで問題なのは、「外国人」といっても、そもそもどういう人々を指しているのかということだ。 法務省は、毎年、日本に3ヶ月以上住む外国籍者の統計を発表しており、これが行政による様々な政策の基礎データとなっている。ここでは、どんな人が「外国人」だとどんな主体によってみなされているかということについて、さまざまな捉え方が存在することを理解する。
キーワード ① 移民 ② 難民 ③ 「外国人」 ④ Japanese Only ⑤ 在日○○人
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】現在、日本にどれぐらいの「外国人」が住んでいるのか、また愛知や自分の住んでいる地域にはどれぐらいの「外国人」が住んでいるのかを、インターネット上の統計情報などを利用して把握すること。
【予習】次回のシラバスを読み、わからない用語があった場合にはインターネット等で調べて事前に理解しておくこと。また、次回は地球環境問題に関する内容が多くなるため、ここ30〜40年の間にどんな地球環境問題が発生してきたのかを調べておくこと。特に、それらを解決するためにどんな国際政治的な対応がなされてきたのかに着目すること。また、キーワードであるアニミズムや人間中心主義についてインターネットで調べたり、図書館で関連書籍を借りることが望ましい。

7 グローバル化とエコロジー 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマでは今日の国際政治体制の中で、エコロジー的問題がどのように認識され、対応されてきたのかに着目する。

コマ主題細目①マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 97-98.

コマ主題細目②マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 98-107.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 107-112.
コマ主題細目 ① エコロジーの文化的背景 ② グローバルな環境悪化現象 ③ グローバルな環境協定
細目レベル ① 経済的・政治的要素に加えて、文化的価値観や背景は、自然環境に対する人々の見方を大きく左右する。 例えば、道教、仏教、そして、多様なアニミズム信仰に深く根ざしている文化では、すべての生物の間の相互依存を重視する。 他方、ユダヤ=キリスト教的な人間中心主義は、人間を天地万物の中心に起き、二元論的な価値観を色濃く含んでいる。近代において、自然は、人間の欲望を満たすために道具的に用いられる「資源」とみなされるようになった。 この人間中心主義的パラダイムを最も極端な形で反映しているのが、支配的な消費主義の価値観と信念である。ここでは、こうした東洋と西洋における宗教観の違いについて、主要な宗教を紹介しながら理解する。
② 21世紀が幕を開けた今では、地球上のあらゆる人々は、呼吸する空気、日々を左右する気候、口にする食料、そして 飲用する水を通じて、お互いに緊密に結びつけられていると言う事実をほとんど無視できなくなってきた。このように明確な相互依存の教訓にもかかわらず、 地球の生態系は、浪費的な生活スタイルを維持しようとする人間からの絶え間のない脅威にさらされ続けている。 こうした事態に関するおもな懸念は次の2つである。すなわち、制御の効かない人口増加と、特に北側世界における浪費的な消費パターンと関係している。ここでは、日々進行する環境悪化のグローバリゼーションについて、最も危険な兆候のいくつかを簡潔に考察していく。
③ 気候変動の深刻さについて、そしてグローバルなコミュニティーが気候変動に対応する最善の方法について、 市民たちの間でも、また学会においても相当の議論がなされてきている。 ここでは、主要なグローバル環境協定のリストを参照しながら、ここ30年に、地球温暖化およびグローバルな環境悪化の課題に関して、いかなる国際的な議論が起こってきたかという経緯を理解する。 ここで重要な点は、かなりの数の文書が作られ、議論が重ねられてきたにもかかわらず、国際協調のためのメカニズムはほとんど履行されていないと言う点だ。ほとんどの国際環境協定には、有効に施行するためのメカニズムが備わっていないのである。以上の点について、実例をあげながら解説していく。
キーワード ① アニミズム ② 人間中心主義 ③ 気候変動 ④ 人口増加 ⑤ 環境協定
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】キーワードの中でもアニミズム、人間中心主義について、それぞれの概要を特定の宗教名をあげながら200字程度で説明できるようにしておくこと。また、現在、国際的な環境協定としてどのような条約が締結されたり、取組みがなされているかについて、授業の内容をふまえながら追加的に調べておくこと。
【予習】次回およびこれまでのすべてのシラバスを読み、理解が不足していると考えられる箇所があった場合には事前にこれまでの配布資料を参照して理解を深めておくこと。また、次回は復習問題等の出題も予定しているため、これまでの小テストを再度解いてみたり、これまでキーワードとして指定されていた用語を100〜200字程度で説明することができるかを自己チェックしておくこと。

8 まとめ① 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマではこれまでの授業で学んだ内容を総括し、復習する。

コマ主題細目①マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 1-43.

コマ主題細目②マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 44-82.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 83-112.
アンジェロ・イシ, 2022, 「移民とグローバルな人の移動:国際空港と9.11ち在日外国人の接点とは」千田有紀・菊地英明編著『グローバリゼーションと代わりゆく社会』北樹出版
コマ主題細目 ① グローバル化の定義と歴史 ② グローバル化と経済・政治 ③ グローバル化と文化・環境
細目レベル ① 第1回では、「グローバル化とは何か」「グローバル化の定義」「グローバル化の本質とは」という3つの細目を扱い、第2回では、「グローバリゼーションとテクノロジー」および「グローバリゼーションの歴史①・②」を扱ってきた。これらの授業回では、まずグローバル化(グローバリゼーション)とはどんな現象・状態を指しているのか、そしてそれらの現象や状態はこれまで学術的にはどんなものであると論じられてきたのかというところから始まり、グローバリゼーションに対して誇張派と懐疑派という2つの派閥が存在していることを確認した。また、テクノロジーの発展が明らかにグローバリゼーションの加速化に影響を与えていることと、そのいっぽうで、グローバリゼーションという現象自体は古くは先史時代にまで遡ることができるということを確認した。ここでは、これらの内容について理解の定着や理解度を深めることを目的とする。
② 第3回では、「グローバルな経済秩序の出現」「多国籍企業のパワー」「国際経済機関の役割の増大」という3つの細目を扱い、第4回では、「近代国民国家システム」「国民国家の終焉?」「グローバルガバナンス」を扱ってきた。これらの授業回では、グローバリゼーションにおける経済体制と政治体制の密接な繋がりについて解説してきた。その中で、多国籍企業というのは現在のグローバリゼーションを象徴する存在のひとつであること、そして本大学の位置する愛知県にはトヨタという世界有数の多国籍企業が立地しており、地域社会にとってグローバリゼーションが無視できない状況であることを確認した。さらに、こうしたグローバル経済の発展は国民国家という従来的な想定を揺るがしかねない事態を引き起こしつつあり、グローバリゼーションにおいて経済と政治はもはや切り離すことができない状況にあることも確認した。ここでは、これらの内容について理解の定着や理解度を深めることを目的とする。
③ 第5回では、「グローバルな均一化」「グローバリゼーションに対する差異化」「言語のグローバリゼーション」3つの細目からグローバリゼーションと文化の関わりを解き明かした。第6回では、「移動する人びと」「空港からみる『移民』の扱い」「日本の『内なるグローバル化』」という観点から移民について学んだ。つづく第7回では、「エコロジーの文化的背景」「グローバルな環境悪化現象」「グローバルな環境協定」を扱ってきた。これらの授業回では、グローバリゼーションは文化の均一化を促すのか、それともそうした均質化の波の中でも地域社会ごとの差異化は起こりうるのかという点について、具体的な事例をふまえつつ学んだ。また、グローバルに進行しつつある環境問題について概観し、それらの原因や対策、国際的な環境協定にはどのようなものがあるのかについて学んだ。ここでは、これらの内容について理解の定着や理解度を深めることを目的とする。
キーワード ① ハイブリッド化 ② ブレトンウッズ体制 ③ ウェストファリア条約 ④ 文化のアメリカ化 ⑤ 内なるグローバル化
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】本日の配布資料やこれまでの配布資料を読み返して、理解度や知識の定着度についてもう一度自己チェックをしておくこと。なお、授業で学んだ内容にとどまらず、追加的な情報を自分で調べることによって、授業内容についてさらに深く理解することができるようになるため、インターネットや図書館を利用して授業で学んだ内容に関連する話題について自己学習しておくこと。
【予習】「遺伝子資源」とは何であるのか、遺伝子資源についていつごろからどのような議論がなされてきたのか、それらの議論はどのような立場からどのような人びとを避難/擁護してきたのかについて、インターネットや図書館を利用して調べておくこと。これらの事象について500字程度で事前にまとめておくことが望ましい。

9 グローバル化と食と農① 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマでは次のコマとの連続回で、今日のグローバル化が食と農の分野にどのような影響を与えているかに着目する。

コマ主題細目①松原洋子, 2003, 「遺伝子」, 西川長夫・大空博・姫岡とし子・夏剛編『グローバル化を読み解く88のキーワード』平凡社, 15-17.

コマ主題細目②松原洋子, 2003, 「遺伝子」, 西川長夫・大空博・姫岡とし子・夏剛編『グローバル化を読み解く88のキーワード』平凡社, 15-17.

コマ主題細目③マリー=モニク・ロバン, 2008, 「モンサントの不思議な食べもの」
コマ主題細目 ① 遺伝子資源 ② GMO ③ モンサント
細目レベル ① グローバリゼーションは食と農とどのように結びついているのか。実は、食と農の分野はグローバリゼーションの影響を最も受けている分野のひとつといえる。本コマでは特に「遺伝子」という切り口からグローバリゼーションと食と農の関係性を概観する。1990年代以降、「遺伝子」はグローバリズムと反グローバリズムの衝突において大きな争点となってきた。経済グローバリ ズムと結合した遺伝子ビジネスの拡大を追求する先進国・多国籍企業と、これに反対する南の途上国およびNG0の対立は、現在、グローバルな環境問題と生命倫理のポリティクスに揺さぶりをかけている。ここでは、遺伝子の問題において焦点となっているのは「生物資源」としての生物の利用と所有の問題であるということについて、以上の観点から理解する。
② 1970年代以降のバイオテクノロジーの発達によって、伝統的な品種改良の限界を超えた遺伝子改変生物(GMO)が開発されるようになった。遺伝子組換え (GM)作物もGMOの一種である。従来、生物そのものは特許の対象とならなかったが、1980年に米国連邦最高裁が遺伝子組換えで作られた微生物の特許を認めたのを皮切りに、80年代には他の先進諸国でもGMOに対する特許が認められるようになってきた。80年代末には、DNA塩基配列そのものについても有用性が明確であれば特許取得が可能になった。こうして医薬、 医療、農畜産、食品などバイオ産業関連の多国籍企業や研究機関は、地球上に存在するすべての生物に、多様な遺伝資源を含む「生物資源」としての可能性を見出すようになった。
③ 前項までで確認してきた、遺伝子資源とGMOの問題について、現在世界中から批判を受けているのが多国籍企業であるモンサント社である。アメリカに本社を構えるアグロバイオ企業であるモンサント社は、世界の遺伝子組み換え作物市場の90%を占めるグローバル企業である。自然界の遺伝的多様性や食の安全、環境への影響、農業に携わる人びとの暮らしを意に介さない企業活動を行っているとして、モンサント社は世界中で批判の対象となっており、こうした批判は反グローバリゼーション運動と密接に関わっている。本コマでは、映像資料として「モンサントの不自然な食べもの」を視聴し、どんな企業活動がどのような視点から批判を浴びているのかについて理解する。
キーワード ① 遺伝子資源 ② 伝統的知識 ③ GMO ④ COP10 ⑤ モンサント
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】モンサント社について、授業で学んだことをふまえつつ、インターネットや図書館を利用して追加的に情報収集をおこなうこと。特に、モンサント社がおこなうGMOの生産や販売が誰にとっての利益となり、誰にとっての不利益になりえるのかという点に着目すること。
【予習】インド出身の学者・社会運動家であるヴァンダナ・シヴァについて、インターネットや図書館を利用してその来歴や著書などを調べておくこと。また、グローバリゼーションが発展途上国や南側諸国で営まれる農業に対してどのような影響を与えているかについても調べておくこと。特に、反グローバリゼーション運動とどのように関連しているのかという観点から調べておくこと。

10 グローバル化と食と農② 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマでは前のコマとの連続回で、今日のグローバル化が食と農の分野にどのような影響を与えているかに着目する。

コマ主題細目①アンドリュー・ジョーンズ, 2012, 『グローバリゼーション事典:地球社会を読み解く手引き』明石書店, 31-32.

コマ主題細目②アンドリュー・ジョーンズ, 2012, 『グローバリゼーション事典:地球社会を読み解く手引き』明石書店, 225-226.

コマ主題細目③古沢広祐, 2020, 「進展するグローバル世界:3つのパラダイムとフードレジーム」『食・農・環境とSDGs』農文協, 77-87.
コマ主題細目 ① グローバリゼーションにおける社会的不公正 ② ヴァンダナ・シヴァによる批判 ③ フード・ウォーズ
細目レベル ① 農業は、グローバリゼーションの文脈において、地域的、地球的規模の双方で、重要な議論の領域となってきて いる。それゆえ、(経済の)グローバリゼーションに対する重要な批判のーつは、農業をめぐって提起されてきた。世界中で産業化された農業の開発が進み、生産量の水準は増加している。にもかかわらず、発展途上国の貧しい農民たちは、グローバルノースにおける高収益市場からは締め出されたままである。さらに、農業市場と資源は巨大なトランスナショナルな企業によってますます牛耳られるように なっている。結果として、多くの発展途上国では、換金作物の生産が持続不可能な形で行われ、除草剤の使用が増加し、小農民間での借金が増加している。いままで貧しくとも食料自給を果たしていた地域にまで、資本集約的農業や企業統制型農業が拡大していることへの批判もある。
② ヴァンダナ・シヴァは、革新的なインドの知識人で、長期にわたる環境主義者であり運動家である彼女は、自然から権利を奪い天然資源を管理するような、近代や科学技術、そしてグローバル資本の権力構造に対しさまざまな批判を行い、グローバリゼーションの論争に大きな貢献をはたしている。1990年代を通じて彼女の関心は、経済のグローバリゼーションとトランスナショナルな企業がもたらす、グローバルな天然資源への悪影響について描くことに広がった。彼女は、トランスナショナルな企業が世界の貧困国の動植物についての生物資源の特許を取得したことを厳しく非難してきた。本コマでは、前回に引き続き、遺伝子資源を題材として扱うが、ヴァンダナ・シヴァによる実践という部分に特に着目する。
③ 食・農の分野に関して、英国のティム・ラングらは、20世紀の食料生産を特徴づけてきた生産主義・パラダイムからの転換が起きつつあると捉え、その転換をライフサイエンス・パラダイムとエコロジー・パラダイムの対抗・対立(フード・ウォーズの時代的推移)として描いている。 彼らは、産業化を進める中で、最新生命科学の手法を駆使して問題解決の道筋を見出していく方法か、産業化へ編重することなく、個々人の健康と環境とのつながりを自覚するライフスタイルを尊重して、社会関係や自然調和による自律的な再編方向化という重大な岐路に現代の食と農は立っていると捉える。 ここでは、食と農をめぐるパラダイムとして、生産主義パラダイム、ライフサイエンスパラダイム、エコロジーパラダイムの3つがあることを理解する。
キーワード ① 社会的不公正 ② ヴァンダナ・シヴァ ③ フード・ウォーズ
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】グローバリゼーションにおける社会的不公正はどのようなかたちで起こるのかを300字程度で説明できるようにしておくこと。この際、グローバルな地理的関係(グローバルノース、グローバルサウス)と、経済的な格差を紐付けて論じること。なお、授業内で扱った具体例について言及してもよい。
【予習】トヨタ自動車について、インターネットや図書館を利用して調べておくこと。その際には、企業としての沿革や歴史だけでなく、現在地球上のどこにどれくらいトヨタ自動車の工場や関連企業が立地しているのか、トヨタ自動車はどんな人びとに購入されているのかについても調べること。また、現在豊田市には外国人がどのくらい住んでいるのか調べること。

11 グローバル化と愛知 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマでは今日のグローバル化が愛知県や豊田市およびトヨタ自動車にどのような影響を与えているかに着目する。

コマ主題細目①丹辺宣彦,2014, 「変貌する豊田と研究の視点」丹辺宣彦・岡村徹也・山口博史編著『豊田とトヨタ:産業グローバル化先進地域の現在』東信堂, 2-14.

コマ主題細目②丹辺宣彦,2014, 「産業グローバル化先進地域の経済活動と階層構成」丹辺宣彦・岡村徹也・山口博史編著『豊田とトヨタ:産業グローバル化先進地域の現在』東信堂, 16-40.

コマ主題細目③米勢治子・土井佳彦・山口博史,2014, 「 多文化共生に関わる市民活動」丹辺宣彦・岡村徹也・山口博史編著『豊田とトヨタ:産業グローバル化先進地域の現在』東信堂, 284-316.
コマ主題細目 ① トヨタと豊田の歴史 ② トヨタと労働者 ③ トヨタと外国人コミュニティ
細目レベル ① 愛知県豊田市に本社を置くトヨタ自動車は、日本を代表する企業であるだけでなく今や世界を代表する多国籍企業となった。本コマでは、自動車会社としてトヨタの歴史と、自治体行政としての豊田市のこれまでの歴史をふりかえり、いかにして豊田市が産業グローバル化先進地域となったかを理解する。 2005年4月に豊田市は周辺6町村を合併し、新豊田市行政が誕生した。これと同時に市は地方自治区制度を導入し、旧市内に6区、編入された町村に各1区を置き、旧来の自治体制を継承・再編し、その下で新たな自治施策、市民活動施策を展開しようとしている。こうして新体制を導入した新豊田市であったが、旧豊田市においても自治体とトヨタ自動車とは強い関連があった。ここでは、以上の歴史的経緯について理解することを目的とする。
② トヨタと労働者についてさまざまな先行研究が存在する。たとえば、豊田市はトヨタ自動車による「地域独占」と「地域支配」を受けている「くるま社会」の城下町であるとする研究がある。また、グローバル化との関連では、トヨタという会社が海外展開し、日本以外の国に工場や支社を置くようになるという海外へ出ていくグローバル化の様態があるいっぽうで、トヨタやトヨタ関連企業を働き場所としようとする外国人が多く流入してくるという地域社会のグローバル化も起こった。こうした双方向的なグローバル化は、労働者や地域社会にどんな影響を与えてきたのだろうか。ここでは、トヨタの海外展開の歴史や豊田市および愛知県に流入してくる外国人労働者、また外国人労働者一般が抱える問題などについて理解する。
③ トヨタ本社が立地していることで、豊田市は必然的に産業グローバル化先進地域となり、トヨタを抱える愛知県もまた国内有数の外国人コミュニティが形成される地域となった。豊田市には保見地区という日系ブラジル人が多数集住している場所があり、そこでは多文化共生の側面から多様な問題が発生している。こうした諸問題に対して、豊田市が行政として対応したり、市民がボランティア活動の一環として対応するなど、地域社会のグローバル化は地域の多様な主体の参加を必要とする。ここでは、豊田市における外国人コミュニティの現状や、地域社会のグローバル化に付随して発生する問題、あるいはそうした問題をどのように解決するべきかということについて理解する。
キーワード ① トヨタ ② 企業城下町 ③ 入管法 ④ 外国人労働者 ⑤ 外国人コミュニティ
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】トヨタと豊田市がどのような関係にあるのかを、特に「豊田市」という自治体の名称に触れながら説明できるようにすること。また、グローバルな大企業が立地することが地域社会にとってどのような影響をもたらすのかを外国人という用語を用いながら説明できるようにすること。
【予習】現在までに世界中でグローバリゼーションに対してどのような反対運動がなされてきたかについて、インターネットや図書館を利用して調べておくこと。また、「もうひとつのグローバリゼーション」が何を意味しているのかについても概要をつかんでおくこと。

12 反グローバル化と地域社会 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマではこれまで学んできたグローバリゼーションに対する抗議活動である反グローバリゼーション運動に着目する。

コマ主題細目①アンドリュー・ジョーンズ, 2012, 『グローバリゼーション事典:地球社会を読み解く手引き』明石書店, 225

コマ主題細目②アンドリュー・ジョーンズ, 2012, 『グローバリゼーション事典:地球社会を読み解く手引き』明石書店, 40, 258.

コマ主題細目③アンドリュー・ジョーンズ, 2012, 『グローバリゼーション事典:地球社会を読み解く手引き』明石書店, 35.
コマ主題細目 ① 民営化と地域社会 ② 反グローバリゼーション運動 ③ もうひとつのグローバリゼーション
細目レベル ① 経済のグローバリゼーションを推し進める力として、現代社会で非常に強い影響力を持っているのが新自由主義である。新自由主義の特徴として、規制を嫌い、企業の営利活動を最優先させようとする点があげられる。ここでは、こうしたグローバリゼーションと新自由主義の親和性に着目し、なかでも地域社会にさまざまな影響を与えうる公共サービスの民営化について解説する。公共サービスの中でも、水に関係するインフラは生命を維持するためになくてはならないものである。一部の先進国では、この水インフラの民営化が急速に進み、それによってさまざまな問題が浮上した。それらの問題を解決するために、「水を取り戻す」運動がおこなわれた。ここでは、水をひとつの事例として、グローバリゼーションや新自由主義が地域社会に対してどのような影響を与えうるのかを理解する。
② 反グローバリゼーション運動とは、1990年代初めに現れた経済のグローバリゼーションの過程に抵抗しようとする組織やグループの緩やかな連合体のことである。グローバルな規模の反グローバリゼーション運動の起源は、1994年初めのメキシコ南部のチアパス州でのサパティスタ蜂起だとされている。 その後、反グローバリゼーション運動は、第一義的には、G8やWTOの会議での一連の大衆の抗議を通して、より拡大されたグローバルな運動へと結実していった。 こうした運動の一貫性については、疑問を呈する研究者もいるが、新自由主義的でグローバルな資本主義に対する批判において、反グローバリゼーション運動がより成熟して効果的なものになりつつあると述べる論者もいる。ここでは、反グローバリゼーション運動の歴史を概観しながら、この運動が何を訴えているのかを理解する。
③ もう一つのグローバリゼーションは、ある形の相互連関の増大(一般的な意味でのグローバリゼーション)を支持する点でより積極的な捉え方であるが、 民主主義や経済的正義、環境保護、あるいは、人権といった価値を単なる、経済的関心よりも優先することを要求する。こうした意味で、もう一つのグローバリゼーションの支持者は、 新自由主義的な経済のグローバリゼーションに対する抗議の反グローバリゼーション運動による批判を、多くの点で共有している。ここでは、反グローバリゼーション運動ともうひとつのグローバリゼーションの共通点と相違点に着目し、どのようなグローバリゼーションに対してどんな批判や対策がとられてきたのかを理解する。
キーワード ① 民営化 ② 新自由主義 ③ 反グローバリゼーション運動 ④ 経済のグローバリゼーション ⑤ もうひとつのグローバリゼーション
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】民営化、新自由主義、経済のグローバリゼーションについてそれぞれの意味内容と弊害を150字程度で説明できるようにすること。また、これまで起こってきた反グローバリゼーション運動について年表を作成・確認しながら知識の定着に努めること。
【予習】これまでの講義資料やシラバスを再読し、どんな立場のグローバリゼーションが存在するのかということを、複数の観点から考えてみること。特に、グローバリゼーションによって利益を享受する者と反対に不利益を被る者について、それぞれの立場とグローバリゼーションがどのように関連するかを考えてみること。インターネットを利用したり、図書館で関連書籍を借りて事前知識を増やしておくことが望ましい。

13 グローバル化のイデオロギー 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマではこれまで概観してきたグローバリゼーションを包括するかたちで、どのようなグローバリゼーションのイデオロギーが存在するかに着目する。

コマ主題細目①マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 113-131.

コマ主題細目②マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 131-142.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 142-150.
コマ主題細目 ① 市場派グローバリズム ② 正義派グローバリズム ③ 聖戦派グローバリズム
細目レベル ① イデオロギーは、広く共有された理念とパターン化された心情からなる強力なシステムであり、社会で影響力のある集団から心理として受容されている。ここでは、 今日のグローバリズムに見られる3つのタイプについて解説する。 1つ目は、市場派グローバリズムである。過去30年間に、市場派グローバリズムのイデオロギーは、グローバルなパワーエリートによって体系化され、広められている。 グローバルなパワーエリートとしては、企業経営者、巨大多国籍企業の重役、企業ロビイスト、影響力あるジャーナリスト、広報の専門家、多くの一般大衆向けの書き手である知識人、有名人やタレントたち、国家官僚、政治家などがいる。 ここでは、彼らが主張する市場派グローバリズムの言説について理解をしていく。
② 20世紀の終わりに差し掛かった頃、グローバリゼーションに関する公共の議論の中で、市場派グローバリズムへの批判により一層の注目が向けられ始めた。 こうしたことの背景には、利潤目当ての企業戦略が、富と福利のグローバルな格差をどれほどひどく拡大させているのかが、強く認識されるようになったことがある。 こうした正義派グローバリストの勢力は、どのような人たちであり、どのようなイデオロギー的構想を持っているのだろうか。正義派グローバリズムは、社会正義運動としてにわかに知られるようになった。政治的主体や社会的な連帯に連なるような、政治上の理念や価値観に言及している。ここでは、市場派グローバリズムと対比するかたちで正義派グローバリズムがどのような主張を展開しているのかについて理解する。
③ 正義派グローバリズムによってIMFと世界銀行に反対する デモの波が新たに形成されようとしていた2001年9月11日、ハイジャックされた民間航空機3機が、ニューヨークの世界貿易センタービル、ワシントンDCのアメリカ国防総省の建物へと次々に衝突した。こうした テロ行為の思想的源泉であった聖戦派グローバリズムは多くの場合、自由主義ないし世俗的な世界からの物質主義的な蹂躙という体験への応答であると理解される。18世紀に神学者のムハンマド・イブン・アブドゥルワッハーブによって広められたイスラム復古主義に依拠し、ビン・ラディンと彼の信奉者たちは、イスラムの「純粋」かつ「真正」の形態の教えを世界中に広げようとする。ここでは、聖戦派グローバリズムについて以上の内容まで理解する。
キーワード ① 市場派グローバリズム ② 正義派グローバリズム ③ 聖戦派グローバリズム ④ グローバルな格差 ⑤ 社会正義
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】市場派グローバリズム、正義派グローバリズム、聖戦派グローバリズムがそれぞれ何を訴えているかという内容をそれぞれ150字程度で説明できるようにしておくこと。さらに、それらのグローバリズムがグローバルな格差や社会正義の問題とどのように関連しているのかについても説明できるようにしておくこと。
【予習】市場化という用語がどんな状況を指しているのか、それはいつごろから起こったとされているのかを調べておくこと。また、近年の国際的なテロ行為の代表的なものについていくつかニュースを読んでおくこと。また、次回はカール・ポランニーの著書について触れるため、インターネットや図書館を利用して彼についての基本情報を集めておくこと。

14 グローバル化の未来 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマではこれまでの授業を総括し、改めてグローバリゼーションとは何なのかということについて説明する。

コマ主題細目①マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 151-153.

コマ主題細目②マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 153-158.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 168-171.
コマ主題細目 ① テロとのグローバルな戦争 ② ポランニーによる市場化批判 ③ 19世紀型と20世紀型のグローバリゼーション
細目レベル ① ここでは、グローバル化の未来を考える材料として、テロとの戦いはグローバル化に影響を与えるのかという観点から考察する。 テロとのグローバルな戦いは、国際的な協力や相互依存のさらに、拡大した形態をもたらすのだろうか、それともグローバリゼーションの強力な推進力を止めることになるのだろうか。 一見すると、テロとのグローバルの戦争が長引くくらいでは、グローバリゼーションのように強力な一連の社会過程が減速したり停止することはほとんどありえないように思われる。 しかし、世界中の主要な空港や公安で国境警備が強化され、セキュリティーチェックがより厳重に実施されるようになったことで、旅行や国際貿易はより面倒なものになっている。ここでは、国際的なテロが頻発することが人々の移動にどのような影響を与えているのか、そしてテロとの戦いはどのようなものとして経験されてきたのかについて理解する。
② 政治経済学者の故カール・ポランニーは、20世紀前半の世界をとらえた社会的危機の諸根源を、市場を自由化し、グローバル化させようとした誤った営為に求めた。商業的利益が冷酷な市場論理を 通じて社会を圧倒的に支配するようになり、人々の経済行動はそれまでの社会関係から実質的に断ち切られたのである。自由市場の競争ルールは、人々の相互の義務からなる複合的な社会関係を破壊し、市民参画、互酬性、再分配といった社会に深く根ざした規範と価値を土台から掘り崩した。以上を論じたのがポランニー著『大転換』である。ここでは、『大転換』の内容を概観し、現代のグローバリゼーションに対する批判に通ずる指摘が20世紀前半の時点ですでに提示されていたことについて理解する。
③ ここでは、ポランニーの議論を概観した後に、19世紀型と20世紀型のグローバリゼーションがどのように異なるかについて整理をする。 19世紀半ばから1910年代、あるいは20年代にかけても、世界は今日と同様のグローバリゼーションを経験していた。これを19世紀型(第1期)グローバリゼーションと呼ぶ。 一方、1930年代から70年代前後までは、それ以前やそれ以降とは異なるシステムが機能していたと見ることができ、70年代から今日にかけて20世紀型のグローバリゼーションが再び頭をもたげたものといえる。ここでは、19世紀型のグローバリゼーションはなぜ途絶え、19世紀型と20世紀型のグローバリゼーションはどこがどのように異なるのかということについて理解する。
キーワード ① テロとの戦い ② 『大転換』 ③ 市場化 ④ 埋め込み ⑤ 19世紀型と20世紀型のグローバリゼーション
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】テロとの戦いが増加する中で、国際空港での国境警備が厳しくなり、それが私たちに対してどんな影響を与えているのかについて具体例をあげながら説明できるようにしておくこと。また、ポランニーの『大転換』ではどのようなことが論じられていたのかを、現代のグローバリゼーションのあり方と結びつけて議論できるようになっておくこと。
【予習】次回およびこれまでのすべてのシラバスを読み、理解が不足していると考えられる箇所があった場合には事前にこれまでの配布資料を参照して理解を深めておくこと。また、次回は復習問題等の出題も予定しているため、これまでの小テストを再度解いてみたり、これまでキーワードとして指定されていた用語を100〜200字程度で説明することができるかを自己チェックしておくこと。

15 まとめ② 科目の中での位置付け 本科目では、「グローバル化(グローバリゼーション)」とは何なのかを理解することを通して、地域社会への影響や地域社会側からの対抗策について考えることを目的とする。グローバル化はどんな要因によってもたらされたのか。グローバル化は国際社会や国際政治、そして国際経済にどのような影響を与えたのか。そして、グローバル化は地域社会にどのような影響を与えたのか。地域社会ではどんな問題が生じているのか。本科目では、こうした内容を理解することで、グローバル化と地域社会がどのような関係性にあるのかを考えていく。
具体的には、第1回では「グローバル化とは何か」と題して、今後の授業内容を足がかりとなる基礎的な部分を学ぶ。次に、第2回から第7回までは、グローバル化と関連して、歴史、経済、政治、文化、移民、エコロジーといった社会の諸領域に目を向け、それらの領域がどのようにグローバル化の影響を受けてきたのか、あるいはどのようにグローバル化を促進してきたのかについて概観する。第8回は、それまでの前半の授業内容を復習し、まとめるためのコマ(復習コマ)である。第9回と第10回は2回連続でグローバル化と食と農の関係性について理解する。第11回、第12回では、グローバル化と愛知、そして反グローバル化と地域社会の関係性に目を向け、特に地域社会がグローバル化によってどのような影響を受けているのかを理解する。第13回と第14回はこれまでの内容を総括し抽象化する役割を担っている。そして第15回ではこれまでの後半の授業内容をまとめ、復習するコマとなる。
以上のような全体の位置づけの中で、本コマでは科目後半でこれまで学んだことを復習する。

コマ主題細目①松原洋子, 2003, 「遺伝子」, 西川長夫・大空博・姫岡とし子・夏剛編『グローバル化を読み解く88のキーワード』平凡社, 15-17, アンドリュー・ジョーンズ, 2012, 『グローバリゼーション事典:地球社会を読み解く手引き』明石書店, 31-32, 225-226, 古沢広祐, 2020, 「進展するグローバル世界:3つのパラダイムとフードレジーム」『食・農・環境とSDGs』農文協, 77-87.

コマ主題細目②丹辺宣彦,2014, 「変貌する豊田と研究の視点」丹辺宣彦・岡村徹也・山口博史編著『豊田とトヨタ:産業グローバル化先進地域の現在』東信堂, アンドリュー・ジョーンズ, 2012, 『グローバリゼーション事典:地球社会を読み解く手引き』明石書店, 35, 225, 258.

コマ主題細目③マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店, 113-171.
コマ主題細目 ① グローバルな食と農 ② 多国籍企業と反グローバリゼーション運動 ③ グローバリゼーションとは何なのか
細目レベル ① 第9回では、「遺伝子資源」「GMO」「モンサント」の3つの細目から農業がグローバリゼーションの影響をどのように受けているのかについて解説した。第10回では、「グローバリゼーションにおける社会的不公正」「ヴァンダナ・シヴァによる批判」「フード・ウォーズ」の観点から、農業とグローバリゼーションの関係性についてさらに深く考察した。特に、農業と(経済の)グローバリゼーションの関係は、グローバルノースとグローバルサウスの間に存在する圧倒的な経済的格差と深く結びついており、それが社会的不公正が生み出されるひとつの要因となっていた。ここでは、以上の内容を復習し、期末試験に向けて習熟度をさらに上げることを目的とする。
② 第11回では、「トヨタと豊田の歴史」「トヨタと労働者」「トヨタと外国人コミュニティ」の3つの細目から農業がトヨタというグローバルな多国籍企業が地域社会にどんな影響を及ぼしているかについて解説した。第12回では、「民営化と地域社会」「反グローバリゼーション運動」「もうひとつのグローバリゼーション」の観点から、グローバリゼーションがこれまでどんな批判を浴び、どのような対抗策が考えられてきたのかについて概観した。トヨタはグローバルな多国籍企業となることによって企業利益を最大化させてきた歴史を持ついっぽう、地域社会レベルでは、グローバリゼーションによって自身の雇用や従事する産業の存続が危ぶまれる事態が引き起こされており、当事者たちは反グローバリゼーション運動を立ち上げることで、グローバリゼーションの持つ暴力性を訴えている。ここでは、以上の内容を復習し、期末試験に向けて習熟度をさらに上げることを目的とする。
③ 第13回では、「市場派グローバリズム」「正義派グローバリズム」「聖戦派グローバリズム」の3つのタイプのグローバリズムについて概説した。これら3つのグローバリズムのタイプは、これまで授業で扱ってきた個別具体的な領域におけるグローバリズムを包括するものであり、こうした抽象的な集約によって「グローバリズム(グローバリゼーション)とは何なのか」ということをより深く理解する契機を得ることができる。第14回では、「テロとのグローバルな戦争」「カール・ポランニーによる市場化批判」「19世紀と20世紀型のグローバリゼーション」の3つの細目から、グローバリゼーションがどんな経済のありかたに根ざしており、それがどのような問題を生む可能性を有するのかについて、これまでの授業内容と関連させながら包括的に解説した。ここでは、以上の内容を復習し、期末試験に向けて習熟度をさらに上げることを目的とする。
キーワード ① 遺伝子資源 ② トヨタと豊田 ③ 多国籍企業 ④ 3つのグローバリズム ⑤ 『大転換』
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト
復習・予習課題 【復習】すべての授業回のキーワードについて、自分の言葉で説明できるようにしておくこと。特に、それらのキーワードがグローバリゼーションや経済的格差、社会的不公正、反グローバリゼーション運動とどのように関連付けて論じることができるのかという点が重要であるため、キーワード同士の関係性について理解を深めておくこと。また、参考図書として掲載されている書籍を図書館等で借りて、読んでおくこと。授業で説明されていることの周辺知識を追加的に得ることによって、知識の定着度がより高まる。また、授業やシラバスで言及されていない書籍や論文であっても、グローバリゼーション(グローバル化)を主に扱っているものを読んでおくことで、授業で紹介していた内容をより深く理解することができる。
履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
グローバル化とは何か グローバル化(グローバリゼーション)がどんな現象であるかという定義に関する部分について、おもに学術的な側面から説明できること。具体的には、これまで学術的にはグローバル化はどのようなものだと捉えられてきたのか、「グローバリゼーションの3つのタイプ」ではどんなグローバリゼーションのあり方が示されていたか、ポランニーはどのようにグローバリゼーション的なあり方を批判したか、19世紀型と20世紀型のグローバリゼーションはどのように異なるかについて理解していること。 グローバル化(グローバリゼーション)、グローバリゼーションの3つのタイプ、ポランニー、19世紀型と20世紀型のグローバリゼーション 25 1,8,13,14,15
グローバル化と歴史・経済・政治 グローバル化(グローバリゼーション)がどんな現象であるのかを、その歴史、経済、政治に関わる側面から理解しており、自分の言葉で説明できること。具体的には、グローバル化がいつ、どんな出来事に伴って引き起こされてきたのか、グローバル化を推進する経済体制とはどのようなもので、どのように生み出されたのか、そうした経済体制は、どのような国際政治体制にもとづいて機能してきたのか、またそうした政治体制はどのようにして生まれたのかについて理解していること。 世界宗教、ブレトンウッズ、IMF、世界銀行、国民国家、欧州連合 25 2,3,4,8
グローバル化と文化・移民・エコロジー グローバル化(グローバリゼーション)がどんな現象であるのかを、特に文化、移民・外国人、エコロジー的問題に関わる側面から理解しており、自分の言葉で説明できること。具体的には、グローバル化によって地域社会における文化の様相はどのように変化しているのか、グローカル化とは何なのか、移民や外国人の扱いはどのようになっているのか、温暖化を含めた地球規模での環境問題にはどのようなものがあり、国際社会の中でどのように対応されてきたのかについて理解していること。 世界のアメリカ化、マクドナルド化、文化帝国主義、グローカル化、移民、外国人、人間中心主義、環境協定 20 5,6,7,8
グローバル化と食と農 グローバル化(グローバリゼーション)がどんな現象であるのかを、特に食と農に関わる側面から理解しており、自分の言葉で説明できること。具体的には、グローバル化が農業に対してどのような影響を与えているのかについて、遺伝子資源やGMOと関連させながら説明できること。また、グローバル化が地域社会の農民に対してどのような影響を与えているのかについても、グローバルノースとグローバルサウス間に存在する経済格差に言及しながら説明できること。 遺伝子資源、GMO、COP10、社会的不公正、フード・ウォーズ 15 9,10,15
グローバル化と愛知、反グローバリゼーション運動 グローバル化(グローバリゼーション)がどんな現象であるのかを、愛知県や豊田市に関わる具体的な側面から理解しており、自分の言葉で説明できること。また、グローバリゼーションに対抗しようとする反グローバリゼーション運動がどのような経緯をたどってきたのかを説明できること。具体的には、トヨタと豊田市の関係性や多国籍企業としてのトヨタのあり方について理解していること。また、反グローバリゼーション運動の歴史や訴えの内容について理解していること。 トヨタ、多国籍企業、企業城下町、新自由主義、もうひとつのグローバリゼーション 15 11,12,15
評価方法 期末試験100%
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書 なし
参考文献 マンフレッド・B・スティーガー, 2010, 『1冊でわかる 新版グローバリゼーション』岩波書店、千田有紀・菊地英明編著『グローバリゼーションと代わりゆく社会』北樹出版、西川長夫・大空博・姫岡とし子・夏剛編『グローバル化を読み解く88のキーワード』平凡社、古沢広祐, 2020, 『食・農・環境とSDGs』農文協
実験・実習・教材費 なし