区分 専門基礎科目-人体の構造と機能
ディプロマ・ポリシーとの関係
実践能力 倫理観 専門性探求
地域社会貢献 グローバル性
カリキュラム・ポリシーとの関係
豊かな人間性 広い視野 知識・技術
判断力 探求心
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
看護の対象となる患者さんの病気を理解するための基礎知識を学ぶ
科目の目的
生体を構成する各臓器について、その構造とはたらきに関する基礎的な知識を習得する。臓器の正常の構造と機能を正しく理解することにより、機能障害や疾病と関連づけて、臨床で必要とされる基本的な知識を身につける。国家試験で要求される水準の知識を、1年生から確実に学習する。この科目では、解剖生理学のうち、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、皮膚と膜、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)呼吸器(上気道、気管、肺)、消化器(口腔、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓)、泌尿器(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。看護学とは病的状態のヒトとの関わりかたを学ぶ学問であり、まずは臓器の正常の構造と機能を十分に理解してこそどこが病的なのかを知ることが出来るので、この科目はすべての基礎となる内容を含んでいて極めて重要である。
到達目標
人体を構成する各々の臓器の構造とはたらきを説明できる。各臓器の代表的な疾病と関連づけて、臓器の正常なはたらきと機能不全の状態との違いを理解する。人体の解剖と生理に関する看護師国家試験問題レベルの基本的な知識を身につける。具体的項目については、履修判定指標を参照。
科目の概要
看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)について、各々の構造と機能について学習する。ここでは、同じ働きを持つ人体の各部分をまとめて機能別に学ぶ系統解剖学の考え方から、それぞれの臓器について、構造(解剖学)と機能(生理学)を同時に並行して学習する。それぞれの項目に関連する臨床的に頻度の高い代表的な疾病を例示し、各々の病態、発病のしくみ、治療法と関連づけながら、臓器の正常な構造・はたらきと機能不全状態(病気)のちがいを理解する。
科目のキーワード
解剖学、生理学、ホメオスタシス、フィードバック、細胞、組織、骨格、筋肉、関節、血球、血液凝固、心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管、呼吸、ガス交換、酸塩基平衡、?液濾過、濃縮、排尿
授業の展開方法
解剖生理学は人体の構造と機能を学ぶ学問であるが、構造については、教科書の図に示された体のさまざまな部位の名称を新たに覚える必要がある。たとえば「おしり→臀部」のように日常では使用しない医学用語「胸鎖乳突筋」のようにどこにあるのかわからない筋肉の名前などを正しく看護記録に記載できるようにならなければならない。また機能については、様々な臓器のはたらきが模式的に教科書の図表に説明されている。そこで、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の本文の記述を忠実にたどりながら、掲載されている図表の解説をすすめる。また必要に応じて理解を深めるための参考資料を配付する。また講義の理解度を自己点検するため「ヨリソル」を用いた小テストを実施する。
オフィス・アワー
研究室:701
Email:y-saeki@uhe.ac.jp

科目コード ERD01
学年・期 1年・前期
科目名 解剖生理学Ⅰ
単位数 2
授業形態 講義
必修・選択 必修
学習時間 【講義】60h
【予習・復習】30h
前提とする科目 高校の生物
展開科目 病理学、疾病・治療論Ⅰ、疾病・治療論Ⅱ、疾病・治療論Ⅲ
関連資格 看護師資格 保健師資格
担当教員名 佐伯由香
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 看護学における解剖生理学 科目の中での位置付け 看護学において解剖生理学は、対象者の状態を理解し、安全なケアを提供するための基盤となる重要な学問である。今回の授業では、「なぜ解剖生理学を学ぶのか?」を明確にして、学習する意義を理解する。解剖学は骨や筋肉、臓器などの人体の構造を、生理学はその機能(働き)を学ぶ分野である。これらは互いに密接に関連していることを理解する。例えば、心臓内は4つの腔所に分かれているからこそ、肺や全身に血液を送り出すことができることなどを理解する。また、看護職者が日常的に測定するバイタルサイン(血圧、脈拍、体温、呼吸)の測定結果を評価するためには呼吸・循環系や体温調節の知識が必要である。さらに、疾患の病態を理解したり、適切な看護実践の提供に繋げるためにも解剖生理学の知識が役立つことを理解する。単なる暗記ではなく、体のしくみを構造と機能、臓器と臓器の関係など「つながり」で考えると理解しやすくなり、知識の定着や疾患の理解にも繋げることができる。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」14頁~33頁
コマ主題細目 ① 解剖学、生理学とは ② 解剖学的用語 ③ ホメオスタシスとフィードバック
細目レベル ① 看護学における解剖生理学:解剖生理学とはヒトの身体の構造(解剖学)とその機能(生理学)を学ぶ学問である。看護学において、解剖生理学の知識は患者の状態を正しく理解し、適切なケアを提供するために不可欠である。例えば、循環器系の知識があれば、血圧測定の意味を深く理解し、異常値が示す病態(身体の異常)を予測することができる。また、呼吸器系を学ぶことで、酸素療法の必要性や呼吸困難時の対応を適切に判断できる。さらに神経系の理解は、意識レベルの変化や神経症状の観察に役立つ。解剖生理学の知識は、患者の状態を適切にアセスメント(評価)し、異常の早期発見や適切な対応に繋げるために不可欠である。また、患者への説明や指導にも役立ち、根拠に基づいた看護(EBN: evidence-based nursing)を実践する上で重要な基盤となる。
② 解剖学用語:人体やそれぞれの部位を表す専門用語で、他の医療職者とも共通している。大きく、体幹と体肢に分けることができ、体幹は頭部、頸部、胸部、腹部、背部、腰部に分けることができる。体肢は上肢と下肢に分けられ、上肢は腋窩、上腕、前腕、手根、手掌、手背で構成される。下肢は、大腿、膝蓋、膝窩、下腿、腓腹、足根、足背、足底から構成される。また、人体の向きを示す場合、体幹から遠いのが遠位、近いのが近位、体表から深いのが深部、体表に近いのが浅部という。体表から見えないものを示すために身体を切ってみる方法もある。人体を左右に分けるのは矢状面、前後に分けるのが前頭面(冠状面)、水平に上下に分けるのを水平面という。また、人体には腔所があり、それらを体腔という。胸腔には心臓や肺があり、腹腔には消化器系が位置している。
③ ホメオスタシス:私たちの体は多くの細胞が機能することによって生命活動を営んでいる。これらの細胞を取り巻く細胞外液のことを内部環境といい、内部環境を一定に保つ仕組みのことをホメオスタシス(内部環境の恒常性)という。例えば、体温や血糖値が一定範囲に維持できるのはホメオスタシスのおかげである。この調節にはフィードバック機構が関与し、特に負のフィードバック機構が重要である。負のフィードバックとは、ある変化が起こった際に、それを打ち消すように働く仕組みである。例えば、体温が上昇すると、汗をかいて熱を逃がし、元の体温に戻そうとする。逆に寒いときは皮膚血管が収縮して熱を逃さないようにして、体温がある範囲で維持されるように働いている。それに対して正のフィードバックは変化をさらに強める仕組みである。例えば、出産時の陣痛では、子宮収縮がホルモンによって促進され、収縮がさらに強くなる。看護の現場では、血圧や心拍数、体温といったバイタルサインの管理や異常時の対応など、ホメオスタシスの理解が不可欠である
キーワード ① 解剖学、生理学 ② 解剖学的正常位、矢状面、前頭面、水平面 ③ ホメオスタシス、負のフィードバック、正のフィードバック
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」14頁~33頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

2 細胞の構造と機能 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、皮膚と膜、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器(上気道、気管、肺)、消化器(口腔、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓)、泌尿器(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。看護の土台となる解剖生理学では、解剖学・生理学の基本的概念、解剖学的用語、ホメオスタシス、フィードバック機構について学習する。細胞と組織(体を構成するしくみ)では、細胞の構造、細胞の機能、細胞の分化と成長、老化、上皮組織、支持組織、筋組織、神経組織について学数する。皮膚と膜(体や臓器を守るしくみ)では体内の膜、皮膚、体熱産生と体温について学習する。このコマでは、細胞の大きさ、成り立ち、核、細胞膜、細胞質ゾル、細胞内小器官ついて学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」34頁~49頁
コマ主題細目 ① 細胞の構造 ② 細胞内小器官の構造と機能 ③ 核
細目レベル ① 細胞の構造:人の身体は約数十兆個の細胞から構成され、細胞の種類は数百種類に及ぶ。細胞の大きさは種類によって様々であるが10~30μmのものが多い。細胞は基本的に細胞膜、細胞質、核から構成される。細胞質には一定の形態をもち特有の機能を営む構造物があり、総称して細胞内小器官という。細胞膜は細胞の内外を境界する働きがあるほか物質の輸送、保持、外界からの情報の受容など様々な役割を担っている。細胞膜は化学的にはリン脂質分子の二重層から成っている。リン脂質の先端にはリン酸があり、水になじむ性質がある(親水性)。反対側には脂肪酸が存在するため水との親和性は低い(疎水性)。親水性の部分が細胞の内外に位置し、疎水性の部分が膜の中心に向けて配列している。
② 細胞内小器官の構造と機能:細胞質のうち細胞内小器官を除いた部分を基質の部分は細胞質ゾルと呼ばれ、水のほかタンパク質、糖質、電解質などが含まれている。ミトコンドリアは内外二重の膜で構成される棒状の構造物で、内膜は内方に向けてクリスタと呼ばれるひだがある。ミトコンドリアは、生きていくためのエネルギーであるアデノシン三リン酸(ATP)を産生する働きがある。小胞体はタンパク質や脂質の合成に関与して、物質の細胞内輸送を行っている。表面にリボソームと呼ばれる小顆粒が付着している粗面小胞体と付着していない滑面小胞体とがある。粗面小胞体のリボソームでタンパク質が合成され、滑面小胞体の役割はコレステロールなどの脂質代謝を担っている。ゴルジ装置は扁平な袋が重なった形で、核の近くに位置する。粗面小胞体で合成されたタンパク質の濃縮や糖質を付加するなど加工に関わっている。リソソーム袋状の顆粒で、細胞内の異物や老廃物を分解・処理する役割がある。細胞質には種々のタンパク質でできた繊維状の構造物があり、総称して細胞骨格と呼ばれている。細胞の形態の維持や物質の細胞内輸送、細胞の運動などに関わっている。
③ 核:通常1つの細胞に1つの核が存在し、形も原則球形であるが、筋細胞のように細長い核もある。2重の核膜で細胞質と隔てられている。核の中にはすべての遺伝情報をもった遺伝子が存在する。遺伝子の本体はデオキシリボ核酸(DNA)で、2本のポリヌクレオチド鎖が互いに巻き付いて二重らせんを形成しているポリマーである。DNAはヒストンと呼ばれるタンパク質結合した形で核内に存在し、細胞分裂の際に凝集して染色体になる。染色体には、22対の常染色体と1対の性染色体、合計46本の染色体がある。性染色体にはXとYの2種類があり、女性の染色体はXX、男性はXYである。核内にはリボ核酸(RNA)も存在し、細胞特有のタンパク質を合成するための遺伝情報をDNAから写し取り、核外に出て細胞質でタンパク質を合成する。
キーワード ① 細胞膜、二重層 ② ミトコンドリア、リボソーム、リソソーム、ゴルジ装置 ③ DNA、RNA、染色体
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」34頁~49頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

3 細胞の機能 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。看護の土台となる解剖生理学では、解剖学・生理学の基本的概念、解剖学的用語、ホメオスタシス、フィードバック機構について学習する。細胞と組織(体を構成するしくみ)では、細胞の構造、細胞の機能、細胞の分化と成長、老化、上皮組織、支持組織、筋組織、神経組織について学習する。このコマでは、細胞と間質との間の物質輸送、細胞分裂と遺伝情報細胞の分化と成長、細胞の老化について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」50頁~63頁
コマ主題細目 ① 物質輸送 ② 細胞分裂 ③ ヒトの染色体 ④ 遺伝子と遺伝情報
細目レベル ① 物質輸送:細胞は細胞外から様々な物質を細胞膜を通して取り込み生命活動を営んでいる。細胞内での代謝活動の結果、不要なものは細胞外に排出している。この細胞膜を介しての物質の輸送には大きく分けて受動輸送と能動輸送とがある。受動輸送はエネルギーが不要で、それ自体がもう運動エネルギーによって空間的に均一になろうとするもので、濃度の高い方から薄い方へ溶質分子が移動する。また大きな分子や水溶性の物質は細胞膜を通過できない。グルコースが該当し、膜を貫通するタンパク質である担体(キャリア)ンの助けを借りて細胞膜を通過する。これを促通拡散という。また、細胞膜などの半透膜を介する拡散を浸透という。半透膜をはさんで濃度の異なる溶液が存在する場合、濃度の低い溶液の水が半透膜を通過して、濃度の濃い溶液に移動する現象である。能動輸送はエネルギー(ATP)を必要として、濃度勾配に逆らって物質が移動する場合にみられる。代表的なものがNa-Kポンプである。また、細胞膜を通過できない物質はエネルギーを使って細胞内外に取り込む(エンドサイトーシス)、逆に細胞外に排出する(エキソサイトーシス)方法もある。
② 細胞分裂:細胞は分裂を繰り返し、遺伝情報を伝えているが、体細胞と生殖細胞細胞ではその方法が異なっている。体細胞の分裂は身体の発育・成長や組織の修復に関与して、1つの細胞が1回分裂して2つの娘細胞ができる。この2つの娘細胞の染色体数は親細胞と同じで、基本的に親細胞と同じ遺伝情報をもつ。同じ遺伝子をもつので細胞分裂に先立ってDNAの複製が行われる。生殖細胞は生殖において遺伝情報を子孫に伝える細胞のことで、精子や卵子になる細胞で胚細胞ともいう。分裂は2回連続して行われ娘細胞は4つできる。その際、染色体の数は親細胞の半分となるが、受精によって元の染色体の数に戻る。この過程で遺伝子の組み換えが起こり、遺伝的多様性が生まれる。
③ ヒトの染色体:ヒトの染色体は核の中に存在し、遺伝情報を担うDNAとタンパク質から構成されている。体細胞には46本(23対)の染色体があり、そのうち22対は常染色体、残りの1対は性染色体と呼ばれ、男性ではXY、女性ではXXの組合せになる。染色体は細胞分裂時に凝縮して光学顕微鏡で観察できる形になる。通常は緩んだ状態(クロマチン)で存在し、遺伝情報の転写や複製が行われる。染色体異常には、染色体数の異常や構造の異常によって発生し、発育や健康に影響を及ぼす。例えば、21番目の染色体が3本あった場合を21トリソミーといい、ダウン症候群に相当し、心疾患や精神発達地帯など様々な症状が現れる可能性がある。また、異常の中にはがん細胞に特異的に生じることもあり、悪性腫瘍の発症に至ることもある。
④ 遺伝子と遺伝情報:生物の細胞内にあるすべての遺伝情報をゲノムといい、遺伝子だけでなく、遺伝子の発現を調節するDNA領域も含まれる。それに対して遺伝子とは生物の形質を決定するDNAの特定の領域であり、タンパク質の合成に関する情報をもっている。ヒトの遺伝子は約2万~2万5千個あり、細胞内の染色体上に存在する。親から子に受け継がれる生命活動に必要な情報のことを遺伝情報といい、DNAの塩基配列として記録されている。この遺伝情報に基づいて、細胞でタンパク質を合成し、体の構造や機能が決定される。遺伝情報は、複製、転写、翻訳という過程を経て伝えられる。まず、DNAがコピーされ(複写)、RNAにその情報が写し取られ(転写)、このRNAの情報をもとにタンパク質が合成される(翻訳)。
キーワード ① 受動輸送、能動輸送、浸透圧、エンドサイトーシス、エクソサイトーシス ② 体細胞分裂 生殖細胞分裂 ③ 常染色体 性染色体 ④ DNA、RNA、複写、転写、翻訳
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第4版」50頁~63頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

4 人体を構成する4種の組織 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。看護の土台となる解剖生理学では、解剖学・生理学の基本的概念、解剖学的用語、ホメオスタシス、フィードバック機構について学習する。細胞と組織(体を構成するしくみ)では、細胞の構造、細胞の機能、細胞の分化と成長、老化、上皮組織、支持組織、筋組織、神経組織について学習する。このコマでは、形態による上皮組織の分類、機能による上皮組織の分類、腺、結合組織、軟骨組織、骨組織について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」18頁、64頁~85頁
コマ主題細目 ① 人体を構成する4つの組織 ② 膜 ③ 解剖学の種類
細目レベル ① 人体を構成する4つの組織:人体を構成する最小単位は細胞であるが、同じ細胞が集まった構造物を組織という。大きく、上皮組織、支持組織、筋組織、神経組織の4つに分けることができる。上皮組織とは、身体の表面あるいは管腔や体腔の表面を覆う1層あるいは数層の細胞集団である。上肢組織の中でも分泌機能をもったものは腺組織と呼ばれている。支持組織は異なった組織同士をつなぎ、各器官を保護・支持する役割がある。大きく結合組織、軟骨組織、骨組織に分けることができる。血液は結合組織に分類される。収縮運動をすることを目的として高度に分化した細胞が筋細胞で、それらが集まったのが筋筋組織である。筋組織は形態によって縞模様がみられる横紋筋と、縞模様がない平滑筋に分けられる。横紋筋は骨格筋と心筋に、平滑筋は内臓に存在している。神経組織は大きく分けて神経細胞と神経膠(グリア)細胞に分けることができる。
② 膜:膜とは体内の器官を覆い、または仕切る薄い皮で、角膜、鼓膜、粘膜などが相当する。大きく上皮膜と滑膜に分けることができる。上皮膜はさらに粘膜と漿膜に分類され、粘膜は消化器系や呼吸器系などの中空器官の内面を覆う柔らかい膜で、粘液で常に湿っているのが特徴である。それに対して漿膜は外に直接開いていない体腔内面や体腔内の器官の表面を覆っている膜で、心膜、胸膜腹膜が該当する。いずれも臓側側と壁側側の二重になっており、その間には漿液が分泌され、臓器が円滑に収縮・弛緩ができるような役割がある。滑膜は結合組織で構成され、関節に存在している。関節を覆っている関節包は外側が線維膜、内側が滑膜からなる。滑膜細胞やマクロファージなどが存在し、滑膜細胞から滑液が関節腔に分泌されている。
③ 解剖学の種類:医学において解剖学は、法律により大きく正常(系統)解剖、病理解剖、司法解剖、行政解剖に分けることができる。正常解剖は人体の構造を調べるために行い、医学生などが教育上行っている解剖に相当する。病理解剖は、病気で亡くなった人を対象として死因の特定のほか、診断の妥当性や治療の効果を確認するために行われる。通常は臨床医が遺族の承諾を得て、病理医が行委、死体解剖保存法に基づく。司法解剖は事件性が疑われる場合に死因などを究明するために行われ、刑事訴訟法に基づいて行われる。行政解剖は事件性はないと判断された遺体の死因究明を目的としている。死体解剖保存法に基づき、遺族の承諾を必要としないのが特徴である。そのほか、研究方法による分類もあり、肉眼解剖学、顕微解剖学、比較解剖学などがある。
キーワード ① 上皮組織、支持組織、筋組織、神経組織、結合組織 ② 上皮膜、粘膜、漿膜、滑膜、 ③ 正常解剖、病理解剖、司法解剖、行政解剖
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」64頁~74頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

5 骨格系(1) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。このコマでは、骨格系の全体像、骨と軟骨の成分、骨の構造について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」86頁~97頁
コマ主題細目 ① 骨格系の全体像と働き ② 骨と軟骨の組成・成分 ③ 骨の構造、成長、代謝及びこれらに影響する要因
細目レベル ① 骨格系の全体像と働き:骨格系は、骨や関節、軟骨などで構成され、身体を支える重要な役割を果たしている。ヒトの骨の数は206個で、大きく中軸骨格(頭蓋骨、脊柱。胸郭)と付属肢骨格(上肢、下肢、肩甲帯、骨盤帯)に分類することができる。身体を支持する以外の主な働きは、筋肉と連携して体を動かしたり(運動)、頭蓋骨は脳を、胸郭は心臓や肺を守るなど、重要な臓器を保護する役割がある。また、骨の内部にある骨髄では血液の細胞(赤血球、白血球、血小板)が作られる。骨にはカルシウムやリンなどのミネラルが多く蓄えられており、血中濃度の維持にも関わっている。骨は成長や修復を繰り返し、成人の場合3~5年で全身の骨が作り替えられる。
② 骨と軟骨の組成・成分:骨は骨細胞と細胞外基質から構成される。細胞外基質は約70%の無機質(主にリン酸Ca)と主にコラーゲンで構成される約30%の有機質から構成される。無機質は骨の硬さを、有機質は骨にしなやかさを与えている。骨では常に新陳代謝が行われ、骨芽細胞が新しい骨を作り、破骨細胞が古い骨を分解することで強度を維持している。軟骨は、軟骨細胞と細胞外基質から構成され、基質にはタンパク質のコラーゲンが含まれ、柔軟性と強度の維持に関わっている。またプロテオグリカンと呼ばれる糖タンパクが水分を保持し、クッションのような役割を果たしている。軟骨には血管がないため、栄養供給は周囲の組織からの拡散によって行われている。したがって、損傷した場合、修復が遅い特徴がある。
③ 骨の構造、成長、代謝およびこれらの影響する要因:骨は外側の緻密骨と内側の海綿骨からなり、内部には血管や神経が通るハバース管(垂直方向)やフォルクマン管(水平方向)骨髄が存在する。表面は骨膜で覆われ、成長や修復に関与する。骨の成長は長管骨の場合、骨端にある骨端軟骨が成長期に増殖し、骨へと置き換わることで長さが伸びるが、成長期を過ぎて成長ホルモンの分泌が低下すると骨端軟骨が骨化して成長が止まる。骨芽細胞(骨形成)と破骨細胞(骨吸収)の働きによって骨代謝は調節され、古い骨が分解され、新しい骨が作られる。これを骨のリモデリングという。影響する要因には、CaやビタミンDなどの栄養、成長ホルモンなどのホルモンが関係するほか、適度な負荷をかける運動も骨の強化に関わっている。加齢によって骨密度が低下すると骨訴訟などのリスクが高くなる。
キーワード ① 中軸骨格、付属肢骨格、運動、保護、造血 ② 無機質、コラーゲン ③ 緻密骨、海綿骨、骨髄、骨芽細胞、破骨細胞
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」86頁~97頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第4版」の該当する記述を復習する。

6 骨格系(2) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)ついて学習する。このコマでは、骨の種類、頭蓋骨
について学習する。

「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」96頁~100頁
コマ主題細目 ① 骨の種類 ② 頭蓋
細目レベル ① 骨の種類:骨の種類は形状や機能によって長骨、短骨、扁平骨、不規則骨、種子骨に分けることができる。腸骨は細長く、主に四肢の骨として体を支え、運動を助ける。骨幹には緻密骨が多く、内部には骨髄腔があり、赤色骨髄(造血作用)や黄色骨髄(脂肪組織)がある。大腿骨や上腕骨などが該当する。短骨は小さくほぼ立方体の形をしており、手首にある手根骨や足首にある足根骨が該当する。扁平骨は板状の形をして器官を保護する役割があり、頭蓋骨や肩甲骨、胸骨などが該当する。不規則骨は特定の形をもたず、支持や保護の役割がある。椎骨や骨盤が相当する。種子骨は膝蓋骨が該当して、腱の中に埋まるように存在し、摩擦を軽減することによって関節の動きを滑らかにする役割がある。
② 頭蓋:頭蓋は脳頭蓋と顔面頭蓋で構成されている。脳頭蓋には前頭骨、左右の頭頂骨、左右の側頭骨、後頭骨、蝶形骨、篩骨からなっている。前頭骨は額を形成し、頭頂骨は頭頂部に位置し、正中で矢状縫合、前頭骨との間で冠状縫合を作っている。側頭骨は側頭部を構成し内耳や外耳道を含んでいる。後頭骨は頭の後ろにあり、大後頭孔を通じて脊髄と接続している。頭頂骨とラムダ縫合をつくる。蝶形骨は頭蓋底の中央にあり、トルコ鞍と呼ばれる窪みに下垂体が存在している。篩骨は鼻腔の奥に位置している。顔面頭蓋は顔面を構成する14個の骨からなる。下顎骨は両側の側頭骨との間で顎関節をつくる。左右の上顎骨と口蓋骨は下顎骨との間で口腔をつくる。頬骨はほおぼねとも呼ばれ、眼窩の側壁を構成する。そのほか涙骨、鼻骨、下鼻甲介、鋤骨がある。
キーワード ① 長骨、短骨、不規則骨、種子骨 ② 脳頭蓋、顔面頭蓋
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」96頁~100頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

7 骨格系(3) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)ついて学習する。このコマでは、脊椎、胸郭、肋骨、上肢帯の骨について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」101頁~107頁
コマ主題細目 ① 脊柱、脊椎 ② 胸郭、胸骨、肋骨 ③ 上肢帯
細目レベル ① 脊柱、脊椎:脊柱は頭部を支え、体の軸となる骨格であり、脊椎(椎骨)が積み重なって構成されている。脊柱は頸椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎に分けることができる。椎骨は部位によって多きや形態は異なるが、基本的に椎体と椎弓から構成される。椎弓には上下に関節突起が、外側に向かって横突起、後方に棘突起がある。頸椎(7個)が頭部を支え、第1頸椎(環椎)と第2頸椎(軸椎)は特に重要である。胸椎(12個)は肋骨と連結して胸骨とともに胸郭を形成する。腰椎(5個)は身体を支える役割がある。仙椎(5個)成長とともに融合して仙骨となり、尾椎とともに骨盤の一部となる。尾椎(3~5個)は尾骨を形成し、成人では仙骨とも融合している。各椎骨の間には円板上の軟骨板があり、椎間板と呼ばれ、クッションの役割がある。
② 胸郭、胸骨、肋骨:胸郭は背部の胸椎、肋骨および前部の胸骨で構成されるかご状の構造物である。胸骨は上部から胸骨柄、胸骨体、剣状突起からなり、肋骨を前方でつなぎとめている。頬骨兵は鎖骨と第1肋骨を関節を作っている。胸骨柄と胸骨体の境を胸骨角といい、第2肋骨と関節している。また、胸骨角は第4胸椎下縁の高さにあたり、気管分岐部、大動脈弓の起始部の高さでもある。肋骨12対あるが、胸骨と軟骨を介してつながっているのは第1~7肋骨で、真肋と呼ばれている。第8~10肋骨は胸痛ン案骨によって連結し(仮肋)、第11・12肋骨は背部の胸椎とのみ関節している(浮遊肋)。胸骨の胸骨柄に連結している第1肋骨は背部の第一胸椎ともつながって胸郭上口を構成している。
③ 上肢帯:上肢を支える骨格で、左右にある鎖骨と肩甲骨からなる。鎖骨はS字状に湾曲し、頬骨と肩甲骨を繋ぐ役割がある。内側は胸骨と胸鎖関節をつくり、外側は肩甲骨の肩峰と肩鎖関節をつくる。鎖骨から起始する筋肉として胸鎖乳突筋、三角筋、大胸筋がある。肩甲骨は三角形の扁平骨で、背部に位置し自由に動かすことができる。肩甲棘や肩峰など突出した部位が特徴であり、皮膚からも触れることができる。肩関節を構成する関節窩をもち、上腕骨と連結している。また、多くの筋肉が付着しており、上腕三頭筋、上腕二頭筋、三角筋や広背筋などが岸氏、小胸筋や前鋸筋、僧帽筋などが停止している。上肢の広範な可動域と安定性を両立する重要な構造である。
キーワード ① 頸椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎、椎間板 ② 胸椎、肋骨(12対)、胸骨 ③ 鎖骨、肩甲骨
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。骨格系では、骨の働き、骨の組成、骨の形態、骨の構造、骨組織、骨の成長、骨の形成と改変、骨の老化、頭蓋、脊柱、胸郭、上肢帯の骨格、上肢の骨、骨盤、下肢の骨、関節の構造、関節の種類、関節の運動、関節の変形、骨格系の成長と老化ついて学習する。このコマでは、関節の構造、関節軟骨の再生、関節の種類、関節の運動、変形性関節症、関節リウマチ、関節に水がたまる、捻挫、脱臼、骨格系の成長と老化について学習する。
8 骨格系(4) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。骨格系では、骨の働き、骨の組成、骨の形態、骨の構造、骨組織、骨の成長、骨の形成と改変、骨の老化、頭蓋、脊柱、胸郭、上肢帯の骨格、上肢の骨、骨盤、下肢の骨、関節の構造、関節の種類、関節の運動、関節の変形、骨格系の成長と老化ついて学習する。このコマでは、自由上肢骨、肩関節、肘関節、手関節について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」108頁~110頁
コマ主題細目 ① 自由上肢骨 ② 肩関節、肘関節、手関節
細目レベル ① 自由上肢骨:上肢を構成する骨格で、上腕骨、橈骨、尺骨、手の骨で構成される。上腕骨は上肢を支える長骨で、上腕骨頭が肩甲骨の関節窩と肩関節を作っている。肩関節に接する部分は解剖頸と外科頸に分かれ、転倒によって骨折しやすいのが外科頸である。末梢部分は尺骨と肘関節をつくる。肘の内側の硬い部分を内側上顆といい、野球肘やゴルフ肘の原因となる部位である。肘の外側は外側上顆といい、テニスをする人に多く炎症がこの部位に起こることからテニス肘とも呼ばれている。肘関節から末梢部分を前腕といい、親指側の橈骨と小指側の尺骨から構成される。上部は上腕骨の滑車と連結して肘関節の屈曲と伸展を行っている。橈骨上部の橈骨頭は上腕骨小頭と腕頭関節を作り、肘関節の屈曲・伸展に関わっているほか、近位部(上部)と遠位(末梢)部で尺骨と橈尺関節を作り、前腕の回内・回外運動に関わっている。手のひらは、8個の手根骨、5個の中手骨、14個の指節骨からなる。橈骨と尺骨と手根骨の一部が手首の関節をつくる。
② 肩関節、肘関節、手関節:肩関節は上腕骨頭と肩甲骨の関節窩で構成される球関節で、人体で最も可動域が広い関節である。靭帯も多く、安定性を補助して、屈曲、伸展、外転、内転、回旋などの多方向の動きを可能にしている。肘関節は上腕骨、橈骨、尺骨の3つの骨からなり、主に蝶番関節として機能している。肘の屈曲と伸展を行うほか、橈尺関節により前腕の回内・回外運動の可能である。肘頭の近くを尺骨神経が走行しているので、肘をぶつけたときにこの神経の興奮により痛みやしびれが起こる。手関節の橈骨手根関節は、橈骨と手根骨の一部(舟状骨、月状骨、三角骨)が楕円体状に関節する顆状関節で、屈曲(掌屈)、背屈(伸展)、内転(尺屈)、外転(撓屈)ができ、これらの動きを組み合わせると円運動も可能となる。
キーワード ① 上腕骨、橈骨、尺骨、手の骨 ② 肩関節、肘関節、手関節
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第4版」108頁~110頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第4版」の該当する記述を復習する。

9 骨格系(5) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。このコマでは下肢帯、下肢、股関節、膝関節、足関節について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」110頁~115頁
コマ主題細目 ① 下肢帯と下肢 ② 股関節、膝関節、足関節
細目レベル ① 下肢帯と下肢:下肢帯は足を支える骨格で、腸骨、坐骨、恥骨の融合した寛骨で構成される。小児では軟骨でそれぞれ分離しているが、成長とともに結合する。腸骨は扇状に開いた骨で寛骨の大部分を占めている。後方は仙腸関節で仙骨と結合する。腰に手を当てると触れるところが腸骨稜である。坐骨は寛骨の底辺の部分で、座るときにあたる部分である。恥骨は寛骨の最前部に存在し、左右の恥骨は恥骨結合と呼ばれる線維軟骨で結ばれている。また、閉鎖孔があり、ここを血管や神経が走行し大腿部に下行する。下肢を構成しているのは、1本の大腿骨と膝蓋骨、脛骨、腓骨と足の骨である。大腿骨は人体で最も大きい長管骨で身長と比例する。上部の大腿骨頭は骨盤と股関節を形成する。外側部に大転子、内側に小転子と呼ばれる隆起した部位があり、それぞれ筋肉が付着している。遠位部には膝蓋骨と関節を形成し、脛骨と膝関節を形成する。下腿部には太い脛骨と細い腓骨がある。脛骨は近位遠位は膝関節を形成し、遠位は足関節の内果を形成する。腓骨は脛骨の外側に位置し、遠位には外果がある。足の骨は不規則な7つの短骨からなる足根骨があり、距骨、踵骨、舟状骨などが含まれる。遠位には第1~5中足骨、趾節骨が存在する。
② 股関節、膝関節、足関節:股関節は大腿骨頭と寛骨の寛骨臼で構成される球関節である。肩関節に次いで可動域が広く、屈曲、伸展、外転、内転、回旋などの運動が可能である。大腿骨頸は骨幹に対して約125°の角度で内方に曲がっており、高齢者の転倒でしばしば骨折を生じる部位である。膝関節は大腿骨、脛骨、膝蓋骨で構成される蝶番関節である。主に屈曲と伸展の動きをする。関節内には半月板と呼ばれる軟骨があり、衝撃を吸収して関節の安定性を向上させる。また前十字靭帯や後十字靭帯、外側・内側副靭帯が強固に支え、スポーツ時や日常動作で重要な役割をする。足関節は脛骨、腓骨、距骨の3つの骨から構成されている。蝶番関節で、背屈、底屈方向に大きな動きが可能である。
キーワード ① 腸骨、坐骨、恥骨、寛骨、大腿骨、膝蓋骨、脛骨、腓骨、踵骨、距骨 ② 股関節、膝関節、足関節
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。筋系では、骨格筋、心筋、平滑筋、筋の収縮機序、筋収縮のエネルギー代謝、刺激と活動電位の発生、筋収縮の種類、脊髄反射と運動単位、身体の運動と骨格筋、頭部の筋、頸部、背部の筋、胸部の筋、横隔膜、腹部の筋、上肢の筋、下肢の筋、筋の病気、筋系の成長と老化について学習する。このコマでは、骨盤や下肢の骨について学習する。
10 骨格系(6) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、皮膚と膜、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器(上気道、気管、肺)、消化器(口腔、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓)、泌尿器(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。看護の土台となる解剖生理学では、解剖学・生理学の基本的概念、解剖学的用語、ホメオスタシス、フィードバック機構について学習する。今回は関節の種類と可動域、筋肉の種類と特徴について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」116頁~124頁
コマ主題細目 ① 関節の種類 ② 関節の運動と可動域 ③ 筋肉の種類と特徴
細目レベル ① 関節の種類:骨同士が連結する部分を関節といい、大きく動く可動関節とほとんど動きのない不動関節に分けられるが、少しだけ動く場合を半関節ともいう。可動関節は関節部分が滑膜で覆われており、滑液と呼ばれる粘液が分泌されて摩擦を軽減している。関節を形成する骨端部分は軟骨があり、滑液から影響を供給されている。不動関節には線維性の連結、軟骨性の連結、骨性結合に分けることができる。線維性の結合には脛骨と腓骨のように靭帯で結合している場合や頭蓋骨の縫合のように半関節から不動関節に変わるものもある。軟骨性結合には第1肋骨と胸骨柄との関節があり、半関節のものもある。骨性結合には軟骨結合が骨化する寛骨や仙骨、尾骨などがある。また、形状によって球関節、蝶番関節、楕円関節、車軸関節などに分けられる。
② ②関節の運動と可動域:関節の運動には、主に屈曲・伸展、外転・内転、内旋・外旋などがある。屈曲・伸展は関節を曲げる・伸ばす動きで肘関節や膝関節でよくみられる動きである。肘関節は蝶番関節で、その可動域は屈曲約150°、伸展は約0~5°である。外転・内転は正中線から離すあるいは近づける動きで足を横にあげる、近づけるような動きである。内旋・外旋は骨の軸に関して内向き、外向きにねじる動きで、肘を90°に曲げた状態で前腕を体幹から離す(外旋)、近づける(内旋)ような動きが該当する。回内・回外は手掌を上にする動きが回外、下に向ける動きが回内である。内販・外反は足の裏の動きで、足の裏を内側に向けるのが内反、外側に向けるのが外反である。足関節の動きで、足の甲を上げるのを背屈(屈曲)、足関節を伸ばすのを底屈(伸展)という。可動域は関節の構造、人体や筋肉の柔軟性、加齢や疾患の影響によって変化する。
③ 筋肉の種類と特徴:筋肉は骨格筋、平滑筋、心筋に分けることができる。骨格筋は骨に付着し、意識的に動かすことができる随意筋である。骨格筋を顕微鏡でみると横紋模様をしているため、横紋筋ともいう。瞬発的に収縮できる速筋(白筋)と持続力のある遅筋(赤筋)が存在する。平滑筋は内臓や血管壁の存在し、自分の意志では調節できない不随意筋で自律神経の支配によって調節されている。横紋模様はなく、ゆっくりと持続的に収縮する特徴がある。心筋は心臓を構成する筋肉で、一定のリズムで収縮し、血液を全身に送り出す。組織学的には横紋模様がある横紋筋であるが、自分の意志では調節できない不随意筋の特徴がある。したがって、自律神経の支配を受けている。
キーワード ① 不動関節、可動関節、球関節、蝶番関節 ② 屈曲・伸展、外転・内転、内旋・外旋 ③ 骨格筋、心筋、平滑筋、横紋筋
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」116頁~124頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

11 筋系(1) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。このコマでは、骨格筋の種類、骨格筋の構造と収縮のメカニズム、筋収縮のエネルギーについて学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」112頁~130頁
コマ主題細目 ① 骨格筋の種類 ② 骨格筋の構造と収縮のメカニズム ③ 筋収縮のエネルギー代謝
細目レベル ① 骨格筋の種類:骨格筋には瞬発的に収縮することができる速筋(白筋)と瞬発性はないが持続的に収縮することができる遅筋(白筋)に分けることができる。通常ではこれらは混在しているが、スポーツ選手でいうとスプリンターには速筋が多く、マラソン選手には遅筋が多い。加齢によって遅筋はあまり変化しないが、速筋は減少する。また、形状によって分類することもできる。輪状に走行している筋に眼輪筋や口輪筋がある。紡錘型の筋は四肢に多く、中央が太くなっている形である。片方が2つに分かれているものを二頭筋、3つに分かれているものを三頭筋といい、代表的なのが上腕二頭筋と上腕三頭筋である。また、三角形の形状をした筋として大胸筋、羽状の形状をした大腿直筋、多羽状の三角筋など様々である。
② 骨格筋の構造と収縮のメカニズム:骨格筋には筋線維(筋細胞)という細長い細胞が集まって束状になって構成されている。筋線維は長さが数mmから数10cmになる細胞もあり、複数の核をもっている。1個の筋線維の中には筋原線維が密に並んでおり、明暗の縞模様(横紋)が認められる。筋原線維には筋小胞体という袋状の構造物があり、中にCa2+が蓄えられている。筋小胞体の間には横行小管と呼ばれる管があり、活動電位を細胞内に伝える役割がある。筋原線維の中にはアクチンと呼ばれるタンパク質とミオシンと呼ばれる太いタンパク質の線維が規則正しく配列している。運動神経からの刺激が筋細胞に伝わると、Ca2+が放出され、アクチンとミオシンが結びつく。その後エネルギー(ATP)の働きでミオシンがアクチンを引き寄せることで、筋肉が収縮する。刺激がなくなるとCa2+が元に戻り、筋肉は弛緩する。この収縮のメカニズムを滑り説という。
③ 筋収縮のエネルギー代謝:筋収縮のエネルギーはATPの分解によってもたらされる。まず、筋線維内に蓄えられているATPが使われるが、これは数秒程度で消費されるため、次のような仕組みが作動する。ADPがクレアチンリン酸からリン酸を受け取ってATPに再生される。これにはO2は必要としないが、10秒程度の運動が行える程度である。次に筋線維内に蓄えられている多糖類のグリコーゲンや血液から取り込まれたグルコースをピルビン酸に分解する過程でATPが補給される(無酸素運動)。これによって40~50秒程度の運動が可能となる。O2が供給されるとピルビン酸がクエン酸回路内に入り多くのATPが供給される。長時間の持久性運動ではこれによってエネルギーが供給される。
キーワード ① 速筋、遅筋、紡錘型、輪状型、二頭筋、三頭筋 ② 筋線維、筋小胞体、アクチンフィラメント、ミオシンフィラメント、滑り説 ③ ATP、クレアチンリン酸、無酸素運動、有酸素運動
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」112頁~130頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

12 筋系(2) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、皮膚と膜、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器(上気道、気管、肺)、消化器(口腔、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓)、泌尿器(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。このココマでは、具体的に頭部、頸部、背部、胸部に存在する骨格筋と働きについて学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」133頁~135頁
コマ主題細目 ① 頭部にある筋 ② 頸部・背部の筋 ③ 胸部の筋
細目レベル ① 頭部にある筋:頭部の筋は、顔の表情をつくる顔面筋と食物を咀嚼するための咀嚼筋に大きく分けることができる。顔面筋には、前頭筋、眼輪筋、口輪筋、頬筋、笑筋、頬骨筋などがあり、咀嚼筋には側頭筋、咬筋、内側・外側翼突筋がある。前頭筋は額の横じわを作り、眼輪筋は目を閉じるときに働く筋である。頬骨筋は笑うときに口角を横に引き上げる働きがあり、口輪筋は口を閉じたり、口を突き出すときに働く。頬筋や笑筋は口角を外側に引く作用があり、笑顔をつくったり笛を吹くときなどに働く。笑筋は、子供や女性で皮膚が柔らかく脂肪に富む場合は笑窪ができることがある。これらはすべて顔面神経によって支配されている。咀嚼筋はすべて、下顎を挙上させて口を閉じるように働き、三叉神経によって支配されている。外眼筋は、眼球を動かすための6つの筋肉で構成されている。上直筋は眼球を上方に、下直筋は下方に動かす。内直筋は眼球を内側(鼻側)に、外直筋は外側(耳側)に動かすように働く。上斜筋は眼球を下内側に回旋させ、下斜筋は眼球を上外側に回旋させる。上斜筋は滑車神経、外直筋は外転神経、そして残りの外眼筋は動眼神経によって調節されている。
② 頸部・背部の筋::頸部の筋は頭や上肢を動かす働きをする。広頸筋は側頸部の皮下に薄く広がる皮筋で、首の動きを支え、頭部の傾斜や回転に関与している。胸鎖乳突筋は、胸骨と鎖骨を起始として側頭骨の乳様突起に終止しており、頭を側屈し、反対側へ回旋する動きに関わっている。背部には僧帽筋、肩甲挙筋、広背筋、菱形筋、脊柱起立筋などがある。僧帽筋は後頭骨および頸椎、胸椎の棘突起から起こり、肩甲棘、肩峰、鎖骨に停止する大きな筋で、頭部の後屈や肩甲骨の挙上、内転などに関与している。肩甲挙筋は肩甲骨を植えないほうに持ち上げる筋で、菱形筋も同様の働きがある。広背筋は背中に手を回す運動や水泳や投球など腕を強く振り下ろす際に働く。脊柱起立筋は3つの筋の総称で、上半身の起立や体幹部の伸展(後屈)する際に働く。
③ 胸部の筋:大胸筋は胸の上部を覆っており、鎖骨・胸骨などから起始し、上腕骨に終止する。上腕を内転、外旋、水平屈曲、屈曲する役割がある。大胸筋の下には小胸筋や前鋸筋、肋間筋などがある。小胸筋は肋骨から肩甲骨に走行しており、肩甲骨の下制や外転、上腕の内転運動などに関わる。前鋸筋は肋骨から肩甲骨に走行しており、肩甲骨の外転や上方回旋の動きに関与している。肋骨を引き上げる役割もある。肋間筋は肋骨と肋骨の間にあり、外肋間筋都内肋間期の2つに分けられる。呼吸運動に重要な役割を担い、特に外肋間筋は収縮すると肋骨が挙上して、胸骨が前に出ることによって胸腔を広げる役割がある。横隔膜とともに、通常の吸息運動の際に働いている。
キーワード ① 顔面筋、表情筋、咀嚼筋、外眼筋 ② 広頸筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋、肩甲挙筋、広背筋、脊柱起立筋、菱形筋 ③ 大胸筋、前鋸筋、小胸筋、肋間筋
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」133頁~135頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

13 筋系(3) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。このコマでは、上肢、腹部、臀部、下肢にある筋とその働きについて学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」136頁~142頁
コマ主題細目 ① 上肢の筋とそれらによる運動 ② 腹部の筋とその働き ③ 臀部の筋とその働き ④ 下肢の筋とその働き ⑤ 下腿の筋とその働き
細目レベル ① 上肢の筋とそれらによる運動:肩関節を取り囲んでいるのが三角筋で、鎖骨と肩甲骨から起始して上腕骨に終止する。腕の屈曲や伸展、回旋、外転する動きに関わっている。筋肉内注射の場所でもあり、この筋を支配している腋窩神経の損傷には注意する必要がある。上腕部には上腕二頭筋と上腕三頭筋がある。上腕二頭筋は力こぶをつくる筋で、肘関節の屈曲や前腕の回外にも関与している。上腕三頭筋は上腕の背面に位置し、肘関節を伸展する役割がある。肘関節の屈曲にはそのほか上腕筋や腕橈骨筋も関与している。前腕の筋は、手掌側に屈筋が、手背側に伸筋が位置している。前腕の手掌側の筋は手関節の掌屈、指の屈曲や、前腕の回内などの動きに関与している。手背側の筋は手関節の背屈や指の伸展、前腕の回外に働いている。
② 腹部の筋とその動き:胸腔と腹腔を分けているのが横隔膜である。肋骨・肋軟骨・硬骨の剣状突起、腰椎から起始して横隔膜中央部の腱膜で停止する。3つの孔が開いており、大動脈を通す大動脈裂孔、食道を通る食道裂孔、大静脈を通す大静脈孔である。腹部の筋はいわゆる腹筋と呼ばれ、腹直筋、外・内腹斜筋、腹横筋が相当する。左右の腹直筋の筋膜線維が正中で合流したものを白線といい、血管がほとんどないので腹部の手術の際に利用されている。腹直筋は体幹の前屈、回旋、側屈に関わるだけでなく、排便時に腹腔内圧を上げる働きもある。その他の腹筋も体幹の屈曲、側屈、回旋運動に関わっている。おなかを引き締めてスマートに見えるようにするにはこれらの筋肉の鍛錬が必要である。
③ 臀部の筋とその働き:臀部の膨らみをつくる大きな筋が大殿筋である。股関節を伸ばす役割があり、階段を上がったり、跳躍するときなどに働く。また、下腿の脛骨に付着している腸脛靭帯で終止しているため、膝関節を安定させる役割もある。大殿筋の下にあるのが中殿筋と小殿筋である。中殿筋は股関節を外転させるときに働く。また、片方の脚を持ち上げたとき、片脚立ちしている方の中殿筋が緊張することで。他方の臀部が下がらないようにしている。筋肉内注射の場所でもあり、注意すべき神経は上殿神経である。小殿筋は中殿筋と同様の働きがあり、股関節の外転に関与している。そのほか、梨状筋があり、股関節の外旋運動に関わっている。梨状筋の下(深部)を坐骨神経が走っているので、刺激され坐骨神経痛が出現することもある。
④ 下肢の筋とその動き、股関節、膝関節の動き:大腰筋と腸骨筋の2つを合わせた筋を腸腰筋といい、股関節の屈曲や外旋を行っている。大腰筋は腰椎から大腿骨に走行しており、アスリートの中にはこの筋が発達して、下腹部から脚の付け根部分にくっきりと浮き出ている人もいる。歩く際に足を引き上げるのに使う筋のため、弱くなると姿勢が崩れ、歩行にも影響している。腸骨筋は腸骨から起始して大腿骨に停止し、股関節の屈曲に関わっている。大腿部の前面には大腿四頭筋があり、起始部はそれぞれ異なっているが(大腿骨と腸骨)、停止は膝蓋骨に付着して1つの腱を形成して脛骨に付着している。そのため、膝関節を伸展する役割がある。大腿四頭筋の中の大腿直筋は腸骨から起始しているので股関節の屈曲にも関わっている。縫工筋は骨盤から下腿の脛骨まで走る筋肉で、人体で一番長い。股関節の屈曲などのほか膝関節の屈曲にも関与している。大腿部後面には大腿二頭筋などがあり総称してハムストリングスと呼ばれている。股関節の伸展と膝関節の屈曲に関わっている。内転筋群は大腿部の内側にあり、大腿の内転や股関節の屈曲に関わっている。
⑤ 下腿の筋とその動き、足関節の動き:下腿部の前面に伸筋、後面に屈筋が位置している。前面にある前脛骨筋は脛骨から中足骨まで走行しており、足関節の背屈や内反運動に関わっている。後脛骨筋は脛骨・腓骨から下腿の後側を走行し足根骨や中足骨で停止しているため、足関節の底屈や内反に関わっている。下腿の後側には下腿三頭筋があり、いわゆるふくらはぎと呼ばれており、アキレス腱として1つとなって踵骨で停止している。腓腹筋(二頭筋)とヒラメ筋がある。腓腹筋は大腿骨から起始し、踵骨で停止しているため、膝関節の屈曲と足関節の底屈に関与している。それに対してヒラメ筋は脛骨と腓骨から踵骨までの走行なので足関節の底屈運動に関与している。
キーワード ① 三角筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋、肩関節、肘関節、手関節 ② 横隔膜、腹直筋、腹斜筋、腹横筋 ③ 大殿筋、中殿筋、小殿筋、梨状筋 ④ 大腰筋、腸骨筋、腸腰筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、股関節、膝関節 ⑤ 前脛骨筋、後脛骨筋、下腿三頭筋、腓腹筋、ヒラメ筋、アキレス腱、足関節
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。。このコマでは、上肢、腹部、臀部、下肢にある筋とその働きについて学習する。
14 循環系1(血液①) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、皮膚と膜、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器(上気道、気管、肺)、消化器(口腔、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓)、泌尿器(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。このコマでは、循環の全体像と血液の成分と働きについて学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」143頁~163頁
コマ主題細目 ① 循環系の全体像 ② 血液の成分 ③ 血漿 ④ 血球の種類と分化 ⑤ 赤血球の構成成分と働き
細目レベル ① 循環系の全体像:循環系は血液、心臓、血管、リンパから構成される。血液には無機物質や糖質、タンパク質などの有機物質が含まれ、栄養分やO2を全身の細胞に運搬する役割がある。また、細胞でできた老廃物を体外に排泄するため目的の臓器に運ぶ役割がある。心臓はこの血液を送り出すポンプとして働いており、。血管は血液の通り道となっている。リンパは間質腔の余分な水分を引き込み、静脈に戻す働きや食事から摂取した脂肪性物質運搬する、さらに生体防御作用も有している。リンパは免疫機能で学習するので、ここでは血液、心臓、血管について学習する。心臓から拍出されたO2が多い動脈血は全身の細胞に流れ、栄養分と老廃物、O2とCO2の交換を行い、CO2の多い静脈血となって心臓に戻ってくる。ここから肺に静脈血は送られ、CO2と酸素のガス交換を行い、酸素の多い動脈血となって心臓に戻る。この動脈血が再度心臓から拍出され全身に送られる。心臓から全身に送られ、心臓に戻る系を体(大)循環系、心臓から肺を回って心臓に戻る系を肺(小)循環系という。
② 血液の成分:成人の場合、血液は体重の約8%を占める(体重60kgだと約5L)。採血した血液に抗凝固剤を入れて遠心分離をすると、下に暗赤色の細胞成分、上に黄色がかった上澄みの液体成分に分かれる。細胞成分は血球成分ともいい、血液の細胞である赤血球、白血球、血小板が含まれている。液体成分は血漿と呼ばれ、水や無機電解質、タンパク質や糖質、ホルモンなどの有機物質が含まれている。抗凝固剤を入れない血液を放置しておくと、同様に下に暗赤色の有形成分、上に液体成分と分離する。ただし、下の有形成分は血液が凝固したもので、上の液体成分は血液凝固に関わる因子、特にフィブリノゲンなどがほとんどない点が血漿と異なり、血清と呼ばれる。下の血液の細胞は骨の中の骨髄にある造血幹細胞から作られる。造血幹細胞が分化増殖していく過程で、赤血球になる細胞、白血球になる細胞、血小板になる細胞と分かれていく。赤血球は体内の細胞に酸素を運搬し、白血球は免疫機能、そして血小板は止血に関わっている。
③ 血漿:血漿は血液の液体成分で、無機電解質、特にNa+とCl-が多く存在しているが、それ以外にもCa2+やHCO3-なども少量含まれている。それに対して細胞内にはK+が多く、血漿を含めた細胞外液では非常に少ない。血漿に存在するタンパク質は血漿タンパクと呼ばれ、多くは肝臓で生成される。最も多いタンパク質はアルブミンで、血漿膠質浸透圧の維持に関与している。血漿膠質浸透圧が低下すると血管内の水が血管外に出ていき、浮腫が起こる。次に多い血漿タンパクはグロブリンで、α1、α2、β、γ-グロブリンに分類される。フィブリノゲンは血液凝固に関わっている。γ-グロブリンは免疫グロブリンとも呼ばれ、白血球の1つ、Bリンパ球から作られ、免疫機能に関わっている。
④ 血球の種類と分化:赤血球、白血球、血小板は全て骨の内部にある骨髄で作られる。骨髄には赤色骨髄と黄色骨髄があり、造血機能は赤色骨髄が担っている。骨髄にある造血幹細胞と呼ばれる未分化な細胞からすべての血球が作られる。まず、造血幹細胞が骨髄系幹細胞とリンパ系幹細胞に分化する。腎臓で合成・分泌されるエリスロポエチン(赤血球)、コロニー刺激因子(白血球)、トロンボポエチン(血小板)といった造血因子の働きによって、それぞれの血球に分化する。白血球のうち好中球、好酸球、好塩基球、そして単球が骨髄系幹細胞から作られる。リンパ系幹細胞からはTリンパ球、Bリンパ球、そしてナチュラルキラー細胞が作られる。骨髄の造血機能は加齢とともに低下していくが、腸骨や胸骨、椎骨では造血が行われている。
⑤ 赤血球の構成成分と働き:赤血球は水とヘモグロビン(Hb)という赤色素タンパクで構成される。このHbにはグロビンというタンパク質と鉄が含まれ、このHbが酸素と結合して、全身の細胞に酸素を届ける役割がある。酸素と結合したHbを酸化Hb(オキシHb)、結合していないHbを還元Hb(デオキシHb)という。赤血球は骨髄で作られるが、核がないこと、細胞分裂をしないのが特徴で、血液中を約120日間、酸素を運搬すると白血球によって脾臓や肝臓で破壊される。赤血球が正常に成熟するためには抗貧血ビタミン(ビタミンB12、葉酸)が必要で、これが不足すると正常な赤血球ができず巨赤芽球となり、貧血となる。また、Hbの材料でもある鉄が不足した場合も貧血となる。赤血球の生成を調節している因子に、腎臓から分泌されるエリスロポエチンがあり、赤血球生成を促進している。
キーワード ① 心臓、血液、血管、体循環系、肺循環系 ② 血球成分、血漿成分、血清 ③ 無機質、アルブミン、グロブリン、フィブリノゲン ④ 骨髄、造血幹細胞、赤血球、白血球、血小板 ⑤ 赤血球、Hb、酸化Hb、抗貧血ビタミンン、エリスロポエチン
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」143頁~163頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

15 循環系2(血液②) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。血液(物質を運搬するしくみ)では、血液の機能と成分(血液の働き、血液の成分)、血球とその機能(赤血球、白血球、血小板と血液凝固および血栓の線溶(繊維素溶解))、血液型と輸血(ABO式血液型、Rh式血液型、輸血に際しての交叉適合試験、血液の発生ついて学習する。このコマでは、主に白血球の働き、血小板の働きと血液凝固、また体内で凝固した血液を溶かす線溶系、血液型について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」162~172頁
コマ主題細目 ① 赤血球の特徴 ② 白血球の種類と働き ③ 血小板の働きと血液凝固・線溶系 ④ 血液型
細目レベル ① 赤血球の特徴:赤血球は約120日間血液中で酸素運搬の役割を終えると分解される。赤血球が分解されると鉄やタンパク質は再利用されるが、それ以外はビリルビンとなり、肝臓から胆汁と一緒に十二指腸に排出される。腸内に排泄されたビリルビンは腸内細菌の作用によりウロビリノーゲンとなり、多くは糞便中に排泄されるが、一部は小腸から吸収されて肝臓に運ばれる(腸肝循環)。さらに一部のウロビリノーゲンは肝臓から腎臓に運ばれ、尿中にも排泄される。赤血球の細胞膜が破れて中のHbが出てしまう現象を溶血という。血漿と同じ浸透圧の液体を等張液といい、0.9%食塩水や5%ブドウ糖液がこれに相当する。等張液に赤血球を入れても何も起こらないが、血漿よりも浸透圧の低い低張液に赤血球を入れたり、振動などが赤血球に加わると溶血が起こる。また、浸透圧の高い高張液に赤血球を入れると、赤血球内の水が細胞外に出てしまい、赤血球は金平糖状になる。
② 白血球の種類と働き:白血球は好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球で構成される。造血幹細胞から作られ、リンパ球はリンパ節などで必要に応じて増殖する。いずれも生体防御の役割があり、赤血球や血小板と異なり血管外に出ることができる。寿命は赤血球の1/700ともいわれ、1週間~数年と様々である。好中球と単球は異物や細菌を取り込んで処理をする、食細胞として働く。単球から分化したマクロファージは全身の組織に存在し、細菌や異物を貪食する役割がある。好酸球と好塩基球はアレルギーに関与している。リンパ球にはT細胞とB細胞があり、それぞれ細胞性免疫と液性免疫の役割がある。リンパ球の1つ、ナチュラルキラー細胞もがん細胞などを攻撃するが、これらの働きについては免疫系で学修する。
③ 血小板の働きと血液凝固・線溶系:血小板の働きは止血である。体内で血管壁が損傷すると出血が起こる。局所的な血管収縮とともに、血小板が凝集し、血の塊ができる(血小板血栓)。そこにフィブリンなどが集まり、止血が完了する。血液の凝固には12種類の凝固因子(タンパク質)が働く。この中にはCa2+やフィブリノゲンなども含まれるが、最終的に水溶性のフィブリノゲンが不溶性のフィブリンになり、これに赤血球が絡まることで凝固が完了する。血液凝固因子の多くは肝臓で生成され、そのうちビタミンKが必要なものもある。血管内にできた血栓は、線維素溶解系という機序で分解される。血液中のプラスミンと呼ばれるタンパク質に組織プラスミノゲン活性化因子が作用して、プラスミンというたんぱく質分解酵素を生成する。これが血栓を分解する。
④ 血液型:ここではABO式とRh式を取り上げる。A型の赤血球の膜上にはA抗原のみ、B型の赤血球にはB抗原のみ、AB型の赤血球にはA抗原とB抗原の両方がある。O型の赤血球には抗原はない。A型の血漿には抗B抗体、B型の血漿には抗A抗体、AB型の血漿には抗体がなく、O型の血漿には抗A抗体と抗B抗体がある。血液型の判定には、オモテ試験とウラ試験がある。オモテ試験は被験者の血球を使用し、ウラ試験には被験者の血漿を使用する。Rh式にはいくつかの型があるが、D型をもつものをRh(+)、持たないものをRh(-)と呼ぶ。Rh(-)の女性がRh(+)との男性との間で妊娠すると胎児はRh(+)となることが多く、第1子の出産時に抗D抗体ができてしまい、第2子の妊娠時に胎児死亡等が起こる
キーワード ① A抗原、B抗原、D抗原 ② 交差適合試験、主試験、副試験 ③ ③ A、B、C、DR、DQ、DP
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第4版」162頁~172頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

16 循環系3(心臓①) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。循環器系(体のすみずみまで血液を送るしくみ)では、心臓の構造、心臓の機能、血管の形態、主要な動脈、主要な静脈と門脈系、胎児循環、結果の機能、心臓血管の成長と老化、リンパ系について学習する。このコマでは、心臓の大きさと位置、被膜、心房・心室と大血管、心臓に分布する血管について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」173頁~177頁
コマ主題細目 ① 心臓の構造 ② 弁の構造と心臓内での血液の流れ ③ 心周期 ④ 心筋の電気現象と心電図
細目レベル ① 心臓の構造:心臓は胸腔内にある縦郭という空間の中で、正中からやや左寄りに偏って位置している。成人では握りこぶし大より少し大きい。心臓上部の大血管が出入りする部分を心底、下部先端を心尖という。心臓内部は左右2つの部分に分けられ、左心と右心はそれぞれ心房(上部)と心室(下部)に分けられている。左右の心房は心房中隔、心室は心室中隔で隔てられている。左右とも心房と心室の間には房室弁が、心室と血管の間には弁があり、血液の逆流を防いでいる。心筋は心臓壁は外側から内側に向かって心外膜、心筋層、心内膜の3層から構成される。心筋は骨格筋と同じ横紋筋で、特殊心筋と固有心筋に分けることができ、特殊心筋は刺激伝導系を構成している。刺激伝導系は外部からの刺激がなくても自動的に興奮して収縮することができ、洞房結節、房室結節、ヒス束、右脚・左脚、そしてプルキンエ線維からなる。洞房結節の興奮が心臓に伝えられるため、ペースメーカーと呼ばれている。
② 弁の構造と心臓内での血液の流れ:心房と心室の間にある房室弁は、腱索と呼ばれる結合組織性の細いひもで心室内壁に突き出た乳頭筋につなぎ留められいる。これによって心室が収縮したときでも、弁が心房のほうに反転しない仕組みとなっている。心室と血管の間にある動脈弁は3つの半月弁から構成されており、。これらの弁が完全に閉じないと血液の逆流が起こる。全身から戻った二酸化炭素(CO2)の多い静脈血は右心房に入る。右心房から三尖弁を通って右心室に流れる。右心室から肺動脈弁を経て肺動脈に流れ、肺でO2とCO2を交換してO2の多い動脈血となり、肺静脈を通って左心房に入る。その後、血液は僧帽弁を通って左心室に流れ、大動脈弁を通って大動脈から全身に血液は拍出される。
③ 心周期:心拍動の周期を心周期といい、心室の収縮、弛緩に従って、大きく収縮期と拡張期(弛緩期)に分けられる。聴診器を胸壁にあてると心臓の拍動ごとに音を聞くことができ、これを心音という。収縮期の開始時に聞こえる心音を第Ⅰ心音といい、拡張期の開始時に聞こえるのが第Ⅱ音、そしてその後に第Ⅲ温がかすかに聞こえることがある。これは心房から心室への血液の流入によって生じる。1分間の心臓の拍動数を心拍数といい、健常成人の安静時の平均心拍数は約70回/分である。1回の心臓の収縮で左心室から拍出される血液量を1回拍出量という。正常成人の安静時で1回拍出量は70~80mL程度である。1分間の拍出量を分時拍出量といい、1回拍出量×心拍数で求められる。一般的に心拍出量といった場合、分時拍出量を指す。また、体表面積当たりの心拍出量のことを心係数といい、3~4L/分/m2程度である。
④ 心筋の電気現象と心電図:心筋細胞は骨格筋細胞や神経細胞と同様に活動電位を発生する。心筋細胞では他の細胞と同様にNa+が細胞内に流入し、その後Ca2+も細胞内に流入する。これによって心筋特有のプラトー相と呼ばれる長い脱分極が生じる。これは他の細胞の絶対不応期よりも長く、この間心臓は収縮できず、血液を心室内に貯留するのに重要な役割となっている。このような心臓の電気的変化を体表面から記録したのが心電図で、両手首と両足首の4か所、胸部に6か所に電極を付けて測定記録する。心臓が1回収縮するとPQRST波の5つの波形が記録される。P波は心房の興奮、QRSは心室の興奮、そしてT波は心室の興奮からの回復をそれぞれ表している。刺激伝導系に異常が起こると心電図上に現れる
キーワード ① 2心房2心室、心尖部、心外膜、刺激伝導系 ② 三尖弁、肺動脈弁、僧帽弁、大動脈弁 ③ 心周期、心音、心拍出量、心係数 ④ 心筋の活動電位、PQRST波
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」173頁~177頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

17 循環系4(心臓②) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。循環器系(体のすみずみまで血液を送るしくみ)では、心臓の構造、心臓の機能、血管の形態、主要な動脈、主要な静脈と門脈系、胎児循環、結果の機能、心臓血管の成長と老化、リンパ系について学習する。このコマでは、心機能の調節とおもな心疾患について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」180頁~185頁
コマ主題細目 ① 心機能の調節 ② 主な心疾患
細目レベル ① 心機能の調節:心臓は自動的に収縮することができるが、様々な状況において自律神経の交感神経と副交感神経によって調節されている。交感神経の活動が溜まると、心収縮力が増し、心拍数も増加する。運動をした時がこれに相当する。副交感神経の活動が高まると心拍数は低下する。睡眠時は交感神経活動が低下し、副交感神経系が優位になるので、心拍数は低下する。また、血圧が上昇すると、動脈の血管壁が伸ばされる。これを大動脈弓や頸動脈洞の血管壁にある圧受容器が感知して脳の循環中枢に情報を送る。反射性に自律神経系に指令を出し、上昇した血圧を元に戻そうとする(動脈圧受容器反射)。逆に血圧が低下すると逆の反応が起こり、低下した血圧を元に戻そうとする。このような反射は体位を変えた際や運動時などでも働いている。
② 心臓の主な疾患:心臓の拍出機能が低下した状態が心不全で、右心不全と左心不全に分けることができる。右心不全の場合、肺に送り出す血液量が減少するため、右心房、さらには大静脈系にうっ血が起こる。左心不全では全身に送り出される血液量が減少するため、左心房、そして肺循環系にうっ血が起こる。この場合、肺浮腫が起こり、ガス交換にも影響するため呼吸困難が起こる。左心不全では仰臥位よりも材のほうが呼吸が楽になり、この呼吸を起座呼吸という。心筋に酸素や栄養分を供給している冠動脈が狭窄あるいは閉塞した状態が虚血性心疾患である。狭窄した場合が狭心症で、狭心症発作と呼ばれる胸痛が一時的に起こる。また、冠動脈が閉塞した状態が心筋梗塞で、閉塞した血管の先の心筋には血液が流れて行かないので心筋に壊死が起こる
キーワード ① 自律神経、動脈圧受容器反射 ② 心不全、虚血性心疾患
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」180頁~185頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

18 循環系5【血管系①) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。循環器系(体のすみずみまで血液を送るしくみ)では、心臓の構造、心臓の機能、血管の形態、主要な動脈、主要な静脈と門脈系、胎児循環、結果の機能、心臓血管の成長と老化、リンパ系について学習する。このコマでは、血管の種類と構造、動脈・動脈血と静脈・静脈血の関係。吻合と終動脈、主要な動脈について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」186頁~189頁
コマ主題細目 ① 血管の種類とその特徴 ② 血圧と脈拍 ③ 血圧調節
細目レベル ① 血管の種類とその特徴:血管は血液を運搬する役割があり、大きく動脈、静脈、毛細血管に分類することができる。動脈は心臓から拍出される血液を全身の組織に運搬する。動脈は枝分かれをして毛細血管となると、各組織の細胞とガス交換や物質交換を行う。その後、静脈が心臓に血液を運搬する役割がある。動脈と静脈の血管壁は外膜、中膜(平滑筋)、内膜3層構造からなる。毛細血管は1層の内膜で構成される。動脈は平滑筋が厚く、逆に静脈は薄く内腔が広いのが特徴である。毛細血管は各組織の細胞とガス・物質交換をするため血管壁は薄くなっている。多くの場合、数本の細動脈が吻合を作り、血行が滞ることはない仕組みになっている。毛細血管に至る前に吻合がない動脈を終動脈といい、この終動脈が閉塞するとその先に血液が流れて行かず、壊死を起こす、この状態を梗塞といい、脳、心臓、肺、腎臓などの動脈が該当する。
② 大血圧と脈拍:心臓から拍出された血液は、血管の中を圧の高い方から低い方へ向かって流れる。これを血流といい、血管内に生じる圧を血圧(動脈圧)という。動脈の血圧は心臓の拍動に伴って変動する。心臓が収縮したときが最も高く、これを収縮期血圧あるいは最高血圧といい、mmHgの単位で表示する。逆に心臓が拡張したときが最も低く、これを拡張期血圧あるいは最低血圧という。また、最高血圧と最低血圧の差を脈圧という。1心周期でみられるすべての圧の平均を平均血圧といい、最低血圧+脈圧/3で求められる。血圧には個人差があり、年齢によっても異なる。また同一個人でも身体的あるいは精神的状態で変動する。血圧の測定は、動脈内に直接カテーテルを挿入し、圧変化を持続的にモニターで観察する直接法と上腕などにマンシェットを装着して測定する間接法がある。また、大静脈あるいは右心房周辺の圧を中心静脈圧といい、循環血液量や心不全の程度の指標とされている。心臓の拍動に伴って拍出された血液は血管内に圧の変動を生じる。末梢動脈でこの血管の拍動を触知することができ、これを脈拍という。ほとんどの場合は、橈骨動脈で
③ 血圧調節:血圧は心拍出量と末梢血管抵抗の積で決まる。したがってこれらに影響する、循環血液量、血液の粘稠度や動脈壁の弾力性などによって血圧は影響される。細動脈の血管壁の平滑筋は、血圧が上昇して伸展すると筋原性に収縮して、循環血液量が増加しないよう調節する。これを局所性調節という。また、ホルモンの中には尿量を調節して、循環血液量を増加させたり、逆に減少させたりすることによって血圧に影響するものもある。抗利尿ホルモン、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系、心房性ナトリウム利尿ペプチドが相当する。自律神経による調節は、ホルモンによる調節系と比べて短時間で働く。交感神経は1回拍出量と心拍数を増加させ、さらに血管平滑筋を収縮させて血圧を上昇させる。また、副腎髄質からカテコールアミンの分泌を促進し、同様に血圧が上昇する様に働く。副交感神経は心拍数を低下させることによって血圧を低下させる。これら自律神経を調節しているのは、延髄にある循環中枢で、ここからの指令によって心臓と血管系は調節される。また、血圧をモニターする圧受容器が頸動脈洞や大動脈弓の血管壁に存在する。血圧が上昇するとこの受容器が感知して、その情報を神経を介して循環中枢に送り、ここから交感神経系を抑制するような指令が出て、結果として血圧は低下して元通りになる。これを圧受容器反射という。
キーワード ① 動脈、静脈、毛細血管、外膜、中膜、内膜 ② 収縮期血圧、拡張期血圧、脈圧、平均血圧、中心静脈圧 ③ 局所性調節、神経性調節、内分泌性調節、動脈圧受容器反射
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」186頁~189頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

19 循環系6(血管系②) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。循環器系(体のすみずみまで血液を送るしくみ)では、心臓の構造、心臓の機能、血管の形態、主要な動脈、主要な静脈と門脈系、胎児循環、結果の機能、心臓血管の成長と老化、リンパ系について学習する。このコマでは、静脈系の特徴と全身の動脈について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」188頁~191頁
コマ主題細目 ① 静脈系の特徴と静脈還流 ② 全身の主な動脈
細目レベル ① 静脈系の特徴と静脈還流:動脈が心臓からの血液を運搬するのに対して、静脈は全身の細胞からの血液を集めて心臓に戻す働きがある。右心房近くで測定する静脈圧を中心静脈圧といい、静脈還流量の指標となる。静脈還流を促進する要因として次の4つがある。まず、心房の弛緩で、右心房内圧が低下したときに静脈の血液が心房内に吸引されて心房内に流れる。また、中程度の静脈内には弁があり、上行した血液が下行しないようにして血液の逆流を防いでいる。骨格筋が収縮・弛緩することによってポンプのように押し上げる(骨格筋ポンプ)。特に、歩行時には弁とこの働きによって静脈還流量が増加する。また、吸息時に胸腔内圧がより陰圧になることで、血液が腹腔から胸腔内に吸引される(呼吸ポンプ)。
② 全身の主な動脈:左心室から拍出された動脈血が流れていく主な動脈を学修する。左心室から出た動脈は、上方向に走行し(上行大動脈)、湾曲して(大動脈弓)下行する(下行大動脈)。下行大動脈は、胸腔内では胸大動脈、横隔膜を突き抜けると腹大動脈と呼ばれる。上行大動脈からは冠状動脈、大動脈弓では腕頭動脈、左総頸動脈、左鎖骨下動脈が分岐する。総頸動脈は上行して頭部に血液を供給し、鎖骨下動脈は腋窩動脈、上腕動脈と名称を変えて上肢に血液を供給する。胸大動脈からは気管支動脈、肋間動脈などが分岐して、肺や胸壁などを栄養する。腹大動脈から分岐する主な動脈は腹腔動脈、上腸間膜動脈、下腸間膜動脈で腹腔内臓器を栄養する。また、腎動脈や性腺動脈も分岐して腎臓や生殖器官を栄養している。腹大動脈は左右の総腸骨動脈に分かれ、骨盤内臓に行く内腸骨動脈と下肢に下行する外腸骨動脈に分岐する。外腸骨動脈は、大腿動脈、膝窩動脈、脛骨動脈、腓骨動脈、足背動脈となり下肢に血液を供給している。
キーワード ① 中心静脈圧、静脈還流、骨格筋ポンプ ② 主な動脈
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」188頁~191頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

20 循環系7(血管系③) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。循環器系(体のすみずみまで血液を送るしくみ)では、心臓の構造、心臓の機能、血管の形態、主要な動脈、主要な静脈と門脈系、胎児循環、結果の機能、心臓血管の成長と老化、リンパ系について学習する。このコマでは、全身の主な動脈とおもな静脈について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」190頁~195頁
コマ主題細目 ① 全身の主な動脈 ② 全身の主な静脈
細目レベル ① 全身の主な動脈::左心室から拍出された動脈血が流れていく主な動脈を学修する。左心室から出た動脈は、上方向に走行し(上行大動脈)、湾曲して(大動脈弓)下行する(下行大動脈)。下行大動脈は、胸腔内では胸大動脈、横隔膜を突き抜けると腹大動脈と呼ばれる。上行大動脈からは冠状動脈、大動脈弓では腕頭動脈、左総頸動脈、左鎖骨下動脈が分岐する。総頸動脈は上行して頭部に血液を供給し、鎖骨下動脈は腋窩動脈、上腕動脈と名称を変えて上肢に血液を供給する。胸大動脈からは気管支動脈、肋間動脈などが分岐して、肺や胸壁などを栄養する。腹大動脈から分岐する主な動脈は腹腔動脈、上腸間膜動脈、下腸間膜動脈で腹腔内臓器を栄養する。また、腎動脈や性腺動脈も分岐して腎臓や生殖器官を栄養している。腹大動脈は左右の総腸骨動脈に分かれ、骨盤内臓に行く内腸骨動脈と下肢に下行する外腸骨動脈に分岐する。外腸骨動脈は、大腿動脈、膝窩動脈、脛骨動脈、腓骨動脈、足背動脈となり下肢に血液を供給している。
② 全身の主な静脈:全身の各組織からの血液を心臓に運ぶのが静脈の役割である。身体の深いところを走行する深静脈と浅いところを走行する浅静脈(皮静脈)が並行して走行し、両静脈は交通枝と呼ばれる血管で繋がっている。上半身の静脈は上大静脈を、下半身からの静脈は下大静脈を経て右心房に入る。頭蓋腔の静脈の多くは内頸静脈を経て、上肢からの静脈は鎖骨下静脈を経て上大静脈に流れる。下肢からの静脈血は、脛骨静脈、膝窩静脈、大腿静脈などを経て総腸骨静脈に流れ、下大静脈へと注ぐ。また、下大静脈には肝静脈や腎静脈も合流している。脊柱の右側を上行するのが奇静脈、左側を上行し奇静脈に合流するのが副奇静脈で、奇静脈から上大静脈につながっている。
キーワード ① 上肢の動脈、胸腹部の動脈、下肢の動脈 ② 浅静脈、深静脈、奇静脈、上肢の静脈、胸腹部の静脈、下肢の静脈
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」190頁~195頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

21 循環系8(血管系④) 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。。呼吸器では、構造と機能として、呼吸器系の役割、鼻と鼻腔、咽頭、喉頭、気管と主気管支、肺について学習する。呼吸のプロセスとして、換気、外呼吸、ガスの運搬、内呼吸について学習する。呼吸の調節としては化学受容器と呼吸器系の受容器、呼吸中枢、呼吸調節の効果器である呼吸筋、呼吸のさまざまな異常、呼吸器系の成長と老化について学習する。このコマでは、脳循環、冠循環、腹腔循環、胎児循環など特殊領域の循環を学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」192頁~197頁
コマ主題細目 ① 冠循環と脳循環 ② 腹腔内循環 ③ 胎児循環
細目レベル ① 冠循環と脳循環:心臓の心筋は、心臓内を流れている血液を利用することはできず、大動脈起始部から分岐している左右の冠状動脈によって血液を供給される。特に全身に血液を送り出す左心室に血液を供給している左前下行枝と左回旋枝は重要である。心筋と物質交換した静脈は冠状静脈洞となり右心房に入る。脳は内頸動脈と椎骨動脈によって血液を供給される。内頸動脈は総頸動脈から外頸動脈と分岐したのち頭蓋内に入る。一方、椎骨動脈は頸椎の横突孔を上行し頭蓋内に入る。左右の内頸動脈と椎骨動脈は、脳底部で合流して大脳動脈輪を形成した後、前大脳、中大脳、後大脳動脈に分かれて脳実質内に血液を供給する。脳内から集められた静脈は、硬膜にある硬膜静脈洞に流れ、内頸静脈として頭蓋を出て心臓に戻る
② 腹腔内循環:胃、小腸、膵臓、脾臓などの消化器官からの静脈は合流して1本の門脈となり、肝臓に送られる。すなわち、胃や小腸で消化吸収された物質の多くはいったん肝臓に運ばれ、合成や分解などの代謝作用に使用される。肝臓にはこの静脈血の門脈と肝動脈からの動脈血の両方が流入している。血液量としては門脈からの血液量が圧倒的に多いが、血圧としては門脈内を流れるのは静脈なので健常であれば門脈圧は低い。肝臓からは肝静脈として下大静脈に注ぐ。肝硬変などの肝機能障害によって肝臓内の血管系が障害されると、肝臓に流入する血液量が減少し、門脈圧が上昇する。そのため門脈と吻合している細い静脈を通って下大静脈に流れるようになる。
③ 胎児循環:出生前の胎児は母親の子宮内にいるため、胎盤を介して母体から必要な酸素や栄養分を受け取る。胎児と胎盤を繋ぐ臍帯には1本の臍静脈と2本の臍動脈があり、酸素や栄養は臍静脈を通って胎児に体内に入る。胎児の体内で生じた二酸化炭素や老廃物は臍動脈を通って、胎盤を介して母体側に移行する。母体胎盤を通して物質・ガス交換が行われ、決して母親の血液と胎児の血液が混ざり合うことはない。胎児は呼吸をしないので肺には成長・発達に必要な血液だけが流れる仕組みになっている。酸素と栄養を含んだ血液が臍静脈、静脈管を通り右心房に流入する。右心房と左心房の間にある卵円孔を通って、血液は直接左心房に流れる。右心室に流れた血液は肺動脈に送られるが、肺動脈と大動脈の間に動脈管と呼ばれる管があり、肺よりも大動脈に流れるようになっている。
キーワード ① 酸素、二酸化炭素、ガス交換 ② 嗅細胞、涙管、副鼻腔 ③ 臍静脈、臍動脈、胎盤、卵円孔、動脈管
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」192頁~197頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

22 呼吸器系1 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。。呼吸器では、構造と機能として、呼吸器系の役割、鼻と鼻腔、咽頭、喉頭、気管と主気管支、肺について学習する。呼吸のプロセスとして、換気、外呼吸、ガスの運搬、内呼吸について学習する。呼吸の調節としては化学受容器と呼吸器系の受容器、呼吸中枢、呼吸調節の効果器である呼吸筋、呼吸のさまざまな異常、呼吸器系の成長と老化について学習する。このコマでは、気管と気管支から構成される下気道の構造と機能を学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」223頁~234頁
コマ主題細目 ① 気管の位置と機能 ② 主気管支 ③ 肺内の気道
細目レベル ① 喉頭に続いて気管が始まる。気管は食道の前を通って縦隔を下行し、第5胸椎の高さで心臓の後方で左右の主気管支に分かれる。気管は馬蹄型をした気管軟骨が15~20個並んで気道が潰れないよう補給しているが、食道と接する後面は軟骨が無く結合織と平滑筋でできている。気管は加温・加湿・濾過の機能を持ち、気管に達した空気はほぼ100%の湿度となる。上皮は線毛上皮で、繊毛は喉頭の方向に向かって運動し、微生物や異物が付着した粘液を口腔など外部に排出する。気道粘膜には刺激受容器が存在し異物や煙などの機械的・化学的刺激に反応して迷走神経反射により積がおこり、これを咳嗽反射とよび生体防御反応の一種である。最も敏感なのは、喉頭と気管分岐部である。
② 気管分岐部で、気管は左右の主気管支に分かれる。左右主気管支の長さは約5cmで、主気管支は右が太く分岐角は25度で、左は細く分岐角は45度である(気管分岐角)。そのため誤って気管にはいった異物は、右の主気管支から右肺に入りやすい。誤嚥性肺炎が右下葉におこりやすいのは左右の解剖学的構造の違いによる。主気管支はそれぞれ左右の肺門から肺内にはいってすぐに分岐し、右は3本、左は2本の葉気管支となる。主気管支は他の気道部位と同様に、空気の移動路になるほか、空気の加湿、加温、清浄化(濾過)機能を有し、咳嗽反射もある。
③ 肺は胸腔の約80%をしめ、横隔膜に接する下面を肺底、上端部を肺尖とよぶ。内側面は縦隔に接し、中央部に肺門がある。主気管支は右は3本の葉気管支となり上葉、中葉、下葉に分かれ、左は2本で上葉と下葉にはいる。気管支は肺内で約20回分枝をくりかえし、4~6本の終末細気管支となり、呼吸細気管支から肺胞に到達する。葉気管支は内径7 mmで、右では上葉枝、中葉枝、下葉枝の3本に、左では上葉枝と下葉枝に分かれる。葉気管支はさらに2~3分して区域気管支(内径7mm)となり、この区域気管支により空気が送られる肺の部分を肺区域と呼ぶ。右肺は10区域、左肺は8区域に分かれる。区域気管支がさらに枝分かれして軟骨が存在しないほど細くなった膜性気管支を細気管支(内径0.5~2 mm)と呼ぶ。さらに終末細気管支(内径0.5 mm)、呼吸細気管支(内径0.3 mm)、肺胞管(内径0.1 mm)に分かれる。
キーワード ① 喉頭、気管、気管軟骨 ② 気管分岐角、右主気管支、左主気管支 ③ 上葉、中葉、下葉
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」223頁~234頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

23 呼吸器系2 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。。呼吸器では、構造と機能として、呼吸器系の役割、鼻と鼻腔、咽頭、喉頭、気管と主気管支、肺について学習する。呼吸のプロセスとして、換気、外呼吸、ガスの運搬、内呼吸について学習する。呼吸の調節としては化学受容器と呼吸器系の受容器、呼吸中枢、呼吸調節の効果器である呼吸筋、呼吸のさまざまな異常、呼吸器系の成長と老化について学習する。。このコマでは、肺胞上皮細胞と肺胞腔からなる肺胞と呼吸膜から構成される肺の構造と機能を学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」235頁~241頁
コマ主題細目 ① 呼吸運動 ② ガス交換 ③ 呼吸機能検査
細目レベル ① 呼吸運動:呼吸運動は吸息運動と呼息運動からなり、通常の呼吸では外肋間筋と横隔膜の収縮によって吸息が行われる。外肋間筋が収縮すると胸腔の前後経が、横隔膜が収縮すると上下が広くなり、胸腔内圧が下がって外界の空気が肺に流入する。通常の呼吸では、がこの2つの筋肉が弛緩することで呼息が行われる。胸腔内圧は、吸息時も呼息時も常に陰圧に保たれている。これによって常に肺は引き延ばされた状態にある。したがって吸息時にはさらに陰圧となり空気が流入する。呼息時はこの陰圧度が減少するため、肺が小さくなり空気が排出される。
② ガス交換:空気には酸素約21%、二酸化炭素0.03%、窒素約78%が含まれている。この空気を吸息し、気道内の水蒸気ならびに死腔の気体と混ざって肺胞に達する。健常では、静脈血の酸素分圧40Torr、二酸化炭素分圧46Torrで、この血液が心臓から肺に送られてくる。この静脈血と肺胞内との間でガス交換が行われ、その結果、酸素分圧95Torr、二酸化炭素分圧40Torrの動脈血となり心臓に戻り、この血液が全身に送られる。各組織の細胞とガス交換を行い、二酸化炭素の多い静脈血となって右心房に戻る
③ 呼吸機能検査:呼吸機能は、まず呼吸の際に出入りする空気の量、肺気量を調べる。これによって、1回換気量、予備吸気量、予備呼気量、肺活量、残気量、機能的残気量がわかる。また、努力性肺活量と1秒率を調べることによって、肺が膨らみにくいのかあるいは閉塞があるために呼息しにくいのかといった換気障害の診断の指標となる。1回の呼吸によって吸息した空気のうち、死腔量を引いた量がガス交換に関わり、これを肺胞換気量という。また、1分間あたりの肺胞換気量を分時肺胞換気量といい、呼吸数と呼吸の深さで変化する。
キーワード ① 吸息、呼息、横隔膜、外肋間筋、胸腔内陰圧 ② 動脈血酸素分圧、動脈血二酸化炭素分圧 ③ スパイロメトリー、1回換気量、分時換気量、肺活量、1秒率
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」235頁~241頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

24 呼吸器系3 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。。呼吸器では、構造と機能として、呼吸器系の役割、鼻と鼻腔、咽頭、喉頭、気管と主気管支、肺について学習する。呼吸のプロセスとして、換気、外呼吸、ガスの運搬、内呼吸について学習する。呼吸の調節としては化学受容器と呼吸器系の受容器、呼吸中枢、呼吸調節の効果器である呼吸筋、呼吸のさまざまな異常、呼吸器系の成長と老化について学習する。このコマでは、酸素と炭酸ガスの運搬、呼吸調節について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」243頁~251頁
コマ主題細目 ① 血中でのガス運搬 ② 呼吸調節 ③ 呼吸の種類
細目レベル ① 吸血中でのガス運搬:動脈血100mLにはO2約20mLが溶解している。大部分の酸素は赤血球内のHbがO2と結合して全身の細胞に酸素を運搬する(酸素化Hb)。通常の動脈血O2分圧95Torrでは、Hbの約97%が酸素化Hbとなっている。HbとO2の結合は酸素分圧によって影響され、O2分圧が高いほどO2と結合したHbが増加する。動脈血中の全Hbに占める酸素化Hbの割合を酸素飽和度(SaO2)といい、経皮的に測定する酸素飽和度は経皮的酸素飽和度(SpO2)と呼ばれ、健常な場合いずれも約97%である。100mLの動脈血にはCO2は約40~50mL、静脈血では45~55mL溶解している。多くのCO2は血漿中に重炭酸イオンHCO3-として存在し、約10%のCO2は赤血球内のHbと結合している。HCO3-は酸塩基平衡の維持に重要な役割を果たしている
② 呼吸調節:脳幹部に呼吸調節に関わる神経細胞が多数存在し、総称して呼吸中枢と呼ばれている。総頸動脈が分岐するあたりに存在する頸動脈小体と大動脈弓にある大動脈体は主にその部分を流れる動脈血のO2分圧の減少はH+濃度の増加(pHの低下)を感知する末梢化学受容器が存在する。これらの受容器が興奮すると舌咽神経や迷走神経を介して呼吸中枢に情報を送り、呼吸数や1回換気量を増やすことによって反射性に換気の亢進を起こす。また、延髄腹側表面に存在する中枢性化学受容器は主に細胞外液のCO2分圧の増加やpHの低下を感知して、末梢化学受容器と同様に呼吸中枢に情報を送り、換気亢進をもたらす。そのほか、鼻粘膜が刺激されるとくしゃみ反射が、咽頭あるいは気管粘膜が刺激されると咳嗽反射が起こる。
③ 呼吸の種類:呼吸の深さ(1回換気量)は変わらず、呼吸数が増加した場合を頻呼吸、減少した場合を徐呼吸という。呼吸数は変わらず、呼吸の深さが深くなった場合を過呼吸、浅くなった場合を減呼吸という。これらは吸息と呼息が規則的繰り返される呼吸であるが、無呼吸と深い呼吸が繰り返される呼吸型がある。無呼吸から浅い呼吸が始まり深い呼吸になり、そして浅い呼吸から無呼吸となる呼吸をチェーンストークス呼吸といい、脳疾患、尿毒症などでみられるが、高齢者では健康でも睡眠中に起こることがある。また、無呼吸からいきなり深い呼吸が始まり、無呼吸となる呼吸をビオー呼吸という。また、代謝性アシドーシスのときにみられる深い呼吸をクスマウル呼吸という。
キーワード ① 動脈血酸素飽和度、重炭酸イオン、Hb ② 呼吸中枢、末梢・中枢化学受容器 ③ チェーンストークス呼吸、ビオー呼吸、クスマウル呼吸
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」243頁~251頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

25 体液の調節1 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。。呼吸器では、構造と機能として、呼吸器系の役割、鼻と鼻腔、咽頭、喉頭、気管と主気管支、肺について学習する。呼吸のプロセスとして、換気、外呼吸、ガスの運搬、内呼吸について学習する。呼吸の調節としては化学受容器と呼吸器系の受容器、呼吸中枢、呼吸調節の効果器である呼吸筋、呼吸のさまざまな異常、呼吸器系の成長と老化について学習する。このコマでは、呼吸の調節の仕組みとして、中枢化学受容器、末梢化学受容器、呼吸器系の受容器、呼吸中枢について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」256頁~261頁
コマ主題細目 ① 体液の割合と電解質の組成 ② 体液の調節 ③ 体液腸の異常
細目レベル ① 体液の割合と電解質の組成:身体を構成している水分を体液といい、成人では体重の約60%を占めている。体液は、その全体量だけではなく電解質のイオン濃度やpH、浸透圧などが常に一定になるよう調節されている。体液量の割合は小児では約70%であるが、加齢とともに減少し高齢者では約50%である。体液のうち、細胞内液(細胞の中にある水分)が約40%、細胞外液は約20%を占めている。細胞外液には細胞の周囲に存在する間質液や血液の液体成分である血漿、脳脊髄液、リンパ液などが含まれる。体液には多くの電解質や有機物質が含まれているが、電解質組成は細胞内外では異なる。細胞外液に多い電解質はNa+、Cl-、HCO3-などで、細胞内液に多い電解質はK+である。
② 体液の調節:健常な成人の体液量はほぼ一定になるよう調節されている。摂取する水分量と排泄される量が同じであれば体内の水分量は一定に保たれる。摂取する水分のほとんどは飲食物で、それ以外には体内で起こる化学反応で生じる水分(代謝水)がある。体外に排泄される経路としては尿、皮膚や呼気からの蒸発、大便や汗などである。また、半透膜を介して起こる水の移動を浸透といい、溶質の濃度の低い方から高い方へ移動する。この異常を阻止するため溶液に加わる力を浸透圧という。通常、血漿浸透圧は血漿中のNa+で決まる。塩分の多いものを食べると口渇が起こるが、この状態が「血漿浸透圧が上昇している」状態である。また、タンパク質濃度の違いによって生じる浸透圧を膠質浸透圧といい、血漿タンパク量が減少すると間質腔に水が貯留することになる。
③ 体液量の異常:体重の2%の水分量が失われると脱水(症)になる。口渇や疲労感、めまい、ひどくなると意識障害が起こる。主に水分摂取が不足する、あるいは真夏に水分の多い汗が大量に分泌されて、高Na血症を起こしている場合を高張性脱水という。逆に夏に運動をして多量の発汗がみられるときに、塩分を補わないで水のみを補給して低Na血症を起こした場合を低張性脱水という。頭痛や血圧の低下により意識混濁なども起こる可能性がる。塩分と水分が同じ程度喪失した場合は等張性脱水といい、出血、嘔吐や下痢による体液の損失によって起こる。間質液が過剰に増加した状態を浮腫といい、栄養不良、腎機能障害でタンパク尿が排泄された場合などで全身性の浮腫がみられる。
キーワード ① 体液量の割合、細胞外液と細胞内液の電解質の分布 ② 血漿浸透圧、飲水量、尿量、不感蒸散、血漿膠質浸透圧 ③ 脱水(症)、高張性脱水、低張性脱水、等張性脱水
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」256頁~261頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

26 体液の調節2 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。泌尿器系では体液の調節、腎臓の構造と機能、尿の生成、尿管の構造と機能、膀胱の構造と機能、尿道の構造と機能、排尿の生理(蓄尿の機構、排尿の機構、骨盤底筋群の役割)、泌尿系の成長と老化について学習する。このコマでは、水分と電解質平衡、細胞内液と細胞外液、水の出納、電解質濃度、抗利尿ホルモン(ADH)とレニンとアルドステロンによる循環血液量と血圧の調節、様々な原因でおこる脱水・浮腫、アルカローシスとアシドーシスについて学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」256頁~267頁
コマ主題細目 ① 電解質バランス ② 酸塩基平衡 ③ アシドーシスとアルカローシス
細目レベル ① 体電解質バランス:体液には多くの電解質が含まれている。細胞外液にはNa+、Cl-、HCO3-が多く、細胞内液にはK+が多い。これらは浸透圧を一定に保ち水の分布を調節するほか、神経や筋組織の興奮にも関与していることから、基準範囲内に調節されている。血漿Na;の調節に関わっているのはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系と呼ばれる、一連のホルモンである。アルドステロンは副腎皮質から分泌され、腎臓の尿細管に働きNa+の再吸収とK+の排泄を担っている。不感蒸泄や発汗が増加する、抗利尿ホルモンの分泌低下などにより尿量が増加すると高Na血症となる。口渇や筋肉のけいれんなどの症状が起こる。血漿中にはK+は少ないが、溶血や腎不全などで高K血症になると不整脈、さらには死に至ることがある
② 酸塩基平衡:細胞外液のpHは7.40±0.05(7.35~7.45)という非常に狭い範囲で保たれており、この仕組みを酸塩基平衡という。体内の代謝反応の結果生じる老廃物はCO2や乳酸など酸性物質が多く、体液のpHは酸性に傾きやすい状況となっている。細胞外液中のH+が増加すると体液のpHは低下して酸性に傾く。逆にHCO3-は体内で生じたH+と結合することによってpHの低下を防ぐ役割があり、このような物質をバッファーという。このように酸性物質やアルカリ性物質が体内で生成されてもpHの変化を和らげる作用を緩衝作用という。HCO3-以外にもHbやタンパク質などもバッファーとして働いている。また、呼吸器系もCO2を呼気として排泄すること、腎臓は尿細管でHCO3-を血液中に再吸収することで酸塩基平衡に働いている。
③ アシドーシスとアルカローシス:体液のpHは7.40±0.05に保たれているが、体液のpHが酸性に傾いた状態をアシドーシス、アルカリ性に傾いた状態をアルカローシスという。いずれも呼吸性あるいは代謝性が原因となる。呼息が円滑に行えず、CO2が体内蓄積してpHが低下してアシドーシスになる場合を呼吸性アシドーシスといい、気管支喘息などが代表的な疾患である。逆に過換気でCO2を多く多く排出してPaCO2が減少した状態を呼吸性アルカローシスといい、過換気症候群が該当する。呼吸状態には特に問題はないが、腎不全などで酸性物質を尿中に排泄できない、HCO3-を体内に再吸収できずpHが低下する状態を代謝性アシドーシスという。糖尿病でも酸性物質のケトン体が産生されるため代謝性アシドーシスになりやすい。頻回の嘔吐で胃液が喪失されると胃液中に含まれるHClも喪失されるため、相対的に体液はアルカリ性に傾く。これを代謝性アルカローシスという。
キーワード ① レニン-アンジオテンシン―アルドステロン系、高Na血症、高K血症 ② 血液の緩衝系、腎臓による調節、肺による調節 ③ 呼吸性アシドーシス、呼吸性アルカローシス、代謝性アシドーシス、代謝性アルカローシス
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」256頁~267頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

27 泌尿器系1 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。泌尿器系では体液の調節、腎臓の構造と機能、尿の生成、尿管の構造と機能、膀胱の構造と機能、尿道の構造と機能、排尿の生理(蓄尿の機構、排尿の機構、骨盤底筋群の役割)、泌尿系の成長と老化について学習する。このコマでは、腎臓の形状と出入りする脈管、ネフロンを構成する糸球体、ボーマン嚢、近位尿細管、遠位尿細管、傍糸球体細胞とメサンギウム細胞の機能、レニンとエリスロポエチンの分泌について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」268頁~277頁
コマ主題細目 ① 泌尿器系の全体像 ② 尿ができる仕組み ③ 腎の機能
細目レベル ① 腎泌尿器系の構造と機能:泌尿器系は腎臓、尿管、膀胱、尿道で構成され、体液量や血液の成分、pHの調節などに関わっている。腎臓は外側の腎皮質と内側の腎髄質から構成される。皮質と髄質にまたがってネフロンと呼ばれる尿を作る機能的単位が存在し、ここで尿が作られる。作られた尿は尿管を介してさらに膀胱へ送られて、ここに尿がためられる。膀胱の容量は成人で平均して500mL程度であるが、その量は個人差がある。ある程度の尿が膀胱にたまると、膀胱壁が伸ばされて、それが刺激となって排尿反射が起こる。膀胱の出口に内尿道括約筋、そしてさらに尿道口に近いところに外尿道括約筋がある。尿管や膀胱、内尿道括約筋は平滑筋で構成されているので自律神経によって調節されている。それに対して外尿道括約筋は横紋筋でできているので、運動神経によって調節されている。
② 尿ができる仕組み:尿は腎臓のネフロンで作られる。ネフロンは糸球体、ボーマン嚢、尿細管から構成される。尿の材料は血液である。毛細血管の塊である糸球体に流れてきた血液のうち、水や電解質、分子の小さな物質が血管壁を通してボーマン嚢に濾過される。血球や分子の大きなタンパク質は基本的には濾過されない。その後の尿細管には毛細血管がまとわりついており、ここで物質の交換が行われる。体内に必要な物質は再度血液に戻され(再吸収)、糸球体からは濾過されなかったが不要な物質は血液中から尿細管内に排出され(分泌)、最終的な尿が出来上がる。水やNa+は身体にとって必要な物質なので、約99%は尿細管から血液中に再吸収され、不要なH+やNH3などは尿細管内に分泌される。
キーワード ① 腎臓、尿管、膀胱、尿道 ② 腎小体、糸球体、ボーマン囊、尿細管、傍糸球体細胞、メサンギウム細胞
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」268頁~277頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

28 泌尿器系2 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。泌尿器系では体液の調節、腎臓の構造と機能、尿の生成、尿管の構造と機能、膀胱の構造と機能、尿道の構造と機能、排尿の生理(蓄尿の機構、排尿の機構、骨盤底筋群の役割)、泌尿系の成長と老化について学習する。このコマでは、糸球体濾過と原尿の生成、近位尿細管と遠位尿細管での再吸収、近位尿細管と遠位尿細管での分泌、Na+、K+、Cl-、重炭酸イオンの役割、尿の組成として尿素、尿酸、アンモニアの代謝、一日の尿量について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」278頁~287頁
コマ主題細目 ① 泌尿器系の構造と機能 ② 排尿反射
細目レベル ① 泌尿器系の構造と機能:腎臓でできた尿は尿管を通って膀胱に送られる。尿管は平滑筋で構成された約25cmの管で、蠕動運動によって尿を輸送している。腎盂尿管移行部、総腸骨動静脈を通過する交叉部、膀胱移行部は細くなった生理的狭窄部で、尿管結石ができると詰まりやすい部位でもある。膀胱は平滑筋で構成された袋状の構造物で、尿管から輸送された尿を貯蔵する働きがある。内腔の上皮細胞は移行上皮で、尿がない場合は5層程度と厚いが、尿が貯留するにしたがって薄くなり、多量の尿がをためた場合は1‐2層となる。成人では個人差があるが400~500mLためることができる。膀胱から体外につながる管が尿道である。尿道の長さは女性が約3~4cm、男性は約20cmで、女性の尿道が短いため膀胱炎などの感染を起こしやすい。尿道の起始部は内尿道括約筋といい、平滑筋で構成され、自律神経によって調節されている。さらに尿道口に近いところには外尿道括約筋が存在し、これは横紋筋で構成されているため運動神経によって調節されている
② 排尿反射:膀胱に尿が溜まり始めると下腹神経(交感神経)の活動が高まり、膀胱排尿筋を弛緩させると同時に膀胱の出口にある内尿道括約筋を収縮させて、膀胱内に尿が貯留しやすい状態となる。膀胱内の尿量が150~300mLくらいになると尿意を感じようになるが、通常は大脳からの指令で陰部神経(運動神経)が働き、外尿道括約筋が収縮して排尿しないようにしている。400mLくらいになるとさらに尿意が強まり、仙髄や脳幹部にある排尿中枢が刺激され、骨盤神経(副交感神経)の活動を亢進させて膀胱排尿筋の収縮を引きおこす。さらに下腹神経の活動が抑制されて内尿道括約筋が弛緩し、陰部神経の活動も随意的に低下させて外尿道括約筋も弛緩して排尿が起こる。
キーワード ① 腎臓、尿管、膀胱、自律神経 ② 膀胱排尿筋、下腹神経、骨盤神経、陰部神経、内・外尿道括約筋
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」278頁~287頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

29 泌尿器系3 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。泌尿器系では体液の調節、腎臓の構造と機能、尿の生成、尿管の構造と機能、膀胱の構造と機能、尿道の構造と機能、排尿の生理(蓄尿の機構、排尿の機構、骨盤底筋群の役割)、泌尿系の成長と老化について学習する。このコマでは、尿管の構造と機能、尿管の生理的狭窄部位、尿管膀胱移行部の逆流防止機構、尿管結石による疝痛発作、膀胱の構造と膀胱三角、膀胱内腔の移行上皮、尿道の構造と機能について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」278頁~287頁
コマ主題細目 ① 尿生成以外の腎臓の働き ② 尿量の調節
細目レベル ① 尿生成以外の腎臓の働き:腎臓は尿を生成して体液量等を調節する以外にも内分泌器官としての働きもある。傍糸球体細胞からレニンが血液中に分泌され、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系が働く。この一連の反応過程において生成されるアンジオテンシンⅡは血管平滑筋を収縮させる作用があり、これによって血圧の上昇が起こる。さらに副腎皮質に作用してアルドステロンの分泌を促進する。アルドステロンは腎臓の尿細管に作用してNa+の再吸収を促進する。Na+が再吸収される際には水も再吸収されるため尿量も減少する。また、間質線維芽細胞でエリスロポエチンが産生される。これは骨髄に作用して赤血球の産生を促進する働きがある。それ以外の働きとして、ビタミンDを活性化して、食事からのCaの吸収を促進する働きもある。
② 尿量の調節:尿量はホルモンによって調節されている。下垂体後葉から産生分泌される抗利尿ホルモン(ADH)は腎臓の尿細管に作用して水の再吸収を促進する。これによって尿量を減らして、体内に水を貯留するように働く。食塩を多く摂取して血漿浸透圧が上昇したり、脱水などで体液量が減少したときなどに分泌が促進される。また、ADHはバソプレシンとも呼ばれ、血管平滑筋を収縮させて血圧を上昇させる作用も持つ。そのほか、副腎皮質から分泌されるアルドステロンも尿量を経足す働きがある。逆に、心房で産生分泌される心房性ナトリウム利尿ペプチドは糸球体濾過量を増やし、Na+の再吸収やレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系を抑制することによって利尿を促進する働きがある。
キーワード ① レニン-の分泌、エリスロポエチン、ビタミンDの活性化 ② 抗利尿ホルモン、レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」278頁~287頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

30 泌尿器系4 科目の中での位置付け この科目では、看護の土台となる解剖生理学、細胞と組織、骨格系(骨と骨格、頭蓋・体幹・体肢の骨格、関節の構造と種類)、筋系(種類、機能、身体運動、解剖生理、成長と老化)、血液(赤血球、白血球、血小板と凝固機能)、循環器系(心臓、動脈、静脈、門脈、リンパ管)、呼吸器系(上気道、気管、肺)、体液・体内の水分調節、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の解剖と生理について学習する。解剖では、マクロからミクロにいたるまでの臓器の構成要素の構造と、各々の部位の医学的名称、また互いに関連する臓器や構成要素の立体的な位置関係について学習する。生理では、細胞レベルから臓器レベルまでの生化学的・物理的なはたらきについて学習する。泌尿器系では体液の調節、腎臓の構造と機能、尿の生成、尿管の構造と機能、膀胱の構造と機能、尿道の構造と機能、排尿の生理(蓄尿の機構、排尿の機構、骨盤底筋群の役割)、泌尿系の成長と老化について学習する。このコマでは、泌尿器系の検査と泌尿器系の異常について学習する。
「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」286頁~291頁
コマ主題細目 ① 泌尿器系の検査 ② 泌尿器系の異常
細目レベル ① 泌尿器系の検査:腎機能の指標として、血液中の尿素窒素(BUN)やクレアチニンの濃度が用いられる。いずれも体内でタンパク質が利用されたときに産生される不要な物質で尿中に排泄される。腎機能が低下すると排泄能が低下するため血中濃度が上昇する。糸球体からボーマン嚢に濾過される量を糸球体濾過量(GFR)といい、この指標となるのがクレアチニン-クリアランスである。クリアランスとはクレアチニンは糸球体からボーマン嚢に濾過されると尿細管を通る間に分泌も再吸収もされないため、GFRを反映しているとされている。しかし、クレアチニンは元々筋肉に存在するので、筋肉量の多い人ほど多く出るので、年齢や性別を考慮した推定GFR(eGFR)が用いられている。
② 泌尿器系の異常:健常な成人の1日の尿量は約1.5Lである。厳密な定義はないが、1日の尿量が2.5Lくらいを超えると多尿といい、原因としては水利尿と浸透圧利尿がある。水利尿には水分摂取の増大や尿崩症などが含まれ、浸透圧利尿には糖尿病や一部の利尿剤が相当する。1日の尿量が400mL以下を乏尿、100mL以下を無尿という。乏尿・無尿の原因としては脱水やショックなど腎臓以外に問題がある場合が約50%を占める。また、起床から就寝までに8回以上排尿する場合を頻尿とされているが、これも個人差が大きく、何回以上が異常ということは難しい。健常であれば、糸球体から分子の大きなタンパク質は濾過されないが、溶血が起こった場合や多発性骨髄腫、ネフローゼ症候群、炎症などでタンパク尿が排泄される。また、感染などにより炎症が起こった場合は血尿も見られる。
キーワード ① 尿素窒素、クレアチニンクリアランス、推定GFR(eGFR) ② 乏尿、無尿、タンパク尿、浸透圧利尿
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において10問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習方法:教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」286頁~291頁を熟読し、読み方のわからない医学用語に下線を引いておく。また医学用語についての説明が理解できない部分もチェックしておき、講義中に疑問が解消できなければ積極的に質問して疑問点を放置しないように準備する。掲載されている図表の説明文を確認し、本文の記述のどの部分と関連しているのかを確認しておく。
復習方法:教科書の該当部に目を通し、講義で示された重要なポイントを再確認する。また図表については、その表す意味が理解出来ているか再度チェックする。当日配布された資料については、それぞれの項目について講義で示された内容を試験問題として出題された場合に備えて、簡潔に記述し説明できるか確認しておく。理解が不十分な点を自己チェックし、再度、教科書「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」の該当する記述を復習する。

履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
細胞と組織の解剖と生理 上肢と下肢の構成要素の解剖学的名称を列挙できる。胸腔、腹腔、心膜腔を説明できる。細胞膜の構造、細胞核と染色体との関係を述べることが出来る。細胞内小器官を列挙できる。細胞分裂の細胞周期を説明出来る。体細胞分裂と減数分裂のちがいを説明できる。人体を構成する4種の組織について、それぞれの種類と特徴を述べることが出来る。滑膜の存在部位を説明できる。ミトコンドリア、リボソーム、リソソームの働きを説明できる。細胞膜での能動輸送のうちエンドサイトーシスとエクソサイトーシスのちがいを述べることが出来る。DNAの複製とセントロメアの関係を説明出来る。細胞分化の意味を説明できる。人体の粘膜上皮でもっとも多く分布している3種類を列挙し特徴を説明できる。 解剖学的名称、細胞内小器官、漿膜、粘膜、細胞分裂 5 1,2,3,4
骨格系 骨の4つの働きを列挙し、具体的に説明できる。骨に含まれる成分を列挙できる。赤色骨髄と黄色骨髄のちがいを述べることが骨の長軸方向の成長と太さの成長を担うそれぞれの組織を説明できる。骨改変(リモデリング)に関わる細胞と、その働きを説明できる。骨粗鬆症について述べることが出来る。関節の変形の例をあげて説明できる。出来る。脊椎の種類とその個数を説明できる。上肢帯を説明できる。上肢を構成する骨を列挙できる。下肢を構成する骨を列挙できる。関節内の滑膜の存在部位を図示して、その役割を説明できる。肩関節の伸展・屈曲と膝関節の外旋・内旋の動きを説明できる。 頭蓋、脊椎、胸郭、上肢、下肢の骨格 10 5,6,7,8,9,10
筋系 骨格筋・心筋・平滑筋の存在部位とそれぞれの特徴を説明できる。筋収縮の等張性収縮と等尺性収縮を説明できる。神経からのシナプスでの刺激伝達と筋細胞内でのカルシウムイオンの働きについて説明できる。筋収縮に必要なエネルキーについて、無酸素運動の2種類と有酸素運動の場合に分けて説明できる。全身の主な骨格筋を列挙して、それぞれの働きを説明できる。 骨成長、骨改変(リモデリング)、筋収縮エネルギー、っ全身の主な骨格筋 10 11,12,13
血液 赤血球と血小板の正常値と形状を説明できる。造血幹細胞と骨髄系幹細胞のちがいを説明できる。ヘモグロビンの立体構造の中で鉄の占める位置とその役割を説明できる。好中球と単球・リンパ球の顕微鏡的形態のちがいを述べることが出来る。Tリンパ球とBリンパ球が産生される部位と成熟する部位を述べることが出来る。マクロファージの働きを説明できる。破綻した血管壁での、血小板による一次止血と、フィブリン析出による二次止血で形成される血栓の構造上のちがいを説明できる。 造血幹細胞、赤血球、白血球、血小板、ヘモグロビン、凝固系、線溶系、血栓 15 14,15
心臓の構造と機能 心膜腔の存在部位を説明できる。心臓の心尖部の解剖学的位置を述べることができる。肺循環とはなにか説明できる。心臓の右と左の房室弁のそれぞれの特徴を説明できる。心筋そのものを栄養する動脈について説明できる。心臓の刺激伝導系で、それぞれの部位に刺激が伝わる順番を説明できる。心拍出量の定義を説明できる。 心臓、刺激伝導系、心拍出量 15 16,17
血管の種類と働き、全身の動脈・静脈 動脈と静脈の解剖学的なちがいを説明できる。終動脈について説明出来る。全身の主な血管を説明することができる。頸動脈小体と大動脈小体の存在部位とその働きを述べることができる。脳循環や肝門脈系を説明できる。胎児循環における卵円孔と動脈管の役割を説明できる。循環調節における自律神経の働きを説明できる。 全身の主な動脈・静脈、冠状動脈、大脳動脈輪、胎児循環、血圧調節 20 18,19,20,21
呼吸器系 鼻孔、鼻腔の構造を説明できる。上咽頭(咽頭鼻部)、中咽頭(咽頭口部)、下咽頭(咽頭喉頭部)を構成する各臓器の名称を正しく記述できる。4つの副鼻腔の部位を示すことができる。耳管と鼓膜との関係を説明できる。声門の構造を説明できる。気管の横断面と食道の関係を説明できる。肺門部を出入りする主気管支、肺動脈、肺静脈、気管支動脈、気管支静脈、リンパ管、交感神経、副交感神経を列挙できる。右主気管支と左主気管支の違いを述べることが出来る。右肺と左肺のちがいを説明できる。肺胞の構造とサーファクタントの重要性を説明できる。通常の吸気時には横隔膜と外肋間筋が収縮し、呼気時には筋肉は関与しないことを説明できる。拘束性換気障害と閉塞性換気障害の定義を説明できる。1秒率と%肺活量の定義を述べることが出来る。ヘモグロビンの酸素飽和度を説明できる。酸素解離曲線が偏位する場合について説明できる。二酸化炭素が血液により運搬されるときの3通りの状態を説明できる。末梢化学受容器としての頸動脈小体と大動脈小体の働きを説明できる。頻呼吸は1分間何回以上か、徐呼吸は1分間何回以下か述べることが出来る。呼吸中枢の存在部位を述べることが出来る。 気道、喉頭蓋、気管支、肺胞、呼吸運動、一秒率、%肺活量、呼吸調節 10 22,23,24
体液の調節 体液量の割合、体液量や電解質バランスの調節関わっているホルモンとその調節を説明することができる。体液量の異常について、主なものを説明できる。 抗利尿ホルモン、レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系、乏尿、無尿 5 25,26
泌尿器系 泌尿器系の構造と尿ができる仕組みを説明できる。排尿反射について説明できる。腎機機能の指標について説明できる。 ネフロン、糸球体、ボーマン嚢、尿細管、アシドーシス、アルカローシ 10 27,28,29,30
評価方法 期末試験の点数100点満点で評価する。
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書 「ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能① 解剖生理学 第5版」:林健二 メディカ出版 ISBN978-4-8404-7831-1
参考文献 「人体の構造と機能 第5版」:内田さえ、佐伯由香、原田玲子編 医歯薬出版 ISBN978-4-263-23721-2
実験・実習・教材費 なし