区分
専門科目-発達看護学-小児看護学
ディプロマ・ポリシーとの関係
実践能力
倫理観
専門性探求
地域社会貢献
グローバル性
カリキュラム・ポリシーとの関係
豊かな人間性
広い視野
知識・技術
判断力
探求心
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ・Ⅱにおける学習を基盤として、小児と家族をより理解するために必要な理論や文献レビューを活用しながら、慢性疾患や先天性疾患あるいは障害とともに生活している小児と家族、疾患や障害を抱えながら成人期に移行する小児と家族、危急的状況にある小児と家族などに対する適切な看護や教育・指導、多職種協働によるチームアプローチの必要性について理解する選択強化プログラムの科目である。
科目の目的
本科目は、小児看護学概論で学んだ理論的基盤を踏まえ、健康障害をもつ子どもと家族の生活を具体的に理解し、成長・発達段階に応じた看護援助を考え、説明し、実践につなげる力の基礎を養うことを目的とする。
特に、小児看護に特徴的な生活援助、症状・病態に応じた看護、検査・処置を受ける子どもへのプレパレーション、遊びやディストラクションを用いた支援、家族の不安や役割変化への支援、退院後の生活を見据えた継続看護を重視する。また、学生が内容の多さに圧倒されず、学びの見通しをもちながら段階的に理解を深められるよう、授業構成そのものにもプレパレーションの視点を取り入れる。
子どもの権利を尊重し、安全・安楽・主体性を支える小児看護の本質を理解し、後続の技術論や実習に発展できる学修基盤を形成することを目的とする。
到達目標
1.小児の成長・発達段階と解剖生理学的特徴を踏まえ、健康障害をもつ子どもの状態を生活者として理解できる。
2.子どもの基本的生活行動(食事、睡眠、清潔、排泄、活動・遊び)と健康状態との関連を説明できる。
3.主要な小児疾患の病態・症状・治療と、それに伴う看護援助の要点を関連づけて説明できる。
4.検査・処置・入院に伴う子どもの不安や恐怖に対して、発達段階に応じたプレパレーションや遊びの援助を考えることができる。
5.家族の思い、役割、生活背景を理解し、子どもと家族を一体として支える看護援助を考えることができる。
6.事例に対して、優先すべき看護問題と援助の方向性を根拠に基づいて考察できる。
7.小児の権利擁護、インフォームド・アセント、最善の利益の視点を踏まえて援助を考えることができる。
8.本科目での学びを通して、小児看護における自己の課題と今後深めるべき学修内容を明確にできる。
科目の概要
本科目は、健康障害のある子どもと家族への看護援助を、成長・発達、生活行動、病態、治療体験、家族機能、社会背景の視点から統合的に学ぶ講義・演習科目である。
小児は発達段階によって身体機能、認知、感情表現、対人関係、生活習慣のあり方が大きく異なるため、看護援助は年齢別・発達段階別の理解に基づいて構築される必要がある。また、子どもは医療環境や処置に対して恐怖や不安を抱きやすく、家族もまた子どもの病気や入院によって心理的・社会的影響を受けることが多い。そのため、小児看護援助には、疾患への対応だけでなく、プレパレーション、遊び、ディストラクション、家族支援、継続看護といった小児看護特有の視点が欠かせない。
本科目では、前半で小児看護援助の基本となる生活援助、発達支援、家族中心ケア、権利擁護を学び、中盤で急性期・慢性期・回復期の代表的な健康障害と看護を扱い、後半では事例を用いて援助の優先順位や支援の広がりを考える。毎回、学生が「子どもならどう感じるか」「家族は何に困っているか」「看護は何をつなぐ役割を担うか」を考えられるよう、小ワーク、事例ディスカッション、簡単なロールプレイや教材体験を取り入れる。
授業の進行とともに、知識が積み上がるだけでなく、子どもの目線に立って援助を構想する力が深まり、小児看護の魅力と奥深さを実感できるよう構成する。
科目のキーワード
①成長・発達を踏まえた看護援助
②子どもの基本的生活行動と生活支援
③プレパレーション・遊び・ディストラクション
④家族中心ケア
⑤子どもの権利擁護とインフォームド・アセント
⑥急性期・慢性期・回復期の小児看護
⑦継続看護・退院支援・多職種連携
⑧小児と家族の最善の利益
授業の展開方法
小児と家族をより理解するために既習の知識・技術・態度を基盤として文献レビューを活用しながら授業を進める。選択強化プログラムの一科目として履修する学生の主体的な学びを促し、学生の疑問や探求心をもとにアクティブラーニングを取り入れて学修する。
本講義では、毎回の到達目標と学びの焦点を明確に示したうえで、講義、事例検討、ミニワーク、プレパレーション体験、ロールプレイ、振り返りを組み合わせて授業を展開する。
学生が内容の多さに圧倒されるのではなく、学習の見通しをもちながら段階的に理解を深められるよう、各回の冒頭で「今日の学びの地図」を提示し、授業の終わりには「わかったこと」「まだ曖昧なこと」「次回への問い」を整理する。講義では、病態、発達、生活援助、家族支援の根拠を系統的に学び、演習では子どもの気持ちや家族の思いをふまえた援助を具体的に考える。
正解暗記型ではなく、子どもの立場から考え、仲間と対話しながら学びを深める参加型授業とすることで、授業が進むほどに理解が深まり、学ぶことがワクワク楽しくなる構成を目指す。
オフィス・アワー
研研究室708:水曜2限目、
E-mail:m-minami@uhe.ac.jp(メールはいつでも受け付けます)
科目コード
ERJ04
学年・期
3年・後期
科目名
小児看護援助論
単位数
1
授業形態
講義
必修・選択
選択
学習時間
【演習】16h
【予習・復習】29h
前提とする科目
小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ、小児看護援助論Ⅱ
展開科目
本科目は、小児看護学概論および小児看護援助論Ⅰ、Ⅱを基盤として小児看護技術論への展開科目として選択強化プログラムに位置づく。
関連資格
看護師資格 保健師資格
担当教員名
三並めぐる
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
第1回 小児看護学に関する概念および理論とその活用
科目の中での位置付け
本科目は選択強化プログラムの一科目として、小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ・Ⅱの学修を踏まえ、急性期および慢性疾患に罹患して生活し成人期に移行している小児と家族への支援、心身に障害のある小児と家族への支援を包括した知識・技術・態度の統合について学び、小児看護実践能力につなげられることを目的とする。第1回は、小児看護の特徴と理念、、小児に関わる法律から小児看護師として必要な基本的理解を行う、第2回は、小児の家族を理解するための理論とその活用について考え、第3回~第6回は、小児がんの子どもと家族への支援、第7回は急性的な疾患に罹患しながら生活する小児と家族への支援について理解し、第8回は、心身障害のある小児と家族への支援について授業を構成し、強化プログラムとして小児看護師の職務の理解と看護実践につなげられる学修とする。
本時では小児の成長発達を理解するための発達理論を学び、看護実践に活かす視点から小児を理解できる。
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅰ 小児看護学概論・小児看護技術 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-2275-6-3 3600円 P6-21 79-85
コマ主題細目
① こども家庭庁 ② こども基本法 ③ 小児の発達に関する主要理論の特徴を理解する。 ④ 小児看護の対象と小児看護の役割
細目レベル
① 児童虐待の増加や子どもの権利、不登校・いじめ問題など、子どもをめぐる環境が複雑化する中で、より総合的で集中した支援が求められている。こども家庭庁が発足した背景には、➀深刻な少子化(直近の出生率(2023)は72万7,080人と過去最少を記録し、国の予測を上回る速度で出生率は減少し続けている。)、②コロナ禍で加速した児童虐待やいじめ問題
(ネットでの誹謗中傷は2万件超)、③貧困問題(ひとり親家庭の7人に1人のこどもが貧困状態)、④日本の子どもの低い幸福感、⑤親の子育て負担の増加などの問題がある。
こども家庭庁は、2023年4月に発足した日本の新しい行政機関で、子どもに関する政策を総合的に推進する役割を担っている。これまで、子ども政策は厚生労働省、文部科学省、内閣府など複数の機関に分かれていたが、一元的に対応することになった。
こども家庭庁は、子どもの権利を最優先に考え、こどもの最善の利益を第一として、こどもの視点に立った当事者目線の政策を強力に進めていくことが目指した政府の機関である。こども家庭庁のコンセプトは、「こどもまんなか社会の実現」であり、こども家庭庁が取り組む3つの柱として①ライフステージごとに希望が持てる社会を目指す
(若い世代が結婚・妊娠・出産・子育てに夢や希望、喜びを感じられ、希望を見出すことができるような取り組みを進める)、すべての子どもに安全・安心な環境を提供する。②(すべてのこどもが自分らしく生きていけるよう、家庭をはじめ園、学校、職域、地域社会のさまざまな場所を良好かつ安全、安心な環境を整えていく)、③すべての子どもの健やかな成長を保障する。(困難を抱えるこどもや家庭など、どのような生育環境でも健やかに成長することができるよう、継続的で伴走型の支援をしていく)など、こどもの苦痛や苦痛、不登校、障害など、さまざまな課題に対応し、少子化対策や育児支援も重要なテーマとされている。
子ども家庭庁が大切にしている3つのポイントとしては、①こどもの目線、子育てをしている人の声を大切にする。②地方自治体(都道府県や市区町村)と協力する。③いろいろな団体や地域の人たちと話し合い、協力するである。こども家庭庁のホームページには、相談窓口があり、こどもが抱えるさまざまな困難について、こども自らが悩みを相談でき、SOSを発信できる相談窓口や子育て当事者が悩みを相談できる窓口の情報を掲載していることが理解できる。
② こども家庭庁の基本理念を定めたのが「こども基本法」である。
【目的】は、「日本国憲法及び児童の権利に関する条約の精神にのっとり、次代の社会を担う全てのこどもが、生涯にわたる人格形成の基礎を築さ、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、こどもの心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、その権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指して、こども施策を総合的に推進する。」とされている。
こども基本法の「こども」とは、18歳や20歳という年齢でもサポートが途切れることがないように、心と身体の発達の過程にある人を「こども」と定められている。
こども基本法の核となる6つの基本理念は、①すべてのこどもは大切にされ、基本的な人権が守られ、差別されないこと、②すべてのこどもは、大事に育てられ、生活が守られ、愛され、保護される権利が守られ、平等に教育を受けられること、③年齢や発達の程度により、自分に直接関係することに意見を言えたり、社会のさまざまな活動に参加できること、④意見の尊重、最善の利益が優先して考慮されること、⑤こどもの養育は家庭を基本として行われ、父母その他の保護者が第一義的責任を有するとの認識の下、十分な養育の支援・家庭での養育が困難なこどもの養育環境の確保、⑥家庭や子育てに夢を持ち、子育てに伴う喜びを実感できる社会環境の整備である。
日本は1994年に「子どもの権利条約(国連子どもの権利条約)」を批准しているが、国内法の整備は十分ではなかった。 この法律の制定により、子どもの権利条約の理念をより具体的に反映し、子どもを「保護の対象」ではなく「権利の主体」として位置づけている。また、国や地方自治体に対して、子どもの意見を政策に反映させる努力を求め、子ども・若者が政策に参加できる仕組みを作ることや、子どもに関する将来を見据える際に、専門家だけでなく子どもの声を聞くことが求められている。
子ども家庭庁の設置と子ども基本法により、日本の子ども政策は大きく前進している。しかし、今後も具体的な支援の充実や、社会全体で子どもの権利を尊重する意識の向上が求められていることを理解できる。
③ ① ボウルビィのアタッチメント理論は、乳児の母親に対する愛情を基盤とする精神的な絆であり、ある特定の対象に対して強い情愛的結びつきを持とうとする人間の特性とした。愛着行動は、定位:人の顔を注視する。声のする方に頭を回転する、発信行動:泣く、微笑む、喃語(2~3か月頃「あ~う~」快感情、接近行動:握る、つかむ、手を伸ばす、後を追うという行動で示されていることを理解できる。特に、愛着行動と母性的養育を通して形成される乳幼児期の安定した母子関係が、健全なパーソナリティ発達の基本になると考えられているという重要な点を理解できる。
② ピアジェの認知発達理論:現代の心理学、教育学に大きな影響を及ぼしている。認知に焦点をあて、個体‐環境相互作用における人間の認知の発達を4段階に分類し認知の発達が成人期までに完成としていることを理解する。ピアジェの考えた具体的な知性の発達は、感覚-運動期(0歳~2歳)…乳児は見たり、聞いたり、触ったりという感覚や、つかんだり、落としたり、噛んだりといった運動、すなわち「外的運動」によって外界を知る段階である。前操作期(2歳~7歳)…直観的、自己中心性で目に見えるものを中心に思考する。アニミズム的思考。前操作期では正確な情報を目に見える、具体的なことに関連づけて説明する。表象の能力を使って延滞模倣、象徴遊び(ごっこ遊び)、具体的操作期(7歳~11歳)は、具体的に理解できるものは、論理的操作を使って思考する。例えば、高さや重さ、幅や数で物を系列化、分類、計算ができる。時間の流れで順序づけられる。形式的操作期(11歳~15歳)は具体的な現実から離れて、抽象的、仮説演繹的に思考する形式的操作の能力を備える発達の最終段階に至るとした。シェマとは「過去の経験を通じて、未知の世界にあてはめていこうとする心的体制のこと」としている。
③ エリクソンの自我発達理論:自我に焦点をあて、その発達を理論化した。自我と社会とのかかわりを重視している。ライフサイクルを心理・社会的な8段階に、達成しなければならない固有の課題があるとし、自我の発達は漸成的であること、各段階では同調要素と失調要素の対立により示し、この対立から生じる葛藤を心理・社会的危機とよび葛藤からあらわれてくるものが、心理・社会的強さであることを理解できる。第1期(乳児期)・・基本的信頼 ー 基本的不信 「希望」、第2期(幼児期初期・前期)・・自律性 ー 恥・疑惑 「意志」、第3期(幼児期後期・遊戯期)・・自主性・積極性ー 罪悪感 「目的」、第4期(学童期)・・勤勉性 ー 劣等感 「適格」、第5期(思春期・青年期)・・同一性 ・自我同一性ー 同一性混乱「忠誠」、第6期(前成人期)・・親密 ー 孤立・孤独 「愛」、第7期(成人期)・・生殖性 ー 停滞 「世話」、第8期(老年期)・・統合 ー 絶望・嫌悪 「英知」であることが理解できる。
④ ブリッジェスの情緒の分化:アメリカの心理学者ブリッジェス(KM Bridges)は、新生児の情緒が未分化の状態から次第に多様な感情へと分化していくと考えた。ブリッジスは、新生児の感情は「興奮」から始まり。それが、次第に分化し、生後3ヶ月になると「不快」「快」、生後6ヶ月には、「不快」の感情が「怒り」「嫌悪」「恐れ」に分化するとしている。1歳になると、「快」から「愛情」「得意」が、1歳半になると、「愛情」が、「子どもへの愛情」と、「大人への愛情」に分化し、さらに、2歳になると、「快」から、「喜び」が、「不快」からは、「嫉妬」が生まれる。そして、5歳頃には、「希望」「羨望」「失望」「不安」「羞恥」といった、より複雑な情緒が生まれてくるとしている。このような、心の変化は行動として表れるので、子どもの行動や反応を見ることで子どもの情緒を読み取ることができる。この理論は、情緒が生得的なものだけでなく、発達の過程で環境や経験に影響を受けながら変化していることを示唆しており、幼児の情緒発達を理解する。もし、行動の裏にある子どもの情緒をとらえきれない場合、親と子どもの間に考えのずれが生じ、その結果、虐待や子育ての悩みの一因になってしまうという事が理解できる。
④ 子どもと家族のもつ力が発揮できるような小児看護の役割、医療および生活や療育を中心とする小児看護の活躍の場について理解できる。発達理論を子どもと家族への看護の実践に活用するための視点、方法について考える。本授業で学修する主要な発達理論(ピアジェの認知発達理論、エリクソンの自我発達理論、フロイトの精神分析発達理論)の特徴、共通性、違いなどについて整理する。愛着(アタッチメント)の発達理論やその他の発達理論も含め、特に関心をもった発達理論について自ら書籍や資料を参照に調べ、理解を深めることができる。そして、子どもと家族への看護実践への活用について、小児看護学実習で受け持った事例を取り上げ、子どもと家族のアセスメントや看護計画立案、看護実践の評価にどのように活かすことができていたか、また、今後どのように活かすことができるかをディスカッションする。
キーワード
① こども基本法 ② こども家庭庁 ③ 小児を理解するための理論 ④ 子どもの特徴と小児看護の特徴
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要です。
事前学習課題は、既修の学習内容から本科目での自己の学習目標・課題を明らかにする。自己の目標を達成するために必要な事前学習を行うことが理解できる。ピアジェ,J.の認知発達理論、エリクソン発達理論、乳幼児のアタッチメント(愛着)の成立、ブリッジェスの研究による情緒の発達など事前に調べたことは、授業中のメンバー発表を行い、グループダイナミクスを高めながら学ぶよう準備し、小児と家族のための看護について応用的な理解が深まるように取組む。復習は、当日の内容を教科書や資料で確認し要点をつかみ、不明な点は調べて学びを深めるがそれでも解答が出ない場合は、次の時間に質問をする。また、国試出題基準(小児)について理解し、関連する試験問題の根拠を示して解答できるか取組んでみるとともに、自分で問題を作成してみる。
2
第2回 小児の家族を理解するための理論とその活用
科目の中での位置付け
本科目は選択強化プログラムの一科目として、小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ・Ⅱの学修を踏まえ、急性期および慢性疾患に罹患して生活し成人期に移行している小児と家族への支援、心身に障害のある小児と家族への支援を包括した知識・技術・態度の統合について学び、小児看護実践能力につなげられることを目的とする。第1回は、小児看護の特徴と理念、、小児に関わる法律から小児看護師として必要な基本的理解を行う、第2回は、小児の家族を理解するための理論とその活用について考え、第3回~第6回は、小児がんの子どもと家族への支援、第7回は急性的な疾患に罹患しながら生活する小児と家族への支援について理解し、第8回は、心身障害のある小児と家族への支援について授業を構成し、強化プログラムとして小児看護師の職務の理解と看護実践につなげられる学修とする。
第2回目の本時では、近年の小児看護の課題を理解し、小児がより健康的な成長・発達を遂げられるような看護援助について小児の家族を理解するための理論(家族発達理論、セルフケア理論、ストレスコーピング理論など)とその活用について理解することができる。
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅰ 小児看護学概論・小児看護技術 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-2275-6-3 3600円 P18-22 92
コマ主題細目
① 家族発達対処理論 ② セルフケア理論 ③ 家族システム理論 ④ 家族ストレス対処理論
細目レベル
① 1. Friedman(2002)は「家族とは、きずなを共有し、情緒的な親密さによって互いに結びつき、家族の構成員として互いに認め合っている2人以上の人々」、Hanson & Boyd(1996)は「家族とは、情緒的、物理的、経済的にサポートを他の家族員に頼っている2人以上の人々である。家族のメンバーは、自分達自身が家族であると認識している人々」と述べ、家族とは、情緒的な結びつきがあり、自分達は家族であってお互いに関わり合って生活すると(相互に)認識している集団であり、システムである。「互いに関わり合う」ということは、日常生活においてお互いに責任と義務を果たし、成長していくことを意味する。また、家族は社会を構成する基本的な要素であり、1単位である、家族は、地域社会の下位システムとして、社会と密接な関わり合いを通して存在し、影響し合うものであることを理解できる。定位家族(生まれ育った家族)と生殖家族(パートナーとともに自分たちで形成する家族)がある。家族のライフサイクルを家族周期という。家族周期論的アプローチは1つの段階から次の段階へ、家族の発達に沿って論じた考え方で家族発達理論という。
家族発達理論には、鈴木・渡邉の段階、ヒルの9段階、森岡の8段階、デュバルの8段階など様々な段階に分けられている。
② 2. 子どもの家族を理解するための理論の特徴を理解する。家族発達理論 鈴木・渡邉の段階では、新婚期(新しく家族が誕生)は、定位家族から生殖家族を形成する時期で自らの生活基盤や地域社会との交流を獲得していく。養育期から教育期(新しい家族員とともに家族が成長するとき)は、子どもが乳幼児期には、子どもを中心とした親役割となり、学童後期・思春期の教育期には、子どもの社会化と同時に親も更年期となり、老親の健康管理の役割も担う。分離期から成熟期(養育した家族員が巣立ち、家族が円熟するとき)は、自らの生活習慣病の問題や老親の介護問題などが発生するが、祖父母としての役割を取得し、孤独にもならず地域ともかかわり、家族が円熟していく時期である。成熟期から完結期(家族が消滅していくとき)は、自らの体力や経済力の低下、社会的役割の減少に適応する時期で老老介護や別居世帯など多様性の高齢世帯の中で、配偶者の死亡により、生殖家族は1つの家族周期を終える。発達段階の様々な移行期(結婚、第1子妊娠・出産・育児・病気、第2子妊娠・出産・育児など)が同時に進行し家族内はある程度のストレスを抱えている。
この家族周期を発達的移行といい、家族の状況をある程度予想しつつも準備を整えて新しい生活になじむ時間を過ごしている。しかし、医療の現場で支援が求められる家族移行は、準備できているものばかりではない。家族員の死、事故、発病、障害など予期せぬ突然の出来事も多く、これらの状況に適応していく過程を状況的移行ということが理解できる。
③ 3. 1950年代に家族全員を治療の1単位として合同面接する家族療法が誕生したことに伴い、家族システム論が派出した。家族システムとは、全体を形成しつつ、多様に相互に関係している構成要素の集合体と考えられ、家族員とサブシステムにより形成され相互作用している小集団である。システムとしての家族をサティアはモビールに例え、モビールの一つの人形に手がふれると、揺れは次々と全体に広がる。どこか一つの人形の多さや距離が変化するとモビール全体が調整を取りながらバランスを取り戻そうと揺れる。家族はモビール人形ではないので、何か問題が生じたときには問題解決を図ろうと言動を起こし互いに影響しあって全体に連鎖しながら変化していくことが理解できる。
家族システム理論:家族を1つのユニットとし、家族内の関係によって、夫婦サブシステム、親-子サブシステム、同胞サブシステム、祖父母‐孫サブシステムなどによって構成される。一方、大きなユニットとして、家族を取り巻社会システムが上位システムとして存在する。それぞれの色々な部分間の相互作用に焦点を当てて家族を包括的にとらえて記述することを特徴とする。家族ストレス対処理論:家族成員の誰かが病気になった場合、その個人に生じるストレスは家族のストレスでもある。家族のストレス状態における危機や家族対処を把握することに活用できる。家族発達理論:エリクソンが段階的に個人発達をまとめたように、家族にも発達段階が存在するという前提でつくられた理論であり、家族生活を時間の経過に沿って段階ごとに論じている。以上の3つの家族理論の特徴について理解することができる。
④ 4. セルフケア理論について理解し、小児と家族の成長発達に活かす方法について考えることができる。オレムは家族員が他の家族員のセルフケアを行う場合があることや家族システムが個人のセルフケアに影響を及ぼすとはとらえていなかった、しかし、オレムの依存的セルフケアは、家族生活において常におこなわれており、セルフケア概念を家族機能の理解に適応することは、家族看護の役割を明確にするために有効である。家族には本来健康を維持していこうとするセルフケア能力が備わっているが、それが何らかの理由で一時的に機能不全に陥って援助ニーズが発生することが理解できる。家族のセルフケアの査定には、家族のセルフケア要件とセルフケア機能のバランス、家族のセルフケア能力、必要とされる支援の3点を査定する必要があることを理解できる。そして、支援方法には他者に代わって行為する。指導し方向づける。身体的もしくは精神的支持を与える、個人の発達を促進する環境を提供・維持する、教育するの5点があることを理解できる。
家族はセルフケアの主体的存在であり、意思決定能力と問題解決能力があると捉えることが家族看護の前提であり、看護者は家族のセルフケア機能の自立を認め、協働する姿勢を持つことが看護者には必要でパートナーシップに基づいた支援が求められることが理解できる。
⑤ 5. 子どもも家族も家族集団として成長発達する存在であることをふまえ、より多面的な視点で看護実践できるための理論の活用のしかたを考える。本授業で取り上げた3つの家族理論の小児看護への活用について、1)家族システム理論:子どもが病気をもったことで、母親と子どものサブシステムが夫婦サブシステムより強固なものとなった場合、夫婦サブシステムのバランスが将来崩れることが予測される。また、上位システムである社会から家族をとらえることもでき、家族の動的な変化を過去・現在・予測される将来からとらえることで、子どもを含めた家族アプローチを見出しやすくなることを理解する。2)家族ストレス対処理論:子どもが病気になった場合、子どものみならず家族のストレスや危機的状況であり、家族が乗り越えていく現象を対処からとらえることができる。ストレス対処という状況への看護アプローチを明確化するとともに、家族の対処を支援できることを理解する。3)家族発達理論:家族が現在どの段階に属するのか把握することによって、現在起こっている問題が発達的危機・状況的危機によるものかが明確となり、将来を見越したアプローチを考えることができることを理解することができる。
キーワード
① 家族理論 ② セルフケア能力 ③ サブ・きょうだい・夫婦 ④ 小児看護 ⑤ 家族システム
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要です。家族発達対処理論、セルフケア理論、家族システム理論、家族ストレス対処理論、バンデューラの自己効力感(期待値と代理強化)社会的学習理論について予習して授業に臨む。「小児看護学概論」で学んだ家族機能、家族アセスメントの視点について、教科書および講義資料を熟読し、本授業に持参する。家族看護に関する理論について参考書等を調べ、概要をまとめておく。家族理論の看護への活用についてディスカッションできるよう、小児看護学実習で受け持った子どもの家族の事例を準備する。また、国試出題基準(小児)について理解し、、関連する国家試験問題を根拠を示して解答できるか取組んでみるとともに、自分で問題を作成してみる。
3
第3回 小児がんのある小児と家族について理解し、小児と家族の成長発達に活かす看護ケアについて(1)
科目の中での位置付け
本科目は選択強化プログラムの一科目として、小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ・Ⅱの学修を踏まえ、急性期および慢性疾患に罹患して生活し成人期に移行している小児と家族への支援、心身に障害のある小児と家族への支援を包括した知識・技術・態度の統合について学び、小児看護実践能力につなげられることを目的とする。第1回は、小児看護の特徴と理念、、小児に関わる法律から小児看護師として必要な基本的理解を行う、第2回は、小児の家族を理解するための理論とその活用について考え、第3回~第6回は、小児がんの子どもと家族への支援、第7回は急性的な疾患に罹患しながら生活する小児と家族への支援について理解し、第8回は、心身障害のある小児と家族への支援について授業を構成し、強化プログラムとして小児看護師の職務の理解と看護実践につなげられる学修とする。
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅱ 小児看護支援論 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-22757-3 3400円 P283-301
がん教育推進のための教材」「がん対策基本法」「小児がん拠点病院の整備に関する指針」「小児がん看護師 手引き」
コマ主題細目
① がん教育推進 ② がん対策基本法 ③ 小児がん看護師 手引き
細目レベル
① ん教育は、健康教育の一環として、がんについての正しい理解と、がん患者や家族などのがんと向き合う人々に対する共感的な理解を深めることを通して、自他の健康と命の大切さについて学び、共に生きる社会づくりに寄与する資質や能力の育成を図る教育と定義されている。「がん教育推進のための教材」平成29年6月一部改訂(がんとは、日本の現状、がんの経過と種類、がんの予防、早期発見とがん検診、治療における緩和ケア、がん患者のQOL、がん患者への理解と共生)を読み、小児へのがん教育について、メンバーと情報共有できる。小児看護師としてのがん教育を考えることができる。平成24年6月に閣議決定されたがん対策推進基本計画は、新たに小児がん対策が重点的に取り組むべき課題の1つとして掲げられたことを理解し、平成24年9月3日に取りまとめられた検討会の「小児がん医療・支援の提供体制のあり方について(報告書)」に基づいて策定された、「小児がん拠点病院の整備に関する指針」を読んで内容を理解できる。
② 「がん対策基本法」(平成18年法律第98号)の下、政府が策定したがん対策推進基本計画(平成24年6月)において、「子どもに対しては、健康と命の大切さについて学び、自らの健康を適切に管理し、がんに対する正しい知識とがん患者に対する正しい認識をもつよう教育することを目指し、5年以内に、学校での教育の在り方を含め、健康教育全体の中で「がん」教育をどのようにするべきか検討し、検討結果に基づく教育活動の実施を目標とする」「学校におけるがん教育の在り方について 報告」 平成 27 年 3 月 「がん教育」の在り方に関する検討会報告を読んで、メンバーと情報共有と意見交換ができる。特に視点として、「がん教育」は、がんをほかの疾病等と区別して特別に扱うことが目的ではなく、がんを扱うことを通じて、ほかの様々な疾病の予防や望ましい生活習慣の確立等も含めた健康教育そのものの充実を図るものであることを理解できる。
③ 日本小児がん看護学会認定「小児がん看護師」制度は、社会の流れと時代のニーズに沿って小児がん医療を担う専門職の一員として、小児がん看護の知識・技術を深めた専門性の高い看護師を育成し、小児がん看護実践の質向上を図ることを目的としている。この制度に基づく所定の課程をすべて修了した看護師は、「小児がん看護師(pediatric oncology nurse;PON)」として認定され、専門的な立場で役割を果たすことが求められている。よりよい小児がん医療を実現するためには、多職種協働チームによるトータルケアが必須であり、専門医だけでなく看護師をはじめ、専門職の教育が不可欠です。小児がん医療の現場での小児がん看護の専門性を発揮していくことが望まれていることが理解できる。「小児がん看護師 手引き」http://jspon.sakura.ne.jp/pon/companion_for_PON.pdfを読み、小児がん看護師としての5つの役割(子どもと家族の生活を尊重した支援、疾患・治療の理解および子どもの体験の理解に基づく看護ケア、医療チーム内における小児がん看護の指導、関係職種との連携、診断時から長期フォローアップあるいはエンド・オブ・ライフまでを通じたトータルケア)について考えることができる。
④ 相談者の安全と専心のために、ピアサポーターは時や場所、振る舞いに気を配る必要があり、「今は相手と自分にとってふさわしい時間か?ここは話を聞くのにふさわしい場所か?他人の目や耳の影響は?相手と自分が座る位置や距離は適切か?」などを理解しておく。ピアサポーターの実際の振る舞いには人によって色々な整理の仕方があるが、ストレスマネジメントの行動原理に基づいた〈7つの行動〉をまとめられている。ピアサポーターは相談者自身が〈7つの行動〉=「ゴジラはリスさ」ができるようになるように働きかけていく。「ゴジラはリスさ」とは、
ゴ:合理的に考える
ジ:自分のことは自分でする
ラ:ライフスタイルを改善する
は:発散・表現・楽しむ
リ:リラックスする
ス:スキルを磨く
さ:サポートを動員し、活用する ことである。
キーワード
① がんとは ② 小児がん対策 ③ がん教育 ④ 小児がん看護師 ⑤ がん対策基本法
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要です。
がんについて既習の知識を確認する。がん教育およびがん対策基本法、小児がん看護師の手引きを熟読し、予習ノートに勉強して授業に臨む。事前に調べたことは、授業中のメンバー発表を行い、グループダイナミクスを高めながら学ぶよう準備する。復習は、当日の内容を教科書や資料で確認し要点をつかみ、不明な点は調べて学びを深めるがそれでも解答が出ない場合は、次の時間に質問をする。また、国試出題基準(小児)について理解し、関連する国家試験問題の根拠を示して解答できるか取組んでみるとともに、自分で問題を作成してみる。
4
第4回 「小児がん看護ケアガイドライン 2018」を使って小児がんと家族の看護について理解できる。
科目の中での位置付け
本科目は選択強化プログラムの一科目として、小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ・Ⅱの学修を踏まえ、急性期および慢性疾患に罹患して生活し成人期に移行している小児と家族への支援、心身に障害のある小児と家族への支援を包括した知識・技術・態度の統合について学び、小児看護実践能力につなげられることを目的とする。第1回は、小児看護の特徴と理念、、小児に関わる法律から小児看護師として必要な基本的理解を行う、第2回は、小児の家族を理解するための理論とその活用について考え、第3回~第6回は、小児がんの子どもと家族への支援、第7回は急性的な疾患に罹患しながら生活する小児と家族への支援について理解し、第8回は、心身障害のある小児と家族への支援について授業を構成し、強化プログラムとして小児看護師の職務の理解と看護実践につなげられる学修とする。
第4回の本時では、小児がん看護ケアガイドラインに基づき、子どもと家族の信頼関係の構築および病気・治療の説明時の子どもと家族の看護について考え、意見交換を行う中で、小児看護師の役割について理解することができる。。
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅱ 小児看護支援論 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-22757-3 3400円 P283-301
小児がん看護ケアガイドライン 2018」
コマ主題細目
① 小児がん看護 ② 小児がん看護ケアガイドライン ③ 子どもと家族との信頼関係の構築
細目レベル
① 看護師は入院中のみならず退院後地域で生活する子どもや家族も視野に入れ、子どもや家族が安心し安全に生活するために、多職種とともにケアを推進していくことが求められている。そのため、「小児がん看護ケアガイドライン 2018」が作成されたことと基本的な考え方を理解できる。具体的には、①子どもと家族のQOLの向上に寄与するわが国の小児がん看護の標準化を目指す。(小児がんをもつ子どもと家族のQOLの向上を目的とし、小児がんの子どものQOL(子どもの生活の自由さ、その子らしさの尊重等)の向上に寄与する必要最小限の制限や、子ども・家族中心ケアを推進するための具体策と、現状における標準的ケアおよび子どもや家族にとってより望ましいとされるケアを明記②小児がん看護の専門的なケアが実践されるためのよりどころとなる指針を明示(小児の発達的な視点や倫理的な視点に基づいた子どもと家族への基本的なケアを基盤に、疾患の重大さに基づいた特別なニーズを把握しケアを実践するための専門的なケアの指針についてわかりやすく記載する。知識と意欲を高められるよう看護師を支援する。)③小児がん医療の概説と子どもや家族のニーズに沿った小児がん看護の指針を明示(小児がん治療やケアの経験の少ない施設においても標準的なケアが実践されるように、小児がん医療の現状を概説し、子どもや家族のニーズに沿った小児がん看護の指針)が明らかにされていることが理解できる。
② 小児がん看護ケアガイドライン 2018」(第1章基本的知識:小児がんの疫学、小児がんの代表的な疾患、小児がん治療について理解できる、、第2章子どもと家族の信頼関係の構築、第3章病気、治療の説明時の子どもと家族への支援、第4章療養生活の場としての入院環境、第5章AYA世代のがん患者への看護、第6章:多職種協働チームにおける看護師の役割、第77章:症状マネジメント、第9章:抗がん剤曝露対策 第10章:造血幹細胞移植時のケア、第11章:退院に向けた支援、第12章:外来治療の支援 、第13章:長期フォローアップ、第14章:再発時のケア、第15章:終末期ケア、第16章:小児がん看護に携わる看護師のメンタルヘルス、第17章:ケアモデル)を読み、小児がんの子どもと家族に必要な看護実践内容を理解できる。
③ 第2章「子どもと家族との信頼関係の構築」ためのケアの指針を読み、理解できる。コミュニケーションとしてのSPIKES(、SHARE(支持的な場の設定、悪い知らせの伝え方、付加的な情報、安心感と情緒的サポート)SHAREプロトコール、NUERSE(命名、理解、承認、支持、探索)などについて理解し、子どもと家族とコミュニケーションをとれる準備ができる。
第3章「病気・治療の説明時の子どもと家族への看護」を読み、子どもが病気や治療について知ることは、子どものヘルスリテラシーを高め、セルフマネジメントにつながるという共通認識を医療者としてもつ重要性が理解することができる。③ 「小児がんの子どもへの病名・病状説明に関する文献的概観」2012日本看護倫理学会誌 短報論文を読んで、小児がんの子どもへの病名・病状説明に関する現状と課題、新しい知見を得たこと、疑問を感じたこと、取り入れたいと考えたことを書き出して、メンバーと話し合うことができる。
キーワード
① 小児がん看護ケア ② コミュニケーション ③ 文献的概観 ④ ヘルスリテラシー ⑤ 小児がん看護ケアガイドライン
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要です。
事前学習課題は、既修の学習内容から本科目での自己の学習目標・課題を明らかにする。自己の目標を達成するために必要な事前学習を行うことが理解できる。小児のがんケアガイドライン、療養に必要な社会資源および 母子保健を支える社会資源について教科書や資料で調べる。事前に調べたことは、授業中のメンバー発表を行い、グループダイナミクスを高めながら学ぶよう準備する。健康課題のある子どもと家族への看護について、特別な状況にある子どもと家族への看護について、慢性的な疾患・障害がある小児と家族への看護について、.小児と家族を取り巻く環境と看護について応用的な理解が深まるように取組む。復習は、当日の内容を教科書や資料で確認し要点をつかみ、不明な点は調べて学びを深めるがそれでも解答が出ない場合は、次の時間に質問をする。また、国試出題基準(小児)について理解し、関連する国家試験問題の根拠を示して解答できるか取組んでみるとともに、自分で問題を作成してみる。
5
第5回 小児がんのある小児の療養の看護とAYA世代のがん患者の看護について
科目の中での位置付け
本科目は選択強化プログラムの一科目として、小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ・Ⅱの学修を踏まえ、急性期および慢性疾患に罹患して生活し成人期に移行している小児と家族への支援、心身に障害のある小児と家族への支援を包括した知識・技術・態度の統合について学び、小児看護実践能力につなげられることを目的とする。第1回は、小児看護の特徴と理念、、小児に関わる法律から小児看護師として必要な基本的理解を行う、第2回は、小児の家族を理解するための理論とその活用について考え、第3回~第6回は、小児がんの子どもと家族への支援、第7回は急性的な疾患に罹患しながら生活する小児と家族への支援について理解し、第8回は、心身障害のある小児と家族への支援について授業を構成し、強化プログラムとして小児看護師の職務の理解と看護実践につなげられる学修とする。
第5階の本時では、「小児がん看護ケアガイドライン 2018」「小児がんの子どもへの病名・病状説明に関する文献的概観」第5章「AYA世代のがん患者への看護」「ぼくの名前を呼んでくれた看護師さん」を通して、小児看護師の役割について理解できることを目的とする。
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅱ 小児看護支援論 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-22757-3 3400円 P283-301
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅱ 小児看護支援論 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-22757-3 3400円 P2-13 32-47 56-60 283-301
「小児がん看護ケアガイドライン 2018」「小児がんの子どもへの病名・病状説明に関する文献的概観」第5章「AYA世代のがん患者への看護」「ぼくの名前を呼んでくれた看護師さん」
コマ主題細目
① 療養生活の場としての入院環境 ② 小児がんの子どもへの病名・病状説明に関する文献的概観 ③ がん患児への遊びの援助
細目レベル
① 第4章「療養生活の場としての入院環境」を読み、子どもにとっての遊びの意味を踏まえ、発達に合わせた遊びの支援について理解できる。<ケアの指針>では、①子どもにとっての遊びの意味を踏まえて、発達に合わせた遊びの支援を行う。②小児がんの治療は長期にわたるため、病気の子どもに対する教育制度を利用し、入院中の子どもが学習する環境を整える。③治療の副作用に伴う食べることへの影響やそれに関連した体重減少や体力低下について、子どもと家族が相談できる環境を整え、食べることに前向きに取り組めるようにする。④小児がん治療に伴う体力・筋力の低下による生活の質の低下を予防するために、限られた環境の中で運動の実施方法を工夫する。⑤面会や付き添いは子どもや家族の意向を尊重して、規則などを見直していく。⑥家族が付き添う場合は、家族の身体的・精神的な疲労を考えて、充分に休める空間の確保や食事について配慮する。という視診であることが理解できる。
② 乳幼児期の子どもの生活で大きなウェイトを占め、成長発達にとってなくてはならないものでる。視覚、聴覚、触覚など感覚器官を使う感覚遊びから始まり、遊ぶことによって身体機能や運動機能、手先の巧緻性が発達していきます。絵本やテレビを見ることで知識が増え、積み木や粘土、折り紙などを使った遊びを通して創作することを学び、模倣する遊びからは現実から想像するということを学ぶとともに、ひとり遊びから仲間と遊ぶようになり、その中でゆずり合うこと、我慢すること、助け合うことを学んでいくことが理解できる。子どもにとって遊びは生活そのものであることから、入院によって、その遊びが阻害されたり、制限されないことが重要であると理解できる。しかし、実際には安全や感染予防、体調により、制限されることも多い状況のため、あります。子どもにとっての遊びの意味を理解し、遊びの援助を考えることが必要です。また、子どもは遊びを通して気持ちを表現することもあり、一緒に遊ぶことで子どものことを理解することができます。プレパレーションの導入や処置の際にも効果があることが理解できる。
③ 入院している子どもにとって、安心して遊べる場所の確保、治療や処置などで中断されることなく遊んでくれる人の存在が大切である。小児がんの子どもは体調不良の時や化学療法中(抗がん剤投与時間内)、また易感染状態で個室隔離中などで、プレイルームに出て遊ぶことが難しいこともあり、看護師は保育士、CLS、HPSと情報共有しながら、協働して遊びの援助を行なうことが大切であることが理解できる。感染リスクの視点で環境整備を行いながら、遊びの援助の大切さとその方法について考え、パントマイムや手品について調べ、できるようになる。①小児看護に活かすパントマイムの効果と課題について調べ、情報共有できる。②パントマイムの内容を調べ、対象年齢やどんな場て実施可能か、準備物についてまとめる。③パントマイムを練習し、メンバーにパントマイムを披露して、評価をうける。④パントマイムが小児看護の実践に活かせるための準備と課題についてメンバーと意見交換・情報共有できる。
キーワード
① 小児がん ② 病名・病状説明 ③ AYA世代 ④ 入院している子どもにとって、安心して遊べる場所の確保、治療や処置などで中断されることなく遊んでくれる人の存在が大切である。小児がんの子どもは体調不良の時や化学療法中(抗がん剤投与時間内)、また易感染状態で個室隔離中などで、プレイルームに出て遊ぶことが難しいこともあり、看護師は保育士、CLS、HPSと情報共有しながら、協働して遊びの援助を行なうことが大切であることが理解できる。感染リスクの視点で環境整備を行いながら、遊びの援助の大切さとその方法について考え、パントマイムや手品について調べ、できるようになる。①小児看護に活かすパントマイムの効果と課題について調べ、情報共有できる。②パントマイムの内容を調べ、対象年齢やどんな場て実施可能か、準備物についてまとめる。③パントマイムを練習し、メンバーにパントマイムを披露して、評価をうける。④パントマイムが小児看護の実践に活かせるための準備と課題についてメンバーと意見交換・情報共有できる。 ⑤ 遊びと子ども
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要です。
第4章「療養生活の場としての入院環境」「小児がんの子どもへの病名・病状説明に関する文献的概観」、第5章「AYA世代のがん患者への看護」」「ぼくの名前を呼んでくれた看護師さん」を読み、まとめを行う。事前学習課題は、既修の学習内容から本科目での自己の学習目標・課題を明らかにする。自己の目標を達成するために必要な事前学習を行うことが理解できる。小児の療養に必要な社会資源および 母子保健を支える社会資源について教科書や資料で調べる。事前に調べたことは、授業中のメンバー発表を行い、グループダイナミクスを高めながら学ぶよう準備する。小児と家族を取り巻く環境と看護について応用的な理解が深まるように取組む。復習は、当日の内容を教科書や資料で確認し要点をつかみ、不明な点は調べて学びを深めるがそれでも解答が出ない場合は、次の時間に質問をする。また、国試出題基準(小児)について理解し、関連する国家試験問題の根拠を示して解答できるか取組んでみるとともに、自分で問題を作成してみる。
6
第6回 小児がんのある子どもと家族の看護について
科目の中での位置付け
本科目は選択強化プログラムの一科目として、小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ・Ⅱの学修を踏まえ、急性期および慢性疾患に罹患して生活し成人期に移行している小児と家族への支援、心身に障害のある小児と家族への支援を包括した知識・技術・態度の統合について学び、小児看護実践能力につなげられることを目的とする。第1回は、小児看護の特徴と理念、、小児に関わる法律から小児看護師として必要な基本的理解を行う、第2回は、小児の家族を理解するための理論とその活用について考え、第3回~第6回は、小児がんの子どもと家族への支援、第7回は急性的な疾患に罹患しながら生活する小児と家族への支援について理解し、第8回は、心身障害のある小児と家族への支援について授業を構成し、強化プログラムとして小児看護師の職務の理解と看護実践につなげられる学修とする。
第6回目の本時では、がんの子どもを守る会が行っている家族支援,小児がんなど病気を経験した子どもたちが集まる「スマートムンストンキャンプ」の記録映画「風のかたち」を見て、家族が求めている看護について考えることができる。また、日本小児がん看護学会について理解できる。
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅱ 小児看護支援論 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-22757-3 3400円 P32-47 56-60 283-301
「がんの子どもを守る会」http://www.ccaj-found.or.jp/の㏋
DVD教材「風のかたち」 伊勢真一監督
日本小児がん看護学会http://www.jspon.com/のHP
コマ主題細目
① がんの子どもを守る会 ② 成人移行期における小児看護の役割 ③ AYA世代が療養上抱える問題と必要な支援 ④ がんの子どもを守る会
細目レベル
① 慢性的疾患を抱えながら成人に移行する際の小児と家族の諸問題について理解する。かつては、予後不良とされてきた多くの疾患において、医療の発達により予後が改善されてきた。一方で、成人となってきてからも小児期からの疾患に悩む人々の存在があるが、誰もが成人期の健康は、生活習慣病の予防をいかにするかが重要である。小児期に何らかの慢性疾患にかかった人は、その治療や合併症などによって生活習慣病により罹患しやすい恐れがある。このようなことから、成育医療の必要性が高まり、成育医療は、年齢の枠を超えた小児慢性疾患のキャリーオーバーする成人患者への支援、高度先進医療患者のQOLの確保を目指すものであることを理解する。
② 成人移行期における小児看護の役割について考える。
小児看護、成人看護という区分の境界領域にある思春期・青年期をも包含した成育看護が求められ、小児慢性疾患を抱える子どもがキャリーオーバーすることを考慮すれば、子どもと家族の看護は、総合的、継続的に行われることが必要である。成育医療とは、胎児期・乳幼児期から子どもと家族の将来をも見据えて、総合的、継続的にケアを行うことである。成育看護のポイントとして、①発達段階に応じたケア、退院後の社会生活を視野に入れる、②子ども自身が病や障害とともに生きることを受け入れる心の準備ができるケア、③成長発達過程で直面することが予測される問題への対応と家族指導 がある。小児医療から成人医療への移行におけるさまざまな問題に対応する、移行支援プログラムが必要であることを理解する。移行支援プログラムの基本目標、目標とする6つの領域について理解する。事例に基づいてディスカッションする。
③ 思春期以後は、生涯発達からみれば、ごく短い期間に進学、就職、結婚などその後の人生を左右するような大きな意思決定を繰り返す時期である。思春期・若年成人期をAYA世代といい、この世代の特徴は、身体的・精神的・社会的発達に多様性があり、3つのバランスによって直面する問題もさまざまである。AYA世代の前半は、養育者の影響を受けており、問題が複雑に見えることがある。それぞれの因子について情報収集、評価を行うことで、多様性のある一人ひとりの理解ができ、支援につながることを理解する。自立と依存の間を揺れ動くため、一貫性のない存在としてとらえがちであるが、医療者のサポートが行き届きすぎて、AYA世代の心理社会的な発達を停滞させないようにすることも重要であることを理解する。第5章「AYA世代のがん患者への看護」について読み、就学や就労、結婚、妊娠出産など、AYA世代のがん患者特有のニーズをふめ、多職種と連携して心理社会的支援を行う重要性が理解できる。また、会や世代のがん患者が、病気や治療によって夢や希望を奪われることなく、若者らしい生活が維持できるような入院治療環境を整える重要性が理解できる。
④ がんの子どもを守る会http://www.ccaj-found.or.jp/の㏋を見て、病気や療育生活の相談(相談専用電話、面談)、社会的支援(医療費:小児慢性特定疾患治療研究事業により公費負担、税金の医療費控除)、病気や治療にともなう障害に関するもの(身体障害者手帳、療育手帳、特別児童扶養手当、障害児童福祉手当)、療養生活を支えるもの(宿泊施設、キャンプ)、ゴールドリボンについて理解することができる。がんの子どもを守る会が行っている家族支援(病気や療養生活上の相談、療養助成の申請について、交流会・相談会の情報、当事者の会の紹介、宿泊施設、冊子や図書の貸出等)について家族が求めている看護について考えることができる。「風のかたち」小児がんなど病気を経験した子どもたちが集まる「スマートムンストンキャンプ」の記録映画から、小児がんの子どもと家族への看護について考えたことや感銘を受けたことをグループで意見交換を行い、小児看護に対する自分の課題を明らかにすることができる。
キーワード
① 社会的支援 ② 家族が求めている看護 ③ 「風のかたち」 ④ AYA世代 ⑤ がんの子どもを守る会
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要です。
既修の学習内容から本科目での自己の学習目標・課題を明らかにする。自己の目標を達成するために必要な事前学習を行うことが理解できる。がんの子どもを守る会http://www.ccaj-found.or.jp/の㏋と日本小児がん看護学会http://www.jspon.com/のHPを見て、子どもと家族が求めている看護について考えをまとめて授業に臨む。事前に調べたことは、授業中のメンバー発表を行い、グループダイナミクスを高めながら学ぶよう準備する。健康課題のある子どもと家族への看護について、.特別な状況にある子どもと家族への看護について、慢性的な疾患・障害がある小児と家族への看護について、.小児と家族を取り巻く環境と看護について応用的な理解が深まるように取組む。復習は、当日の内容を教科書や資料で確認し要点をつかみ、不明な点は調べて学びを深めるがそれでも解答が出ない場合は、次の時間に質問をする。また、国試出題基準(小児)について理解し、関連する国家試験問題の根拠を示して解答できるか取組んでみるとともに、自分で問題を作成してみる。
7
第7回 小児と家族への教育・指導(小児科外来・在宅支援における看護など)
科目の中での位置付け
本科目は選択強化プログラムの一科目として、小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ・Ⅱの学修を踏まえ、急性期および慢性疾患に罹患して生活し成人期に移行している小児と家族への支援、心身に障害のある小児と家族への支援を包括した知識・技術・態度の統合について学び、小児看護実践能力につなげられることを目的とする。第1回は、小児看護の特徴と理念、、小児に関わる法律から小児看護師として必要な基本的理解を行う、第2回は、小児の家族を理解するための理論とその活用について考え、第3回~第6回は、小児がんの子どもと家族への支援、第7回は急性的な疾患に罹患しながら生活する小児と家族への支援について理解し、第8回は、心身障害のある小児と家族への支援について授業を構成し、強化プログラムとして小児看護師の職務の理解と看護実践につなげられる学修とする。
第7回の本時では、外来看護師や在宅訪問看護の果たす役割と現状、課題を理解できる。
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅱ 小児看護支援論 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-22757-3 3400円 P15-21 86-95
コマ主題細目
① 外来看護師 ② 在宅療養と医療的ケア ③ 在宅療養支援
細目レベル
① 外来で長期的・継続的なケアを必要とする子どもと家族への支援を理解する。先天性疾患や慢性疾患などで長期間療養を必要とする子どもの場合、外来では、症状コントロールが家庭や学校で適切に行われているか定期的に評価する必要がある。長期的な健康管理を必要とする子どもと家族においては、入退院を繰り返す、定期的に外来受診して治療・検査を受けながら生活する、受診の度に学校を欠席する、遠方からの受診などの問題があることを理解し、家庭でのケアに対する支援として、子どもの症状の観察ポイント、症状悪化時の対応、受診のタイミング、治療についての指導の必要がある。また、療養生活に対する支援として、ライフイベントにあわせて治療や療養行動の変更をする場合があることや、セルフケアの確立に向けた支援が必要となることを理解する、病気をもつ子どもの生活の場は、病状の変化や経過によって、家庭、病院、外来、他院への移動などさまざまである。看護師は、他職種との連携を含めたコーディネーターの役割が求められることを理解する。
② 医療的ケアが必要な小児と家族が在宅療養するための支援について理解する。子どもや家族にとっての在宅療養の意義として、親子のきずなを深める、子どもの世話に自信が持てる、きょうだいとのつながりが得られ、親子、家族の関係が強化される、子どもの精神発達や社会性の発達が高まるなどがあげられる。在宅療養への移行では、第一に自宅で家族が共に生活したいという子どもや家族の意思と自己決定が重要視される。そのため、在宅療養への移行支援のポイントは、①在宅への移行の意思決定を支える、②日常生活を整える、③安全・安楽を守る、④家庭、地域、社会の中で生活していくことである。また、生理的基盤を整えるため、安楽な呼吸、楽しい食事、便秘対策、睡眠などの調整が重要であり、看護師は小さなサインを読み取ること、医療的ケアを通して肯定的な自己像を育てていく医療者であることが求められる。また、障害をもつ子どもの親は、ライフイベントを機に慢性的悲嘆に陥ることもあることを認識し、障害をもって生まれてきても、祝福できる社会と医療者であるためにどのようなことが必要か考える。
③ 在宅療養支援のためのネットワーク活用、居宅環境調整、家族のレスパイトケア等あらゆる視点から今後の課題を明確にする。出来るだけ入院生活は避け、在宅で療養することが望ましいが、在宅で医療的ケアを必要とする子どもの早期退院や在宅療養への移行は、子どもや家族が安心して生活できるような入退院支援が必要である。子どもの入退院支援を考えるには、子どもの在宅療養生活がイメージできなければならない。子どもが治療やケアを継続しながら、家庭において生活するという状況には、年齢・発達・疾患や障害の状況・家族背景・居宅環境などを含め、「オーダーメイド」の計画が必要である。在宅移行を困難にする要因として、「超未熟児」「医療機器の使用」「医療的ケア」「居住地が病院から遠い」「核家族」があり、それによって家族の「面会回数」「面会時間」「退院の希望」が減少する傾向があることを知る。また、子どもの訪問看護の少なさ、受け入れの難しさも関連している。医療的ケアを必要とする子どもは、急変するリスクも高く、死の可能性がある子どもと家族にとって、地域で共に生活することはかけがえのないものであり、緩和ケアの視点をもつ重要性があることを理解する。在宅療養に向けた看護師の役割は、家族のケア技術や日常生活技術に対する支援、医療の継続に対する保障、介護用品や介護方法の工夫、ボランティアの調整、子どもの成長・発達への支援、情報提供、仲間づくりへの支援などである。地域コミュニティーとのネットワークや、レスパイトケアについても資料を参照しながら理解できる。
キーワード
① 継続的ケア ② 医療的ケア ③ レスパイトケア ④ 訪問看護師 ⑤ 多職種連携
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要です。外来看護師の役割、在宅療養支援とそれを支える法律について復習しておくこと。科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要である。
事前学習課題は、既修の学習内容から本科目での自己の学習目標・課題を明らかにする。自己の目標を達成するために必要な事前学習を行うことが理解できる。小児の療養に必要な社会資源および 母子保健を支える社会資源について教科書や資料で調べる。事前に調べたことは、授業中のメンバー発表を行い、グループダイナミクスを高めながら学ぶよう準備する。健康課題のある子どもと家族への看護について、.特別な状況にある子どもと家族への看護について、慢性的な疾患・障害がある小児と家族への看護について、.小児と家族を取り巻く環境と看護について応用的な理解が深まるように取組む。復習は、当日の内容を教科書や資料で確認し要点をつかみ、不明な点は調べて学びを深めるがそれでも解答が出ない場合は、次の時間に質問をする。また、国試出題基準(小児)について理解し、関連する国家試験問題の根拠を示して解答できるか取組んでみるとともに、自分で問題を作成してみる。
関連する国家試験問題を解答するとともに、自分で問題を作成してみる。
8
第8回 小児看護を支えるチームアプローチ・多職種との協働
科目の中での位置付け
科目は選択強化プログラムの一科目として、小児看護学概論、小児看護援助論Ⅰ・Ⅱの学修を踏まえ、急性期および慢性疾患に罹患して生活し成人期に移行している小児と家族への支援、心身に障害のある小児と家族への支援を包括した知識・技術・態度の統合について学び、小児看護実践能力につなげられることを目的とする。第1回は、小児看護の特徴と理念、、小児に関わる法律から小児看護師として必要な基本的理解を行う、第2回は、小児の家族を理解するための理論とその活用について考え、第3回~第6回は、小児がんの子どもと家族への支援、第7回は急性的な疾患に罹患しながら生活する小児と家族への支援について理解し、第8回は、心身障害のある小児と家族への支援について授業を構成し、強化プログラムとして小児看護師の職務の理解と看護実践につなげられる学修とする。
第8回の本時では、小児とその家族を継続的にケアするためのチームアプローチ・多職種との連携について学修することができる。
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅰ 小児看護学概論・小児看護技術 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-22756-3 3600円 P3-8 18-22 4-46 208-209 213-217 169-171
コマ主題細目
① 質の高い小児看護を提供できる組織づくり ② チームアプローチ・多職種連携のあり方 ③ 保健・医療・福祉のチームアプローチ多職種連携
細目レベル
① 質の高い小児看護を提供できる組織づくりには、「組織の分析」「課題の明確化」「課題への取り組み」「取り組みの評価」のサイクルが必要であることを理解する。必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行うことは専門看護師の役割の1つであるが、専門看護師が不在の場合も、このシステムは必要である。また、少子高齢化における小児医療の体制は、プライマリケアの充実と専門機能の集約化の傾向にあることを理解し、これまで病院の中で、健康問題を抱える子どもと家族へのケアの充実を図ることが中心であったが、小児看護が地域とつながって果たせる役割や、一般市民への直接的な貢献のあり方を開発する必要があることを理解し、既習の知識や経験をもとに何ができるか考える。
② どもとその家族の課題を解決するためのチームアプローチ・多職種連携のあり方について考える。多職種連携をチームアプローチという観点からみたとき、保健・医療・福祉分野などの専門職によって構成されたチームを「多職種チーム」という。保健・医療・福祉分野の専門職は、病院や施設などに所属して、チーム医療やケアマネジメントを行うため、多職種チームは組織の業務を行うチームといえる。患者・家族のその意思の尊重や患者中心のサービスは、専門職の基本的な倫理である。多職種チームと患者・家族の関係として、意思決定を行う主体(患者:小児の場合親権者)と多職種チーム内での意思決定の間で、主体の意思決定の支援、サービスの提供を行う。多職種チームの中では、専門性を高めるだけでなく、メンバーとして複数領域の専門職者が各々の知識と技術をもとに、共通の目標をめざす協働につなげる役割遂行能力が必要であることを理解する。職種間の情報交換とコミュニケーションの重要性を理解し、チームアプローチ促進の要件について考える。事例をもとに多職種連携についてディスカッションする。
③ 多職種連携で組織される保健・医療・福祉のチームアプローチについて理解でき、看護師の役割について考えることができる。具体的には、小児専門看護師の役割について、小児と家族の多様な健康課題を解決するための多職種連携の在り方について、小児と家族の健康増進のためのアプローチについて、小児と家族の健康増進のためのについて考えることができる。多職種連携で組織される保健・医療・福祉のチームアプローチについて理解でき、看護師の役割について考えることができる。具体的には、小児専門看護師の役割について、小児と家族の多様な健康課題を解決するための多職種連携の在り方について、小児と家族の健康増進のためのアプローチについて、小児と家族の健康増進のためのについて考えることができる。
キーワード
① チームアプローチ ② 専門看護師 ③ 多職種連携 ④ 健康増進 ⑤ 家族看護
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要です。チームアプローチ、小児専門看護師、健やか親子21について復習しておくこと。科目の単位を修得するにあたり、およそ30時間の授業時間外の学修が必要です。
チームアプローチ、小児専門看護師、健やか親子21について復習しておくこと。既修の学習内容から本科目での自己の学習目標・課題を明らかにする。自己の目標を達成するために必要な事前学習を行うことが理解できる。小児の療養に必要な社会資源および 母子保健を支える社会資源について教科書や資料で調べる。事前に調べたことは、授業中のメンバー発表を行い、グループダイナミクスを高めながら学ぶよう準備する。健康課題のある子どもと家族への看護について、.特別な状況にある子どもと家族への看護について、慢性的な疾患・障害がある小児と家族への看護について、.小児と家族を取り巻く環境と看護について応用的な理解が深まるように取組む。復習は、当日の内容を教科書や資料で確認し要点をつかみ、不明な点は調べて学びを深めるがそれでも解答が出ない場合は、次の時間に質問をする。また、国試出題基準(小児)について理解し、関連する国家試験問題の根拠を示して解答できるか取組んでみるとともに、自分で問題を作成してみる。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
小児と家族を取り巻く環境・医療・看護について理解することができる。
子どもと家族を理解し、看護実践に活かすための理論の活用について理解することができる。
1.ピアジェの認知発達理論の特徴と概要および看護への活用について理解する。
2.フロイトの精神社会的発達論の特徴と概要および看護への活用について理解する。3.エリクソンの自我発達理論の特徴と概要および看護への活用について理解する。
4.ボウルビィのアタッチメント理論の特徴と概要および看護への活用について理解する。
5.家族システム理論の特徴と概要および看護への活用について理解する。
6.家族ストレス対処理論の特徴と概要および看護への活用について理解する。
7.家族発達理論の特徴と概要および看護への活用について理解する。
子どもの権利条約 児童福祉法、児童虐待の防止等に関する法律、母子保健法、子ども・子育て支援法、学校保健安全法
30
1回、2回
小児と家族理解に必要な家族理論を理解できる。
1.近年の小児看護の課題を理解し、子どもがより健康的な成長・発達をとげられる看護について考え、小児看護における現代的課題について理解することができる。
2.日本における近年の母子保健の現状について理解できる。
3.近年の子どもと家族のおかれている状況、子どもと家族の看護をする看護師の役割について理解できる。
4.小児と家族をより理解するための理論や既習の知識を活用することができる。
5.既存の知識を統合して、長期的・潜在的健康問題を抱えている小児と家族への看護を考えることができる。
6.小児と家族への支援のための多職種協働によるアプローチを学ぶ。
発達の原則、評価、成長・発達、小児看護で使う理論
20
1回、2回
慢性的な疾患・障害がある小児と家族への看護について理解することができる。
慢性的疾患を抱えながら成人期に移行する子どもと家族およびAYA世代への支援について社会資源や他職種との連携の視点をもち理解することができる。
1.キャリーオーバー、成育看護、AYA世代について説明することができる。
2.慢性的疾患を抱えながら成人に移行する際の小児と家族の特徴および諸問題について理解する。
3.成人移行期における小児看護の役割について考えることができる。
4.AYA世代が療養上抱える問題と必要な支援について考えることができる。
インフォームド・コンセント、インフォームド・アセント、遊び、パントマイム、ょうだい・家族のストレスへの支援
20
1回~8回
子どもと家族を支えるチームアプローチと多職種連携
1.質の高い小児看護を提供するための組織づくりについて理解する。
2.子どもとその家族の課題を解決するためのチームアプローチ・多職種連携のあり方について考える。
3.多職種チームの中では、専門性を高めるだけでなく、メンバーとして複数領域の専門職者が共通の目標をめざす協働につなげる役割遂行能力が必要であることを理解する。4.職種間の情報交換とコミュニケーションの重要性を理解し、自己の看護実践への活用を考えることができる。
小児がん、白血病、小児慢性特定疾患治療研究事業、学習支援、ファミリーハウス
30
3~8回
評価方法
期末試験100%総で評価する。
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅰ 小児看護学概論・小児看護技術 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-22756-3 3600円 教科書:二宮啓子 今野美紀編、『小児看護学Ⅱ 小児看護支援論 改訂第4版』、南江堂 ISBN:978-4-524-22757-3 3400円(小児看護学概論・援助論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで使用)
参考文献
「発達段階からみた小児看護過程+病態関連図」、医学書院、ISBN:978-4-260-02837-0 「がんの子どもを守る会」http://www.ccaj-found.or.jp/
実験・実習・教材費