区分
専門科目-広域看護学-精神看護学
ディプロマ・ポリシーとの関係
実践能力
倫理観
専門性探求
地域社会貢献
グローバル性
カリキュラム・ポリシーとの関係
豊かな人間性
広い視野
知識・技術
判断力
探求心
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
専門科目における広域看護学の「精神看護学」に位置づけられる。精神看護援助論Ⅰは、こころの看護学において、精神の健康問題をもつ人々を対象とする。精神看護学の基礎的知識や技術、態度を学修する必修科目である。
科目の目的
カリキュラムにおける専門科目・広域看護学に位置づけられる精神看護学の科目である。精神看護学における専門的知識として、精神看護が対象とする、さまざまな精神疾患(抑うつ障害、双極性障害、アルコール物質障害、不安障害、強迫性障害、器質性精神障害、てんかん、パーソナリティ障害、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害)をもつ対象者とその家族への看護について、それぞれの疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界から、必要な看護を理解する。また、災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を理解する。精神看護に必要な基礎的知識を学ぶとともに、専門職業人として知識に基づいた思考力を培う。
到達目標
本講義で取り上げた精神疾患(抑うつ障害、双極性障害、アルコール物質障害、不安障害、強迫性障害、器質性精神障害、てんかん、パーソナリティ障害、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害)の病態や経過、治療および看護の基本となる知識を説明できる。また、本講義で取り上げた精神疾患の基本となる知識および精神疾患を抱える対象者とその家族の体験世界から必要な看護を記述できる。
科目の概要
精神看護学における専門的基礎的知識として、精神看護が対象とする、抑うつ障害群、双極性障害、アルコール物質障害、不安障害、強迫性障害、器質性精神障害、症状性精神障害、パーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療、経過や治療における患者の体験世界(事例)から、必要な看護を理解し学修する。また、災害時における精神保健看護の役割とその拡充について、心的外傷(PTSDやASD)への看護を疾患理解から必要な看護を理解し学修する。精神看護に必要な基礎的知識を修得するために、適宜授業ごとで学習範囲の確認を行う。また、対象者の体験世界への理解と看護には、学生自身の情緒的思考力が必要となる。そのため、まずは授業ごとにリアクションペーパーで自身の考えを記述してもらう。
精神科病院で看護師として実務経験のある教員が、各精神疾患を抱える人々への看護について理解を深める科目である。
科目のキーワード
抑うつ障害、双極性障害、アルコール物質障害、不安障害、強迫性障害、器質性精神障害、てんかん、パーソナリティ障害、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、DMAT
授業の展開方法
教科書とともに書き込み式の資料を配布し、講義で活用しながら基本的知識を学ぶ。また、各回で扱う精神疾患において、疾患の定義・病態から経過、治療、事例を用いた看護へと、疾患等の基本的知識が看護に如何に関連づけられるか、エビデンスの一つになり看護援助につながるかを学修する。関連付けや看護における思考力を培うため、国試問題を用いた演習を適宜行い。基本的知識を看護につなげる思考力と基本的知識の定着を図る。授業ごとで、授業範囲の確認ドリルを配り、各自の復習を強化することで、知識の定着を図る。また、授業ごとのリアクションペーパーで自身の考えを記述する。
オフィス・アワー
研究室707:火曜2限
E-mail:a-watanabe@uhe.ac.jp
科目コード
ERP02
学年・期
2年・後期
科目名
精神看護援助論Ⅰ
単位数
1
授業形態
講義
必修・選択
必修
学習時間
【演習】16h
【予習・復習】29h
前提とする科目
疾病・治療論Ⅱ、精神保健看護学概論
展開科目
本科目は、精神看護学実習の履修要件であり、また、3年前期の精神看護援助論Ⅱ、4年前期の精神看護学実習を展開するために必要となる科目である。
関連資格
看護師資格 保健師資格
担当教員名
渡部晃
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
精神疾患を抱える人への看護(抑うつ障害群)
科目の中での位置付け
本講義では、精神看護学における専門的知識として、精神看護が対象とする精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修すること、また、災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を理解することを目的としている。そのため、1回目の授業では抑うつ障害群、2回目には双極性障害、3回目にはアルコール物質障害、4回目には不安障害、5回目には強迫性障害や器質性精神障害、6回目にはパーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修する。また、7、8回目には災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を学修する。第1回目は、うつ病の定義、疫学、病態、経過、治療を学修し、対象を看護する上で必要な基本的知識をおさえる。うつ病の病態や治療および患者の体験世界(事例)から必要な看護を学び、病態や治療からの看護アプローチのつながりの理解を深める。
①配布資料p1~6、DSM-5精神疾患の診断統計マニュアル 抑うつ障害群2014,医学書院、p155~186、南裕子編著、アクティブ・ナーシング実践オレムーアンダーウッド理論 こころを癒す、2005,講談社p153、教科書②
②配布資料p6~9,尾崎紀夫他編著、標準精神医学 第7版、第13章p341~373、医療情報科学研究所、薬がみえる Vol.1p238~248、教科書②
③配布資料p9~10、南裕子編著、アクティブ・ナーシング実践オレムーアンダーウッド理論 こころを癒す、2005,講談社p153、教科書②
コマ主題細目
① うつ病/大うつ病性障害とは ② うつ病への治療 ③ うつ病患者への看護 ④ ⑤
細目レベル
① ① うつ病/大うつ病性障害の気分障害における分類と気分症候群の連続体としての捉え方、気分障害からDSM-Ⅴにおける抑うつ障害群への変遷、どの年代においても発症くしうることや女性が男性の約2倍の生涯有病率であるなどの疫学、他病因、病態、病前性格、うつ病の診断基準、主症状である抑うつ気分、興味または喜びの喪失、および活動性の減退による易疲労感の増大や活動性の減少、うつ病の症状と自殺の危険性、自殺の可能性に関する評価の重要性を学修する。また、朝方調子が悪く、夕方以降になるといくぶん楽になる日内変動やうつ病相に伴う妄想である罪業妄想、心気妄想、貧困妄想を押さえ、他、周産期に生じるうつなども学修する。
② ② うつ状態の鑑別診断補助として平成26年より保険適用された光ポトグラフィーについて概説し、うつ病患者への治療の基盤として必要な患者ー治療者関係の構築と心理教育について押さえる。さらに、三環系抗うつ薬から始まり、選択的セロトニン再取り込み阻害薬のSSRIやセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬のSNRIの作用機序から、三環系抗うつ薬の副作用の抗コリン作用やSSRIのセロトニン作用による副作用である消化器症状、アクチベーションシンドロームについて学修する。これら、抗うつ薬の治療効果はその発現が10日から2週間であり、「待ち」の期間が必要であること、不快な副作用が先に出現することなどを押さえる。他、高照度光療法や反復経頭蓋磁気刺激療法等を学修する。
③ ③ 事例を用い、うつ病患者の事例における病態や経過をおさえ、治療から看護のポイントを学習する。大うつ病性障害の疾病モデルの例に事例を照らし合わせ、うつ病への治療を脳の休息と抗うつ薬や睡眠の確保、認知行動療法など、うつ病の症状の何をターゲットとして治療が行われているかを概説する。休息には周囲の理解やサポートが必要であり、人的・物的環境が重要となることや①②で学修したことが看護のポイント①安心して休息できるような人的・物的環境の整備②確実な服薬が行えるような援助、③活動性の低下に伴う日常生活のセルフケア援助、④自殺の可能性に対する十分な観察と援助、⑤安易に励まさず、患者の苦悩を受容する、⑥家族への援助につながるkとを概説する。
④
⑤
キーワード
① うつ病 ② 三環系抗うつ薬 ③ SSRI ④ 休息 ⑤ 自殺
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習、事後学習では、うつ病について、治療や看護についての復習が必要である。うつ病の生涯有病率は7.5%であること、日本人のおよそ15人に一人の割合であること、女性は男性の約2倍であることや抑うつ気分や興味や喜びの喪失といったうつ病の主な症状、朝方調子が悪く、夕方いくぶん良くなる日内変動、自殺の危険性、うつ病に伴う妄想、治療に必要な休息や三環系抗うつ薬やSSRIの作用と副作用、これらは基本的知識であり、しっかり復習しておくことが必要である。予習課題としては、次回の授業では、双極性障害患者への看護を扱う。そのため、提示した教科書のページを熟読し、自分なりに予習としてまとめておくことが授業理解に繋がり望ましい。
2
精神疾患を抱える人への看護(双極性障害)
科目の中での位置付け
本講義では、精神看護学における専門的知識として、精神看護が対象とする精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修することを目的としている。そのため、1回目の授業では抑うつ障害群、2回目には双極性障害、3回目にはアルコール関連物質障害、4回目には不安障害、5回目には強迫性障害や器質性精神障害、6回目にはパーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修する。また、7、8回目には災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を学修する。第2回目は、1回目のうつ病の続きと双極性障害をあつかう。双極性障害の定義、病態、経過、治療を学修し、対象を看護する上で必要な基本的知識をおさえる。双極性障害の病態や治療および患者の体験世界(事例)から必要な看護を学び、病態や治療からの看護アプローチのつながりの理解を深める。
①配布資料p1~7、DSM-5精神疾患の診断統計マニュアル 双極性障害2014,医学書院、教科書②p.76~80.
②配布資料p8~10,医療情報科学研究所、薬がみえる Vol.1、教科書②p.76~80.
③配布資料p11~14、教科書②p.76~80.
コマ主題細目
① 双極性障害とは ② 双極性障害への治療と薬物療法 ③ 双極性障害患者への看護 ④ ⑤
細目レベル
① 双極性障害の遺伝要因や再発を繰り返す症例90%であることなど疫学を押さえ、躁病相とうつ病相を押さえ、躁病相(躁病エピソード)の「気分が異常かつ持続的に高揚し、開放的または易怒的となる」とはどういうことか。誇大的思考等、他の特徴についても押さえる。単極性うつ病と異なり、躁病相の躁状態とうつ病相のうつ状態が交互に出現することを気分症候群の連続体の図からも概説する。さらに、単極性うつ病と双極性気分障害における差異を、遺伝要因は双極性障害が高いこと、性差等の差異、病前性格としては、双極性障害は循環気質の病前性格があるとされることなどを学習する。双極性障害の診断の分類には、双極Ⅰ型障害とⅡ型障害があり、その違いを概説する。
② 双極性障害の治療には、経過を重視した治療が必要であり、本人および周囲に双極性障害に関する理解や経過への対応の図り方など心理教育が重要であることを押さえる。患者や家族への心理教育の内容には、双極性障害は再発の可能性が高いこと、各病相への対応のみでなく、経過を考慮した治療が必要であること、自殺の危険性も高く注意が必要であること、睡眠不足をきっかけとした躁転のおそれがあり、睡眠リズムが重要であることなど、①の学習内容を踏まえた治療内容となることを概説する。また、薬物療法としては気分安定薬の炭酸リチウムやバルプロ酸ナトリウムがあり、特に炭酸ナトリウムは血中濃度の治療域と中毒域が近く、注意が必要であることを押さえる。
③ 双極性障害の事例を用い、事例の患者に必要な看護を考える。躁病相、うつ病相のどの経過に患者はあるのかアセスメントが重要となること、また、周囲の刺激が躁転とつながることがあるため、刺激の少ない落ち着いた環境をつくり、安心して入院生活が送れるような援助や確実な薬物療法への援助、躁状態である活動性の亢進あるいはうつ状態である活動性の低下に伴う患者の状態にあわせた日常生活のセルフケア援助が重要であること等を押さえる。さらい、躁状態時の事例とうつ状態時の事例をしめし、具体的に躁病相とうつ病相の交互の出現の理解を図る。その上で、治療でも概説した心理教育等を行い、患者なりに、症状を自覚し自らコントロールできるようになることが大切であることを押さえる。
④
⑤
キーワード
① 双極性障害 ② 心理教育 ③ 気分安定薬 ④ 躁状態 ⑤ 抑うつ状態
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習、事後学習では、双極性障害における躁病相の特徴は、気分が異常かつ持続的に高揚し、開放的または易怒的になる。加えて、異常かつ持続的に亢進した目標指向性の活動または活力があること、双極性障害は、遺伝的要因が高く、病相の反復性が多いとされること、躁うつ病の病前性格として、循環気質があること、双極性障害の薬物療法には、気分安定薬の炭酸リチウムやバルプロ酸ナトリウムがあり、炭酸リチウムは多幸感を主とした躁状態に有効とされるが、血中濃度の治療域と中毒域が近接しているため、定期的な血中濃度の測定が必要であることを復習する。予習課題としては、次回の授業では、アルコール依存症患者への看護を扱う。提示した教科書のページを熟読し、自分なりにまとめておくことが望ましい。
3
精神疾患を抱える人への看護(アルコール物質障害)
科目の中での位置付け
本講義では、精神看護学における専門的知識として、精神看護が対象とする精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修することを目的としている。そのため、1回目の授業では抑うつ障害群、2回目には双極性障害、3回目にはアルコール物質障害、4回目には不安障害、5回目には強迫性障害や器質性精神障害、6回目にはパーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修する。また、7、8回目には災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を学修する。第3回目は、アディクションの中でも、大きな社会問題ともなっているアルコール物質障害をあつかう。アルコール物質障害の定義、病態、経過、治療を学修し、対象を看護する上で必要な基本的知識をおさえる。アルコール物質障害の病態や治療および患者の体験世界(事例)から必要な看護を学び、病態や治療からの看護アプローチのつながりの理解を深める。
①配布資料p1~14、DSM-5精神疾患の診断統計マニュアル アルコール物質障害、2014,医学書院、教科書②p.300~306.
②配布資料p15~23,医療情報科学研究所、薬がみえる Vol.1、教科書②p.300~308.
③配布資料p24~30、教科書②p.300~308.
コマ主題細目
① アルコール依存症 ② アルコール依存症への治療 ③ アルコール依存症患者と家族への看護 ④ ⑤
細目レベル
① エタノールの作用、急性アルコール中毒について、乱用、依存について、すでに精神保健看護学概論のアディクションで学習している、既習の知識として復習を行う。その後、アルコール依存症の遺伝要因やアルコール依存症者のうち、「この一年間に何らかの理由で医療機関を受診した」割合は83%であり、一般医療機関から専門医療機関への受け渡しが適切に行わず、専門的治療に繋がっていない可能性や妊娠中の飲酒における胎児性アルコール症候群について押さえ、アルコール依存症の診断基準や経過、精神依存と身体依存、身体依存の指標でもある離脱症状、離脱症状にはせん妄を伴うものに振戦せん妄があること、他、アルコール精神病について学修する。
② アルコール依存症患者への治療では、患者は飲酒の問題を否定することが多く、家族等が悩み、精神保健福祉センター等の酒害相談に来ることが多く、そこから治療の導入となること、完全な断酒が治療となるが、断酒初期の離脱症状の出現や飲酒のみの生活による脱水や偏食による栄養障害など身体的な治療が必要となり、それと並行し、心理教育や集団精神療法などのアルコール・リハビリテーション・プログラムへの導入や、断酒会やAAといった自助グループへつなげること、アルコール依存症者に対する集団療法の有用性について学修する。さらに、なぜ断酒会等に繋げることが有用なのか、否認の病ともいわれるアルコール依存症について押さえ、薬物療法では、抗酒薬や断酒補助薬、2019年に日本でも認可された飲酒量低減薬について学修する。
③ アルコール依存症患者と家族への看護では、身体的な治療やケアがされる治療初期の段階から、「なぜ入院に至ったのか」といった理由を含めた治療への動機づけ、入院の意味を患者本人が考えられるよう関わることの重要性を押さえる。アルコール依存症者の家族の状況について、アルコール依存症患者の配偶者が本人のためと思い、後始末に走り周り、その結果本人が底つき体験に至らず依存を進展し、一方で、配偶者には患者にとって自分が必要とされているという役割を与えてします共依存という関係があること、このように依存を助長してしまう人をイネイブラーということなどを押さえる。しかし、家族は、患者のため、これまで支えてきていることを労い、家族を家族の自助グループ等に繋げある援助等を押さえる。また、国の対策も重要であり、アルコール健康障害対策基本法などについて学修する。
④
⑤
キーワード
① 離脱症状 ② ARP ③ 飲酒量低減薬、 ④ 共依存 ⑤ アルコール健康障害対策基本法、
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習、事後学習では、アルコール依存症には、精神依存と身体依存という二つの依存があること、アルコール依存症者が断酒することで生じる身体的な反応を離脱症状といい、それには手指振戦や嘔吐、発刊、不安、焦燥感などがあり、離脱症状の出現が身体依存の起こっている指標とされること、せん妄を伴う離脱症状を振戦せん妄といい、3主徴として、意識混濁・錯乱、生々しい幻覚・錯覚、激しい振戦があり、幻覚には壁を虫が無数に見える小動物幻視などがあること、アルコール依存症は否認の病ともいわれ、治療では、断酒会やAAといった自助グループに繋げることが重要であること等を復習する。予習課題では、次回の授業では不安障害患者への看護と医療観察法と看護を扱う。提示した教科書のページを各自が熟読し、自分なりにまとめておくことが望ましい。
4
精神疾患を抱える人への看護(不安障害)
科目の中での位置付け
本講義では、精神看護学における専門的知識として、精神看護が対象とする精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修することを目的としている。そのため、1回目の授業では抑うつ障害群、2回目には双極性障害、3回目にはアルコール物質障害、4回目には不安障害、5回目には強迫性障害や器質性精神障害、6回目にはパーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修する。また、7、8回目には災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を学修する。第4回目は不安障害をあつかう。不安障害の定義、病態、経過、治療を学修し、対象を看護する上で必要な基本的知識をおさえる。不安障害の病態や治療および患者の体験世界(事例)から必要な看護を学び、病態や治療からの看護アプローチのつながりの理解を深める。また、 重犯罪の触法精神障害者に対する治療の根幹となる医療観察法とその看護について触れる。
①配布資料p1~13、DSM-5精神疾患の診断統計マニュアル 不安症群、2014,医学書院、教科書②p.87~92.
②配布資料p14~22,教科書②p.439~458.
③配布資料p23~27、教科書②p.87~92.
コマ主題細目
① 不安症群について。 ② 不安障害への治療と看護 ③ 医療観察法と看護 ④ ⑤
細目レベル
① 不安障害の特徴、恐怖と不安について、飛行機や高所、動物など特定の対象または状況に関する著しい恐怖や不安が存在し、それに曝露した場合には、直ちに不安や恐怖が引き起こされる不安障害群の限局性恐怖症について、他、社交不安、広場恐怖について、治療や看護も含め押さえる。パニック障害については、反復する予期しないパニック発作が生じたことで「もっと発作が起こるのではないか」といった予期不安やパニック発作を避けようと運動や慣れていない状況を避ける回避行動により発作に関連した著しく不適応な行動上の変化が生じる日常の行動が制限される疾患であること、パニック発作で生じる身体・精神症状について、パニック発作と身体疾患の鑑別について学修する。
② 不安障害への治療と看護では、薬物療法として、SSRIやSNRIが使用されること、精神療法としては認知行動療法やエクスポージャー(曝露療法)があること。また、パニック障害の看護では、パニック発作時と発作が起こっていない時で分け、発作時にはパニック発作は30分以内で消失することが多い、そのため、安全を確保した場所で経過をみること、SSRIやSNRIの薬物療法が使用されているが、発作が頻発するような場合には、ベンゾジアゼピン系抗不安薬を発作時に服用することなどを押さえる。発作の起きていない時は、発作の引き金となった状況や不安について患者自身が認識できるようにつなげる。発作をコントロールするための対処法を見いだせるよう援助するなどがあることを学修する。
③ ここでは、医療観察法を押さえる。医療観察法とは、心神喪失または心神耗弱などの状態で殺人など重大な他害事件を起こした触法精神障害者の処遇について、現行の精神保健福祉法による措置入院とは別の新制度として、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行ったものの医療及び観察等に関する法律である。医療観察法の目的は触法精神障害者に継続的かつ適切な医療を提供することで同様の行為の再発防止をはかり、その上で社会復帰を促進することを目的として、対象者の適切な処置を決定するための手続きを定めていることを概説する。心神喪失、心神耗弱とは何かを押さえ、図を用いて医療観察法の流れを概説する。その医療観察法の基で行われる治療や看護の特徴を学修する。
④
⑤
キーワード
① 不安障害 ② 予期不安 ③ パニック発作 ④ エクスポージャー ⑤ 医療観察法
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習、事後学習では、恐怖とは「現実の、または切迫していると感じる脅威に対する情動反応」であり、不安とは、「将来の脅威に対する予期」であること、パニック発作とは、反復する予期しないパニック発作が生じたことで、「もっと発作が起こるのではないか」といった予期不安があり、パニック発作を避けようと運動や慣れていない状況を避ける回避行動といった発作に関連した著しく不適切な行動上の変化が生じること、パニック発作の症状には、動機、心悸亢進、心拍数の増加、発汗当があるなどを復習する。予習課題としては、次回の授業では、強迫性障害患者への看護等を扱う。提示した教科書のページを熟読し、自分なりにまとめておくことが望ましい。
5
精神疾患を抱える人への看護(強迫性障害)
科目の中での位置付け
本講義では、精神看護学における専門的知識として、精神看護が対象とする精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修することを目的としている。そのため、1回目の授業では抑うつ障害群、2回目には双極性障害、3回目にはアルコール物質障害、4回目には不安障害、5回目には強迫性障害や器質性精神障害、6回目にはパーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修する。また、7、8回目には災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を学修する。第5回目は強迫性障害と器質性精神障害をあつかう。強迫性障害の定義、病態、経過、治療を学修し、対象を看護する上で必要な基本的知識をおさえる。強迫性障害の病態や治療および患者の体験世界(事例)から必要な看護を学び、病態や治療からの看護アプローチのつながりの理解を深める。後半には、器質性精神障害とは何か、また、器質性精神障害のうちの「てんかん」に対する治療とその看護についておさえる。
①配布資料p1~18、DSM-5精神疾患の診断統計マニュアル 強迫症および関連症群、2014,医学書院、教科書②p.324~329.
②配布資料p19~20,
③配布資料p21~35、井上有史ら編、新てんかんテキストーてんかんと向き合うための本-、南江堂、教科書②p.137~144.
コマ主題細目
① 強迫性障害患者への看護 ② 器質性精神障害と症状精神病 ③ てんかんへの看護 ④ ⑤
細目レベル
① 強迫性障害、強迫観念と強迫行為について、手を洗う、確認する、声を出さずに言葉を繰り返す行為まで、さまざま、たとえそれによって不安や苦痛からの安心を体験することはあっても、快楽のために行われないことを押さえる。強迫性障害の治療には、薬物療法としてセロトニン再取り込み阻害薬、精神療法として曝露反応妨害法等があること、強迫性障害患者は、無意識のうちに自我防衛機制が働き、その不安を耐えやすい状態にすることで自我を守る。自分の意思では取り除けない強迫観念や強迫行為によって不安を緩和し、それ以上に強い不安を体験しないように自分を守っていると考えられている。そのことを理解し、強迫行為が日常生活にどれだけ影響しているか、ストレスや不安などの感情を自由に表現できるように援助するなどが看護として必要であることを学修する。
② 器質性精神障害と症状精神病とは何かを学修する。脳の障害が原因として生じた精神症状、精神疾患を器質性精神障害といい、一次性脳機能障害で、脳自体の疾患や脳外傷など直接脳に疾患がみられる場合を器質性精神障害といい、二次性脳機能障害で、脳には直接の疾患がないが身体の他の部分に疾患があり、その全身への影響で脳にも機能障害が惹起される場合を症状性精神障害(症状精神病)ということを押さえる。また、器質性精神障害には、外傷や中毒、感染性のもの、腫瘍、アルツハイマー型認知症などの認知症、てんかん等が含まれること、症状精神障害には、栄養障害や呼吸障害による脳の障害、代謝・排泄異常による血中有害物質増加による脳障害等があることを学修する。
③ てんかん患者への看護では、てんかんの定義、好発年齢は小児期~思春期および老年期において発症すること、誘因には、自然に起こる自発発作とさまざまな誘因によって起こる誘発発作がある。睡眠不足や疲労、精神的ストレスや情動の興奮のような精神的要因も発作の誘因になることがあること、発作型と病因によるてんかんの分類、てんかん発作の種類を概説する。てんかんの治療では、抗てんかん薬等の薬物療法で多く場合、発作のない寛解状態を得られる。そのため、服薬の継続が重要となることを押さえる。また、けいれん発作時の看護とけいれん発作をもつ患者の看護を学修する。てんかんによる生活への影響等を押さえ、社会的問題との関連について学修する。
④
⑤
キーワード
① 強迫観念・強迫行為 ② 器質性精神障害・症状精神病 ③ てんかん ④ 強直間代発作 ⑤ 発作時の看護
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習、事後学習では、強迫観念と強迫行為とは何か、強迫性障害の治療には、セロトニン再取り込み阻害薬などの薬物療法と曝露反応妨害法等があること、脳自体の疾患や脳外傷など直接脳に疾患がみられる場合を器質性精神障害といい、脳には直接の疾患がないが身体の他の部分に疾患があり、その全身への影響で脳にも機能障害が現れている場合を症状性精神障害ということ、また、器質性精神の中にてんかんが含まれることを復習する。他、てんかんの定義や種類、発作時の看護等を復習しておくことも必要である。予習課題としては、次回の授業では、パーソナリティ障害患者への看護を扱う。提示した教科書のページを熟読し、自分なりにまとめておくことが望ましい。
6
精神疾患を抱える人への看護 (パーソナリティ障害)
科目の中での位置付け
本講義では、精神看護学における専門的知識として、精神看護が対象とする精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修することを目的としている。そのため、1回目の授業では抑うつ障害群、2回目には双極性障害、3回目にはアルコール物質障害、4回目には不安障害、5回目には強迫性障害や器質性精神障害、6回目にはパーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修する。また、7、8回目には災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を学修する。第6回目はパーソナリティ(人格)障害をあつかう。パーソナリティ障害の定義、病態、経過、治療を学修し、対象を看護する上で必要な基本的知識をおさえる。パーソナリティ障害の病態や治療および患者の体験世界(事例)から必要な看護を学び、病態や治療からの看護アプローチのつながりの理解を深める。
①配布資料p1~7、DSM-5精神疾患の診断統計マニュアル パーソナリティ障害、2014,医学書院、教科書②p.134~137.
②配布資料p8~20,教科書②p.134~137.
③配布資料p21~35、ジェロルド・J・クライスマン&ハル・ストラウス著、境界性人格障害のすべて、VOICE、2013
コマ主題細目
① パーソナリティ障害とは ② 境界性パーソナリティ障害について ③ 事例を用いた治療と看護 ④ ⑤
細目レベル
① パーソナリティとは、先天的な特性(傾向)である気質に、しつけ、教育、環境などで後天的に獲得された習慣性性格や役割などが加わって形成され、時代や文化が影響していること。パーソナリティ障害とは平均的な人格特性からの偏りであり、精神医学で取り扱うのは、その偏りのために社会に十分適応することが難しくその結果として自分自身や社会が悩む場合に限ること。そのパーソナリティ障害は、妄想性パーソナリティ障害、スキゾイドパーソナリティ障害、統合失調型パーソナリティ障害のA群、反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害のB群、回避性パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害、強迫性パーソナリティ障害のC群があること、それぞれの性格傾向があることを概説する。
② ①の中でも、臨床場面で出会うことの多い境界性パーソナリティ障害について押さえる。境界性パーソナリティ障害の病因では、養育環境が関連しているという見方が現在重視されていること、診断とともに、境界性パーソナリティ障害の特徴である「根底には見捨てられることへの不安がある。対人関係は、他者に対する極端な理想化と過小評価の間を揺れ動く不安定さが特徴である。寂しさと慢性的な空虚感があり、ひとりになるのを避け、他者と過ごすことが多い、また、対人関係は非常に依存的で、他者をコントロールしようとするため、抑うつ、不安、イライラ、爆発的な怒りを表現し、衝動的に自己や他者の破壊的行動を起こすことがあるといった特徴があり、これらを具体的に学修する。
③ 事例を用い、予測される治療から看護を考える。精神療法では、支持的精神療法が多いが、②で学修したように、見捨てられ不安等から面接時間や回数が必要以上に多くなることもある。そのため、ある程度の柔軟性をもちつつも、一定の限界設定を設けた治療の枠組みを行う必要があるなど具体的に概説する。看護においても、治療・看護構造の安定化を図ることや医療チームとしての検証、患者とスタッフの転移感情、スタッフから患者への逆転移感情を注視することを押さえる。また、「ジェロルド・J・クライスマン&ハル・ストラウス(著)、境界性人格障害のすべて」における境界性パーソナリティ障害者への支援、「SET」のコミュニケーションの方法を押さえ、看護との共通点を考える。
④
⑤
キーワード
① パーソナリティ障害、A群・B群・C群 ② 境界性パーソナリティ障害 ③ 見捨てられ抑うつ ④ 行動化 ⑤ SET
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習、事後学習は、境界性パーソナリティ障害について復習する。「自分のミスに対して軽い注意を受ける」などの周囲から見れば些細な出来事が、見捨てられたという認知をもたらし、抑うつ感、激しい不安、怒りなどの未分化な陰性感情を生じる、このことを見捨てられ不安ということ、自分の中の「良い自分」と「悪い自分」を統合できず、一方で、他者をも「良いか」「悪いか」でしかみることができない。そのため、他者を「良い人」「悪い人」に分離させてしまう。このことを分裂(スプリッティング)ということなどを押さえる。予習課題では、次回の授業から、災害と精神保健看護を扱う。提示した教科書のページを熟読し、自分なりにまとめておくことが望ましい。
7
災害と精神保健看護(1)
科目の中での位置付け
本講義では、精神看護学における専門的知識として、精神看護が対象とする精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修することを目的としている。そのため、1回目の授業では抑うつ障害群、2回目には双極性障害、3回目にはアルコール物質障害、4回目には不安障害、5回目には強迫性障害や器質性精神障害、6回目にはパーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修する。また、7、8回目には災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を学修する。第7回目は、災害等により心的外傷を体験することで生じる精神疾患であるPTSDや急性ストレス(ASD)をあつかう。PTSD,ASDの定義、病態、経過、治療を学修し、対象を看護する上で必要な基本的知識をおさえる。PTSDの病態や治療および患者の体験世界(事例)から必要な看護を学び、病態や治療からの看護アプローチのつながりの理解を深める。
①配布資料p1~6、災害救護、ヌーヴェルヒロカワ、p.84、教科書②p.459~461.
②配布資料p7~12,教科書②p.97~100.
③配布資料p13~26、教科書②p.97~103.加藤寛、最相葉月著、心のケアー阪神・淡路大震災から東北へ、講談社、2011.
コマ主題細目
① 「こころのケア」 ② PTSDとASD ③ 心的外傷後ストレス障害患者への治療と看護 ④ ⑤
細目レベル
① 「こころのケア」とは、日本では阪神・淡路大震災後より使用されるようになり、複数の英訳があてられ定義されているが、日本においては心理社会的支援という意味合いで用いられていることを押さえる。また、精神看護援助論Ⅰでは、災害時の「こころのケア」の対象のうち、災害を契機として精神症状を呈する人と精神障害を抱える被災者について避難所生活に適応不全を呈する患者や治療の中断により症状が再燃する患者、アルコールの離脱症状を呈する人が対象であることを押さえる。また、災害時のこころの反応等は、災害看護ですでに学修しているが、心の反応は正常な反応であり、その影響により、PTSDやうつ病などを発症することを図を用いて押さえる。
② 心的外傷後ストレス障害(PTSD)の定義、疫学、病態、治療や経過を学修する。心的外傷後ストレス障害は、性被害や対人暴力障害で発症率が高いこと、男性に比べ、女性の生涯有病率が高いことを押さえる。また、その診断基準には、実際にまたは危うく死ぬ、重症を負う、性的暴力を受ける出来事への直接体験する、出来事を直に目撃する、親しい人に起こった出来事を耳にする、心的外傷的出来事の強い不快感をいだく細部に、繰り返しまたは極端に曝露される体験をするなどが含まれることを押さえる。その上で、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と急性ストレス(ASD)の違いを学修する。PTSDとASDの特徴は、症状が一か月以上続く時にはPTSDであり、一か月以内の時にはASDと診断されることなどを押さえる。
③ 心的外傷後ストレス障害の治療では、安全で、これ以上傷つかないように、場所、環境を整え、心理的に安心できる環境を提供することであり、心理教育や曝露療法、認知行動療法、急速眼球運動法があり、薬物療法としてはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は全般的に効果が高いとされていることを学修する。さらに、資料(加藤寛、最相葉月著、心のケアー阪神・淡路大震災から東北へ、講談社)の事例を読み、心的外傷後ストレス障害を生じた被災者の心理状態や10年後の発症が起こること、具体的な治療とその内容を学修し、心的外傷後ストレス障害をもつ患者へのケアのあり方を考え、理解を深める。また、適応障害についても学修する。
④
⑤
キーワード
① こころのケア ② 心的外傷後ストレス障害 ③ 急性ストレス障害 ④ 安心・安全 ⑤ 罪悪感
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
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教科書
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その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習、事後学習では、危うく死にかける、もしくは重症を負うような外傷的な体験の後に、悪夢やフラッシュバックなどの症状が出現する疾患、これらの症状が一か月以上経過していても持続している場合を心的外傷後ストレス障害ということ、これらの症状が一か月未満の場合を急性ストレス障害ということを復習する。また、心的外傷後ストレス障害と急性ストレス障害の4大症状とは、侵入(再体験)症状、過覚醒症状、回避症状、トラウマ体験に関連する認知や気分の変化であることを押さえる。また、治療や看護の理解を深めるため、配布資料を再度読んでおくこと。予習課題としては、次回が本科目の最終回であり、これまでのまとめも行う。そのため、第1回から7回までの復習を行っておくことが望ましい。
8
災害と精神保健看護②
科目の中での位置付け
本講義では、精神看護学における専門的知識として、精神看護が対象とする精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修すること、また、災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を理解することを目的としている。そのため、1回目の授業では抑うつ障害群、2回目には双極性障害、3回目にはアルコール物質障害、4回目には不安障害、5回目には強迫性障害や器質性精神障害、6回目にはパーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修する。また、7、8回目には災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を学修する。第8回目は災害等の精神看護の役割をあつかう。DMATやPFA等、対象を看護する上で必要な基本的知識をおさえる。
また、精神看護援助論Ⅰの最終講義であり、これまでの全授業回数のキーポイントを復習することで、総括する。
配布資料p1~5、高橋晶、高橋祥友、災害精神医学入門、災害に学ぶ、明日に備える、p.20~28.
②配布資料p6~24,教科書②p.461~471.WHO、サイコロジカルファーストエイドHP、厚生労働省、DPAT HP
コマ主題細目
① 災害反応の経過とレジリエンス ② 災害時の精神障害者のケア(DPAT) ③ 精神看護援助論Ⅰのまとめ ④ ⑤
細目レベル
① 災害反応の経過等はこれまで、時間経過とともに誰もが同じような経過をたどるといった思いこみが強かったが、ボナーノの研究では、トラウマを経験した後の反応とその経過では、トラウマ体験から慢性的に機能の分断が重度のものが5-30%、当初重度であったが、経年過程とともに回復するものが15-25%、トラウマ体験時から機能の分断は中等度であり、その後、経年過程で重度が増すもの0-15%、トラウマ体験当初から機能の分断の影響は少なく、その後反応を示さなかったレジリエンス35-65%であることを示し、レジリエンスがもっとも多く認められ、多様性という視点が再検討され始めたこと、トラウマにほとんど反応を示さないことは例外的でもなければ病的でもない、それこそがレジリエンスであることを概説する。
② 災害時の心理的応急処置として、サイコロジカル・ファーストエイドがあることを学修する。サイコロジカル・ファーストエイドの対象、活動内容、専門家としての態度や避けるべき態度について学習する。さらに、心理的デブリーフィングについて、結論としては、災害時の介入として行うべきではないことがいわれていることを押さえる。また、災害時の精神障害者のケアとして、安否確認と一時滞在先、服薬の確保への援助、病院に入院中の精神障害者へのケアがることを押さえる。さらに、災害時の災害派遣精神医療チーム(Disaster Psychiatric Assistance Team)が結成され、専門性の高い精神科医療の提供と精神保健活動の支援を継続する等のため、都道府県、政令指定都市によって組織される専門的な研修・訓練を受けたチームがDPATであることを学修する。
③ 精神看護援助論Ⅰの第1回から第8回までの確認ドリルの解答を行いながら、精神看護援助論Ⅰで学習した内容のまとめを再度行う。1回目では抑うつ障害群、2回目には双極性障害、3回目にはアルコール物質障害、4回目には不安障害、5回目には強迫性障害や器質性精神障害、6回目にはパーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患を抱える対象者とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を学修したこと、また、7、8回目には災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を学修し、災害等により心的外傷を体験することで生じる精神疾患であるPTSDや急性ストレス(ASD)の定義、病態、経過、治療を学修し、対象を看護する上で必要な基本的知識をおさえる。
④
⑤
キーワード
① レジリエンス ② DPAT ③ うつ病 ④ 双極性障害 ⑤ アルコール依存症
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習、事後学習では、災害等にあった人々を対象として考案された心理的応急処置の介入法をサイコロジカル・ファーストエイドといい、PFAと略されていること、災害派遣精神医療チームをDPATということなどを復習する。また、1回目:抑うつ障害群、2回目:双極性障害、3回目:アルコール物質障害、4回目:不安障害、5回目:強迫性障害や器質性精神障害、てんかん、6回目:パーソナリティ障害と境界性パーソナリティ障害といった、さまざまな精神疾患をもつ人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から、必要な看護を復習すること、また、7、8回目の災害時における精神保健看護の内容を復習することが必要である。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
うつ病患者への看護
精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から理解するため、基礎的知識が必要となる。うつ病を抱える人々への看護では、抑うつ障害群や大うつ病エピソードについて、気分障害の概念について、うつ病の疫学、主な症状、自殺の危険性、うつ病に伴う妄想、主な治療、まずは休息が必要であることや抗うつ薬の種類、三環系抗うつ薬の作用、副作用、SSRIの作用、副作用やアクチベーションシンドローム等について説明できる。また、病態や経過から、うつ病患者への看護を説明できる。
うつ病、自殺のリスク、抗うつ薬、三環系、SSRI、
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1-2
躁うつ病患者への看護
精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から理解するため、基礎的知識が必要となる。双極性障害(躁鬱病)を抱える患者への看護では、双極性障害の疫学として遺伝要因が高く、反復性があること、双極性障害の主な症状(躁病相とうつ病相があること)、診断の難しさ、双極性障害の治療、双極性障害の薬物療法である気分安定薬の種類や炭酸リチウム服用時の留意点や看護を説明できる。また、病態や経過、躁状態、抑うつ状態時における必要な対象者や家族への看護を説明できる。
躁うつ病、躁状態、抑うつ状態、炭酸チリウム、気分安定薬
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2
アルコール依存症患者への看護
精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から理解するため、基礎的知識が必要となる。アルコール依存症(アルコール関連障害)を抱える患者への看護では、依存には精神依存と身体依存があり、身体依存が離脱症状、振戦せん妄であり、こららが身体依存の指標となること、アルコール精神病、胎児性アルコール症候群、アルコール依存症の特徴、アルコール依存症の家族では共依存が問題となることについて、AAや断酒会などの自助グループについて説明できる。また、必要な看護を考えることができる。
アルコール依存症、精神依存、身体依存、離脱症状、共依存、
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3
不安障害患者への看護
精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から理解するため、基礎的知識が必要となる。不安障害を抱える患者への看護では、不安障害の特徴、疫学、恐怖・不安の定義、社交恐怖症(対人恐怖症)について、広場恐怖症について、パニック障害について、パニック発作や予期不安について、治療であるエクスポージャー(曝露療法)や不安障害で使用される薬物について理解できる。また、パニック発作と身体疾患の鑑別について説明できる。その上で必要な看護を考えることができる。
恐怖、不安、パニック発作、予期不安、曝露療法
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4
強迫性障害患者、器質性精神障害患者への看護
精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から理解するため、基礎的知識が必要となる。強迫性障害を抱える患者への看護では、強迫観念、強迫行為の定義、治療について説明できる。強迫性障害を抱える患者の心的特徴を理解し、必要な看護を考えることができる。また、強迫性障害および関連障害群および解離性障害群である醜形恐怖症や解離性同一性障害といった疾患について説明できる。器質性精神障害を抱える患者への看護では、器質性精神障害と症状精神病の相違が説明できる。器質性精神障害に含まれる疾患であるてんかんについて、てんかんの定義、てんかんの分類、てんかん発作の種類、てんかんの治療、治療薬について、また、強直間代発作時の看護やについて説明できる。
強迫観念、強迫行為、曝露反応妨害法、器質性精神障害、症状精神病、てんかん
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5
パーソナリティ障害患者への看護
精神疾患を抱える人々とその家族への看護を、疾患の病態や経過・治療・患者の体験世界(事例)から理解するため、基礎的知識が必要となる。パーソナリティ障害にはA群・B群・C群があり、それぞれの特徴を理解できる。パーソナリティ障害を抱える患者への看護では、その中でも臨床で出会うことの多い境界性パーソナリティ障害について、その特徴や見捨てられ抑うつ、アクティブアウト、スプリッティングとは何か、境界性パーソナリティ障害患者への治療や看護、治療者が陥りやすい逆転移について説明できる。
境界性パーソナリティ障害、見捨てられ抑うつ、スプリッティング
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6
災害と精神保健看護
災害時における精神保健看護の役割と心的外傷への看護を理解するため、基礎的知識が必要となる。災害時の精神保健看護では、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、急性ストレス障害(ASD)の定義、主な症状(侵入症状、過覚醒症状、回避症状、トラウマ体験に関連する認知や気分の変化)について説明でき、心的外傷後ストレス障害を抱える患者への看護を考えることができる。また、災害時の災害派遣精神医療チームであるDPATについて、災害時の心理的応急処置としてサイコロジカル・ファーストエイドについて説明できる。
心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、PFA、DPAT、災害時
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7-8
評価方法
期末試験100%
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
・著者代表、武井麻子、「系統看護学講座 専門分野Ⅱ 精神看護学[1]精神看護の基礎(第5版)、医学書院、2300円(税別)・著者代表、武井麻子、「系統看護学講座 専門分野Ⅱ 精神看護学[2]精神看護の展開(第5版)、医学書院、2300円(税別)
参考文献
実験・実習・教材費