区分 (心)心理学専門領域科目 臨床・障害領域 (犯)犯罪心理学基盤科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
専門的知識と実践的能力 分析力と理解力 地域貢献性
カリキュラム・ポリシーとの関係
課題分析力 課題解決力 課題対応力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
個人・社会・自然が直面する課題に対して専門的な理解を深めると共に、学際的な柔軟性を有し、実践的な能力を有する。
科目の目的
現代社会においては、障害のある者とない者が共に学ぶ仕組みや、誰もが相互に尊重し支え合い、多様な在り方を認め合う力が求められている。このような社会的要請に応える力をつけるとともに、こころの専門家である公認心理師・臨床心理士を目指すにあたり、身体障害、発達障害、情緒障害、愛着障害、精神障害など、さまざまな障害者・障害児への理解を深め、その心理的支援の在り方について説明できる力を身につけることが、当科目の目的である。
到達目標
① 身体障害、発達障害、情緒障害、愛着障害、精神障害など、障害に関する基本的な知識を修得している。
② 障害者・障害児の心理的支援の在り方について具体的に説明できる。
③ 障害への理解を深め、多様な在り方を認め合う力を身につけている。

科目の概要
この科目では、障害者・障害児に関する基本的な知識と心理的支援の在り方を学ぶことを目的としている。全15回の講義にて、身体障害(視覚障害、聴覚障害、言語障害、肢体不自由など)、発達障害(自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、限局性学習症など)、情緒障害(不登校、場面緘黙など)、愛着障害(反応性愛着症、脱抑制型対人交流症など)、精神障害(統合失調症、うつ病関連症、不安関連症など)を取り扱う。各講義にて、障害の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援の在り方について解説を行う。また、適宜、文献事例の紹介と検討を行い、障害への理解を深めるとともに、心理的支援の在り方について受講生が主体的に考える力をつける。
科目のキーワード
①身体障害、②発達障害、③情緒障害、④愛着障害、⑤精神障害、⑥障害の理解と心理的支援
授業の展開方法
本講義では、配布資料・映像資料を活用し、それに沿って講義を進める。各回の講義は、(ア)当該回の学習内容(本コマシラバス記載のもの)、(イ)学習内容に則ったワーク(文献事例の検討等)、(ウ)受講生からの意見や質問の紹介とそれに対する教員からの回答、から構成される。主に講義にて進めるが、適宜、文献事例の検討等を取り入れ、障害者・障害児の心理的支援における現状と課題について主体的かつ積極的に考える力をつける。
オフィス・アワー
【火曜日】5時限目(前期のみ)、【木曜日】2時限目、昼休み、5時限目、【金曜日】2時限目(前期のみ)
科目コード PSC203
学年・期 2年・後期
科目名 障害者・障害児心理学
単位数 2
授業形態 講義
必修・選択 選択
学習時間 【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目 発達心理学 臨床心理学概論
展開科目 福祉心理学
関連資格 公認心理師
担当教員名 柴田一匡
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 イントロダクション 科目の中での位置付け この科目では、障害者・障害児に関する基本的な知識と心理的支援の在り方を学ぶことを目的としている。そのため、はじめにイントロダクションとし、全15回の講義にて、身体障害(視覚障害、聴覚障害、言語障害、肢体不自由など)、発達障害(自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、限局性学習症など)、情緒障害(不登校、場面緘黙など)、愛着障害(反応性愛着症、脱抑制型対人交流症など)、精神障害(統合失調症、うつ病関連症、不安関連症など)の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援の在り方について学ぶことを受講者に伝える。また、適宜、講義の中で、文献事例の紹介と検討を行うが、その目的は、障害への理解を深めること、心理的支援の在り方について受講者が主体的に考える力をつけることであることを説明する。そして、講義全体を通して、障害のある者とない者が共に学ぶ仕組みや、誰もが相互に尊重し支え合い、多様な在り方を認め合う力を身につけることが到達目標であることを確認する。
①授業計画と評価方法 配布コマシラバス

②障害の定義と障害にかかる法律 配布プリント

③障害者・障害児心理学が役に立つ仕事 配布プリント
コマ主題細目 ① 授業計画と評価方法(シラバス説明) ② 障害の定義と障害にかかる法律 ③ 障害者・障害児心理学が役に立つ仕事 ④ ⑤
細目レベル ① この回はイントロダクションという位置づけであるため、授業全体でどのようなことを学ぶのか、第1回から第15回までの授業計画(身体障害、発達障害、情緒障害、愛着障害、精神障害などの障害について学ぶこと)について説明する。また、各障害に関する基本的な知識を修得すること、障害のある者とない者が共に学ぶ仕組みや、誰もが相互に尊重し支え合い、多様な在り方を認め合う力を身につけることなど、授業のねらい(到達目標)を確認する。毎回の出席確認の方法、授業の進め方と受講のルール、講義の予習や復習のための参考文献の紹介を行う。評価方法については、出席回数の条件をクリアしていることを前提とし、期末試験の結果によって評価することとしている。
② 障害の定義について、世界保健機関(WHO)による国際障害分類(ICIDH)(1980)と国際生活機能分類(ICF)(2001)について解説する。また、障害にかかる法律について、「障害者総合支援」と「障害者差別解消法」を取り上げる。特に、「合理的配慮」をキーワードに、障害をもつ人々の権利が保証され、社会生活に平等に参加できるよう、各々の障害特性や困難に応じて行われる配慮について理解を深める。さらには、共生社会の形成に向けて、「特別支援教育」、「インクルーシブ教育」についても解説を行う。ここでは、障害者・障害児心理学を学ぶ上での基礎となる、障害の定義、障害にかかる法律について受講生が理解することが到達点である。
③ 障害者・障害児心理学が役に立つ仕事は、教育分野(幼稚園、保育園、学校など)、福祉分野(障害児入所施設、児童福祉施設など)、医療・保健分野(病院、保健センターなど)、司法分野(家庭裁判所、少年院など)、産業分野(地域障害者職業センター、ハローワークなど)、その他の分野(親の会、NPO法人など)と多岐に渡る。また、障害者・障害児心理学は、これらの領域の仕事だけでなく、受講者の身近にいる障害のある人々への理解と支援に示唆を与えるものであること、そのためには受講者が主体的かつ積極的に障害者・障害児の心理と支援について考えることが意義をもつことを伝える。ここでは、障害者・障害児心理学が役立つ仕事と、障害者・障害児心理学を学ぶ意義について受講生が理解することが到達点である。


キーワード ① 授業計画と評価方法 ② 障害者・障害児心理学 ③ 国際生活機能分類(ICF) ④ 合理的配慮 ⑤ 共生社会
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(イントロダクション)の内容を踏まえ、授業全体でどのようなことを学ぶのかということを理解すること、授業のねらい(到達目標)を確認すること、障害者・障害児心理学の基礎となる障害の定義や法律について説明できること、障害者・障害児心理学が役に立つ仕事を理解することとする。また、障害者・障害児心理学で学ぶことを、どのように生かしたいと考えているか、400字程度で説明できるようにしておく。予習については、「視覚障害」の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援について各自調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
2 身体障害の理解と心理的支援(1) 科目の中での位置付け この科目では、視覚障害の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援の在り方について学ぶことを目的としている。はじめに、視覚障害の定義について、身体障害者福祉法、学校教育法より、解説する。次に、視覚障害の原因となる未熟児網膜症、白内障、緑内障、網膜色素変性症などさまざまな眼疾患について解説する。視覚障害の心理・行動特性は、視覚障害児の認知・運動発達の特徴を取り上げる。心理的支援は、心理アセスメント、環境調整、教材教具の活用(点字版・拡大教科書など)、心理療法などについて解説するが、何より、視覚障害者・児一人ひとりの個を理解した支援を行うことが大切であることを学ぶ。そして、これらの解説を踏まえ、文献事例の紹介と検討を行う。事例を通して、視覚障害の方の立場になってその心情を考える。また、小グループでの意見の共有や検討および講師のフィードバックを受ける中で、多角的な視点を持って視覚障害者・児への心理的支援について考えられるようにする。
①視覚障害の定義と原因 配布プリント

②視覚障害の心理・行動特性及び心理的支援 配布プリント

③文献事例の検討 配布資料なし
コマ主題細目 ① 視覚障害の定義と原因 ② 視覚障害の心理・行動特性及び心理的支援 ③ 文献事例の検討 ④ ⑤
細目レベル ① 視覚障害とは、視機能が永続的に低下しており、日常生活や社会生活に何かしらの制限を受けている状態である。身体障害者福祉法では「両眼の視力がそれぞれ0.1以下」、学校教育法では「両眼の視力がおおむね0.3未満のもの」などと定義されている。盲(blind)は、視覚以外の感覚(触覚・聴覚など)を活用して学習や生活をする、弱視(low vision)は、視覚補助具を活用するなどして学習や生活をする状態である。視覚障害の主な原因は、未熟児網膜症、白内障、緑内障、網膜色素変性症、視神経委縮、小眼球・虹彩欠損、黄斑部変性などの眼疾患があげられる。ここでは、視覚障害の定義、原因について受講生が理解することが到達点である。
② 視覚障害児の発達の特徴としては、手の操作能力や移動能力などの遅れが生じるといわれる。また、言語発達においては、具体的な事物や事象について体験的に裏づけられることなく、言葉だけの連想によって発せられる言葉とされる「バーバリズム」への理解が必要であり、言葉だけ知っている状態を体験などによって裏づけていくことが支援において重要である。視覚障害の心理的支援は、フロスティッグ視覚発達検査などを用いた心理アセスメント、安心して行動できる安全な環境調整、教材教具の活用(点字版・拡大教科書・拡大鏡など)、心理療法などがあげられる。ここでは、視覚障害の心理・行動特性及び心理的支援ついて受講生が理解することが到達点である。
③ 視覚障害の心理的支援事例を取り上げ、視覚障害の方の立場になって心情を考えてみる。また、事例を通して、視覚障害者・児本人や家族への働きかけ、心理職と他の専門職、医療機関・学校など関係機関との連携について、理解を深める。さらには、各受講者が視覚障害への心理的支援の在り方について、主体的かつ積極的に考え、各自が考えたことを小グループにて発表と共有を行う。最終的には、グループで出た意見を集約し、受講者全体で共有を図る。受講者は、他の受講者の意見を聞き、また、講師のフィードバックを受ける中で、多角的な視点を持って視覚障害者・児への心理的支援について考えることができるようになることが、ここでの到達点である。


キーワード ① 身体障害 ② 視覚障害 ③ バーバリズム ④ 環境調整 ⑤ 心理療法
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(身体障害の理解と心理的支援(1))の内容を踏まえ、視覚障害の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援について、それぞれ300字程度で説明できるようにしておく。また、視覚障害の文献事例を通して学んだことについて、自身の意見を含め、説明できるようになることとする。予習については、「聴覚障害」「言語障害」の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援について各自調べてくることとする。「言語障害」については、脳血管障害の後遺症としての言語障害(失語・高次脳機能障害など)と、発達期に生じる言語障害(言語症、語音症、小児期発症流暢症など)に分けて調べてくるとよい。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
3 身体障害の理解と心理的支援(2) 科目の中での位置付け この科目では、聴覚障害、言語障害の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援の在り方について学ぶことを目的としている。聴覚障害は、その定義と原因について、聞こえの障害の程度、障害の種類、聞こえを失った時期(失聴時期)の3点から解説する。心理・行動特性については、言語・認知・社会性の発達の側面から解説をする。心理的支援は、聴覚的方法(聴き取りなど)、視覚的方法(手話など)、総合的方法(トータルコミュニケーション)の理解を深める。言語障害は、脳血管障害の後遺症としての言語障害(失語・高次脳機能障害など)と、発達期に生じる言語障害(言語症、語音症、小児期発症流暢症など)に分け、その定義、原因、心理・行動特性について解説する。特に、自分の思い通りに話すことができない不自由感やもどかしさ、周囲の叱責やからかいによる心理的ストレス(二次障害)を取り上げ、障害への理解を深める。心理的支援は、環境調整、心理療法、医療機関や学校(ことばの教室)との連携について、文献事例を紹介しながら、受講者がその支援を主体的かつ積極的に考えられるようにする。
①聴覚障害 配布プリント

②言語障害 配布プリント

③文献事例の検討 配布資料なし
コマ主題細目 ① 聴覚障害 ② 言語障害 ③ 文献事例の検討 ④ ⑤
細目レベル ① 聴覚障害とは、何らかの原因によって聴覚器官の損傷や障害が生じ聞こえにくくなり、それによって、日常生活を送る際に支障や困難が生じていると本人や保護者が認識している状態である。聞こえの障害の程度は、軽度難聴(25db未満)から最重度難聴(100db以上)にて区分される。障害の種類は、伝音難聴、感音難聴、混合性難聴があげられ、聞こえを失った時期により、先天性難聴、後天性難聴(中途失聴)に分けられる。心理的支援においては、聴覚的方法(聴き取りなど)、視覚的方法(手話など)、総合的方法(トータルコミュニケーション)があげられるが、何よりも個の理解とそれに基づく支援が重要である。ここでは、聴覚障害の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援について受講生が理解することが到達点である。
② 言語障害には、脳血管障害の後遺症としての言語障害と、発達期に生じる言語障害があげられる。脳血管障害の後遺症としての言語障害である失語・高次脳機能障害は、ブローカ失語(運動性失語)、ウェルニッケ失語(感覚性失語)など、障害の部位や程度によってさまざまな分類がある。発達期に生じる言語障害には、言語症、語音症、小児期発症流暢症などがある。自分の思い通りに話すことができない不自由感やもどかしさ、周囲の叱責やからかいによる心理的ストレスにより、不安や自己否定的な感情が生じる可能性があるため、本人への心理的支援や家族への働きかけが重要になる。また、医療機関や学校(ことばの教室)と連携した支援も重要である。ここでは、言語障害の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援ついて受講生が理解することが到達点である。
③ 言語障害の事例を取り上げ、言語障害者・児本人や家族の心情について、その方の立場になって考える。また、事例を通して、講義で取り上げた本人や家族への働きかけ、医療機関や学校(ことばの教室)との連携について、さらなる理解を深める。そして、各受講者が言語障害への心理的支援の在り方について、主体的かつ積極的に考え、各自が考えたことを小グループにて発表と共有を行う。最終的には、グループで出た意見を集約し、受講者全体で共有を図る。受講者は、他の受講者の意見を聞き、また、講師のフィードバックを受ける中で、多角的な視点を持って言語障害者・児への心理的支援について考えることができるようになることが、ここでの到達点である。


キーワード ① 聴覚障害 ② 言語障害 ③ 二次障害 ④ トータルコミュニケーション ⑤ 心理療法
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(身体障害の理解と心理的支援(2))の内容を踏まえ、聴覚障害、言語障害、の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援について、それぞれ300字程度で説明できるようにしておく。また、言語障害の文献事例を通して学んだことについて、自身の意見を含め、説明できるようになることとする。予習については、「肢体不自由」、「重度・重複障害」の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援について各自調べてくることとする。また、「特別支援学校」、「特別支援教育」、「インクルーシブ教育」の用語についても説明できるよう各自で調べてくる。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
4 身体障害の理解と心理的支援(3) 科目の中での位置付け この科目では、肢体不自由、重度・重複障害の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援の在り方について学ぶことを目的としている。肢体不自由については、はじめに文部科学省や身体障害者福祉法などにて定められた定義を解説する。次に、先天性の肢体不自由である、脳性まひ、二分脊椎、筋ジストロフィーを取り上げ、その原因、心理・行動特性および心理的支援の解説を進める。中途障害としての肢体不自由についても解説を行う。重度・重複障害については、はじめに特殊教育の改善に関する調査研究会による定義を解説する。特に、重度とは、重複とはどのような状態を指すのかについて理解を深める。次に、生理調整機能、運動機能などの領域ごとの心理・行動特性および心理的支援について解説を進める。その上で、肢体不自由や重度・重複障害の児童・生徒が通学する特別支援学校の取り組みに関する動画を視聴し、受講者が障害への理解を深め、また、心理的支援のあり方について主体的かつ積極的に考えられるようにする。
①肢体不自由 配布プリント

②重度・重複障害 配布プリント

③特別支援学校の取り組み 映像資料
コマ主題細目 ① 肢体不自由 ② 重度・重複障害 ③ 特別支援学校の取り組み
細目レベル ① 先天性の肢体不自由としては、脳性まひ、二分脊椎、筋ジストロフィーがあげられる。脳性まひとは、受胎から新生児期(生後4週間以内)までの間に生じた脳の非進行性病変に基づく、永続的なしかし変化しうる運動および姿勢の異常(日本リハビリテーション医学会)であり、痙直型、アトテーゼ型、失調型、混合型がある。原因は、低出生体重に伴う脳室周囲白質軟化(PVL)などがあげられる。事故、疾病による中途障害では、失行・失認、排泄障害、自律神経の損傷などを伴うことが多い。心理的支援においては、障害の程度や障害をおった時期など、個々の状態に即した支援が求められる。ここでは、肢体不自由の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援を受講生が理解することが到達点である。
② 重度・重複障害とは、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱などの障害を2つ以上併せ持っている人のうち、特に重度の知的障害と肢体不自由があり、言語を使った意志疎通が難しく、日常生活で常に介護を必要とする人を指す(特殊教育の改善に関する調査研究会)。重度の判定においては、大島(1971)による分類が参考となる。心理・行動特性としては、生理調節機能(睡眠障害など)、運動機能(骨格筋の過緊張・低緊張など)などがあげられ、重症の場合は、8~9つが合併するとされる(姉崎,2016)。支援としては、五感に粘り強く働きかける(片桐ら,1999)、支援テクノロジーの活用、医療的ケア、福祉サービスの利用がある。ここでは、重度・重複障害の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援ついて受講生が理解することが到達点である。
③ 肢体不自由、重度・重複障害の学びを踏まえ、動画「ともに学び、理解し合う~刈谷市立刈谷特別支援学校~」を視聴する。刈谷特別支援学校は、敷地内に公立の小学校と特別支援学校が併設されており、児童間の交流を積極的に行っている。環境整備がなされており、医療的ケアも行われている。先進的な取り組みともいえる刈谷市立特別支援学校の取り組みを視聴した上で、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みや、共生社会の実現に向けて、受講生が主体的かつ積極的に考える時間を持つ。そして、肢体不自由や重度・重複障害に限らず、障害についての理解を深め、多角的な視点を持って考えることができるようになることが、ここでの到達点である。
キーワード ① 肢体不自由 ② 重度・重複障害 ③ 特別支援学校 ④ 共生社会 ⑤ インクルーシブ教育
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(身体障害の理解と心理的支援(3))の内容を踏まえ、肢体不自由、重度・重複障害、の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援について、それぞれ300字程度で説明できるようにしておく。また、特別支援学校の役割と機能や、障害のある者とない者が共に学ぶ仕組みについて、受講生自身の意見を含め説明できるようになることとする。予習については、DSM-5TR(精神障害の診断・統計マニュアル第5版テキスト改訂版)における発達障害の概念について各自調べてくることとする。中でも、「知的発達症(知的障害)」について調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
5 発達障害の理解と心理的支援(1) 科目の中での位置付け この科目では、知的発達症(知的障害)の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援の在り方について学ぶことを目的としている。はじめに、DSM-5TR(精神障害の診断・統計マニュアル第5版テキスト改訂版)における発達障害の位置づけについて解説する。その上で、知的発達症(知的障害)の定義、原因、心理・行動特性および心理的支援について解説を進める。知的発達症(知的障害)を特徴づける知的機能(知能)の障害と、適応機能(行動)の障害については、個別の知能検査(ビネー式知能検査、ウェクスラー式知能検査など)による判定方法や、具体的な適応行動とそれを判定する心理検査(Vineland-Ⅱ適応行動尺度など)を取り上げる。知的発達症(知的障害)の心理・行動特性と心理的支援においては、具体的な支援方法を提示するとともに、受講者がその支援を主体的かつ積極的に考えられるように、適宜、個人や小グループで検討する時間をもつこととする。また、状況に応じて、個人や小グループの意見を全体でシェアする。
①DSM-5における発達障害の位置づけ 配布プリント

②知的発達症の定義と原因 配布プリント

③知的発達症の心理・行動特性及び心理的支援 配布プリント
コマ主題細目 ① DSM-5TRにおける発達障害の位置づけ ② 知的発達症の定義と原因 ③ 知的発達症の心理・行動特性及び心理的支援
細目レベル ① DSM-5TRでは、「神経発達症群」に知的発達症が含まれている。知的発達症以外には、コミュニケーション症群(言語症、語音症、小児期発症流暢症など)、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如多動症(ADHD)、限局性学習症(SLD)、運動症群(発達性協調運動症、チック症など)、他の神経発達症群がある。発達障害の診断の原則は、症状(例:落ち着きがない)と症状による障害(例:学業成績の低下)があり、基本的に子どもの発達期に症状が存在すること、他の疾患(例:頭部裂傷、後天性疾患など)で説明できないこととされる。ここでは、DSM-5TRによる発達障害の位置づけを受講生が理解することが到達点である。
② DSM-5TRにおいては、知的発達症とは「論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、学校での学習、及び経験からの学習などの知的能力の障害」と「個人の自立や社会的責任において発達的及び社会文化的な水準を満たすことができなくなるという適応機能の障害」、この両者が発達期に発症することと定義される。知能は、個別の知能検査(ビネー式知能検査、ウェクスラー式知能検査など)で測定することができる。適応機能とは、概念的領域(読字など)、社会的領域(共感など)、実用的領域(セルフケアなど)に分類され、Vineland-Ⅱ適応行動尺度などにて測定ができる。重症度(軽度~最重度)により必要とされる支援が変わる。知的発達症の原因は、出生前(染色体異常など)、周産期(分娩外傷など)、出生後(外傷性脳損傷など)に大別される。ここでは、知的発達症の定義と原因ついて受講生が理解することが到達点である。
③ 知的発達症による失敗経験の多さなどから、意欲や自己評価が低下するといわれる。振り返り等を通して、他者との比較でなく、本人の中で以前と比べてできるようになったことへ理解を深めていくことが心理的支援において重要である。また、知的発達症により、発達の遅れや偏りが認められることもある。複雑な長い文章で説明するのではなく、わかりやすい簡単な名詞や動詞を用いて短い文章で伝えること、口頭だけでなく視覚的な手がかり(メモ、写真など)や、自己教示訓練(実施すべき行動を自分に言い聞かせる)などが有効な心理的支援になると考えられている。ここでは、知的発達症の心理・行動特性と心理的支援ついて受講生が理解することが到達点である。
キーワード ① 知的発達症 ② DSM-5TR ③ 知能 ④ 適応行動 ⑤ 心理検査
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(発達障害の理解と心理的支援(1))の内容を踏まえ、DSM-5TRにおける発達障害の位置づけ、知的発達症の定義と原因、知的発達症の心理・行動特性、心理的支援について、それぞれ300字程度で説明できるようにしておく。特に、知的機能(知能)の障害と、適応機能(行動)の障害をどのように判断するのかについて説明できるようになることとする。また、知的発達症の心理的支援について、具体的な介入方法を説明できるようになることとする。予習については、「自閉スペクトラム症(ASD)」の概要について各自調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
6 発達障害の理解と心理的支援(2) 科目の中での位置付け この科目では、発達障害のひとつである自閉スペクトラム症(ASD)を取り上げ、その定義、原因、心理・行動特性、心理的支援の在り方について学ぶことを目的としている。はじめに、DSM-5TR(精神障害の診断・統計マニュアル第5版テキスト改訂版)におけるASDの定義、原因、心理・行動特性について解説を進める。中でも、DSM-Ⅳからの変更点として、自閉性、アスペルガー症候群、小児期崩壊性障害、レット障害などの分類が撤廃され、ASDという単一の診断基準にまとめられたことを受講者が理解できるよう、用語を整理する。次に、アセスメントと心理学的介入(心理的支援)について解説を行う。心理学的介入(心理的支援)は、構造化(TEACCH)、ソーシャルスキルトレーニング(SST)、ペアレントトレーニングを取り上げる。適宜、文献事例の紹介と検討を取り入れ、障害への理解を深めるとともに、心理的支援の在り方について受講生が主体的に考える力をつける。
①自閉スペクトラム症(ASD)の概要 配布プリント

②自閉スペクトラム症(ASD)のアセスメント 配布プリント

③自閉スペクトラム症(ASD)の心理学的介入(心理的支援) 配布プリント
コマ主題細目 ① 自閉スペクトラム症(ASD)の概要 ② 自閉スペクトラム症(ASD)のアセスメント ③ 自閉スペクトラム症(ASD)の心理学的介入(心理的支援) ④ ⑤
細目レベル ① ASDは、中枢神経の機能障害であると推定されている。DSM-5TRにおいては、「社会的コミュニケーションの障害」と「限定された反復的な行動様式」の2因子モデルが採用されている。「社会的コミュニケーションの障害」とは、他者と興味などを共有することが難しく、適切な会話が成立しにくいなどの症状があげられる。一方、「限定された反復的な行動様式」とは、常同反復性、儀式的行動・思考、興味の限定、感覚の問題などがあげられる。DSM-5より、自閉症、アスペルガー症候群などの分類が撤廃され、ASDという単一の診断にまとめられた。障害特性に基づく行動や言動により、周囲から非難されたり、失敗することが多くなり、二次的に、うつ病などの精神疾患を併存することもある。ここでは、ASDの定義、原因、心理・行動特性を受講生が理解することが到達点である。
② ASDのアセスメントは、スクリーニングと診断・評価の2つのレベルからなる。スクリーニングは、一次スクリーニングと二次スクリーニングに分けられる。一次スクリーニングは、一般のローリスク群を対象として、何らかの障害や疾患のリスクがある人を見つけるためのアプローチであり、ASDにおいては、ASSQ(自閉症スペクトラムスクリーニング質問紙)などがある。二次スクリーニングとは、発達障害が疑われるハイリスク群を主な対象として、特定の障害のリスクを見つけるためのアプローチであり、AQ(自閉スペクトラム指数)などがある。診断・評価のアセスメントでは、臨床診断につながるため、生育歴の聴取や行動観察などを含む包括的なアセスメントが求められる。ここでは、ASDのアセスメントについて受講生が理解することが到達点である。
③ 構造化(TEACCH)、ソーシャルスキルトレーニング(SST)、ペアレントトレーニングなどの介入がある。TEACCHとは、物理的構造化、視覚的構造化、スケジュール、ワークシステムなどがあげられる。SSTとは、社会的な状況において仲間から受け入れられる行動を習得するトレーニングであり、教示、モデリング、リハーサル、フィードバックの順で、挨拶の仕方や話の聞き方などのスキルの獲得を目指す。ペアレントトレーニングとは、応用行動分析(ABA)の考え方を基本に、子どもへの肯定的な働きかけを親が習得していくものである。ここでは、適宜、文献事例の紹介と検討を通して、これらASDの心理的支援について受講生が主体的に考える力をつける。


キーワード ① 自閉スペクトラム症(ASD) ② 社会的コミュニケーション ③ 限定された反復的な行動様式 ④ アセスメント ⑤ 心理学的介入
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(発達障害の理解と心理的支援(2))の内容を踏まえ、ASDの定義、原因、心理・行動特性、心理的支援、それぞれ300字程度で説明できるようにしておく。特に、DSM-Ⅳからの変更点を説明できるようになることとする。また、TEACCH、SST、ペアレントトレーニングなどの心理学的介入(心理的支援)について、説明できるようになることとする。予習については、「注意欠如多動症(ADHD)」、「限局性学習症(SLD)」、「運動症(発達性協調運動症、チック症など)」の概要について各自調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
7 発達障害の理解と心理的支援(3) 科目の中での位置付け この科目では、発達障害のひとつである、注意欠如多動症(ADHD)、限局性学習症(SLD)、運動症(発達性協調運動症、チック症など)を取り上げ、その定義、原因、心理行動特性、心理的支援の在り方について学ぶことを目的としている。はじめに、DSM-5TR(精神障害の診断・統計マニュアル第5版テキスト改訂版)や文部科学省における各障害の定義について解説する。次に、先行研究をもとに、各障害の原因および心理行動特性について解説を進める。心理的支援については、心理アセスメント、心理療法、環境調整、薬物療法など、さまざまなアプローチを取り上げる。また、文献事例の紹介と検討を行い、各障害への理解を深めるとともに、心理的支援の在り方について受講生が主体的に考える力をつける。さらには、心理的支援を行うにあたり、心理職と他職種(医師、理学療法士、学校教員など)との連携・協働についても取り上げ、チーム支援の意義と重要性について解説する。
①注意欠如多動症(ADHD) 配布プリント

②限局性学習症(SLD) 配布プリント

③運動症 配布プリント
コマ主題細目 ① 注意欠如多動症(ADHD) ② 限局性学習症(SLD) ③ 運動症 ④ ⑤
細目レベル ① DSM-5TRによると、症状は「不注意」と「多動性・衝動性」の2つである。「不注意」とは、注意の持続ができないなどの9症状が、「多動性・衝動性」は、そわそわ動かすなどの9症状あげられる。17歳未満の子どもは、「不注意」と「多動性・衝動性」の両方、あるいはどちらかが9症状のうち6個満たす、17歳以上の場合は同5個を満たすとされ、その症状が6か月続き、12歳以前に現れ、2つ以上(例:家庭と学校)の状況で困っており、他の疾患で説明ができないとADHDと診断される。就学後に症状が目立つようになり、自尊感情が低下、失敗経験の蓄積が関連し、不登校やうつ病などにつながるといわれる。心理的支援としては、なるべく刺激の少ない環境作り(環境調整)、心理療法、薬物療法などがあげられる。ここでは、ADHDの定義、心理行動特性、心理的支援などを受講生が理解することが到達点である。
② DSM-5TRによるSLDの症状は、学習や学業的技能の使用が困難とされ、「読むこと」、「書くこと」、「計算すること」に分類される。文部科学省によると「全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すもの」と定義され、その原因は、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定される。認知能力のアンバランスさは、「わかる自分」と「それでもできない自分」が混在することになり、精神的なストレスとなる。心理的支援においては、知能検査等を活用した心理アセスメントや、漢字にふりがなをふるなどの合理的配慮が求められる。ここでは、SLDの定義、心理行動特性、心理的支援などを受講生が理解することが到達点である。
③ 運動症の中でも、発達性協調運動症とチック症を取り上あげる。DSM-5TRでは、発達性協調運動症は、協調運動技能、不器用、運動技能の遅さ、不正確さを症状とするとされる。チックは、運動チック(例:目をパチパチさせる)と、音声チック(例:咳払い)があり、片方が1年以上続いており、発症が18歳以前であると、「持続性運動または音声チック」といわれる。また、運動チックと音声チック両方が1年以上続いており、発症が18歳以前の場合は、「トゥレット症」といわれる。チックは、本人に「やめなさい」などと指摘することは、かえってチックを気にさせたり、自信を失わせることがある。チックと共に気がかりな行動や心身のストレスなど、心理的な問題にも目を向け、支援することが必要である。ここでは、運動症の定義、心理行動特性、心理的支援などを受講生が理解することが到達点である。


キーワード ① 注意欠如多動症(ADHD) ② 限局性学習症(SLD) ③ 運動症 ④ 心理療法 ⑤ 環境調整
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(発達障害の理解と心理的支援(3))の内容を踏まえ、注意欠如多動症(ADHD)、限局性学習症(SLD)、運動症(発達性協調運動症、チック症など)の3点について、その定義、原因、心理行動特性、心理的支援について、それぞれ400字程度で説明できるようにしておく。特に、心理的支援については、講義内容の理解に加え、受講生各自の意見を踏まえて、説明できるようになることとする。また、DSM-5TRにおける発達障害の位置づけについても再度復習しておくと良い。予習については、「情緒障害」の定義と、「不登校」、「場面緘黙」の概要について各自調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
8 情緒障害の理解と心理的支援 科目の中での位置付け この科目では、情緒障害の定義、原因、心理行動特性、心理的支援の在り方について学ぶことを目的としている。はじめに、文部科学省による情緒障害の定義について解説する。そして、情緒障害の中でも、不登校と場面緘黙を取り上げる。不登校については、その定義と概況を説明し、不登校のきかっけ(原因)と一般的な経過、不登校の児童・生徒の心理行動特性と心理的支援について解説する。また、文献事例を通して不登校の児童・生徒の心理的支援の在り方について、受講生が主体的に考える力をつける。場面緘黙については、DSM-5TR(精神障害の診断・統計マニュアル第5版テキスト改訂版)における定義を説明し、その原因と心理行動特性、心理的支援を解説する。特に、「話さない」のではなく「話したくても話せない状況にある」ことへの理解を深める。また、場面緘黙についても文献事例を通して、遊戯療法や箱庭療法などの専門的支援について学ぶとともに、心理的支援の在り方について受講生が主体的に考える力をつける。
①情緒障害 配布プリント

②不登校 配布プリント

③場面緘黙 配布プリント
コマ主題細目 ① 情緒障害 ② 不登校 ③ 場面緘黙 ④ ⑤
細目レベル ① 文部科学省は、情緒障害とは、状況に合わない感情・気分が持続し、不適切な行動が引き起こされ、それらを自分の意志ではコントロールできないことが持続し、学校生活や社会生活に適応できなくなる状態である、と定義している。自分のことが自分でコントロールできないという苦しみがあるというのが大事なポイントである。しかし、依然、甘えている、わがまま、怠けているなどの偏見があるといわれる。情緒障害の概念は幅広いが、情緒障害の対象となる子どもが示す行動しては、不登校、場面緘黙、自傷行為、他人への攻撃などがあげられる。このような情緒障害の定義と情緒障害の子どもが示す行動を受講生が理解することが、ここでの到達点である。
② 不登校とは、「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にあるため年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」(文部科学省)と定義される。不登校のきっかけ(原因)は、環境の変化、対人トラブル、自己愛の傷つきなど、複合的な問題が絡んでいるといわれる。児童・生徒の心のケアや保護者支援などを行うために、学校にはスクールカウンセラーが配置されている。ここでは、文献事例を通して、不登校児童・生徒の心理行動特性の理解と心理的支援について検討を行い、受講生が不登校児童・生徒の立場から心情を考える。また、心理的支援の在り方について主体的に考える力をつける。
③ 場面緘黙は、DSM-5TRでは、他の状況では話しているにもかかわらず、話すことが期待されている特定の社会的状況(例:学校)において話すことが一貫してできない、その障害が、学業上、職業上の成績、または対人的コミュニケーションを妨げている、と定義づけられている。「話さない」のではなく「話したくても話せない状況にある」にあるといった理解が重要である。原因としては、不安になりやすい遺伝性素因や、社会恐怖・社会不安を抱えている、環境からの負荷による不安の増大など、さまざまな要因が複合的に絡んでいる。不安を低くし、自尊心を高め、社会的場面での自信やコミュニケーションを増やす支援が求められる。ここでは、文献事例を通して、遊戯療法や箱庭療法などの専門的支援について学ぶとともに、心理的支援の在り方について受講生が主体的に考える力をつける。


キーワード ① 情緒障害 ② 不登校 ③ 場面緘黙 ④ スクールカウンセラー ⑤ 心理療法
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(情緒障害の理解と心理的支援)の内容を踏まえ、情緒障害、不登校、場面緘黙、の3点についてそれぞれ300字程度で説明できるようにしておく。特に、不登校と場面緘黙の心理的支援については、講義内容の理解に加え、受講生各自の意見を踏まえて説明できるようになることとする。予習は、「愛着障害」の概要について各自調べてくることとする。また、虐待(身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待)と児童福祉施設(児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設など)の概要についても調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
9 愛着障害の理解と心理的支援 科目の中での位置付け この科目では、愛着障害の定義、原因、心理行動特性、心理的支援の在り方について学ぶことを目的としている。はじめに、愛着障害の定義と原因について、DSM-5TR(精神障害の診断と統計マニュアル第5版テキスト改訂版)を用いて解説する。次に、愛着障害の背景にある不適切な養育としての虐待に焦点をあて、虐待の定義、虐待を受けた子どもの心理行動特性について先行研究をもとに解説を進める。そして、近年、虐待を受けた子どもの多く入所する児童福祉施設を取り上げ、愛着障害の子どもへの心理的支援について学びを深める。具体的には、子どもの心理アセスメント、虐待を受けた子どもの心理療法、性(生)教育などの子ども集団へのアプローチ、保護者への支援、他の専門職への心理コンサルテーション、児童相談所・学校・医療機関などの関係機関との連携について解説する。また、文献事例の紹介と検討を行い、愛着障害の理解と心理的支援の在り方について主体的に考える力をつける。
①愛着障害 配布プリント

②児童虐待と社会的養護 配布プリント

③児童福祉施設における愛着障害の心理的支援 配布プリント
コマ主題細目 ① 愛着障害 ② 児童虐待と社会的養護 ③ 児童福祉施設における愛着障害の心理的支援 ④ ⑤
細目レベル ① ボウルヴィ(1969)による「愛着理論」について取り上げる。特に、養育者(多くは母親)との愛着が内在化し、他者との関係の取り方として機能する「内的ワーキングモデル」について理解を深める。また、エインズワース(1978)のストレンジ・シチュエーション法(SSP)による愛着パターン(安定型・回避型・両価型・無秩序型)を取り上げ、養育者と子どもの関係、養育スタイルの反映について学ぶ。その上で、DSM-5TRの「心的外傷およびストレス因関連症」に分類されている愛着障害について、「反応性愛着症」と「脱抑制型対人交流症」の定義を理解する。愛着障害は発達障害と似た症状を呈する。そのため、「発達性トラウマ障害」(van der Kolk.B,2005)の概念も取り上げる。ここでは、愛着理論や愛着障害の定義について理解することが到達点である。
② 児童虐待は、「身体的虐待」、「性的虐待」、「ネグレクト」、「心理的虐待」の4つである。児童虐待の主な通告・相談先である児童相談所には、その機能と役割(養護相談、障害相談、非行相談、性格行動相談)があり、虐待等を受けた児童を公的責任で社会的に養育・保護する機関として児童福祉施設がある。児童福祉施設は、乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設、自立援助ホーム等がある。近年、虐待を受け愛着に問題を抱える児童の入所増加に伴い、さまざまな専門職によるチーム支援の重要性及び専門性の向上が求められている。ここでは、児童虐待の定義と支援機関について理解することが受講生に求められる到達点である。
③ 児童福祉施設の中でも児童養護施設を取り上げ、虐待等を受け愛着に問題を抱える児童の心理的支援について解説する。児童養護施設とは、保護者のいない児童、虐待されている児童、その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設である。ここでは、児童養護施設における心理アセスメント、心理療法、性(生)教育、学習と進路支援、他職種への心理コンサルテーション、保護者支援、他の専門職への心理コンサルテーション、児童相談所・学校・医療機関などの関係機関との連携など、心理的支援の実践の紹介を行い、それをもとに受講生が心理的支援の在り方について主体的に考える力をつける。


キーワード ① 愛着障害 ② 虐待 ③ 社会的養護 ④ 児童福祉施設 ⑤ 心理療法
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(愛着障害の理解と心理的支援)の内容を踏まえ、愛着障害、児童虐待と社会的養護、愛着障害の心理的支援、の3点についてそれぞれ300字程度で説明できるようにしておく。特に、愛着障害の心理的支援(心理アセスメント、心理療法、性(生)教育など)は、講義内容の理解に加え、受講生各自の意見を踏まえて説明できるようになることとする。予習については、「精神障害」の概観について各自調べてくることとする。中でも、DSM-5TRに分類されている精神障害(精神疾患)について、1つでもよいので詳細に調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
10 精神障害の理解と心理的支援(1) 科目の中での位置付け この科目では、精神障害(精神疾患)について概観することを目的としている。はじめに、DSM-5TR(精神障害の診断と統計マニュアル第5版テキスト改訂版)に分類されている精神障害について解説する。次に、精神医療ついて、古代~現代までの歴史的変遷について、解説を進める。そして、精神症状としての、「意識」、「知覚」、「思考」、「感情」、「意欲・意思」の異常について学ぶ。その上で、精神障害の診断にあたる「記述的診断」と「病院論的診断」の考え方、初回面接時に聴取する項目及び心理アセスメントとしての各種心理検査について解説をする。この科目では、精神障害の概観を学ぶが、最も重要なのは、精神障害を抱えた「一人の人」を深く理解すること、「その人の身になって」深く理解すること(共感的理解)、その人のありようをできる限り節度ある想像力や追体験を駆使し、なぞりながら思い描くこと、といった心理的支援を行う上での基礎を受講生が理解することにある。
①精神障害 配布プリント

②精神医療の歴史的変遷 配布プリント

③精神症状 配布プリント
コマ主題細目 ① 精神障害 ② 精神医療の歴史的変遷 ③ 精神症状 ④ ⑤
細目レベル ① DSM-5TRには、「統合失調症スペクトラム症および他の精神症群」、「双極症および関連症群」、「抑うつ症群」、「不安症群」、「強迫症および関連症群」、「心的外傷およびストレス関連症群」、「解離症群」など、さまざまな精神障害(精神疾患)が分類されている。これらさまざまな精神障害を概観するが、最も重要なことは、精神障害を抱えた「一人の人」を深く理解すること、「その人の身になって」深く理解すること(共感的理解)、その人のありようをできる限り節度ある想像力や追体験を駆使し、なぞりながら思い描くこと、といった心理的支援を行うことである。ここでは、そのことを受講生が理解することが到達点である。
② 古代~江戸時代は、病気(精神病に限らず)は、加持祈祷の対象であった。明治~昭和20年代には、「精神病者看護法」(1900)に基づき、「私宅監置」(いわゆる座敷牢)が普及した。その後、精神衛生法(1950)により、私宅監置制度が非合法化され、民間精神病院の増加、長期入院化が常態化したが、精神保健法(1998)、精神保健福祉法(1995)、障害者プラン・7か年戦略(1995)の策定などの策定によって、脱入院化・地域化・ノーマライゼーション(障害者と健常者が等しく生きる社会の実現)が目指された。他方、うつ病の有病率の上昇や低年齢化、自殺者の増加や職場のメンタルヘルスとの関連で「心の病」は社会問題化し、精神障害(精神疾患)は「5大国民病」の1つとして認定された(厚生省,2011)。ここでは、精神医療の歴史的変遷について理解することが受講生に求められる到達点である。
③ 意識の異常は、清明度、広がり、質の3つの要素で評価を行う。意識の質の障害(意識変容)としては、「もうろう状態」や「せん妄」があげられる。知覚の異常は、どの感覚にも起こりうる。思考は、「観念奔逸(様々な思考が次々と浮かびまとまりがつかなくなる)」などの思考過程(思路)の異常と、「妄想」などの思考の体験様式の異常があげられる。感情の異常は、「抑うつ気分」などが、意欲・意思の異常としては、「行為心拍(意欲が高ぶりじっとしていられない)」などがあげられる。精神障害の診断にあたっては、症状の客観的特徴を記述して、どの症候群のパターンに当てはまるのかを判断する「記述的診断」と、なぜその病状に陥っているのか推論する「病院論的診断」が併用される。初回面接時には、精神症状だけでなく、家族歴、既往歴など多角的に聴取するとともに、各種心理検査を用いて心理アセスメントを行う必要がある。ここでは、精神症状や心理アセスメントの方法について理解することが到達点である。


キーワード ① 精神障害 ② DSM-5TR ③ 精神症状 ④ 心理アセスメント ⑤ 共感的理解
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(精神障害の理解と心理的支援(1))の内容を踏まえ、精神障害、精神障害の歴史的変遷、精神症状、の3点についてそれぞれ300字程度で説明できるようにしておく。特に、精神症状(意識、知覚、思考、感情、意欲・意志の異常など)については、疾患の種類や状況に応じて特徴があるため、どの疾患にどのような症状が生じるかを説明できるようになることが望ましい。予習については、「精神障害」の中でも、DSM-5TRの「強迫症および関連症群」、「不安症群」、「抑うつ症群」、「双極症および関連症群」について詳細に調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
11 精神障害の理解と心理的支援(2) 科目の中での位置付け この科目では、強迫症、不安症群(パニック症・広場恐怖症)、抑うつ症群(うつ病)および双極症の定義、原因、症状、および専門的な援助方法について学ぶことを目的としている。はじめに、DSM-5TR(精神障害の診断と統計マニュアル第5版テキスト改訂版)における各障害の定義を解説する。次に、各障害の原因(ストレス-素因モデルなど)と、各障害の主な症状について解説を進める。強迫症においては「強迫観念」と「強迫行動」、不安症群においては「パニック発作」と「広場恐怖」の概念を軸に講義を展開する。また、抑うつ症群(うつ病)および双極症においては、DSM-5TRで定義されている「抑うつエピソード」と「躁エピソード」をひとつずつ丁寧に解説し、抑うつ症群(うつ病)と双極症についての理解を深める。専門的な援助方法については、支持的精神療法、認知行動療法、森田療法、自律訓練法、呼吸法などさまざまな専門的な援助技法を紹介する。また、薬物療法や環境調整、家族への心理的支援についても取り扱う。
①強迫症 配布プリント

②不安症群(パニック症・広場恐怖症) 配布プリント

③抑うつ症群(うつ病)・双極症 配布プリント
コマ主題細目 ① 強迫症 ② 不安症群 ③ 抑うつ症群・双極症 ④ ⑤
細目レベル ① 強迫観念とは、繰り返し思い浮かんでくる考えやイメージ(例:手に汚れがついている)であり、強迫行為とは強迫観念による不安や不快感を和らげるためにとられる過剰な繰り返しの行動(例:何度も手を洗う)である。強迫症とは、強迫観念または強迫行為により、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている状態とされる(DSM-5TR)。脳内にあるセロトニンという神経伝達物質との関連が指摘されており、遺伝も関与するといわれる。専門的な援助技法としては、「曝露反応妨害法(ERP)」などがあげられる。ここでは、強迫症の定義、原因、症状、専門的な援助技法について理解することが受講生に求められる到達点である。
② 不安症群には、パニック症、広場恐怖症、社交不安症、全般的不安症などがある。発症要因は、遺伝的要因にストレス因が加わり発症すると考えられている。パニック症では、予期しない反復性のパニック発作(発汗、動悸、過呼吸などの身体症状が突然現れ、このまま死んでしまうのではないかなど強く不安を感じる)を特徴とし、広場恐怖や回避行動を伴う。広場恐怖症とは、公共交通機関の利用や広い場所(運動場など)にいるなどの状況で著名な恐怖または不安が認められ、このような状況を回避する症状が見られる。専門的な援助技法としては、認知行動療法、森田療法、自律訓練法、呼吸法などがあげられる。ここでは、不安症群の定義、原因、症状、専門的な援助技法について理解することが受講生に求められる到達点である。
③ 抑うつ症群の中のうつ病とは、疲労感・倦怠感などの不快な身体感覚や、悲哀・抑うつ気分などの精神症状、食欲低下や不眠などの身体症状を含む多様な症状を呈する。一方、双極症は、気分が高揚し、易怒性を伴うことのある躁状態と、気分の落ち込みを中心とするうつ状態の間を変動することによって特徴づけられる。素因と環境的要因の相互作用により発症すると考えられており、どちらもこれらの症状により、職業的、社会的な機能障害を引き起こしている病態であるとされる。双極症は、躁エピソードが一度でもあるⅠ型と、軽躁エピソードと抑うつエピソードを有するⅡ型に分類される。専門的な援助技法としては、環境調整(休養をとるなど)、心理療法、薬物療法などがある。ここでは、抑うつ症群(うつ病)・双極症の定義、原因、症状、専門的な援助技法について理解することが受講生に求められる到達点である。


キーワード ① 強迫症 ② 不安症群 ③ 抑うつ症群 ④ 双極症 ⑤ 心理療法
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(精神障害の理解と心理的支援(2))の内容を踏まえ、強迫症、不安症群(パニック症・広場恐怖症)、抑うつ症群(うつ病)、双極症、の定義、原因、症状、専門的な技法の3点について、それぞれ300字程度で説明できるようにしておく。特に、それぞれの障害について、どのような症状が生じるか、どのような心理的支援があるのか、を説明できるようになることが望ましい。予習については、「精神障害」の中でも、DSM-5の「統合失調症スペクトラム症」、「解離症群」、「アルコール関連症群」について調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
12 精神障害の理解と心理的支援(3) 科目の中での位置付け この科目では、統合失調症、解離症群、アルコール関連症群の定義、原因、症状、および専門的な援助方法について学ぶことを目的としている。はじめに、DSM-5TR(精神障害の診断と統計マニュアル第5版テキスト改訂版)における各障害の定義を解説する。次に、各障害の原因と、主な症状について解説を進める。統合失調症においては、妄想、幻覚、まとまりのない思考、まとまりのない行動、陰性症状の5つの症状について具体的に説明を行う。解離症群においては、解離性健忘、離人感・現実感消失症、解離性同一症の各症状について、アルコール関連症群においては、飲酒のコントロールが困難などの症状について解説する。専門的な援助方法については、各種心理療法や自助グループを解説するが、近年注目されている「オープン・ダイアローグ」(統合失調症患者への治療的介入の一手法)に焦点をあてる。また、文献事例を通して、障害への理解を深めるとともに、心理的支援の在り方について、受講生が主体的に考える力をつける。
①統合失調症 配布プリント

②解離症群 配布プリント

③アルコール関連症群 配布プリント
コマ主題細目 ① 統合失調症 ② 解離症群 ③ アルコール関連症群 ④ ⑤
細目レベル ① 統合失調症とは、①妄想、②幻覚、③まとまりのない思考、④まとまりのない行動、⑤陰性症状などの症状が、2つ以上(少なくとも1つは①~③を含む)、おのおのが1カ月間ほとんど存在し、仕事、対人関係、自己管理などの面で1つ以上の機能のレベルが病前に獲得していた水準より著しく低下する(DSM-5)。遺伝的要因と環境的要因の相互作用によって発病すると考えられているが、原因の解明には至っていない。専門的な援助技法としては、近年「オープン・ダイアローグ」が注目されている。「オープン・ダイアローグ」は、フィンランド発の精神療法であり、統合失調症患者への治療的介入の一手法である。うつ病など他の疾患への応用例も紹介されている。ここでは、統合失調症の定義、原因、症状、専門的な援助技法について理解することが受講生に求められる到達点である。
② 解離とは、意識、記憶、同一性、情動、行動などの正常な統合における破綻や不連続な状態である。被虐待体験や不安定な養育など、心的外傷となり得るような体験との関連が示唆されている。記憶を想起できず、社会的・職業的に多大な支障を被る「解離性健忘」、自分が自分でない、感情が感じられない感覚などにより社会的・職業的に多大な支障を被る「離人感・現実感消失症」、2つまたはそれ以上のパーソナリティ状態が交互に出現し、社会的・職業的に多大な支障を被る「解離性同一症」があげられる。専門的な援助技法としては、心理療法や薬物療法などがあげられるが、患者が安心感をもてるようなることが心理的支援の目標である。ここでは、解離症群の定義、原因、症状、専門的な援助技法について理解することが受講生に求められる到達点である。
③ アルコール関連症群は、飲酒したい強い欲求と飲酒のコントロール障害である。DSM-5TRにおいては、「当初の意図よりも、飲酒量が増えたり、長時間飲酒する」などの11項目中2項目以上が同じ12カ月以内に該当することで診断される。心理的な特徴として、本人が問題を認めない、過小評価する否認、自己中心性が目立つといわれる。肝臓、すい臓などの臓器、脳にも影響を与え、種々の疾患を生じ得ることもある。専門的な援助技法としては、心理療法における病態に関する正しい知識の提供や、患者の辛さや不安の理解などがある。また、自助グループ(断酒会など)や家族への心理教育などがある。ここでは、アルコール関連症群の定義、原因、症状、専門的な援助技法について理解することが受講生に求められる到達点である。


キーワード ① 統合失調症 ② 解離症群 ③ アルコール関連症群 ④ 心理療法 ⑤ オープンダイアローグ
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(精神障害の理解と心理的支援(3))の内容を踏まえ、統合失調症、解離症群、アルコール関連症群、の定義、原因、症状、専門的な技法の3点について、それぞれ300字程度で説明できるようにしておく。特に、それぞれの障害について、どのような症状が生じるかを説明できるようになることが望ましい。予習については、「性別違和」、「LGBTQ+」、「SOGI」、「身体性・性自認・性的指向」、「カミングアウト」、「アウティング」、「アライ」などの用語を軸に、セクシュアル・マイノリティについて調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
13 セクシュアルマイノリティの理解と心理的支援 科目の中での位置付け この科目では、セクシュアル・マイノリティの心理・行動特性や、心理的支援について学ぶことを目的としている。はじめに、「LGBTQ+」、「SOGI」、「Nonbinary」など、セクシャルマイノリティに関する用語について整理する。「性別違和」については、DSM-5TR(精神障害の診断と統計マニュアル第5版テキスト改訂版)における定義や、「性同一性障害特例法」など法律に触れる。「アロマンティック」、「アセクシャル」などについても取り上げる。「同性愛」については、「カミングアウト」や「アウティング」の問題について理解を深める。そして、心理的支援においては、「affirmativeかつsensitiveなカウンセラー」(葛西・岡橋,2011)について焦点を当てて解説をする。また、文献事例を通して、セクシュアル・マイノリティへの理解を深めるとともに、心理的支援の在り方について、受講生が主体的に考える力をつける。
①セクシュアル・マイノリティ 配布プリント

②性別違和、同性愛 配布プリント

③セクシュアル・マイノリティの心理的支援 配布プリント
コマ主題細目 ① セクシュアル・マイノリティ ② 性別違和、同性愛 ③ セクシュアル・マイノリティの心理的支援 ④ ⑤
細目レベル ① 「LGBTQ+」、「SOGI」、「Queer」、「Nonbinary」など、セクシュアル・マイノリティに関する用語を整理する。「LGBTQ+」のQとは、クエスチョニングであり、自分の性のあり方がはっきりしない状態のことをいう。「SOGI」とは、性指向(sexual orientation)と、性自認(gender identity)の英語のアルファベットの頭文字を取った人の属性を表す略称である。「Queer」とは、セクシュアル・マイノリティすべてを包括する肯定的な言葉である。「Nonbinary」とは、性別二元論ではないこと(男性にも女性にも分類されない性別認識)を指す。性はグラデーション(スペクトラム)であり、私たち自身も多様性の連続体の中にある。ここでは、セクシュアル・マイノリティに関する用語について理解することが受講生に求められる到達点である。
② 性別違和は、DSM-5TRにて、「表出するジェンダーと、指定されたジェンダーとの間の著しい不一致」などによって示される。「国際疾病分類」改定版(ICD-11)では、「精神障害」の分類から除外され、「性の健康に関連する状態」の中の「Gender Incongruence(性別不合)」へ変更されている。同性愛は、かつては精神疾患とされたが、DSM-Ⅱにて削除された。世界的には同性婚を認めている国もある。日本では、2015年以降、「同性パートナーシップ制度」が発足されている。同性愛者は、異性愛者よりも、社会的な受容や排除によって敏感に自尊感情を変化させやすい(石丸,2008)。「カミングアウト」を支える支援や、「アウティング」への対応が求められている。ここでは、性別違和、同性愛について理解することが受講生に求められる到達点である。
③ セクシュアル・マイノリティの心理的支援においては、まずは自身のセクシュアリティを知ること、相談にくる方の性指向を異性愛・非異性愛に決めつけないことが、はじまりとなる。専門的な援助技法としては、孤独感・喪失感などの気持ちや今後の生き方などを支持的に支援する心理療法や、セクシュアル・マイノリティに関する正しい情報を伝える心理教育があげられる。特に、セクシュアル・マイノリティに対して肯定的で擁護的である、常に敏感で意識的である「affirmativeかつsensitiveなカウンセラー」(葛西・岡橋,2011)であることが心理的支援においては重要である。ここでは、セクシュアル・マイノリティへの専門的な援助技法について理解することが受講生に求められる到達点である。


キーワード ① セクシュアル・マイノリティ ② LGBTQ+ ③ SOGI ④ カミングアウト ⑤ アウティング
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(セクシュアル・マイノリティの理解と心理的支援)の内容を踏まえ、セクシュアル・マイノリティ、性別違和、同性愛、セクシュアル・マイノリティの心理的支援、の3点について、それぞれ300字程度で説明できるようにしておく。特に、セクシュルアル・マイノリティに関連する用語の正しい理解をする。また、心理的支援において、どのような態度を心がける必要があるかについて説明できるようになることが望ましい。セクシュアル・マイノリティへの世界と日本の動向についても説明できるようになるとなお良い。予習については、「障害者・障害児の家族支援」について調べてくることとする。ノートやルーズリーフなどを使用してまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
14 障害者・障害児の家族支援と地域支援 科目の中での位置付け この科目では、障害者・障害児の家族支援と地域支援について学ぶことを目的としている。前半は、障害者・障害児の家族支援を取り上げる。はじめに、障害者・障害児の親や家族が抱えるストレスについて、先行研究をもとに解説を行う。次に、障害者・障害児の親と家族への心理支援として、「家族心理教育」などを取り上げ、理解を深める。その上で、映像教材(NHK調査報道プロジェクト「障害者と家族」~4266の声より~」)を視聴し、障害者・障害児の親や家族の心情や心理的支援の在り方について考える。後半は、障害者・障害児の地域支援について、都道府県や市町村が行う「障害福祉サービス」を取り上げる。自立支援給付(介護給付、訓練給付など)、地域生活支援事業(相談支援事業、日常生活用具の給付等支援事業、地域活動支援センターなど)について具体的に説明を行い、理解を深める。また、福祉分野で働く専門職(医師、看護師、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、心理士、保育士など)のチーム支援についても言及する。
①障害者・障害児の家族支援 配布プリント

②障害者・障害児の家族の現状と課題 映像資料

③障害者・障害児の地域支援 配布プリント
コマ主題細目 ① 障害者・障害児の家族支援 ② 障害者・障害児の家族の現状と課題 ③ 障害者・障害児の地域支援 ④ ⑤
細目レベル ① 障害者・障害児の親は、健常児の親より、ストレスが高いといわれる(今川ら,1993など)。また、親の障害受容における自己受容がどのような状態にあるか、親と子の信頼関係が保たれているか等により、障害児のきょうだいは安心したり不安になるともいわれる(渡辺,1982)。そのため、親の子育ての自信回復を念頭に置き、親自身が自分で判断できるような心理的サポートが求められる。また、障害者・障害児の親と家族の心理支援においては、幼少期から成人期までの全ライフサイクル・ライフステージを通した視点が必要である(渡辺,1982)。ここでは、障害者・障害児の親や家族の心情と心理的支援について理解することが、受講生に求められる到達点である。
② 映像教材(NHK調査報道プロジェクト「障害者と家族」~4266の声より~」)を視聴する。その上で、障害者・障害児の親や家族の心情について、その方の立場になって考えてみる。また、障害者・障害児の親や家族の心理的支援の在り方について、各自で主体的かつ積極的に考えてみる。そして、各自で考えたことをまとめ、小グループにて検討および共有する。最終的には、グループで出た意見を集約し、受講生全体で検討および共有を図る。受講者は、他の受講者の意見を聞き、また、講師のフィードバックを受ける中で、多角的な視点を持って、障害者・障害児の親や家族の心情と心理的支援について考えることができるようになることが、ここでの到達点である。
③ 障害者・障害児の地域支援について、都道府県や市町村が行う「障害福祉サービス」を取り上げる。具体的には、自立支援給付の介護給付(居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護など)と、訓練等給付(自律訓練、就労移行支援、就労継続支援など)について解説する。また、地域生活支援事業(相談支援事業、日常生活用具の給付等支援事業、地域活動支援センターなど)について解説する。その上で、福祉分野で働く専門職(医師、看護師、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、心理士、保育士など)のチーム支援についても言及する。ここでは、障害者・障害児の地域支援について理解することが受講生に求められる到達点である。


キーワード ① 家族支援 ② 地域支援 ③ 心理教育 ④ 障害福祉サービス ⑤ 多職種連携
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習としては、この回(障害者・障害児の家族支援と地域支援)の内容を踏まえ、障害者・障害児の家族支援、障害者・障害児の地域支援、の2点について、それぞれ300字程度で説明できるようにしておく。特に、「家族心理教育」や「障害福祉サービス」について説明できるようになること、障害者・障害児の親や家族支援と地域支援について、自身の意見を踏まえ説明できるようになることが望ましい。予習については、これまでの全15回の講義資料を見直し、各障害の定義、原因、心理・行動特性、心理的支援について、復習してこととする。各自、ノートやルーズリーフなどを使用して、ポイントをまとめてくることが望ましい。パソコンで作成しプリントアウトしてきもよい。
15 まとめ 科目の中での位置付け この科目では、第1回から第14回までの授業のまとめとして、各障害に関する基本的な知識と心理的支援の在り方について復習・統括することを目的としている。前半は、身体障害(視覚障害、聴覚障害、肢体不自由など)、発達障害(知的発達症、自閉スペクトラム症、注意欠如多動症など)、情緒障害(不登校、場面緘黙など)について、各障害の定義、原因、心理・行動特性および心理的支援について、ポイントを押さえて復習を行う。後半は、愛着障害(反応性愛着症、脱抑制型対人交流症など)、精神障害(不安関連症、うつ病関連症など)、セクシュアル・マイノリティについて、同様にポイントを押さえた復習を行う。おわりに、本授業の到達目標(各障害に関する基本的な知識を修得すること、障害のある者とない者が共に学ぶ仕組みや、誰もが相互に尊重し支え合い、多様な在り方を認め合う力を身につけることなど)の確認を行い、受講生がこれまでの授業内容を自身の中で整理し、その知識を社会で生かしていくことにつなげる。
①まとめ1 配布プリント

②まとめ2 配布プリント

③本講義の到達目標の確認 配布資料なし
コマ主題細目 ① まとめ1(身体障害、発達障害、情緒障害) ② まとめ2(愛着障害、精神障害、セクシュアル・マイノリティ) ③ 本講義の到達目標の確認
細目レベル ① 身体障害(視覚障害、聴覚障害、言語障害、肢体不自由など)、発達障害(知的発達症、自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、限局性学習症など)、情緒障害(不登校、場面緘黙など)について、その定義、原因、心理・行動特性および心理的支援について、復習を行う。具体的には、これまでの授業で用いた配布資料より、重要なポイントを抜粋し、再度解説を行う。特に、心理的支援の在り方について、環境調整、心理療法、関係機関(学校や医療機関など)との連携を取り上げて解説をする。また、どの障害においても、「一人の人」として深く理解すること、「その人の身になって」深く理解すること(共感的理解)が心理的支援における基礎であり、重要であることを理解する。
② 愛着障害(反応性アタッチメント障害、脱抑制型対人交流障害など)、精神障害(不安関連症、うつ病関連症、統合失調症、解離症など)、セクシュアル・マイノリティ(性別違和など)について、その定義、原因、心理・行動特性および心理的支援について、復習を行う。具体的には、これまでの授業で用いた配布資料より、重要なポイントを抜粋し、再度解説を行う。特に、心理的支援の在り方について、心理アセスメント、心理療法、家族支援を取り上げて解説をする。また、どの障害においても、「一人の人」として深く理解すること、「その人の身になって」深く理解すること(共感的理解)が心理的支援における基礎であり、重要であることを理解する。
③ まとめ1とまとめ2を踏まえ、本講義の到達目標(各障害に関する基本的な知識を修得すること、障害のある者とない者が共に学ぶ仕組みや、誰もが相互に尊重し支え合い、多様な在り方を認め合う力を身につけること)について確認を行う。具体的には、受講生は、各自これまでの授業を振り返り、到達目標が達成できたのか確認をする。その上で、障害者・障害児心理学にて学習したことを、今後どのように生かしていきたのか、また、生かせるのかを考える。各自で考えたことは、小グループにて共有し、さらには、グループで出た意見を、受講生全体にて共有する。おわりに、講師より、受講生が障害者・障害児心理学にて得た知識や考えたことを、実社会でどのように生かしてほしいか、総括を行う。
キーワード ① 障害者・障害児心理学 ② 障害の理解 ③ 共生社会 ④ 心理的支援 ⑤ 共感的理解
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 第1回から第15回の内容の復習として、シラバスのキーワード、およびコマ主題細目を参照し、受講生自身でそれらの用語が理解できているか確認する。次に、シラバスの各回の細目レベルを読み、到達すべきレベルを再度確認する。また、授業内で紹介と検討を行った文献事例に再度目を通し、障害のある方の心情への理解を深めること、その方への心理的支援の在り方について、主体的かつ積極的に考え続けられるとよい。さらには、受講生自らが新たな文献にあたり、自主学習を進めていけるとなお良い。その際は、障害のある方本人だけでなく、親やきょうだいなど家族の心情の理解や心理的支援の在り方や、障害のある方への地域支援についても、主体的に考えていくことを求める。
履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
身体障害の理解 視覚障害、聴覚障害、言語障害、肢体不自由、重度・重複障害の、①定義(身体障害者福祉法や学校教育法などにおける定義)、②原因(先天性・後天性などの原因)、③心理・行動特性(不自由感やもどかしさ、身体発育・運動機能の発達などの心理・行動特性)、心理的支援(環境調整、心理療法、学校や医療機関との連携などの心理的支援)について説明できる。つまり、各障害の基礎的な知識を修得し、各障害の概要について説明できる。 視覚障害、聴覚障害、言語障害、肢体不自由、重度・重複障害 15 2,3,4
発達障害の理解 知的発達症、自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、限局性学習症、運動症の、①定義(DSM-5TRや文部科学省などにおける定義)、②原因(中枢神経系の要因による機能不全などの原因)、③心理・行動特性(限定された反復的な行動様式や、不注意、多動性・衝動性などの心理・行動特性)、心理的支援(環境調整、心理療法、ペアレントトレーニングなどの心理的支援)について説明できる。つまり、各障害の基礎的な知識を修得し、各障害の概要について説明できる。 知的発達症、自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、限局性学習症、運動症 15 5,6,7
情緒障害の理解 不登校、場面制緘黙の、①定義(DSM-5TRや文部科学省などにおける定義)、②原因(遺伝性素性、環境による負荷、対人トラブル、家族関係の変化などの原因)、③心理・行動特性(行動の背景にある不安、それらを自分の意志ではコントロールできないなどの心理・行動特性)、心理的支援(心理療法、学校や医療機関との連携などの心理的支援)について説明できる。つまり、各障害の基礎的な知識を修得し、各障害の概要について説明できる。 情緒障害、不登校、場面緘黙 10 8
愛着障害の理解 反応性愛着症、脱抑制型対人交流症の、①定義(DSM-5TRにおける定義)、②原因(虐待など不十分な養育様式を経験しているなどの原因)、③心理・行動特性(無差別愛着傾向、攻撃性の強さ、解離の問題などの心理・行動特性)、心理的支援(心理療法、性(生)教育、学習と進路支援、他の専門職・関係機関との連携などの心理的支援)について説明できる。つまり、各障害の基礎的な知識を修得し、各障害の概要について説明できる。 愛着障害、虐待、社会的養護 10 9
精神障害の理解 不安関連症、うつ病関連症、統合失調症、解離症群、アルコール関連症群の、①定義(DSM-5TRにおける定義)、②原因(ストレス-素因モデルなどの原因)、③症状(パニック発作、うつ状態、躁状態、妄想、幻覚、まとまりのない思考などの症状)、心理的支援(心理療法、心理教育、自助グループ、オープン・ダイアローグなどの心理的支援)について説明できる。つまり、各障害の基礎的な知識を修得し、各障害の概要について説明できる。 不安関連症、うつ病関連症、統合失調症、解離症群、アルコール関連症群 15 10,11,12
セクシュアル・マイノリティの理解 性別違和、LGBTQ+、SOGI、Nonbinaryなどの用語の説明ができる。また、「カミングアウト」や「アウティング」の問題、セクシュアル・マイノリティへの世界や日本の動向についても説明できる。心理・行動特性(社会的な受容や排除によって敏感に自尊感情を変化させやすいなどの心理・行動特性)や、心理的支援(心理療法、心理教育、社会への啓発教育などの心理的支援)について説明できる。つまり、セクシュアル・マイノリティの基礎的な知識を修得し、その概要について説明できる。 セクシュアル・マイノリティ、LGBTQ+、SOGI、アウティング、アライ 10 13
障害者・障害児の家族支援と地域支援に関する理解 障害者・障害児の家族の課題(身体面、精神面、社会面)と、それに対する心理的支援(発達相談、療育支援、家族心理教育などの心理的支援)について説明できる。また、障害福祉サービスについて、都道府県や市町村による自立支援給付(居宅介護・重度訪問介護などの介護給付と自律訓練・就労移行支援などの訓練等給付)および地域生活支援事業(相談支援事業・日常生活用具の給付等支援事業など)について説明ができる。 家族支援、地域支援、心理教育、障害福祉サービス、多職種連携 10 14
文献事例の理解 文献事例を通して学んだことについて、自身の意見を含め、説明できるようになる。障害のある本人や家族の心情について、その方の立場になって考えることができる。また、どの障害においても、基礎的な知識を持ちながらも、「一人の人」として深く理解すること、「その人の身になって」深く理解すること(共感的理解)ができるようになる。つまり、他者理解としての基礎となる、心理的支援における最も重要な態度と言動の在り方について、謙虚に考え続けることができる。 障害への理解、個の理解、共感的理解 15 2,3,6,7,8,9,12,13
評価方法 出席回数の基準をクリアしていることを前提とし、期末試験(100%)によって評価する。
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書 なし。
参考文献 下山晴彦・佐藤隆夫・本郷一夫監修 大伴潔編「障害者・障害児心理学」(ミネルヴァ書房) 太田信夫監修 柿澤敏文編「障害者心理学」(北大路書房) 下山晴彦監修 桑原斉・田中康雄・稲田尚子・黒田美保編「公認心理師のための「発達障害」講義」(北大路書房) 三村將・幸田るみ子・成本迅編「公認心理師カリキュラム準拠 精神疾患とその治療」(医歯薬出版株式会社) その他、適宜授業の中で紹介します。
実験・実習・教材費 なし。