区分
心理学専門領域科目 子ども・発達領域
ディプロマ・ポリシーとの関係
専門的知識と実践的能力
分析力と理解力
地域貢献性
カリキュラム・ポリシーとの関係
課題分析力
課題解決力
課題対応力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
本科目は,心理学専門領域科目の子ども・発達領域に配置されている。1・2年次に学習した「発達心理学」,「教育・学校心理学」,「臨床心理学概論」等の科目をベースに専門的かつ実践的な内容について学習する。つまり,これまでの心理学専門領域科目で学んだ内容の実践・応用編となる内容について取り上げていく科目として位置付けられている。特に,児童期・思春期の心理発達の理解を深め,実際に児童や思春期の子どもにかかわる臨床実践分野での進路を目指す者にとって重要な視点を提供するものである。
科目の目的
本授業では,スクールカウンセリングについて実践的に学ぶことを目的としている。まず,教育・学校心理学,発達心理学など関連する内容を整理し,学校現場や子どもたちを取り巻く問題,その背景要因について理解を深めていく。続いて,不登校やいじめ,発達障害などの課題について,さまざまな視点から考察し,学校現場のニーズに応じた支援の在り方を学ぶ。また,スクールカウンセラーや教師の役割を理解し,学校全体での支援体制について考える。さらに,カウンセリングの理論や技法を学び,教育現場での実践的な支援アプローチを習得することで,子どもたちを支える力を養う。
到達目標
スクールカウンセリングの基本的知識とスクールカウンセラーの専門性を身につける。学校現場におけるさまざまな要因や,児童生徒の心理的・発達的特性に関する基本的な知識を習得し,児童生徒が抱える問題を理解するためのアセスメントする力を身につける。また,校内や地域における多職種連携・協働の重要性を理解し,学校環境に応じた適切な支援方法を習得することで,実践的な対応力を養う。
科目の概要
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
科目のキーワード
①スクールカウンセラー ②チーム学校 ③発達段階 ④発達障害 ⑤アセスメント ⑥カウンセリング
⑦心理教育 ⑧緊急支援 ⑨保護者支援 ⑩学生相談
授業の展開方法
本講義では,各回の冒頭に資料を配布し,それに沿って講義を進めていきます。同時にパワーポイントを使用します。各回の講義は,前回の復習,受講生からの意見や質問の紹介とそれに対する教員からの回答,当該回の学習内容から構成されています。授業では,受講生は講義内容に関する質問や意見について,formsなどを用いて収集します。それに対する教員からのフィードバックは,質問等の内容に応じて,クラス全体に行われる予定です。また,本講義担当者は,臨床心理士および公認心理師として,小,中学校でのスクールカウンセラー,大学の学生相談室,保健所での保護者への心理相談などの実務経験を有しており,その経験に基づいて,スクールカウンセリングの理論と実践の橋渡しを意識した学習内容となっています。また,内容に応じて受講生同士のグループディスカッションを行う可能性もあります。
オフィス・アワー
【月曜日】4時限目(前期のみ)、【水曜日】昼休み(会議日は除く)、【木曜日】1時限目(前期のみ)、2時限目(後期のみ)、昼休み、3時限目(後期のみ)【金曜日】2時限目
科目コード
PSC227
学年・期
4年・前期
科目名
スクールカウンセリング
単位数
2
授業形態
講義
必修・選択
選択
学習時間
【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目
教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論,子どもの心理療法,心理学的支援法
展開科目
なし
関連資格
なし
担当教員名
坂本真也
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
スクールカウンセリングの概要Ⅰ
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①コマシラバス
②文献5,Sink, C. (2005).Contemporary School Counseling. Lahaska, Press.13-18.
③文献1,pp.17-19.
コマ主題細目
① ガイダンス ② スクールカウンセリングの歴史 ③ スクールカウンセラーの専門性 ④ ⑤
細目レベル
① この回は授業ガイダンスとイントロダクションという位置づけであるので,授業全体でどのようなことを学ぶのかについて伝える。授業を通して身に着けるべき目標として,第1にスクールカウンセリングの基本的知識とスクールカウンセラーの専門性を身につけること。第2に,学校現場におけるさまざまな要因や,児童生徒の心理的・発達的特性に関する基本的な知識を習得し,児童生徒が抱える問題を理解するためのアセスメントする力を身につけること。最後に3点目として,校内や地域における多職種連携・協働の重要性を理解し,学校環境に応じた適切な支援方法を習得することで,実践的な対応力を養うことである。本授業の全体像として,授業スケジュールを確認し,履修判定指標について説明をする。
② アメリカと日本のスクールカウンセリングの歴史について概観する。アメリカのスクールカウンセリングは20世紀初頭に職業指導として始まり,第二次世界大戦後に心理学や教育学の発展とともに発達した。1950年代には国家の競争力向上のため,専門職としての確立が進み,1960年代以降は生徒の個人的・社会的支援も重視されるようになった。現在では,キャリア支援,メンタルヘルス,学業支援など多岐にわたる役割を担っている。
一方,日本では戦後の教育改革の中でカウンセリングの概念が導入されたが,本格的に制度化されたのは1990年代以降である。1995年にスクールカウンセラーの配置が試験的に始まり,2001年には全国の公立中学校に配置が拡大された。日本のスクールカウンセラーは主に臨床心理士や公認心理師が担い,いじめや不登校などの問題対応が中心となっている。現在は,小学校や高校にも配置が進み,包括的な生徒支援が求められている。
③ 日本におけるスクールカウンセラーは,臨床心理士や公認心理師などの心理専門職が担い,学校現場でのカウンセリングを通じて生徒の心理的支援を行う。生徒だけでなく,保護者相談や教員支援も重要な業務であり,学校全体のメンタルヘルス向上に貢献する。スクールカウンセラーの役割には,個別のカウンセリングに加え,コンサルテーション(助言・指導)を通じた教員支援や保護者相談が含まれる。また,いじめや不登校などの問題に対し,学校内外の関係者と連携・協働しながら支援を行う。さらに,ストレス対処や対人関係スキル向上のための心理教育も担う。加えて,必要に応じて医療機関や児童相談所と連携し,より専門的な支援を提供する。こうした多面的な支援を通じ,スクールカウンセラーは教育と地域(家庭,医療・福祉機関)との架け橋として重要な役割を果たしている。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
今回の授業では,スクールカウンセリングの基礎知識とスクールカウンセラーの専門性を学び,学校現場における児童生徒の心理的・発達的特性を理解し,問題を適切にアセスメントする力を養うことを目標とする。また,多職種連携・協働の重要性を理解し,実践的な支援方法を身につけることが求められる。スクールカウンセリングの歴史では,アメリカでは20世紀初頭に職業指導として始まり,心理学の発展とともに専門職化された。一方,日本では1990年代以降に本格的に制度化され,現在は小・中・高校での包括的支援が求められている。スクールカウンセラーの専門性として,カウンセリング,保護者相談,教員支援,コンサルテーションを行い,いじめや不登校への対応に加え,関係機関と連携しながら多面的な支援を行う。次回の授業に向け,スクールカウンセラーの具体的な役割や支援方法について調べ,理解を深めることが求められる。
2
スクールカウンセリングの概要Ⅱ
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①文献2,pp.11-16.
②文献2,pp.16-21.
③文献3,pp.21-26.
コマ主題細目
① 学校現場の諸問題 ② 教師と子どもの関係をめぐる問題 ③ 多様な支援ニーズ ④ ⑤
細目レベル
① 日本のスクールカウンセラーは,カウンセリングやコンサルテーションを通じて,生徒・保護者・教員を支援する専門職である。従来の病理モデルでは個人の問題に焦点を当てていたが,現在は心理―生物―社会モデルの視点を取り入れ,環境や社会的要因を含めた支援が求められている。現代の学校現場では,いじめ,暴力行為,不登校,外国籍児童の適応,子どもの貧困など,多様な課題が存在する。これらに対応するため,スクールカウンセラーは保護者相談や教員支援を行いながら,学校内外の関係者と連携・協働し,包括的な支援体制を整えることが重要となる。特に,「チームとしての学校」という視点が必要であり,養護教諭,特別支援教育コーディネーター,ソーシャルワーカー,地域の専門機関と連携しながら,生徒の多層的な支援を実施することが求められている。
② ここでは,教師と子どもの関係の現状と課題,学校における子どもの支援体制,チームとしての学校の支援体制の必要性について学ぶ。近年,教師と子どもの関係は多様化し,学業指導だけでなく,心理的・社会的支援が求められている。しかし,いじめや不登校,発達の多様性などの課題があり,個別対応の限界が指摘されている。
そのため,学校における子どもの支援体制として,スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー,特別支援教育コーディネーターなどが配置され,多面的な支援が実施されている。さらに,チームとしての学校の視点が重要であり,教師,カウンセラー,保護者,地域機関が連携し,包括的な支援体制を構築する必要がある。今後の授業では,これらの支援の具体的な方法や実践的なアプローチについて学んでいく。
③ 学校での3段階のカウンセリングと,チームとしての学校と地域との連携・協働について学ぶ。学校でのカウンセリングは,一次的援助,二次的援助,三次的援助という3段階で提供される。一次的援助は,全生徒を対象にした予防的な支援で,ストレス管理や対人関係スキルの向上を図る。二次的援助は,特定の課題を抱える生徒に対する早期介入として,個別カウンセリングやグループ支援が行われる。三次的援助は,深刻な問題を抱えた生徒に対する専門的な支援で,長期的なカウンセリングや外部機関との連携が必要となる。また,チームとしての学校の重要性も強調され,教師やスクールカウンセラー,保護者,地域の専門機関との連携・協働が不可欠である。各専門職が情報を共有し協力し合い,生徒にとって最適な支援を提供することで,学校全体での包括的な支援が実現される。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本授業では,学校現場の諸問題と教師と子どもの関係の現状と課題,さらに多様な支援ニーズに対応するための支援体制について学んだ。スクールカウンセラーは,カウンセリングやコンサルテーションを通じて生徒,保護者,教員を支援する専門職であり,病理モデルから心理―生物―社会モデルへと移行し,環境や社会的要因を考慮した支援が求められている。特に,いじめや不登校,外国籍児童の適応,子どもの貧困といった課題に対しては,スクールカウンセラーが保護者や教員と協力し,学校内外の関係者と連携・協働する重要性が増している。
学校での3段階のカウンセリングは,予防的支援(一次的),早期介入(二次的),専門的支援(三次的)を通じて行われる。また,学校はチームとしての支援体制が求められ,教師,カウンセラー,地域機関が連携し,多面的な支援を提供する必要がある。次回の授業では,これらの支援体制を具体的に理解し,実践的な方法を学ぶ予定である。
3
スクールカウンセリングの概要Ⅲ
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①文献4,pp.171-174.
②文献2,pp.155-162.
③文献2,pp.155-162.
コマ主題細目
① チームとしての学校 ② スクールカウンセリングの技法1 ③ スクールカウンセリングの技法2 ④ ⑤
細目レベル
① 2015年12月,中央教育審議会は「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(答申)」を提出し,“チーム学校”の実現に向けた重要な視点として以下の3点を示した。①専門性に基づくチーム体制の構築では,教育現場で必要な知識とスキルを持った専門職が連携し,それぞれの役割を明確にすることが求められる。スクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーター,スクールソーシャルワーカーなど,専門的な支援を行う職員が協力し,生徒一人ひとりに適切な支援を提供する。②学校のマネジメント機能の強化では,学校全体の指導や支援活動を効果的に調整し,学校の機能を最大化するためのマネジメント能力を向上させることが重要である。③教職員一人ひとりが力を発揮できる環境の整備では,教職員が専門性を活かし,自分の役割を十分に発揮できるような職場環境を整えることが求められる。これにより,チームとしての学校が機能し,より良い教育環境が作り出される。
② スクールカウンセリングにおけるアセスメントは,生徒の心理的,社会的な状態を評価し,適切な支援を行うための初期段階である。アセスメントは,問題の理解や支援の方向性を定めるために重要な役割を果たす。アセスメントの方法には,面接,質問紙,観察,標準化テストなどがあり,これらを組み合わせて生徒の状況を多角的に把握する。面接では,カウンセラーが生徒と対話し,感情や思考,行動パターンを理解する。質問紙やテストを用いて,ストレス,対人関係,学業の状態などを客観的に測定することも行う。カウンセリングの内容は,個別カウンセリングを中心に行われ,情緒的な支援や問題解決のサポートが行われる。特に,いじめや不登校,家庭環境の問題など,さまざまな課題に対する支援が求められる。カウンセリングでは,非指示的なアプローチを取ることが多く,生徒が自分のペースで問題を探り,解決策を見出すことを促進する。カウンセラーは,生徒に安心感を与え,自己理解を深める手助けを行う。
③ スクールカウンセリングの技法として,コンサルテーション,相互コンサルテーション,そして予防開発的心理教育が重要な役割を果たす。コンサルテーションは,スクールカウンセラーが教員や保護者と連携し,生徒の問題解決に向けた助言を行う技法である。カウンセラーは,専門的な視点から教育方法や支援策について提案し,支援の方向性を共有することを目指す。これにより,教員や保護者が生徒への対応において適切な判断を下しやすくなる。相互コンサルテーションは,カウンセラーと教員,または教員同士が意見交換を行い,実践的な支援方法を共に学んでいく手法である。これにより,個別の問題に対する多角的な視点が得られ,学校全体での支援体制が強化される。予防開発的心理教育は,生徒の心理的健康を維持・向上させるための予防的なアプローチである。ストレス管理や対人関係スキルの向上を目的としたワークショップや授業を通じて,生徒が自分の感情を理解し,適切に対処する力を養う。このアプローチは,生徒の発達段階に応じた予防的支援を提供することが重要である。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
チームとしての学校の実現に向けて,2015年の中央教育審議会の答申では,3つの重要な視点が示された。第一に,専門性に基づくチーム体制の構築では,スクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーター,スクールソーシャルワーカーなどの専門職が協力し,各自の役割を明確にして,生徒に適切な支援を提供することが求められる。第二に,学校のマネジメント機能の強化が必要で,学校全体の指導や支援活動を調整し,機能を最大化するための能力向上が重要である。第三に,教職員一人ひとりが力を発揮できる環境の整備が必要で,教職員が専門性を活かし,役割を十分に発揮できる職場環境が求められる。これらの視点がチーム学校を実現し,より良い教育環境の構築に繋がる。スクールカウンセリングでは,アセスメントが重要な技法であり,面接や質問紙,観察,テストなどを用いて,生徒の心理的・社会的な状態を評価する。カウンセリングでは,いじめや不登校などの問題に対する情緒的支援や問題解決が行われ,非指示的アプローチを通じて生徒が自己理解を深めるサポートが提供される。また,コンサルテーションや相互コンサルテーション,予防開発的心理教育を通じて,教員や保護者との連携が強化され,生徒の心理的健康を支える。
4
子どもの心理・発達の理解と問題Ⅰ
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①~③文献3,pp.95-125.
コマ主題細目
① 幼児期の発達 ② 児童期の発達 ③ 思春期の発達 ④ ⑤
細目レベル
① 乳幼児期(0歳から6歳まで)の発達を,感覚統合,認知,感情の3つの視点から捉えていく。0歳から2歳では,ピアジェの「感覚運動期」に該当し,子どもは感覚や運動を通じて周囲の世界を理解し始める。この時期の発達は,感覚統合と運動の協調が重要で,視覚や聴覚,触覚などの感覚が統合され,行動に反映される。遊びの段階では,パーテンが指摘した「ぶらぶら遊び」から始まり,次第に「傍観遊び」に移行し,周囲の他の子どもを見て学びながら自分の遊びが展開される。3歳から6歳になると,ピアジェの「前操作期」に入り,言語や象徴的思考が発達する。認知的には,物事をシンボルとして理解するようになり,直感的で論理的でない思考が特徴となる。この時期の遊びは,パーテンの「並行遊び」から「連合遊び」,さらに「協同遊び」へと進展し,他者との関わりが深まる。感情面では,社会的なルールや役割を理解し,協調的な活動が増える。
② 児童期(7歳から12歳)の発達について,感覚統合,認知,感情の3つの観点から理解していく。7歳から11歳(ピアジェの具体的操作期)では,子どもは具体的な事象に基づいた論理的思考が可能になる。感覚統合が進み,視覚,聴覚,触覚などの感覚情報がうまく統合されて,日常生活での活動に役立つようになる。認知面では,物の分類や順序付け,数量の保存などが理解できるようになる。この時期,コールバーグの道徳性では第1段階(罰と従順の観点)と第2段階(個人利益の視点)が形成され,子どもはルールを守ることが道徳的と捉え始める。12歳以降(ピアジェの形式的操作期)に入ると,抽象的な思考が可能となり,仮説を立てたり,論理的に考えたりできるようになる。感覚統合はさらに成熟し,複雑な状況でも感覚情報を効率よく処理できるようになる。コールバーグの道徳性では,第2段階と第3段階(社会的規範の観点)が発達し,他者との調和や公平性,社会全体のルールについての理解が深まる。感情面では,自己と他者の感情の違いを理解し,共感能力が高まる。
③ 思春期(13歳から18歳)の発達について,感覚統合,認知,感情の3つの観点から捉えていく。13歳から16歳では,ピアジェの形式的操作期に入ることで,抽象的,論理的思考が可能になる。子どもは仮説検証を行い,未来の可能性を考えたり,社会的問題に対して深く考えたりできるようになる。感覚統合は引き続き成熟し,外部からの感覚刺激を効率よく処理する能力が高まる。コールバーグの道徳性では第3段階(人間関係の調和)が発達し,自己中心的な視点から他者との関係性や社会的な規範を重視するようになる。この時期には第二次性徴が進行し,身体的な変化とともに自己認識が変わり,性別に関連した自己意識が強くなる。16歳から18歳では,思春期の終息に近づき,ピアジェの形式的操作期がさらに発展し,より複雑で抽象的な問題を処理できるようになる。コールバーグの道徳性では第4段階(社会的秩序と法)が発達し,社会全体の秩序やルールを重視するようになる。感情面では,自己理解が深まり,女性性と男性性についての認識が進むとともに,社会的・文化的な期待に対する理解も深まる。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
乳幼児期から思春期にかけての発達について,感覚統合,認知,感情の3つの視点から整理すること。乳幼児期(0~6歳)では,感覚統合が進み,視覚,聴覚,触覚などの感覚を統合して世界を理解する。認知面では,ピアジェの「感覚運動期」から「前操作期」にかけて,子どもは物事をシンボルとして理解し,遊びを通じて社会的スキルを獲得していく。感情面では,他者との協力や社会的役割を学ぶ。児童期(7~12歳)では,具体的操作期に入ることで論理的思考ができるようになり,物の分類や数量の保存などが可能になる。道徳性も発達し,ルールの重要性を理解する。思春期(13~18歳)では,形式的操作期により抽象的思考が発展し,社会的問題に対する深い考察ができるようになる。道徳性は,自己と他者の関係を重視する段階へと進み,第二次性徴に伴い,自己認識や性別の認識が進む。このように,各発達段階において感覚統合,認知,感情がどのように発達していくかを理解することが大切である。
5
子どもの心理・発達の理解と問題Ⅱ
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①文献4,pp.91-97.
②文献2,pp.97-122.
③文献2,pp.127.140.
コマ主題細目
① 発達障害の理解 ② 不登校・いじめ ③ 問題行動,学級崩壊,虐待 ④ ⑤
細目レベル
① 発達障害は,発達過程で特定の領域において遅れや困難を示す障害であり,ASD(自閉スペクトラム症),ADHD(注意欠陥・多動性障害),SLD(学習障害)の3つが代表的なものとして挙げられる。ASDは,社会的な相互作用やコミュニケーションに困難があり,興味や活動が限られた範囲に集中する特徴がある。ADHDは,注意力の持続や衝動のコントロールに困難があり,多動性や不注意が顕著に見られる。SLDは,特定の学習分野(例:読み書きや算数)において,知的能力に問題がないにもかかわらず,著しい困難が生じる。発達障害支援者法は,これらの障害を持つ子どもたちに適切な支援を提供するための法的枠組みで,支援者が専門的な知識と技術を持って支援を行うことが求められる。これらの障害は,それぞれ異なる支援方法が必要であり,個別的な対応が重要である。
② 不登校とは,病気や経済的理由を除き,年間30日以上学校を欠席する状態を指す。不登校者数は増加傾向にあり,国は「不登校対策基本方針」を策定し,学習支援や居場所づくりを進めている。援助事例として,スクールカウンセラーによる心理支援やフリースクールの活用がある。いじめは,「心理的・物理的苦痛を伴う行為」と定義され,言葉・暴力・ネットいじめなど多様な形態がある。いじめの背景には,家庭環境や学校の人間関係が影響し,被害者は自己肯定感の低下や不登校になることも多い。予防には,道徳教育やピアサポートが有効であり,発生後は早期発見と加害・被害者双方への支援が重要である。学校・家庭・地域が連携し,包括的な支援が求められる。
③ 児童生徒の問題行動には,暴力行為,学級崩壊,児童虐待が含まれる。暴力行為は対教師・対生徒間の暴力や器物破損などがあり,背景には家庭環境やストレスが関与する。学級崩壊は,教師の指導が機能せず,学習や集団生活が困難になる状態であり,原因には学級運営の困難さや生徒間の関係性の問題が挙げられる。児童虐待は,身体的・心理的虐待,ネグレクト,性的虐待があり,学校では児童の異変を早期に察知し,教育相談やスクールカウンセラーと連携することが求められる。問題行動に対しては,予防教育の充実,教員の指導力向上,関係機関との協力が重要であり,生徒が安心して学べる環境を整えることが必要である。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
発達障害について,ASD,ADHD,SLDの特徴を整理し,それぞれの支援方法について理解を深める。また,発達障害支援者法の役割を確認し,教育現場での対応について具体的に考察する。不登校の定義や増加傾向について復習し,国の施策や支援策(スクールカウンセラー,フリースクールなど)を整理する。いじめの定義や分類,被害者への影響について復習し,予防教育や事後対応の重要性を確認する。さらに,問題行動や学級崩壊の要因を整理し,学校での対応策を理解する。発達障害を持つ児童生徒への個別対応について,具体的な支援方法を調べる。不登校の要因をより深く理解し,支援の実践事例を考察する。いじめ防止対策推進法の内容や,地域と連携した取り組みについて調べ,具体的な対応策を学ぶ。また,問題行動や学級崩壊の予防策を考え,教師の役割や学校の体制について考察する。
6
学校現場のアセスメント
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①文献4,pp.55-57.
②文献4,pp.55-58.
③文献6,pp.42-86.
コマ主題細目
① 生態学的視点 ② 学校という場のアセスメント ③ 心理検査などによるアセスメント ④ ⑤
細目レベル
① 学校現場のアセスメントでは,生態学的視点を用いて児童生徒の問題を多角的に評価することが重要である。生物―心理―社会モデルに基づき,個人の問題を「生物的要因」,家庭や学校などの「社会的要因」,そしてその相互作用によって生じる「心理的要因」に分けて考える。生物的要因 には,発達障害や気質,身体的健康などが含まれる。例えば,ASDやADHDを持つ生徒は,学習や対人関係に困難を抱えることがある。社会的要因 では,家庭環境や学校の人間関係,学級の雰囲気などが影響を及ぼす。不適切な養育やいじめの経験が心理的問題を引き起こす場合もある。心理的要因 は,生物的要因と社会的要因が相互作用して形成される。例えば,不安や抑うつ,自己肯定感の低下などが挙げられる。これらを包括的に捉え,適切な支援を行うことが,学校現場のアセスメントにおいて重要である。
② 学校現場のアセスメントでは,児童生徒の個別の問題だけでなく,学校全体の環境も評価することが重要である。特に,教員同士の関係性 や 教師とスクールカウンセラー(SC)との関係性 など,学校内の力動的な側面を把握する必要がある。教員同士の関係性 は,学校の雰囲気や学級運営に大きく影響を与える。協力的な関係が築かれている学校では,生徒への対応が一貫しやすく,問題が早期に発見・対応される。一方,教員間の連携不足や対立があると,学校全体の秩序が乱れ,生徒への支援が行き届かなくなる。教師とSCとの関係性 も重要であり,SCが適切に機能するためには,教員との信頼関係が不可欠である。SCが孤立していたり,情報共有が不足していたりすると,児童生徒への支援が効果的に行えない。学校という場を総合的にアセスメントし,教員やSCの連携を強化することが,生徒の健全な成長につながる。
③ 学校現場では,児童生徒の特性を把握し,適切な支援を行うために心理検査が活用される。代表的なものに知能検査,投影法検査,質問紙法,ASDスクリーニング検査などがある。WISC(ウェクスラー式知能検査)は,子どもの認知能力を測定し,学習の得意・不得意を把握するために用いられる。バウムテストは,樹木を描かせることで情緒面の特徴を探る投影法の一つであり,不登校や情緒的問題の理解に役立つ。質問紙法としては,POMS(気分プロフィール検査)やYG性格検査などがあり,ストレス状態や性格傾向を評価する。ASDのスクリーニング検査には,M-CHAT(乳幼児期自閉症チェックリスト)やAQ(自閉症スペクトラム指数)があり,社会性やコミュニケーションの困難さを評価する。心理検査は,単独で診断するものではなく,観察や面談と組み合わせ,総合的な視点からアセスメントを行うことが重要である。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習:学校現場のアセスメントでは,生態学的視点を用い,児童生徒の問題を生物的・社会的・心理的要因から分析する。また,教員同士やスクールカウンセラー(SC)との関係性を把握し,支援の質を高めることが重要である。さらに,WISCやバウムテストなどの心理検査を活用し,学習や情緒の課題を明らかにする。これらを整理し,具体的な支援方法を考察する。
予習:今後は,アセスメント手法の実践的活用を学ぶ。生態学的視点の応用,学校内の関係改善,心理検査結果の活用方法を探求する。また,事例を通じて,アセスメント結果をどのように支援に結びつけるかを理解し,実践的な知識を深める。
7
まとめⅠ(理論の整理)
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①第1回から第3回までの授業
②第4回から第5回までの授業
③第6回の授業
コマ主題細目
① スクールカウンセリング概要 ② 心理発達の理解と問題 ③ アセスメント ④ ⑤
細目レベル
① 第1回から第3回までの授業では,基本知識と専門性を学び,児童生徒の心理的・発達的特性を理解し,適切なアセスメント力を養うものであった。また,多職種連携の重要性を理解し,実践的な支援方法を身につける。スクールカウンセリングはアメリカで20世紀初頭に職業指導として始まり,日本では1990年代以降に本格的に制度化された。現在は小・中・高校で包括的支援が求められている。スクールカウンセラーはカウンセリングやコンサルテーションを行い,いじめや不登校などの問題に対応しながら関係機関と連携する。支援は一次的(予防),二次的(早期介入),三次的(専門的支援)の3段階で提供される。さらに,「チーム学校」の考え方に基づき,教員や専門職が協力し,学校全体で包括的な支援体制を構築することが求められる。今後は,具体的な支援方法やアセスメント技法を学び,実践的な対応力を高めていく。
② 乳幼児期(0~6歳)は,感覚統合や象徴的思考の発達が進み,遊びを通じて社会性が育つ。児童期(7~12歳)では論理的思考が発達し,道徳性や社会的ルールの理解が深まる。思春期(13~18歳)には抽象的思考や自己認識が進み,社会的規範を重視するようになる。発達障害にはASD(自閉スペクトラム症),ADHD(注意欠陥・多動性障害),SLD(学習障害)があり,それぞれ異なる支援が必要である。不登校は増加傾向にあり,スクールカウンセラーやフリースクールなどの支援が求められる。いじめは言葉や暴力,ネットを通じたものがあり,予防教育や早期発見が重要である。また,学級崩壊や児童虐待などの問題行動に対しては,学校・家庭・地域の連携が不可欠である。発達段階や問題の特性を理解し,適切な支援を提供することが求められる。
③ 学校現場のアセスメントでは,生態学的視点を用いて児童生徒の問題を多角的に評価する。生物―心理―社会モデルに基づき,発達障害などの「生物的要因」,家庭環境や人間関係などの「社会的要因」,それらの相互作用による「心理的要因」を包括的に捉え,適切な支援を行うことが求められる。また,学校全体の環境も重要な評価対象である。教員間の関係性やスクールカウンセラー(SC)との連携が,生徒への支援の質を左右する。教員同士の協力が不十分な場合,問題の早期発見が難しくなり,SCが孤立すると支援の効果が低下するため,組織的な連携の強化が必要である。児童生徒の特性を把握するためには,WISCなどの知能検査,バウムテストのような投影法,POMSやYG性格検査などの質問紙法,ASDスクリーニング検査が活用される。これらは単独ではなく,観察や面談と組み合わせ,総合的なアセスメントを行うことが重要である。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
これまでの授業では,スクールカウンセリングの基本知識や専門性,児童生徒の心理的・発達的特性について学び,適切なアセスメントの重要性を理解した。また,多職種連携の必要性や実践的支援方法も習得した。スクールカウンセリングは,1990年代に日本で制度化され,現在では予防,早期介入,専門的支援の3段階で実施され,学校全体での支援体制が求められている。今後は,具体的な支援方法やアセスメント技法を学び,実践的な対応力を高めることが期待される。また,児童生徒の発達については,乳幼児期から思春期にかけての発達段階と,それに伴う問題行動や発達障害(ASD,ADHD,SLD)について理解を深めた。不登校やいじめ,学級崩壊など,学校現場で直面する問題に対しては,早期発見や適切な支援が重要である。学校現場でのアセスメントでは,生態学的視点を用い,発達障害などの生物的要因,家庭環境や人間関係などの社会的要因を総合的に評価し,支援を行うことが求められる。
8
スクールカウンセリングの援助Ⅰ
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①乾ら(2005).心理療法ハンドブック.創元社.pp.40-48, 99-105, 134-144,
②文献1,pp.117-128.
③文献1,pp.128-140.
コマ主題細目
① カウンセリングの基本技法 ② 児童生徒・保護者相談と連携 ③ 教師との連携・協働 ④ ⑤
細目レベル
① 学校現場におけるカウンセリングの技法は,児童生徒の心の問題や行動の課題に対応するために多様な方法が用いられる。代表的な技法には,来談者中心療法(ロジャーズ),認知行動療法,遊戯療法などがある。来談者中心療法では,カウンセラーは共感的理解を示し,無条件の肯定的配慮をもって接することで,児童生徒が自分の感情や考えを自由に表現し,自己理解を深めることを促進する。認知行動療法は,思考や行動に焦点を当て,否定的な思考パターンを変えることによって,問題行動の改善を目指す方法であり,不安やストレスに対応する際に有効である。遊戯療法は,特に小学生や幼児に対して,遊びを通じて感情の表現や社会的スキルの向上を図る方法で,言葉での表現が難しい子どもに適している。これらの技法は,個別のニーズに応じて組み合わせて使用され,児童生徒の心のケアや成長を支援するために活用される。
② スクールカウンセリングにおいて,児童生徒への相談は,まず信頼関係を築くことが重要である。カウンセラーは,児童生徒が安心して自分の感情や問題を話せるように配慮し,非指示的で共感的な態度で接する。相談内容には,学業の問題,友人関係,家庭環境など様々なテーマが含まれ,個別のニーズに応じた支援が求められる。
保護者への相談は,児童生徒の問題解決に向けて,家庭での対応方法を提案することが中心となる。保護者との対話を通じて,子どもへの理解を深め,家庭内でのサポートを強化する。必要に応じて,保護者向けのカウンセリングを提供し,家庭でのストレスや育児の悩みを共有することも大切である。また,教師や保護者との連携は,児童生徒の支援において欠かせない要素である。学校内外の関係者と連携し,情報を共有することで,児童生徒に対する一貫した支援が可能となる。教師には,カウンセリングの進行状況や支援方法を伝え,協力して問題解決に取り組むことが求められる。
③ スクールカウンセリング活動における教師との連携は,児童生徒の支援において非常に重要な要素である。心理臨床における連携や協働は,専門家同士がそれぞれの知識やスキルを持ち寄り,児童生徒の問題解決に向けて一貫した支援を提供することを意味する。教師は,日常的に児童生徒と接し,学業や人間関係の問題に直面しているため,カウンセラーと協力することで,児童生徒の心理的な背景を理解し,適切な対応を取ることができる。カウンセラーは,コンサルテーションとして教師に対して,児童生徒の心のケアや支援の進行状況をフィードバックし,教師は教室内での観察や指導を通じてカウンセリングの効果をサポートする。さらに,教師が生徒の変化や問題に気づいた場合,カウンセラーと情報を共有し,迅速に対応することが重要である。心理臨床における連携は,単なる情報交換ではなく,共通の目的に向かって協力し合うことで,児童生徒に対するより効果的な支援を実現できる。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習と予習内容:スクールカウンセリングにおける基本技法には,来談者中心療法,認知行動療法,遊戯療法がある。来談者中心療法では,カウンセラーが共感的理解と無条件の肯定的配慮で児童生徒の自己理解を促進する。認知行動療法は,否定的思考を改善し,問題行動の修正を目指す。遊戯療法は,特に小学生や幼児に適し,遊びを通じて感情表現や社会的スキルを向上させる。これらの技法は,児童生徒のニーズに応じて組み合わせて使用される。また,スクールカウンセリングにおいては,信頼関係の構築が重要であり,児童生徒には共感的な態度で接することが求められる。保護者への相談では,家庭内での対応方法を提案し,教師との連携は児童生徒への一貫した支援を提供するために不可欠である。教師との連携を通じて,児童生徒の問題解決に向けた協働が進み,効果的な支援が可能となる。
9
スクールカウンセリングの援助Ⅱ
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①文献4,pp.95-104.
②文献3,pp.126-134.
③文献1,pp.107-115.
コマ主題細目
① 発達障害の支援と連携 ② 心理教育 ③ 緊急支援 ④ ⑤
細目レベル
① 発達障害の支援において,インテーク面接は初期段階で重要な役割を果たす。この面接では,保護者や学校関係者との対話を通じて,児童生徒の発達状況や困難な点,日常生活での課題を把握する。面接を通じて得られた情報は,今後の支援計画を立てるための基盤となる。次に,心理検査の利用が支援において重要である。知能検査や発達検査を通じて,児童生徒の認知能力や感情面,社会性などを評価する。これにより,個別の特性を明確にし,支援が必要な領域を特定することができる。代表的な検査には,WISC(ウェクスラー式知能検査)やADHDスクリーニング検査がある。検査結果に基づいた支援は,児童生徒の特性に合わせた方法で行われる。例えば,注意力の問題があれば,学習環境の調整や認知行動療法による支援を行うことがある。社会性の問題があれば,ソーシャルスキルトレーニングを通じて支援する。心理検査結果を踏まえた個別支援が,児童生徒の成長に繋がる。
② スクールカウンセリングで用いられる心理教育は,児童生徒が自身の心の状態を理解し,適切に対処できるよう支援する手法である。心理教育は,心理的問題の予防や解決を目的とし,主に認知・感情・行動の3つの面に焦点を当てる。例えば,ストレスマネジメントや怒りのコントロール,コミュニケーションスキルの向上などを教育することが多い。心理教育は,個別またはグループ形式で実施され,具体的な技法としては,認知行動療法に基づいた思考の修正や,感情表現のトレーニングが含まれる。カウンセラーは,児童生徒に対して自己理解を深めるための知識を提供し,問題解決のスキルを養う。また,教師や保護者への心理教育も行い,家庭や学校でのサポート体制を強化することが重要である。心理教育は,児童生徒が自身の問題を認識し,適切な対処法を学ぶことで,心の健康を促進し,学校生活をより良いものにするための支援となる。
③ スクールカウンセリングにおける危機介入および緊急支援は,児童生徒が直面する心理的・感情的な危機に迅速かつ適切に対応するための支援活動である。危機介入は,突然の心理的ショックやストレス,事故,いじめ,家庭問題など,緊急の状況に直面した際に行われる。カウンセラーは,まず安全を確保し,感情的な安定を図るために共感的な姿勢で接する。次に,児童生徒の心の状態を把握し,必要に応じて他の専門機関との連携を行う。緊急支援では,特に自傷行為や自殺念慮など,生命に関わる危険がある場合に迅速に対応し,適切な支援が提供されるよう努める。カウンセラーは,危機的状況における心のケアを行うとともに,保護者や学校スタッフとの連携を強化し,児童生徒が必要なサポートを受けられる体制を整える。このような支援は,児童生徒が危機を乗り越え,安定した状態に回復するために欠かせないものであり,学校全体で協力して実施されるべきである。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
発達障害の支援では,インテーク面接を通じて児童生徒の特性や困難な点を把握し,支援計画を立てることが重要である。心理検査を活用して,知能や発達,社会性などを評価し,支援が必要な領域を特定する。代表的な検査にはWISCやADHDスクリーニング検査があり,検査結果に基づいた個別支援が行われる。これにより,学習環境の調整や認知行動療法,ソーシャルスキルトレーニングなどが実施される。心理教育は,児童生徒が心の状態を理解し,適切に対処できるよう支援する手法である。主に認知・感情・行動の面に焦点を当て,ストレスマネジメントやコミュニケーションスキルを教育する。個別やグループ形式で実施され,教師や保護者への支援も重要である。緊急支援は,危機的状況に迅速に対応し,児童生徒の安全を確保しながら心のケアを行う。自傷行為や自殺念慮がある場合には,速やかに支援を提供し,学校と保護者との連携を強化する。
10
実践Ⅰ(幼稚園・保育園)
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①文献1,pp.96-99.
②文献1,pp.99-101.
③文献1,pp.96-101.
コマ主題細目
① 子育て支援 ② 保育者との協働 ③ 実践の理解 ④ ⑤
細目レベル
① 保育カウンセリングにおける子育て支援は,親や保護者が直面する育児の悩みや困難に対して,専門的な助言や支援を提供することを目的としている。子育て支援は,子どもの発達に関する知識を親に提供し,育児における課題への対応方法を考える過程で行われる。例えば,子どもとの関わり方や行動の理解,家庭内での適切なルール設定やコミュニケーション技法を学ぶことで,親が育児に自信を持てるようサポートする。カウンセラーは,親がストレスや不安を軽減できるように,感情面での支援や育児の視点を広げる手助けをする。また,家族全体のサポートを強化するために,家庭内の協力関係の向上や役割分担を助言することも重要である。
② 保育カウンセリングにおける保育者との連携は,児童の健全な発達を支援するために欠かせない。保育者は日常的に子どもと接しており,子どもの行動や感情の変化をよく観察しているため,カウンセラーとの情報共有が重要である。保育者とカウンセラーが連携することで,子どもの問題を早期に把握し,適切な支援方法を共有することができる。また,保育者には子どもの発達段階に応じた対応法や心のケアに関する助言を行い,保育環境の改善や子どもとの関わり方に対する具体的なアドバイスを提供する。保育者とカウンセラーが協力して,子どもの心理的な支援を行うことで,より一貫したサポートが実現できる。
③ 保育カウンセリングを実施する際の留意点は,まず子どもの発達段階や個別の特性を十分に理解することが重要である。子どもは言葉による表現が難しい場合もあるため,非言語的なサインや行動を観察し,その背景を把握する必要がある。また,カウンセリングは保護者や保育者と密に連携し,情報を共有することが不可欠である。保護者の理解や協力を得るために,カウンセリングの目的や進行方法について明確に説明し,安心感を与えることが大切である。さらに,子どもが感じている不安やストレスに配慮し,安心できる環境を提供することも必要である。カウンセリングは単なる問題解決だけでなく,子どもの成長を支援する手段であるという視点を忘れずに取り組む。支援のポイントとしては,子どもの自己理解を深める手助けをすることが挙げられる。感情や行動を適切に表現できるように,遊びや絵画,ストーリーなどの手法を通じて支援を行う。また,保育者や保護者に対しても,子どもとの関わり方や具体的な対応方法をアドバイスし,家庭や保育環境の一貫性を保つようサポートすることが大切である。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習と予習内容としては,保育カウンセリングにおける子育て支援と保育者との協働の重要性を理解することが挙げられる。子育て支援は,親や保護者の育児の悩みに専門的な助言を行い,子どもの発達に関する知識を提供することで,育児に自信を持たせることを目指す。具体的な支援方法として,子どもとの関わり方や行動理解,家庭内でのルール設定,コミュニケーション技法を親に伝え,育児の負担を軽減する。保育者との協働は,日常的に子どもと接している保育者と情報を共有し,早期に子どもの問題を把握して支援方法を決定する重要性がある。カウンセラーは保育者に対し,子どもの発達段階に合わせたアドバイスや心のケアに関するサポートを行う。また,子どもの非言語的なサインや行動を観察し,発達に適した支援を提供することが大切である。カウンセリングは問題解決にとどまらず,子どもの成長を支援する方法であることを忘れないようにする。
11
実践Ⅱ(小学校)
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①文献1,pp.25-40.
②文献1,pp.41-52.
③文献1,pp.25-52.
コマ主題細目
① いじめ ② 発達障害 ③ 実践の理解 ④ ⑤
細目レベル
① いじめの特徴として,いじめは,物理的・精神的な暴力,無視,悪口など,様々な形態で表れる。いじめの特徴としては,加害者と被害者の間で力関係の不均衡が存在し,継続的に繰り返されることが挙げられる。また,被害者は孤立感や自己肯定感の低下を感じやすく,深刻な心理的影響を受けることがある。スクールカウンセラーは,いじめの被害者と加害者両方に対して支援を行う。被害者には安全な環境で感情を表現させ,心理的サポートを提供する。一方,加害者には行動の背景を探り,自己理解や共感力を高めるための支援を行う。また,教師や保護者との連携を深め,学校全体での支援体制を構築する。いじめ予防のためには,学校全体での教育と環境づくりが重要である。予防的な心理教育では,自己肯定感を育てると共に,他者への思いやりやコミュニケーションスキルを強化する。また,いじめが発生しやすい環境を改善し,早期に気づいて適切な対応をする体制を整えることが求められる。
② 発達障害には,自閉症スペクトラム障害(ASD),注意欠陥・多動性障害(ADHD),学習障害(LD)などがある。これらの障害は,それぞれ異なる特性を持ち,個別の支援が必要である。ASDの児童は,社会的なコミュニケーションに難しさを抱え,感覚過敏やルーチンへのこだわりが見られる。スクールカウンセラーは,まず安心感を与えるために信頼関係を築き,感情表現や社会的スキルを育てる支援を行う。例えば,ソーシャルスキルトレーニング(SST)を通じて,挨拶や会話の仕方を学ばせ,学校生活における適応力を高める。ADHDの児童は,注意の持続や衝動的な行動が問題となる。カウンセラーは,認知行動療法を用いて,集中力を高めるための工夫や,行動の抑制方法を指導する。加えて,環境調整(時間管理やタスク分割など)を通じて,学習のサポートを行う。スクールカウンセラーは,児童の特性に応じた支援を行い,家庭や学校との連携を強化することで,個別の課題解決を図る。
③ いじめや発達障害の問題を抱える児童生徒への支援には,実践的な理解と適切な対応が必要である。いじめへの理解と対応として,いじめは,身体的,言葉的,社会的な攻撃によって,児童生徒の心身に深刻な影響を与える。スクールカウンセラーは,被害者の声に耳を傾け,安心できる場所を提供することが重要である。また,加害者への対応も含め,対話を通じていじめの根本原因を探り,予防教育を行うことが求められる。発達障害への理解と支援では,発達障害には,自閉症スペクトラム障害(ASD),注意欠陥・多動性障害(ADHD),学習障害(LD)などがある。これらの児童生徒は,社会性や学習面での課題が見られるため,個別の支援が不可欠である。カウンセラーは,児童の特性を理解し,具体的な支援方法(ソーシャルスキルトレーニング,認知行動療法など)を実施する。家庭や学校との連携を強化し,一貫した支援体制を築くことが重要である。これらの支援においては,児童生徒を尊重し,無理なく改善を促すための柔軟なアプローチが求められる。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習と予習内容としては,いじめと発達障害に関する理解を深め,支援方法について学ぶことが重要である。いじめに関しては,物理的・精神的な暴力,無視,悪口など様々な形態があり,加害者と被害者の力関係の不均衡が特徴である。スクールカウンセラーは,被害者には感情表現を促し,加害者には行動の背景を探り,共感力を高める支援を行う。また,学校全体でのいじめ予防には,自己肯定感を育て,コミュニケーションスキルを強化する教育が必要である。発達障害においては,ASDやADHD,LDなどの特性を持つ児童生徒に個別の支援が必要であり,ソーシャルスキルトレーニングなどを通じて,学校生活に適応するための支援を行う。スクールカウンセラーは,家庭や学校との連携を強化し,個別課題に対する支援を行い,柔軟なアプローチで改善を促進することが求められる。
12
実践Ⅲ(中学校)
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①文献1,pp.53-62.
②文献1,pp.63-74.
③文献1,pp.53-74.
コマ主題細目
① 不登校 ② 非行 ③ 実践の理解 ④ ⑤
細目レベル
① 中学生の典型的な不登校の特徴としては,学校に行くことに対する強い抵抗感,身体的な不調(頭痛や腹痛など)が現れることが多い。また,家庭環境や人間関係の問題,過度な学業のプレッシャーなどが原因となり,不登校が進行することがある。学校に行かなくても家で過ごすことができる環境が整っている場合や,社会的に孤立することを避ける傾向も見られる。スクールカウンセラーは,不登校の兆候が見られる場合,まずは生徒との信頼関係を築き,無理なく学校に戻れるよう支援する。不登校の保護者への相談では,保護者が感じる焦りや不安を受け止めつつ,協力的な態度を持ち続けることが重要である。保護者には,学校との連携を促し,家庭内でのサポート方法や対応を助言する。カウンセラーは,保護者に対して精神的なサポートを行うと共に,不登校の改善に向けた情報提供やアドバイスを行うことが求められる。
② 非行の典型的な特徴としては,家庭や学校でのルールを守らない,暴力的な行動や反社会的な行動が見られることが挙げられる。非行生徒は,しばしば感情的な問題や家庭内の問題を抱えており,自己表現の手段として不適切な行動を取ることがある。また,集団の中での認知や承認を求めるため,仲間の影響を受けやすい傾向がある。スクールカウンセラーによる非行生徒への支援は,まず信頼関係の構築から始まる。カウンセラーは,非行の背景にある心理的な要因を理解し,感情表現や自己調整のスキルを向上させる支援を行う。また,非行生徒が自らの行動に責任を持ち,問題解決に向けたスキルを身につけるよう導くことが重要である。認知行動療法やアサーション・トレーニングを用い,適切な対人スキルやコミュニケーションの方法を教えることが効果的である。さらに,家庭や学校と連携し,支援体制を一貫して提供することが求められる。
③ 学校現場における不登校の支援では,スクールカウンセラーはまず,子どもと信頼関係を築くことが重要である。子どもが自分の気持ちや悩みを自由に話せる環境を提供し,安心感を与えることが支援の第一歩となる。その上で,不登校の原因を探り,個別の支援計画を立てることが求められる。学業面や人間関係の問題に対する具体的なサポートを提供し,徐々に学校生活への適応を促す。非行の支援では,非行行動の背後にある心理的要因や家庭環境の問題を理解することが必要である。スクールカウンセラーは,非行生徒と面接を通じて問題行動の根本原因を探り,感情のコントロールや自己表現の方法を教えることが求められる。また,非行生徒に対しては,責任感や社会的ルールを理解させるとともに,家庭や学校との連携を強化し,支援を一貫して行うことが重要である。両者に共通する留意点としては,子どもを非難するのではなく,問題解決のための支援を提供し,信頼関係を維持することが挙げられる。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習と予習内容としては,中学生の不登校の特徴を理解することが大切である。不登校の原因には,学校への強い抵抗感や身体的な不調,家庭環境や人間関係の問題が影響している。スクールカウンセラーは,信頼関係を築くことから始め,無理なく学校復帰をサポートする。また,保護者への支援も重要で,焦りや不安を受け止め,学校との連携や家庭内での対応方法について助言することが求められる。非行の特徴には,家庭や学校でのルールを守らず,暴力的な行動や反社会的な行動が挙げられる。非行生徒への支援は,心理的な背景を理解し,感情調整や自己表現を促すことから始まる。カウンセラーは,問題行動の根本原因を探り,カウンセリング技法やアサーション・トレーニングを活用し,適切な対人スキルを身につけさせる。家庭や学校との連携を強化し,一貫した支援を提供することが重要である。
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実践Ⅳ(高校)
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①~③文献1,pp.75-84.
コマ主題細目
① 自傷 ② 性的逸脱行為 ③ 実践の理解 ④ ⑤
細目レベル
① 思春期における自傷行為は,心理的な苦痛や感情的な混乱を表現する手段として現れることが多い。この時期の自傷行為は,自己肯定感の低さや,対人関係の不安,感情のコントロールがうまくいかないことから生じる場合がある。思春期は身体的・心理的変化が著しく,自己認識の混乱や社会的な圧力を感じやすい時期でもある。そのため,感情的なストレスや孤独感を抱えた若者は,自傷行為を一時的な逃避手段として使用することがある。自傷行為には,皮膚を切る,打つ,引っ掻くなどの形があり,身体的な痛みを通じて精神的な痛みを和らげようとすることが多い。自傷行為は,単なる注意を引く行動ではなく,深刻な心理的問題を抱えている兆候であることが多いため,早期の対応が重要である。思春期の自傷行為は,孤立感や不安を感じている場合に多く見られるため,信頼できる大人との関係を築き,適切な支援を提供することが必要である。
② 思春期における性的逸脱行為は,身体的,心理的な変化が急激に訪れる時期に見られることが多い。思春期は性的興味や欲求が強まる時期であり,自己の性的アイデンティティを模索する過程で,性に対する理解や行動が混乱することがある。この時期,性に関する知識が十分でない場合や,家族や社会からの性に関する教育が不足していると,誤った性の理解や行動に至ることがある。性的逸脱行為とは,社会的な規範に反した性行動を指し,例えば,無理やりの性行為や性暴力,性的興奮を得るための不適切な行動などが含まれる。性的逸脱行為は,しばしば家庭環境や過去のトラウマ,感情的な不安定さが背景にある場合が多い。加えて,思春期の青年は友人や社会からの承認を求める傾向が強いため,集団の影響や仲間内での性に関する過剰な期待が行動に繋がることもある。性の自己認識が未熟な場合,不適切な行動が繰り返されることがあるため,適切な教育とカウンセリングによる支援が重要である。
③ 思春期における自傷行為や性逸脱行為は,心身の急激な変化と強い感情的な揺れ動きが影響して現れることが多い。自傷行為は,自己表現の手段や感情のコントロール方法として行われる場合があり,感情の過剰なストレスや孤立感,自己否定感が背景にあることが多い。性逸脱行為は,性の認識や欲求が未熟であること,また家庭や社会からの適切な性教育が不足している場合に起こりやすい。性的な過剰行動や無理やりな行為などは,自己価値感や感情的な不安定さからくることがある。カウンセリングにおいては,まず信頼関係を築き,自己表現が可能な環境を提供することが重要である。自傷行為には,その根底にある感情や心理的な問題を掘り下げ,自己肯定感を高める支援を行う。性逸脱行為に対しては,適切な性教育や自己認識を促進し,行動の背景にある不安や過去の経験に焦点を当ててサポートする。個別の支援計画を立て,心理的な安定を図ることがカウンセリングの大切な役割となる。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習と予習内容としては,思春期における自傷行為と性逸脱行為について理解することが重要である。自傷行為は,心理的な苦痛や感情的な混乱を表現する手段として,自己肯定感の低さや対人関係の不安,感情のコントロールがうまくいかないことから生じる。思春期は身体的・心理的な変化が急激に訪れるため,孤独感やストレスが増し,自傷行為に至ることがある。この行動は,感情の痛みを身体的な痛みで和らげることを目的としているため,深刻な心理的問題の兆候である。性逸脱行為は,思春期の急激な性的変化と性の認識における混乱が背景にある。性に対する理解が不十分であったり,家庭や社会の性教育が不足していることが原因で,無理やりの性行為や性暴力などが発生する場合がある。これらの行為は感情的な不安定さや過去の経験にも起因する。カウンセリングでは,信頼関係を築き,自己表現の場を提供し,感情や心理的な問題を掘り下げて,支援を行うことが重要である。
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実践Ⅴ(大学)
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①~③文献1,pp.85-94.
コマ主題細目
① 学生相談 ② ハラスメント ③ 実践の理解 ④ ⑤
細目レベル
① 大学生のカウンセリングの代表的な相談の特徴は,心理的な課題が多岐にわたることである。大学生活は学業や人間関係,将来の進路に関する不安,自己認識の変化など,多くのストレス要因が重なる時期であり,学生はこれらの問題に対処しきれずに学生相談につながることもある。代表的な相談内容としては,学業の悩み,就職活動の不安,人間関係の問題,恋愛・性の悩み,家族との関係などが挙げられる。また,うつ病や不安障害,過度なプレッシャーからくる精神的な不調も多く見られる。相談の種類としては,個別カウンセリング,グループカウンセリング,ワークショップやセミナー形式で行われる心理教育などがあり,学生が自分のペースで支援を受けられる場が提供されている。カウンセリングでは,学生が抱える問題に対して,感情の整理や解決策の模索をサポートすることが求められる。特に大学生は自己探索の時期でもあるため,自己理解を深めるための支援も重要である。
② 大学生へのカウンセリングにおけるハラスメントの問題は,学生生活における深刻な悩みの一つである。ハラスメントは,性別,人種,容姿,性的指向などに基づいて行われる不当な扱いや言動であり,被害者は心理的なストレスや自尊心の低下を引き起こすことが多い。特に大学生は新たな社会環境に身を置くことで,学内外での人間関係に悩むことが多く,ハラスメント問題が生じやすい。カウンセリングにおける支援のポイントは,まず被害者が安心して相談できる環境を提供することだ。カウンセラーは非難せず,感情を受け止め,被害者の体験を聴くことが重要である。また,ハラスメントが発生した場合,学生に対して具体的な対応方法や適切なサポート機関を紹介することが求められる。被害者に対しては,自己肯定感を取り戻し,適切な境界線を引けるよう支援することも大切である。加害者に対しては,行動の改善を促すアプローチが必要となる。さらに,大学全体での予防教育や環境づくりも重要な支援の一環である。
③ 学生相談におけるカウンセリングで重要なポイントは,学生が抱える多様な問題に柔軟かつ効果的に対応することだ。大学生は心理的な課題や将来の不安,学業や人間関係の問題に直面することが多いため,カウンセラーはその背景や状況を理解し,共感的な姿勢で支援することが必要である。特に,自己探索の時期にある学生には,自己理解を深めるための支援が重要となる。また,学生がカウンセリングに対して抵抗感を持たないよう,安全な相談環境を提供し,学生のペースで進めることが求められる。ハラスメントに関しては,学生が安心して相談できる環境の提供が最も重要である。被害者が安心して話せるよう,非難や偏見を避け,共感的な聞き手となることが基本である。また,具体的な対応方法やサポート機関への紹介を行い,被害者の心理的なサポートを提供することが求められる。加害者への対応も,教育的アプローチを通じて行動の改善を促すことが重要であり,大学全体での予防教育も大切な支援となる。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習と予習内容としては,大学生におけるカウンセリングが多岐にわたる心理的な問題に対応することに重点を置くべきである。大学生活では学業,人間関係,将来への不安など,多くのストレス要因が学生を悩ませる。これにより,うつ病や不安障害,学業や就職活動に関する悩みが表面化することがある。カウンセリングの種類としては,個別カウンセリングやグループカウンセリング,ワークショップなどがあり,学生のペースに合わせた支援が提供されることが大切である。特に,自己探索を行っている学生に対しては,自己理解を深める支援が重要である。また,ハラスメントの問題は大学生にとって深刻な悩みの一つである。カウンセリングでは,被害者が安心して相談できる環境を提供し,非難せず感情を受け止めることが大切だ。適切なサポート機関への紹介や,自己肯定感を回復する支援を行い,加害者には教育的アプローチを通じて行動改善を促す必要がある。大学全体で予防教育や環境作りも重要な支援の一環である。
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まとめⅡ(実践の整理)
科目の中での位置付け
本科目では,教育・学校心理学,発達心理学,臨床心理学概論などを統合的に捉え,学校現場の実践的な支援の学としてスクールカウンセリングを学んでいきます。第1~3回では,スクールカウンセリングの概要を学びます。第4~5回では子どもの心理発達の理解と子どもの問題について取り上げ,第6回で学校現場のアセスメントについて学びます。そして,第7回では第1回~第6回までのスクールカウンセリングの理論的内容の整理を行います。第7回までがスクールカウンセリングの基礎となる理論編の内容となります。
一方,第8回以降は実践編として,第8~9回でスクールカウンセリングのさまざまな援助を取り上げ,第10回以降(第10~14回にかけて)は幼稚園や保育園から大学における学生相談まで実践事例を通してスクールカウンセリングの実際について学びます。最後に,第15回ではスクールカウンセリングの実践に関するまとめを行います。後半部分である第8回以降は,スクールカウンセリングの実践編となる内容を取り上げていきます。
①第8回~第9回の授業
②第10回~第11回の授業
③第12回~14回の授業
コマ主題細目
① スクールカウンセリングの援助 ② 幼稚園~小学校の実践 ③ 中学~大学の実践 ④ ⑤
細目レベル
① スクールカウンセリングの援助で学んだ内容としては,カウンセリング技法や発達障害支援,心理教育,緊急支援の重要性が挙げられる。カウンセリング技法には,来談者中心療法,認知行動療法,遊戯療法があり,児童生徒の心の問題や行動課題に対応するために使用される。これらの技法は,個別のニーズに応じて組み合わせて支援が行われる。また,発達障害の支援では,インテーク面接や心理検査を通じて児童生徒の特性を把握し,個別の支援を実施する。心理教育は,児童生徒が自分の心を理解し,問題解決のスキルを身につけることを目的とし,学業や人間関係に役立つ。緊急支援では,危機的状況に迅速に対応し,児童生徒の安全を確保しながら心のケアを行う。このような支援活動を整理していくと,児童生徒への総合的な支援の重要性が浮かび上がる。
② 幼稚園・保育園および小学校でのスクールカウンセリングの実践内容としては,いじめや発達障害に対する支援が重要である。いじめでは,加害者と被害者間の力関係の不均衡が特徴であり,スクールカウンセラーは被害者に安心できる環境で感情を表現させ,加害者には行動の背景を探り共感力を育む支援を行う。また,学校全体での予防教育が求められ,自己肯定感やコミュニケーションスキルを強化することが重要である。発達障害に関しては,ASD,ADHD,LDなどの特性を持つ児童への個別支援が必要であり,ソーシャルスキルトレーニングや認知行動療法を通じて,学業や社会生活への適応力を高める支援を行う。これらの支援活動を整理していくと,児童生徒一人ひとりのニーズに応じた個別支援が重要であり,家庭や学校との連携を強化することが求められる。
③ 中学・高校および大学におけるカウンセリングの実践内容としては,生徒や学生が抱える心理的な問題に対して適切な支援を行うことが求められる。中学校では不登校や非行が主な問題となり,カウンセラーは信頼関係を築き,問題解決に向けた支援を行う。高校では自傷行為や性的逸脱行為が課題であり,カウンセラーは心理的背景を深掘り,適切なサポートを提供する。大学では,学業や人間関係,進路に関する悩みが多く,学生相談では感情の整理や自己理解を深める支援が重要である。特にハラスメントに関する問題では,安全な相談環境を提供し,必要な支援を行うことが求められる。各段階におけるカウンセリングは,個別の問題に応じて,信頼関係を重視しながら支援を整理していくことが必要である。
④
⑤
キーワード
① ② ③ ④ ⑤
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、LMS上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
これまで取り上げてきたスクールカウンセリングに関する全体的な内容を復習すること。まず,スクールカウンセリングの概要を理解し,学校現場での役割や支援方法について学ぶ。子どもの心理と発達の理解を深め,発達段階ごとの心理的特性や問題を把握することが求められる。さらに,学校現場でのアセスメント方法を理解し,個別のニーズに応じた支援ができるようにする。実践では,幼稚園や保育園,小学校,中学校,高校,大学の各段階におけるカウンセリングの実際を学び,支援の方法を具体的に把握することが求められる。理論的な整理を行いながら,カウンセリング援助のアプローチを理解し,それを実践にどう活かすかを学ぶことが大切である。最終的には,理論と実践を結びつけ,学校現場での支援が効果的に行えるように整理していくことが必要である。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
スクールカウンセリングの概要の理解
スクールカウンセリングにおける、基本的知識とスクールカウンセラーの専門性を学び、学校現場での児童生徒の心理的・発達的特性を理解する。さらに、多職種連携と協働を通じて、効果的な支援方法を習得することが求められる。スクールカウンセリングの歴史やカウンセラーの役割について学び、現代の多様な学校現場の課題に対応できるようになる。アセスメント技法やカウンセリング技法を駆使して、実践的な対応力を養成する。
スクールカウンセリング,スクールカウンセラーの専門性,連携,アセスメント,支援計画
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第1~3回,第7回
心理発達と問題の理解
乳幼児期から思春期にかけての発達は、感覚統合、認知、感情の視点から理解すること。乳幼児期は感覚統合が進み、遊びを通じて社会的スキルを獲得し、認知面ではシンボル(象徴))の理解が進む。児童期では論理的思考や道徳性が発展し、思春期では抽象的思考や社会的問題への考察が深まる。発達障害(ASD、ADHD、SLD)の支援方法を理解し、教育現場での対応策を考察する。不登校やいじめについても支援策や予防策を整理し、問題行動への対応を学ぶことが重要である。
発達段階,発達障害,不登校,いじめ,問題行動
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第4~5回,第7回
アセスメントの理解
学校現場では、生態学的視点,教職員の関係性などを考慮した上で,児童生徒の特性を把握し、適切な支援を行うために心理検査が活用される。代表的な検査には、WISC(知能検査)、バウムテスト(情緒面の投影法)、POMS(気分評価)、YG性格検査(性格傾向評価)などがあり、ASDスクリーニングにはM-CHATやAQが用いられる。これらの検査は、単独で診断するものではなく、観察や面談と併用して、総合的なアセスメントが求められる。心理検査は児童生徒への支援を効果的に進めるための重要な手段である。
生態学的視点,学校という場の特性,児童生徒理解,心理検査,
10
第6~7回
スクールカウンセリングの援助の理解
スクールカウンセリングの援助の理解に関しては,カウンセリング技法,発達障害支援,心理教育,緊急支援の理解と実践力を評価する。具体的には,来談者中心療法,認知行動療法,遊戯療法の特徴を理解し,児童生徒のニーズに応じた適切な支援方法を選択できるかを確認する。また,発達障害支援において,インテーク面接や心理検査を活用して特性を把握し,個別支援を行う能力を測る。心理教育では,児童生徒が自己理解を深め,問題解決スキルを習得できるかを評価し,緊急支援では危機的状況に適切に対応し,迅速な心のケアを提供できるかを確認する。
カウンセリング技法,発達障害への支援,心理教育,緊急支援
20
第8~9回,第15回
各発達段階における実践の理解
ここでは,スクールカウンセリングの実践内容を各教育段階に応じて評価する。幼稚園~小学校では,いじめの予防教育と発達障害への個別支援が重要であり,児童一人ひとりに適した支援を行うことが求められる。中学~大学では,心理的問題に対する適切な支援が重視され,信頼関係を築きながら,生徒や学生の個別の悩みに対して解決策を提供する。各段階において,学校や家庭との連携強化と個別支援の重要性を理解し,実践に反映させることが基準となる。
スクールカウンセリング,個別支援,いじめ予防,信頼関係
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第10~15回
評価方法
期末試験(100%)によって評価する。
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
なし
参考文献
1.滝口俊子『スクールカウンセリング』放送大学教育出版社,2.水野治久・串崎真志編『教育・学校心理学』ミネルヴァ書房,3.本田恵子・植山起佐子・鈴村眞理編『改訂版包括的スクールカウンセリングの理論と実践』金子書房,4.石隈利紀編『教育・学校心理学』遠見書房,5.Stone,C.B. & Dahir,C.A.School Counselor Accountability. Pearson Education,Inc.,6.下山晴彦監修『公認心理師のための「心理査定」講義』北大路書房
実験・実習・教材費
なし