区分
犯罪心理学発展科目 犯罪科学領域
ディプロマ・ポリシーとの関係
専門的知識と実践的能力
分析力と理解力
地域貢献性
カリキュラム・ポリシーとの関係
課題分析力
課題解決力
課題対応力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
犯罪心理学発展科目に位置づけられ,非行・犯罪に対して心理学がどのようにアプローチしてきたか,また,犯罪被害および家事事件についての基本的な知識を習得する。当科目では,犯罪心理学の全体像を理解し,2年次以降の専門的な学修に必要となる基礎知識を修得する。
科目の目的
当科目は,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,本講義では,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,犯罪被害者への支援方法についても修得する。さらに,心理臨床の技法も用いて基礎的な援助方法を理解することも目的とする。最終的に,この科目を学ぶことにより,司法や犯罪領域だけでなく,日常生活におけるDVやいじめなどの反社会的な問題においても解決策や対応策を応用することができるようになる。
到達目標
非行・犯罪についての基本的な知識を習得する。特に,非行・犯罪の理論や法律など基本的知識の習得について理解できるようになる。また,非行や犯罪の加害者や被害者の心理アセスメントの理解と取り組みについて,一般的な理論や知識を認識できるようになる。さらに,非行や犯罪の動機や背景を理解し,加害者臨床の理解と取り組みについても知ることができる。更に関連機関である児童相談所,少年鑑別所,少年院,児童自立支援施設などについてもその概要を説明することができるようになる。加えて,各種の犯罪類型について理解し,各類型における犯罪動向を把握できるようになる。最後に,犯罪被害者についても理解できるようになる。
科目の概要
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。
科目のキーワード
連続殺人,性犯罪,窃盗,放火,矯正・更生保護,情状鑑定,ポリグラフ検査,目撃証言,犯罪者プロファイリング,犯罪予防
授業の展開方法
本講義では,パワーポイントを使用して講義を進める。講義毎に授業レジュメを配布するため,学生は,授業レジュメの空欄箇所にパワーポイントの内容を記入し,講義ノートを作成する。授業に関する資料がある場合は適宜配布する。授業の内容によっては,事例を検討する。検討後は,検討事項を共有する。講義の最後に復習プリントを実施する。試験において重要な内容となるため,実施後,回答を公開する。また,リアクションペーパーの記入時間を設け,授業に関する感想と疑問点(疑問点はある場合のみ)を記入する。リアクションペーパーに寄せられた質問については,次回の講義の冒頭に全体へフィードバックする(ただし,個別的質問に関しては,その内容を吟味し,その都度対応する)。また,第9回の授業では,法務教官をお呼びし,日々の業務内容や受刑者へのアプローチを紹介してもらい,矯正施設における矯正教育や非行や犯罪からの立ち直り支援についての理解を深める。
オフィス・アワー
【水曜日】3・4限(会議日は除く)、【木曜日】昼休み(前期のみ)、3・4限(後期のみ)、【金曜日】2・3時(前期のみ)、3限(後期のみ)
科目コード
PSC620
学年・期
1年・後期
科目名
犯罪心理学概論(司法・犯罪心理学)
単位数
4
授業形態
講義
必修・選択
必修
学習時間
【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目
心理学概論
展開科目
捜査心理学 矯正心理学 被害者心理学 他
関連資格
公認心理師、認定心理士
担当教員名
山脇望美
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
犯罪類型①(暴力犯罪・連続殺人・女性による連続殺人)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第1回の授業では,犯罪類型の一部である暴力殺人と連続殺人,女性による殺人について理解を深める。暴力犯罪は,①計画的で制御されるもの,②衝動的で制御されていないものに大きく分けられる。また,連続殺人(serial murder)は,殺人事件の中でも,最も凶悪でかつ捜査が困難なものを示す。さらに,女性の連続殺人には,黒い未亡人型連続殺人(black widow)と死の天使型(death angel)を示す。これらの犯罪分類に関する特徴を複数の実際の事件に基づきながら理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.64-66.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.66-71.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.1-16.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.72-74.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.17-26.
コマ主題細目
① 暴力犯罪 ② 連続殺人 ③ 女性による連続殺人
細目レベル
① 暴力犯罪は,①計画的で制御されるもの,②衝動的で制御されていないものに大きく分けることができる。さらに,衝動的で制御されていないタイプの暴力は,さらに2種類に分類することができる。一つは抑制欠如型(undercontrol)と呼ばれる。これは,ストレスや欲求不満がそのまま抑制されずに暴力に結びつく。このタイプの加害者は,外向的で,普段から怒りやすくちょっとしたことで暴力を振るい,問題児と思われている。一方で,抑制過剰型(overcontrol)は,感情を押さえ込むタイプである,それゆえ,このタイプの人は周囲から一見,大人しく模範的な人物であると捉えられる。しかし,この抑制された怒りがある程度蓄積されると,爆発的に放出される危険性がある。「暴力犯罪」では,暴力犯罪の定義やそれぞれのタイプの特徴について学ぶ。
② 連続殺人(serial murder)は,殺人事件の中でも,最も凶悪でかつ捜査が困難なものを示す。これは,1人(まれに2人)の犯人が連続して多くの被害者を殺害するタイプの犯罪である。一度に殺害されるのは,1〜2人程度であり,しばらく時間をあけてから,次の殺害が行われ,これが繰り返されるのが特徴である。殺人と殺人の間の期間を冷却期間と呼ぶ。一般の殺人事件の多くは,被害者と加害者の間に恋愛や金銭のトラブルがある,それに起因する恨みが事件の大きな動機になっている。このように被害者と加害者に事前のつながりがある場合,犯人を見つけるのはそれほど難しくない。被害者とトラブルになっている人を探せば,その人物が犯人である可能性が大きいからである。ところが,連続殺人の場合,被害者は行きずりの人物であることが多い。そのため,捜査も困難になりがちである。「連続殺人」では,秩序型連続殺人者と無秩序型連続殺人者の特徴について学ぶ。また,連続殺人におけるイマジネーション(空想)の役割についても理解する。
③ 女性の連続殺人については,2つの特徴がある。1つ目は,黒い未亡人型連続殺人(black widow)であり,主に経済的な目的で資産家と結婚し資産家を殺害してその財産を奪うものである。生命保険制度の発達とともに,被害者は生命保険をかけることができれば誰でも良いという形に変化してきた。手口としては,毒殺が一般的である(日本では,アルコールを飲ませて風呂や海で溺死させるパターンや,薬物を大量摂取させて殺害するパターンなどがよく使用される)。2つ目は,死の天使型(death angel)であり,殺人犯人は看護師である。犯人は,自分の患者の容態を薬物などによってわざと悪化させ,自分で救命措置や献身的な介護を行うが,この過程で何人もの犠牲者が出てしまう。「女性の連続殺人」では,実際の事件の事例を紹介しながら黒い未亡人型連続殺人(black widow)と死の天使型(death angel)について理解する。
キーワード
① 暴力殺人 ② 連続殺人 ③ 冷却期間 ④ 黒い未亡人型連続殺人 ⑤ 死の天使型
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである暴力殺人,連続殺人,冷却期間,黒い未亡人型連続殺人,死の天使型について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪類型の一部である暴力殺人と連続殺人,女性による殺人について理解を深める。③これらの理解により,暴力犯罪の定義やそれぞれのタイプの特徴について理解を深める。また,秩序型連続殺人者と無秩序型連続殺人者の特徴や,連続殺人におけるイマジネーション(空想)の役割についても理解を深める。さらに,実際の事件の事例により,黒い未亡人型連続殺人(black widow)と死の天使型(death angel)について理解を深める。
2
犯罪類型①(暴力犯罪・連続殺人・女性による連続殺人)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第1回の授業では,犯罪類型の一部である暴力殺人と連続殺人,女性による殺人について理解を深める。暴力犯罪は,①計画的で制御されるもの,②衝動的で制御されていないものに大きく分けられる。また,連続殺人(serial murder)は,殺人事件の中でも,最も凶悪でかつ捜査が困難なものを示す。さらに,女性の連続殺人には,黒い未亡人型連続殺人(black widow)と死の天使型(death angel)を示す。これらの犯罪分類に関する特徴を複数の実際の事件に基づきながら理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.64-66.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.66-71.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.1-16.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.72-74.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.17-26.
コマ主題細目
① 抑制欠如型 ② 冷却期間 ③ 黒い未亡人型連続殺人
細目レベル
① 暴力犯罪には,①計画的で制御されるもの(保険金を得るために計画的に配偶者を殺害,日頃から恨んでいる知人を殺害するために,銃を調達して撃ち殺す)と②衝動的で制御されていないもの(酒に酔って喧嘩し,暴力がエスカレートして殺害,夫婦喧嘩で刃物を持ち出し,殺傷)がある。②衝動的で制御されていないものには,2種類の型に分類される。抑制欠如型(undercontrol)は,ストレスや欲求不満がそのまま抑制されずに暴力に結びつく。このタイプの人は,外向的で,普段から怒りやすくちょっとしたことで暴力を振るい,問題児である。一方で,抑制過剰型(overcontrol)は,感情を押さえ込むタイプで,このタイプの人は,周囲から一見,大人しく模範的な人物であると捉えられる。このように,暴力犯罪の類型について理解する。
② 殺人と殺人の間の期間を冷却期間と呼ぶ。一般の殺人事件の多くは,被害者と加害者の間に恋愛や金銭のトラブルがある,それに起因する恨みが事件の大きな動機になっている。このように被害者と加害者に事前のつながりがある場合,犯人を見つけるのはそれほど難しくない。被害者とトラブルになっている人を探せば,その人物が犯人である可能性が大きいからである。ところが,連続殺人の場合,被害者は行きずりの人物であることが多い。そのため,捜査も困難になりがちである。「連続殺人」では,秩序型連続殺人者と無秩序型連続殺人者の特徴について学ぶ。また,連続殺人におけるイマジネーション(空想)の役割についても理解する。連続殺人の殺人犯人は,何度も頭の中でリハーサルした行為を実現させるためにミスしにくく,回数を重ねるごとに熟練してくるため,ミスを犯しにくく,検挙されにくいといった特徴があることも理解する。
③ 生命保険制度の発達とともに,被害者は生命保険をかけることができれば誰でも良いという形に変化してきた。手口としては,毒殺が一般的である(日本では,アルコールを飲ませて風呂や海で溺死させるパターンや,薬物を大量摂取させて殺害するパターンなどがよく使用される)。2つ目は,死の天使型(death angel)であり,殺人犯人は看護師である。犯人は,自分の患者の容態を薬物などによってわざと悪化させ,自分で救命措置や献身的な介護を行うが,この過程で何人もの犠牲者が出てしまう。「女性の連続殺人」では,実際の事件の事例を紹介しながら黒い未亡人型連続殺人(black widow)と死の天使型(death angel)について理解する。さらに,ミュンヒハウゼン症候群(疾病利得のために自らが病気になったフリをする虚偽性障害)や代理ミュンヒハウゼン症候群(自分の子どもを実際に病気にすることによって疾病利得を得る行動)についても理解する。
キーワード
① 抑制欠如型 ② 抑制過剰型 ③ イマジネーション ④ 毒殺 ⑤ 薬物
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである暴力殺人,連続殺人,冷却期間,黒い未亡人型連続殺人,死の天使型について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪類型の一部である暴力殺人と連続殺人,女性による殺人について理解を深める。③これらの理解により,暴力犯罪の定義やそれぞれのタイプの特徴について理解を深める。また,秩序型連続殺人者と無秩序型連続殺人者の特徴や,連続殺人におけるイマジネーション(空想)の役割についても理解を深める。さらに,実際の事件の事例により,黒い未亡人型連続殺人(black widow)と死の天使型(death angel)について理解を深める。
3
犯罪類型②(大量殺人・テロリズム)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第2回の授業では,犯罪類型の一部である大量殺人とテロリズムについて理解を深める。大量殺人とは,一人の犯人が同時に1つの場所で多数の人を殺害するタイプの殺人である。テロリズム(terrorism)は,一般大衆の恐怖心を引き起こすことによって,特定の政治的な目的を達成するための手段として定義される暴力行為のことを示す。これらの犯罪分類に関する特徴を複数の実際の事件に基づきながら理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.74-78.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.27-36.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.78-80.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.37.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.80-84.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.38-50.
コマ主題細目
① 大量殺人 ② テロリズム ③ 政治テロリズム
細目レベル
① 大量殺人とは,一人の犯人が同時に1つの場所で多数の人を殺害するタイプの殺人である。FBIでは,一度に4人以上の人を殺すことと定義している。日本では,これほどの事件は少ないため,一度に3人以上とか2人以上が死傷した場合などと定義することが多い。フォックスとレビンは,大量殺人事件を犯人の動機に基づき,復讐型(revenge),パワー型(power),誠実型(loyalty),利益型(profit),テロ型(terror)の5つに分類している。日本では,日本の大量殺人事件を犯人の行動とその属性に注目し,無差別大量殺傷型,一家心中型,凶悪型の3つに分類している。「大量殺人」では,大量殺人の現状や無差別大量殺傷事件の原因と行動パターンの共通性について学ぶ。また,代表的な無差別大量殺傷事件についても学ぶ。
② テロリズム(terrorism)は,一般大衆の恐怖心を引き起こすことによって,特定の政治的な目的を達成するための手段として定義される暴力行為のことを示す。大量殺人が犯人のストレスや不満の直接的な表出という個人的な犯罪であるのに対して,テロリズムは,個人的動機というよりは,なんらかの「社会的大義」が動機として存在しているのが特徴である。テロ行為は,具体的に大量殺人,爆破,銃の乱射,要人暗殺,人質立てこもり,ハイジャック,誘拐,脅迫などの様々な方法がとられる。これらの行為を実行するのは,個人であることが多いが,その背景にはその個人が属している大義を持った集団や組織がある。同じ集団に属しているならば,実行者が異なってもその動機や犯行パターンは類似したものになる。「テロリズム」では,実行者個人の所属集団の思想やテロリストについて学ぶ。
③ 政治的なテロ行為は,正義を実現するために結果的には必要な行為であったこともある。例えば,大国の支配や独裁政治を打ち倒すために行われるテロリズムなどは歴史的には正義として語られる場合も多くある。しかし,テロ行為は,その実行に当たって無関係の人々が巻き込まれることも多く,行為自体は犯罪であることは間違いない。このような政治テロリズムには,左翼テロと右翼テロがある。左翼集団は,社会主義や共産主義を実現するための組織であり,右翼集団は,伝統文化を重視した国家を樹立する思想を持つ組織である。「政治テロリズム」では,日本の左翼集団のテロリズムと右翼集団のテロリズムについて学ぶ。また,宗教問題や民族問題の絡んだテロリズムについても学ぶ。最後に,最近のテロリズムの特徴についても学び,テロリズムのメカニズムを理解していく。
キーワード
① 大量殺人 ② テロリズム ③ 政治的テロリズム ④ 左翼集団 ⑤ 右翼集団
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである大量殺人,テロリズム,政治的テロリズム,左翼集団,右翼集団について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪類型の一部である大量殺人とテロリズムについて理解を深める。③これらの理解により,大量殺人の現状や無差別大量殺傷事件の原因と行動パターンの共通性や,代表的な無差別大量殺傷事件について理解を深める。また,実行者個人の所属集団の思想やテロリストについても理解を深める。さらに,日本の左翼集団のテロリズムと右翼集団のテロリズムについて理解を深める。また,宗教問題や民族問題の絡んだテロリズムや,最近のテロリズムの特徴についても学び,テロリズムのメカニズムについての理解を深める。
4
犯罪類型②(大量殺人・テロリズム)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第2回の授業では,犯罪類型の一部である大量殺人とテロリズムについて理解を深める。大量殺人とは,一人の犯人が同時に1つの場所で多数の人を殺害するタイプの殺人である。テロリズム(terrorism)は,一般大衆の恐怖心を引き起こすことによって,特定の政治的な目的を達成するための手段として定義される暴力行為のことを示す。これらの犯罪分類に関する特徴を複数の実際の事件に基づきながら理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.74-78.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.27-36.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.78-80.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.37.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.80-84.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.38-50.
コマ主題細目
① 復讐型 ② 社会的大義 ③ 伝統文化
細目レベル
① FBIでは,一度に4人以上の人を殺すことと定義している。日本では,これほどの事件は少ないため,一度に3人以上とか2人以上が死傷した場合などと定義することが多い。フォックスとレビンは,大量殺人事件を犯人の動機に基づき,復讐型(revenge),パワー型(power),誠実型(loyalty),利益型(profit),テロ型(terror)の5つに分類している。日本では,日本の大量殺人事件を犯人の行動とその属性に注目し,無差別大量殺傷型,一家心中型,凶悪型の3つに分類している。「大量殺人」では,大量殺人の現状や無差別大量殺傷事件の原因と行動パターンの共通性について学ぶ。また,日中,刃物を使用して,街中や会社,学校,飲食店などの公共の場所で自分と面識のない人間を無差別に殺傷する無差別大量殺傷事件についても学ぶ。
② テロリズムの定義は,2013年に成立した。政治上その他の主義主張に基づき,国家もしくは他人にこれを強要し,又は社会に不安もしくは恐怖を与える目的で人を殺傷し,又は重要な施設その他の物を破壊するための活動である。テロリズム(terrorism)は,一般大衆の恐怖心を引き起こすことによって,特定の政治的な目的を達成するための手段として定義される暴力行為のことを示す。大量殺人が犯人のストレスや不満の直接的な表出という個人的な犯罪であるのに対して,テロリズムは,個人的動機というよりは,なんらかの「社会的大義」が動機として存在しているのが特徴である。テロ行為は,具体的に大量殺人,爆破,銃の乱射,要人暗殺,人質立てこもり,ハイジャック,誘拐,脅迫などの様々な方法がとられる。これらの行為を実行するのは,個人であることが多いが,その背景にはその個人が属している大義を持った集団や組織がある。同じ集団に属しているならば,実行者が異なってもその動機や犯行パターンは類似したものになる。「テロリズム」では,実行者個人の所属集団の思想やテロリストについて学ぶ。
③ テロ行為は,その実行に当たって無関係の人々が巻き込まれることも多く,行為自体は犯罪であることは間違いない。このような政治テロリズムには,左翼テロと右翼テロがある。左翼集団は,社会主義や共産主義を実現するための組織であり,右翼集団は,伝統文化を重視した国家を樹立する思想を持つ組織である。「政治テロリズム」では,日本の左翼集団のテロリズムと右翼集団のテロリズムについて学ぶ。また,宗教問題や民族問題の絡んだテロリズムについても学ぶ。新興宗教は,教祖の影響力が非常に大きく,教祖が社会的に追い詰められた場合にテロリズムや集団自殺が引き起こされるため,教祖の個人的な動機に基づく犯罪についても理解する。
キーワード
① パワー型 ② 利益型 ③ テロ型 ④ ハイジャック ⑤ 左翼集団
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである大量殺人,テロリズム,政治的テロリズム,左翼集団,右翼集団について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪類型の一部である大量殺人とテロリズムについて理解を深める。③これらの理解により,大量殺人の現状や無差別大量殺傷事件の原因と行動パターンの共通性や,代表的な無差別大量殺傷事件について理解を深める。また,実行者個人の所属集団の思想やテロリストについても理解を深める。さらに,日本の左翼集団のテロリズムと右翼集団のテロリズムについて理解を深める。また,宗教問題や民族問題の絡んだテロリズムや,最近のテロリズムの特徴についても学び,テロリズムのメカニズムについての理解を深める。
5
犯罪類型③(性犯罪・ドメスティック・バイオレンス・ストーキング・虐待)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第3回の授業では,犯罪類型の一部である性犯罪,ドメスティック・バイオレンス,ストーキング,虐待について理解を深める。性犯罪の中でもレイプ(強姦)は,強制的に性行為(性行)を行う犯罪である。また,ドメスティック・バイオレンス(DV:Domestic Violence)とは,配偶者や内縁関係者間で起こる暴力行為,ハラスメント行為のことを示す。さらに,ストーキング(stalking)は,悪質なつきまとい行為を示す。最後に,虐待の中でも,子どもへの虐待とは,保護者が子どもに対してあらゆる種類の危害を与えること,危害の可能性に晒すこと,危害を及ぼすという脅しをすることなどを示す。これらの犯罪分類に関する特徴を実際の事件や研究事例,統計調査に基づきながら理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.86-101.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.51-62.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.63-73.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.49-57.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.104-108.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.89-94.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.108-115.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.75-87.
[細目レベル④]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.116-125.
コマ主題細目
① 性犯罪 ② ドメスティック・バイオレンス ③ ストーキング ④ 虐待
細目レベル
① レイプ(強姦)は,強制的に性行為(性行)を行う犯罪である。また,強制わいせつは,性行に至らないわいせつ行為を強制的に行う犯罪である。犯罪白書によれば,日本では,毎年1500軒程度のレイプ事件が報告されているが,これは実際に発生している数のごく一部である。刑法上の強姦罪は,男性の犯人から女性の被害者に対する場合のみ成立するが,犯罪心理学的には,同性間の性行もレイプとするのが一般的である。レイプには大きく分けて知人間レイプとストレンジャー・レイプがある。また,レイプ犯は,怒り報復型,搾取型,補償型,サディステック型がある。「性犯罪」では,レイプの分類と犯人像について学び,レイプ神話やセカンド・レイプについて理解する。また,子どもに対する性犯罪の被害場所や再犯についても学ぶ。
② 恋人間における同様の行為は,デート・バイオレンス(date violence)と呼ばれる。DVには,殴る蹴るなどの身体的暴力のほかに,性的虐待や暴言や恫喝,脅迫,無視,行動の監視,服装・髪型の強要,異常な嫉妬などの心理的・社会的虐待,生活費を渡さない,給料を全て搾取するといった経済的虐待などがある。また,ドメスティック・バイオレンスには,後に述べるストーキングを伴う場合も少なくない。ドメスティック・バイオレンスを取り締まる法律としては,2001年に施行された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」がある。これは,主に配偶者からの暴力的な虐待を対象として,接近禁止や退去命令が出されるようになっている。しかし,この法律は,身体的な虐待に限られているなどの問題点も多い。そこで,「ドメスティック・バイオレンス」では,ドメスティック・バイオレンスの原因や離脱の難しさ,対処法略などについて学ぶ。
③ ストーキング(stalking)は,悪質なつきまとい行為を示す。大きく分けて,恋愛感情に基づくものと増悪感情に基づくものが存在する。恋愛感情に基づくストーキング行為は,長い間犯罪と認知されていなかった。また,増悪感情に基づくストーキングも,行為自体は比較的軽微な嫌がらせ行為であり,軽犯罪法などにしか触れないなどの理由から,警察も重要視していなかった。しかし,被害者がストーカーに殺害される事件がいくつか発生するようになり,次第に社会的な問題となりストーキング行為を規制する法律が作られていった。日本では,桶川女子大生殺害事件がストーカー規制法を施行するきっかけとなった。「ストーキング」では,ストーカーの特性やストーカーの分類について学ぶ。そして,ストーカーの危険性予測について理解する。
④ 虐待には,身体的虐待,性的虐待,ネグレクト,心理的虐待がある。特に,近年,児童相談所における子ども虐待の取扱件数は,増加傾向にあり,深刻な社会問題となっている。「虐待」では,子どもに対する身体的虐待とその原因,性的虐待,ネグレクト,心理的虐待について学ぶ。また,代理によるミュンヒハウゼン症候群や虐待の連鎖についても理解する。代理によるミュンヒハウゼン症候群では,メアリー・バーグの事例やジュリー・グレゴリーの事例に基づいて学びを深める。虐待の連鎖については,「親から虐待されると子どもは虐待しやすくなるのか?」について理解する。さらに,身体的虐待,性的虐待,心理的虐待,経済的虐待,ネグレクトを主たる虐待とする高齢者虐待についても学ぶ。
キーワード
① レイプ(強姦) ② デート・バイオレンス(date violence) ③ ストーキング(stalking) ④ 代理によるミュンヒハウゼン症候群 ⑤ 虐待の連鎖
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードであるレイプ(強姦),デート・バイオレンス(date violence),ストーキング(stalking),代理によるミュンヒハウゼン症候群,虐待の連鎖について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪類型の一部である性犯罪,ドメスティック・バイオレンス,ストーキング,虐待について理解を深める。③これらの理解により,レイプの分類と犯人像について学び,レイプ神話やセカンド・レイプについて理解を深める。また,子どもに対する性犯罪の被害場所や再犯についても理解を深める。さらに,ドメスティック・バイオレンスの原因や離脱の難しさ,対処法略などについて理解を深める。加えて,ストーカーの特性やストーカーの分類,ストーカーの危険性予測について理解を深める。最後に,子どもに対する身体的虐待とその原因,性的虐待,ネグレクト,心理的虐待,代理によるミュンヒハウゼン症候群や虐待の連鎖についても理解を深める。
6
犯罪類型③(性犯罪・ドメスティック・バイオレンス・ストーキング・虐待)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第3回の授業では,犯罪類型の一部である性犯罪,ドメスティック・バイオレンス,ストーキング,虐待について理解を深める。性犯罪の中でもレイプ(強姦)は,強制的に性行為(性行)を行う犯罪である。また,ドメスティック・バイオレンス(DV:Domestic Violence)とは,配偶者や内縁関係者間で起こる暴力行為,ハラスメント行為のことを示す。さらに,ストーキング(stalking)は,悪質なつきまとい行為を示す。最後に,虐待の中でも,子どもへの虐待とは,保護者が子どもに対してあらゆる種類の危害を与えること,危害の可能性に晒すこと,危害を及ぼすという脅しをすることなどを示す。これらの犯罪分類に関する特徴を実際の事件や研究事例,統計調査に基づきながら理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.86-101.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.51-62.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.63-73.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.49-57.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.104-108.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.89-94.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.108-115.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.75-87.
[細目レベル④]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.116-125.
コマ主題細目
① レイプ ② デート・バイオレンス ③ ストーカー ④ 代理によるミュンヒハウゼン症候群
細目レベル
① 法律が改定されたことにより,従来の強姦が強制性交等となった。被害者の性別を問わなくなり,性交(姦淫)に加えて肛門性交及び口腔性交をも対象となった。また,18歳未満の者を監護する者によるわいせつ行為や性交等が処罰される。さらに,強制わいせつ及び準強制わいせつ並びに強制性交等及び準強制性交等を統合し,不同意わいせつと示されるようになった。また,非親告罪となり,被害者等からの告訴がなくても起訴できる罪となった。このように法律の改正により変化した不同意わいせつについて講義していく。
② DVには,殴る蹴るなどの身体的暴力のほかに,性的虐待や暴言や恫喝,脅迫,無視,行動の監視,服装・髪型の強要,異常な嫉妬などの心理的・社会的虐待,生活費を渡さない,給料を全て搾取するといった経済的虐待などがある。また,ドメスティック・バイオレンスには,後に述べるストーキングを伴う場合も少なくない。ドメスティック・バイオレンスを取り締まる法律としては,2001年に施行された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」がある。これは,主に配偶者からの暴力的な虐待を対象として,接近禁止や退去命令が出されるようになっている。DVが起こる原因について講義する。
③ 恋愛感情に基づくストーキング行為は,長い間犯罪と認知されていなかった。また,増悪感情に基づくストーキングも,行為自体は比較的軽微な嫌がらせ行為であり,軽犯罪法などにしか触れないなどの理由から,警察も重要視していなかった。しかし,被害者がストーカーに殺害される事件がいくつか発生するようになり,次第に社会的な問題となりストーキング行為を規制する法律が作られていった。日本では,桶川女子大生殺害事件がストーカー規制法を施行するきっかけとなった。「ストーキング」では,ストーカーの特性やストーカーの分類について学ぶ。そして,ストーカーの危険性予測について理解する。さらに,ストーカー規制法も学ぶ。
④ 「虐待」では,子どもに対する身体的虐待とその原因,性的虐待,ネグレクト,心理的虐待について学ぶ。また,代理によるミュンヒハウゼン症候群や虐待の連鎖についても理解する。代理によるミュンヒハウゼン症候群では,メアリー・バーグの事例やジュリー・グレゴリーの事例に基づいて学びを深める。虐待の連鎖については,「親から虐待されると子どもは虐待しやすくなるのか?」について理解する。さらに,身体的虐待,性的虐待,心理的虐待,経済的虐待,ネグレクトを主たる虐待とする高齢者虐待についても学ぶ。ネグレクトは,消極的ネグレクトと積極的ネグレクトについて学ぶ。
キーワード
① 強制わいせつ ② 怒り報復型 ③ 搾取型 ④ 接近禁止 ⑤ 児童相談所
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードであるレイプ(強姦),デート・バイオレンス(date violence),ストーキング(stalking),代理によるミュンヒハウゼン症候群,虐待の連鎖について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪類型の一部である性犯罪,ドメスティック・バイオレンス,ストーキング,虐待について理解を深める。③これらの理解により,レイプの分類と犯人像について学び,レイプ神話やセカンド・レイプについて理解を深める。また,子どもに対する性犯罪の被害場所や再犯についても理解を深める。さらに,ドメスティック・バイオレンスの原因や離脱の難しさ,対処法略などについて理解を深める。加えて,ストーカーの特性やストーカーの分類,ストーカーの危険性予測について理解を深める。最後に,子どもに対する身体的虐待とその原因,性的虐待,ネグレクト,心理的虐待,代理によるミュンヒハウゼン症候群や虐待の連鎖についても理解を深める。
7
犯罪類型④(窃盗・強盗・放火)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第4回の授業では,犯罪類型の一部である窃盗と強盗,放火について理解を深める。窃盗は,他人の財物を摂取する犯罪であり,強盗は,暴行または脅迫を用いて他人の財物を強取する犯罪である。放火は,住居,車,ゴミ置場,掲示板,公園や空き地などに火をつける犯罪行為である。これらの犯罪分類に関する特徴を実際の事件に基づきながら理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.128-133.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.134-140.
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.143-148.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.140-144.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.95-104.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.39-47.
コマ主題細目
① 窃盗 ② 強盗 ③ 放火
細目レベル
① 窃盗は,他人の財物を摂取する犯罪である。住人の住居に侵入して窃盗を行う侵入窃盗や,店舗で陳列されている商品を盗む万引き,車の中にある現金などを窃取する車上狙い,その他置き引き,すり,ひったくりがこれに当たる。窃盗は,全ての犯罪の中で最も数の多い犯罪である。犯罪統計などを見るときに注意しなければならないのは,他の犯罪に比べて窃盗の犯罪数が大きいために,犯罪全体の傾向がこの数によって左右される。「窃盗」では,特に,侵入窃盗(住人の住居,会社や事務所などに侵入して金品を盗む犯罪)について理解を深める。特に,侵入窃盗犯人の行動についても学ぶ。また,内部窃盗(会社,店舗や学校などにおいてその成員によって別の成員,あるいは会社など組織の金銭や商品が窃取される窃盗),万引き(小売店の店先から商品を盗み出す行為)についての理解を深める。
② 強盗は,暴行または脅迫を用いて他人の財物を強取する犯罪である。銀行やコンビニエンスストアなどの店舗に武器を持って侵入し,店員を脅して金を取るものや,一般の住居に侵入して,家人に暴力をふるって家の現金などを盗むものがある。また,ひったくり犯人がひったくりの際に相手に怪我をさせてしまった場合も強盗となる。海外では,旅行者や通行人に武器を突きつけて財布や宝飾品を奪う路上強盗が大きな問題となっている。「強盗」では,武装強盗の行動パターンの分析について学ぶ。また,路上強盗(路上で通行人に対して強盗を行い,金銭などを強取する犯罪)や銀行強盗・金融機関強盗(消費者金融などの金融機関を狙う犯罪)について学ぶ。さらに,ホワイトカラー犯罪についての理解も深める。
③ 放火は,住居,車,ゴミ置場,掲示板,公園や空き地などに火をつける犯罪行為である。火は放火犯のコントロールの及ばないほど大きくなることがあり,特に,住居対象の場合は,被害者を殺害することになる危険で凶悪な犯罪である。このような放火は,「弱者の犯罪」と呼ばれ,社会的弱者であっても容易に用いることができるとされる。「放火」では,放火犯人の分類と動機について学ぶ。特に,放火犯人の分類では,破壊のための放火,興奮を得るための放火,復讐のための放火,他の犯罪の隠蔽のための放火,利得のための放火,過激派による放火について理解を深める。また,子どもによる放火と犯行場面の環境と対象,連続放火についても理解を深める。子どもによる放火では,好奇心タイプ,クライシスタイプ,バンダリズム・非行タイプ,逃避タイプ,病理タイプについて学ぶ。
キーワード
① 侵入窃盗 ② 内部窃盗 ③ 路上強盗 ④ ホワイトカラー犯罪 ⑤ 破壊のための放火
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである侵入窃盗,内部窃盗,路上強盗,ホワイトカラー犯罪,破壊のための放火について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪類型の一部である窃盗と強盗,放火について理解を深める。③これらの理解により,侵入窃盗や,内部窃盗,万引きについて理解を深める。また,路上強盗や銀行強盗・金融機関強盗についても理解を深める。さらに,放火犯人の分類では,破壊のための放火,興奮を得るための放火,復讐のための放火,他の犯罪の隠蔽のための放火,利得のための放火,過激派による放火について理解を深める。特に,子どもによる放火では,好奇心タイプ,クライシスタイプ,バンダリズム・非行タイプ,逃避タイプ,病理タイプについての理解も深める。
8
犯罪類型④(窃盗・強盗・放火)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第4回の授業では,犯罪類型の一部である窃盗と強盗,放火について理解を深める。窃盗は,他人の財物を摂取する犯罪であり,強盗は,暴行または脅迫を用いて他人の財物を強取する犯罪である。放火は,住居,車,ゴミ置場,掲示板,公園や空き地などに火をつける犯罪行為である。これらの犯罪分類に関する特徴を実際の事件に基づきながら理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.128-133.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.134-140.
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.143-148.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.140-144.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.95-104.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.39-47.
コマ主題細目
① すり ② ひったくり犯人 ③ 放火犯人の分類
細目レベル
① 住人の住居に侵入して窃盗を行う侵入窃盗や,店舗で陳列されている商品を盗む万引き,車の中にある現金などを窃取する車上狙い,その他置き引き,すり,ひったくりがこれに当たる。窃盗は,全ての犯罪の中で最も数の多い犯罪である。犯罪統計などを見るときに注意しなければならないのは,他の犯罪に比べて窃盗の犯罪数が大きいために,犯罪全体の傾向がこの数によって左右される。「窃盗」では,特に,侵入窃盗(住人の住居,会社や事務所などに侵入して金品を盗む犯罪)について理解を深める。また,不法領得の意思など窃盗に関する法律用語についても理解する。
② 銀行やコンビニエンスストアなどの店舗に武器を持って侵入し,店員を脅して金を取るものや,一般の住居に侵入して,家人に暴力をふるって家の現金などを盗むものがある。また,ひったくり犯人がひったくりの際に相手に怪我をさせてしまった場合も強盗となる。海外では,旅行者や通行人に武器を突きつけて財布や宝飾品を奪う路上強盗が大きな問題となっている。「強盗」では,武装強盗の行動パターンの分析について学ぶ。また,路上強盗(路上で通行人に対して強盗を行い,金銭などを強取する犯罪)や銀行強盗・金融機関強盗(消費者金融などの金融機関を狙う犯罪)について学ぶ。さらに,ホワイトカラー犯罪についての理解も深める。取調べ可視化の対象外となっているこの犯罪の限界点についても講義する。
③ 放火は,「弱者の犯罪」と呼ばれ,社会的弱者であっても容易に用いることができるとされる。「放火」では,放火犯人の分類と動機について学ぶ。特に,放火犯人の分類では,破壊のための放火,興奮を得るための放火,復讐のための放火,他の犯罪の隠蔽のための放火,利得のための放火,過激派による放火について理解を深める。また,子どもによる放火と犯行場面の環境と対象,連続放火についても理解を深める。子どもによる放火では,好奇心タイプ,クライシスタイプ,バンダリズム・非行タイプ,逃避タイプ,病理タイプについて学ぶ。また,その背景にある原因についても講義する。
キーワード
① 万引き ② 銀行強盗 ③ 弱者の犯罪 ④ クライシスタイプ ⑤ バンダリズム
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである侵入窃盗,内部窃盗,路上強盗,ホワイトカラー犯罪,破壊のための放火について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪類型の一部である窃盗と強盗,放火について理解を深める。③これらの理解により,侵入窃盗や,内部窃盗,万引きについて理解を深める。また,路上強盗や銀行強盗・金融機関強盗についても理解を深める。さらに,放火犯人の分類では,破壊のための放火,興奮を得るための放火,復讐のための放火,他の犯罪の隠蔽のための放火,利得のための放火,過激派による放火について理解を深める。特に,子どもによる放火では,好奇心タイプ,クライシスタイプ,バンダリズム・非行タイプ,逃避タイプ,病理タイプについての理解も深める。
9
各種犯罪類型とパーソナリティ障害
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第5回の授業では,各種犯罪類型の特徴とパーソナリティ障害について学ぶ。犯罪行為は,犯罪容態や被害法益を主な基準として,類型する。犯罪類型では,窃盗犯,粗暴犯,性犯罪,重大犯罪(凶悪犯),薬物犯について取り上げ,それぞれの犯罪の特徴について学ぶ。また,犯罪に至るパーソナリティ要因の一つとしてパーソナリティ障害に着目する。パーソナリティ障害では,精神病質者,反社会性パーソナリティ障害,素行症(素行障害)について学ぶ。そして,パーソナリティ障害を抱える者への心理的支援に関わる際の留意点についても理解する。さらに,司法・犯罪分野における嗜癖や依存の問題についても学ぶ。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 121-130.
[細目レベル②]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 131-135.
[細目レベル③]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 163-178.
コマ主題細目
① 各種犯罪類型 ② パーソナリティ障害 ③ 嗜癖や依存
細目レベル
① 「各種犯罪類型」では,窃盗犯,粗暴犯,性犯罪,重大犯罪(凶悪犯),薬物犯について学ぶ。他に属する所有物を勝手に自分のものにする窃盗犯においては,生活上の必要から,無規律,情緒的問題性に根ざしたものといった観点から学ぶ。障害,暴行,脅迫,恐喝,凶器準備集合などに代表され,身体的,精神的な暴力に訴える粗暴犯においては,暴力に至った動機について,1:回避・防衛動機,2:影響・強制動機,3:制裁・報復動機,4:同一性・自己呈示動機の観点から学ぶ。また,粗暴犯に対するアプローチとしてアンガーマネジメントについても学ぶ。同意のない相手に対して性的目的を持った行為を行う性犯罪においては,性犯罪の下位類型や介入の際の留意点等について学ぶ。殺人などの被害者に極めて重大な危害を及ぼす重大犯罪(凶悪犯)では,日本における凶悪犯の現状について学ぶ。大麻や覚せい剤などを違法に扱ったり使用したりする行為を行なった薬物犯においては,矯正プログラムの特徴などについて学ぶ。
② 「パーソナリティ障害」では,精神疾患や脳器質性病態ではないものの,パーソナリティ傾向が著しく偏り,認知,感情,行動などが非適応的になった場合を示す。特に,司法・犯罪領域においては,反社会的なパーソナリティは,直接的あるいは間接的に犯罪誘発性要因の一つとして見なされるだけでなく,直接的な犯罪行為の誘発的要因とみなされない場合でも,再犯防止または社会復帰のために,教育治療や支援の上で着目する要因である。そこで,パーソナリティ障害として,精神病質,反社会性パーソナリティ障害,素行症(素行障害)について学ぶ。また,パーソナリティ障害を抱える人々の心理支援を行う際の留意点についても学ぶ。
③ 犯罪や非行の「繰り返し」には,嗜癖や依存の問題が密接に関連していることが多い。そこで,「嗜癖や依存」では,物質使用障害,パラフィリア障害群,窃盗症などの精神疾患について学ぶ。物質関連障害は,いわゆる依存状態の物質使用障害と中毒や離脱症状が含まれ,飲酒をしていないと手が震えるなどの物質誘発性障害に分類される。そのため,物質関連障害は,薬物犯との関連が強いため,薬物犯にも着目しながら学ぶ。パラフィリア障害群は,異常な行動の指向性として求愛障害,異常な性的対象の嗜好性として小児性愛障害,フェティシズム障害,異性装障害に分類される。性犯罪との関連が強いことから,性犯罪にも着目しながら学ぶ。最後に,窃盗症(クレプトマニア)は,窃盗の衝動に抵抗できずに盗んでしまう症状を示す。窃盗犯との関連が強いため,窃盗犯に着目しながら学ぶ。これらを学んだのちに,嗜癖や依存を示す当事者へのアプローチ,その家族へのアプローチについても学ぶ。
キーワード
① 窃盗犯 ② 凶悪犯 ③ 反社会性パーソナリティ障害 ④ パラフィリア ⑤ クレプトマニア
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習・予習課題 予習:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである窃盗犯,凶悪犯,反社会性パーソナリティ障害,パラフィリア,クレプトマニアについて調べて理解を深める。
復習:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,各種犯罪類型,パーソナリティ障害,嗜癖や依存について理解を深める。③以上を学ぶことにより,犯罪類型についての理解を深める。そして,パーソナリティ障害では,精神病質者,反社会性パーソナリティ障害,素行症(素行障害)についての学びを深める。さらに,パーソナリティ障害を抱えるものへの心理的支援に関わる際の留意点や,司法・犯罪分野における嗜癖や依存の問題についての学びも深める。また,嗜癖や依存を示す当事者へのアプローチ,その家族へのアプローチについての学びも深める。
10
各種犯罪類型とパーソナリティ障害
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第5回の授業では,各種犯罪類型の特徴とパーソナリティ障害について学ぶ。犯罪行為は,犯罪容態や被害法益を主な基準として,類型する。犯罪類型では,窃盗犯,粗暴犯,性犯罪,重大犯罪(凶悪犯),薬物犯について取り上げ,それぞれの犯罪の特徴について学ぶ。また,犯罪に至るパーソナリティ要因の一つとしてパーソナリティ障害に着目する。パーソナリティ障害では,精神病質者,反社会性パーソナリティ障害,素行症(素行障害)について学ぶ。そして,パーソナリティ障害を抱える者への心理的支援に関わる際の留意点についても理解する。さらに,司法・犯罪分野における嗜癖や依存の問題についても学ぶ。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 121-130.
[細目レベル②]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 131-135.
[細目レベル③]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 163-178.
コマ主題細目
① 凶悪犯 ② 素行症 ③ パラフィリア
細目レベル
① 障害,暴行,脅迫,恐喝,凶器準備集合などに代表され,身体的,精神的な暴力に訴える粗暴犯においては,暴力に至った動機について,1:回避・防衛動機,2:影響・強制動機,3:制裁・報復動機,4:同一性・自己呈示動機の観点から学ぶ。また,粗暴犯に対するアプローチとしてアンガーマネジメントについても学ぶ。同意のない相手に対して性的目的を持った行為を行う性犯罪においては,性犯罪の下位類型や介入の際の留意点等について学ぶ。殺人などの被害者に極めて重大な危害を及ぼす重大犯罪(凶悪犯)では,日本における凶悪犯の現状について学ぶ。大麻や覚せい剤などを違法に扱ったり使用したりする行為を行なった薬物犯においては,矯正プログラムの特徴や矯正施設での取り組みについて学ぶ。
② 司法・犯罪領域においては,反社会的なパーソナリティは,直接的あるいは間接的に犯罪誘発性要因の一つとして見なされるだけでなく,直接的な犯罪行為の誘発的要因とみなされない場合でも,再犯防止または社会復帰のために,教育治療や支援の上で着目する要因である。そこで,パーソナリティ障害として,精神病質,反社会性パーソナリティ障害,素行症(素行障害)について学ぶ。また,パーソナリティ障害を抱える人々の心理支援を行う際の留意点についても学ぶ。DBDマーチなど臨床心理学的観点からのアプローチについても学ぶ。
③ 「嗜癖や依存」では,物質使用障害,パラフィリア障害群,窃盗症などの精神疾患について学ぶ。物質関連障害は,いわゆる依存状態の物質使用障害と中毒や離脱症状が含まれ,飲酒をしていないと手が震えるなどの物質誘発性障害に分類される。そのため,物質関連障害は,薬物犯との関連が強いため,薬物犯にも着目しながら学ぶ。パラフィリア障害群は,異常な行動の指向性として求愛障害,異常な性的対象の嗜好性として小児性愛障害,フェティシズム障害,異性装障害に分類される。性犯罪との関連が強いことから,性犯罪にも着目しながら学ぶ。最後に,窃盗症(クレプトマニア)は,窃盗の衝動に抵抗できずに盗んでしまう症状を示す。窃盗犯との関連が強いため,窃盗犯に着目しながら学ぶ。インターネット依存や買い物依存などについても学ぶ。
キーワード
① 性犯罪 ② 薬物犯 ③ 素行症 ④ 精神病質 ⑤ 小児性愛障害
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
復習・予習課題 予習:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである窃盗犯,凶悪犯,反社会性パーソナリティ障害,パラフィリア,クレプトマニアについて調べて理解を深める。
復習:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,各種犯罪類型,パーソナリティ障害,嗜癖や依存について理解を深める。③以上を学ぶことにより,犯罪類型についての理解を深める。そして,パーソナリティ障害では,精神病質者,反社会性パーソナリティ障害,素行症(素行障害)についての学びを深める。さらに,パーソナリティ障害を抱えるものへの心理的支援に関わる際の留意点や,司法・犯罪分野における嗜癖や依存の問題についての学びも深める。また,嗜癖や依存を示す当事者へのアプローチ,その家族へのアプローチについての学びも深める。
11
犯罪の生物学的原因
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第6回の授業では,犯罪の生物学的原因について理解を深める。犯罪の原因についてはじめて実証的な研究を行ったのは,精神病院や刑務所で長い臨床経験を持つイタリア人医学者のロンブローゾだった。彼は,刑務所に収監されている犯罪者と犯罪者でない人々とを比較し,その違いを明らかにすることによって,犯罪の原因を突き止めようと考えた。その後,犯罪の原因論は様々な形で発展していくこととなった。犯罪と遺伝では,家系研究,養子研究,双生児研究について理解する。また,ホルモンと犯罪では,テストステロンと攻撃性・犯罪について理解する。さらに,セロトニンと犯罪や条件づけと犯罪についても理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.2-12.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.5-10.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.12-16.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.16-18.
[細目レベル④]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.18-21.
コマ主題細目
① 犯罪と遺伝 ② ホルモンと犯罪 ③ 神経伝達物質と犯罪 ④ 条件づけと犯罪
細目レベル
① 「犯罪行動は遺伝するのか,それとも環境の中で学習されるのか」というものがある。この問題を検討するための方法として,①家系研究,②養子研究,③双生児研究がある。家系研究は,犯罪者を輩出する家系を見つけ出すことによって,犯罪の遺伝規定性を示そうとする方法論である。養子研究では,幼い頃に養子に出された子どもを追跡調査して,その子どもが犯罪者になったかどうかということと,実親の犯罪傾向,育ての親の犯罪傾向を比較するというアプローチをする。双生児研究は,一卵性双生児と二卵性双生児の類似性の程度を調べることによって,ある特性の遺伝規定性を調べる方法である。「犯罪と遺伝」では,「犯罪行動は遺伝するのか,それとも環境の中で学習されるのか」という観点から,①家系研究,②養子研究,③双生児研究について学ぶ。
② 現在の犯罪における生物学的な要因の研究は,犯罪行動に影響している生物学的な対応物を発見することが中心となっている。この領域は,今まで多くの要因について研究されてきた。ホルモン,神経伝達物質,染色体,体内微量金属などがその例である。中でも注目されることが多いのがホルモン(hormone)の要因である。ホルモンは,内分泌器官で合成,分泌され,他の標的器官の機能を促進・抑制し,外界の変化に対して生物体の内部機能を調整する役割を持つ物質である。「ホルモンと犯罪」では,テストステロン(testosterone)と攻撃性・犯罪やテストステロンの複雑な効果について学ぶ。特に,テストステロンが多いから攻撃的になるというわけではなく,社会的な地位がテストステロン濃度を変化させることが明らかになっていることについて学ぶ。
③ 神経伝達物質は,ニューロン(神経細胞)とニューロンの間の化学伝達を担う物質だが,これは人間の精神活動と密接に関係していることが指摘されている。例えば,精神疾患の多くはこの神経伝達物質の異常と関連していることが分かっている。神経伝達物質の中には,ドーパミンやノルエピネフリンなどの様々なものが存在するが,その中でも犯罪や暴力との関係で注目されているのはセロトニン(serotonin)と呼ばれる。セロトニンは,中枢神経系の情報伝達を安定化させる機能を持っていると考えられている神経伝達物質である。このセロトニンがうまく働かないことによって,攻撃性が増加すると考えれている。「神経伝達物質と犯罪」では,セロトニンと犯罪についていくつかの研究を紹介しながら学ぶ。
④ 犯罪傾向は,その人の条件づけしやすさに関する個人差と密接に関係していると考える。例えば,悪いことをすると怒られたり,刑務所に入れられるなどの罰を受ける。これによって,悪いこと(行動)が罰と結びつき,悪いことを行わないようになっていくと考えられる。ところが,この条件づけのメカニズムがうまく働かない場合には,たとえ罰が与えられたとしても悪い行動は現状しないことになる。また,罰に対しては,感受性が低い場合にも条件づけしにくくなることが予測される。アイゼンクは,外部からの刺激に対して鈍感であることと犯罪傾向に関係があると示している。「条件づけと犯罪」では,条件づけと犯罪の関連について学ぶ。また,相関関係と因果関係や因果関係の向きについても理解する。
キーワード
① 遺伝 ② ホルモン ③ テストステロン ④ セロトニン ⑤ 条件づけ
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである遺伝,ホルモン,テストステロン,セロトニン,条件づけについて調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪の生物学的原因について理解を深める。③これらの理解により,「犯罪行動は遺伝するのか,それとも環境の中で学習されるのか」という観点から,①家系研究,②養子研究,③双生児研究について理解を深める。また,テストステロン(testosterone)と攻撃性・犯罪やテストステロンの複雑な効果についても理解を深める。さらに,セロトニンと犯罪についても理解を深める。加えて,条件づけと犯罪の関連についても理解を深める。
12
犯罪の生物学的原因
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第6回の授業では,犯罪の生物学的原因について理解を深める。犯罪の原因についてはじめて実証的な研究を行ったのは,精神病院や刑務所で長い臨床経験を持つイタリア人医学者のロンブローゾだった。彼は,刑務所に収監されている犯罪者と犯罪者でない人々とを比較し,その違いを明らかにすることによって,犯罪の原因を突き止めようと考えた。その後,犯罪の原因論は様々な形で発展していくこととなった。犯罪と遺伝では,家系研究,養子研究,双生児研究について理解する。また,ホルモンと犯罪では,テストステロンと攻撃性・犯罪について理解する。さらに,セロトニンと犯罪や条件づけと犯罪についても理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.2-12.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.5-10.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.12-16.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.16-18.
[細目レベル④]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.18-21.
コマ主題細目
① 家系研究 ② ホルモン ③ ニューロン ④ 条件づけ
細目レベル
① 家系研究は,犯罪者を輩出する家系を見つけ出すことによって,犯罪の遺伝規定性を示そうとする方法論である。養子研究では,幼い頃に養子に出された子どもを追跡調査して,その子どもが犯罪者になったかどうかということと,実親の犯罪傾向,育ての親の犯罪傾向を比較するというアプローチをする。双生児研究は,一卵性双生児と二卵性双生児の類似性の程度を調べることによって,ある特性の遺伝規定性を調べる方法である。「犯罪と遺伝」では,「犯罪行動は遺伝するのか,それとも環境の中で学習されるのか」という観点から,①家系研究,②養子研究,③双生児研究について学ぶ。さらに,犯罪学の祖であるロンブローゾの理論についても学ぶ。
② ホルモン,神経伝達物質,染色体,体内微量金属などがその例である。中でも注目されることが多いのがホルモン(hormone)の要因である。ホルモンは,内分泌器官で合成,分泌され,他の標的器官の機能を促進・抑制し,外界の変化に対して生物体の内部機能を調整する役割を持つ物質である。「ホルモンと犯罪」では,テストステロン(testosterone)と攻撃性・犯罪やテストステロンの複雑な効果について学ぶ。特に,テストステロンが多いから攻撃的になるというわけではなく,社会的な地位がテストステロン濃度を変化させることが明らかになっていることについて学ぶ。ホルモンと犯罪の関係について学ぶ。
③ 精神疾患の多くはこの神経伝達物質の異常と関連していることが分かっている。神経伝達物質の中には,ドーパミンやノルエピネフリンなどの様々なものが存在するが,その中でも犯罪や暴力との関係で注目されているのはセロトニン(serotonin)と呼ばれる。セロトニンは,中枢神経系の情報伝達を安定化させる機能を持っていると考えられている神経伝達物質である。このセロトニンがうまく働かないことによって,攻撃性が増加すると考えれている。「神経伝達物質と犯罪」では,セロトニンと犯罪についていくつかの研究を紹介しながら学ぶ。さらに,セロトニンの分泌方法についても学ぶ。
④ 人は,悪いこと(行動)が罰と結びつき,悪いことを行わないようになっていく。ところが,この条件づけのメカニズムがうまく働かない場合には,たとえ罰が与えられたとしても悪い行動は現状しないことになる。また,罰に対しては,感受性が低い場合にも条件づけしにくくなることが予測される。アイゼンクは,外部からの刺激に対して鈍感であることと犯罪傾向に関係があると示している。「条件づけと犯罪」では,条件づけと犯罪の関連について学ぶ。また,相関関係と因果関係や因果関係の向きについても理解する。
キーワード
① 一卵性双生児 ② 二卵性双生児 ③ ホルモン ④ ニューロン ⑤ 刑務所
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである遺伝,ホルモン,テストステロン,セロトニン,条件づけについて調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪の生物学的原因について理解を深める。③これらの理解により,「犯罪行動は遺伝するのか,それとも環境の中で学習されるのか」という観点から,①家系研究,②養子研究,③双生児研究について理解を深める。また,テストステロン(testosterone)と攻撃性・犯罪やテストステロンの複雑な効果についても理解を深める。さらに,セロトニンと犯罪についても理解を深める。加えて,条件づけと犯罪の関連についても理解を深める。
13
犯罪の心理学的原因
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第7回の授業では,犯罪の心理学的原因について理解を深める。具体的に,敵意的帰属バイアス(hostile attribution bias)や敵意的反芻傾向(hostile rumination),セルフコントロール(self-control),サイコパス傾向(psychopathy),模倣説,無意識,類型論と特性論,知能と精神疾患,犯罪行動のモデルの観点から,犯罪と関係する性格特性について理解を深める。また,家庭の問題の要因として,統制機能の不全や保護機能の不全についても理解を深める。さらに,暴力メディアの短期的効果や暴力メディアの長期的効果,暴力番組やポルノグラフティについても理解を深める。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.24-33.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.19-36.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.34-36.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.36-43.
コマ主題細目
① 犯罪と関係する性格特性 ② 犯罪と家族関係 ③ 犯罪とメディアの影響
細目レベル
① 様々な性格テストや投影法の発達とともに,非行や犯罪の原因を彼らの性格に求める研究も現れてきた。この種の実証研究を始めに行ったのは,グリュック夫妻である。夫妻は500人の非行少年と500人の一般少年をその性格的な側面から比較した「非行少年の解明」という本を著した。彼らは,非行少年は,一般少年に比べて「外向的で,活発で,衝動的で,自己統制がとれず,敵対的で,怒りっぽく,疑り深く,破壊的,非伝統的で,権威に対して反抗的,社会から認められていないと強く思っている」としている。「犯罪と関係する性格特性」では,敵意的帰属バイアス(hostile attribution bias)や敵意的反芻傾向(hostile rumination),セルフコントロール(self-control),サイコパス傾向(psychopathy),模倣説,無意識,類型論と特性論,知能と精神疾患,犯罪行動のモデルの観点から,犯罪と関係する性格特性について学ぶ。
② 家族の問題は,非行の原因として第一に考えられることの多い要因である。ニュースやドラマなどでは,家庭内の人間関係が子どもの心を荒れさせてしまい,子どもが非行に走るといったモデルがよく取り上げられる。少年鑑別所などに収容されている非行少年の多くが何らかの形で家庭内に問題を抱えていること,家庭は全ての人間関係の基礎であるという考えが広く行き渡っていることから,家庭の問題を重視する研究者は少なくない。しかし,劣悪な家庭環境で育っても非行に走らない少年も多く,実証的な研究からも非行の原因としての家庭の要因は社会一般で思われているほど大きくない。「犯罪と家族関係」では,家庭の問題の要因として,統制機能の不全や保護機能の不全について学ぶ。
③ 犯罪の原因に関する心理学的研究の中で,犯罪者の性格の問題と並んで論じられることが多い問題として,メディアが犯罪に及ぼす効果の問題がある。例えば,暴力的な映画が暴力犯罪を増加させるかどうか,あるいはポルノメディアが性犯罪を増加させるかどうかといった問題である。メディアの影響を考える場合には,短期的な影響と長期的な影響を分けて考える必要がある。短期的な影響とは,メディアの影響にさらされた直後にそれに関連する行動が影響を受けるのかどうかといった問題である。長期的な影響とは,子どもの頃に見た暴力映像の影響が成人になってからの暴力行動に影響するかどうかなどより長期にわたって持続する効果の問題である。「犯罪とメディアの影響」では,暴力メディアの短期的効果や暴力メディアの長期的効果,暴力番組やポルノグラフティについて学ぶ。
キーワード
① 敵意的帰属バイアス(hostile attribution bias) ② 敵意的反芻傾向(hostile rumination) ③ セルフコントロール(self-control) ④ サイコパス傾向 ⑤ 暴力メディア
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである遺敵意的帰属バイアス(hostile attribution bias),敵意的反芻傾向(hostile rumination),セルフコントロール(self-control),サイコパス傾向,暴力メディアについて調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪の心理学的原因について理解を深める。③これらの理解により,敵意的帰属バイアス(hostile attribution bias)や敵意的反芻傾向(hostile rumination),セルフコントロール(self-control),サイコパス傾向(psychopathy),模倣説,無意識,類型論と特性論,知能と精神疾患,犯罪行動のモデルの観点から,犯罪と関係する性格特性について理解を深める。また,家庭の問題の要因として,統制機能の不全や保護機能の不全についても理解を深める。さらに,暴力メディアの短期的効果や暴力メディアの長期的効果,暴力番組やポルノグラフティについても理解を深める。
14
犯罪の心理学的原因
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第7回の授業では,犯罪の心理学的原因について理解を深める。具体的に,敵意的帰属バイアス(hostile attribution bias)や敵意的反芻傾向(hostile rumination),セルフコントロール(self-control),サイコパス傾向(psychopathy),模倣説,無意識,類型論と特性論,知能と精神疾患,犯罪行動のモデルの観点から,犯罪と関係する性格特性について理解を深める。また,家庭の問題の要因として,統制機能の不全や保護機能の不全についても理解を深める。さらに,暴力メディアの短期的効果や暴力メディアの長期的効果,暴力番組やポルノグラフティについても理解を深める。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.24-33.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.19-36.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.34-36.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.36-43.
コマ主題細目
① 敵意帰属バイアス ② 少年鑑別所 ③ メディア
細目レベル
① グリュック夫妻は500人の非行少年と500人の一般少年をその性格的な側面から比較した「非行少年の解明」という本を著した。彼らは,非行少年は,一般少年に比べて「外向的で,活発で,衝動的で,自己統制がとれず,敵対的で,怒りっぽく,疑り深く,破壊的,非伝統的で,権威に対して反抗的,社会から認められていないと強く思っている」としている。「犯罪と関係する性格特性」では,敵意帰属バイアス(hostile attribution bias)や敵意的反芻傾向(hostile rumination),セルフコントロール(self-control),サイコパス傾向(psychopathy),模倣説,無意識,類型論と特性論,知能と精神疾患,犯罪行動のモデルの観点から,犯罪と関係する性格特性について学ぶ。また,近年,問題となっている「闇バイト」についても学ぶ。
② ニュースやドラマなどでは,家庭内の人間関係が子どもの心を荒れさせてしまい,子どもが非行に走るといったモデルがよく取り上げられる。少年鑑別所などに収容されている非行少年の多くが何らかの形で家庭内に問題を抱えていること,家庭は全ての人間関係の基礎であるという考えが広く行き渡っていることから,家庭の問題を重視する研究者は少なくない。しかし,劣悪な家庭環境で育っても非行に走らない少年も多く,実証的な研究からも非行の原因としての家庭の要因は社会一般で思われているほど大きくない。「犯罪と家族関係」では,家庭の問題の要因として,統制機能の不全や保護機能の不全について学ぶ。さらに,友人の影響についても学ぶ。
③ 暴力的な映画が暴力犯罪を増加させるかどうか,あるいはポルノメディアが性犯罪を増加させるかどうかといった問題である。メディアの影響を考える場合には,短期的な影響と長期的な影響を分けて考える必要がある。短期的な影響とは,メディアの影響にさらされた直後にそれに関連する行動が影響を受けるのかどうかといった問題である。長期的な影響とは,子どもの頃に見た暴力映像の影響が成人になってからの暴力行動に影響するかどうかなどより長期にわたって持続する効果の問題である。「犯罪とメディアの影響」では,暴力メディアの短期的効果や暴力メディアの長期的効果,暴力番組やポルノグラフティについて学ぶ。さらにポルノメディアにおけるカタルシス効果についても学ぶ。
キーワード
① 投影法 ② 非行少年 ③ 少年鑑別所 ④ 家族関係 ⑤ 性格
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである遺敵意的帰属バイアス(hostile attribution bias),敵意的反芻傾向(hostile rumination),セルフコントロール(self-control),サイコパス傾向,暴力メディアについて調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪の心理学的原因について理解を深める。③これらの理解により,敵意的帰属バイアス(hostile attribution bias)や敵意的反芻傾向(hostile rumination),セルフコントロール(self-control),サイコパス傾向(psychopathy),模倣説,無意識,類型論と特性論,知能と精神疾患,犯罪行動のモデルの観点から,犯罪と関係する性格特性について理解を深める。また,家庭の問題の要因として,統制機能の不全や保護機能の不全についても理解を深める。さらに,暴力メディアの短期的効果や暴力メディアの長期的効果,暴力番組やポルノグラフティについても理解を深める。
15
犯罪の社会学的原因
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第8回の授業では,犯罪の社会学的原因論について理解を深める。アノミー理論(anomie theory)は,社会学説の一つである。社会的絆理論(social bound theory)は,犯罪や非行を行わないのは,4つの絆によってそれが抑制されているという立場に立脚する。漂流理論(drift theory)は,非行少年が朝から晩まで非行を繰り返しているわけではないという立場から,非行少年といっても非行文化と遵法文化の間を揺れ動き,漂流しているような存在であると捉えるべきということを示す。ラベリング理論(labeling theory)では,ある人間が犯罪者になるのは,周囲から彼が犯罪者と見られてそのようなラベルを貼られてしまうからだと考える。これらの犯罪に関する理論から,犯罪の社会学的原因について理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.46-54.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.11-18.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.54-58.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.58-61.
コマ主題細目
① アノミー理論 ② 社会的絆理論 ③ ラベリング理論
細目レベル
① アノミー理論(anomie theory)は,社会学説の一つである。社会の中には,その社会の成員が共通して持っている目標が存在する。例えば,アメリカ社会では,富,社会的地位や名声の獲得がそれにあたる。このような目標を文化的目標(cultural goals)という。アメリカ人は,この目標を追求することを奨励されている。また,分化的接触理論(differential association theory)は,サザランドによって提案された理論であり,非行行動は周囲の緊密な集団から学習によって獲得される。「アノミー理論と分化的接触理論」では,アメリカン・ドリームは本当に存在するのかについてや日本における学歴アノミーについて学ぶ。また,人がなぜ非行集団に所属するのかについてや分化的同一化理論(differential identification theory)について学ぶ。
② 社会的絆理論(social bound theory)は,犯罪や非行を行わないのは,4つの絆によってそれが抑制されているという立場に立脚する。第1の絆は愛着(attachment),第2の絆は投資(commitment),第3の絆は巻き込み(involvement),第4の絆は規範(belief)となる。これらの絆の観点から,「人はなぜ犯罪を行わないのか」という問題意識について学ぶ。マッツァは,非行少年が非行文化に染まっているわけではない理由として,彼らが自己の行為について,罪悪感や羞恥心を持っていることを挙げている。「社会的絆理論と漂流理論」では,「なぜ少年が非行を行わないのか」について学ぶ。
③ ラベリング理論(labeling theory)では,ある人間が犯罪者になるのは,周囲から彼が犯罪者と見られてそのようなラベルを貼られてしまうからだと考える。例えば,ある少年がたまたま非行を犯して検挙されて少年鑑別所に入ったとします。そうすると,その少年は「少年鑑別所に行った不良」というレッテルを貼られることになる。このレッテルは常に彼につきまとう。そうすると,もはや普通の少年のように生きることが難しくなってきます。むしろ,まわりから見られる「非行少年」として行動するようになるだろう。つまり,周りからのラベルが彼を本物の非行少年にしてしまうのである。「ラベリング理論」では,誰がラベルをつけるのかということやラベリング理論のインパクトについて学ぶ。
キーワード
① 分化的接触理論 ② 分化的同一化理論 ③ 社会的絆理論 ④ 漂流理論 ⑤ ラベリング理論
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである分化的接触理論,分化的同一化理論,社会的絆理論,漂流理論,ラベリング理論について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪の社会学的原因論について理解を深める。③これらの理解により,アメリカン・ドリームは本当に存在するのかについてや日本における学歴アノミーについて理解を深める。また,人がなぜ非行集団に所属するのかについてや分化的同一化理論(differential identification theory)について理解を深める。さらに,「なぜ少年が非行を行わないのか」についても理解を深める。加えて,誰がラベルをつけるのかということやラベリング理論のインパクトについても理解を深める。
16
犯罪の社会学的原因
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第8回の授業では,犯罪の社会学的原因論について理解を深める。アノミー理論(anomie theory)は,社会学説の一つである。社会的絆理論(social bound theory)は,犯罪や非行を行わないのは,4つの絆によってそれが抑制されているという立場に立脚する。漂流理論(drift theory)は,非行少年が朝から晩まで非行を繰り返しているわけではないという立場から,非行少年といっても非行文化と遵法文化の間を揺れ動き,漂流しているような存在であると捉えるべきということを示す。ラベリング理論(labeling theory)では,ある人間が犯罪者になるのは,周囲から彼が犯罪者と見られてそのようなラベルを貼られてしまうからだと考える。これらの犯罪に関する理論から,犯罪の社会学的原因について理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.46-54.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.11-18.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.54-58.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.58-61.
コマ主題細目
① 分化的接触理論 ② 漂流理論 ③ レッテル
細目レベル
① アメリカ社会では,富,社会的地位や名声の獲得がそれにあたる。このような目標を文化的目標(cultural goals)という。アメリカ人は,この目標を追求することを奨励されている。また,分化的接触理論(differential association theory)は,サザランドによって提案された理論であり,非行行動は周囲の緊密な集団から学習によって獲得される。「アノミー理論と分化的接触理論」では,アメリカン・ドリームは本当に存在するのかについてや日本における学歴アノミーについて学ぶ。また,人がなぜ非行集団に所属するのかについてや分化的同一化理論(differential identification theory)について非行少年の間で流行っている漫画を参考に学ぶ。
② 社会的絆理論の第1の絆は愛着(attachment),第2の絆は投資(commitment),第3の絆は巻き込み(involvement),第4の絆は規範(belief)となる。これらの絆の観点から,「人はなぜ犯罪を行わないのか」という問題意識について学ぶ。マッツァは,非行少年が非行文化に染まっているわけではない理由として,彼らが自己の行為について,罪悪感や羞恥心を持っていることを挙げている。「社会的絆理論と漂流理論」では,「なぜ少年が非行を行わないのか」について学ぶ。そこでは,中和の技術について学ぶ。
③ ある少年がたまたま非行を犯して検挙されて少年鑑別所に入ったとします。そうすると,その少年は「少年鑑別所に行った不良」というレッテルを貼られることになる。このレッテルは常に彼につきまとう。そうすると,もはや普通の少年のように生きることが難しくなってきます。むしろ,まわりから見られる「非行少年」として行動するようになるだろう。つまり,周りからのラベルが彼を本物の非行少年にしてしまうのである。「ラベリング理論」では,誰がラベルをつけるのかということやラベリング理論のインパクトについて学ぶ。また,ラベルをつける社会について環境犯罪学の観点から学ぶ。
キーワード
① アノミー理論 ② 文化的目標 ③ 愛着 ④ 投資 ⑤ 規範
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである分化的接触理論,分化的同一化理論,社会的絆理論,漂流理論,ラベリング理論について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪の社会学的原因論について理解を深める。③これらの理解により,アメリカン・ドリームは本当に存在するのかについてや日本における学歴アノミーについて理解を深める。また,人がなぜ非行集団に所属するのかについてや分化的同一化理論(differential identification theory)について理解を深める。さらに,「なぜ少年が非行を行わないのか」についても理解を深める。加えて,誰がラベルをつけるのかということやラベリング理論のインパクトについても理解を深める。
17
矯正・更生保護
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第7回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第8回では,これまでのまとめの回とする。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第9回の授業では,警察,検察,裁判,矯正(施設内処遇),更生保護(社会内処遇)が関係法令の規定に従い対応する責務を負っている機関における犯罪・非行臨床におけるアセスメント課題の多様さ,犯罪・非行臨床の場の特徴とアセスメント実施上の留意事項,犯罪・非行臨床におけるアセスメントの方法,再犯防止や立ち直り支援に資するアセスメント・処遇の方法論,犯罪・非行臨床におけるアセスメントについて理解する。また,非行少年に対する警察,家庭裁判所,少年鑑別所,少年院,保護観察所,児童自立支援施設における心理的支援について理解する。これらを理解することにより,非行少年に対する心理的支援の必要性と意義,少年非行に関連する機関で実施されている具体的な支援活動(処遇)を理解する。さらに,少年司法手続の基本構造,心神喪失者等医療観察法の手続きを理解する。加えて,裁判員制度の基本構造について理解し,刑事司法において心理学の専門的知見の活用が期待される領域について学ぶ。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 97-111.
[細目レベル②]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 107-120.
[細目レベル③]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 51-64.
コマ主題細目
① 非行少年の実態 ② 成人矯正 ③ 矯正における心理支援
細目レベル
① 少年を収容する矯正施設は,「健全育成」が掲げられている。つまり,少年には,過去の非行への手当てを行いつつも,発達途上の少年の未来に鑑み,教育的・福祉的・保護的意味での指導・支援の必要性を念頭に置いた処遇や社会復帰支援が求められている。このことについて学ぶために,「非行少年の実態と少年矯正」では,少年鑑別所(法務少年支援センター)と少年院について学ぶ。少年鑑別所では,鑑別対象者の鑑別と非行および犯罪の防止に関する援助について学ぶ。また,少年鑑別所では,少年院のように教育はしないが,在所者の「健全育成」に配慮し,生活態度への助言・指導,希望者への学習機会の提供を行うことを理解する。少年院では,少年院での矯正教育,特に特定生活指導について学ぶ。また,少年院では,少年院に収容して社会から一時的に切り離すことにより,犯罪の危険に対する社会的防衛に加え,在院者の保護と「健全育成」を図っていることを理解する。また,非行少年の実態把握の方法として,公式統計や自己申告式犯罪調査が挙げられる。また,犯罪非行に関する統計では,犯罪統計,検察統計,司法統計,保護統計が挙げられる。さらに,犯罪・非行の実態を示す白書には,犯罪白書,警察白書,子ども・若者白書が挙げられる。これらの資料を参考にしながら,非行少年の実態について学ぶ。
② 刑務所,拘置所,少年院,少年鑑別所,婦人補導員は矯正施設であるが,刑事施設は,これらの施設のうち,刑務所と拘置所を示す。「成人矯正」では,まずは,刑事施設が何か,刑事施設の目的と心理的援助について理解する。そして,刑事施設のような規律秩序が保たれている施設において,その専門性を発揮するために心理的支援がどのように実施されているのかを学ぶ。その上で,改善指導では,まずは特別改善指導と一般改善指導について学ぶ。特別改善指導では,薬物依存離脱者指導,暴力団離脱者指導,性犯罪再犯防止指導,被害者の視点を取り入れた教育,交通安全指導,就労支援指導について学ぶ。一般改善指導では,アルコール依存回復プログラム,暴力防止プログラム,社会復帰支援指導について学ぶ。その後,これらの指導の共通点として,グループワーク,認知行動療法的アプローチ,受刑者への動機づけを高める工夫,「今ここ」を意識した指導,アセスメントの重要性について学ぶ。
③ 第三種少年院では,少年院での保護処分となった者のうち,特に,医療的ケアの必要な少年が在籍し,治療を施されながら矯正教育を受けている。ここに送致された少年の多くは,自分が精神疾患であることを認められない状態にあり,他人を全く信用できない少年も多く存在する。そのため,加害者臨床の現場では,加害者の冷徹な表情や辛辣な言葉などに対峙しながら,冷静かつ客観的にアセスメントを実施していく必要がある。そこで,「矯正における心理支援」では,このような加害者臨床の現場で必要とされるアセスメント方略について,PTSD(心的外傷後ストレス障害)や認知行動療法などの観点から学ぶ。また,少年鑑別所においては,法務技官が医師や教育学等を専門とする法務教官と協働する他,家庭裁判所調査官,保護観察中の少年については保護観察官とも情報を共有し,連携しながら鑑別を進めていく。少年院では,少年鑑別所の法務技官に心理アセスメントを求めたり,少年院で勤務する法務技官が法務教官と連携してカウンセリングやトレーニングを行ったりする。このような施設を超えた,他職種連携について学ぶ。
キーワード
① 少年鑑別所 ② 少年院 ③ 成人矯正 ④ PTSD(心的外傷後ストレス障害) ⑤ 家庭裁判所調査官
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである少年鑑別所,少年院,成人矯正,PTSD(心的外傷後ストレス障害),家庭裁判所調査官について調べて理解を深める。
復習:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,非行少年の実態と少年矯正,成人矯正,矯正における心理支援について理解を深める。③これらの理解により,非行少年に対する心理的支援の必要性と意義,少年非行に関連する機関で実施されている具体的な支援活動(処遇)を理解する。さらに,少年司法手続の基本構造,心神喪失者等医療観察法の手続きを理解する。加えて,裁判員制度の基本構造について理解し,刑事司法において心理学の専門的知見の活用が期待される領域について理解を深める。
18
矯正・更生保護
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第7回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第8回では,これまでのまとめの回とする。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第9回の授業では,警察,検察,裁判,矯正(施設内処遇),更生保護(社会内処遇)が関係法令の規定に従い対応する責務を負っている機関における犯罪・非行臨床におけるアセスメント課題の多様さ,犯罪・非行臨床の場の特徴とアセスメント実施上の留意事項,犯罪・非行臨床におけるアセスメントの方法,再犯防止や立ち直り支援に資するアセスメント・処遇の方法論,犯罪・非行臨床におけるアセスメントについて理解する。また,非行少年に対する警察,家庭裁判所,少年鑑別所,少年院,保護観察所,児童自立支援施設における心理的支援について理解する。これらを理解することにより,非行少年に対する心理的支援の必要性と意義,少年非行に関連する機関で実施されている具体的な支援活動(処遇)を理解する。さらに,少年司法手続の基本構造,心神喪失者等医療観察法の手続きを理解する。加えて,裁判員制度の基本構造について理解し,刑事司法において心理学の専門的知見の活用が期待される領域について学ぶ。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 97-111.
[細目レベル②]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 107-120.
[細目レベル③]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 51-64.
コマ主題細目
① 少年矯正 ② 少年院 ③ 第三種少年院
細目レベル
① 少年には,過去の非行への手当てを行いつつも,発達途上の少年の未来に鑑み,教育的・福祉的・保護的意味での指導・支援の必要性を念頭に置いた処遇や社会復帰支援が求められている。このことについて学ぶために,「非行少年の実態と少年矯正」では,少年鑑別所(法務少年支援センター)と少年院について学ぶ。少年鑑別所では,鑑別対象者の鑑別と非行および犯罪の防止に関する援助について学ぶ。また,少年鑑別所では,少年院のように教育はしないが,在所者の「健全育成」に配慮し,生活態度への助言・指導,希望者への学習機会の提供を行うことを理解する。少年院では,少年院での矯正教育,特に特定生活指導について学ぶ。また,少年院では,少年院に収容して社会から一時的に切り離すことにより,犯罪の危険に対する社会的防衛に加え,在院者の保護と「健全育成」を図っていることを理解する。また,非行少年の実態把握の方法として,公式統計や自己申告式犯罪調査が挙げられる。また,犯罪非行に関する統計では,犯罪統計,検察統計,司法統計,保護統計が挙げられる。さらに,犯罪・非行の実態を示す白書には,犯罪白書,警察白書,子ども・若者白書が挙げられる。これらの資料を参考にしながら,非行少年の実態について学ぶ。
② 「成人矯正」では,まずは,刑事施設が何か,刑事施設の目的と心理的援助について理解する。そして,刑事施設のような規律秩序が保たれている施設において,その専門性を発揮するために心理的支援がどのように実施されているのかを学ぶ。その上で,改善指導では,まずは特別改善指導と一般改善指導について学ぶ。特別改善指導では,薬物依存離脱者指導,暴力団離脱者指導,性犯罪再犯防止指導,被害者の視点を取り入れた教育,交通安全指導,就労支援指導について学ぶ。一般改善指導では,アルコール依存回復プログラム,暴力防止プログラム,社会復帰支援指導について学ぶ。その後,これらの指導の共通点として,グループワーク,認知行動療法的アプローチ,受刑者への動機づけを高める工夫,「今ここ」を意識した指導,アセスメントの重要性について学ぶ。
③ 医療少年院に送致された少年の多くは,自分が精神疾患であることを認められない状態にあり,他人を全く信用できない少年も多く存在する。そのため,加害者臨床の現場では,加害者の冷徹な表情や辛辣な言葉などに対峙しながら,冷静かつ客観的にアセスメントを実施していく必要がある。そこで,「矯正における心理支援」では,このような加害者臨床の現場で必要とされるアセスメント方略について,PTSD(心的外傷後ストレス障害)や認知行動療法などの観点から学ぶ。また,少年鑑別所においては,法務技官が医師や教育学等を専門とする法務教官と協働する他,家庭裁判所調査官,保護観察中の少年については保護観察官とも情報を共有し,連携しながら鑑別を進めていく。少年院では,少年鑑別所の法務技官に心理アセスメントを求めたり,少年院で勤務する法務技官が法務教官と連携してカウンセリングやトレーニングを行ったりする。このような施設を超えた,他職種連携について学ぶ。
キーワード
① 刑務所 ② 改善指導 ③ グループワーク ④ 認知行動療法 ⑤ PTSD
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである少年鑑別所,少年院,成人矯正,PTSD(心的外傷後ストレス障害),家庭裁判所調査官について調べて理解を深める。
復習:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,非行少年の実態と少年矯正,成人矯正,矯正における心理支援について理解を深める。③これらの理解により,非行少年に対する心理的支援の必要性と意義,少年非行に関連する機関で実施されている具体的な支援活動(処遇)を理解する。さらに,少年司法手続の基本構造,心神喪失者等医療観察法の手続きを理解する。加えて,裁判員制度の基本構造について理解し,刑事司法において心理学の専門的知見の活用が期待される領域について理解を深める。
19
刑事事件と情状鑑定
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第7回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第8回では,これまでのまとめの回とする。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第10回の授業では,心理学の比重の大きい情状鑑定に着目し,刑事裁判における鑑定,情状鑑定とは何か,情状鑑定のプロセス,情状鑑定の方法論について学ぶ。その際,実際の情状鑑定の現場についても理解する。また,情状鑑定の臨床的側面と刑事裁判において心理職に期待されることについても理解する。これらの理解により,刑事裁判の手続き,刑事裁判における量刑判断の基本的な考え,情状鑑定の流れ,情状鑑定の鑑定人に求められる資質,情状鑑定の主たる目的,付随的効果について理解できる。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 92-95.
[細目レベル②]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 95-102.
[細目レベル③]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 102-106.
コマ主題細目
① 情状鑑定とは ② 情状鑑定のプロセスと方法 ③ 情状鑑定の実際
細目レベル
① 情状鑑定とは何かについて学ぶ。情状鑑定は,心理鑑定といわれるように,被告人に対する処遇方法を決定するために必要な知識を提供する鑑定であり,心理学の専門家が鑑定人となる。そのため,精神鑑定よりも情状鑑定の方が,心理学の知識がより求められる。そこで,「情状鑑定とは」では,情状鑑定とは何かについて具体的に学ぶ。まずは,情状鑑定には,裁判所からの命令による正式鑑定と弁護士からの依頼による私的鑑定に区別されることを学ぶ。そして,動機や犯罪行為そのものの理解が困難であるとき,知能やパーソナリティに問題があると疑われるとき,虐待や発達障害と犯罪の関連を知りたいときなどに情状鑑定が求められることについても学ぶ。さらに,情状鑑定により被告人にどのような変化が生じるかという情状鑑定の効果についても理解する。
② 情状鑑定のプロセスと方法について学ぶ。情状鑑定の多くが,裁判員裁判でなされていることをふまえて,裁判員裁判を前提としてそのプロセスについて説明する。そこで,「情状鑑定のプロセスと方法」では,まずは,正式鑑定と私的鑑定の差異について学ぶ。裁判員裁判では,情状鑑定が行われるのは,公判前整理手続きの段階であるため,正式鑑定と私的鑑定のプロセスに差異が生じることについて学ぶ。次に,情状鑑定の方法論について学ぶ。裁判員裁判における鑑定人は,専門性に基づいた的確な分析だけでなく,結果をわかりやすく説明するプレゼン能力も求められる。そこで,鑑定面接から法廷における証言に至るまでの基本的な方法論と留意点について理解する。その際,鑑定資料や鑑定方法,鑑定書,プレゼン資料の作成,公判廷における証言と尋問についても理解する。
③ 情状鑑定の実際について学ぶため,まずは,情状鑑定の事例を用いて正式鑑定と私的鑑定の区別について学ぶ。そして,情状鑑定の臨床的側面として,情状的交流の場としての面接,動的アセスメント,被告人にとって「理解される」という体験について学ぶ。そこで,「情状鑑定の実際」では,情状的交流の場としての面接では,面接を重ねていくにつれて,被告人の語りやそれに対する鑑定人の応答という交流により,無機質的な関係性から情緒的な交流が生まれ,被告人の願望,不安,怒りなどが露わになってくることについて理解する。動的アセスメントでは,鑑定人との関わりを通して変化したものを評価することを動的アセスメントと呼ぶことを学び,事件を一緒に振り返る,被害者もしくは遺族に与えた影響を考えるなどの作業を通して被告人の認識がどのように変化していくのかを理解する。被告人にとって「理解される」という経験においては,これまで語ることのできなかった自分の生い立ちや苦しみが鑑定人によって受け止められた結果,どのような変化が生じるのかについて学ぶ。
キーワード
① 情状鑑定 ② 鑑定 ③ 動的アセスメント ④ 鑑定人 ⑤ 鑑定書
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである情状鑑定,正式鑑定・私的鑑定,動的アセスメント,鑑定人,鑑定書について調べて理解を深める。
復習:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,情状鑑定とは何か,情状鑑定のプロセスと方法,情状鑑定の実際について理解を深める。その際,情状鑑定の事例も活用し,実際の情状鑑定の現場についても理解する。また,情状鑑定の臨床的側面と刑事裁判において心理職に期待されることについても理解する。③上記の内容について理解した結果,刑事裁判の手続き,刑事裁判における量刑判断の基本的な考え,情状鑑定の流れ,情状鑑定の鑑定人に求められる資質,情状鑑定の主たる目的,付随的効果について理解を深める。また,鑑定資料や鑑定方法,鑑定書,プレゼン資料の作成,公判廷における証言と尋問についても理解を深める。
20
刑事事件と情状鑑定
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第7回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第8回では,これまでのまとめの回とする。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第10回の授業では,心理学の比重の大きい情状鑑定に着目し,刑事裁判における鑑定,情状鑑定とは何か,情状鑑定のプロセス,情状鑑定の方法論について学ぶ。その際,実際の情状鑑定の現場についても理解する。また,情状鑑定の臨床的側面と刑事裁判において心理職に期待されることについても理解する。これらの理解により,刑事裁判の手続き,刑事裁判における量刑判断の基本的な考え,情状鑑定の流れ,情状鑑定の鑑定人に求められる資質,情状鑑定の主たる目的,付随的効果について理解できる。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 92-95.
[細目レベル②]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 95-102.
[細目レベル③]
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 102-106.
コマ主題細目
① 心理鑑定 ② 裁判員裁判 ③ 正式鑑定と私的鑑定
細目レベル
① 「情状鑑定とは」では,情状鑑定とは何かについて具体的に学ぶ。まずは,情状鑑定には,裁判所からの命令による正式鑑定と弁護士からの依頼による私的鑑定に区別されることを学ぶ。そして,動機や犯罪行為そのものの理解が困難であるとき,知能やパーソナリティに問題があると疑われるとき,虐待や発達障害と犯罪の関連を知りたいときなどに情状鑑定が求められることについても学ぶ。さらに,情状鑑定により被告人にどのような変化が生じるかという情状鑑定の効果についても理解する。加えて,裁判員裁判についても学ぶ。
② 情状鑑定の多くが,裁判員裁判でなされていることをふまえて,裁判員裁判を前提としてそのプロセスについて説明する。そこで,「情状鑑定のプロセスと方法」では,まずは,正式鑑定と私的鑑定の差異について学ぶ。裁判員裁判では,情状鑑定が行われるのは,公判前整理手続きの段階であるため,正式鑑定と私的鑑定のプロセスに差異が生じることについて学ぶ。次に,情状鑑定の方法論について学ぶ。裁判員裁判における鑑定人は,専門性に基づいた的確な分析だけでなく,結果をわかりやすく説明するプレゼン能力も求められる。そこで,鑑定面接から法廷における証言に至るまでの基本的な方法論と留意点について理解する。その際,鑑定資料や鑑定方法,鑑定書,プレゼン資料の作成,公判廷における証言と尋問についても理解する。また,裁判員裁判の除外の判例についても紹介する。
③ 情状鑑定の臨床的側面として,情状的交流の場としての面接,動的アセスメント,被告人にとって「理解される」という体験について学ぶ。そこで,「情状鑑定の実際」では,情状的交流の場としての面接では,面接を重ねていくにつれて,被告人の語りやそれに対する鑑定人の応答という交流により,無機質的な関係性から情緒的な交流が生まれ,被告人の願望,不安,怒りなどが露わになってくることについて理解する。動的アセスメントでは,鑑定人との関わりを通して変化したものを評価することを動的アセスメントと呼ぶことを学び,事件を一緒に振り返る,被害者もしくは遺族に与えた影響を考えるなどの作業を通して被告人の認識がどのように変化していくのかを理解する。被告人にとって「理解される」経験は,これまで語ることのできなかった自分の生い立ちや苦しみが鑑定人によって受け止められた結果,どのような変化が生じるのかについて学ぶ。
キーワード
① 心理鑑定 ② 公判前整理手続き ③ 鑑定書 ④ 動的アセスメント ⑤ 被害者
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである情状鑑定,正式鑑定・私的鑑定,動的アセスメント,鑑定人,鑑定書について調べて理解を深める。
復習:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,情状鑑定とは何か,情状鑑定のプロセスと方法,情状鑑定の実際について理解を深める。その際,情状鑑定の事例も活用し,実際の情状鑑定の現場についても理解する。また,情状鑑定の臨床的側面と刑事裁判において心理職に期待されることについても理解する。③上記の内容について理解した結果,刑事裁判の手続き,刑事裁判における量刑判断の基本的な考え,情状鑑定の流れ,情状鑑定の鑑定人に求められる資質,情状鑑定の主たる目的,付随的効果について理解を深める。また,鑑定資料や鑑定方法,鑑定書,プレゼン資料の作成,公判廷における証言と尋問についても理解を深める。
21
ポリグラフ検査(虚偽検出)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第7回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第8回では,これまでのまとめの回とする。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第11回の授業では,警察活動の視点から,科学的な犯罪捜査における心理学について理解する。捜査心理学においては,犯罪者や非行少年を意思決定の主体とし,彼らが行った行動は全て彼らが選択した行動の結果であると判断する。そこで,ポリグラフ検査について学び,実際に使用されるポリグラフ検査の質問法について学ぶ。さらに,中枢神経系指標を用いたポルグラフ検査についても学ぶ。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.158.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.121-126.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.63.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.158-160.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.126-133.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.63-66.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.160-162.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.133-135.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.66-74.
コマ主題細目
① ポリグラフ検査 ② ポリグラフ検査の質問法 ③ 中枢神経系指標を用いたポルグラフ検査
細目レベル
① ポリグラフ(polygraph)とは,人間の生理的な指標を測定する装置のことを示す。犯罪心理学の文脈の中でポリグラフ検査(polygraph test)といえば,一般的にはこの装置を使用して,加害者が嘘をついているかどうか判断するための一連の手続きのことを示す。ポリグラフ検査では,呼吸波,脈波(血圧,指尖脈波),皮膚電気反応などの末梢神経系の指標が用いられる。もし,人がウソをついた時に生じる特有の末梢神経系の生理的な反応が存在するのであれば,事件について質問した時にそのような反応が現れるかどうかを基準にして,検査を行っていけば良いが,現実にはこのような反応はない。そこで,様々な質問法を組み合わせて虚偽を発見するためのテクニックが開発されてきた。「ポリグラフ検査」では,ポリグラフ検査のこれまでの歴史や古典的な方法,様々な虚偽検出の方法と定義について学ぶ。そして,ポリグラフ検査について理解する。
② GKT(Guilty Knowledge Test:犯行知識検査)とは,犯人ならば知っているが,それ以外の人は知らないはずの情報を用いて犯人であるかどうかを識別しようとする方法である。犯人しか知らない情報を裁決質問とすることにより,非裁決質問(事件と関係のない情報)との生理反応の違いを明らかにする。そして,裁決質問の反応から犯人を特定していく。実際の事件に適用する場合は,遺体の隠し場所以外にも凶器の種類やその捨て場所,殺害方法,侵入口や部屋の様子など様々な観点から質問を構成し,それぞれの質問で一貫して裁決質問に反応が出るとすれば犯人である可能性が高いということになる。「ポリグラフ検査の質問法」では,裁決質問と非裁決質問の作成方法を学ぶ。また,実際にポリグラフ検査の質問を作成し,ポリグラフ検査の実際について理解する。
③ ポリグラフ検査で用いられる生理反応は,自律神経系の各反応である。ポリグラフ検査にて測定する自律神経系は,皮膚電気反応,呼吸運動,心臓血管系(心電図,脈波など)の反応であり,裁決質問と非裁決質問の反応量や形態を分析器材を用いて計測,比較し,判定する。呼吸運動および心臓血管系においては,裁決質問に対する反応が非裁決質問に対する反応より低下した場合,裁決質問に対して反応があると捉える。一方,皮膚電気活動の場合,裁決質問に対する反応が非裁決質問に対する反応より増加した場合,裁決質問に対して反応があると捉える。「中枢神経系指標を用いたポルグラフ検査」では,自律神経系の各反応について学ぶ。また,呼吸運動や皮膚電気活動の脈派について理解する。
キーワード
① ポリグラフ検査(polygraph test) ② GKT(Guilty Knowledge Test:犯行知識検査) ③ 裁決質問 ④ 非裁決質問 ⑤ 皮膚電気反応
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードであるポリグラフ検査(polygraph test),GKT(Guilty Knowledge Test:犯行知識検査),裁決質問,非裁決質問,皮膚電気反応について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪事実の解明に用いられる捜査手法について理解を深める。③これらの理解により,ポリグラフ検査のこれまでの歴史や古典的な方法,様々な虚偽検出の方法と定義について理解を深める。また,裁決質問と非裁決質問の作成方法を学び,実際にポリグラフ検査の質問を作成し,ポリグラフ検査の実際についての理解も深める。さらに,自律神経系の各反応について学び,呼吸運動や皮膚電気活動の脈派について理解する。
22
ポリグラフ検査(虚偽検出)
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第7回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第8回では,これまでのまとめの回とする。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第11回の授業では,警察活動の視点から,科学的な犯罪捜査における心理学について理解する。捜査心理学においては,犯罪者や非行少年を意思決定の主体とし,彼らが行った行動は全て彼らが選択した行動の結果であると判断する。そこで,ポリグラフ検査について学び,実際に使用されるポリグラフ検査の質問法について学ぶ。さらに,中枢神経系指標を用いたポルグラフ検査についても学ぶ。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.158.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.121-126.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.63.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.158-160.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.126-133.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.63-66.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.160-162.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.133-135.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.66-74.
コマ主題細目
① 生理指標 ② 虚偽検出 ③ 採決質問
細目レベル
① 犯罪心理学の文脈の中でポリグラフ検査(polygraph test)といえば,一般的にはこの装置を使用して,加害者が嘘をついているかどうか判断するための一連の手続きのことを示す。ポリグラフ検査では,呼吸波,脈波(血圧,指尖脈波),皮膚電気反応などの末梢神経系の指標が用いられる。もし,人がウソをついた時に生じる特有の末梢神経系の生理的な反応が存在するのであれば,事件について質問した時にそのような反応が現れるかどうかを基準にして,検査を行っていけば良いが,現実にはこのような反応はない。そこで,様々な質問法を組み合わせて虚偽を発見するためのテクニックが開発されてきた。「ポリグラフ検査」では,ポリグラフ検査のこれまでの歴史や古典的な方法,様々な虚偽検出の方法と定義について学ぶ。
② 犯人しか知らない情報を裁決質問とすることにより,非裁決質問(事件と関係のない情報)との生理反応の違いを明らかにする方法が隠匿情報検査である。そして,裁決質問の反応から犯人を特定していく。実際の事件に適用する場合は,遺体の隠し場所以外にも凶器の種類やその捨て場所,殺害方法,侵入口や部屋の様子など様々な観点から質問を構成し,それぞれの質問で一貫して裁決質問に反応が出るとすれば犯人である可能性が高いということになる。「ポリグラフ検査の質問法」では,裁決質問と非裁決質問の作成方法を学ぶ。また,実際にポリグラフ検査の質問を作成し,ポリグラフ検査の実際について理解する。
③ ポリグラフ検査にて測定する自律神経系は,皮膚電気反応,呼吸運動,心臓血管系(心電図,脈波など)の反応であり,裁決質問と非裁決質問の反応量や形態を分析器材を用いて計測,比較し,判定する。呼吸運動および心臓血管系においては,裁決質問に対する反応が非裁決質問に対する反応より低下した場合,裁決質問に対して反応があると捉える。一方,皮膚電気活動の場合,裁決質問に対する反応が非裁決質問に対する反応より増加した場合,裁決質問に対して反応があると捉える。「中枢神経系指標を用いたポルグラフ検査」では,自律神経系の各反応について学ぶ。また,呼吸運動や皮膚電気活動の脈派について理解する。結果としてどのように出力されるのかも学ぶ。
キーワード
① 血圧 ② 非採決質問 ③ 呼吸運動 ④ 中枢神経系指標 ⑤ 皮膚電気活動
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードであるポリグラフ検査(polygraph test),GKT(Guilty Knowledge Test:犯行知識検査),裁決質問,非裁決質問,皮膚電気反応について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪事実の解明に用いられる捜査手法について理解を深める。③これらの理解により,ポリグラフ検査のこれまでの歴史や古典的な方法,様々な虚偽検出の方法と定義について理解を深める。また,裁決質問と非裁決質問の作成方法を学び,実際にポリグラフ検査の質問を作成し,ポリグラフ検査の実際についての理解も深める。さらに,自律神経系の各反応について学び,呼吸運動や皮膚電気活動の脈派について理解する。
23
目撃証言・取り調べ・面接
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第12回の授業では,警察活動の視点から,科学的な犯罪捜査における心理学について理解する。捜査心理学においては,犯罪者や非行少年を意思決定の主体とし,彼らが行った行動は全て彼らが選択した行動の結果であると判断する。そこで,事後情報効果やフォールスメモリーについて学ぶ。また,主観的事実と客観的事実を区別して取り調べの手法を理解する。さらに,加害者の事件に対する動機づけを高め,問題行動の改善や更生に向かわせるような面接技法について学ぶ。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.162-166.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.134-149.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.166-169.
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 51-55.
[細目レベル③]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 179-194.
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 55-63.
コマ主題細目
① 目撃証言 ② 取り調べ ③ 面接
細目レベル
① 犯罪捜査において,目撃者の証言(eyewitness testimony)は非常に重要である。しかし,目撃者の証言は誤ることもある。これを事後情報効果という。これは,目撃した後に接触した情報によって元の目撃情報が影響を受けてしまうという現象である。事後情報効果は,取り調べの中で,マスコミ報道で別の情報に接してしまった場合,その情報が元の記憶の中に混入してしまう可能性があることを示している。事後情報効果の最も極端なケースがフォールスメモリーである。これは,実際には体験していない出来事の記憶が作られてしまうという現象である。ある出来事を一生懸命思い出そうとして空想を働かせたり,イメージ化したりすることによって,事後情報効果を引き起こそうとしたり,様々な過去の記憶の断片が結合されて存在しない記憶が作られてしまう。「目撃証言」では,事後情報効果やフォールスメモリーについて学び,子どもの目撃証言や高齢者の目撃証言について理解する。
② 取り調べには事実が重要である。事実には,主観的事実と客観的事実があり,主観的事実は,「その人個人が感じたり考えたりしている内面的事実」で,客観的事実は,「現実的な出来事や誰が見てもわかる外面的事実」である。司法・犯罪心理学の領域では,事件という客観的事実があることを前提として,対象者との関わりが開始される。つまり,事件が発生しない限り,対象者との関わりは存在しない。客観的事実が存在しないにも関わらず関わりをもつことは,人権を脅かすことにもつながりかねない。そのため,客観的事実の発生は,司法・犯罪心理学においては重要な事実となる。また,客観的事実が明らかであっても,加害者の主観的事実の語りから,事実が織り交ぜられて語られることも多くある。「取り調べ」では,このような主観的事実と客観的事実を区別して取り調べの手法を理解する。また,取り調べの実際についても理解する。
③ 面接について学ぶために,調査面接と臨床面接の相違について学ぶ。調査面接とは,「専門家がクライエントに質問することで必要な情報を得るための面接」であり,臨床面接とは,「専門家がクライエントの語りに積極的に耳を傾けることによって,クライエントの主体的な語りを新たに生み出すための面接」である。これらの面接を使い分けながら,加害者から事件の事実を上手く聞き出さなければならない。その方法について,仮設生成・仮説検証型の面接技法と改善意欲を高める動機づけ面接法について学ぶ。仮設生成・仮説検証型の面接技法では,面接する準備の段階で,手元にある資料などの情報から,面接で明らかにしたことを明確に思い浮かべて仮説を立てることにより始まる。また,改善意欲を高める動機づけ面接法では,加害者の事件に対する動機づけを高め,問題行動の改善や更生に向かわせるような面接技法について学ぶ。「面接」では,これらの面接技法を学ぶことにより,現場での即戦力を身につける。
キーワード
① 目撃者の証言(eyewitness testimony) ② 事後情報効果 ③ フォールスメモリー ④ 主観的事実 ⑤ 調査面接
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである目撃者の証言(eyewitness testimony),事後情報効果,フォールスメモリー,主観的事実,調査面接について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪事実の解明に用いられる捜査手法について理解を深める。③これらの理解により,事後情報効果やフォールスメモリーについて理解を深める。また,主観的事実と客観的事実を区別して取り調べの手法について理解を深める。さらに,加害者の事件に対する動機づけを高め,問題行動の改善や更生に向かわせるような面接技法について理解を深める。
24
目撃証言・取り調べ・面接
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第12回の授業では,警察活動の視点から,科学的な犯罪捜査における心理学について理解する。捜査心理学においては,犯罪者や非行少年を意思決定の主体とし,彼らが行った行動は全て彼らが選択した行動の結果であると判断する。そこで,事後情報効果やフォールスメモリーについて学ぶ。また,主観的事実と客観的事実を区別して取り調べの手法を理解する。さらに,加害者の事件に対する動機づけを高め,問題行動の改善や更生に向かわせるような面接技法について学ぶ。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.162-166.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.134-149.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.166-169.
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 51-55.
[細目レベル③]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 179-194.
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 55-63.
コマ主題細目
① 事後情報効果 ② 主観的事実 ③ 調査面接
細目レベル
① 事後情報効果は,取り調べの中で,マスコミ報道で別の情報に接してしまった場合,その情報が元の記憶の中に混入してしまう可能性があることを示している。事後情報効果の最も極端なケースがフォールスメモリーである。これは,実際には体験していない出来事の記憶が作られてしまうという現象である。ある出来事を一生懸命思い出そうとして空想を働かせたり,イメージ化したりすることによって,事後情報効果を引き起こそうとしたり,様々な過去の記憶の断片が結合されて存在しない記憶が作られてしまう。「目撃証言」では,事後情報効果やフォールスメモリーについて学び,子どもの目撃証言や高齢者の目撃証言について理解する。さらに,冤罪を減らすための目的で設立されたイノセンス・プロジェクトについても学ぶ。
② 主観的事実は,「その人個人が感じたり考えたりしている内面的事実」で,客観的事実は,「現実的な出来事や誰が見てもわかる外面的事実」である。司法・犯罪心理学の領域では,事件という客観的事実があることを前提として,対象者との関わりが開始される。つまり,事件が発生しない限り,対象者との関わりは存在しない。客観的事実が存在しないにも関わらず関わりをもつことは,人権を脅かすことにもつながりかねない。そのため,客観的事実の発生は,司法・犯罪心理学においては重要な事実となる。また,客観的事実が明らかであっても,加害者の主観的事実の語りから,事実が織り交ぜられて語られることも多くある。「取り調べ」では,このような主観的事実と客観的事実を区別して取り調べの手法を理解する。
③ 調査面接とは,「専門家がクライエントに質問することで必要な情報を得るための面接」であり,臨床面接とは,「専門家がクライエントの語りに積極的に耳を傾けることによって,クライエントの主体的な語りを新たに生み出すための面接」である。これらの面接を使い分けながら,加害者から事件の事実を上手く聞き出さなければならない。その方法について,仮設生成・仮説検証型の面接技法と改善意欲を高める動機づけ面接法について学ぶ。仮設生成・仮説検証型の面接技法では,面接する準備の段階で,手元にある資料などの情報から,面接で明らかにしたことを明確に思い浮かべて仮説を立てることにより始まる。また,改善意欲を高める動機づけ面接法では,加害者の事件に対する動機づけを高め,問題行動の改善や更生に向かわせるような面接技法について学ぶ。
キーワード
① イメージ ② 内面的事実 ③ 外面的事実 ④ 客観的事実 ⑤ 臨床面接
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである目撃者の証言(eyewitness testimony),事後情報効果,フォールスメモリー,主観的事実,調査面接について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪事実の解明に用いられる捜査手法について理解を深める。③これらの理解により,事後情報効果やフォールスメモリーについて理解を深める。また,主観的事実と客観的事実を区別して取り調べの手法について理解を深める。さらに,加害者の事件に対する動機づけを高め,問題行動の改善や更生に向かわせるような面接技法について理解を深める。
25
犯罪者プロファイリング
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第7回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第8回では,これまでのまとめの回とする。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第13回の授業では,警察活動の視点から,科学的な犯罪捜査における心理学について理解する。捜査心理学においては,犯罪者や非行少年を意思決定の主体とし,彼らが行った行動は全て彼らが選択した行動の結果であると判断する。そこで,プロファイリング誕生の歴史について概観し,FBI方式のプロファイリングとリヴァプール方式のプロファイリングを理解する。さらに,地理的プロファイリングの方法について学び,統計的手法の実際について理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.150-152.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.105-108.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.152-156.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.109-113.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.75-78.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.156-157.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.113-120.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.78-85.
コマ主題細目
① プロファイリングの誕生 ② FBI方式のプロフアィリングとリヴァプール方式のプロファイリング ③ 地理的プロファイリング
細目レベル
① プロファイリング(profiling)は,アメリカ連邦捜査局(FBI)で開発された方法で,犯行現場の状況や現場での犯人の行動方,犯人の年齢や職業,精神疾患の有無などその属性を推定していく技術である。プロファイリングは当初,連続殺人事件の捜査が困難だったために開発された。普通の殺人事件であれば,班にいは恨みを持っている相手や恋愛関係のもつれている人や金銭関係のトラブルを抱えている人を殺害する。そのため,捜査も被害者を恨んでいそうな人物を探していく方法が中心になる。ところが,連続殺人犯の多くは,事件以前に面識のないその日に初めて出会った人を殺害することが多く従来の捜査方法では犯人にたどり着くことができない。そこで,FBI方式が開発された。「プロファイリングの誕生」では,プロファイリングの歴史について説明し,切り裂きジャック事件やマッド・ボンバー事件,ボストン絞殺魔事件を例に学ぶ。また,秩序型連続殺人犯と無秩序型連続殺人犯についても理解する。
② FBI方式のプロフアィリングは,ベテランの捜査官を対象として,各自の経験によってディスカッションすることによって,事件の犯人のイメージをある程度推測する方法である。リヴァプール方式のプロファイリングは,イギリスの心理学者が開発したデビット・カンター(David Canter)が開発し発展させたプロファイリングの方法論である。FBI方式が捜査官が経験に基づいて作成した事件現場と犯人のタイポロジーを用いるのに対して,リヴァプール方式は,研究者が数多くの犯罪のデータを統計的に分析して作成することに特徴がある。リヴァプール方式のプロファイリングは,犯罪についての多量のデータから法則性を見出していくという方法論であり,また,比較的行動な統計分析を使用するために,心理学というよりはデータマイニング,統計解析的色彩が強い。「FBI方式とリヴァプール方式のプロファイリング」では,具体例を挙げながらそれぞれの方式について理解する。
③ 地理的プロファイリングでは,犯行の地理的情報を基にしたプロファイリングで,犯人の住居の推定や次の犯行地の推定などを目的としている。そして,一連の連続犯罪の犯行地点を結ぶ最も長い線を直径とした円を描いた時,犯人の住居(あるいは拠点)は,その中に存在するという円仮説を提案する。しかし,円仮説の問題点は,探索しなければならない地点が広大になってしまうことである。そこで,より焦点を絞って拠点を明らかにする方法の一つとして,凸包ポリゴンモデルがある。これは,犯行地点の外側を結ぶ点の内側に犯人の住居があるというモデルである。そのほかにも,円の中心に犯人の住居があると予測する円心モデルなどがある。「地理的プロファイリング」では,凸包ポリゴンモデルや円心モデルについて学び,統計的手法の実際について理解を深める。
キーワード
① プロファイリング(profiling) ② FBI方式のプロフアィリング ③ リヴァプール方式のプロファイリング ④ 凸包ポリゴンモデル ⑤ 円心モデル
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードであるプロファイリング(profiling),FBI方式のプロフアィリング,リヴァプール方式のプロファイリング,凸包ポリゴンモデル,円心モデルについて調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪事実の解明に用いられる捜査手法について理解を深める。③これらの理解により,プロファイリング(profiling)について理解を深める。また,FBI方式のプロフアィリングとリヴァプール方式のプロファイリングについて理解を深める。さらに,凸包ポリゴンモデルや円心モデルといった地理的プロファイリングについて学び,現代の日本で活用されているプロファイリング手法について理解を深める。
26
犯罪者プロファイリング
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第7回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第8回では,これまでのまとめの回とする。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第13回の授業では,警察活動の視点から,科学的な犯罪捜査における心理学について理解する。捜査心理学においては,犯罪者や非行少年を意思決定の主体とし,彼らが行った行動は全て彼らが選択した行動の結果であると判断する。そこで,プロファイリング誕生の歴史について概観し,FBI方式のプロファイリングとリヴァプール方式のプロファイリングを理解する。さらに,地理的プロファイリングの方法について学び,統計的手法の実際について理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.150-152.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.105-108.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.152-156.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.109-113.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.75-78.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.156-157.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.113-120.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.78-85.
コマ主題細目
① FBI ② リヴァプール方式 ③ 拠点
細目レベル
① プロファイリングは当初,連続殺人事件の捜査が困難だったために開発された。普通の殺人事件であれば,班にいは恨みを持っている相手や恋愛関係のもつれている人や金銭関係のトラブルを抱えている人を殺害する。そのため,捜査も被害者を恨んでいそうな人物を探していく方法が中心になる。ところが,連続殺人犯の多くは,事件以前に面識のないその日に初めて出会った人を殺害することが多く従来の捜査方法では犯人にたどり着くことができない。そこで,FBI方式が開発された。「プロファイリングの誕生」では,プロファイリングの歴史について説明し,切り裂きジャック事件やマッド・ボンバー事件,ボストン絞殺魔事件を例に学ぶ。また,秩序型連続殺人犯と無秩序型連続殺人犯についても理解する。
② リヴァプール方式のプロファイリングは,イギリスの心理学者が開発したデビット・カンター(David Canter)が開発し発展させたプロファイリングの方法論である。FBI方式が捜査官が経験に基づいて作成した事件現場と犯人のタイポロジーを用いるのに対して,リヴァプール方式は,研究者が数多くの犯罪のデータを統計的に分析して作成することに特徴がある。リヴァプール方式のプロファイリングは,犯罪についての多量のデータから法則性を見出していくという方法論であり,また,比較的行動な統計分析を使用するために,心理学というよりはデータマイニング,統計解析的色彩が強い。「FBI方式とリヴァプール方式のプロファイリング」では,具体例を挙げながらそれぞれの方式について理解する。
③ 一連の連続犯罪の犯行地点を結ぶ最も長い線を直径とした円を描いた時,犯人の住居(あるいは拠点)は,その中に存在するという円仮説を地理的プロファイリングでは提案する。しかし,円仮説の問題点は,探索しなければならない地点が広大になってしまうことである。そこで,より焦点を絞って拠点を明らかにする方法の一つとして,凸包ポリゴンモデルがある。これは,犯行地点の外側を結ぶ点の内側に犯人の住居があるというモデルである。そのほかにも,円の中心に犯人の住居があると予測する円心モデルなどがある。「地理的プロファイリング」では,凸包ポリゴンモデルや円心モデルについて学び,統計的手法の実際について理解を深める。
キーワード
① 連続殺人犯 ② 殺人事件 ③ データマイニング ④ 円仮説 ⑤ 犯行地点
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードであるプロファイリング(profiling),FBI方式のプロフアィリング,リヴァプール方式のプロファイリング,凸包ポリゴンモデル,円心モデルについて調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,犯罪事実の解明に用いられる捜査手法について理解を深める。③これらの理解により,プロファイリング(profiling)について理解を深める。また,FBI方式のプロフアィリングとリヴァプール方式のプロファイリングについて理解を深める。さらに,凸包ポリゴンモデルや円心モデルといった地理的プロファイリングについて学び,現代の日本で活用されているプロファイリング手法について理解を深める。
27
犯罪予防と犯罪被害者への心理支援
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第14回の授業では,犯罪予防や犯罪不安,防犯教育について学ぶ。具体的に,都市計画などの環境設計による犯罪予防(Crime Prevention Through Environmental Design:CPTED)や状況的犯罪予防について理解する。また,割れ窓理論や割れ窓理論の防犯活動への応用について理解する。さらに,防犯教育や防犯教育の弊害,地域安全マップについて理解を深める。さらに,犯罪被害者への心理支援を学ぶ。犯罪被害には,殺人,性犯罪,虐待から,学校で起きる暴力やいじめによる被害まで含まれる。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.174-181.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.87-102.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.182-188.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.188-191.
[細目レベル④]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 195-199.
[細目レベル⑤]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 199-209.
コマ主題細目
① 犯罪予防 ② 犯罪不安 ③ 防犯教育 ④ ⑤
細目レベル
① 犯罪は人々の心を傷つける。犯人が検挙されたとしても,被害者の心の傷は無くならない。もちろん,殺人事件の場合は,殺された人が戻ってくることはない。また,金銭的な被害の場合も,犯人が検挙され,民事の損害賠償請求が認められたとしても,犯人の側に支払い能力がなかったり,支払いを拒否するなどのケースが少なくなく,被害を回復することは困難である。犯罪を起こさないためにはどうしたら良いだろうか。防犯心理学の観点から考える。「犯罪予防」では,環境犯罪学の分野から都市計画などの環境設計による犯罪予防(Crime Prevention Through Environmental Design:CPTED)について学ぶ。CPTEDは,つくられた環境の適切な設計と効果的な利用は,犯罪に対する不安感と犯罪の発生の減少につながり,生活の質の改善につながり得るものであると定義されるため,様々な環境空間から犯罪予防について理解する。また,状況的犯罪予防や犯罪の転移についても学ぶ。
② 今ここに,1枚の割れた窓があったとする。修理されずに放置されている窓は,その建物が誰にも管理されておらず,無法な行為をしても咎められないということを宣伝しているようなものである。すると,別の誰かが窓を割る可能性が増加する。結局,次々と窓は割られ,建物自体が汚くなっていく。そうすると,その付近は益々無法化し,不良少年やいかがわしい人々の出入りが多くなる。そして,落書きや破綻が益々多く発生して地域全体が荒れていく。この段階になると,町の汚れを片づけることや町のルールを守ることに消極的に鳴り始め,次第に地域への愛着や地域住民のつながりが低下していく。そして,経済的に余裕のある人々は別の場所に引っ越し,放置された空室や空き地が増えれば,環境は益々悪化していく。「犯罪予防」では,割れ窓理論について理解し,割れ窓理論の防犯活動への応用を考える。また,銃の保持と犯罪や性犯罪者に対する社会防衛について学ぶ。
③ 1974年,東京丸の内の三菱重工ビルにおいて,極左暴力集団による無差別爆弾テロ事件が発生した。この事件で勤務中に被害に遭った従業員は労働災害と認められ,労災保険制度による遺族給付・障害給付等の対象となった。しかし,偶然その場に居合わせて被害を受けた通行人等は,なんら公的救済も受けられなかった。この事件等を契機として,犯罪被害者等の経済救済制度の必要性が広く認識され,1980年に国が給付金を支給する「犯罪被害者等給付金支給法」が制定された。その後,1995年に発生した地下鉄サリン事件や阪神・淡路大震災により,1996年に警察庁では犯罪被害者施策の基本方針として,「被害者対策要綱」を策定するとともに,犯罪被害者対策室を設置した。1998年には,民間の犯罪被害者支援団体による全国被害者支援ネットワークが誕生し,2004年には,犯罪被害者等基本法が制定した。その後,2005年には,犯罪被害者等基本計画が策定された。「犯犯罪被害者等基本法と犯罪被害者等基本計画」では,このような歴史的背景に基づいて,犯罪被害者等基本法と犯罪被害者等基本計画について理解する。
④
⑤
キーワード
① 状況的犯罪予防 ② 防犯教育 ③ 地域安全マップ ④ 心的外傷後ストレス障害(PTSD) ⑤ 代理受傷
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである状況的犯罪予防,防犯教育,地域安全マップ,心的外傷後ストレス障害(PTSD),代理受傷について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,地域での防犯活動や防犯教育について理解を深める。③これらの理解により,都市計画などの環境設計による犯罪予防(Crime Prevention Through Environmental Design:CPTED)や状況的犯罪予防について理解を深める。また,割れ窓理論や割れ窓理論の防犯活動への応用についての理解も深める。さらに,防犯教育や防犯教育の弊害,地域安全マップについて理解を深める。加えて,犯罪被害者の心理的苦痛,犯罪被害者支援を支える基盤の理解,犯罪被害者支援の諸制度,犯罪被害者への心理支援の基本的な方法について理解を深める。最後に,悲嘆の心理,二次被害と代理受傷についても理解を深める。
28
犯罪予防と犯罪被害者への心理支援
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第14回の授業では,犯罪予防や犯罪不安,防犯教育について学ぶ。具体的に,都市計画などの環境設計による犯罪予防(Crime Prevention Through Environmental Design:CPTED)や状況的犯罪予防について理解する。また,割れ窓理論や割れ窓理論の防犯活動への応用について理解する。さらに,防犯教育や防犯教育の弊害,地域安全マップについて理解を深める。さらに,犯罪被害者への心理支援を学ぶ。犯罪被害には,殺人,性犯罪,虐待から,学校で起きる暴力やいじめによる被害まで含まれる。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.174-181.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.87-102.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.182-188.
[細目レベル③]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.188-191.
[細目レベル④]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 195-199.
[細目レベル⑤]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 199-209.
コマ主題細目
① CPTED ② 社会防衛 ③ 犯罪被害者支援 ④ ⑤
細目レベル
① 「犯罪予防」では,環境犯罪学の分野から都市計画などの環境設計による犯罪予防(Crime Prevention Through Environmental Design:CPTED)について学ぶ。CPTEDは,つくられた環境の適切な設計と効果的な利用は,犯罪に対する不安感と犯罪の発生の減少につながり,生活の質の改善につながり得るものであると定義されるため,様々な環境空間から犯罪予防について理解する。また,状況的犯罪予防や犯罪の転移についても学ぶ。
② 多くの人は「知らない人に声をかけられてもついて行ってはいけないよ」とか,「知らない人の車に乗ってはいけない」など,両親から注意を受けたことがある。このように,犯罪に遭わないようにするための注意点を教育することができれば,人々が犯罪の被害に遭う可能性を低くすることができる。これを防犯教育という。今まで学校などでは,防犯のための教育は必ずしも十分に行われてきたわけではありませんでした。しかし,子どもが巻き込まれる犯罪が社会的に大きな問題になったことなどから,近年,学校において,子どもに対する防犯教育が導入されるようになってきた。「防犯教育」では,地域安全マップについて学ぶ。そして,防犯教育の弊害について理解する。さらに,防犯活動における問題点についても学ぶ。
③ トラウマとは,犯罪や事故による被害,災害による被災など,生死に関わるような出来事に遭遇した時に受ける心の傷のことをいう。誰しもトラウマとなる出来事に遭遇すると,心理面,身体面,社会生活面に様々な影響を及ぼす。犯罪被害者も様々な影響を発症する。そこで,犯罪被害者の心理的苦痛として,心的外傷後ストレス障害(PTSD),悲嘆の心理,二次被害と代理受傷について学ぶ。そのために,まずは,心理面,身体面,社会生活面における犯罪被害による影響について学ぶ。そして,犯罪被害者支援を支える基盤的な事実の理解として,トラウマについての社会の理解,ストレス反応に関する生物学の知見,被害者学における犯罪被害者支援の研究について学ぶ。また,トラウマの初期,中期,後期の様相等についても学ぶ。「犯罪被害者への支援」では,犯罪被害者へのトラウマや二次被害,心理的支援について理解する。
④
⑤
キーワード
① 都市計画 ② 無法化 ③ 防犯教育 ④ 無差別爆弾テロ ⑤ トラウマ
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである状況的犯罪予防,防犯教育,地域安全マップ,心的外傷後ストレス障害(PTSD),代理受傷について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,地域での防犯活動や防犯教育について理解を深める。③これらの理解により,都市計画などの環境設計による犯罪予防(Crime Prevention Through Environmental Design:CPTED)や状況的犯罪予防について理解を深める。また,割れ窓理論や割れ窓理論の防犯活動への応用についての理解も深める。さらに,防犯教育や防犯教育の弊害,地域安全マップについて理解を深める。加えて,犯罪被害者の心理的苦痛,犯罪被害者支援を支える基盤の理解,犯罪被害者支援の諸制度,犯罪被害者への心理支援の基本的な方法について理解を深める。最後に,悲嘆の心理,二次被害と代理受傷についても理解を深める。
29
司法・犯罪心理学のまとめ
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第15回の授業では,犯罪類型①(暴力犯罪・連続殺人・女性による連続殺人),犯罪類型②(大量殺人・テロリズム),犯罪類型③(性犯罪,DV,ストーキング,虐待),犯罪類型④(窃盗・強盗・放火),各種犯罪類型とパーソナリティ障害,犯罪の生物学的原因,犯罪の心理学的原因,犯罪の社会学的理論,矯正・更生保護,刑事事件と情状鑑定,ポリグラフ検査,目撃証言・取り調べ・面接,犯罪者プロファイリング,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.64-148.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.1-104.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.39-62.
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 121-135.
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 163-178.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.2-61.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.5-36.
[細目レベル③]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 51-111.
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 51-120.
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.150-169.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.105-149.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.63-85.
[細目レベル④]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.174-191.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.87-102.
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 195-209.
コマ主題細目
① 各種犯罪類型とパーソナリティ障害 ② 犯罪の原因論 ③ 矯正心理学と捜査心理学 ④ 犯罪予防と犯罪被害者への心理支援
細目レベル
① 殺人事件は,全ての犯罪類型の中で最も重大なものである。また,傷害事件や暴行事件も日々に大きな苦痛と恐怖をもたらす。暴力に基づくこれらの犯罪を無くすためには,まず,その特徴を知り,メカニズムを明らかにしていくことが必要である。また,犯罪の中で最も多いのは,人の財物を窃取する窃盗である。窃盗は,我が国で発生する犯罪のほとんどを占める。また,財物を強取する強盗,火を放って住居や車などを破壊する放火も大きな脅威となる犯罪である。最近では,コンピュータやインターネットの発達に伴ってネット犯罪も急増しているため,社会情勢に即した犯罪を理解する必要がある。さらに,レイプや強制わいせつなどの性犯罪は,魂の殺人といわれることもあるように,被害者の心に傷を残す重大犯罪です。しかし,問題が性に関するものであるだけに,警察に届けられなかったりして,その実態やメカニズムが不明である。このような犯罪から目を背けず,対策について考えなければならない。「各種犯罪類型とパーソナリティ障害」では,これらの内容について理解する。
② 犯罪はなぜ起こるのか?犯罪の原因を探るアプローチには,大きく分けて3つある。1つめは,犯罪者の生物学的な特性に原因を求める生物学的アプローチ,2つめは,犯罪者の性格や生育環境などに原因を求める心理学的アプローチ,3つめは,社会の構造や社会環境に原因を求める社会学的アプローチである。犯罪の心理学的原因は,性格や生まれ育ってくる過程で遭遇する様々な環境要因が犯罪とどのように関連しているのかを検討するアプローチである。特に,犯罪と性格の関連,犯罪者に特有の性格はあるのかについて理解する必要がある。犯罪の社会学的原因は,人間関係や社会の仕組みなどど犯罪との関係を検討していくアプローチである。犯罪者の中にも,根は善良でも知らないうちに犯罪に巻き込まれる人もいる。「犯罪の原因論」では,これらの内容について理解する。
③ 矯正とは,犯罪を犯した成人や少年に対して刑罰を科し,再び犯罪を犯さないようにするための活動のことで,主に法務省管轄の刑務所,少年院などの施設で行われるものを示す。また,更生保護とは,仮釈放や保護観察などの社会内で行われる更生のための諸活動を示す。犯罪の発生から刑罰の執行までの司法システムの流れを理解したのち,矯正機関で行われている活動や現在の矯正システムの問題について理解する。さらに,犯罪捜査の心理学は,心理学の知識を使って犯人を見つけ出し,検挙することを支援する犯罪心理学の一分野である。具体的には,犯人の行動予測,犯人の属性の推定,犯人の嘘の見破り,人質交渉などについての研究と実践について学ぶことが必要である。「矯正心理学と捜査心理学」では,これらの内容について理解する。
④ 犯罪で傷ついてしまった人の心を癒すことも失われてしまったものを取り戻すことは困難である。起きてしまった事件の犯人を検挙することは重要であるが,このような悲惨な犯罪が起きないようにすることができれば,それが最もベストな状態である。このような観点から,犯罪を起こさないように防犯心理学について学ぶ。また,犯罪被害に遭うと,大人も子どもも男性も女性も大きなショックを受け,混乱し,時には自ら助けを求められないこともある。そのため,支援者は,様々な職種と連携しながら支援の手を伸ばす必要がある。そこで,犯罪被害者の心理的苦痛,犯罪被害者支援を支える基盤の理解,犯罪被害者支援の諸制度,犯罪被害者への心理支援の基本的な方法について学ぶ。「犯罪予防と犯罪被害者への心理支援」では,これらの内容について理解する。
キーワード
① 各種犯罪類型 ② パーソナリティ障害 ③ 犯罪の原因論 ④ 矯正心理学 ⑤ 犯罪被害者への心理支援
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである各種犯罪類型,パーソナリティ障害,犯罪の原因論,矯正心理学,犯罪被害者への心理支援について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,これまでの授業内容について理解を深める。③これらの理解により,犯罪類型①(暴力犯罪・連続殺人・女性による連続殺人),犯罪類型②(大量殺人・テロリズム),犯罪類型③(性犯罪,DV,ストーキング,虐待),犯罪類型④(窃盗・強盗・放火),各種犯罪類型とパーソナリティ障害,犯罪の生物学的原因,犯罪の心理学的原因,犯罪の社会学的理論,矯正・更生保護,刑事事件と情状鑑定,ポリグラフ検査,目撃証言・取り調べ・面接,犯罪者プロファイリング,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について理解を深める。
30
司法・犯罪心理学のまとめ
科目の中での位置付け
本科目では,司法・犯罪分野に関する法律や制度,犯罪や非行の原因と支援,心理学的アセスメント等についての基本的な知識を修得することを目的とする。また,非行や犯罪における関係機関等の理解とともに,捜査心理学的手法や犯罪被害者への支援方法についても修得することを目的とする。具体的には,第1回から第5回で各種犯罪やパーソナリティ障害についての説明を行なった上で,第6回から第8回で犯罪の原因論についての説明を実施する。第9回から第10回では,矯正施設や情状鑑定について説明し,さらに,第11回から第13回では,捜査心理学について解説する。最後に,第14回から第15回では,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について考察する。これらの講義により,司法・犯罪心理学の視点から犯罪を検討することの意義,犯罪動向の把握の仕方,非行や犯罪の現象説明と犯罪予防について理解する。第15回の授業では,犯罪類型①(暴力犯罪・連続殺人・女性による連続殺人),犯罪類型②(大量殺人・テロリズム),犯罪類型③(性犯罪,DV,ストーキング,虐待),犯罪類型④(窃盗・強盗・放火),各種犯罪類型とパーソナリティ障害,犯罪の生物学的原因,犯罪の心理学的原因,犯罪の社会学的理論,矯正・更生保護,刑事事件と情状鑑定,ポリグラフ検査,目撃証言・取り調べ・面接,犯罪者プロファイリング,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について理解する。
授業レジュメを配布,授業スライド,PC
[細目レベル①]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.64-148.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.1-104.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.39-62.
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 121-135.
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 163-178.
[細目レベル②]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.2-61.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.5-36.
[細目レベル③]
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 51-111.
・野島一彦・繁桝算男 (2019).司法・犯罪心理学. 遠見書房. pp. 51-120.
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.150-169.
・越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房. pp.105-149.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.63-85.
[細目レベル④]
・越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社. pp.174-191.
・桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書. pp.87-102.
・川畑直人・大島剛・郷式徹 (2020). 司法・犯罪心理学-社会と個人の安全と共生をめざす. ミネルヴァ書房. pp. 195-209.
コマ主題細目
① 殺人事件 ② 犯罪の心理学的原因 ③ 矯正 ④ 犯罪被害
細目レベル
① 殺人事件は,全ての犯罪類型の中で最も重大なものである。また,傷害事件や暴行事件も日々に大きな苦痛と恐怖をもたらす。暴力に基づくこれらの犯罪を無くすためには,まず,その特徴を知り,メカニズムを明らかにしていくことが必要である。また,犯罪の中で最も多いのは,人の財物を窃取する窃盗である。窃盗は,我が国で発生する犯罪のほとんどを占める。また,財物を強取する強盗,火を放って住居や車などを破壊する放火も大きな脅威となる犯罪である。最近では,コンピュータやインターネットの発達に伴ってネット犯罪も急増しているため,社会情勢に即した犯罪を理解する必要がある。さらに,レイプや強制わいせつなどの性犯罪は,魂の殺人といわれることもあるように,被害者の心に傷を残す重大犯罪です。しかし,問題が性に関するものであるだけに,警察に届けられなかったりして,その実態やメカニズムが不明である。このような犯罪から目を背けず,対策について考えなければならない。「各種犯罪類型とパーソナリティ障害」では,これらの内容について理解する。
② 犯罪はなぜ起こるのか?犯罪の原因を探るアプローチには,大きく分けて3つある。1つめは,犯罪者の生物学的な特性に原因を求める生物学的アプローチ,2つめは,犯罪者の性格や生育環境などに原因を求める心理学的アプローチ,3つめは,社会の構造や社会環境に原因を求める社会学的アプローチである。犯罪の心理学的原因は,性格や生まれ育ってくる過程で遭遇する様々な環境要因が犯罪とどのように関連しているのかを検討するアプローチである。特に,犯罪と性格の関連,犯罪者に特有の性格はあるのかについて理解する必要がある。犯罪の社会学的原因は,人間関係や社会の仕組みなどど犯罪との関係を検討していくアプローチである。犯罪者の中にも,根は善良でも知らないうちに犯罪に巻き込まれる人もいる。「犯罪の原因論」では,これらの内容について理解する。
③ 矯正とは,犯罪を犯した成人や少年に対して刑罰を科し,再び犯罪を犯さないようにするための活動のことで,主に法務省管轄の刑務所,少年院などの施設で行われるものを示す。また,更生保護とは,仮釈放や保護観察などの社会内で行われる更生のための諸活動を示す。犯罪の発生から刑罰の執行までの司法システムの流れを理解したのち,矯正機関で行われている活動や現在の矯正システムの問題について理解する。さらに,犯罪捜査の心理学は,心理学の知識を使って犯人を見つけ出し,検挙することを支援する犯罪心理学の一分野である。具体的には,犯人の行動予測,犯人の属性の推定,犯人の嘘の見破り,人質交渉などについての研究と実践について学ぶことが必要である。「矯正心理学と捜査心理学」では,これらの内容について理解する。
④ 犯罪で傷ついてしまった人の心を癒すことも失われてしまったものを取り戻すことは困難である。起きてしまった事件の犯人を検挙することは重要であるが,このような悲惨な犯罪が起きないようにすることができれば,それが最もベストな状態である。このような観点から,犯罪を起こさないように防犯心理学について学ぶ。また,犯罪被害に遭うと,大人も子どもも男性も女性も大きなショックを受け,混乱し,時には自ら助けを求められないこともある。そのため,支援者は,様々な職種と連携しながら支援の手を伸ばす必要がある。そこで,犯罪被害者の心理的苦痛,犯罪被害者支援を支える基盤の理解,犯罪被害者支援の諸制度,犯罪被害者への心理支援の基本的な方法について学ぶ。「犯罪予防と犯罪被害者への心理支援」では,これらの内容について理解する。
キーワード
① 窃盗 ② 矯正 ③ 捜査心理学 ④ 犯罪被害 ⑤ 犯罪予防
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。キーワードである各種犯罪類型,パーソナリティ障害,犯罪の原因論,矯正心理学,犯罪被害者への心理支援について調べて理解を深める。
復習課題:➀シラバスおよび授業ノートを参照しながら科目内容を把握する。②シラバスおよび授業ノートを参照しながら,これまでの授業内容について理解を深める。③これらの理解により,犯罪類型①(暴力犯罪・連続殺人・女性による連続殺人),犯罪類型②(大量殺人・テロリズム),犯罪類型③(性犯罪,DV,ストーキング,虐待),犯罪類型④(窃盗・強盗・放火),各種犯罪類型とパーソナリティ障害,犯罪の生物学的原因,犯罪の心理学的原因,犯罪の社会学的理論,矯正・更生保護,刑事事件と情状鑑定,ポリグラフ検査,目撃証言・取り調べ・面接,犯罪者プロファイリング,犯罪予防と犯罪被害者への心理支援について理解を深める。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
各種犯罪類型の理解
犯罪類型について理解し,各類型における犯罪動向を把握している。粗暴犯や窃盗犯,性犯罪など,各罪名犯の心理的特徴や問題性を説明できる。また,こうした特徴や問題性の背景要因についても認識している。さらに,パーソナリティ障害として,精神病質者,反社会性パーソナリティ障害,素行症(素行障害),サイコパシーについて説明できる。また,司法・犯罪分野におけるパラフィリア症候群,ピロマニア,クレプトマニアといった嗜癖や依存の問題についても理解している。
犯罪類型,パーソナリティ障害,サイコパシー,ピロマニア,クレプトマニア
20
1,2,3,4,5
犯罪の原因論の習得
司法・犯罪心理学の論理的枠組みをおさえている。非行・犯罪における理論として,犯罪とは何か,社会構造アプローチや社会過程アプローチからの犯罪発生の説明,犯罪生物学の視点からの説明,個人の心的特徴の形成に焦点を当てた説明などの犯罪心理学の歴史について説明できる。特に,社会学的・生物学的・心理学的アプローチにおけるそれぞれの重要な理論について説明できる。また,「アノミー理論」,「社会的学習理論」,「社会的絆理論」などを理解している。
社会構造アプローチ,社会過程アプローチ,社会学的・生物学的・心理学的アプローチ
20
6,7,8
矯正施設における加害臨床の心理アセスメントの理解と取り組み
非行・犯罪の心理アセスメントについて,刑事司法分野に特有のアセスメント手法を理解している。さらに,処遇の方法論の特質や違いを説明することができる。また,矯正施設における加害者臨床において,加害者への心理的支援についての概要を理解できている。少年院や刑務所に入っている少年や受刑者のための支援について,どのような目的や方法で実施されているのか説明できる。また,司法・犯罪に関する法律と制度として,刑事司法手続きの法律と制度,少年司法手続きの法律と制度,心神喪失者等医療観察法の概要と運用状況,裁判員制度の運用と課題,刑事司法システムにおける心理学の知見の活用について理解している。さらに,刑事事件と情状鑑定についても説明できる。
加害者臨床,矯正施設,処遇プログラム,刑事司法,少年司法,刑事事件,情状鑑定,更生保護
20
9,10
捜査心理学における捜査手法の実施方法と理解
目撃者や被害者に対する事情聴取,犯罪者プロファイリング,被疑者に対する取調べ,ポリグラフ検査,証言の信憑生に関する評価についても理解している。特に,プロファイリングにおいては,FBI方式や地理的プロファイリングを理解している。また,ポリグラフ検査では,犯行知識検査について理解している。さらに,目撃証言における事後情報効果についても説明することができる。加えて,主観的事実と客観的事実,臨床面接と調査面接の違い,仮設生成・仮説検証型の面接技法等を説明することができる。
ポリグラフ検査,犯行知識検査,事後情報効果,プロファイリング,円心モデル
20
11,12,13
犯罪被害者と犯罪予防の理解
犯罪被害者の心理とその支援について,被害者が遭遇する犯罪による影響は,犯行時のみならず,一生続くことであることを認識し,どのような影響を被っているのか理解している。このような背景において,犯罪被害者等基本法と犯罪被害者等基本計画について説明できる。特に,心的外傷後ストレス障害(PTSD)や悲嘆の心理,裁判や報道などによる二次被害についても説明できる。また,犯罪被害者の心理的苦痛,犯罪被害者支援を支える基盤の理解,犯罪被害者支援の諸制度,犯罪被害者への心理支援の基本的な方法についても説明することができる。加えて,犯罪被害に遭わないようにするための犯罪予防についても説明することができる。
犯罪被害者,心的外傷後ストレス障害(PTSD),二次被害,犯罪被害者支援の諸制度
20
14,15
評価方法
出席回数の基準を前提とし、定期試験の結果によって評価する。
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
なし
参考文献
野島一彦・繁桝算男(監修)岡本吉生(編著) 『公認心理師の基礎と実践19:司法・犯罪心理学』 遠見書房 (\2600+税) 川畑直人・大島剛・郷式徹(監修)門本泉(編著) 『公認心理師の基本を学ぶテキスト19:司法・犯罪心理学「司法と個人の安全と共生をめざす」』 ミネルヴァ書房 (\2200+税) 越智啓太 (2012). Progress & Application 犯罪心理学. サイエンス社 (\2200+税) 越智啓太 (2013). ケースで学ぶ犯罪心理学. 北大路書房 (\1900+税) 桐生正幸 (2016). 犯罪科学が学べるWORKBOOK 犯罪心理学-捜査と防犯-. 現代図書 (\1950+税)
実験・実習・教材費
なし