区分 犯罪心理学発展科目 犯罪科学領域
ディプロマ・ポリシーとの関係
専門的知識と実践的能力 分析力と理解力 地域貢献性
カリキュラム・ポリシーとの関係
課題分析力 課題解決力 課題対応力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
個人・社会・自然が直面する課題に対して専門的な理解を深めると共に、学際的な柔軟性を有し、実践的な能力を有する。
科目の目的
人間は社会によって作られ,また新たな社会を作り出していく存在である。社会学とは社会の記述と分析を通して,新たな社会を構想する学問である。「犯罪社会学」では,社会との関わりに重点をおいて,犯罪・非行現象にアプローチし,犯罪・非行を多面的に理解していく。全15回の講義を通して,犯罪社会学の基本問題,対象,方法,理論などを学ぶ。特に,犯罪社会学の諸理論が生まれ,多様な方向へと発展していく歴史的経緯に注意を払うことで,現代の犯罪社会学の課題と展望を明らかにしていくことを目指す。 
到達目標
犯罪社会学に関する基礎的知識を習得するとともに、非行・犯罪を社会学的に考察するうえでの視点を獲得できるようになる。 
科目の概要
本科目では,犯罪社会学分野に関する法律や制度,犯罪統計,犯罪報道等についての基本的な知識を修得することを目的とする。具体的には,第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。これらの講義により,犯罪社会学の視点から犯罪動向の把握の仕方や犯罪予防について理解する。
科目のキーワード
犯罪統計,社会緊張理論,文化学習理論,犯罪機会論,社会内処遇
授業の展開方法
本講義では,パワーポイントを使用して講義を進める。講義毎に授業レジュメを配布するため,学生は,授業レジュメの空欄箇所にパワーポイントの内容を記入し,講義ノートを作成する。授業に関する資料がある場合は適宜配布する。授業の内容によっては,事例を検討する。検討後は,検討事項を共有する。講義の最後に復習プリントを実施する。試験において重要な内容となるため,実施後,回答を公開する。また,リアクションペーパーの記入時間を設け,授業に関する感想と疑問点(疑問点はある場合のみ)を記入する。リアクションペーパーに寄せられた質問については,次回の講義の冒頭に全体へフィードバックする(ただし,個別的質問に関しては,その内容を吟味し,その都度対応する)。
オフィス・アワー
【水曜日】3・4限(会議日は除く)、【木曜日】昼休み(前期のみ)、3・4限(後期のみ)、【金曜日】2・3時(前期のみ)、3限(後期のみ)
科目コード PSC621
学年・期 2年・前期
科目名 犯罪社会学
単位数 2
授業形態 講義
必修・選択 必修
学習時間 【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目 犯罪心理学概論(司法・犯罪心理学)
展開科目 犯罪行動科学
関連資格 なし
担当教員名 山脇望美
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 犯罪・非行の社会学の考え方と理論展開 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第1回では,犯罪社会学を学ぶ上で必要となる基本的な考え方や背景知識についておさえることを目的とする。ここでは,「犯罪社会学とは何か」,「犯罪社会学の歴史」について解説する。これらを通して,「犯罪」を「社会学」の視点でとらえるという考え方を身に着ける。
細目①:シラバス参照,『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.4~6,プレゼンテーション資料
細目②: 『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp. 6~12,プレゼンテーション資料
細目③: 『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp. 12~22,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 犯罪の社会学的定義 ② 犯罪・非行への社会学的アプローチの特徴 ③ 社会学的犯罪研究の理論的展開と今日までの展開
細目レベル ① 「犯罪社会学」は,社会との関わりに重点をおいて,犯罪・非行現象にアプローチし,犯罪・非行を多面的に明らかにしようとする学問領域である。全15回の講義を通して,犯罪社会学の基本問題,対象,方法,理論などを学ぶ。特に,犯罪社会学の諸理論が生まれ,多様な方向へと発展していく歴史的経緯に注意を払うことで,現代の犯罪社会学の課題と展望を明らかにしていくことを目指す。ここでは,はじめに,「社会学とは何か」について概説する。これらについておさえた上で,当講義で扱う「犯罪社会学」について解説する。①では,「犯罪の社会学的定義」についておさえたうえで,犯罪とは何か,法学における犯罪と社会学における犯罪の違い等について考えることが課題である。
② ここでは,「犯罪社会学」を学んでいくために重要な背景知識として「犯罪・非行への社会学的アプローチの特徴」について概説する。犯罪・非行というものは,きわめて複雑な現象である。私たちは,できるだけ多面的にこれをとらえる必要がある。②では,犯罪・非行への社会学的アプローチの特徴として,「犯罪化と非犯罪化」,「社会的反作用」,「個人還元論(犯罪の原因を特定の個人に備わった要素に求めること)への批判」についてとりあげ,概説する。また,「犯罪の潜在的機能」という視点から,デュルケム(É. Durkheim)やバーガー(P. L, Berger)とルックマン(T. Luckmann)の指摘についてとりあげ,概説する。以上のことから,「犯罪・非行の社会学的アプローチの特徴」について理解を深める。
③ ここでは,「犯罪社会学」を学んでいくために重要な背景知識として「社会学的犯罪研究の理論的展開」について概説する。犯罪・非行について社会学的な研究がなされるようになるのは19世紀末以降のことである。しかし,犯罪についての学問の歴史は,18世紀までさかのぼることができる。③では,はじめに,社会学的犯罪研究の前史として位置づけられる,18世紀から19世紀にかけての「古典派」と「実証主義」について概説する。次に,犯罪・非行問題への社会学的な研究の今日までの展開として,「フランス環境学派」,「デュルケムの犯罪論」,「シカゴ学派と社会解体論」,「緊張理論」,「学習理論」,「コントロール理論」,「ラベリング理論」,「環境犯罪学」,「批判的犯罪学」,「被害者学」,「ライフコース論」についてとりあげ,概説する。ここでは,「社会学的犯罪研究の理論的展開」の中で,「犯罪」のとらえ方がどのように変遷していったかについて理解を深める。
キーワード ① 犯罪の社会学的定義 ② 犯罪化 ③ 非犯罪化 ④ 犯罪の機能 ⑤ 反省的考察
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「犯罪の社会学的定義」についておさえたうえで,「犯罪の『法学的な定義』と『社会学的な定義』の共通点・相違点」について自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「非行・犯罪への社会学的アプローチの特徴」についておさえたうえで,非行・犯罪に向き合う姿勢について自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「社会学的犯罪研究の理論的展開」の中で,「犯罪」のとらえ方がどのように変遷していったかについてまとめる。

2 犯罪社会学の方法 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第2回では,犯罪・非行への社会学的アプローチについておさえることを目的とする。ここでは,「量的研究」,「質的研究」について解説する。これらを通して,犯罪・非行といったテーマに関する調査研究を行う際に注意すべき事柄について考えていきたい。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.25~29,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp. 29~33,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp. 33~35,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 量的研究方法 ② 質的研究方法 ③ 調査倫理
細目レベル ① 「量的研究方法」とは,対象を数量を用いて理解する研究手法であり,仮説の検証や予測のために用いられる。また,多数を対象とすることにより,共通する一般的傾向を明らかにするためにも用いられる。犯罪や非行に関する基本的な情報を得るためには,『警察白書』や『犯罪白書』などの公式統計を活用する。犯罪や非行の概要をつかむためにも,公式統計から得られる情報を丹念に読み解くことから始めたい。また,既存の研究・調査結果を参照にしたうえで,いまだ明らかにされていない点や,独自に問題関心をもって分析したいという場合には,自ら質問紙調査を企画するという方法がある。ここでは,公式統計の読み解き方や質問紙調査の方法を概説する。
② 「質的研究方法」とは,対象を言語的な記録などといった数量で表現できないデータを用いて理解する研究のことを指す。プロセスや文脈などもデータとしてとらえ,特定の対象を多面的,多層的に理解する方法である。犯罪や非行に関する具体的経験が知りたいとき,まず思い浮かぶのが「インタビュー」という方法だろう。また,特定の集団に自ら参与して,その集団の内部を観察する「参与観察」という方法もある。また,さまざまな「記録」(ドキュメント)を用いて,特定のカテゴリーの変遷や,言説の歴史的変遷を明らかにする「ドキュメント分析」もある。ここでは,「質的研究方法」として,「インタビュー」,「参与観察」,「ドキュメント分析」の方法を概説する。
③ 犯罪や非行に限ったことではないが,過去の経験や考え方について,他人に根掘り葉掘り調査される経験というのは時として,調査対象者に「不快な思い」を生じさせる。それが,犯罪や非行への関与に関わる内容であれば,なおさらである。だからこそ,犯罪・非行に関する調査を始める前に,調査倫理について理解を深めておく必要がある。また,2005年に施行された個人情報保護法に対する社会的関心の高まりを背景に,調査研究における倫理問題をめぐる議論も活発化している。ここでは,「日本社会学会倫理綱領」と「日本社会学会倫理綱領にもとづく研究指針」を参考に,調査に関する「アカウンタビリティ(説明責任)」,「調査対象者のプライバシー保護」,「研究成果の公表」について概説する。
キーワード ① 質問紙調査 ② インタビュー ③ 参与観察 ④ ドキュメント分析 ⑤ 調査倫理
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「量的研究方法」についておさえたうえで,「公式統計の読み解き方や質問紙調査の方法」について自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「質的研究方法」についておさえたうえで,「インタビュー」,「参与観察」,「ドキュメント分析」の方法について自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「調査倫理」についておさえたうえで,調査に関する「アカウンタビリティ(説明責任)」,「調査対象者のプライバシー保護」,「研究成果の公表」について自身の考えをまとめることが課題である。

3 犯罪統計の読み解き方 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第3回では,犯罪統計の読み解き方についておさえることを目的とする。ここでは,「犯罪統計とは」,「犯罪統計の活用可能性」について解説する。これらを通して,犯罪・非行の統計分析に挑戦し,公表された犯罪統計数値を無批判に眺めているだけではわからないことついて考えていきたい。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.39~44,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.44~46,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.46~48,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 犯罪統計の種類と用語 ② 警察統計で見る刑法犯の動向と現状 ③ 犯罪統計の活用可能性
細目レベル ① 犯罪・非行の現状を知るために,まず参照すべきなのは,公式統計である。公式統計とは,行政機関や裁判所等の官公庁が,定期的に刊行し公開している統計資料である。犯罪・非行の関する公式統計には,法務省の法務総合研究所から毎年刊行されている『犯罪白書』,警察庁発行の『警察白書』などがある。また,「警察統計」は,もっともよく知られている犯罪に関する公式統計である。警察統計はさまざまな形態で公開されているが,なかでも『○○年の犯罪』という年次刊行物が,もっとも情報量が多く有用である。警察統計を読むうえで,知っておくべき用語として,「刑法犯」,「特別法犯」,「認知件数」などがある。ここでは,犯罪統計の種類とそれらを読み解くために知っておくべき用語について解説する。
② ①で扱った犯罪統計の読み解き方の基礎についておさえたうえで,実際の公式統計をもとに,考察を行う。はじめに,『刑法犯の認知件数と検挙人員が,戦後どのように推移してきたか』を示したグラフを見て,予備知識なしにグラフを見て受ける印象と,犯罪統計の読み解き方を理解した上でのグラフの解釈の違いについて検討を行う。また,あわせて解釈を裏付ける傍証や社会情勢について解説を行う。これらを通して,「犯罪統計」という「数値」のはたらきと「解釈(読み解き方)」について考察を行う。ここでは,実際の公式統計『刑法犯の認知件数と検挙人員が,戦後どのように推移してきたか』を用いて,犯罪統計の読み解き方について理解を深める。
③ ②で扱った実際の公式統計『刑法犯の認知件数と検挙人員が,戦後どのように推移してきたか』を示したグラフの読み取り方をおさえたうえで,「犯罪統計の活用可能性」について考察を行う。犯罪統計には常に「暗数」の問題がある。「暗数」の問題があるから,犯罪統計は使いものにならないかというと,そうではないと考えられる。犯罪統計の活用について,第一に,「殺人のように暗数が少ないと考えられる罪種に着目することで,有意義な社会学的分析は可能である」こと,第二に,「暗数の増減を左右する要素を十分に考慮し,また,犯罪被害調査などの別種のデータと照らし合わせることによって,犯罪統計は,犯罪に対する社会的な統制のあり方を知るための,貴重な素材となる」という二つの方向性を示すことができる。ここでは,さまざまな実際の公式統計を用いて,犯罪統計の活用可能性について理解を深める。
キーワード ① 暗数 ② 認知件数 ③ 検挙件数 ④ 検挙人員 ⑤ 刑法犯
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「犯罪統計の種類と用語」について正確に理解することが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「警察統計で見る刑法犯の動向と現状」についておさえたうえで,「犯罪統計」という「数値」のはたらきと「解釈(読み解き方)」について自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「犯罪統計の活用可能性」についておさえたうえで,「暗数」の問題を踏まえた統計資料の活用について自身の考えをまとめることが課題である。

4 刑事司法の仕組み 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第4回では,刑事司法の仕組みについておさえることを目的とする。ここでは,「刑罰と処分」,「刑事司法システムの概要」について解説する。これらを通して,現在の刑事司法システムを理解し,今日的課題について考えていきたい。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.51~54,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.54~60,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.60~68,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 刑罰と処分 ② 刑事司法システムの概要 ③ 社会復帰に向けた犯罪者処遇
細目レベル ① ここでは,まず「犯罪」について法学的な観点から定義をすることから始める。世の中には逸脱行為とされる反社会的な行動や反道徳的な行動が多数あるが,それらがすべて「犯罪」になるわけではない。「犯罪」とは「構成要件に該当する違法かつ有責な行為」であり,この「犯罪」にのみ「刑罰」は科せられることとなる。また,構成要件に該当する違法な行為で責任が問われない(有責性が問われない)場合であっても,「処分」が科せられることがある。ここでは,「犯罪」,「構成要件」,「違法(違法性)」,「有責(有責性)」,「刑罰」,「処分」などの用語について解説を行い,「犯罪と刑罰の関係」や「非行少年と処分の関係」について理解を深める。
② ここでは,成人の司法システムの図をもとに,適宜少年事件の場合も含めながら,警察段階から審判・裁判段階へいたる流れの解説を行う。「警察段階」としては,犯罪が発生すると警察などの捜査機関が操作を始める。その目的としては,犯人を特定し,身柄を確保すること,そして証拠を収集することなどにある。次に「検察段階」では,検察官は,警察官などからの送致事件について被疑者を起訴するに足りる証拠が揃っているかを調べる。「裁判段階(成人の場合)」では,刑事事件の第一審は,原則として地方裁判所または簡易裁判所で行われる。ここでは,「逮捕」,「起訴」,「不起訴」,「審判」などの用語について解説を行い,「司法システムの流れ」について理解を深める。
③ ここでは,「矯正施設」,「施設の社会化と処遇の社会化」,「更生保護制度」について解説を行う。「矯正施設」では,矯正処遇の基本的枠組みとして,「旧監獄法と刑事施設被収容者処遇法」の相違点についておさえたうえで,「矯正処遇プログラム」の「作業」,「改善指導」,「教科指導」について解説を行う。「施設の社会化と処遇の社会化」では,矯正と保護の連携の重要性について解説を行う。「更生保護制度」とは,罪を犯した人が社会に復帰することを支援する制度であり,更生保護法などに基づいて運用されている。「保護観察」を中心に,近年の動きを概観する。ここでは,現在の「矯正処遇の基本的な枠組み」を理解したうえで,「施設や処遇の社会化」や「更生保護制度」について理解を深める。
キーワード ① 刑罰 ② 処分 ③ 刑事司法 ④ 少年法 ⑤ 更生保護
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「刑罰と処分」について正確に理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「司法システムの概要」に関して,成人の場合と少年の場合について正確に理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,現在の「矯正施設」における矯正処遇の基本的枠組みについておさえたうえで,「施設内処遇」の問題を踏まえた「処遇の社会化」や「矯正と保護の連携の重要性」,「更生保護制度」の活用について自身の考えをまとめることが課題である。

5 犯罪報道の功罪 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第5回では,犯罪報道の功罪についておさえることを目的とする。ここでは,「マス・メディアの社会的機能」,「少年事件報道とメディア・リテラシー」について解説する。これらを通して,現在の犯罪報道を理解し,今日的課題について考えていきたい。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.71~79,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.79~87,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.87~89,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① マス・メディアの社会的機能 ② 戦後日本における少年事件報道の変遷 ③ 少年事件報道とメディア・リテラシー
細目レベル ① ここでは,「マス・メディアとは何か」,「コミュニケーション過程から見るマス・メディアの影響」,「マス・メディアの社会的機能とニュースの価値」について解説を行う。「マス・メディアとは何か」では,マス・メディアの定義,マス・メディアの種類,について解説する。「コミュニケーション過程から見るマス・メディアの影響」では,社会心理学研究から生み出されたさまざまな理論について解説し,理解を深める。「マス・メディアの社会的機能とニュースの価値」では,ラザースフェルド(P. F. Lazarsfeld)とマートン(R. K. Merton)が社会学的視点から提唱しているマス・メディアの社会的機能や,ガルトゥング(J. Galtung)とルーゲ(M. H. Ruge)が提唱するニュースの価値の構成要素を解説し,理解を深める。
② ここでは,「少年事件報道に対する先行研究と少年事件の特徴」,「少年事件報道におけるメッセージとニュース価値」について解説を行う。「少年事件報道に対する先行研究と少年事件の特徴」では,マス・メディアのなかでも文字情報として各時代の網羅的な分析が可能であり,検索システムが充実している新聞に焦点を絞り,少年事件報道の変遷をたどることで少年非行はいかに時代とともに特徴的に報道されてきたかを概観し,理解を深める。「少年事件報道におけるメッセージとニュース価値」では,少年事件に関する社説を用いてその内容や表現の特徴を整理し,少年事件と各時代で注目された事象を結び付けて語ることで,受け手の注意や関心を引くニュース価値の高い内容として報道されてきたかを概観し,理解を深める。
③ ここでは,「マス・メディアと体感治安」,「メディア・リテラシーの重要性」について解説を行う。「マス・メディアと体感治安」では,マス・メディアが作り出す「疑似環境」に着目し,リップマン(W. Lippmann)の「疑似環境の環境化」を中心に概観し,理解を深める。「メディア・リテラシーの重要性」では,見城(2010)が提唱するメディア・リテラシー(メディアが提供する情報の対して正しく読み解き,使いこなす能力)に関する3つのポイント(「文法性」,「文脈性」,「批判性」)を中心に概観し,理解を深める。ここでは,今後も私たちが犯罪報道に触れる機会はますます増えていくと考えられるなか,マス・メディアの特徴を把握し,受け入れている情報がマス・メディアという装置を通じた情報であるという考え方を身につける。
キーワード ① メッセージ ② ニュース価値 ③ メディア・リテラシー ④ 疑似環境 ⑤ モラル・パニック
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「マス・メディアの社会的機能」では,マス・メディアの定義,マス・メディアの種類,ラザースフェルドとマートンが社会学的視点から提唱しているマス・メディアの社会的機能や,ガルトゥングとルーゲが提唱するニュースの価値の構成要素について正確に理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「戦後日本における少年事件報道の変遷」に関して,正確に理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「少年事件報道とメディア・リテラシー」に関して,正確に理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

6 犯罪・非行とコミュニティ 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第6回では,犯罪・非行とコミュニティについておさえることを目的とする。ここでは,「コミュニティの『解体』による犯罪・非行」,「犯罪・非行を起こしにくい環境づくり」について解説する。これらを通して,犯罪・非行とコミュニティの関連を理解し,今日的課題について考えていきたい。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.95~100,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.100~104,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.104~111,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① コミュニティの「解体」による犯罪・非行 ② 犯罪・非行の地域的な分布 ③ 犯罪・非行を起こしにくい環境づくり
細目レベル ① ここでは,「シカゴ学派の人間生態学」,「社会解体論」について解説を行う。「シカゴ学派の人間生態学」では,19世紀後半から20世紀前半にかけて,犯罪・非行の社会学的な研究が急速に進展した舞台となったアメリカのシカゴ(当時は「犯罪都市」ともいわれていた)における社会情勢やシカゴ大学(世界初の社会学部が創設)での研究を中心に概観し,理解を深める。「社会解体論」では,社会解体(社会解体は社会の組織化の反対概念であり,集団の成員間の関係が壊れて集団が崩壊する過程)論の隆盛と社会解体論への批判と新たな理論的潮流について概観し,理解を深める。ここでは,犯罪・非行とコミュニティの関連に関する研究の変遷を学び,理解する。
② ここでは,「非行少年の生態と動態」,「GISによるクライム・マッピング」について解説を行う。「非行少年の生態と動態」では,アメリカでの犯罪・非行多発地域の研究とそれを追試した日本での『東京都における非行少年の生態学的研究』(柏熊・松浦 1958)を中心に概観し,人間生態学は犯罪・非行の地域的な分布をとらえる視点として重要視できることを理解する。「GISによるクライム・マッピング」では,インターネットが普及した2000年代から日本各地の警察が公開を始めたGIS(地理情報システム)によるクライム・マッピング(犯罪・非行の地域的な分布を地図上にあらわすこと)について概観し,実際の活用状況や防犯活動への参画について理解を深める。
③ ここでは,「犯罪原因論から犯罪機会論へ」,「環境犯罪学」について解説を行う。「犯罪原因論から犯罪機会論へ」では,クライム・マッピングを防犯に活用するために,「犯罪者」という人物に着目して犯罪の原因を究明する「犯罪原因論」ではなく,犯罪が起こりそうな「場所」に着目して「犯罪の機会がない環境であれば,犯罪は発生しない」という発想に基づき新たに提唱された「犯罪機会論」について概観し,理解を深める。「環境犯罪学」は,シカゴ学派の人間生態学を源流としながら,建築学,都市工学,地理学,社会学などの視点を統合し,学際性をもたせ,個別的な防犯対策から都市全体の治安対策まで幅広く扱う学問である。環境犯罪学の主要理論のひとつに有名な「割れ窓理論」がある。「環境犯罪学」の理論とそれに対する批判の両面について概観し,理解を深める。
キーワード ① 人間生態学 ② クライム・マッピング ③ 社会解体論 ④ 犯罪機会論 ⑤ 環境犯罪学
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「コミュニティの「解体」による犯罪・非行」について,シカゴ学派の人間生態学,社会解体論の隆盛と批判ついて理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「犯罪・非行の地域的な分布」に関して,非行少年の生態と動態,GISによるクライム・マッピングについて理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「犯罪・非行を起こしにくい環境づくり」に関して,犯罪機会論,環境犯罪学について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

7 緊張と犯罪 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第7回では,緊張理論についておさえることを目的とする。ここでは,「アノミー論とサブカルチャー論」,「貧困と犯罪」について解説する。これらを通して,犯罪・非行と「緊張」の関連を理解し,今日的課題について考えていきたい。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.115~119,pp.122~125,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.119~122,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.125~128,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① アノミー論 ② 非行サブカルチャー論 ③ 貧困と犯罪
細目レベル ① ここでは,「マートンのアノミー論」,「アノミーへの対処ととしての逸脱」について解説を行う。「マートンのアノミー論」の前提には,本来人間は善良なものであり,犯罪に手を染める者は,そのように社会的に駆り立てられているのだとする考え方があり,犯罪へと人々を駆り立てるものこそが,アノミーであるとしている。これは第1回授業で触れたデュルケムの考えるアノミーとは似て非なるものである。この2つのアノミー論について概観し,理解を深める。「アノミーへの対処ととしての逸脱」では,マートンが提唱するアノミーに対する人々の対処方法のタイプ(同調,革新,儀礼主義,退行,反抗)について文化的目標と制度化された手段の2面から概観し,理解を深める。
② ここでは,「非行サブカルチャー論」,「反動形成と非行」について解説を行う。「非行サブカルチャー」とは,非行少年だけが持っている独特の考え方や行動様式の総体のことである。非行サブカルチャーは社会全般で一般化しているメインカルチャーとは大きく異なることが多い。非行サブカルチャーについて概観し,理解を深める。コーエン(A. K. Cohen)は非行サブカルチャーの形成を「反動形成」という言葉で説明している。反動形成とは,精神分析学の用語で,自分の欲求がかなえられないことを予測した際,その欲求とは反対方向の行動をとってしまう心理的な動きのことである。「反動形成と非行」では,反動形成と非行の関連について概観し,理解を深める。
③ ここでは,主に日本の公式統計から,貧困と犯罪について概観し,理解を深める。日本においても,貧困の多く見られる地域や時代においては,犯罪が多く発生する傾向がみられる。1990年代以降,経済の長期的低迷を受けて,階層の固定化や再生産,貧困の拡大を指摘する声が高まっている。もちろん,貧困などの経済的な変数と犯罪との関係が,直接的な因果関係にあると主張するためには,より厳密な検討が不可欠である。また,そもそも貧困それ自体が直接犯罪を引き起こすというよりは,貧困が他の何らかの要素を媒介して,結果的に犯罪へと結びついているとする見解が研究者間でも主流を占める。貧困と犯罪・非行の関連について理解し,考えていきたい。
キーワード ① 社会構造 ② アノミー論 ③ 適応様式 ④ 非行サブカルチャー論 ⑤ 貧困と犯罪
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「アノミー論」に関して,マートンのアノミー論,デュルケムのアノミー論,学歴アノミー論ついて理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「非行サブカルチャー論」に関して,非行サブカルチャー,反動形成と非行について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「貧困と犯罪」に関して,公式統計から読み解く日本における貧困と犯罪について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

8 犯罪行動と学習 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第8回では,犯罪行動と学習についておさえることを目的とする。ここでは,「サザランドの分化的接触理論」,「社会的学習理論」について解説する。これらを通して,犯罪・非行と「学習」の関連を理解し,今日的課題について考えていきたい。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.131~137,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.137~140,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.141~145,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 分化的接触理論 ② 分化的強化理論 ③ 社会的学習理論
細目レベル ① サザランド(E. H. Sutherland)は犯罪・非行を学習の視点から説明するために,分化的接触理論と呼ばれる9つの命題を提唱した。「分化的」とは,「違いがある」という意味の英語(differential)の訳語にあたる。周囲の人々から考え方や行動(向社会的なこともあれば反社会的なこともある)を学ぶパターンには,個人によって違いがある。ここでは,サザランドの分化的接触理論について9つの命題(学習の説明とその特色(命題①から命題③),学習の内容と方向性(命題④から命題⑥),学習による影響の受けやすさ(命題⑦から命題⑨))を中心に概観し,理解を深める。また,サザランドの分化的接触理論は,人は,周囲の人々が接する内容などによって向社会的にも反社会的にも変化するのだという人間の変化の可能性に対するサザランドの考えについても考えを深めたい。
② ここでは,サザランドの分化的接触理論以降に構築された概念である「分化的同一化理論」,「分化的機会構造理論」,「分化的強化理論」について概観し,理解を深める。「分化的同一化理論」は,グレーザー(D. Glaser)によって提唱され,犯罪行動を受け入れてくれそうな人物に対する同一化の程度に応じて,人は犯罪行動を追い求めるという理論である。「分化的機会構造理論」は,クロワード(R. A. Cloward)とオーリン(L. E. Ohlin)によって提唱され,人は,社会に適応する際,「合法」「非合法」のどちらの「機会」が得られるのかによって非行に走るか否かが決まると唱えた。「分化的強化理論」は,ジェフェリー(C. R. Jeffery)によって提唱され,分化的接触理論における学習の要素をオペラント条件づけの原理を導入することによって説明しようとしたものである。
③ エイカーズ(R. L. Akers)により提唱された「社会的学習理論」では,犯罪の学習にともなう主なプロセスは4つの要素(①分化的接触,②法規制,③分化的強化,④模倣・モデリング)に整理されている。ここでは,「社会的学習理論」について概観し,その理解を深める。また,学習理論全般では,犯罪を行い得る動機を誰もが持っているとは考えず,他者からの影響によって後天的に犯罪行動が学習されると説き,そのうえで,人は置かれた環境次第で,反社会的にな方向にも向社会的な方向にも変化することを主張する。犯罪の学習理論は,人間の可塑性に光を当てる視点を提供する。少年法の思想や,非行少年の立ち直り支援,刑務所出所者の社会復帰支援の理念に通じるものであるため,理解を深めたい。
キーワード ① 分化的接触理論 ② オペラント条件づけ ③ 分化的強化理論 ④ 社会的学習理論 ⑤ 犯罪予防
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「分化的接触理論」に関して,9つの命題ついて理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「分化的同一化理論」,「分化的機会構造化理論」,「分化的強化理論」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「社会的学習理論」に関して,「分化的接触」,「法規制」,「分化的強化」,「模倣・モデリング」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。また,犯罪の学習理論全般についての考え方を理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

9 コントロール理論 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第9回では,コントロール理論についておさえることを目的とする。ここでは,「コントロール理論」,「ボンド理論の展開」,「セルフコントロール理論の展開」について解説する。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.147~155,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.155~160,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.160~165,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① コントロール理論とは ② ボンド理論の展開 ③ セルフコントロール理論の展開
細目レベル ① ここでは,コントロール理論の考え方,コントロール理論の歴史的な変遷,コントロール理論の課題について概観し,理解を深める。コントロール理論では,「人はなぜ犯罪・非行をしないのか」を問い,犯罪や非行への誘惑や動機に対抗する要因が着目される。コントロール理論の本質の理解に努めてほしい。コントロール理論の先駆的な研究として,リース(A. J. Reiss Jr.),トビー(J. Toby),ナイ(E. I. Nye),レックレス(W. C. Reckless)の研究を概観し,コントロール理論の変遷について理解を深めたい。また,コントロール理論の課題として,犯罪・非行抑制要因の定義の不明確さ,犯罪・非行促進要因の位置づけ,研究方法にまつわる問題をとりあげ,理解を深めたい。
② ここでは,①で取り上げたコントロール理論の先駆的な研究の欠陥を克服する形でまとめあげ,それをコントロール理論のとして定型化したハーシ(T. Hirschi)の考えを概説する。ハーシは,非行を抑制している要素を「社会に対する個人の絆(社会的ボンド)」と表現し,個人を基軸とした行為者論的な抑制力に説明対象を限定した。そして,この社会的ボンドを構成する要素として「愛着」,「投資」,「巻き込み」,「新年」の4つをあげ,これら社会的ボンドが何らかの形で弱まったり欠如したりするときに非行が起こりやすくなると主張した。ハーシのボンド理論,ハーシのボンド理論に影響を与えたマッツァ(D. Matza)の漂流理論,ボンド理論への批判について理解を深めたい。
③ ここでは,②で解説したハーシが1979年からゴットフレッドソン(M. R. Gottfredson)と共同研究をはじめ,二人が1990年に提唱したセルフコントロール理論について解説を行う。ゴットフレッドソンとハーシは,犯罪に結びつきやすい個人的属性をセルフコントロールと定義した。セルフコントロール理論とは,社会的ボンドを個人の社会化の程度,すなわち,セルフコントロールとみなし,さらに,親のしつけを通して行われる社会化が個人の外で行われることを明確にすべく,親のしつけをセルフコントロールの先行要因として位置づけなおした理論である。セルフコントロール理論について,その理論的展開や理論の修正,コントロール理論から導かれる犯罪・非行対策について考えを深めたい。
キーワード ① 行為者論的要因 ② コントロール理論 ③ 社会的ボンド ④ 漂流理論 ⑤ セルフコントロール
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「コントロール理論」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「ボンド理論」,「社会的ボンド」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「セルフコントロール理論」に関して,その理論的展開や理論の修正について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。また,コントロール理論から導かれる犯罪・非行対策についての考え方を理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

10 ラベリング論 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第10回では,ラベリング論についておさえることを目的とする。ここでは,「ラベリング論」,「反作用を加える側の活動」,「反作用が個人に与える影響」について解説する。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.167~173,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.173~177,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.177~184,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① ラベリング論とは ② 反作用を加える側の活動 ③ 反作用が個人に与える影響
細目レベル ① ラベリング論の代表的研究者であるベッカー(H. S. Becker)は,「社会集団は,これを犯せば逸脱となるような規則をもうけ,それを特定の人々に適用し,かれらにアウトサイダーのラベルを貼ることによって,逸脱を生み出すのである。この観点からすれば,逸脱とは人間の行為の性質ではなくして,むしろ,他者によってこの規則と制裁とが「違反者」に適用された結果なのである。」と述べている。このように規則を適用して逸脱というラベルを貼る営みを,(社会的)反作用という。ラベリング論は,行為の性質ではなく,反作用によって逸脱を定義するべきだと主張している。この逸脱を規定する規則をめぐって集団間で争いがあるのではないかという発想に結びついている。ここでは,ラベリング論について概観し,理解を深めたい。
② ラベリング論の主要テーマのひとつは,社会統制機関を中心とした反作用を加える側の活動である。同じ行動を行っても,反作用を加えられる人と加えられない人がいる。相対的に権力をもたない集団,権力構造上,下位にある集団は取り締まりを受けやすく,その後の司法過程でも厳しい処遇が下されやすい。ラベリング論者はこのように規則の不公平な適用がなされることを,セレクティブ・サンクション(恣意的な制裁)と名づけた。現在,セレクティブ・サンクションの対象は下流階層に限定されることなく,実はさまざまな形で行われている。ここでは,社会統制機関を中心とした反作用を加える側の活動として,セレクティブ・サンクションについて概観し,理解を深めたい。
③ ラベリング論のもうひとつの主要テーマが,反作用が個人に与える影響である。例えば,「犯罪者」というラベル貼りが本人や家族に与える影響が大きいことは理解できるだろう。この反作用への防御や適応の手段として行われる逸脱行動は,第一次的逸脱と第二次的逸脱とに分けられる。第一次的逸脱とは,多様な要因によって広く行われるものであり,当人の社会的な役割に影響は与えない。これに対して第二次的逸脱は,当人を非難する反作用が個人の内部に取り込まれ,逸脱者としての役割が確立された状態で行われるものである。ラベルを貼られると,ラベルの持つ固定観念によって社会からのけ者にされ,仕方なく同じラベルを貼られた者同士が集まり,他者からも,自らも自分が逸脱者,犯罪者であることを認め,それにふさわしい行動をとり,ますます犯罪を起こす可能性が高くなる(第二次的逸脱)。ここでは,反作用が個人に与える影響について概観し,理解を深める。
キーワード ① ラベリング論 ② 反作用 ③ セレクティブ・サンクション ④ 道徳実業家 ⑤ 第二次逸脱
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「ラベリング論」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「反作用」,「セレクティブ・サンクション」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「反作用が個人に与える影響」に関して,第一次逸脱,第二次逸脱,予言の自己成就ついて理解し,自身の考えをまとめることが課題である。また,ラベリング論から導かれる犯罪・非行対策についての考え方を理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

11 批判的犯罪学 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第11回では,批判的犯罪学についておさえることを目的とする。ここでは,日本ではまだあまり知られていない学問領域である「批判的犯罪学」について,特に英語圏の動向を中心に紹介していきたい。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.187~196,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.196~199,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.200~208,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 批判的犯罪学とは ② 批判的犯罪学の歴史 ③ 批判的犯罪学を代表する諸学派
細目レベル ① 批判的犯罪学は「アンブレラターム」であるといわれることが多い。それは,異なる者,相対立するものを同じ傘(アンブレラ)のもとに包括しているあいまいな概念である,という意味である。批判的犯罪学は,徹底した社会学的志向を採用し,社会学的犯罪定義と社会学的想像力をもつ学問領域である。また,批判的犯罪学は,犯罪減少と複層的な社会構造との結びつきを明らかにするために,社会調査と社会理論を重視している。批判的犯罪学は,研究上の価値を自覚し,それを明示すること,すなわち「価値へのコミットメント」を行う。研究上の価値とは,研究者が抱いているさまざまな文化的,社会的,政治的,道徳的価値観などを意味している。ここでは,批判的犯罪学の諸学派に緩やかに共通する主要な特徴について概観し,理解する。
② 批判的犯罪学の起源については諸説あり,定まった見解はない。しかし,批判的犯罪学の起こりに大きな影響を与えた2つの社会学的潮流として,ラベリング論と葛藤犯罪学・マルクス主義犯罪学がある。その後,1968年に犯罪を実体的にとらえる実証主義から距離をとり,ラベリング論に強い影響を受けたイギリスの若手犯罪研究者が中心となって,第1回「全国逸脱会議」が開催された。この会議から『新犯罪学』が出版された。『新犯罪学』の特徴は,ラベリング論が有する犯罪統制や犯罪の相互作用過程へのミクロな注目と,葛藤犯罪学やマルクス主義犯罪学が有する犯罪現象と刑事司法,経済構造,国家とのマクロな関係性への注目を統合させている点である。ここでは,批判的犯罪学の歴史を概観し,理解する。
③ ここでは,批判的犯罪学を代表する諸学派について簡単な紹介を行う。レフトリアリスト犯罪学:左派(レフト)・現実主義(リアリズム)という名前の通り,新犯罪学とは異なり,刑事司法システムの改革や犯罪政策をめぐる現実政治の議論に積極的に参加。フェミニスト犯罪学:批判的犯罪学を含む従来の犯罪学において見過ごされてきた「犯罪者として刑事司法システムに係属する女性が男性よりも圧倒的に少ないのはなぜか?」,「刑事司法過程で女性と男性で取り扱いに差があるのはなぜか?」といった問いに対する,ジェンダーの観点を交えた犯罪学。ピースメイキング犯罪学:「犯罪は苦しみであり,その苦しみを終わらせることでのみ,犯罪はなくなる」等4つの命題を原則とし,まとめる犯罪学。そのほか,文化犯罪学,受刑者犯罪学などを概観し,理解する。
キーワード ① 批判的犯罪学 ② 新犯罪学 ③ エッヂワーク ④ インサイダー・パースペクティブ ⑤ 犯罪現象の個人化
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「批判的犯罪学」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「批判的犯罪学の歴史」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「批判的犯罪学を代表する諸学派」に関して,レフトリアリスト犯罪学,フェミニスト犯罪学,ピースメイキング犯罪学,文化犯罪学,受刑者犯罪学ついて理解し,自身の考えをまとめることが課題である。また,批判的犯罪学から導かれる犯罪・非行対策についての考え方を理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

12 被害者学 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第12回では,被害者学についておさえることを目的とする。犯罪被害者をめぐる諸問題は,これまでの犯罪学や刑事法学の考え方に修正をせまるものである。ここでは,被害者学を通じて,これらの問題を考えてみる。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.211~216,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.216~221,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.221~224,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 危害の原因論 ② 犯罪被害調査 ③ 修復的司法プログラム
細目レベル ① 被害者学については,現在でも研究者間で一致した定義はない。被害者学が犯罪学にもたらしたもののひとつは,犯罪の原因が,危害を被る者(被害者)と危害を与える者(加害者)との相互関係(あるいは,現象上対立する存在)によって生じるという考え方である。従来の犯罪学が,犯罪者やそれを取り巻く環境の法則性の探求により,犯罪の原因の解明を試みていたことに対し,被害者学は,相互関係のもう一方の当事者である被害者に着目し,その特性やそれらを取り巻く環境,被害の受容性や誘発性などの法則性の探求により,犯罪の原因の解明を試みる。ここでは,「被害者の有責性論とその問題性」,「一般市民のライフスタイルや日常生活に潜む犯罪被害のリスク」について解説し,理解を深める。
② 一般市民を対象として,捜査機関に認知されていない犯罪被害(暗数)を含め,どのような犯罪が,実際どのくらい発生しているかといった実態を把握するために行われる量的な社会調査を犯罪被害調査という。この調査では,犯罪被害者が被害後に置かれた状況,二次被害・賛辞被害の実態,潜在的被害者である一般市民の犯罪に対する不安感なども調査を行う。ここでは,国際犯罪被害実態調査,犯罪被害類型別継続調査,男女間における暴力に関する調査を扱い,理解を深める。加害者との直接的あるは間接的な作用によって引き起こされて生じた危害の結果を一次被害という。一次被害の処理過程において引き起こされる二次被害,三次被害について概観し,理解を深める。
③ 修復的司法プログラムとは,修復的手続きを用いて,修復的結果の実現を目指すあらゆるプログラムのことである。修復的手続きとは,ファシリテーターの援助を受けながら,被害者と加害者が中心となって双方のニーズに基づく紛争解決をしようとする当事者主体の能動的な手続きであり,その結果として成立した合意が修復的結果である。合意内容には,賠償,原状回復,社会奉仕などの対応やプログラムがある。これらは,被害者・加害者双方のニーズを満たし,双方が社会に再び統合されることを目的としたものと位置づけられる。修復的司法プログラムには,被害者・加害者メディエーション,家族集団カンファレンス,量的サークルなどの基本形態がある。ここでは,修復的司法プログラムの基本形態を概観し,理解を深める。
キーワード ① 被害者学 ② 犯罪被害調査 ③ 二次被害 ④ 三次被害 ⑤ 修復的司法プログラム
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「危害の原因論」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「犯罪被害調査」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「修復的司法プログラム」に関して,修復的司法プログラムの基本形態,修復的司法プログラムが従来の刑事・少年司法システムにもたらすものついて理解し,自身の考えをまとめることが課題である。また,修復的司法プログラムから導かれる犯罪・非行対策についての考え方を理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

13 不安と排除 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第13回では,不安と排除についておさえることを目的とする。ここでは,「安全・安心」という言葉に着目し,社会学を通じて,これらの問題を考えてみる。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.227~233,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.233~241,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.241~245,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 社会の「安全・安心」化と犯罪の増加論 ② 排除社会の空間の分断 ③ 「犯罪不安」と「安全・安心」の増幅循環
細目レベル ① 犯罪や非行は逸脱的な行為が実際に存在したか否かにかかわらず,それを受け取る側の意味付けや状況の定義によって成立することがある。通常は行為の担い手がその意味を作り出し,それを受け手に伝えるというモデルが想定されるが,ここでは逆転し,受け手の解釈が担い手による行為の意味を(あるいはその行為存在も含めて)決定してしまうということである。犯罪増加の有無にかかわらず,人々の作り出す意味や定義が「犯罪不安」を現実のものにするという事態は十分に起こり得る。ここでは,「社会の『安全・安心』化と犯罪の増加の関連」,また,「『犯罪不安』の構築」について,公式統計を用いながら,意味の現実化,活動と発言の連鎖について考えを深める。
② ①のほかにも「安全・安心」化を,社会の質的な変容のなかに位置づけて説明している研究者がいる。近代社会の変化の変化を取り上げる議論は,いずれも個人の自由の発展が逆説的に過剰な不確実性を生み出すために,それを制御する機制が要請されるという枠組みを提示する。それにより,さまざまな現象の発生と社会の深層的な変化を関連づけて,現代社会における「安全・安心」化が正立する仕組みを説明することができる。また,社会の質的変化が「安全・安心」化を引き起こすという枠組みを用いながら,その変化の主要因を社会的な不平等の拡大に求める説明もある。それが「排除社会論」である。ここでは,「安全・安心」化について,近代社会の深化,排除社会と空間の分断の視点から概観し,理解を深める。
③ ①,②をとおして,社会の「安全・安心」化を説明するいくつかの枠組みを概観してきたが,それらの示す結論には共通点がある。いずれも,「安全・安心」志向が新たなリスクを生み出すという副作用に懸念を表明しているという点である。一種の増幅循環する過程を生み出すということである。「犯罪不安」や「安全・安心」は,必死に抑止しようとすることで新たな不安の芽を育ててしまうという点で,これらの言葉は自らこの循環を準備しているとすら言えてしまうかもしれない。「安全・安心」という現象ひとつ取り上げても,さまざまな立場があり,また複数の分析が行われている。ここでは,コミュニティの再編,「犯罪不安」と「安全・安心」の増幅循環の視点から「安全・安心」を概観し,理解を深める。
キーワード ① 治安悪化神話 ② 液状近代 ③ 管理社会 ④ 排除社会 ⑤ コミュニティ
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「社会の『安全・安心』化」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「排除社会」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「『犯罪不安』と『安全・安心』の増幅循環」に関して,コミュニティの再編,増幅循環について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。また,社会の「安全・安心」化から導かれる犯罪・非行対策についての考え方を理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

14 非行・犯罪からの立ち直り 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第14回では,立ち直りについておさえることを目的とする。ここでは,「立ち直り」という言葉に着目し,社会学を通じて,これらの問題を考えてみる。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.249~261,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.261~266,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.266~271,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 「立ち直り」と現代日本 ② 犯罪社会学における「立ち直り」研究 ③ 「立ち直り」の社会学の課題と展望
細目レベル ① 犯罪社会学のなかで,「立ち直り」研究も主要なものとして,原因論,過程論,統制論がある。原因論は,「人はなぜ立ち直るのか?」という問いにより直接的に答えを与えようとするものである。過程論は,「人はいかに立ち直るのか?」「『立ち直り』のメカニズムとはいかなるものか?」という問いを携え,「立ち直り」の個別具体的なプロセスを詳細に明らかにしようとするものである。また,「立ち直り」の過程でも,その人を矯正したり,治療したり,福祉的援助を行ったりする,幾多の反作用が存在する。こうした「立ち直り」過程における反作用の役割に注目する議論を「統制論」としてまとめる。ここでは,犯罪社会学のなかの「立ち直り」研究やその研究対象を概観し,理解を深める。
② 犯罪学における「立ち直り」研究は,近年きわめて活発かつ広範な展開を見せている。それらは,「科学的根拠に基づく実践」を重視し,自然科学に類似の実験的手法と,大量の実験結果を比較解析する厳密な統計的手続きにのっとり,「『立ち直り』に向けた効果のある処遇とはいかなるものか?」というべき問いに取り組む研究を大量に蓄積している。代表的なものに,「リスク・ニード・応答性モデル」,「長所基盤モデル」,「社会的包括モデル」がある。これらのモデルは,お互いに相互批判を繰り返していたが,近年,お互いの特徴を組み込んで理論的射程を拡大させようとする「統合」の動きがみられる。ここでは,犯罪学における「立ち直り」研究を概観し,理解を深める。
③ 「立ち直り」の社会学においては,犯罪者の「立ち直り」に際して,社会の側も経済構造や司法構造,差別や偏見などを是正する補償責任を要請されるのではないか,と考える。もちろん,損害を与えた被害者等への贖罪や関係性の修復(第12回授業参照)をめぐる責任は,「立ち直り」の過程において避けることはできないものである。「立ち直り」の社会学では,犯罪者が「(被害者に対する)加害者としての修復責任」を要請されるのであれば,社会はその修復過程を支援し,そこに犯罪者とともに参加する「(犯罪者に対する)加害者としての修復責任」を同様に要請されるはずだ,と考えるのである。ここでは,社会の「立ち直り」という要請,「立ち直り」の社会構想から,「立ち直り」の社会学を概観し,理解を深める。
キーワード ① 立ち直り ② リスク・ニード・応答性モデル ③ 長所基盤モデル ④ 社会的包摂モデル ⑤ 「立ち直り」の社会構想
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:①では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「犯罪社会学における『立ち直り』研究」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。②では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら「犯罪学における『立ち直り』研究」に関して,「リスク・ニード・応答性モデル」,「長所基盤モデル」,「社会的包摂モデル」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。③では,シラバスおよび授業ノート,配布資料を参照しながら,「『立ち直り』の社会学の課題と展望」に関して,「『立ち直り』の社会構想」について理解し,自身の考えをまとめることが課題である。

15 犯罪社会学のまとめ 科目の中での位置付け 第1回では,導入として「犯罪社会学とは何か」,また,「社会学」という視点からとらえるために必要となる基本的な考え方や歴史について解説する。第2回~第5回では,犯罪社会学の方法,犯罪統計の読み解き方,刑事司法の仕組み,犯罪報道について講義を行う。第6回~第14回では「犯罪・非行の社会学的理論と現代社会」というテーマのもと,第6回では「犯罪・非行とコミュニティ」,第7回では「緊張と犯罪」,第8回では「犯罪行動と学習」,第9回では「コントロール理論」,第10回では「ラベリング理論」,第11回では「批判的犯罪学」,第12回では「被害者学」,第13回では「不安と排除」,第14回では「立ち直り」についてとりあげる。第15回は,これまでの内容を復習し,まとめるためのコマとする。第15回では,第1回から第14回までの内容を総復習し,理解が不十分である点などを洗い出し,再度復習するなど,期末試験に備えて準備することを目的とする。
細目①:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.3~91,プレゼンテーション資料
細目②:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.95~186,プレゼンテーション資料
細目③:『犯罪・非行の社会学[増補版]』pp.187~272,プレゼンテーション資料
コマ主題細目 ① 犯罪・非行の社会学の考え方 ② 犯罪・非行の社会学理論 ③ 犯罪・非行と現代社会
細目レベル ① ここでは,第1回から第5回講義の復習を行う。具体的には,第1回:犯罪の社会学的定義,犯罪・非行への社会学的アプローチの特徴,社会学的犯罪研究の理論的展開,第2回:量的研究方法,質的研究方法,調査倫理,第3回:犯罪統計の種類と用語,警察統計で見る刑法犯の動向と現状,犯罪統計の活用可能性,第4回:刑罰と処分,刑事司法システムの概要,社会復帰に向けた犯罪者処遇,第5回:マス・メディアの社会的機能,戦後日本における少年事件報道の変遷,少年事件報道とメディア・リテラシー,について復習を行う。理解が不十分であることが明らかになった場合には,該当する回のシラバス,教科書,授業ノートを読み返す。特に,用語や理論名だけではなく,その意味や理論的背景なども理解し,自分の言葉で説明ができ,考えを述べることができるようになることが望ましい。
② ここでは,第6回から第10回講義の復習を行う。具体的には,第6回:コミュニティの「解体」による犯罪・非行,犯罪・非行の地域的な分布,犯罪・非行を起こしにくい環境づくり,第7回:アノミー論,非行サブカルチャー論,貧困と犯罪,第8回:分化的接触理論,分化的強化理論,社会的学習理論,第9回:コントロール理論とは,ボンド理論の展開,セルフコントロール理論の展開,第10回:ラベリング論とは,反作用を加える側の活動,反作用が個人に与える影響,について復習を行う。理解が不十分であることが明らかになった場合には,該当する回のシラバス,教科書,授業ノートを読み返す。特に,用語や理論名だけではなく,その意味や理論的背景なども理解し,自分の言葉で説明ができ,考えを述べることができるようになることが望ましい。
③ ここでは,第11回から第14回講義の復習を行う。具体的には,第11回: 批判的犯罪学とは,批判的犯罪学の歴史,批判的犯罪学を代表する諸学派,第12回:危害の原因論,犯罪被害調査,修復的司法プログラム,第13回:社会の「安全・安心」化と犯罪の増加論,排除社会の空間の分断,「犯罪不安」と「安全・安心」の増幅循環,第14回:犯罪社会学における「立ち直り」研究,犯罪学における「立ち直り」研究,「立ち直り」の社会学の課題と展望,について復習を行う。理解が不十分であることが明らかになった場合には,該当する回のシラバス,教科書,授業ノートを読み返す。特に,用語や理論名だけではなく,その意味や理論的背景なども理解し,自分の言葉で説明ができ,考えを述べることができるようになることが望ましい。
キーワード ① 犯罪の社会学的定義 ② 刑事・司法システム ③ 犯罪・非行とコミュニティ ④ 安全・安心 ⑤ 立ち直り
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習課題:シラバスをもとに科目内容を把握しておく。
復習課題:期末試験に備えて,全ての回の内容をよく復習しておく。その際には,シラバス,配布資料,授業ノートを大いに活用して,次のように復習すること。シラバスの各回の復習課題はその回のポイントを押さえるためのものであるので,まずはこれを全てやり直すことで,各回の最重要な点を確認することができる。各回の復習課題に取り組んだ結果,理解が不十分であることが明らかになった場合には,該当する回のシラバス,配布資料,授業ノートを熟読すること。特に,用語や理論名だけではなく,その意味や理論的背景なども理解し,自分の言葉で説明ができ,考えを述べることができるようになることが望ましい。

履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
第1回~第3回の内容の理解 関連回のシラバスに記載されている〔キーワード〕について理解しており,それらの用語や現象を自身の言葉で説明することができる。あわせて,第1回「犯罪・非行の社会学の考え方と理論展開」,第2回「犯罪社会学の方法」,第3回「犯罪統計の読み解き方」の講義で扱った内容について十分に理解した上で,各回のシラバスに記載されている「復習課題:①,②,③」の内容について,考察することができる。具体的には,「犯罪社会学」の立場にもとづき,根拠(先行研究の知見や事例など)を明確に示したうえで,自分自身の考えや意見を論理的に記述することができる。また,根拠については,(a) 授業で扱った内容だけでなく,(b)自身で調べた内容をあわせて記述することができる。 犯罪化,非犯罪化,犯罪の機能,量的研究方法,質的研究方法,暗数,認知件数,検挙件数,検挙人員 20 1~3
第4回~第6回の内容の理解 関連回のシラバスに記載されている〔キーワード〕について理解しており,それらの用語や現象を自身の言葉で説明することができる。あわせて,第4回「刑事司法の仕組み」,第5回「犯罪報道の功罪」,第6回「犯罪・非行とコミュニティ」の講義で扱った内容について十分に理解した上で,各回のシラバスに記載されている「復習課題:①,②,③」の内容について,考察することができる。具体的には,「犯罪社会学」の立場にもとづき,根拠(先行研究の知見や事例など)を明確に示したうえで,自分自身の考えや意見を論理的に記述することができる。また,根拠については,(a) 授業で扱った内容だけでなく,(b)自身で調べた内容をあわせて記述することができる。 刑罰,処分,刑事司法,施設内処遇,社会内処遇,更生保護,メディア・リテラシー,モラル・パニック,人間生態学,クライム・マッピング,犯罪機会論 20 4~6
第7回~第9回の内容の理解 関連回のシラバスに記載されている〔キーワード〕について理解しており,それらの用語や現象を自身の言葉で説明することができる。あわせて,第7回「緊張と犯罪」,第8回「犯罪行動と学習」,第9回「コントロール理論」の講義で扱った内容について十分に理解した上で,各回のシラバスに記載されている「復習課題:①,②,③」の内容について,考察することができる。具体的には,「犯罪社会学」の立場にもとづき,根拠(先行研究の知見や事例など)を明確に示したうえで,自分自身の考えや意見を論理的に記述することができる。また,根拠については,(a) 授業で扱った内容だけでなく,(b)自身で調べた内容をあわせて記述することができる。 社会構造,アノミー論,適応様式,非行サブカルチャー論,貧困と犯罪,分化的接触理論,分化的強化理論,社会的学習理論,行為者論的要因,社会的ボンド,セルフコントロール 20 7~9
第10回~第12回の内容の理解 関連回のシラバスに記載されている〔キーワード〕について理解しており,それらの用語や現象を自身の言葉で説明することができる。あわせて,第10回「ラベリング論」,第11回「批判的犯罪学」,第12回「被害者学」の講義で扱った内容について十分に理解した上で,各回のシラバスに記載されている「復習課題:①,②,③」の内容について,考察することができる。具体的には,「犯罪社会学」の立場にもとづき,根拠(先行研究の知見や事例など)を明確に示したうえで,自分自身の考えや意見を論理的に記述することができる。また,根拠については,(a) 授業で扱った内容だけでなく,(b)自身で調べた内容をあわせて記述することができる。 反作用,セレクティブ・サンクション,逸脱増幅過程,エッヂワーク,犯罪現象の個人化,被害者学,二次被害,修復的司法プログラム 20 10~12
第13回~第15回の内容の理解 関連回のシラバスに記載されている〔キーワード〕について理解しており,それらの用語や現象を自身の言葉で説明することができる。あわせて,第13回「不安と排除」,第14回「立ち直り」,第15回「犯罪社会学のまとめ」の講義で扱った内容について十分に理解した上で,各回のシラバスに記載されている「復習課題:①,②,③」の内容について,考察することができる。具体的には,「犯罪社会学」の立場にもとづき,根拠(先行研究の知見や事例など)を明確に示したうえで,自分自身の考えや意見を論理的に記述することができる。また,根拠については,(a) 授業で扱った内容だけでなく,(b)自身で調べた内容をあわせて記述することができる。 治安悪化神話,液状近代,管理社会,排除社会,コミュニティ,リスク・ニード・応答性モデル,長所基盤モデル,社会的包摂モデル,「立ち直り」の社会構想 20 13~15
評価方法 出席回数の基準をクリアしていることを前提とし,定期試験の結果によって評価する。
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書 なし
参考文献 岡邊健(編) 『犯罪・非行の社会学 常識をとらえなおす視座[増補版】』 有斐閣ブックス (\2600+税)・法務省矯正研究所(編)『矯正社会学・研修教材』公益財団法人矯正協会(本体900+税)
実験・実習・教材費 なし