区分
基盤スキル科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
SDGs力
科学コミュニケーション力
研究力
カリキュラム・ポリシーとの関係
教養
応用力
実践力
科目間連携
総合心理力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
科目の目的
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
到達目標
臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)について、どのような項目に留意して研究を実施(文献を読み、データを取得し、論文を執筆)していくかを理解できる。
科目の概要
この科目は、基盤スキル科目「心理学研究法」、「心理学統計法Ⅰ・Ⅱ」の履修を前提とし、臨床領域における心理学研究を本格的に学ぶ学生、臨床系の総合演習を受講している学生、公認心理師の資格取得を目指す学生に対する講義を行う。公認心理師が、心理学に関する専門的知識および技術をもって、相談、助言、指導等を行う際には、臨床領域における心理学研究の知見をふまえたうえで行うことになることから、臨床領域における心理学研究に対する理解を深めることは、公認心理師として必要不可欠なスキルである。そのため、この科目では、縦断的な調査・介入研究、システマティックレビュー、一事例の臨床研究等を通じて、メンタルヘルス領域における実証的研究法の理解を深めていく。この科目を受講することによって、公認心理師として必要なスキルの基礎を身につけることができるとともに、最終年度で作成する卒業論文における研究報告の質を高めることができる。
科目のキーワード
STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン
授業の展開方法
オフィス・アワー
前期:金曜4限
後期:金曜4限
科目コード
RC6110
学年・期
3年・後期
科目名
心理臨床領域における研究法
単位数
2
授業形態
講義
必修・選択
選択
学習時間
【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目
展開科目
関連資格
担当教員名
横光健吾
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
研究をするとは
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第1回の講義では、授業の進め方に関するオリエンテーションの他、研究をするとは具体的にどういうものかを学ぶ。それをより国際基準に則って行うために、研究報告の質を高めるガイドラインを講義全体を通じて学んでいく。ここでは、本講義で扱っていくガイドラインを紹介する。
コマ主題細目
① オリエンテーション ② 研究をするとは(読んで、データを集めて、書く) ③ 取り扱う研究の概要(STROBE、CONSORT、PRISMA、CARE&SCED、COSMIN、CREDES)
細目レベル
① 初回では、講義全体の進め方について説明をする。具体的には、出席要件、講義の進め方、ヨリソルを使った質問の仕方、成績評価について説明をする。出席要件としては、本学の履修要綱に基づいて出席を管理する。講義の進め方について、冒頭に前回の講義終了後に回収した授業内容や文字教材等に関する質問に対する回答を行う。次に、コマシラバスを確認しながら、当該講義が科目全体、及びカリキュラム全体においてどのように位置づけられるか、そして当該講義の目標を確認したうえで、授業を開始する。講義の最後には、小テストを実施し、当該講義の理解度を確認する。なお、質問への回答に時間を要するため、学生は、原則講義実施中に質問を行うこととする。成績評価について、この講義の成績評価は期末試験100%とする。つまり、期末試験の成績が本講義の成績となり、各回で実施する小テストについては、その講義の目標がどの程度確認できたかの指標として用いる。予習/復習については、小テストの結果を参照しながら、各講義で事前に配布される文字教材/パワーポイント教材を用いて行う。
② 研究とは「何らかのデータを取る」というイメージがあるかもしれない。また、臨床心理学領域における研究とは、「何らかの生活に困っている人に、インタビューや面接を行う」というイメージがあるかもしれない。ここでは、研究とは何か、ということを改めて確認をする。
研究とは、確かにデータを取ることはその大半を占めるであろう。しかしながら、研究をするとは、「データを取る」ために参考となる「文献を読み」、そして「データを取った」後にそれを「報告する」ことも含まれる。また、「データを取る」時には、後にそれを報告することを見越して、質の高い手法を用いて「データを取らなければならない」のである。
より質の高い研究を実施していくために、我々研究者のレベルでも用いている各種研究のガイドラインを学ぶことを通じて、研究をすることを学んでいく。また、これらは自身が卒業論文を書く際の執筆をする際の参考になるものである。
③ ここでは、我々研究者のレベルでも用いている各種研究のガイドラインを学ぶことを通じて、研究をすることを学んでいく。第1回では、その一覧を眺めていく。STROBE声明とは、The Strengthening the Reporting of Observational Studies in Epidemiologyの頭文字をとったものであり、疫学における観察研究の報告を強化するためのガイドラインである。CONSORT(Consolidated Standards of Reporting Trials)声明とは、ランダム化並行群間比較試験の報告のためのもの、PRISMA(the Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-analyses)声明とは、システマティックレビュー及びメタ分析における報告のためのもの、CARE(Case Report)声明とは症例報告のためのもの、SCED(Single‒Case Experimental Design)とは、一事例研究の実験デザインであり、CARE声明と合わせて学ぶ必要があるものである。COSMIN(COnsensus-based Standards for the selection of health Measurement INstrument)ガイドラインとは、患者報告式アウトカム尺度の開発を含めたガイドラインである。最後に、CREDES(Guidance on Conducting and Reporting DELphi Studies)とは、デルファイスタディを実践し、報告するためのガイドラインである。
キーワード
① STROBE ② CONSORT ③ PRISMA ④ CARE&SCED ⑤ COSMIN
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
[復習]
各種ガイドライン(STROBE、CONSORT、PRISMA、CARE&SCED、COSMIN、CREDES)について、それぞれのガイドラインがどのような研究の報告の質に関わるものであるかを説明できるようになる。(各種ガイドラインの詳細については、次回以降説明するので、ここでは詳細の理解は不要である。)
[予習]
研究の質とは何か、及び各種ガイドラインについて、検索エンジンを用いて調べておく。
2
STROBE声明①
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第2回の講義では、疫学における観察研究の報告を強化するためのガイドラインであるSTROBE声明について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
STROBE声明:https://www.equator-network.org/wp-content/uploads/2015/10/STROBE-Japanese.pdf
コマ主題細目
① STROBE声明とは ② チェックリスト①(タイトル、はじめに、目的) ③ チェックリスト②(方法)
細目レベル
① STROBE(Strengthening the Reporting of Observational Studies in Epidemiology)声明は、観察研究の報告品質を向上させるためのガイドラインである。疫学研究において、観察研究とは、ケースコントロール研究、コホート研究、横断研究などを指し、観察研究の報告に一貫性と透明性をもたらすことを目的としている。STROBE声明は、研究の設計、方法、結果の解析と解釈に関する22の項目から成り、これに従って報告することで、研究の質の向上と、読者や他の研究者が研究の妥当性を評価しやすくすることを目指している。STROBEは、研究者が観察研究を報告する際の標準として広く認識され、学術雑誌や研究機関によって推奨されている。STROBE声明を発端として薬剤疫学研究に特化したガイドラインRECORD-PRなどが開発されている。まずは、STROBE声明が開発された背景などを学ぶ。
② STROBE声明の全22項目のうち、タイトル・抄録(abstract)、はじめに(introducton)、目的の3項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を示す。タイトル・抄録では、「(a)タイトルまたは抄録のなかで、試験デザインを一般に用いられる用語で明示する。」、「(b)抄録では、研究で行われたことと明らかにされたことについて、十分な情報を含み、かつバランスのよい要約を記載する。」といった項目がある。
はじめにでは、背景と論拠に関する項目で、「研究の科学的な背景と論拠を説明する。」といったものがある。目的については、「特定の仮説を含む目的を明記する。」がある。観察研究において、実際にこれらの項目を満たすという事がどのような記述例になっているかについて学ぶ。
③ STROBE声明の全22項目のうち、方法のなかでも、研究デザイン、セッティング、参加者、変数、データ源/測定方法、バイアス、研究サイズ、量的変数、統計・分析方法の9項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。研究デザインは「研究デザインの重要な要素を論文のはじめ部分で示す。」、セッティングは「セッティング、実施場所のほか、基準となる日付については、登録、曝露、追跡、データ収集の期間を含めて明記する。」、参加者は「(a)コホート研究:適格基準、参加者の母集団、選定方法を明記する。追跡の方法についても記述する、(b)ケース・コントロール研究:適格基準、参加者の母集団、ケースの確定方法とコントロールの選択方法を示す。ケースとコントロールの選択における論拠を示す。(c)横断研究:適格基準、参加者の母集団、選択方法を示す」である。その他の項目についても1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
キーワード
① STROBE声明 ② タイトル ③ イントロダクション ④ 結果 ⑤ 考察
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
[復習]
学術論文を読む際に、STROBE声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
STROBE声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
3
STROBE声明②
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第3回の講義では、第2回と同様に、疫学における観察研究の報告を強化するためのガイドラインであるSTROBE声明について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
STROBE声明:https://www.equator-network.org/wp-content/uploads/2015/10/STROBE-Japanese.pdf
コマ主題細目
① チェックリスト③(結果) ② チェックリスト④(考察) ③ チェックリスト⑤(その他の情報)とまとめ
細目レベル
① STROBE声明の全22項目のうち、結果のなかでも、参加者、記述的データ、アウトカムデータ、主な結果、他の解析の5項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。参加者は「(a)研究の各段階における人数を示す(例:潜在的な適格者数、適格性が調査された数、適格と確認された数、研究に組入れられた数、フォローアップを完了した数、分析された数)。(b)各段階での非参加者の理由を示す。(c)フローチャートによる記載を考慮する。」、記述的データは「(a)参加者の特徴(例:人口統計学的、臨床的、社会学的特徴)と曝露や潜在的交絡因子の情報を示す。
(b)それぞれの変数について、データが欠損した参加者数を記載する。(c)コホート研究:追跡期間を平均および合計で要約する。」である。その他の項目についても1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
② STROBE声明の全22項目のうち、考察のなかでも、鍵となる結果、限界、解釈、一般化可能性の4項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。カギとなる結果は「研究目的に関しての鍵となる結果を要約する。」、限界は「潜在的なバイアスや精度の問題を考慮して、研究の限界を議論する。潜在的バイアスの方向性と大きさを議論する。」、解釈は「目的、限界、解析の多重性[multiplicity]、同様の研究で得られた結果やその他の関連するエビデンスを考慮し、慎重で総合的な結果の解釈を記載する。」、一般化可能性は「研究結果の一般化可能性(外的妥当性性[external validity])を議論する。」である。各項目について1つずつ確認をしながら、実際の記述例を学ぶ。
③ STROBE声明の全22項目のうち、その他の情報として、研究の財源の1項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。研究の財源とは「研究の資金源、本研究における資金提供者の役割を示す。該当する場合には、現在の研究の元となる研究についても同様に示す」である。
その他の情報について確認をした後は、STOROBE声明全体をまとめる。1つずつ確認をしてきた項目を見ながら、観察研究の報告に一貫性と透明性をもたらすことを目的としているSTROBE声明がどのような役割を担っているのか。そして、STROBE声明に従って報告することで、研究の質の向上と、読者や他の研究者が研究の妥当性を評価しやすくすることが可能か、不足している部分はないかを振り返る。
キーワード
① STROBE声明 ② 結果 ③ 考察 ④ その他の情報
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
[復習]
学術論文を読む際に、STROBE声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
STROBE声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
4
CONSORT声明①
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第4回の講義では、ランダム化比較試験研究の報告の質を向上させるためのガイドラインであるCONSORT声明について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
雑誌および会議録でのランダム化試験報告の抄録に対するCONSORT声明
(臨床研究と疫学研究のための国際ルール集. ライフサイエンス出版, 2008. p.147-9) (訳)中山健夫
https://www.lifescience.co.jp/yk/jpt_online/topics/consort_abst.pdf
2017 CONSORT 非薬物介入版の紹介と解説 —2017 CONSORT NPT Extension—
(2019 vol.47 no.6) 津谷喜一郎・上岡洋晴・折笠秀樹・佐藤 元
https://www.lifescience.co.jp/yk/jpt_online/topics/j20190865.pdf
コマ主題細目
① CONSORT声明とは ② チェックリスト①(タイトル、はじめに) ③ チェックリスト②(方法、統計学的手法)
細目レベル
① CONSORT(Consolidated Standards of Reporting Trials)声明は、ランダム化比較試験(RCT)の報告品質を向上させるために開発されたガイドラインである。この声明は、研究の設計、実施、分析、解釈および報告に関する標準化された方法を提供する。CONSORT声明には、タイトルや抄録の構成、参加者の選定基準、介入の詳細、目的、結果の主要および副次的測定指標、統計方法など、報告すべき主要項目が含まれるチェックリストがある。このガイドラインの目的は、研究の透明性を高め、読者が試験の方法と結果を正確に理解し、その信頼性を評価できるようにすることにある。CONSORT声明は、研究者、査読者、編集者にとって有用なリソースとされ、多くの医学雑誌が投稿規定にこの声明の遵守を要求している。
② ここではCONSORT声明のうち、非薬物介入に関するCONSORT声明(CONSORT NPT)について学ぶ。CONSORT声明の全44項目のうち、タイトル・抄録、はじめに、4項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。タイトル・抄録は「(1a) タイトルにランダム化比較試験であることを記載。(1b) 試験デザイン(trial design)、方法(method)、結果(result)、結論(conclusion)の構造化抄録」、はじめには「(2a) 科学的背景と論拠(rationale)の説明。(2b) 特定の目的または仮説(hypothesis)。」である。各項目について1つずつ確認しながら、実際の論文等における記述例を学ぶ。また、抄録については、構造化されたものがあることから、「雑誌および会議録でのランダム化試験報告の抄録に対するCONSORT声明」を参考に書き方を学ぶ。
③ CONSORT声明の全44項目のうち、方法(試験デザイン、参加者、介入、アウトカム、症例数、ランダム化におけるシーケンス(順番)の作成、割り振りの隠蔽機構、実施、ブラインディング、統計学的手法の22項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。試験デザインは「(3a) 試験デザインの記述(並行群間,要因分析など)、割付け比を含む。適応可能な場合には、ケア提供者(care provider)が各試験群に割振られた方法。(3b) 試験開始後の方法上の重要な変更(適格基準 eligibility criteria など)とその理由。」、参加者は「(4a) 参加者の適格基準(eligibility criteria)。適応可能な場合には、施設(center)とケア提供者の適格基準。(4b) データが収集されたセッティング(setting)と場所。」、介入は「再現(replication)可能となるような詳細な各群の介入。実際にいつどのように実施されたかを含む。実験的治療と比較対照(comparator)の双方に関する精確な詳細。」である。その他の項目についても1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
キーワード
① CONSORT声明 ② タイトル ③ 抄録 ④ はじめに ⑤ 方法
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
[復習]
学術論文を読む際に、CONSORT声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
CONSORT声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
5
CONSORT声明②
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第5回の講義では、第4回の講義に続いて、ランダム化比較試験研究の報告の質を向上させるためのガイドラインであるCONSORT声明について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
雑誌および会議録でのランダム化試験報告の抄録に対するCONSORT声明
(臨床研究と疫学研究のための国際ルール集. ライフサイエンス出版, 2008. p.147-9) (訳)中山健夫
https://www.lifescience.co.jp/yk/jpt_online/topics/consort_abst.pdf
2017 CONSORT 非薬物介入版の紹介と解説 —2017 CONSORT NPT Extension—
(2019 vol.47 no.6) 津谷喜一郎・上岡洋晴・折笠秀樹・佐藤 元
https://www.lifescience.co.jp/yk/jpt_online/topics/j20190865.pdf
臨床試験登録の必要性
https://www.umin.ac.jp/ctr/CTR_Background.htm
コマ主題細目
① チェックリスト③(結果) ② チェックリスト④(考察) ③ チェックリスト⑤(その他の情報)とまとめ
細目レベル
① CONSORT声明の全44項目のうち、参加者の流れ、介入の実施、募集、ベースラインデータ、解析が行われた人数、アウトカムの推定、補助的解析、害の12項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。参加者の流れは「(13a) 各群について、ランダム割付けされた人数、意図された治療を受けた人数、主要アウトカムの解析に用いられた人数の記述。各群における介入を実施したケア提供者数または施設数、各ケア提供者または施設において治療を実施した患者数。(13b) 各群について、追跡不能例とランダム化後の除外例を理由とともに記述。(13c) 各群における、ランダム化から介入開始までの時間的遅れ。」、介入の実施は「実施された実験的介入と比較対照(comparator)に関する詳細。」、募集は「(14a) 参加者の募集期間と追跡期間を特定する日付。(14b) 試験が終了または中止した理由。」である。その他の項目についても1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
② CONSORT声明の全44項目のうち、限界、一般化可能性、解釈の12項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。限界は「(20) 試験の限界、可能性のあるバイアスや精度低下の原因、関連する場合は解析の多重性の原因を記載。加えて、比較対照を選択する際の考慮、非または部分的ブラインド化、ケア提供者または施設の専門性の不同等性。」、一般化可能性は「(21) 試験結果の一般化可能性(外的妥当性、適用性)。介入、比較対照、患者、ケア提供者と試験参加施設に照らしての試験所見の一般化可能性(外的妥当性)。」、解釈は「(22) 結果の解釈、有益性と有害性のバランス、他の関連するエビデンス。」である。各項目について1つずつ確認をしながら、実際の記述例を学ぶ。
③ CONSORT声明の全44項目のうち、その他の情報として、登録、プロトコル、資金提供者の3項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。登録は「(23) 登録番号と試験登録名」について説明するが、臨床試験登録の必要性について、CONSORT声明から離れるものの、非常に重要な手続きであるため、UMIN臨床試験登録システムの情報を紹介する。臨床試験登録は、出版バイアスの防止、倫理的義務、臨床試験参加者募集の促進のためにも重要である。プロトコルは「(24) 可能であれば、完全なプロトコルの入手方法。」について説明するが、上述の臨床試験登録がその役割を話すこと、別の方法としてプロトコル論文の執筆、オープンサイエンスフレームワークにおけるプロトコルの開示などが代替手段としてある。
その他の情報について確認をした後は、CONSORT声明声明全体をまとめる。1つずつ確認をしてきた項目を見ながら、ランダム化比較試験研究の報告に一貫性と透明性をもたらすことを目的としているCONSORT声明がどのような役割を担っているのか。そして、CONSORT声明に従って報告することで、研究の質の向上と、読者や他の研究者が研究の妥当性を評価しやすくすることが可能か、不足している部分はないかを振り返る。
キーワード
① CONSORT声明 ② 結果 ③ 考察 ④ その他の情報
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
[復習]
学術論文を読む際に、CONSORT声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
CONSORT声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
6
CONSORT声明③
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第6回の講義では、ランダム化比較試験研究の報告の質を向上させるためのガイドラインであるCONSORT声明について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
雑誌および会議録でのランダム化試験報告の抄録に対するCONSORT声明
(臨床研究と疫学研究のための国際ルール集. ライフサイエンス出版, 2008. p.147-9) (訳)中山健夫
https://www.lifescience.co.jp/yk/jpt_online/topics/consort_abst.pdf
2017 CONSORT 非薬物介入版の紹介と解説 —2017 CONSORT NPT Extension—
(2019 vol.47 no.6) 津谷喜一郎・上岡洋晴・折笠秀樹・佐藤 元
https://www.lifescience.co.jp/yk/jpt_online/topics/j20190865.pdf
臨床試験登録の必要性
https://www.umin.ac.jp/ctr/CTR_Background.htm
コマ主題細目
① CONSORT声明の確認 ② 項目19~項目20 ③ 項目21~項目26
細目レベル
① CONSORT(Consolidated Standards of Reporting Trials)声明は、ランダム化比較試験(RCT)の報告品質を向上させるために開発されたガイドラインである。この声明は、研究の設計、実施、分析、解釈および報告に関する標準化された方法を提供する。CONSORT声明には、タイトルや抄録の構成、参加者の選定基準、介入の詳細、目的、結果の主要および副次的測定指標、統計方法など、報告すべき主要項目が含まれるチェックリストがある。このガイドラインの目的は、研究の透明性を高め、読者が試験の方法と結果を正確に理解し、その信頼性を評価できるようにすることにある。CONSORT声明は、研究者、査読者、編集者にとって有用なリソースとされ、多くの医学雑誌が投稿規定にこの声明の遵守を要求している。ここでは、ランダム化比較試験とは何か、そしてCONSORT声明が成立した背景、及び項目全体の概要を学ぶ。
② CONSORT声明の全26項目のうち、補助的解析、害の12項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。前回一通りの結果の記述の仕方について学んだが、ここでは「19 補助的解析」と「20 害」について説明を行う。「19 補助的解析」については、「サブグループ解析や調整解析を含む、実施した他の解析の結果。事前に特定された解析と探索的解析を区別する。」が該当する。また、「20 害」とは、ランダム化比較試験を実施することによって生起する重要な害(harm)、及び意図していなかった結果の報告に関する項目である。ここでは、項目16~項目18で想定される治療効果ではなく、治療を実施したことによる悪影響を報告することで、偏りのない報告をすることが推奨されることを反映したものと言える。
③ CONSORT声明の全26項目のうち、限界、一般化可能性、解釈の12項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。限界は「(20) 試験の限界、可能性のあるバイアスや精度低下の原因、関連する場合は解析の多重性の原因を記載。加えて、比較対照を選択する際の考慮、非または部分的ブラインド化、ケア提供者または施設の専門性の不同等性。」、一般化可能性は「(21) 試験結果の一般化可能性(外的妥当性、適用性)。介入、比較対照、患者、ケア提供者と試験参加施設に照らしての試験所見の一般化可能性(外的妥当性)。」、解釈は「(22) 結果の解釈、有益性と有害性のバランス、他の関連するエビデンス。」である。各項目について1つずつ確認をしながら、実際の記述例を学ぶ。
さらに、CONSORT声明の全26項目のうち、その他の情報として、登録、プロトコル、資金提供者の3項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。登録は「(23) 登録番号と試験登録名」について説明するが、臨床試験登録の必要性について、CONSORT声明から離れるものの、非常に重要な手続きであるため、UMIN臨床試験登録システムの情報を紹介する。臨床試験登録は、出版バイアスの防止、倫理的義務、臨床試験参加者募集の促進のためにも重要である。プロトコルは「(24) 可能であれば、完全なプロトコルの入手方法。」について説明するが、上述の臨床試験登録がその役割を話すこと、別の方法としてプロトコル論文の執筆、オープンサイエンスフレームワークにおけるプロトコルの開示などが代替手段としてある。
キーワード
① CONSORT声明 ② 結果 ③ 考察 ④ その他
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
[復習]
学術論文を読む際に、CONSORT声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
CONSORT声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
7
PRISMA声明①
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第7回の講義では、システマティックレビューとメタアナリシス研究の報告の質を向上させるためのガイドラインであるPRISMA声明について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
PRISMA 2020 声明: システマティック・ レビュー報告のための更新版ガイドライン」の 解説と日本語訳 https://www.lifescience.co.jp/yk/jpt_online/prisma/j20210831.pdf
コマ主題細目
① PRISMA声明とは ② チェックリスト①(タイトル、はじめに) ③ チェックリスト②(方法)
細目レベル
① PRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)声明は、システマティック・レビューやメタアナリシスの報告品質を向上させるためのガイドラインである。システマティック・レビューは、特定の研究問題に関連する既存の研究結果を系統的に収集、評価、統合し、その研究分野の全体像を明らかにするための研究手法である。このプロセスには、明確に定義された研究質問の設定、関連する文献の検索と選定、データの抽出と品質評価、そして得られた情報の解析と解釈が含まれる。42項目からなるチェックリストとフローダイアグラムを提供し、研究の選定プロセス、データ抽出、評価方法、結果の合成方法など、報告すべき主要な内容が明確に定義されている。PRISMA声明の目的は、研究の透明性と再現性を高め、読者が研究の質と信頼性を容易に評価できるようにすることにある。系統的レビューやメタアナリシスを実施し報告する研究者、査読者、編集者にとって重要なリソースとされ、多くの学術雑誌が投稿規定にPRISMA声明の遵守を要求している。
② システマティック・レビューは、個々の研究結果のバイアスを最小限に抑え、研究の信頼性と精度を向上させることを目指している。この方法は、医学や心理学、社会科学など、多様な分野で採用されており、政策立案、臨床ガイドラインの策定、さらなる研究の方向性を定める際の重要な根拠となっている。システマティック・レビューは、単なる文献レビューよりも厳密な手順と基準を要求されるが、その結果は研究分野の知識基盤を強化し、より確かな結論を提供する。まず、ここでは、PRISMA声明の全42項目のうち、タイトル、抄録、はじめにの4項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。タイトルは「(1) 「システマティック・レビュー」であることを明示する。」、抄録はPRISMA for Abstractsに記載されている構造化抄録に沿っているか、はじめには「(3) レビューの論拠を既知の事実に照らして記述する。(4) レビューの目的またはリサーチ・クエスチョンの明確な説明をする。」である。各項目について1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
③ PRISMA声明の全27項目のうち、方法のなかでも、適格基準、情報源、検索戦略、選択プロセス、データの収集プロセス、データ項目、研究論文のバイアスリスク評価、効果尺度、研究の統合、報告バイアス、確実性の評価の17項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。適格基準は「(5) レビューの組み入れ基準と除外基準,および統合のために研究がどのようにグループ化されたかを記載する。」、情報源は「(6) すべてのデータベース、研究登録、Web サイト、組織、文献リスト、研究を特定するために調べたり、助言を求めた情報源を記載する。それぞれの情報源が最後に調べられた日付を記載する。」、検索戦略は「用いたフィルターや制限も含め、すべてのデータベース、試験登録、Web サイトの完全な検索戦略を記載する。」である。その他の情報についても、1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
キーワード
① PRISMA声明 ② タイトル ③ はじめに ④ 方法
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
[復習]
学術論文を読む際に、PRISMA声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
PRISMA声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
8
PRISMA声明②
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第8回の講義では、システマティック・レビューとメタアナリシス研究の報告の質を向上させるためのガイドラインであるPRISMA声明について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
コマ主題細目
① PRISMA 声明の確認 ② 方法(項目 10~項目 11) ③ 結果(項目 12~項目 18)
細目レベル
① PRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)声明は、システマティック・レビューやメタアナリシスの報告品質を向上させるためのガイドラインである。システマティック・レビューは、特定の研究問題に関連する既存の研究結果を系統的に収集、評価、統合し、その研究分野の全体像を明らかにするための研究手法である。このプロセスには、明確に定義された研究質問の設定、関連する文献の検索と選定、データの抽出と品質評価、そして得られた情報の解析と解釈が含まれる。42項目からなるチェックリストとフローダイアグラムを提供し、研究の選定プロセス、データ抽出、評価方法、結果の合成方法など、報告すべき主要な内容が明確に定義されている。PRISMA声明の目的は、研究の透明性と再現性を高め、読者が研究の質と信頼性を容易に評価できるようにすることにある。系統的レビューやメタアナリシスを実施し報告する研究者、査読者、編集者にとって重要なリソースとされ、多くの学術雑誌が投稿規定にPRISMA声明の遵守を要求している。
② システマティック・レビューは、個々の研究結果のバイアスを最小限に抑え、研究の信頼性と精度を向上させることを目指している。この方法は、医学や心理学、社会科学など、多様な分野で採用されており、政策立案、臨床ガイドラインの策定、さらなる研究の方向性を定める際の重要な根拠となっている。システマティック・レビューは、単なる文献レビューよりも厳密な手順と基準を要求されるが、その結果は研究分野の知識基盤を強化し、より確かな結論を提供する。まず、ここでは、PRISMA声明の全42項目のうち、タイトル、抄録、はじめにの4項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。タイトルは「(1) 「システマティック・レビュー」であることを明示する。」、抄録はPRISMA for Abstractsに記載されている構造化抄録に沿っているか、はじめには「(3) レビューの論拠を既知の事実に照らして記述する。(4) レビューの目的またはリサーチ・クエスチョンの明確な説明をする。」である。各項目について1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
③ PRISMA声明の全42項目のうち、方法のなかでも、適格基準、情報源、検索戦略、選択プロセス、データの収集プロセス、データ項目、研究論文のバイアスリスク評価、効果尺度、研究の統合、報告バイアス、確実性の評価の17項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。適格基準は「(5) レビューの組み入れ基準と除外基準,および統合のために研究がどのようにグループ化されたかを記載する。」、情報源は「(6) すべてのデータベース、研究登録、Web サイト、組織、文献リスト、研究を特定するために調べたり、助言を求めた情報源を記載する。それぞれの情報源が最後に調べられた日付を記載する。」、検索戦略は「用いたフィルターや制限も含め、すべてのデータベース、試験登録、Web サイトの完全な検索戦略を記載する。」である。その他の情報についても、1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
キーワード
① PRISMA声明 ② 方法 ③ 結果
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
[復習]
学術論文を読む際に、PRISMA声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
PRISMA声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
9
PRISMA声明③
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第9回の講義では、システマティック・レビューとメタアナリシス研究の報告の質を向上させるためのガイドラインであるPRISMA声明について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
コマ主題細目
① PRISMA声明の確認 ② 結果(項目19~項目22) ③ 考察とその他(項目23~項目27)
細目レベル
① PRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)声明は、システマティック・レビューやメタアナリシスの報告品質を向上させるためのガイドラインである。システマティック・レビューは、特定の研究問題に関連する既存の研究結果を系統的に収集、評価、統合し、その研究分野の全体像を明らかにするための研究手法である。このプロセスには、明確に定義された研究質問の設定、関連する文献の検索と選定、データの抽出と品質評価、そして得られた情報の解析と解釈が含まれる。42項目からなるチェックリストとフローダイアグラムを提供し、研究の選定プロセス、データ抽出、評価方法、結果の合成方法など、報告すべき主要な内容が明確に定義されている。PRISMA声明の目的は、研究の透明性と再現性を高め、読者が研究の質と信頼性を容易に評価できるようにすることにある。系統的レビューやメタアナリシスを実施し報告する研究者、査読者、編集者にとって重要なリソースとされ、多くの学術雑誌が投稿規定にPRISMA声明の遵守を要求している。
② PRISMA声明の全27項目のうち、結果のなかでも、個別の研究の結果、統合結果、報告バイアス、エビデンス総体の確実性の4項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。個別の研究の結果は「各研究ごとにすべてのアウトカムを示す。(a)各グループの要約統計量(適切な場合)と(b)理想的には構造化した表とグラフを用いての効果推定量とその精度(例: 信頼区間)。」、統合結果は「(20a)統合ごとに、寄与する研究間の特徴とバイアスリスクを簡潔に要約する。(20b)実施したすべての統計学的統合の結果を示す。
メタアナリシスが行われた場合、それぞれの要約した効果推定量とその精度(例: 信頼区間)と統計学的異質性の評価を示す。グループを比較する場合、効果の方向性を記載する。(20c)研究結果間における異質性の考えられる原因のすべての調査結果を示す。(20d)統合結果の頑健性を評価するために実施した」である。その他の情報についても、1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
③ PRISMA声明の全27項目のうち、考察以降の項目について説明を行う。具体的な項目としては、考察、登録とプロトコル、支援、利益相反、データ、コード、どの他の資料の入手可能性の5を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。考察は「(23a)他のエビデンスとの関連で結果についての全体的な解釈を示す。(23b)レビューに含まれるエビデンスの限界について考察する。(23c)実施したレビュープロセスの限界について考察する。(23d)実践、政策、将来の研究のために結果の意味合いを考察する。」、登録とプロトコルは「(24a)試験登録名と登録番号を含むレビューの登録情報を提供する、またはレビューが登録されなかったことを記載する。(24b)レビュープロトコールにアクセスできる場所を示す、またはプロトコールが準備されていなかったことを示す。(24c)試験登録時またはプロトコールで示した情報の修正について記載し、説明する。」である。その他の情報についても、1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。
キーワード
① PRISMA声明 ② 結果 ③ 考察 ④ その他
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
【復習】
学術論文を読む際に、PRISMA声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
PRISMA声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
10
CARE声明&SCED②
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第10回の講義では、第9回と同様に、症例研究の報告の質を向上させるためのガイドラインであるCARE声明、及びシングルケース実験デザイン(SECD)について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
論文作成に必要な知識―症例報告と観察研究論文に記載すべき事項―
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdr/24/1/24_77/_pdf/-char/ja
一事例の実験デザイン:ケーススタディの基本と応用 二瓶社
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%80%E4%BA%8B%E4%BE%8B%E3%81%AE%E5%AE%9F%E9%A8%93%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3-%E3%82%B1-%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%87%E3%82%A3%E3%81%AE%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E3%81%A8%E5%BF%9C%E7%94%A8-%E3%83%87-%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%89%E3%83%BBH-%E3%83%90-%E3%83%AD/dp/4931199372
コマ主題細目
① チェックリスト③(結果と考察) ② チェックリスト④(その他の情報) ③ SCEDについて
細目レベル
① CARE声明の全29項目のうち、経過と結果、考察の8項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。経過と結果は「(10a) 経過観察を含む臨床経過の要約 。(10b) 医学的評価結果と患者による評価。(10c) 経過観察中の重要な検査結果(ポジティブ、ネガティブな結果も含める)。(10d) 介入を阻害する有害事象や予期しなかった出来事。」、考察は「(11a) この症例管理の良かった点と限界に関する考察。(11b) 関連論文に関する考察。(11c) 結論に関する科学的根拠(因果関係の評価を含む)。(11d) この症例から得た主要な知見,結論,読者へのメッセージ。」である。各項目についても、1つずつ確認しながら、実際の記述例を学ぶ。とりわけ、経過と結果において、SECDの介入効果の評価として、Percentage of Nonoverlapping Data、Percentage of phase B Exceeding the phase A Median、Robust Improvement Rate Difference、Nonoverlap of All Pairs、Tauを学ぶ。
② CARE声明の全29項目のうち、患者の視点、説明と同意の2項目を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。患者の視点は「(12) 介入、経過に関する患者の見解。」、説明と同意は「(13) 患者への説明と同意の取得、介入内容開示への対応。」である。これらの情報について、(12)は介入、経過について可能な限り患者の視点や体験を共有できるよう患者の見解についても記載することが推奨されている。(13)は患者に対して症例報告について説明と同意を取得したか、介入内容への開示への対応についても記載することが推奨されている。CARE声明には研究の財源について記載されていないが、研究の資金源や本研究における資金提供者の役割を示すことも重要です。
③ SCEDとはいわゆる実験デザインのことであり、CARE声明においても、治療介入と関連する。ここでは、SCEDの中でも、もっとも単純な実験方略であるABデザインから、ABABデザイン、マルチベースデザイン(行動間、被験者間)、及び操作交代デザインについて、それぞれの長所や短所を学ぶ。それぞれのデザインを説明した後に、介入研究では一般的にはコントロール群を設ける無作為化比較試験が非常に重要であるにもかかわらず、このような事例研究がもつ学術的貢献について考える。現時点で指摘されている貢献としては、(1) 臨床技術の向上、(2) 理論的仮説への問題提起、(3) 希少事例の研究、(4) 新しい技法を用いた研究、(5) コントロール群を用いる本格的な研究への位置づけ、などが挙げられる。
キーワード
① CARE声明 ② SCED ③ 実験デザイン
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
【復習】
学術論文を読む際に、CARE声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
CARE声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
11
COSMINガイドライン①
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第11回の講義では、患者報告式アウトカムの開発研究の報告の質を向上させるためのガイドラインであるCOSMINガイドラインについて、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
COSMINガイドラインチェックリスト
https://www.cosmin.nl/wp-content/uploads/Japanese-version-of-the-COSMIN-Risk-of-Bias-checklist-for-PROMs_final.pdf
コマ主題細目
① COSMINガイドラインとは ② チェックリスト①(PROMの開発) ③ チェックリスト②(内容的妥当性、構造的妥当性、内的一貫性、異文化間妥当性)
細目レベル
① COSMIN(COnsensus-based Standards for the selection of health Measurement INstruments)ガイドラインは、健康関連の測定ツールを選択、評価、比較するための国際的な合意に基づく標準である。このガイドラインは、健康状態の測定に用いられるアンケート、スケール、テストなどの測定ツールの信頼性、妥当性、感度などの品質を評価するための基準を提供する。COSMINガイドラインに基づいたチェックリストは、測定ツールの評価において、研究者が考慮すべき項目を系統的にリストアップしており、これにより測定ツールの選択や報告の一貫性と透明性が向上する。COSMINガイドラインは、臨床研究や疫学研究において、最も適切で信頼性の高い測定ツールを使用することを促し、研究の質の向上に貢献していると言える。COSMINガイドラインでは、10項目の大項目があり、各項目に紐づいた下位項目がある。
② COSMINガイドラインの全10項目のうち、PROMの開発を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。PROM開発だけでも35項目あり、以下に示す。「1 測定する1つの構成概念について明確に記述されているか」、「1つの構成概念の期限は明確か:理論、概念的枠組み、または疾患モデルが使用されたか、あるいは測定する構成概念を定義するための明確な根拠が示されていたか」、「PROMが開発された標的集団に明確に記述されているか」、「使用する文脈が明確に記述されているか」、「PROMの開発研究はその標的集団を代表するサンプルで実施されたか」、「新しいPROMの関連項目を特定するために、適切な質的データの収集方法が使用されたか」、「熟練したグループモデレーター/インタビュアーが使用されたか」、「グループミーティングまたはインタビューは、適切なトピックまたはインタビューガイドに基づいていたか」などがある。その他の項目についても紹介していく。
③ COSMINガイドラインの全10項目のうち、内容的妥当性、構造的妥当性、内的一貫性、異文化間妥当性の開発を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。内容的妥当性で31項目、構造的妥当性で4項目、内的一貫性で5項目、異文化間妥当性/測定普遍性で4項目あり、以下に示す。「各項目が健康状態の経験に関連するかどうかを患者に質問するために、適切な方法が使用されたか」、「各項目は適切な患者数でテストが行われたか」、「熟練したグループモデレータ/インタビュアーが使用されたか」、「グループミーティングまたはインタビューは、適切なトピックあるいはインタビューガイドに基づいていたか」、「グループミーティングまたはインタビューは録音され、書き起こされたか」などがある。その他の項目についても紹介していく。
キーワード
① COSMIN ② PROM ③ 妥当性 ④ 内的一貫性
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
【復習】
学術論文を読む際に、COSMINガイドラインの基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
COSMINガイドラインについて、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
12
CARE声明&SCED③
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第12回の講義では、症例研究の報告の質を向上させるためのガイドラインであるCARE声明、及びシングルケース実験デザイン(SECD)について、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
コマ主題細目
① CARE声明&SCEDの確認 ② 結果(項目10) ③ 考察とその他(項目11~項目13)
細目レベル
① CARE(Case Reports guidelines)声明は、症例報告の作成と公表に関するガイドラインである。この声明は、臨床医や研究者が症例報告を書く際に、患者の症状、治療の過程、治療後の結果、そしてそれらの臨床的な意義を明確かつ詳細に記述するためのチェックリストを提供する。CARE声明は、症例報告から最大限の情報を引き出し、読者がその内容を正確に理解し、学術的な議論や将来の研究のための基盤とすることを目的とする。このガイドラインに従うことで、個別の症例が提供する貴重な臨床的知見が、より効果的に共有され、医療の質の向上に貢献することが期待される。CARE声明は、症例報告の透明性と再現性を高めることを目指している。
症例報告の作成と公表について、CARE声明と関連して、シングルケース実験デザイン(single case experimental design: SCED)をあわせて学ぶ。
② CARE声明の全13項目のうち、結果の項目10「経過と結果」を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。経過と結果には、「(10a)経過観察を含む臨床経過の要約」、「(10b)医学的評価結果と患者による評価」、「(10c)経過観察中の重要な検査結果(ポジティブ、ネガティブな結果も含める)」、「(10d)介入を阻害する有害事象や予期しなかった出来事」である。この項目を充実させることにより、症例研究の治療効果や症例研究を実施したその後の予後を評価することができる。また、一事例の実験デザインにおいては、結果の示し方について、時系列データの提示、ベースラインと介入後の比較などについて説明する。
③ CARE声明の全13項目のうち、考察とその他(項目11~項目13)について説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。具体的には、考察(項目11)では「(11a)この症例管理の良かった点と限界に関する考察」、「(11b)関連論文に関する考察」、「(11c)結論に関する科学的根拠(因果関係の評価を含む)」、「(11d)この症例から得た主要な知見、結論、読者へのメッセージ」である。また、その他の項目としては、項目12「患者の視点」(介入、経過に関する患者の見解)や項目13「説明と同意」(患者への説明と同意の取得)がある。項目13については、倫理的配慮の観点からも捕捉を行う。
キーワード
① CARE声明 ② SCED ③ 結果 ④ 考察
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
【復習】
学術論文を読む際に、CARE声明の基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
CARE声明について、検索エンジンを用いてどのようなチェックリスト(項目)があるかを調べておく。
13
CREDESガイドライン①
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第13回の講義では、デルファイ法の実施と報告の質を向上させるためのガイドラインであるCREDESガイドラインについて、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
デルファイ法の基礎
https://ykunisato.github.io/ccp-lab-slide/require-delphi/slide.html#4
コマ主題細目
① CREDESガイドラインとは ② チェックリスト①(はじめに) ③ チェックリスト②(方法)
細目レベル
① CREDESガイドラインが取り扱っているデルファイ法とは、専門家の意見を系統的に集約し、特定の研究課題や政策に関するコンセンサスを形成するための方法論を提供するものである。このプロセスは、複数のラウンドにわたり匿名で行われ、各専門家が提供したフィードバックを基に意見が再評価されることを特徴としている。CREDESガイドラインでは、デルファイ法を用いる際のプロトコルの設計、専門家の選定、質問の構築、データの解析方法、結果の報告に至るまでの具体的な手順に関して詳細な推奨事項を提供している。これにより、研究者や政策立案者は、広範な専門知識を有効に活用し、高い信頼性と合意形成の基盤の上で意思決定を行うことができるようになる。デルファイ法は、特に複雑で意見が分かれるようなテーマに対して有効なアプローチである。
② CREDESガイドラインの全12項目のうち、明確な目的、デルファイ法を導入した理由を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。具体的な例を、以下に示す。例えば、明確な目的とは、どういう対象者にとって、どのようなガイドライン(コンセンサス)を開発しようとしているかについて、である。例えば、「緩和ケア患者を介護する家族の方々への、心理社会的思念と死別支援のためのガイドラインの開発を目的とする。」といった文章は非常に明確である。さらに、「対象者は、オーストラリアで専門的な緩和ケア(自宅、病院、ホスピス)を受けている成人患者のケアに携わる多職種の医療従事者であった。」といった文章が続く。このような例文は実際の学術論文の例を基に説明をする。その他の項目についても、学術論文の例を紹介しながら説明を行う。
③ CREDESガイドラインの全12項目のうち、専門家の選定に明確な根拠がある、明確な方法の記述、フローチャート図の作成、コンセンサスの明確な定義、デルファイ法の資料に関するパイロットテストを説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。例えば、専門家の選定に明確な根拠がある、について「専門家の選定基準、専門家の募集に関する透明性のある情報、実施するデルファイ法のトピックに関する専門知識の情報を含む社会統計学的情報」は報告されるべきであることが推奨されている。具体的には「既存の文献や共同研究の経験に基づくと、デルファイ法の専門家パネルを構成する際には、以下の5つの側面を考慮することを推奨する:(1) パネルの規模、(2) 専門性のレベル、(3) 異質性のレベル、(4) (デルファイ法の結果に対する)関心のレベル、(5) パネルへのアクセス方法(ソフトウェアを使用するか、等)。」が指摘されている。その他の項目についても紹介していく。
キーワード
① CREDES ② はじめに ③ 方法 ④ デルファイ法
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
【復習】
学術論文を読む際に、CREDESガイドラインの基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
デルファイ法の基礎ガイドラインについて、参考資料を眺めておく。
14
CREDESガイドライン②
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第14回の講義では、第13回の講義に続いて、デルファイ法の実施と報告の質を向上させるためのガイドラインであるCREDESガイドラインについて、各項目を学び、どのようなポイントに留意することが報告の質、ひいては研究の質を高めることができるか、について学ぶ。
デルファイ法の基礎
https://ykunisato.github.io/ccp-lab-slide/require-delphi/slide.html#4
コマ主題細目
① チェックリスト③(結果と考察) ② 専門家パネルの選択基準 ③ 目的とデルファイラウンドの回数、次ラウンドのフィードバックとデザイン
細目レベル
① CREDESガイドラインの全12項目のうち、結果(透明性の高い結果の報告、データ解析の根拠の明確化と報告、デルファイラウンドの情報)と考察(限界に関するディスカッション、結論の適切性)を説明しつつ、具体的な執筆の例を見て理解を深める。例えば、透明性の高い結果の報告について「各ラウンドの結果を、ラウンド毎に報告することは、各ラウンドにおけるコンセンサスの変化を明らかにするために、非常に望ましい。また、結果には、グループの平均回答数、ラウンド間の変化、前回のラウンドに基づく調査項目の削除、追加、修正など、調査票の修正が含まれる。」ことが推奨されている。また、データ解析の根拠の明確と報告について「情報がどのように評価者の判断に影響を与えるか、また、バイアスを生じさせるかについて、注意を払う必要がある。これには、統合されたエビデンスなど、評価実施時に提供される情報に加えて、次のラウンドに情報を提供するためのフィードバックとして提供される専門家の回答が含まれる。インプットされる情報が専門家の判断に与える影響を調べるには、そのパイロットテストが不可欠であり、できれば専門家パネルを代表する候補者を選んで行うことが望ましい。」が指摘されている。その他の項目についても紹介していく。
② CREDESガイドラインにおいて、専門家パネルの選択基準についてさらに詳細に項目化されている。項目は7項目あり、メンバーが所属する組織、メンバーが認知された権威、関連する臨床(学術)的な専門知識、地理的な範囲、セッティング/実施する場所、職業/ステークホルダー、デルファイ法の測定に関するパイロットテストが含まれる。例えば、学術論文では、「専門家と見なされるためには、ISFGSの諮問委員会のメンバーで、蛍光ガイド手術の実施の豊富な経験を持ち、その使用に関する論文があり、既存の委員会メンバーから委員会に任命される必要がある。また、英語の読み書きができ、フランクフルトで開催されるコンセンサス会議に物理的に全期間出席する必要がある。」といった報告があり、適切に専門家パネルが選択されていると言える。その他の項目についても、学術論文における実例を紹介しながら学ぶ。
③ CREDESガイドラインにおいて、「目的とデルファイラウンドの回数」、「次ラウンドのフィードバックとデザイン」の選択基準についてさらに詳細に項目化されている。「目的とデルファイラウンドの回数」は7項目あり、課題の特定と項目の生成、ドラフトの作成、ドラフトの評価、順位づけ/選定/優先順位づけ、質的な回答/コメント/フィードバック、最終フレームワークのレビュー/承認、デルファイラウンドの回数が含まれる。また、「次ラウンドのフィードバックとデザイン」は6項目あり、統計解析グループの回答、質的なコメントの要約、あらたに生成/追加された項目の包含、項目の修正、項目の選別/削除、最終バージョンの提示とその承認が含まれる。各項目について、学術論文における実例を紹介しながら学ぶ。
キーワード
① CREDES ② 結果 ③ 考察 ④ デルファイ法
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
【復習】
学術論文を読む際に、CREDESガイドラインの基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
デルファイ法の基礎ガイドラインについて、参考資料を眺めておく。
15
CARE声明、COSMINガイドライン、CREDESガイドラインのまとめ
科目の中での位置付け
本科目は、臨床心理学や医学で用いられる研究の質を高めるためのガイドライン(STROBE声明、CONSORT声明、PRISMA声明、CARE声明&SECD、COSMINガイドライン、CREDESガイドライン)の知識を修得し、これらのガイドラインを読みながら、研究をするということ、つまり文献をよみ、データを収集し、論文を書く、その基礎を身につけることを目的とする。
第15回の講義では、第9回~第14回までに学んだCARE声明、COSMINガイドライン、CREDESガイドラインについて、そこでの知識が定着したかどうかを確認する。
コマ主題細目
① CARE声明&SCEDまとめ ② COSMINガイドラインまとめ ③ CREDESガイドラインまとめ
細目レベル
① CARE(Case Reports guidelines)声明は、症例報告の作成と公表に関するガイドラインである。この声明は、臨床医や研究者が症例報告を書く際に、患者の症状、治療の過程、治療後の結果、そしてそれらの臨床的な意義を明確かつ詳細に記述するためのチェックリストを提供する。CARE声明は、症例報告から最大限の情報を引き出し、読者がその内容を正確に理解し、学術的な議論や将来の研究のための基盤とすることを目的とする。このガイドラインに従うことで、個別の症例が提供する貴重な臨床的知見が、より効果的に共有され、医療の質の向上に貢献することが期待される。CARE声明は、症例報告の透明性と再現性を高めることを目指している。症例報告の作成と公表について、CARE声明と関連して、シングルケース実験デザイン(single case experimental design: SCED)をあわせて確認する。
② COSMIN(COnsensus-based Standards for the selection of health Measurement INstruments)ガイドラインは、健康関連の測定ツールを選択、評価、比較するための国際的な合意に基づく標準である。このガイドラインは、健康状態の測定に用いられるアンケート、スケール、テストなどの測定ツールの信頼性、妥当性、感度などの品質を評価するための基準を提供する。COSMINガイドラインに基づいたチェックリストは、測定ツールの評価において、研究者が考慮すべき項目を系統的にリストアップしており、これにより測定ツールの選択や報告の一貫性と透明性が向上する。COSMINガイドラインは、臨床研究や疫学研究において、最も適切で信頼性の高い測定ツールを使用することを促し、研究の質の向上に貢献していると言える。COSMINガイドラインでは、10項目の大項目があり、各項目に紐づいた下位項目がある。ここでは、COSMINガイドラインに関する項目を振り返る。
③ CREDESガイドラインが取り扱っているデルファイ法とは、専門家の意見を系統的に集約し、特定の研究課題や政策に関するコンセンサスを形成するための方法論を提供するものである。このプロセスは、複数のラウンドにわたり匿名で行われ、各専門家が提供したフィードバックを基に意見が再評価されることを特徴としている。CREDESガイドラインでは、デルファイ法を用いる際のプロトコルの設計、専門家の選定、質問の構築、データの解析方法、結果の報告に至るまでの具体的な手順に関して詳細な推奨事項を提供している。これにより、研究者や政策立案者は、広範な専門知識を有効に活用し、高い信頼性と合意形成の基盤の上で意思決定を行うことができるようになる。デルファイ法は、特に複雑で意見が分かれるようなテーマに対して有効なアプローチである。ここでは、CREDESガイドラインに関する項目を振り返る。
キーワード
① CARE声明 ② COSMINガイドライン ③ CREDESガイドライン
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
[復習]
学術論文を読む際に、CARE声明、COSMINガイドライン、CREDESガイドラインの基準に沿っているかどうか、沿っていない場合、どのような項目に関する記述が不足しているかがわかるように読むことができる。卒業論文に関連する論文を読む際に上述に留意して読むことができる。
[予習]
CARE声明、COSMINガイドライン、CREDESガイドラインに関する授業資料の重要箇所について読み返しておく。各回の小テストの復習を行っておく。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
STROBE声明
STROBE声明のチェックリストを把握し、学術論文において記載されている文章を読んだ時に、STROBE声明に沿っているかどうか、沿っていない場合はどのポイントが不足しているかを指摘することができる。
STROBE声明
20
1,2,3,8
CONSORT声明
CONSORT声明のチェックリストを把握し、学術論文において記載されている文章を読んだ時に、CONSORT声明に沿っているかどうか、沿っていない場合はどのポイントが不足しているかを指摘することができる。
CONSORT声明
20
1,4,5,8
PRISMA声明
PRISMA声明のチェックリストを把握し、学術論文において記載されている文章を読んだ時に、PRISMA声明に沿っているかどうか、沿っていない場合はどのポイントが不足しているかを指摘することができる。
PRISMA声明
20
1,6,7,8
CARE声明
CARE声明のチェックリストを把握し、学術論文において記載されている文章を読んだ時に、CARE声明に沿っているかどうか、沿っていない場合はどのポイントが不足しているかを指摘することができる。
CARE声明、SCED
20
1,9,10,15
COSMINガイドライン
COSMINガイドラインのチェックリストを把握し、学術論文において記載されている文章を読んだ時に、COSMINガイドラインに沿っているかどうか、沿っていない場合はどのポイントが不足しているかを指摘することができる。
COSMINガイドライン
20
1,11,12,15
評価方法
期末テスト100%
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
なし
参考文献
実験・実習・教材費