区分
基盤専門科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
SDGs力
科学コミュニケーション力
研究力
カリキュラム・ポリシーとの関係
教養
応用力
実践力
科目間連携
総合心理力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
科目の目的
本科目は,健康・医療心理学の観点よりストレスマネジメントを含む心身の健康との関係や保健活動,医療現場における心理社会的課題とこれに対する心理的支援といった,健康・医療心理学の基礎であり,さらに心理職としての活動に必要な知識について,「人体構造と機能及び疾病」,「精神疾患とその治療」および「障害者(児)の心理学」で学習する内容をふまえて十分に理解が得られることを目的とする。本授業を通して,疾患や健康が単に生理学的な現象のみではなく,心理,社会,環境などと広く関連したものであるということを理解し,健康を広く捉えることで人間理解を深めてもらいたい。また,保健医療領域における制度や多職種連携にも目を向け,心理職の役割について考える。
到達目標
健康について,①ストレスと心身の疾病との関係、②医療現場における心理社会的課題及び必要な支援、③保健活動が行われている現場における心理社会的課題及び必要な支援、④災害時等に必要な心理に関する支援などについて、十分に理解する。
科目の概要
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。その知識をふまえたうえで第2部(第7回~第10回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第11回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションまで,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に関する応用的な内容を取り上げる。最終的に,受講者自身や他者の健康について客観的に理解するための枠組みとして,これらの知見を活用できるようになることを,「心理実習」も見据えた目標とする。
科目のキーワード
ストレッサー・ストレス反応の評価尺度 ストレス‐コーピング過程 トランスアクショナル・モデル ストレス緩和要因、汎適応症候群 セリエの学説 心身症 メンタルヘルスの低下 精神神経内分泌免疫系 コルチゾール 自律神経系、ストレス・モデルに基づくストレスマネジメント 健康づくりカウンセリング リラクセーション コーピング、多職種連携・多職種協働 チーム医療 メディカルスタッフ 患者中心の医療 生物・心理・社会モデル (患者の)自己決定権/(患者の)自己決定医療 医療者-患者関係、医療法 保健師助産師看護師法 精神保健福祉士法 社会福祉士及び看護福祉士法 情報開示・共有 患者の権利 インフォームド・コンセント 生命倫理教育、知的障がい 児童虐待 自閉症スペクトラム症 いじめ 不登校 ひきこもり 家庭内暴力 摂食障害 反社会的行動、統合失調症 気分障害 不安障害 がん 難病 依存症 エイズ、睡眠障害 認知症 がん終末期 遺族ケア 自殺、医療観察法 触法精神障害者 高規格精神病棟 心身喪失、心身症 ストレス性疾患 慢性疼痛 臓器移植 脳死 慢性疾患 生活習慣病 プライマリ・ヘルスケア、不妊治療 遺伝医療 マタニティーブルー(産褥期うつ病) 発達障害 学習障害 小児がん 先天性疾患 育児不安 虐待、てんかん 神経難病 高次精神機能障害 脳血管障害後遺症 障害受容 アルツハイマー病 パーキンソン病、延命治療 尊厳死 臓器移植 (高度)先駆的医療 がんの先進医療 在宅医療 心理相談 多職種連携、一次・二次・三次予防 セルフケア 望ましい健康行動の変容 ポピュレーション・アプローチ 動機づけ面接、ストレスチェック制度 労働安全衛生法 職業性ストレスに関する理論モデル 職業性ストレス簡易調査票 職場環境の改善 運動・栄養・休養による介入、自殺のリスク要因 社会資源の活用 社会啓発・心理教育 自殺未遂者・遺族への支援、心理的ファーストエイド 外傷後ストレス障害 レジリエンス 支援者への後方支援
授業の展開方法
本科目では,LMSにアップロードする授業独自の教材(コマ用オリジナル配布資料)を使用して講義を進める。基本的には授業独自の教材をスクリーンに投影しながら,該当箇所の解説を行っていく形式で実施するが,教材教具として指定した文献や学術論文,映像資料など,授業独自の教材に取り込むことが難しいが,講義の内容への理解を促進すると考えられる情報を提示する場合には,LMSを通じて配布し,補足解説を行いながら進めていく。
オフィス・アワー
前期:火曜2限
木曜2限
後期:水曜昼
木曜1限・昼
科目コード
RD4070
学年・期
2年・後期
科目名
健康・医療心理学
単位数
2
授業形態
講義
必修・選択
選択
学習時間
【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目
展開科目
関連資格
公認心理師
担当教員名
加藤司
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
現代における健康と健康・医療心理学
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第7回~第10回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第11回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第1回)は全15回のオリエンテーションとして,また健康・医療心理学の特徴や本領域の背景にある社会的要請を理解する。本コマ(第1回)の冒頭では,関連する科目(「人体構造と機能及び疾病(身体から理解する疾病)」,「精神疾患とその治療(精神疾患の理解とその臨床)」など)のなかでの本科目の位置づけや,15回にわたる科目全体の進行を説明することで,各回の内容をどのように整理して理解してゆけばよいかという,本科目を効果的に受講するうえでの基本的な筋立ての共有を行う。続いて,現代社会における健康の有りようをふまえて,健康・医療心理学という領域がなぜ必要となったのか,心理学の他の領域と比較してどのような特徴を有するものであるのか説明する。
①山田冨美雄(2018).健康心理学 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 6‒16)医歯薬出版株式会社
②大竹恵子(2016).健康心理学の役割 In 大竹恵子(編)保健と健康の心理学:ポジティブヘルスの実現(pp. 2‒17)ナカニシヤ出版
コマ主題細目
① 現代社会における健康 ② 健康・医療心理学の必要性 ③ 健康・医療心理学の発展
細目レベル
① 現代社会における健康:現代に至るまでの健康や病気の変遷をふまえて,本講義で取り扱う健康の定義を理解する。健康心理学では,国内における死因や疾病の変化,平均寿命の国際比較などを統計資料から読み取ることで,社会的な状況とともに健康の関心が変化していること,その変化に応じて健康の定義も変化していることを理解し,常に心身の健康を定義づける社会的状況や健康を支える医療モデルの変遷に関心を持つようにすることが重要である。これは医療の領域では勿論のこと,教育,福祉,産業,そして司法といった領域で,健康心理学の知見を健康づくりに応用していくために不可欠な姿勢である。ここでは,単純に用語やその定義を覚えるのではなく,なぜ現在の内容の健康の定義が必要となったのか,一連の流れを文章で説明できるようになることが望ましい。
② 健康・医療心理学の必要性:現代社会における健康の定義をふまえて,健康・医療の領域になぜ心理学が必要であるのか,心理学においてどのような特徴を持つ領域なのかを理解する。健康・医療心理学は心理学の領域でも比較的新しい領域であり,臨床心理学やパーソナリティ心理学といった心理学他領域のほか,生理学や医学など他学術領域の知見を基盤としている。領域内では基礎的な研究から応用的な実践までが取り扱われ,医療を中心として,教育,福祉,産業,そして司法まで幅広く知見が活用されるようになった。このように,健康心理学は基礎心理学と医療場面を研究と心理臨床で橋渡しするような立ち位置(生物―心理―社会学的アプローチ)をとっている。このように,健康・医療心理学の内容のみでなく,隣接する他の心理学領域との関連をふまえて,どのような必要性に応える領域であるのか,文章で説明できるようになることが望ましい。
③ 健康・医療心理学の発展:健康・医療心理学は心理学のなかでも比較的新興的な領域ではあるが,社会の変容とともに変化する要請に応えるために発展している。この発展は,本科目における別のコマで紹介するストレスマネジメント(第2~5回)や心理支援(第7~9回),保健行動や健康支援活動(第11~12回)といった心身の健康に対する心理学的アプローチの内容に影響を与えている。この細目レベルでは,上述した心理学的アプローチの概要についても紹介しながら,現在では日常的に私たちの健康を支えているアプローチの発展についての解説を行う。健康心理学が現代におけるストレスマネジメント,心理支援,保健行動や健康支援活動にどのように影響を与えているのか,文章で説明できるようになることが望ましい。
キーワード
① 健康 ② 病気 ③ 健康・医療心理学 ④ 医療モデル ⑤ 予防
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第1回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第1回)においては,「健康や病気の変遷」,「健康の定義」,「健康・医療心理学の必要性」を理解することが重要であるため,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第2回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,「心理・行動アセスメント」と「心理的支援」の内容について学習する準備として,自分自身が心理的な変化を感じた経験や挫折からの立ち直りの過程,現在への影響を振り返り,メモしておく。
2
心理・行動のアセスメントと支援
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第7回~第10回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第11回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマは第1部(第1回~第6回)の核となるテーマであるストレスマネジメントについて理解する前提となる知識として,心身の状態や健康関連行動をアセスメントする方法や,アセスメントの根拠とされる理論モデルについて紹介する。
①堤 俊彦(2018).健康心理学におけるアセスメントと支援 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 17‒28)医歯薬出版株式会社
②松永昌宏(2016).感情と健康のメカニズム In 大竹恵子(編)保健と健康の心理学:ポジティブヘルスの実現(pp. 18‒34)ナカニシヤ出版
③樋口貴広(2016).認知と行動のメカニズム In 大竹恵子(編)保健と健康の心理学:ポジティブヘルスの実現(pp. 35‒49)ナカニシヤ出版
コマ主題細目
① 現代社会における健康 ② 心理・行動アセスメントの方法 ③ 心理的支援・心理療法
細目レベル
① 現代社会における健康:現代社会における健康について,第1回の内容に基づいて総括を行う。まず,現代に至るまでの健康や病気の変遷をふまえて,本講義で取り扱う健康の定義を理解しているか確認する。ここで重要なのは,健康心理学では,国内における死因や疾病の変化,平均寿命の国際比較などを統計資料から読み取ることで,社会的な状況とともに健康の関心が変化していること,その変化に応じて健康の定義も変化していることを理解していることである。次に,現代社会における健康の定義をふまえて,健康・医療の領域になぜ心理学が必要であるのか,心理学においてどのような特徴を持つ領域なのかを理解しているか確認する。健康・医療心理学の必要性については,生物―心理―社会学的アプローチを説明できることが望ましい。最後に,健康・医療心理学の発展をふまえて,現代におけるストレスマネジメント,心理支援,保健行動や健康支援活動にどのように影響を与えているのか,理解できているかを確認する。この細目レベルでは,第1回の小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② 心理・行動アセスメントの方法:健康にかかわる心理的要因(メンタルヘルス,感情,認知)と健康行動をアセスメントする複数の方法について,それぞれの特徴と使用に伴う長所短所について理解する。アセスメントの方法としては,質問紙法,観察法,面接法を中心として紹介する。質問紙法については,メンタルヘルスの測定によく使用される心理尺度(General Health Questionnaire,The Center for Epidemiologic Studies Depression Scale,General Self-Efficacy Scaleなど)もいくつか紹介する。また行動のアセスメントする際の根拠となる理論(計画的行動理論,社会的認知理論と自己効力感など)を紹介する。健康にかかわる心理的要因と健康行動をアセスメントする方法について,それぞれの特徴と使い分けについて用語を覚え,それらの用語を用いて文章で説明できるようになることが望ましい。
③ 心理的支援・心理療法:健康行動を促進する支援策として実施される,健康心理学に基づいた心理的支援や心理療法の内容とそれらが視座を置く理論について,現代社会での活用例をふまえながら統合的に理解する。ここでは,人の行動が変容する過程を説明する理論モデルの一つであるトランスセオレティカルモデル(Transtheoretical Model)に基づいた心理的支援についての説明を中心とする。トランスセオレティカルモデルで想定される行動変容の5段階(前熟考期,熟考期,準備期,実行期,維持期)それぞれに必要な支援法は異なる。トランスセオレティカルモデル全体を理解し活用するために,行動変容の5段階それぞれを説明できること,さらにそれぞれの段階で必要な支援法を選択できるようになることが望ましい。
キーワード
① 心理アセスメント ② 行動アセスメント ③ 計画的行動理論 ④ 社会的認知理論 ⑤ トランスセオレティカルモデル
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第2回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第2回)においては,「心理アセスメント」,「行動アセスメント」,「心理的支援」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第3回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,「ストレスの心理」と「ストレスマネジメント」の内容について学習する準備として,自分自身が心理的なストレスを感じた経験やそこからの立ち直りの過程,現在への影響を振り返り,メモしておく。
3
ストレスの生理と身体への影響
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第7回~第10回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第11回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第3回)は第1部(第1回~第6回)の核となるテーマであるストレスマネジメントについて理解する前提となる知識として,ストレスが身体と心に与える影響を,疾病の生物心理社会モデルや心身症の発症メカニズムといった理論モデルをふまえて紹介する。
①大野太郎(2018).ストレスマネジメント In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 29‒38)医歯薬出版株式会社
②金沢吉展(2021).ストレス In 金沢吉展(編)健康・医療心理学:ベーシック公認心理師講座(pp. 12‒30)講談社
③山﨑洋子・大森美香(2021).ストレスと心身の疾病 In 金沢吉展(編)健康・医療心理学:ベーシック公認心理師講座(pp. 31‒46)講談社
コマ主題細目
① 心理・行動のアセスメントと支援 ② ストレスと身体面の不調・疾病 ③ ストレスと精神面の不調・疾病
細目レベル
① 心理・行動のアセスメントと支援:心理・行動のアセスメントと支援について,第2回の内容に基づいて総括を行う。まず,心理・行動アセスメントの方法:健康にかかわる心理的要因(メンタルヘルス,感情,認知)と健康行動をアセスメントする複数の方法について,それぞれの特徴と使用に伴う長所短所について理解しているか確認する。ここでは第2回で紹介した,アセスメントの方法(質問紙法,観察法,面接法)の内容の確認を行う。次に,健康行動を促進する支援策として実施される,健康心理学に基づいた心理的支援や心理療法の内容とそれらが視座を置く理論について,現代社会での活用例をふまえながら統合的に理解しているか確認する。ここでは,トランスセオレティカルモデル(Transtheoretical Model)に基づいた心理的支援についての説明を中心とする。この細目レベルでは,第2回の小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② ストレスと身体面の不調・疾病:ストレスが身体面に影響を与えるプロセス(心身症)について,ストレス反応にかかわる生理学的をふまえて理解する。ストレス反応が生じる原因となるストレッサーに直面した際の生理学的反応として闘争-逃走反応(Fight or Flight Response)を紹介し,心臓を含んだ循環器系へ闘争‐逃走反応が与える影響を説明する。加えて,心身相関の観点からストレスと疾病の関係を理解するため,心身相関について説明する理論的モデルの基本となる生物心理社会的モデルや,生活上の大きな変化であるライフイベントが疾病に及ぼす影響の大きさを数値化(LCU得点:Life Change Unit Value)した社会的再適応評価尺度(Social Readjustment Rating Scale)を紹介する。ここでは,闘争-逃走反応を中心として,ストレスが身体面へ影響を与えるプロセスを文章で説明できるようになることが望ましい。
③ ストレスと精神面の不調・疾病:ストレスが精神面に影響を与えるプロセスと,結果として生じる精神面の不調や疾病について,ストレス反応にかかわる心理学的知見をふまえて理解する。おもにストレッサーへの対処が効果的に実行できないことでストレス反応が長期化した場合に,様々な症状が現れる。本コマ(第3回)ではこのような不調や疾病の一例として,うつ病,バーンアウト,ストレス障害(急性ストレス反応,心的外傷後ストレス障害,適応障害),依存症を取り上げる。また,これらの疾病に関連(促進)する心理的特性として,アレキシサイミアとアレキシソミア,タイプA行動パターン,タイプC行動パターン,タイプD行動パターンを紹介する。ここでは,不調や疾病の内容を見た際に該当する症状名が回答できるようになることが望ましい。なお,依存症についての詳細は「依存症の心理学(3年前期)」で解説される。
キーワード
① ストレス ② 闘争―逃走反応 ③ 生物心理社会的モデル ④ ライフイベント ⑤ ストレス障害
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第3回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第3回)においては,「ストレスが身体面と精神面に与える影響」と「それによって引き起こされる不調や症状」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第4回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,「ストレスの心理」と「ストレスマネジメント」の内容について学習する準備として,自分自身が心理的なストレスを感じた経験やそこからの立ち直りの過程,現在への影響を振り返り,メモしておく。
4
ストレスマネジメント
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第7回~第10回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第11回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第4回)は第1部(第1回~第6回)の核となるテーマであるストレスマネジメントについて,第2回および第3回で紹介した理論や要因に加えて,多くのストレスマネジメント研究が視座を置く理論であるトランスアクショナルモデルを紹介し,これらの内容をふまえて解説する。
①大野太郎(2018).ストレスマネジメント In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 29‒38)医歯薬出版株式会社
②佐々木恵(2016).ストレス In 大竹恵子(編)保健と健康の心理学:ポジティブヘルスの実現(pp. 50‒62)ナカニシヤ出版
③金沢吉展(2021).ストレス In 金沢吉展(編)健康・医療心理学:ベーシック公認心理師講座(pp. 12‒30)講談社
コマ主題細目
① ストレスの生理と身体への影響 ② ストレス反応の発生機序 ③ ストレスマネジメント
細目レベル
① ストレスの生理と身体への影響:ストレスの生理と身体への影響について,第3回の内容に基づいて総括を行う。まず,ストレスが身体面に影響を与えるプロセス(心身症)について,ストレス反応にかかわる生理学的をふまえて理解しているか確認する。闘争-逃走反応(Fight or Flight Response)や生物心理社会的モデルといった理論モデルの確認を中心とする。次に,ストレスが精神面に影響を与えるプロセスと,結果として生じる精神面の不調や疾病について,ストレス反応にかかわる心理学的知見をふまえて理解すしているか確認する。第3回で紹介した内容のうち,うつ病,バーンアウト,ストレス障害(急性ストレス反応,心的外傷後ストレス障害,適応障害)と,これらの疾病に関連する心理的特性であるとして,アレキシサイミアとアレキシソミア,タイプA行動パターンについて中心的に復習する。この細目レベルでは,小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② ストレス反応の発生機序:まず,ストレス反応が生じる原因となるストレッサーについて,その定義と種類について理解する。次に,ストレッサーがストレス反応の発生につながる一連のプロセスについて理解する。本コマ(第4回)では,多くのストレスマネジメント研究が視座を置く理論であるトランスアクショナルモデル(Transactional Model)を紹介する。本モデルについて学習するなかで,ストレッサーをどのように評価するか(認知的評価)がその後の情動的な反応やストレス反応の発生やその程度に関与することを理解する。このことは,第4回以降の内容を学ぶ際の重要な前提条件となるため特に注意する。ここでは,トランスアクショナルモデルに基づいて,ストレッサーがストレス反応の発生につながる機序を文章で説明できるようになることが望ましい。
③ ストレスマネジメント:トランスアクショナルモデルにおけるストレッサー,認知的評価,情動的反応,身体的反応それぞれのプロセスにアプローチするストレスマネジメントの手法について理解する。本コマ(第4回)ではストレッサーを取り除くための手法としてソーシャルスキル・トレーニング,認知的評価を修正,再体制化する手法として倫理療法や認知療法,情動的反応への対処としてリラクセーション法,身体的反応への対処としてエクササイズを紹介したうえ,ストレッサーへの対処時に必要な社会的資源としてソーシャル・サポートの重要性についても触れる。ここでは,細目レベル②(トランスアクショナルモデル)の内容をふまえ,ストレスマネジメントとして行われる介入法や療法が,ストレス反応の発生機序のどのプロセスにアプローチしようとしているか,選択できるようになることが望ましい。
キーワード
① ストレスマネジメント ② トランスアクショナルモデル ③ 認知的評価 ④ 情動的反応 ⑤ 身体的反応
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第4回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第4回)においては,「トランスアクショナルモデルによってストレッサーがストレス反応の発生につながる機序」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第6回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,「心理支援法」の内容について学習する準備として,ストレッサーへの対処に取り組む際に強み/弱みとなりうる自分自身のパーソナリティ(性格特性)について,1年次後期に学習した「感情・人格心理学」の内容もふまえてメモしておく。
5
パーソナリティとストレス
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第7回~第10回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第11回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第5回)は第1部(第1回~第6回)の核となるテーマであるストレスマネジメントについて,第4回で紹介したトランスアクショナルモデルへの理解を深め,より個別性の高いストレスマネジメントの実際について学習する際や,健康心理学研究を読み解き,実施する際の基礎知識として,ストレスやストレスコーピングに関係するパーソナリティ(性格特性)について解説する。
①大野太郎(2018).ストレスマネジメント In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 29‒38)医歯薬出版株式会社
②井澤修平(2016).怒り・攻撃性 In 大竹恵子(編)保健と健康の心理学:ポジティブヘルスの実現(pp. 63‒76)ナカニシヤ出版
③佐藤 寛(2016).うつ・不安 In 大竹恵子(編)保健と健康の心理学:ポジティブヘルスの実現(pp. 63‒76)ナカニシヤ出版
④山﨑洋子・大森美香(2021).ストレスと心身の疾病 In 金沢吉展(編)健康・医療心理学:ベーシック公認心理師講座(pp. 31‒46)講談社
コマ主題細目
① ストレスマネジメント ② パーソナリティ(否定的側面) ③ パーソナリティ(肯定的側面)
細目レベル
① ストレスマネジメント:ストレスマネジメントについて,第4回の内容に基づいて総括を行う。まず,ストレス反応が生じる原因となるストレッサーについて,その定義と種類について理解できているかどうかに加えて,ストレッサーがストレス反応の発生につながる一連のプロセスについて理解できているかどうか,トランスアクショナルモデルを中心として確認する。次に,トランスアクショナルモデルにおけるストレッサー,認知的評価,情動的反応,身体的反応それぞれのプロセスにアプローチするストレスマネジメントの手法について理解できているかどうか確認する。ここでは,ソーシャルスキル・トレーニング,リラクセーション法,エクササイズと,ソーシャル・サポートの重要性について復習を行う。この細目レベルでは,小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② パーソナリティ(否定的側面):ストレッサーへ対処する際や,ストレスマネジメントを行う際に,ネガティブに作用する可能性のあるパーソナリティについて理解する。本コマ(第5回)では,ストレッサーへの認知の歪みにつながる可能性のある特性として,攻撃性,悲観主義,神経症傾向を中心的に取り上げる。このうち神経症傾向についてはパーソナリティ理論の一つであるビッグファイブ理論(Big Five Theory)に基づく要因であるため,この理論についても紹介する。ここでは,性格の特徴が挙げられた際に,該当するパーソナリティの名称が回答できることが望ましい。発展的には,それぞれのパーソナリティが主に認知的評価にどのように関係し,なぜネガティブに作用する可能性があるのか,結果としてどのような心身症状の発生につながるのか,その機序を文章で説明できるようになることが望ましい。
③ パーソナリティ(肯定的側面):ストレッサーへ対処する際や,ストレスマネジメントを行う際に,ポジティブに作用する可能性のあるパーソナリティについて理解する。本コマ(第5回)では,ストレッサーへの積極的対処を促進する,柔軟な対処を可能とする特性として,自己効力感(Self-efficacy),レジリエンス(Resilience),首尾一貫感覚(Sense of Coherence)を中心的に取り上げる。これに加えて細目レベル①で説明したビッグファイブ理論における神経症傾向以外のパーソナリティについても紹介し,パーソナリティがストレス対処に果たす機能の多面性についても触れる。ここでは,性格の特徴が挙げられた際に,該当するパーソナリティの名称が回答できることが望ましい。発展的には,それぞれのパーソナリティが主に認知的評価にどのように関係し,なぜポジティブに作用する可能性があるのか,結果としてどのような心身症状の発生を防ぐのか,その機序を文章で説明できるようになることが望ましい。
キーワード
① 攻撃性 ② 悲観主義 ③ Big Five理論 ④ 自己効力感 ⑤ レジリエンス
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第5回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第5回)においては,「ストレッサーへ対処する際や,ストレスマネジメントを行う際に,ポジティブもしくはネガティブに作用する可能性のあるパーソナリティとはどのようなものか」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第6回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,「健康心理学における心理支援法」の内容について学習する準備として,自分自身のパーソナリティをふまえると,どのようなサポートを受けることがストレスマネジメントを含め効果的な支援策になりそうか,1年次後期に学習した「精神疾患とその治療」の内容もふまえてメモしておく。
6
健康心理学における心理支援法
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第7回~第11回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第12回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第6回)は第1部(第1回~第6回)の第5回まで学習したストレスマネジメントに関わる理論や関連概念をふまえて,主に個人の心理的問題に対する介入・支援として実施される健康カウンセリングで活用される技法と健康問題に対する健康心理学的知見の活用について解説する。
①大野太郎(2018).各種の心理支援法 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 39‒55)医歯薬出版株式会社
②赤松理恵・西 信雄(2016).生活習慣と社会的行動:喫煙・飲酒・食行動 In 大竹恵子(編)保健と健康の心理学:ポジティブヘルスの実現(pp. 128‒142)ナカニシヤ出版
③山﨑洋子・大森美香(2021).生活習慣と疾病の予防 In 金沢吉展(編)健康・医療心理学:ベーシック公認心理師講座(pp. 47‒65)講談社
コマ主題細目
① パーソナリティとストレス ② 心理支援法 ③ 健康心理学的知見の活用
細目レベル
① パーソナリティとストレス:パーソナリティとストレスの関係について,第5回の内容に基づいて総括を行う。まず,ストレッサーへ対処する際や,ストレスマネジメントを行う際に,ネガティブに作用する可能性のあるパーソナリティについて理解できているかどうか確認する。まず,ストレッサーへの認知の歪みにつながる可能性のある特性である,攻撃性と神経症傾向について中心的に復習する。次に,ストレッサーへ対処する際や,ストレスマネジメントを行う際に,ポジティブに作用する可能性のあるパーソナリティについて理解できているかどうか確認する。ストレッサーへの積極的対処を促進する,柔軟な対処を可能とする特性として,自己効力感(Self-efficacy),レジリエンス(Resilience)について主に復習する。この細目レベルでは,小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② 心理支援法:健康カウンセリングでは,心理的問題(ストレス,抑うつなど),行動的問題(不健康な生活習慣,依存など),身体的問題(生活習慣病など)の解決を目指して実施される。本コマ(第6回)では心理的問題に対処するための心理支援法の内容や効果について理解する。本細目レベルでは,不安などのネガティブな感情の低減に貢献する技法として,リラクセーション法(Relaxation Method),エクスポージャー療法(Exposure Therapy),アクセプタンス・コミットメントセラピー(Acceptance and Commitment Therapy)を取り上げる。ここでは,それぞれの技法の実施手順と効果(どのような心理的問題の解決につながるのか)を文章で説明できるようになることが望ましい。発展的には,それぞれの技法が依拠する心理学的理論についても文章で説明できるようになることが望ましい。
③ 健康心理学的知見の活用:行動的問題(不健康な生活習慣,依存など),身体的問題(生活習慣病など)の解決に対して,本コマ(第6回)までに紹介した健康心理学的知見がどのように貢献するのか理解する。本細目レベルでは,食生活の改善,禁煙,運動(身体活動)の促進に対して,行動変容の理論(トランスアクショナルモデルなど)がどのように活用できるか,また心身の健康を向上させる以外にもたらす心理的効果について説明する。ここでは,健康問題が提示された際に,どのような心理学的支援が可能であるか回答できるようになることが望ましい。発展的には,細目レベル②の内容をふまえて,各種支援法にはどのような心理的効果が期待できるか,文章で説明できるようになることが望ましい。
キーワード
① 健康カウンセリング ② リラクセーション法 ③ エクスポージャー療法 ④ アクセプタンス・コミットメントセラピー ⑤ トランスアクショナルモデル
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第6回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第6回)においては,「ストレスや抑うつといった心理的問題,あるいは,不健康な生活習慣や依存,運動不足といった行動的問題や身体的問題に対してはどのような心理支援法が有効か」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第7回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,第1部(第1回~第6回)のテーマである健康心理学の基本的な枠組みついて復習する準備として,第1回~第6回までの内容のなかで,自分自身が十分に理解できていない,整理できていないと考えられる内容やメモしておく。
7
総括コマ1:健康心理学
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第7回~第10回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第11回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマは第1部の総括として,現代社会における健康と健康心理学の関係について,第1回と第6回で紹介した内容を中心として,現代社会における健康心理学において主要なテーマの一つであるストレスマネジメントに関わる心理学的知見について,第2回から第5回までで紹介した内容を中心として,各回で紹介した内容を整理したうえで理解できるように復習を行う。
第1部(第1回~第6回)に示した教材・教具すべて。
コマ主題細目
① 健康心理学における心理支援法 ② 現代社会における健康と健康心理学の関係 ③ ストレスマネジメントに関わる心理学的知見
細目レベル
① 健康心理学における心理支援法:健康心理学における心理支援法について,第6回の内容に基づいて総括を行う。まず,健康カウンセリングの枠組みで実施される,心理的問題(ストレス,抑うつなど)に対処するための心理支援法の内容や効果について理解できているかどうか確認する。ここでは,不安などのネガティブな感情の低減に貢献する技法であるリラクセーション法(Relaxation Method)について中心に復習する。次に,行動的問題(不健康な生活習慣,依存など),身体的問題(生活習慣病など)の解決に対して健康心理学的知見がどのように貢献するのか理解できているかどうか確認する。ここでは,健康問題が提示された際に,どのような心理学的支援が可能であるか回答できるようになることが望ましい。この細目レベルでは,小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② 現代社会における健康と健康心理学の関係:第1回と第6回の内容をふまえて,現代社会における健康の変遷と健康心理学の役割についての理解を整理する。このような背景をふまえて,実際に現代社会においてどのような形で健康心理学的知見が活用されているのか,その一例として,食生活の改善,禁煙,運動(身体活動)といった行動的問題(不健康な生活習慣,依存など)の解決に対する健康心理学の貢献や,心身の健康を向上させる以外にもたらす心理的効果について解説する。ここでは,現代社会における健康の定義をふまえて,健康・医療の領域になぜ心理学が必要であるのか,心理学においてどのような特徴を持つ領域なのかを文章で説明できるようになることが望ましい。最後に出題された小テストの内容についても振り返りを行う。本細目レベルで総括された内容をふまえて用語の意味とその背景を整理する。
③ ストレスマネジメントに関わる心理学的知見:第2回から第5回の内容をふまえて,健康心理学の心身の健康に対する支援への貢献についての,ストレスマネジメントの観点からの理解を整理する。第2回から第5回までは,ストレスマネジメントに関する要因を個別に紹介してきたが,この細目レベルではトランスアクショナルモデルにパーソナリティやストレス指標など第1部で紹介した具体的な要因を当てはめて説明する。ここでは,自分自身や他者のストレス過程に対して,トランスアクショナルモデルを適用して文章で説明ができるようになることが望ましい。最後に出題された小テストの内容についても振り返りを行う。本細目レベルで総括された内容をふまえて用語の意味とその背景を整理する。
キーワード
① 健康 ② アセスメント ③ ストレスマネジメント ④ パーソナリティ ⑤ 心理支援法
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第6回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第7回)においては,「現代社会における健康の変遷と健康心理学の役割」と「健康心理学の心身の健康に対する支援への貢献」を理解することが重要であるため,細目レベル②と③で示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第8回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,第2部の「医療心理学」の内容について学習する準備として,精神科や心療内科が取り扱う内容について医院のウェブサイトなどを閲覧して確認したうえで,「精神疾患とその治療」で該当すると考えられる授業資料を読み返しておく。
8
現代社会における医療心理学
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第8回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第9回~第11回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第12回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第8回)は第2部(第8回~第11回)で紹介する医療心理学という領域の概要を紹介する。臨床心理学との関連をふまえて,医療心理学が今日までにどのように発展してきたのか,医療心理学という領域がなぜ必要となったのか説明したのち,現代社会におけるライフステージの観点から医療心理学の特徴や内容を説明する。
①藤本 豊(2018).医療心理学 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 56‒66)医歯薬出版株式会社
②遠藤公久(2016).健康と医療:喫煙・飲酒・食行動 In 大竹恵子(編)保健と健康の心理学:ポジティブヘルスの実現(pp. 176‒192)ナカニシヤ出版
③川島義高(2021).チーム医療と多職種連携 In 金沢吉展(編)健康・医療心理学:ベーシック公認心理師講座(pp. 133‒148)講談社
④大竹恵子他(2017).ライフステージ,対象者に合わせた健康心理学の貢献 In 竹中晃二(編)健康心理学:シリーズ心理学と仕事(pp. 99‒162)北大路書房
コマ主題細目
① 医療心理学の発展 ② 医療心理学の必要性 ③ 現代社会におけるライフステージと医療心理学
細目レベル
① 医療心理学の発展:医療機関において医療心理学はどのように発展してきたのか,その歴史の概要を,臨床心理学と医療心理学の関係性も含めて理解する。本コマ(第7回)においては,特に1920年代以降の医療機関における心理職の在り方とその変化について,臨床心理学と精神医学との立場の違いについても触れながら解説し,医療機関における心理職の役割を整理しながら紹介する。ここでは,1920年代以降の医療機関における心理職の在り方とその変化について,臨床心理学と精神医学との立場の違いをふまえた文章で説明できるようになることが望ましい。また,健康心理学と医療心理学の心理学領域における取り扱いの違いについて,研究領域の相違点についても触れる。
② 医療心理学の必要性:心理学にもとづいた専門的な技能を持つ心理職が,医療機関において心理職はどのような立場からどのような役割を果たしているのか理解する。心理職は本科目(健康・医療心理学)の第1部(第1回~第7回)で紹介したような心身の健康に関する健康心理学的知見のほか,「感情・人格心理学」,「こころとは何か」のような他の心理学領域の知見,「人体の構造と機能及び疾病」で学習したような医学的な知見,さらには「こころは数値化できるか」や「心理学統計法」などで学習した統計学的知識を有している。このような背景を持つ心理職が,医療スタッフとどのようなチームを組んで治療に取り組んでいるのか,個別支援と集団支援の内容を紹介する。ここでは,医療機関のなかで心理職が持つ専門的な技能がなぜ必要なのか,文章で説明できるようになることが望ましい。
③ 現代社会におけるライフステージと医療心理学:医療現場におけるライフステージの捉え方と,発達段階ごとに求められる心理職の役割について理解する。本コマ(第8回)では,ライフステージを乳児期(0~3歳ごろ),幼児期(4~6歳ごろ),学齢期(7~12歳ごろ),思春期(13~18歳ごろ),成人期(19~30歳代ごろ),壮年期(40歳代~60歳代),老年期(65歳以上)の発達段階に応じた7つのステージに分けて捉え,それぞれの時期の発達課題や心身の健康の特徴に応じた心理職のかかわり方を理解する。ここでは,ライフステージの各段階における発達課題と心身の健康の特徴に関連する用語を答えることができるようになることが望ましい。発展的には,各段階における心理職の役割がどのようなものか,文章で説明できることが望ましい。
キーワード
① 医療心理学 ② 心理職 ③ 個別支援 ④ 集団支援 ⑤ ライフステージ
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第8回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第8回)においては,「医療機関のなかで心理職が持つ専門的な技能がなぜ必要なのか」,「ライフステージの各段階における課題とそれに応じた支援はどのようなものか」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第9回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,次コマ(第9回)につながる内容である,第2回で紹介した心理と行動のアセスメントの方法について復習しておく。
9
医療現場におけるアセスメントと支援
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第8回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第9回~第11回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第12回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第9回)は第2部(第8回~第11回)で紹介する医療心理学という領域におけるアセスメントと心理的支援がどのように行われているのか,第2回で紹介した健康心理学におけるアセスメントと心理的支援の内容もふまえて紹介する。
①赤須知明・高林健示(2018).医療心理学におけるアセスメントと支援 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 67‒81)医歯薬出版株式会社
②川島義高(2021).チーム医療と多職種連携 In 金沢吉展(編)健康・医療心理学:ベーシック公認心理師講座(pp. 133‒148)講談社
コマ主題細目
① 現代社会における医療心理学 ② 医療心理学におけるアセスメント ③ 医療心理学における心理的支援
細目レベル
① 現代社会における医療心理学:現代社会における医療心理学について,第8回の内容に基づいて総括を行う。まず,医療心理学の発展:医療機関において医療心理学はどのように発展してきたのか,その歴史の概要を,臨床心理学と医療心理学の関係性も含めて理解できているかどうか確認する。次に,心理学にもとづいた専門的な技能を持つ心理職が,医療機関において心理職はどのような立場からどのような役割を果たしているのか理解できているかどうか確認する。最後に,医療現場におけるライフステージの捉え方と,発達段階ごとに求められる心理職の役割について理解できているかどうか確認する。この細目レベルでは,小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② 医療心理学におけるアセスメント:医療の現場で実施される,心理学的視点に加えて,生物学的観点(遺伝,神経系など)や社会的観点(家族,職場など)を考慮した多面的かつ包括的なアセスメントについて理解する。本コマ(第8回)では,アセスメントの依頼を受けてから実際にアセスメントを実施するまでのプロセスに加え,実際のアセスメントの手続きとして,知能検査,発達検査,パーソナリティの検査を紹介する。またアセスメントの結果がどのように活用(フィードバック)されるかについても触れる。ここでは,目的に応じたアセスメントの種類を回答できるようになることが望ましい。発展的には,アセスメントの依頼を受けてから結果を報告するまでの一連のプロセスを文章で説明できるようになることが望ましい。
③ 医療心理学における心理的支援:医療の現場で実施される心理支援の在り方や取り組み方の概要について理解する。心理的支援の形式としては個別支援とグループ支援があるが,まずは心理的支援を実施する心理職として,個人や集団をどのように捉えることができるのか,「内(intra)」と「間(inter)」そして「個人」の観点から考える。そのうえで,個別支援とグループ支援における働きかけの在り方(doing:行動を起こすように働きかける/being:ともに寄り添うように働きかける)や,かかわり方が適切であるかのチェック(スーパービジョン,ピアレビューなど)について概説する。ここでは,心理職として医療現場における心理支援にかかわるさいに留意する事項とは何か,紹介された用語を用いて文章で説明できるようになることが望ましい。なお,心理的支援法の種類や具体的な内容については,「精神疾患とその治療(1年後期)」で紹介される。
キーワード
① アセスメント ② 心理的支援 ③ 知能検査 ④ 発達検査 ⑤ パーソナリティの検査
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第9回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第9回)においては,「医療の現場においてアセスメントと心理的支援がどのように行われているのか」を,第2回で紹介した健康心理学におけるアセスメントと心理的支援の内容もふまえて理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第10回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,医療現場にはどのような種類があるのか,自分の身近にある医療施設がどれに分類されるのかイメージしながら整理しておく。
10
医療心理学の実際(精神科,診療内科,小児科,緩和医療,産業保健)
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第8回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第9回~第11回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第12回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第10回)は第2部(第8回~第11回)の第8回および第9回で紹介した医療心理学における取り組みが,精神科,診療内科,小児科,緩和医療,産業保健といった実際の現場でどのように行われているのか紹介する。
①赤須知明他(2018).精神科,児童精神科 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 82‒101)医歯薬出版株式会社
②田副真美(2018).診療内科 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 113‒126)医歯薬出版株式会社
③青木絢子他(2018).小児科(母子保健含む) In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 127‒140)医歯薬出版株式会社
④石風呂素子(2018).緩和医療 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 141‒119)医歯薬出版株式会社
⑤山本晴義(2018).産業保健 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 150‒163)医歯薬出版株式会社
コマ主題細目
① 医療現場におけるアセスメントと支援 ② 精神科,診療内科,小児科における心理職の役割 ③ 緩和医療と産業保健
細目レベル
① 医療現場におけるアセスメントと支援:医療現場におけるアセスメントと支援について,第9回の内容に基づいて総括を行う。まず,医療の現場で実施される,心理学的視点に加えて,生物学的観点(遺伝,神経系など)や社会的観点(家族,職場など)を考慮した多面的かつ包括的なアセスメントについて理解できているかどうか,第8回に紹介した知能検査,発達検査,パーソナリティの検査の内容をふまえて確認する。次に,医療の現場で実施される心理支援の在り方や取り組み方の概要と個別支援とグループ支援の在り方について理解できているかどうか確認する。この細目レベルでは,小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② 精神科,診療内科,小児科における心理職の役割:医療心理学における取り組みが,精神科,診療内科,小児科でどのように行われているのか理解する。本コマ(第9回)では,精神科において行われる心理アセスメントについて,診断基準であるICD-10(International Classification of Disease)とDSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)の内容をふまえて,主な疾患とその特徴について紹介する。次に,診療内科で取り扱われる心身症の定義や分類,主な疾患について紹介する。さらに小児科で心理職が専門的に扱う心理支援の過程について,母子保健を含めて概説する。ここでは,取り扱われる疾患や必要な心理的支援の内容を見た際に,精神科,診療内科,そして小児科のうちどこで扱われる内容であるか回答できるようになることが望ましい。
③ 緩和医療と産業保健:緩和医療の内容と,そこに求められる心理的支援の内容について理解する。加えて,産業保健領域において心理学的知識や技能がどのように活用されているのか理解する。本コマ(第9回)では,日本における緩和医療の歴史と,現代社会における緩和医療の中心的な対象となっているがん治療とこれに伴う心理的反応(抑うつ症状,適応障害など)に対する緩和医療について説明する。またこのような緩和医療の実施に際して,第2回,第6回,第9回で紹介した心理支援にかかわる技能(アセスメント,心理的支援法)がどのように活用されているのか説明する。加えて,産業保健領域における心理支援として,主に労働者を対象として行われるストレス対策について紹介する。緩和医療や産業保健にかかわる取り組みの目的とそれに対する心理支援の貢献について文章で説明できるようになることが望ましい。
キーワード
① 精神科 ② 診療内科 ③ 小児科 ④ 緩和医療 ⑤ 産業保健
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第10回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第10回)においては,「第8回および第9回で紹介した医療心理学における取り組みが,精神科,診療内科,小児科,緩和医療,産業保健といった実際の現場でどのように行われているのか」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第11回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,第2部(第7回~第11回)のテーマである医療心理学の基本的な枠組みついて復習する準備として,第7回~第10回までの内容のなかで,自分自身が十分に理解できていない,整理できていないと考えられる内容やメモしておく。
11
総括コマ2:医療心理学
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第7回~第10回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第11回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマは第2部の総括として,現代社会における医療と医療心理学の関係について第8回で紹介した内容を中心として,医療現場における心理学的知見の活用の実際について第9回と第10回で紹介した内容を中心として,各回で紹介した内容を関連づけて整理したうえで理解できるように復習を行う。
第2部(第7回~第10回)に示した教材・教具すべて。
コマ主題細目
① 医療心理学の実際 ② 現代社会における医療と医療心理学の関係 ③ 医療現場における心理学的知見の活用
細目レベル
① 医療心理学の実際:医療心理学の実際について,第10回の内容に基づいて総括を行う。まず,精神科,診療内科,小児科における心理職の役割:医療心理学における取り組みが,精神科,診療内科,小児科でどのように行われているのか理解できているかどうか確認する。次に,緩和医療の内容と,そこに求められる心理的支援の内容について理解できているかどうか確認する。さらに,産業保健領域における心理支援として,主に労働者を対象として行われるストレス対策の概要について理解できているかどうか確認する。この細目レベルでは,小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② 現代社会における医療と医療心理学の関係:第8回で紹介した内容を中心として,医療機関において医療心理学はどのように発展してきたのか,その歴史の概要を,臨床心理学と医療心理学の関係性も含めて整理する。心理職は第1部(第1回~第7回)で紹介したような心身の健康に関する健康心理学的知見のほか,「感情・人格心理学」,「こころとは何か」のような他の心理学領域の知見,「人体の構造と機能及び疾病」で学習したような医学的な知見,さらには「こころは数値化できるか」や「心理学統計法」などで学習した統計学的知識を有している。このような背景を持つ心理職が,医療スタッフとどのようなチームを組んで治療に取り組んでいるのか,個別支援と集団支援の内容について復習する。ここでは,1920年代以降の医療機関における心理職の在り方とその変化について,臨床心理学と精神医学との立場の違いをふまえた文章で説明できるようになること,医療機関のなかで心理職が持つ専門的な技能がなぜ必要なのか,ライフステージの各段階における心理職の役割がどのようなものか,文章で説明できることが望ましい。
③ 医療現場における心理学的知見の活用:第9回と第10回で紹介した内容を中心として,心理学的知見が医療の現場でどのように活用されているのか,整理する。アセスメントのプロセスと実際の手続き(知能検査,発達検査,パーソナリティの検査),結果のフィードバック)されるか,個別支援とグループ支援における働きかけの在り方,そして心理支援,緩和医療と産業保健について各回の内容を関連づけて説明する。ここでは,目的に応じたアセスメントの種類を回答できるようになること,取り扱われる疾患や必要な心理的支援の内容を見た際に,精神科,診療内科,そして小児科のうちどこで扱われる内容であるか回答できるようになること,そして緩和医療や産業保健にかかわる取り組みの目的とそれに対する心理支援の貢献について文章で説明できるようになることが望ましい。発展的には,アセスメントの依頼を受けてから結果を報告するまでの一連のプロセスを文章で説明できるようになることが望ましい。
キーワード
① 医療心理学 ② ライフステージ ③ アセスメント ④ 緩和医療 ⑤ 産業保健
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第11回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第11回)においては,「医療機関において医療心理学の役割と発展」と「健医療現場における心理学的知見の活用」を理解することが重要であるため,細目レベル②と③で示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第12回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,「災害時における心理支援」の内容について学習する準備として,過去の災害時における医療機関の対応についてニュース記事などを閲覧して確認したうえで,「精神疾患とその治療」で該当すると考えられる授業資料を読み返しておく。
12
災害時における健康リスクと心理支援
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第8回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第9回~第11回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第12回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第12回)は健康・医療心理学の応用的な内容を扱う第3部(第12回~第14回)のなかでも,災害時に求められる心理的支援に焦点を当て紹介する。
①山田冨美雄(2018).災害心理学 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 188‒211)医歯薬出版株式会社
②秋山恵子他(2021).心理的応急処置と心のケア In 金沢吉展(編)健康・医療心理学:ベーシック公認心理師講座(pp. 230‒243)講談社
コマ主題細目
① 災害時における健康リスク ② 災害時に必要な心理的ケア ③ 被災者に対する心理的ケア
細目レベル
① 災害時における健康リスク:災害によって引き起こされうる心身の症状について理解する。本コマ(第12回)では急性ストレス障害(Acute Stress Disorder),外傷後ストレス障害(Post-traumatic Stress Disorder)を取り上げ,それぞれの症状について,第1部(第1回~第8回)で紹介したストレスマネジメントに関する理論や知見に紐づけながら,どのような反応を特徴とするか解説する。これらの症状は災害自体が収束したのちも被災者に影響を及ぼすものであること,また災害時以外でも生じうるものであることにも触れる。ここでは,災害時に現れた被災者の心理的反応や変化を見て,どのような障害を発症しているのか回答できるようになることが望ましい。発展的には,急性ストレス障害(Acute Stress Disorder)と外傷後ストレス障害(Post-traumatic Stress Disorder)の症状を,発症後の心理的過程を含めて文章で説明できるようになることが望ましい。
② 災害時に必要な心理的ケア:急性ストレス障害(Acute Stress Disorder)や外傷後ストレス障害(Post-traumatic Stress Disorder),そのほかの症状に対して,災害時にはどのような心理的ケア,支援が必要になるのか理解する。この細目においても,第1部(第1回~第8回)で紹介したストレスマネジメントに関する理論は重要な意味を持つため,これをふまえて解説する。災害時には,災害発生直後に求められる支援として優先される身体医療ケアが終わったのち,心理的支援の必要性が確認されることが多い。身体的な健康がある程度確保されたのち,生活復旧支援として実施される支援について,侵入的思考,回避症状,過覚醒症状への対応を取り上げる。また災害時に求められる子どもへの支援についても,災害からの時間経過を意識したかかわりについて説明する。ここでは,災害発生直後から災害発生後半年経過後までのそれぞれのフェーズで,どのような心理的ケアが必要とされるか文章で説明できるようになることが望ましい。
③ 被災者に対する心理的ケア:被災直後の心理的ケアとして,心理的応急措置(Psychological First Aid:PFA)について理解する。災害直後に求められる被災者に対する心理的ケアに関しては,信頼関係が十分に構築されていないカウンセラーなどの心理職がかかわることは,逆効果を生む場合もあることが指摘されている。そこで,World Health Organizationが公開している心理的応急措置(Psychological First Aid:PFA)フィールドガイドは,心理職でない者でも災害緊急時に心のケアができるようにケアの手順について説明している。この細目レベル③では,このフィールドガイドに沿って,PFAの定義や内容,効果や留意事項(活動原則)について説明する。ここでは,被災者に対する心理的ケアについてフィールドガイドに則り文章で説明できるようになることが望ましい。
キーワード
① 災害心理学 ② 急性ストレス障害 ③ 外傷後ストレス障害 ④ 心理的応急措置(PFA) ⑤ フィールドガイド
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第12回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第12回)においては,「災害によって引き起こされうる心身の症状」と「被災直後の心理的ケアとしての心理的応急措置(Psychological First Aid:PFA)」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第12回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,多職種協働と医療連携について学習する準備として,自分の身の回りの医療機関をイメージして,どのような連携が実際に行われているのか調べ,メモしておく。
13
多職種協働と医療連携
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第8回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第9回~第11回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第12回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第13回)は健康・医療心理学の応用的な内容を扱う第3部(第12回~第14回)のなかでも,保健医療,福祉,教育といった各種機関間の連携の必要性と,その連携における心理職(公認心理師)の役割について説明する。
①宮脇 稔(2018).多職種協働と医療連携 In 宮崎 稔・大野太郎・藤本 豊・松野俊夫(編)健康・医療心理学(pp. 212‒230)医歯薬出版株式会社
②川島義高(2021).チーム医療と多職種連携 In 金沢吉展(編)健康・医療心理学:ベーシック公認心理師講座(pp. 133‒148)講談社
コマ主題細目
① チーム医療と多職種協働 ② チーム医療の必要性 ③ 多職種協働における公認心理師の役割
細目レベル
① チーム医療と多職種協働:多職種協働が今日の形に整備されてきた経緯を理解する。もともと,チームを形成して医療に取り組むという形式は医療現場における「医療チーム」が「チーム医療」へと発展し,さらには福祉,教育機関との連携を視野に入れた「多職種協働」の発想が取り入れられるようになった。その背景には,ソーシャルワーカーの国家資格法である1997年の精神保健福祉士法や,2015年の公認心理師法の成立といった資格制度の整備がある。ここでは,「チーム医療」や「多職種協働」といった用語が示す意味内容について,文章で説明できるようになることが望ましい。発展的には,多職種協働が今日の形に整備されてきた経緯について,その背景もふまえながら文章で説明できるようになることが望ましい。
② チーム医療の必要性:細目レベル①で学習したチーム医療や多職種協働がなぜ必要とされるのか,チーム医療の構造をふまえて理解する。患者の生活全般にかかわる包括的な治療と支援が求められる現場では,生物・心理・社会的視点に立った症状の理解と支援が必要となるため,単独の専門職のみで必要とされるすべてのケアを行うことは困難である。このような目的を果たすため,医事法によって治療の最終責任を負うことが定められている医師をチームリーダーに据えたうえで,治療の段階によってキーパーソンが柔軟に変わっていくようなチーム医療が望ましいとされる。ここでは,チーム医療の必要性について,望ましいチームの在り方について触れながら文章で説明できるようになることが望ましい。
③ 多職種協働における公認心理師の役割:細目レベル②で学習した多職種協働において,心理職,特に公認心理師が果たすべき役割を理解する。多職種協働の体制をとることで役割を分担することができるが,そこに加わるスタッフには高い専門性のみならず連携に必要となる幅高い知識が求められる。そのなか公認心理師は,6年間という比較的長期の教育期間が設定されており,心理学全般にかかわる知識や技能のほかに,医学や法学といった隣接・関連領域の知識を身に着け,チーム医療に参加することが期待されている。また,心理職において重んじられてきた個人情報の保護や守秘義務の厳守や,専門用語を日常言語に落とし込む多領域との情報共有に関する課題が,今後の公認心理師の役割には存在する。ここでは,多職種協働における公認心理師の役割とその課題について,文章で説明できるようになることが望ましい。
キーワード
① 医療チーム ② チーム医療 ③ 多職種協働 ④ 臨床チームワーク ⑤ 公認心理師
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第13回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第13回)においては,「多職種協働とはどのようなもので,なんのために必要とされるのか」と「多職種協働における公認心理師の役割とは何か」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,予習として次コマ(第14回)のコマシラバスを読んで概要を理解したうえで,第3部(第12回~第14回)のテーマである健康・医療心理学の応用的な活用の実際ついて復習する準備として,第12回~第13回までの内容のなかで,自分自身が十分に理解できていない,整理できていないと考えられる内容やメモしておく。
14
総括コマ3:健康・医療心理学
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第6回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第7回~第10回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第11回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマは第3部の総括として,災害時における健康リスクと心理支援について第12回で紹介した内容を中心として,多職種協働と医療連携について第13で紹介した内容を中心として,各回で紹介した内容を関連づけて整理したうえで理解できるように復習を行う。
第3部(第12回~第13回)に示した教材・教具すべて。
コマ主題細目
① 災害時における健康リスクと心理支援 ② 多職種協働と医療連携 ③ 健康・医療心理学
細目レベル
① 災害時における健康リスクと心理支援:災害時における健康リスクと心理支援について,第12回の内容に基づいて総括を行う。まず,災害によって引き起こされうる心身の症状,特に第12回で取り上げた急性ストレス障害(Acute Stress Disorder)と外傷後ストレス障害(Post-traumatic Stress Disorder)の症状について理解できているかどうか確認する。次に,急性ストレス障害(Acute Stress Disorder)や外傷後ストレス障害(Post-traumatic Stress Disorder),そのほかの症状に対して,災害時にはどのような心理的ケア,支援が必要になるのか理解できているかどうか確認する。最後に,被災直後の心理的ケアとして,心理的応急措置(Psychological First Aid:PFA)について,災害によって引き起こされる心身の症状や心理的ケアと関連付けて理解する。この細目レベルでは,小テストの正誤を確認した後,各用語の意味とその背景もふまえて改めて説明できるようになることを目指す。
② 多職種協働と医療連携:多職種協働と医療連携について,第13回の内容に基づいて総括を行う。まず,多職種協働が今日の形に整備されてきた経緯を理解できているかどうか確認する。次に,医療や多職種協働がなぜ必要とされるのか,チーム医療の構造をふまえて理解できているかどうか確認する。これらをふまえて,多職種協働において,心理職,特に公認心理師が果たすべき役割を理解できているかどうか確認する。小テストの正誤を確認するだけでなく,各用語の意味とその背景もふまえて改めて正答できるようになることを目指す。これらの内容について整理し,多職種協働における公認心理師の役割とその課題について,文章で説明できるようになることが望ましい。
③ 健康・医療心理学:本科目の全体的な内容の総括として,第1部と第2部の内容のなかから,本科目の中核を担うテーマや理論についての概説を行う。ここでは,心理学における健康の捉え方と現代社会における医療体制の関係,これに対して公認心理師を始めとした心理職がどのように関わるのかという一連の流れに重点を置いて説明することで,本科目で取り扱ってきた内容を体系的に理解することを目的とする。これに伴い,用語や理論の内容については正確に理解していることを前提とするため,本コマ(第14回)を受講するにあたっては第1部と第2部の内容について十分に復習しておくことが必要となる。特に,授業資料にて下線太字で示された用語や理論については,その内容を説明できるようにしたうえで臨むことを求める。
キーワード
① 災害心理学 ② ストレス障害 ③ チーム医療 ④ 多職種連携 ⑤ 公認心理師
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第14回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第14回)においては,「災害時における健康リスクと心理支援」と「多職種協働と医療連携」について,様々な場面における心理職の役割とともに理解することが重要であるため,細目レベル①と②で示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。さらに,第15回への予習として,細目レベル③で紹介した内容について,「心理学調査実習」の第1回(可能であれば第2回から第4回)の資料を読み返し,心理学論文の構成や効率的な購読の方法について復習しておく。
15
健康心理学研究の実際
科目の中での位置付け
本科目では,健康の維持・増進,疾病の予防・治療,心理学と医療・医学との関連,医療領域での心理実践などの問題に焦点を当てる。第1部(第1回~第8回)では心身の健康とストレスマネジメントにかかわる心理社会的概念と理論の紹介を中心とする。これらの知見をふまえたうえで第2部(第9回~第11回)は,医療現場における心理社会的課題と必要な支援について,精神医療,心身医療,小児医療の観点から説明する。第3部(第12回~第15回)では,疾病の予防から治療,リハビリテーションなどの形で,医療,教育領域および災害時におけるメンタルヘルスの維持や向上に,第1部と第2部で紹介した理論や支援法がどのように活用されているのかといった,応用的な内容を取り上げる。本コマ(第15回)は本科目の総括として,これまでに学習した内容がどのような研究に基づいて提案されているのか,実際の研究論文を解説しその方法や結果をふまえて説明する。
①加藤 司(2018).心理学の研究法(改訂版) In 加藤 司(著)(pp. 212‒230)北樹出版
②堀毛一也(2016).健康心理学の応用とその可能性 In 大竹恵子(編)保健と健康の心理学:ポジティブヘルスの実現(pp. 214‒234)ナカニシヤ出版
③Yano, K., Kase, T., & Oishi, K. (2019). The effects of sensory-processing sensitivity and sense of coherence on depressive symptoms in university students. Health Psychology Open, 6, 2055102919871638.
④嘉瀬貴祥・上野雄己・島本好平・大石和男(2020).高いSense of Coherenceを持つ者の日常生活における問題への対処にかかわる行動や思考の特徴―計量テキスト分析による質的検討― ストレス科学研究, 35, 21–31.
コマ主題細目
① 心理学研究法 ② 量的研究 ③ 質的研究
細目レベル
① 心理学研究法:健康心理学領域での研究を行う方法について理解する。基本的な内容は「心理学研究法(1年後期)」や「心理データ解析法(2年前期)」,および「心理学調査実習(2年前期)」で学習した内容をふまえた説明となる。本コマ(第15回)では研究の立案から研究論文としての公表,研究成果の社会への還元について紹介する。その際に,健康心理学において使用される心身の健康状態を表す生理的・心理的指標について,その測定方法について触れながら重点的に説明する。このような内容については,本科目の第2回および第9回で紹介した行動と心理のアセスメント方法をふまえながら理解できるとよい。ここでは,研究テーマが与えられた際に,どの指標を用いることが適切であるか回答できるようになることが望ましい。発展的には,心理学研究に関する用語の意味が回答できるようになることが望ましい。
② 量的研究:健康心理学に関する知見がどのような研究に基づいて蓄積されているのか,実際に学術誌に掲載されている論文のなかでも,量的研究法を用いて行われたものを取り上げて講読を行う。量的研究法とは,測定対象を数量化し,統計的手法による解析を行うことで,研究仮説を検証する方法である。健康心理学においては「どのような要因が精神的健康の向上(または悪化)と関連を持つのか」,「どのような指標を用いることでストレスが効果的に測定できるか」といった観点での研究が中心的に行われている。ここでは,紹介された論文がどのような背景から行われたものか,どのような統計手法を用いて仮説検証を行っているか,結果としてどのような知見が得られたのか,それぞれを端的に表している文章を論文から抜粋できるようになることが望ましい。
③ 質的研究:健康心理学に関する知見がどのような研究に基づいて蓄積されているのか,実際に学術誌に掲載されている論文のなかでも,質的研究法を用いて行われたものを取り上げて講読を行う。質的研究とは,数量で捉えることのできない対象をテキスト分析などの手法を用いて解釈する手法であり,複雑な心理的プロセスを整理して捉えるほか,量的研究において検証を行う研究仮説を生成するためにも用いられる。ここでは質的研究を行う方法の例として,テキストを分類して思考を整理する手法であるKJ法とテキストマイニングを紹介する。健康心理学においては,ストレスの発生から立ち直りまでの過程などについて,特殊な個別事例を分析するといった内容の質的研究が行われている。ここでは,紹介された論文がどのような背景から行われたものか,どのような方法で質的な情報の整理がなされているか,結果としてどのような知見が得られたのか,それぞれを端的に表している文章を論文から抜粋できるようになることが望ましい。
キーワード
① 心理学研究法 ② 健康指標 ③ 測定 ④ 量的研究 ⑤ 質的研究
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
本コマ(第15回)の復習として,LMS上にアップロードされたコマ用オリジナル配布資料を読み返す。本コマ(第15回)においては,「健康心理学領域での研究を行う方法はどのようなものか」を理解することが重要であるため,細目レベルで示した目標が果たせるように,これらのキーワード(太字の用語など)に関する説明(下線部など)を自分なりの言葉で説明できるようにまとめておく。この復習をふまえて,期末試験への対策として,コマシラバスの抄読(細目レベルや履修判定指標)と第1回~第15回までの内容のなかで,自分自身が十分に理解できていない,整理できていないと考えられる内容を,復習コマ直前のメモを見返しながら復習しておく。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
現代社会における健康の変遷と健康心理学の役割
現代に至るまでの健康や病気の変遷をふまえて,本講義で取り扱う健康の定義を理解しているか説明できること。ここで重要なのは,健康心理学では,国内における死因や疾病の変化,平均寿命の国際比較などを統計資料から読み取ることで,社会的な状況とともに健康の関心が変化していること,その変化に応じて健康の定義も変化していることを理解していることである。次に,現代社会における健康の定義をふまえて,健康・医療の領域になぜ心理学が必要であるのか,心理学においてどのような特徴を持つ領域なのかを説明できること。健康・医療心理学の必要性については,生物心理社会モデルを説明できることが望ましい。最後に,健康・医療心理学の発展をふまえて,現代におけるストレスマネジメント,心理支援,保健行動や健康支援活動にどのように影響を与えているのか,説明できること。
現代社会における健康,健康・医療心理学の役割,健康・医療心理学の発展
15
1, 8, 7
心理と行動のアセスメントと支援
健康にかかわる心理的要因(メンタルヘルス,感情,認知)と健康行動をアセスメントする複数の方法について,それぞれの特徴と使用に伴う長所短所について説明できること。アセスメントの方法としては,質問紙法,観察法,面接法を中心とする。また行動のアセスメントする際の根拠となる理論(計画的行動理論,社会的認知理論と自己効力感など)について,それぞれがどのような内容なのか理解していること。加えて,健康行動を促進する支援策として実施される,健康心理学に基づいた心理的支援や心理療法の内容とそれらが視座を置く理論(トランスセオレティカルモデル)について,現代社会での活用例をふまえながら説明できること。トランスセオレティカルモデル全体を理解し活用するために,行動変容の5段階それぞれを説明できること,さらにそれぞれの段階で必要な支援法を選択できるようになることが望ましい。
心理アセスメント,行動アセスメント,心理支援法,心理療法
15
2, 6, 7, 9
ストレスマネジメント
ストレス反応が生じる原因となるストレッサーについて,その定義と種類について理解できているかどうかに加えて,ストレッサーがストレス反応の発生につながる一連のプロセスについて,トランスアクショナルモデルに基づいて説明できること。を中心として確認する。次に,トランスアクショナルモデルにおけるストレッサー,認知的評価,情動的反応,身体的反応それぞれのプロセスにアプローチするストレスマネジメントの手法について説明できること。加えて,ストレッサーへ対処する際や,ストレスマネジメントを行う際に,ネガティブに作用する可能性のあるパーソナリティ(攻撃性,悲観主義,神経症傾向)について説明できること。また,ストレッサーへ対処する際や,ストレスマネジメントを行う際に,ポジティブに作用する可能性のあるパーソナリティ(自己効力感,レジリエンス,首尾一貫感覚)について説明できること。発展的には,それぞれのパーソナリティが主に認知的評価にどのように関係し,なぜポジティブに作用する可能性があるのか,結果としてどのような心身症状の発生を防ぐのか,その機序を文章で説明できるようになることが望ましい。
ストレスマネジメント,トランスアクショナルモデル,パーソナリティ,コーピング
35
3, 4, 5, 6, 7
医療現場における医療心理学の役割
心理学にもとづいた専門的な技能を持つ心理職が,医療機関において心理職はどのような立場からどのような役割を果たしているのか説明できること。心理学のほか,医学や統計学的知識を有する心理職が,医療スタッフとどのようなチームを組んで治療に取り組んでいるのか,個別支援と集団支援の具体的な内容とともに,医療機関のなかで心理職が持つ専門的な技能がなぜ必要なのか,文章で説明できるようになることが望ましい。
医療心理学,チーム医療,個別支援,集団支援
15
8, 9, 10, 11
災害時における心理支援と多職種連携
災害によって引き起こされうる心身の症状について理解し,その症状に対して,どのような心理的ケア,支援が必要になるのか説明できること。関連して,被災直後の心理的ケアとして,心理的応急措置(Psychological First Aid:PFA)について説明できること。ここでは,被災者に対する心理的ケアについてフィールドガイドに則り文章で説明できるようになることが望ましい。チーム医療や多職種協働がなぜ必要とされるのか,チーム医療の構造をふまえて説明できること。ここでは,チーム医療の必要性について,望ましいチームの在り方について触れながら文章で説明できるようになることが望ましい。さらに,多職種協働において,心理職,特に公認心理師が果たすべき役割を説明できること。ここでは,多職種協働における公認心理師の役割とその課題について,文章で説明できるようになることが望ましい。
災害,チーム医療,多職種連携,公認心理師
15
12, 13, 14
健康心理学に関する研究論文の購読
健康心理学に関する論文を購読して,どのような統計的手法を用いて仮説検証を行っているか,あるいはどのような質的研究法を用いて理論生成を行っているのか,最終的に結果としてどのような知見が得られたのか,それぞれを端的に表している文章を論文から抜粋できること。加えて,心理学研究に関する用語の意味が回答できることに加えて,健康心理学に関する研究テーマが与えられた際に,どのような指標を用いて測定を行うことが適切であるか選択できるようになることが望ましい。
心理学論文,研究法,測定指標
5
15
評価方法
期末試験(100%)によって評価する。*成績発表後、教務課にて試験・レポートに関する総評が閲覧できます。
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
使用しない。参考文献を適宜確認し,必要に応じて図書館で閲覧すること。
参考文献
各回の「教材・教具」欄を参照のこと。
実験・実習・教材費