区分 基盤専門科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
SDGs力 科学コミュニケーション力 研究力
カリキュラム・ポリシーとの関係
教養 応用力 実践力
科目間連携 総合心理力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ

科目の目的
 心とは何か?と問えば、素朴には、「一人一人に確かにある主観的な体験である」と言えるだろうか。しかしながら、私たち人間はこの主観的な体験というものを正確に語ることが困難な存在でもある。この問いと向かい合ったのが、学習・言語心理学で読解してきた「スキナーの徹底的行動主義」である。スキナーは著者「行動主義について」にて、行動主義において、どのように主観的な体験を扱うかを議論していくが、最終的には「皮膚の内側の世界」の解明が進むことで、理解が深まるという結論へと至っている化のように読める。この科目の目的は、まさに私たちが感じている主観的な体験と共に、「皮膚の内側の世界」、主として「脳」において、実際に何が生じているのかについて、現在までに解明されていることについて学ぶことである。
到達目標
 この科目修得後には、心の諸機能を「脳」がどのように実現しているのかの神経・生理的な基盤について知ることになる。心の諸機能の中でも、主として、学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。それぞれの心的機能が脳の中のどの領域におけるどのような神経活動にて実現しているのかについて説明できるようになることを到達目標とする。
科目の概要
 私たちの心は脳のはたらきにて生じている。心に関連する主たる脳のはたらきというのは、脳を構成している細胞である神経細胞によるものである。神経細胞のはたらきというのは、脳を構成する神経細胞間に生じる電気・化学的なコミュニケーションである。この科目では、心が有する諸機能(この中から特に、学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みにフォーカスを当てる)が、脳のどの領域を中心に実現しているのか、さらにはどのような神経細胞のはたらきがあるのかを学ぶ。
科目のキーワード
脳、神経細胞、活動電位、神経伝達物質、脳機能局在
授業の展開方法
 この授業は、毎回、教材を配布して、教材を読み上げながら、進行する。ただし、第3-4回の2日目においては、学習・言語心理学の教科書として用いたスキナーの「行動主義について」を使用する。第29-30回においては、ユクスキュルの「生物から見た世界」を用いる。
 毎回、授業の最後に、小テストを実施して、その回の授業内容の理解を確認する。80点以上であれば良好な理解で知識習得ができており、40点以下となれば単位習得が危ういと理解して差し障りない。

オフィス・アワー
前期:火曜1~5限
後期:火曜1~5限

科目コード RD5080
学年・期 3年・前期
科目名 神経・生理心理学
単位数 4
授業形態 講義
必修・選択 必修
学習時間 【授業】90分×30 【予習】60分以上×15 【復習】60分以上×15
前提とする科目
展開科目
関連資格 公認心理師
担当教員名 高野裕治
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 脳と行動(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。初日は、脳と行動の研究分野がどのように出来上がってきたのか、その歴史を概観することが目的である。つまり、神経・生理心理学の基本的な考え方を知るという位置付けである。この上で、脳の解剖的理解を身につけた後に、機能へと進んでいく。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 心 ② 機能 ③ 行動
細目レベル ① 心理学は、心の科学である。科学とは合意形成の手法の一つであり、心理学においても、科学的な方法が確立されてきていることは1-2年の講義の中で習得済みである。本講義では、その心を生み出す脳の仕組みを解明する上で、心理学が果たしてきた歴史を概観する。
② 「心とは何か?」と問い続けても、心を科学的に研究することはできない。科学的な心理学のはじまりとは、心と呼ばれているものは、具体的にどのような機能で成り立っているのか、そして、その機能をどのように科学的に測定することで研究する対象とできるのかと問うことに由来する。
③ 心を機能に分けて科学的に計測する対象とは、やがては「行動」であるという結論に達する。この意味で、心理学は「行動の科学」であるということもできよう。心理学が、行動の科学である方向を明確に打ち出したのがワトソンであり、スキナーであった。
キーワード ① 心理主義 ② 機能主義 ③ 行動主義 ④ 脳機能局在 ⑤ 科学
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
2 脳と行動(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。初日は、脳と行動の研究分野がどのように出来上がってきたのか、その歴史を概観することが目的である。つまり、神経・生理心理学の基本的な考え方を知るという位置付けである。この上で、脳の解剖的理解を身につけ、機能へと進んでいく。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 脳機能局在 ② 生理心理学 ③ 神経心理学
細目レベル ① 哲学においても、心理学においても、心は脳から生み出されるというように考えられてはいた。しかし、具体的に脳の機能を調べられるようになったのは19世紀半ばになってからであった。脳が局所的に傷ついたり、てんかんの病変として除去されることなどで、特定の行動の障害が生じることで、脳と行動の対応関係が少しずつ解明されていく。そして、特定の機能は特定の脳領域が中心となって担われているという脳機能局在という考え方が登場した。
② 脳機能局在という考え方の発展と時期をあわせて、心理学における行動測定技術も発展した。そして、現代では、脳と行動との対応関係を生理学的な計測によって解明する研究分野となった。心理学においては、この分野は行動を脳や身体の生理学的な仕組みを理解する分野として位置付けられ、生理心理学と呼ばれている。
③ 神経心理学と呼ぶ場合は、行動の障害が脳のどの部位の損傷に根ざしているのかを解明する分野を意味することが多い。脳は神経細胞と呼ばれる細胞で構成されており、ある部分の神経細胞が破壊されたことから、それらの神経細胞が担っていた機能を特定していくという分野である。さらには、障害された機能を回復するためのリハビリ手法を解明する分野でもある。
キーワード ① 機能主義 ② 行動主義 ③ 脳機能局在 ④ 生理心理学 ⑤ 神経心理学
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
3 行動主義について(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。2日目は、脳と行動を結びつける上での行動の理解の仕方、つまり、スキナーの行動主義を知るという位置付けである。この上で、次週より、脳の解剖的理解を身につけ、機能へと進んでいく。
オリジナル教材
スキナー「About Behaviorism」
コマ主題細目 ① 行動主義 ② 徹底的行動主義 ③ 皮膚の内側の世界
細目レベル ① 心理学において、心が担う機能を科学的に研究する上での、測定対象は行動であるとしたのは、ワトソンである。さらに、ワトソンは行動という言葉を身体の生理的な仕組みまでも含めることをした。
② ワトソンの行動主義が発展することで、心理学では、一般的には行動とは呼ばれない感情や人格が心理学では取り扱えないという行動主義へのある種の誤解も広まってしまったことは否めない。このような状況を打開するために、全ての心的事象を行動主義的に説明するための行動の哲学を確立したのがスキナーの提唱する徹底的行動主義であった。
③ スキナーのよる「行動主義について」では、最後は「皮膚の内側の世界」という章へと至る構成となっている。スキナーの哲学では、将来的には、行動科学が生理学と結びつけられていくという構想が述べられている。
キーワード ① 行動主義 ② 徹底的行動主義 ③ ワトソン ④ スキナー ⑤ 行動科学の哲学
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
4 行動主義について(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。2日目は、脳と行動を結びつける上での行動の理解の仕方、つまり、スキナーの行動主義を知るという位置付けである。この上で、次週より、本格的に、脳の解剖的理解を身につけ、機能へと進んでいく。
オリジナル教材
スキナー「About Behaviorism」
コマ主題細目 ① 生理学 ② 行動主義 ③ 徹底的行動主義
細目レベル ① ワトソンもスキナーも、心を科学的に研究するためには行動を研究対象とするべきであると主張した。そこで、行動とは何か?ということが問題となってくる。具体的に目に見える何かをすることは間違いなく行動であるが、スキナーは思考や内言のようなものも弱い行動であると考えた。このため、行動を理解するために、皮膚の内側にあるもの、つまり身体の生理機構の理解が不可欠とものへとなった。
② ワトソンの提唱した行動主義は、行動の中に身体の生理反応も含まれるものであったが、ワトソンの時代にはまだ生理機構を心理学的な機能に結びつけて、計測および解析する技術が十分には確立されていなかった。しかしながら、心理学で生理を知るということの源流の一つであることは間違いない。
③ ワトソンは個体の心の形成を説明する上で、遺伝要因よりも環境要因を極端に重視しているかのように受け取られる説明をしてしまった。このため行動主義はいくつかの誤解を含む形で発展してしまった、というのがスキナーの主張である。スキナーは行動主義への誤解に反論する形で、行動主義を説明したものが徹底的行動主義であった。
キーワード ① 生理学 ② ワトソン ③ 行動主義 ④ スキナー ⑤ 徹底的行動主義
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
5 脳と構造(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。3日目は、脳組織の中で、本講義で取り扱う脳の基本的な区分や、海馬と扁桃体、側坐核と腹側被蓋野、前頭前野といった部位の場所を知ることに取り組む。さらに、脳の神経細胞間でどのようにコミュニケーションがなされることで、機能を発現されているのかを学ぶ。次週、脳を構成する神経細胞のはたらきについてやる。この上で、次週以降に具体的な心的機能と脳との関連性の学習がスタートする。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 神経細胞とグリア細胞 ② 脳の構造 ③ 前頭葉
細目レベル ① 脳は主として神経細胞からできている。神経細胞が活動電位という電気的な活動を生み出すことができるのは神経細胞にイオンの出入りが生じることで、電位が生まれることに起因している。神経細胞と神経細胞のあいだには、グリア細胞と呼ばれる細胞もある。グリア細胞には複数の種類があるが、脳の毛細血管と神経細胞をつなぐ役割をしているのがアストロサイトとよばれている。この活動によって、神経細胞は血液からエネルギー補給がなされている。
② 背骨の中を脊髄が通り、全身からの感覚情報が集まって、脳に入力されてくる。脊髄は延髄とつながっている。延髄は心臓の心拍や呼吸など生命維持に関わる。橋は大脳からの運動の情報を小脳に伝達している。小脳は運動技能学習に関係している。橋は中脳につながっており、中脳は目の動きや聴覚の反射、運動反射に関与しており、さまざまな感覚や運動の制御をしている。脳幹と大脳をつなぐのが、間脳である。間脳には、視床と視床下部がある。視床は大脳皮質に向かう感覚と運動入力に関する情報の中継点である。視床下部は体内環境を一定に保つための役割を担っている。大脳皮質は、前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉の4つにわかれている。後頭葉は視覚、側頭葉は聴覚、頭頂葉は体性感覚、前頭葉は運動や思考に関わっている。
③ 前頭葉の中でもより前の部分は、人間らしさを代表するような様々な思考に関わっている。加えて、体を動かすための運動野がある。運動は体を動かすのはなく、自分の運動と他者の運動との観察することは、意図理解を支える重要な機能でもある。
キーワード ① 神経細胞 ② グリア細胞 ③ 脳 ④ 前頭葉
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
6 脳の構造(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。3日目は、脳組織の中で、本講義で取り扱う脳の基本的な区分や、海馬と扁桃体、側坐核と腹側被蓋野、前頭前野といった部位の場所を知ることに取り組む。さらに、脳の神経細胞間でどのようにコミュニケーションがなされることで、機能を発現されているのかを学ぶ。次週、脳を構成する神経細胞のはたらきについてやる。この上で、次週以降に具体的な心的機能と脳との関連性の学習がスタートする。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 海馬 ② 扁桃体 ③ 報酬系
細目レベル ① 側頭葉の内側部にあり、記憶を司る。てんかん発作の手術のために、両側の海馬を除去する手術を受けた症例をきっかけに、海馬の記憶機能に関する研究が始まった。長期記憶の中でも特にエピソード記憶の生成に関わり、運動の記憶には関連が薄いことも知られるようになった。
② 同じく側頭葉の内側部にあり、感情を司る。扁桃体を除去することで、恐怖対象を怖がらなくなったり、恐怖条件づけが成立しなくなることが知られている。
③ 報酬を獲得するときに、反応するのが、中脳の深部に位置する腹側被蓋野から前頭葉深部にある側坐核へと至る神経系が寄与している。これはオペラント条件づけにおける正の強化に関連する。このとき関わる神経伝達物質は主としてドパミンがある。
キーワード ① 海馬 ② 記憶 ③ 扁桃体 ④ 情動 ⑤ 報酬系
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
7 神経細胞のはたらき(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。4日目は、脳を構成する神経細胞のはたらきについて学習する。神経細胞は電気的活動を引き起こし、電気化学的な信号を介して、コミュニケーションする。この理解の上で、次週より、いよいよ具体的な心的機能と脳との関連性について学ぶ。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 神経細胞 ② シナプス ③ 活動電位
細目レベル ① 脳の細胞は主として神経細胞とよばれるもので構成されている。神経細胞は、電気的なシグナルを伝える仕組みを有している。
② 神経細胞と神経細胞は物理的に離れており、この部分はシナプス呼ばれ、シナプス間では化学的にシグナルを伝える仕組みを有している。
③ 神経細胞内を伝わる電気的なシグナルは、活動電位と呼ばれる。これは神経細胞内外の化学物質のイオンバランスの変化に基づく電気的な活動である。
キーワード ① 神経細胞 ② シナプス ③ 樹状突起 ④ 軸索 ⑤ 活動電位
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
8 神経細胞のはたらき(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。4日目は、脳を構成する神経細胞のはたらきについて学習する。神経細胞は電気的活動を引き起こし、電気化学的な信号を介して、コミュニケーションする。この理解の上で、次週より、いよいよ具体的な心的機能と脳との関連性について学ぶ。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 神経伝達物質 ② シナプス小胞 ③ 受容体
細目レベル ① 神経細胞内を伝わる電気的なシグナルは、シナプス終末で、神経伝達物質の放出させることで、隣接する神経細胞にシグナルを伝達する。主な神経伝達物質として、アセチルコリン、ドパミン、セロトニンなどがある
② 神経細胞の軸索の終末部にあり、神経伝達物質を蓄えている。
③ 神経伝達物質を受け取る場所であり、受容体の種類は神経伝達物質ごとに異なる。
キーワード ① 神経伝達物質 ② アセチルコリン ③ ドパミン ④ セロトニン ⑤ シナプス小胞と受容体
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 神経伝達物質を受け取る場所であり、受容体の種類は神経伝達物質ごとに異なる。
9 絶対に覚える脳領域(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。5日目は、これまでに出てきた脳の領域名について、その機能を含めて、絶対に覚えておくことがもとめられるものを確認する。この理解の上で、次週から、ヒトの行動のような高次な心的機能(記憶、情動、思考)へと進む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 脳の全体構造 ② 大脳半球 ③ 溝と回
細目レベル ① 脳は脊髄、延髄、小脳、橋、中脳、間脳、大脳半球で構成されている。脊髄、延髄は生きるのに必須な機能を担う。小脳は運動技能学習を担う。橋は生きるのに必須な機能、覚醒や睡眠に関わる。中脳は感覚情報や運動情報を担う。間脳には視床があり、大脳半球へ送る情報を中継している。
② 大脳半球は感覚情報、運動、認知を担う皮質領域がある。後頭葉には視覚野、側頭葉には聴覚野、頭頂葉には体性感覚野、前頭葉には運動や思考を担う領域がある。
③ 大脳の表面にはシワがあることはよく知られている。このシワにおいて、くぼんでいる部分を溝(こう)と呼び、膨らんでいる部分を回(かい)と呼ぶ。有名な溝として、前頭葉と頭頂葉の間にある中心溝、前頭葉と側頭葉の間が外側溝がある。
キーワード ① 脳 ② 大脳半球 ③ 溝 ④ 回
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
10 絶対に覚える脳領域(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。5日目は、脳を構成する最小単位である神経細胞神経細胞はどのようにシグナル伝達することで、心的機能を担っているのかについて学ぶ。この理解の上で、ヒトの行動のような高次な心的機能(記憶、情動、思考)へと進む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 体性感覚皮質 ② 運動野 ③ ペンフィールドのホムンクルス
細目レベル ① 中心溝の後ろ頭頂葉の中心後回にあるのが体性感覚皮質である。領域の上の方から足、体幹、腕のように頭部から離れている領域の感覚を担う。また、領域の下の方に行くと口の中の領域がある。
② 中心溝より前で前頭葉の中心前回にあるのが運動皮質がある。体性感覚皮質と同様に、上の方に手足、下の方に頭部周りを動かす領域がある。
③ 体性感覚皮質も、運動野の個々の体の機能を担う領域には面積の違いがある。感度の高い場所、例えば指先などは面積が広くなっている。この面積を反映するように作った小人のことを調べた人の名前から、ペンフィールドのホムンクルスという。
キーワード ① 体性感覚皮質 ② 運動野 ③ 中心前回 ④ 中心後回 ⑤ ホムンクルス
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
11 大脳半球のはたらき(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。6日目からは、大脳半球の各領域の機能に入る。まずは後頭葉の視覚領域の機能と、頭頂葉の体性感覚の機能に取り組む。この理解の上で、ヒトの行動のような高次な心的機能(記憶、情動、思考)へと進む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 視覚野 ② 視交叉 ③ 背側経路と腹側経路
細目レベル ① 視覚野は、後頭葉にあり、視覚に関わる情報処理を担う。視覚野では、運動方向、色、コントラストといった細かな要素に分割されてまず分析されて、その後に要素を組み合わせることで、物体の表面の特性、形状の区別、奥行き、物体の運動などの高次な情報を処理する仕組みになっている。
② 視覚情報は、右目からの情報が主として左脳に入り、左目からの情報が右脳に入る。ただし、右目の視野と左目の視野には重複する領域もあり、また左右半球は脳梁を通じて情報のやり取りをしているため、視覚情報は左右に一度分かれるが、ただちに統合されている。
③ 頭頂皮質へ向かう視覚情報の経路がある(背側経路と呼ばれている。この経路 は、Where(どこ)に関する視覚情報を処理している。見ている物体は身体との関係においてどこ(Where)にあるのかを処理しており、これらの情報を運動野に送っており、動作のための視覚処理を担う経路である。
キーワード ① 視覚野 ② 視交叉 ③ 背側経路 ④ 腹側経路
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
12 大脳半球のはたらき(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。6日目からは、大脳半球の各領域の機能に入る。まずは後頭葉の視覚領域の機能と、頭頂葉の体性感覚の機能に取り組む。この理解の上で、ヒトの行動のような高次な心的機能(記憶、情動、思考)へと進む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 頭頂葉 ② 体性感覚野 ③ 幽体離脱
細目レベル ① 頭頂葉は中心溝より後ろの領域であり、中心溝のすぐ後ろの中心後回には体性感覚野がある。そのほかの領域は頭頂連合野(上頭頂小葉と下頭頂小葉)がある。頭頂連合野では、体性感覚野で処理されている情報が、さまざまな結びつけられており高次な心理機能を担っている。
② 体性感覚野は体の各部位の触覚情報を担っている。指先や口などは感度が高く、面積が広い特徴がある。逆に、背中や体幹などは感度が悪く面責は狭い特徴がある。この特徴を調べたペンフィールドはこの面積比率を反映した小人像の絵を描いた。
③ 頭頂葉の連合野は体性感覚を他の情報と結びつける役割がある。このため、てんかん発作の患者の協力により、この領域を人工的に電気刺激した場合に、幽体離脱に近い感覚をえることが知られるようになった。
キーワード ① 頭頂葉 ② 中心回 ③ 中心後回 ④ 頭頂連合野
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
13 前頭前野のはたらき(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。7日目は、前頭葉の中でも人間らしい思考を司る前頭前野の働きについて学ぶ。この理解の上で、記憶と情動の機能へと進む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 前頭前野 ② 前頭前野の外側部 ③ ワーキングメモリー
細目レベル ① 大脳半球の中心前回の前の領域を前頭葉といい、その運動皮質の前頭前野のより前の部分を前頭前野と呼ぶ。前頭前野は人間特有の認知機能と情動機能を担っている。
② 前頭前野の外側部は前頭前夜が担う機能の中でも、より認知的な機能を担う。具体的には、認知機能の中でも、ワーキングメモリー、プランニング、推論、ルールを守るなどの機能となる。
③ 認知的な作業を行う際に、そのために必要な情報を一次的に保存しながら、情報を操作することを指す。例えば、すぐにはできないような繰り上がりの計算を暗算すること。
キーワード ① 前頭葉 ② 前頭前野 ③ 前頭前野の外側部 ④ 認知機能 ⑤ ワーキングメモリー
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
14 前頭前野のはたらき(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。7日目は、前頭葉の中でも人間らしい思考を司る前頭前野の働きについて学ぶ。この理解の上で、記憶と情動の機能へと進む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 認知課題 ② 神経学的検査 ③ FAB
細目レベル ① 脳科学の研究が進み、前頭前野の外側部の機能を反映する認知心理学的実験がある。例えば、n-バック課題、ロンドン塔課題、レーヴン漸進マトリックス検査、ストループ課題、ウィスコンシン・カード分類課題など。
② 上記のような認知課題の中でも、医学及び心理学的な支援する際に用いられる検査については、神経学的検査と呼ばれることもある。脳損傷の患者に対して、用いられ、その損傷部位の機能が現在どのような状況にあるかを検査する補助となる。
③ FABとはFrontal assessment batteryの略であり、上記の前頭前野の機能を測定するために、複数の認知課題を組み合わせたものである。合計点にたいして、何点未満となった場合に、前頭前野の機能の低下が疑うように使うことができる。
キーワード ① 前頭葉 ② 認知課題 ③ 神経学的検査 ④ FAB
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
15 前頭前野のはたらき(3) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。8日目は、前頭葉の中でも人間らしい思考を司る前頭前野の働き、特に眼窩野と内側部の機能について学ぶ。この理解の上で、記憶と情動の機能へと進む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 前頭前野の眼窩野 ② アイオワ・ギャンブル課題 ③ 意識と無意識
細目レベル ① 前頭前野の前の部分であり、目の裏側の部分である。大脳半球を下側から見たときの前頭部分にあたる。この領域は、情動的な情報を含むに認知処理に関わる。衝動性の制御ということもできる。
② ギャンブルを模した認知課題であり、ハイリスクハイリターン選択とローリスクローリタン選択を課して、手持ちの金を増やすように、適切な選択をしていくプロセスをみる課題である。
③ アイオワ・ギャンブル課題においてはカードの選択はもちろん意識することができるのだが、そのときハイリスクハイリターン選択する際の体の反応(皮膚電気反応)などについては意識することができず、無意識的な心理プロセスを反映していると考えられている。
キーワード ① 前頭葉 ② 認知及情動機能 ③ 意思決定 ④ アイオワ・ギャンブル課題 ⑤ 意識と無意識
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小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
16 前頭前野のはたらき(4) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。8日目は、前頭葉の中でも人間らしい思考を司る前頭前野の働き、特に眼窩野と内側部の機能について学ぶ。この理解の上で、記憶と情動の機能へと進む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 前頭前野の内側部 ② 道徳判断課題 ③ 心の痛み課題
細目レベル ① 前頭前野の前の部分の左右半球が境目付近を内側領域という。内側領域は情動的な認知機能を担っている。より内側で表面からは見えない部分に帯状回があり、より複雑な認知・情動機能を担っている。
② 制御不能となったトロッコが暴走しており、このまま走っていくと線路で工事作業している5人を轢き殺してしまうという状況において、あなたは線路の切り替えポイントにいて、線路のポイントを切り替えることができる状況にあるが、ポイント切り替えをどうするかいう課題であり、前部帯状回が関連する。
③ サイバーボール課題というものがある。これは、画面の中で3人でキャッチボールをする課題なのであるが、あるときから、自分にだけボールが回されなくなり、2人がキャッチボールを続けているのを見ているだけの課題である。前部帯状回はこのとき参加者の心の痛みを表現する機能を担っている。
キーワード ① 前頭葉 ② 前頭前野内側部 ③ 前頭前野眼窩野 ④ 道徳 ⑤ 痛み
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小テスト
復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
17 前頭前野のはたらき(5) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。9日目は、前頭葉の中でも人間らしい思考を司る前頭前野の働き、特に眼窩野と内側部の機能について学ぶ。特に、社会的促進への関与について最新の知見を検討する。さらに、心の理論や意図理解の神経基盤についても学ぶ。この理解の上で、記憶と情動の機能へと進む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 帯状回 ② 社会的促進 ③ 観察者効果と共行動効果
細目レベル ① 前頭前野の内側部において、皮質の表面から見えない領域の帯状回は様々な脳領域からの入出力があり、多くの認知・情動・社会的機能を担っている。
② 他者を知覚することで覚醒度が上昇することで、そのとき従事している行動が促進する現象を社会的促進と呼び、ザイアンスは覚醒度の上昇が鍵となり効果が生じるという動因論にて、この現象を説明した。
③ 社会的促進には、自分が行動していることを他者から観察されることでパフォーマンスが向上するものと(観察者効果)、他者と自分とが同じ行動に取り組むことでパフォーマンスが向上するものがある(共行動効果)。
キーワード ① 前頭葉 ② 前頭前野 ③ 帯状回 ④ 社会的促進 ⑤ 観察者効果と共行動効果
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復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
18 前頭前野のはたらき(6) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。9日目は、前頭葉の中でも人間らしい思考を司る前頭前野の働き、特に眼窩野と内側部の機能について学ぶ。特に、社会的促進への関与について最新の知見を検討する。さらに、心の理論や意図理解の神経基盤についても学ぶ。この理解の上で、記憶と情動の機能へと進む。
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コマ主題細目 ① 心の痛み ② 心の理論 ③ ミラーニューロン
細目レベル ① 帯状回が関わる機能に、身体および心の痛みがある。心の痛みについては、ゲーム上で三人でキャッチボールをするという課題で、自分にボールが回ってこなくなるというサイバーボール課題で検討されることが多い。
② 帯状回および頭頂葉連合野の機能に、自分と同じように他者にも心の働きがあることを理解していることを検討する認知課題に、心の理論課題がある。有名なものに、サリー・アン課題というものがある。
③ 自分がある行為をするときと、他者が同じ意図の行為をするときに、活性化する神経細胞のことをミラーニューロンと呼び、前頭葉と頭頂葉から発見されている。
キーワード
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復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
19 海馬の機能(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。10日目は、記憶の機能と神経基盤について学ぶ。海馬の細胞がシナプスの長期増強、シータリズムを生み出すことで記憶が形成されるという知見を学ぶ。加えて、海馬が空間を表象する仕組みについて議論する。この理解の上で、情動の機能へと進む。
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コマ主題細目 ① 海馬 ② シナプスの長期増強 ③ シータリズム
細目レベル ① 海馬は側頭葉の内側にある脳領域であり、タツノオトシゴに似ている形状をしていることからそのように呼ばれている。海馬を除去された症例より、長期記憶の形成に寄与していることが解明されていった。
② 海馬の神経細胞に短時間に強度の入力があると、それを受けてシナプスの伝達効率が増強する現象が知られている。これをシナプスの長期増強、Long Term Potentiation(LTP)と呼ぶ。動物実験において、薬理的にLTPを阻害すると、記憶形成が阻害されることが知られている。
③ 海馬の神経細胞は電気的な活動をシンクロさせており、シータリズムで出現させることが知られている。このシータリズムの出現には脳幹部からアセチルコリン投射が重要であり、これを阻害すると、シータリズムの出現が抑えられることが知られている。また、薬理的にシータリズムが発生しないようにすることで、記憶の形成も阻害されることが知られている。
キーワード ① 海馬 ② シナプス ③ LTP ④ シータリズム
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20 海馬の機能(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。10日目は、記憶の機能と神経基盤について学ぶ。海馬の細胞がシナプスの長期増強、シータリズムを生み出すことで記憶が形成されるという知見を学ぶ。加えて、海馬が空間を表象する仕組みについて議論する。この理解の上で、情動の機能へと進む。
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コマ主題細目 ① 場所細胞 ② グリッド細胞 ③ ヘッドディレクション細胞
細目レベル ① 海馬の神経細胞には場所をコードする細胞があることが発見されている。動物がある場所にくると活動頻度が活性化するタイプの神経細胞となる。
② 海馬の神経細胞には距離をコードする細胞があることが発見されている。動物がある一定距離を移動するたび活動頻度が活性化するタイプの神経細胞である。
③ 場所と距離をコードすることと合わせて、方位を処理することができると空間を表象することができる。このような方位に反応する細胞は海馬と神経連絡のある周辺部位から発見されている。
キーワード ① 海馬 ② 空間 ③ 場所 ④ 距離 ⑤ 方位
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21 扁桃体の機能(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。11日目は、情動の機能と神経基盤について学ぶ。扁桃体の神経細胞が破壊されると、生得的な恐怖が消えたり、恐怖刺激に対するレスポンデント条件づけの形成が阻害されることが知られており、この機構について学ぶ。その後に、脳の心理メカニズムの最後として、脳内で報酬が処理される強化のメカニズムについて学ぶ。
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コマ主題細目 ① 扁桃体 ② 恐怖条件づけ ③ 恐怖条件づけの神経基盤
細目レベル ① 側頭葉の内側部にあり、アーモンドの形状のようなことから扁桃体と呼ばれている。扁桃体を除去したり、破壊されたりすることで、恐怖の情動が消えることから、情動への関与が研究されるようになった脳部位である。
② 恐怖刺激には動物はフリージングを示すように生得的な反応で対応する。このような恐怖刺激が本来は動物に無害なものと対になって提示されると、元々は無害であった刺激に対してもフリージングを示すようになる。これを恐怖条件づけという。
③ ラットなどの実験動物に対する恐怖条件づけの実験において、扁桃体を破壊したり、薬理的に神経活動を阻害させると、恐怖条件づけの獲得が阻害されることが知られている。
キーワード ① 扁桃体 ② 恐怖条件づけ ③ レスポンデント条件づけ ④ 条件刺激 ⑤ 無条件刺激
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22 扁桃体の機能(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。11日目は、情動の機能と神経基盤について学ぶ。扁桃体の神経細胞が破壊されると、生得的な恐怖が消えたり、恐怖刺激に対するレスポンデント条件づけの形成が阻害されることが知られており、この機構について学ぶ。その後に、脳の心理メカニズムの最後として、脳内で報酬が処理される強化のメカニズムについて学ぶ。
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コマ主題細目 ① 恐怖条件づけの消去 ② 恐怖条件づけの再発 ③ 復元効果
細目レベル ① 恐怖条件づけを学習させたのちに、動物に条件刺激のみを単独提示することを繰り返すことで、恐怖反応を消去することができる。しかし、恐怖反応は条件刺激が別の空間で提示されることなどで再発することも知られている。
② 恐怖条件づけの再発において、条件刺激となりうるものには、視覚刺激や聴覚刺激がある。このような特定の刺激が恐怖と結びつく学習には扁桃体が関与している。
③ 恐怖条件づけの再発において、違う場所で再度条件刺激に晒されることで、恐怖反応が再発することを復元効果と呼ぶ。このように、恐怖反応と場所を結びつけるのには海馬が関与している。
キーワード ① 恐怖条件づけ ② 消去 ③ 再発 ④ 復元効果 ⑤ 扁桃体と海馬
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23 報酬系の機能(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。12日目は、脳内で報酬が処理される強化のメカニズムについて学ぶ。特に、報酬系のドパミン神経の働きについて学ぶ。その後、神経生理心理学の締めくくりとして、再度、神経細胞が活動電位を生み出す仕組みと、神経伝達物質の役割について学ぶ。
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コマ主題細目 ① 報酬系 ② 自己刺激 ③ 自己投与実験
細目レベル ① 中脳の腹側被蓋野にあるドパミン神経は報酬の獲得に反応することが知られている。腹側被蓋から、側坐核へのドパミン神経連絡は、脳内報酬系と呼ばれており、オペラント行動における強化の法則に関与している。
② 脳内報酬系は、腹側被蓋野のドパミン神経が行動に連動して、直接的に電気刺激されたときに、その行動の発生頻度が増えたことによって、発見された。つまり、脳内への直接的な電気刺激が部位によっては、そのもの自体に報酬効果があるということが示されたのである。
③ 報酬系が刺激されることで、行動が強化されるが、そのような刺激と同じ効果を持つような薬物があることが知られている。例えば、コカインや覚醒剤などの依存性薬物である。これらの薬物の強化効果は非常に強く、行動の制御ができなくなるほどであることから、違法とされている。
キーワード ① 報酬系 ② ドパミン神経 ③ 自己刺激実験 ④ 自己投与実験
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24 報酬系の機能(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。12日目は、脳内で報酬が処理される強化のメカニズムについて学ぶ。特に、報酬系のドパミン神経の働きについて学ぶ。その後、神経生理心理学の締めくくりとして、再度、神経細胞が活動電位を生み出す仕組みと、神経伝達物質の役割について学ぶ。
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コマ主題細目 ① 薬物依存 ② 依存と記憶 ③ 海馬ドパミン神経
細目レベル ① 依存性薬物による強化が一定期間続くことで、依存になることが知られている。依存とは行動の制御が効かなくなっている状態であり、同じ効果を得るための薬物の量も日々、増加していくことが知られている。
② 依存症の神経メカニズムとしては、脳内報酬系の機能が長らく研究されてきたが、体験した効果が忘れられないという意味では記憶系の関与も想定できる。近年、依存における海馬の役割も検討されはじめている。
③ 依存における海馬の役割として、海馬の神経細胞のシータリズムにおける報酬予期効果と、海馬のドパミン神経細胞の役割が研究されている。
キーワード ① 薬物依存 ② 記憶 ③ 報酬系 ④ 海馬 ⑤ ドパミン神経
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25 思考、記憶、情動の神経基盤のまとめ(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。13日目は、これまで学んできた思考、記憶、情動の神経基盤についての総まとめを行う。その後、神経生理心理学の締めくくりとして、再度、神経細胞が活動電位を生み出す仕組みと、神経伝達物質の役割について学ぶ。
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コマ主題細目 ① 前頭前野の外側部 ② 前頭前野の眼窩部 ③ 前頭前野の内側部
細目レベル ① 大脳半球の中心回より前の部分が前頭葉であり、前頭葉の運動領域よりさらに前の部分が前頭前野であるが、その外側部分は実行機能などより認知的な機能を担っている。
② 前頭前野の目の裏側あたりの領域を眼窩野と呼び、情動や社会的事柄に関わる認知判断に関与している。ギャンブル課題など、特定の課題との関連が探られることでその機能の解明が進んでいる。
③ 前頭前野の内側部分も、認知機能の中でも、情動や社会的なことがわに関わるものに関与している。また、大脳の表面からは直接見えない領域に帯状回があり、この領域が担う多様な機能を理解することは、人間らしさの神経基盤として重要である。
キーワード ① 前頭葉 ② 前頭前野 ③ 前頭前野の外側部 ④ 前頭前野の眼窩部 ⑤ 前頭前野の内側部
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26 思考、記憶、情動の神経基盤のまとめ(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。13日目は、これまで学んできた思考、記憶、情動の神経基盤についての総まとめを行う。その後、神経生理心理学の締めくくりとして、再度、神経細胞が活動電位を生み出す仕組みと、神経伝達物質の役割について学ぶ。
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コマ主題細目 ① 海馬 ② 扁桃体 ③ 報酬系
細目レベル ① 海馬は側頭葉の内側部にあり、長期記憶の生成に寄与していることがよく知られている。加えて、海馬は空間を表象するための方位に関する情報を受けて、位置と距離をコーディングしていることもよく知られている。
② 扁桃体は恐怖条件づけの神経基盤としての機能が解明される中で、情動情報を処理する脳領域としての解明が進んだ側頭葉領域である。近年は、恐怖対象ごとに扁桃体内での処理機構が異なっていることも解明されつつある。
③ 生体は行動に伴い良いことが生じることで、その行動が強化されることを基盤として、適応的な生活を営むことができるのだといえよう。このための神経基盤は、脳内報酬系と呼ばれる中脳のドパミン神経となる。
キーワード ① 海馬 ② 記憶 ③ 扁桃体 ④ 情動 ⑤ 報酬系
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27 神経細胞の働きのまとめ(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。14日目の今日は、神経生理心理学の締めくくりとして、再度、神経細胞が活動電位を生み出す仕組みと、神経伝達物質の役割について学ぶ。そして、最終回は、ここまで学んできた脳の働きがどのように自己を生み出すのかを考えることに取り組む。
オリジナル教材
コマ主題細目 ① 神経細胞 ② 活動電位 ③ 神経伝達物質
細目レベル ① 神経細胞の内外にはイオンがあり、それらが出入りすることで、神経細胞は電気を帯びる。神経細胞の内外の電荷の偏りが一気に大きくなることで、神経細胞には活動電位が生じ、これが電気的活動が近隣の神経細胞に伝達されることで、神経細胞は情報伝達をしている。
② 神経細胞は外側に対して、通常は内側の電荷がマイナスでつりあった状態となっている。この時、細胞内にナトリウムイオン(Na+)の流入が引き金となって、一気に細胞内の電荷がプラスになることが生じると、それが活動電位となり、神経細胞内を伝わっていく。
③ 活動電位が軸索を伝わり、その先端部にくると、そこにはシナプス小胞というものがあり、ここが刺激されることで、神経伝達物質が放出される。神経伝達物質は近隣の神経細胞にある受容体につくことで、情報伝達となる。このように神経細胞間の情報伝達が電気的な信号が一度、化学物質によって仲介されることで、完了する仕組みとなっている。
キーワード ① 神経細胞 ② 活動電位 ③ 神経伝達物質 ④ シナプス
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28 神経細胞の働きまとめ(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。14日目の今日は、神経生理心理学の締めくくりとして、再度、神経細胞が活動電位を生み出す仕組みと、神経伝達物質の役割について学ぶ。そして、最終回は、ここまで学んできた脳の働きがどのように自己を生み出すのかを考えることに取り組む。
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コマ主題細目 ① 神経細胞の活動の記録方法 ② 集合電位 ③ 機能的MRI
細目レベル ① 神経細胞の活動は活動電位であり、電気的な信号として記録することができる。単一神経細胞記録、マルチ神経細胞記録といったものが、より直接的な活動電位の記録である。
② 神経細胞の電気的な活動をまとめて記録されたものが、いわゆる脳波である。人間では、頭皮の上から記録されることが多い。動物において、標的となる脳部位から直接記録される集合電位のことは、局所フィールド電位と呼ばれる。
③ MRI装置は、脳画像を非侵襲的に記録することができ、脳の構造を外から計測することができる。この画像は、脳の神経細胞で消費される酸素量に関連するので、ある状態の画像とある状態の画像とのコントラストを計算することで、その間にどの脳領域の神経細胞が活性化していたかを推定することができる。このような測定方法を機能的MRI(fMRI)と呼に、心理学の研究に活用されている。
キーワード ① 単一神経細胞記録 ② マルチニューロン記録 ③ 脳波 ④ 局所フィールド電位 ⑤ 機能的MRI
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29 自己(1) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。15日目の最終回は、ここまで学んできた脳の働きがどのように自己を生み出すのかを考えることに取り組む。
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コマ主題細目 ① デカルト ② ユクスキュル ③ スキナー
細目レベル ① 自己というものを科学するためには、まずは心という存在が個を超えて、皆にあるということを合意しなければ始まらない。そこで、本学の基礎ゼミでは、デカルトの方法序説を読み、「わたしは考える、ゆえにわたしは存在する」ということをまず学んでいる(1年前期)。
② デカルトがわたしの本質として、考えるという心的状態を発見したことを受けて、次にその心的状態、つまり主観的体験についての理解を深めることに取り組んできた。生物種はそれぞれ共通の仕組みを備えているため、そこに発生する主観的体験には独自性があり、備えている仕組みが大きく異なれば、主観的体験の質も大きく異なってくることをみた(1年後期)。
③ 主観的体験がそれぞれに異なることを見たのちに、それをどのように科学するのかという問題に取り組んだ。このためには、観察可能な行動を研究対象とする必要があるというのは行動主義である。スキナーの行動主義は生存随伴性と強化随伴性によって、あらゆる心的活動を行動として捉えることができる考え方であることを学んだ(2年後期)
キーワード ① デカルト ② ユクスキュル ③ スキナー ④ 環世界 ⑤ 行動主義
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30 自己(2) 科目の中での位置付け この科目では、心が身体の中でも脳のはたらきにおいて生じているという理解のもと、まずは脳の解剖学的な理解から始める。その後、心の主たる機能である学習、記憶が生じる仕組み、情動が生じる仕組み、物事を考える仕組みについて学ぶ。15日目の最終回は、ここまで学んできた脳の働きがどのように自己を生み出すのかを考えることに取り組む。
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コマ主題細目 ① 行動主義から生理学へ ② 心と脳 ③ 自己
細目レベル ① 行動主義によって、心を科学する方法を学んだのちに、再度、生理学に戻ることでその実体として、メカニズムを学んだ。つまり、脳の仕組みを学ぶことで、心の理解をさらに深めてきた(3年前期)
② 心理学では心を機能に分割することで、行動を計測することで、心を数値化することを可能としてきた。さらに、生理学では、この機能に対応する脳領域の神経活動を測定することで、心の実体を科学することを可能としてきた。
③ 機能に分割された心、それらは脳のそれぞれの部位を中心とした機能的なネットワークにおいて表現されている姿を見てきた。つまり、これらの機能的なネットワークが重なり合ったものが、自己ということになろう。どのように脳内で個々の機能が統合されるかについては、まだ未解明であるが、今後の方向性は本講義によって拓けていると感じられるはずである。
キーワード ① 行動主義 ② 生理学 ③ 脳波 ④ 自己
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復習・予習課題 教材を読み返して、小テストの問題を多少違った出題のされ方になったとしてもできるようにすること
履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
脳の構造 脊髄、延髄、橋、小脳、中脳、間脳、大脳半球の主要な機能を理解していること。大脳半球については、表面には回と溝があり、前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉と分かれており、機能局在していることを理解していること。 脊髄、延髄、橋、小脳、中脳、間脳、大脳半球、回と溝 15 1,2,5,6,9,10,11,12
神経細胞 神経細胞の構造を理解し(細胞体、軸索、樹状突起)、活動電位が発生して、神経伝達物質を放出することで、シナプスにて、情報伝達するメカニズムを理解していること。 神経細胞、活動電位、神経伝達物質、シナプス 15 7,8,27,28
前頭前野の機能 前頭前野が外側部、眼窩部、内側部とそれぞれ機能局在していることを理解していること。外側部がより認知的な機能を担い、眼窩部と内側部がより情動・社会的な機能を担うことを理解していること。また、それぞれの心的機能を担う実験課題を理解していること。 前頭前野、外側部、眼窩部、内側部、帯状回、実行機能、心の痛み、心の理論、意図理解、社会的促進、ミラーニューロン 30 13,14,15,16,17,18
海馬、扁桃体、報酬系 海馬が記憶と空間表象、扁桃体が情動とレスポンデント条件づけ、報酬系がドパミン神経によって強化の法則、オペラント条件づけにそれぞれ関与していることを理解していること。 海馬、扁桃体、報酬系、ドパミン神経、記憶、空間、情動、レスポンデント条件づけ、オペラント条件づけ、強化、依存 30 19,20,21,22,23,24,25,26
自己について デカルトが考えるということを人間の本質として捉え、ユクスキュルによって主観的体験の多様性が示された。これら心の世界は、スキナーによって行動を観察することで、理解することができる道が拓かれた。そして、生理学の発展によって神経基盤が解明されてきた歴史がある。脳は機能局在を基本としつつ、心的機能を担っており、これらが統合されることで自己となるはずであると考えられることを理解していること。 デカルト、ユクスキュル、スキナー、環世界、行動主義、機能主義、機能局在 10 3,4,29.30
評価方法 試験
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書
参考文献
実験・実習・教材費