区分
高度専門科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
SDGs力
科学コミュニケーション力
研究力
カリキュラム・ポリシーとの関係
教養
応用力
実践力
科目間連携
総合心理力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
科目の目的
この講義では,視覚、とりわけ初期視覚に関する感覚,知覚の機能およびそのメカニズムの概要を述べると共に,その,一般的な特徴を考えていく。特に,視覚系の構造,生理学的な知見と心理学的なメカニズムを比較検討しながら議論を進める。初期視覚では,明るさ,色,運動,両眼立体視などの視覚情報の個々の属性が別々のモジュールによって処理されている。また,こうしたモジュールは,さらにサブモジュールに切り分けられる。また,視覚の機能は,入力のみではなく,経験,知識といった,トップダウン要因にも依存する。モジュール間の相互作用,下からの流れと,上からの流れとのせめぎ合いといったダイナミックな側面にも注目して議論を進めたい。さらに,受講者に各自の関心を紹介して貰い,それを元に議論を進める機会も設けたい。
到達目標
視覚系の構造,機能を理解すると共に,知覚研究の意義,手法を理解する.特に,知覚研究の心理学全体における重要性を理解して頂きたい.
科目の概要
この科目では、基盤専門科目及び公認心理師関連科目である、知覚・認知心理学で学んだ人間の感覚・知覚と認知のうち、特に視覚についてより深く学ぶ。我々は外界から得た様々な情報に基づき、意思決定や行動を行っているが、我々が取り入れる情報の大部分は視覚からの情報である。本講義では、視覚系の特性および、その基になる視覚系の構造、情報処理の仕組み、つまり我々の「見るしくみ」を詳しく学ぶことになる。明るさ、色などの基本的なものから、空間的なパターン、運動、奥行きなど視覚を支える個別の属性について学んだ後、そうした個別属性からの情報をまとめ上げる、知覚的統合に進み、我々の視覚の全体的な理解を理解することを目的とする。本科目の視覚に関する理解は、他の高度専門科目「顔認知とコミュニケーション」「バーチャルリアリティの心理学」の理解にとって重要な基礎を形作る。
科目のキーワード
心理学、視覚、視覚系の構造、眼球、網膜、大脳、受容野、視力、色覚、形の知覚、運動視、立体視、知覚統合、ゲシュタルト
授業の展開方法
オフィス・アワー
前期:水曜昼・3限
後期:水曜昼・3限
科目コード
RE4100
学年・期
2年・後期
科目名
視覚の心理学
単位数
2
授業形態
講義
必修・選択
選択
学習時間
【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目
展開科目
関連資格
担当教員名
佐藤隆夫
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
視覚心理学の概要
科目の中での位置付け
スタートポイント
コマ主題細目
① オリエンテーション ② 視覚心理学とは何か ③ 物体の認識 ④ 大きさの知覚 ⑤ 陰影からの立体構造の知覚
細目レベル
① オリエンテーション 初回講義であるため、講義の進め方の説明を行う。具体的には、出席要件、講義の進め方、質問の仕方、成績評価の仕方について説明する。出席要件としては、本学のルールに則り、出席を管理する。講義の進め方として、まず冒頭に前回の講義終了後に回収した質問に対する回答を行う。次にコマシラバスを確認し、当該講義がカリキュラム全体、もしくはこの講義の中でどのような位置づけとなっているのか、そして当該講義回の目標を確認し、その目標を意識して講義に臨む。講義の最後には、小テストを実施する。各講義回で生じた質問はヨリソルを経由して行う。なお、質問への回答を準備する時間を確保するため、質問は、原則講義実施日中に行うこととする。この講義の成績評価は期末試験100%とする。つまり、期末試験の成績がそのまま本講義の成績となる。各回で実施する小テストは、その講義の目標がどの程度確認できたかの指標として用いる。小テストの結果を参照し、各講義で配布される教材を用いて各自が復習を行う。
② 視覚心理学とは何か 本講義は上記、到達目標でも述べたように、視覚系の構造,機能を理解すると共に,知覚研究の意義,手法を理解することを目的とする.その上で、知覚研究の心理学全体における重要性を理解することも目的とする.視覚のメカニズムは、構造的には、眼球から始まり、大脳に至る.まず、眼球内の網膜によって、外界から入ってきた光情報が神経系の電気情報に変換され、視神経を通じて眼球の外に出て行き、視神経を通じて、外側膝状体に至り、さらに、大脳の後部(後頭葉)の視覚領に達し、順次、より高度の領野によって処理が行われる.そうした処理の流れを、心理学的、脳科学的な観点から理解していくことが本講義全体の主要目的となる.
③ 物体の認識 前項で述べたような心のとらえ方の一例として,佐藤がこれまで行って来た研究の一部である,物体の認識に関わる話をする.目の前にある「りんご」を認識する過程を考える.これは,一般に知覚と言われる視覚情報処理は,目から入ってくる情報を網膜の段階である程度の処理(符号化,情報圧縮)を施し,視神経を通じて脳まで送り,脳でさらに高度の処理を行い,目の前のリンゴが認識される,つまり,リンゴがリンゴだと判る.こうした働きは,目からの情報が順次処理された結果(こうした処理をボトムアップ処理と呼ぶ)成立すると考えられるが,実は,リンゴとはどんな物かという概念,情報が脳内に存在することによって,そうした情報を活用した処理(トップダウン処理)も必要となる.
④ 大きさの知覚 物の大きさを知るという課題は,物を認識するという課題よりも,はるかに単純に感じられる.従って,物の大きさを知るという過程は,物を認識するという過程よりも,はるかに単純,かつ,おそらくはボトムアップの情報処理だけで解決可能と考えられるかも知れない.しかし,実は,かなり複雑であり,その上,本質的には入力(ボトムアップ)情報だけでは大きさは判らない.つまり,我々が目の前の物の大きさを知覚できるのは,本来,判らないことを「見て」いるのである.こうした,解決不能な知覚は,不良設定問題と呼ばれ,我々の知覚にはよく存在する.それを解くには,脳内に様々な前提条件(制約条件と呼ぶ)が蓄えられており,我々は,眼から入ってくる情報と内部に蓄えられている制約条件を使ってそうした知覚,例えば大きさ知覚を成立させている.
⑤ 陰影からの奥行き知覚 我々は,対象物上の陰影の分布から対象物の奥行き,凹凸構造を知覚することができる.この,陰影からの奥行き知覚も,前項の大きさ知覚と同様に不良設定問題である.通常,光が上から来るという制約条件(仮定)が働く.多くの場合は,光は上から来るので,多くの視覚入力に対して(多くの場合に)正しい知覚が成立する.この仮定は,いわば世界の構造であり,我々がアメーバだった時にも成り立っていたのであるから,進化の結果であると考えることも出来るし,また我々は生まれた時から基本的には上から光が来る世界で生きてきたのであるから,生後の環境から学んだものと見ることもできる.ここでは,この例を元に,どのような研究を実施すれば,この対立仮説を解決できるのかを学ぶ.また,同様の研究の例をいくつか紹介する.特に,ギブソン夫妻の研究史を取り上げる.
キーワード
① 心的機能 ② 視覚系 ③ 物体認識 ④ 大きさ知覚 ⑤ 陰影からの奥行知覚
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、ヨリソル上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
2
視覚系の構造(1)
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 視覚系の全体構造 ② 眼球の構造 ③ 目の焦点調節 ④ 人間の視覚と動物の視覚
細目レベル
① 視覚系の全体構造 視覚の全体構造は、眼球から始まり、大脳に至る.まず、眼球内の網膜によって、外界から入ってきた光情報が神経系の電気情報に変換され、視神経を通じて眼球の外に出て行き、視神経を通じて、眼球と脳の間の中継ステーションである外側膝状体に至り、さらに、大脳の後部(後頭葉)の視覚領に達し、順次、より高度の領野によって処理が行われる.そうした処理の流れを、心理学的、脳科学的な観点から理解していくことが今回の主要目的となる.まず、しっかり覚えておいて欲しいのは、人間の脳(大脳)が左右半球に分かれていること、さらに、視覚情報(に限らず人間の末梢(最も周辺)的な感覚情報)が、左右半身の末梢と、大脳の左右半球の間で交差すること.また、人間や猿、猫の場合は、左右の眼球と大脳の左右半球の間で交差が起こるのではなく、左右、両視野と左右半球の間で交差が生じる(不完全交差)ことである.そうした交差は、眼球と脳の間、細かく見ると眼球と、眼球と外側膝状体を結ぶ視神経と呼ばれる神経の束の、視交差と呼ばれる部分で起こる.
② 眼球の構造 眼球は直径約32mmの球状の光を通さない構造であり、その仕組みはカメラに似ている.眼球の全面の光が通過する部分は角膜と呼ばれ、透明なドーム状の構造である.その内側に、光を通す穴である瞳孔が存在する.瞳孔は、その直径を(2〜8ミリの範囲で)変化させ、眼球内に入る光の量を調節する.そうして眼球内に入った光は、その後ろにある水晶体(レンズ)の働きで眼球後部の内壁である網膜上に結像する.網膜は3層の神経細胞から成り立ち、外界からの光による情報を神経系の電気信号に変換して、脳へと送り出す.光信号から電気信号への変換は、杆体、錐体という2種類の受容器細胞によって行われる.錐体は名所で働き、色覚を持つが.、杆体は暗所で働き、色覚を持たない.
③ 眼の焦点調節 人間の場合、眼の焦点調節(調節)はレンズの厚さを変化させることによって行われる.近いところを見るときにはレンズが厚くなり、遠いところを見るときにはレンズは薄くなる.レンズはレンズを取り囲む筋肉によって引っ張られる構造になっており、その筋肉が緩むとレンズは自らの弾性によって厚くなり近くを見る状態になる.また、その筋肉が周りからレンズを引っ張ると薄くなり、遠くを見る状態になる.近眼は、近くを見続けたため、近くを見ている状態で調節が固定化され、遠くに焦点を合わせにくくなることで生じると言われている.また、遠視(老眼)は、加齢により、レンズが硬くなり、周りからの力がなくなった結果、レンズが厚くならないことから、近くのものにピントを合わせにくくなることから生じると言われている.それを補うために、近視には凹レンズの眼鏡を、遠視(老眼)には凸レンズの眼鏡を使用し、全体としての(メガネ+眼球内の水晶体)レンズ系の屈折力を正常な屈折力に近づける.
④ 人間の視覚と動物の視覚 視覚系の構造で最も多様性に富むのは、眼球の配置である.人間(ヒト)を含む、霊長類、ねこ、フクロウ、ミミズクなどは正面に二つの眼が並んでいるため、両眼の視野がかなりの比率で重なり合っているが、他の多くの動物では両眼が頭部の左右側面にあり、視野の重なり合いが少ない.その分、トータルの視野は広くなっている.例えば、馬や、ウサギでは両眼の重なり合いはほとんどないが、トータルの視野は広く、ほぼ360度をカバーしている.人間では、おおよそ180度.動物の間で違いが多いのは、視野の構造であるが、そのほか、色覚のあり方、明所視・暗所視の関係、視野ないの視力分布なども動物によって大きな違いがある.
キーワード
① 視覚系 ② 眼球 ③ 調節 ④ 人間の視覚 ⑤ 動物の視覚
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
3
視覚系の構造(2)
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 網膜の構造 ② 錐体と杆体 ③ 暗順応、明順応 ④ 神経細胞の構造
細目レベル
① 網膜の構造 網膜は、眼球の奥側を覆う構造であり、基本的には3層の神経細胞からなる.まず、受容器細胞(杆体と錐体の2種がある、次項)で光信号を神経系の電気信号に変換する.つまり、カメラのフィルムのような役割を果たしている.その電気信号が、次の双極細胞、さらに網膜神経節細胞へと伝えられ、網膜神経節細胞の軸索が眼球から出て、視神経と呼ばれる束になり、脳との間の中継ステーションである外側膝状体へと信号を伝達し、さらに、その信号が大脳視覚野へと伝えられる.受容器細胞、双極細胞、網膜神経節細胞の流れが、網膜内の縦の信号伝達である.また、受容器細胞と双極細胞が接続する外網状層で水平細胞が、双極細胞と網膜神経節細胞が接続する内網状層でアマクリン細胞が、縦方向の信号伝達を修飾する水平方向の信号伝達を担っている.
② ② 錐体と杆体 受容器細胞には、杆体(rod)と錐体(cone)と呼ばれる2つのタイプが存在する.杆体は暗いところでの視覚(暗所視)を支え、錐体は明るいところでの視覚(明所視)を支える.また、錐体は網膜中心部に密に存在し、中心視野の高い視力を支える.さらに、錐体には色覚を支える3つのタイプ(赤、緑、青錐体)が存在する.一方、杆体は錐体よりも数百倍の感度を持ち(錐体の限界の数百分の1の光を感じ取ることができる)が、中心部(中心の20度程度の範囲)には杆体は存在せず、中心部では暗いもの(暗い星など)を見ることはできない.このことから、暗い星などを見るときには、20度ほど視線をずらして周辺視野で見る必要がある.逆に、衰退が密に存在するのは中心の数度(腕を伸ばして指2〜3本分)程度の範囲であり、本や新聞の細かい字を読めるのはその程度の範囲である.
③ ③ 暗順応、明順応 我々、直射日光から、星あかりの夜道まで、は数十万〜百万倍程度の外界の明るさの変化に対応しなければならない.先述の瞳孔径の変化は直径で2〜8ミリ.光の通る量(面積)としては16倍程度のコントロールしかできない.明るさの変化に対する対応は、杆体、錐体の感度の変化、つまり暗順応、明順応で行っている.その様子を示したものが案順応曲線のグラフである.網膜に明るい灯りを当てて、完全に明順応させた後に暗室に入れ、感度を(光覚絶対閾)を測定すると、5分程度で百倍〜数百倍程度の感度上昇があり、そこで感度上昇は一旦飽和し、その後、20分程度かけて数千倍から1万倍の感度上昇がある.全体としては30分程度をかけて、百万倍弱の案順応(感度上昇)が生じる.
④ ④ 神経細胞の構造 以上述べた、受容器細胞(錐体、杆体)、双極細胞、網膜神経節細胞、水平細胞、アマクリン細胞は、すべて神経細胞と呼ばれ、神経系の情報伝達を担う細胞である.以上のうち、網膜神経節細胞は、神経細胞として一般的な構造を持ち、細胞体と呼ばれる大きなかたまりから軸索と呼ばれるひも状のものが出て行き、次の神経細胞へと連絡する.信号は細胞体から出発し、軸索を経て次の細胞へと流れ込む.細胞体からは細かい樹状突起と呼ばれる突起が出ており、周辺の細胞と連絡を取る.また、軸索の終点部分には、網膜神経節細胞以外の網膜内の神経細胞(受容器細胞(錐体、杆体)、双極細胞、水平細胞、アマクリン細胞)は、神経細胞としては特殊で、ひとつのかたまり(細胞体)のみからなりたち、軸索をもたない.こうした細胞は細胞体の一部同士が接触し、信号伝達を行う.また軸索の終端(次の細胞と連絡する部分)も、いくつかに分岐しており(終末側枝)いくつもの細胞と連絡する.つまり、神経細胞による連絡は、1対1の連絡ではなく、多対多の連絡になっている.
キーワード
① 網膜 ② 杆体 ③ 錐体 ④ 暗順応 ⑤ 明順応
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
4
視力と乳幼児視覚研究
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 視力とは ② 視力と錐体密度 ③ 乳幼児視覚研究
細目レベル
① 視力とは 視力とは、どこまで細かいものを見ることができるか、つまり視覚の解像度の限界のことである.よく視力表で見かける、C字型の指標(ランドルトC)の切れ目の大きさが視角(目から見込む角度、57センチの距離で1センチが視角1度に相当する)で1分(1度の1/60)の時に、切れ目が上下左右、どちらの方向にあるかが判るというのが、視力1.0の基準である.通常用いられる、文字などを用いた指標の大きさは、このランドルトCの基準に従って、視力1.0の人が読める限界として実験的に定められたもlのである.子供向けの視力表などで、動物の絵などが描かれているものもあるが、この場合も、大人向けの文字指標と同様に、ランドルトCを基準に大きさを決めている.
② 視力と錐体密度 デジカメの解像度(画像の細かさ)は、カメラの受光素子(画素)の密度(1センチあたり、画素が何個あるか)に依存する.人間の視力も、同様で、錐体密度(錐体が1ミリあたり何個あるか)つまり、画素数に依存する.人間の場合、視野の中心のごくわずかな部分でのみ画素数が多くなっており、従って、視力もその部分で高い.本を広げ、ある文字をじっと見つめていると、2行ほど離れた部分の字はまず読めない.つまり、視力は、視覚にして1〜2度離れてしまうと1/10以下になってしまう.人間の網膜中心部の衰退密度の高い部分、つまり高い視力が得れれる部分には、錐体のみがぎっしりつまり、杆体は存在しない.また、その部分は多少くぼんでいるので、中心窩と呼ばれる.このように、錐体の感覚と視力は、密接に関係し合っている.白と黒の縞模様の存在を検出するためには、白い部分と、黒い部分にひとつづつセンサー(つまり錐体)が存在している必要がある.これは、ランドルト環についても同様である.ランドルト環の切れ目が判別されるためには、黒い線の部分(両端)と、切れ目の白い部分にひとつづつセンサー(錐体)が存在している必要がある.つまり、白・黒・白、もしくは白・黒・白といった、繰り返しの有る白黒の変化を検出するためには、その繰り返し感覚と等しい感覚でセンサーが並んでいる必要がある.このことを数学的に示す原理をサンプリング原理と呼ぶ.
③ ③ 乳幼児視覚研究 人間の新生児は生まれた時から目が見えているが、視力は大人の1/10以下である.大人と同じ程度の視力が発達するまでに、5、6年を要する.新生児の視力の測定には様々な方法があるが、もっとも一般的な方法として、選好注視を用いる方法、視覚誘発電位を用いる方法がある.選考注視とは、二つの刺激を並べて提示した時に、乳児は、どちらかより複雑な方を注視するという性癖がある.したがって、細かい縞模様と、無地の灰色画面を並べて提示すると、縞が見ていれば、縞の方を見ることになる.縞と無地を並べて提示し、縞の方を見る確率が高くなる限界の縞の細かさを探せば、その点がその乳児の視力限界ということになる.有発電位法は縞と無地を交互に提示した時に誘発される脳波から視力をすいていする方法である.
キーワード
① 視力 ② 錐体密度 ③ 乳幼児視覚研究 ④ PL法
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
5
色覚
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 光と波長と色覚 ② 色覚理論 ③ 乳幼児視覚研究 ④ 色覚の具体的側面 ⑤ ニュートン
細目レベル
① 光と波長と色覚 光は波と考えることができる.光は、電波の一種である.光も電波も、秒速30万キロ、つまり1秒間に地球を7回り半する.電波は波であるので、その周波数の回数、波が上下している.AMラジオの周波数は1000kHz(100万Hz)、携帯の電波の周波数 2GHz(2x10**9 Hz、20億Hz)である.つまりAMラジオの電波は1秒間に100万回、携帯の電波は1秒間に20億回上下している.その間に、30万キロ進むのであるから、上下の山と山、谷と谷の間の距離(これを波長という)は、30万キロ割る周波数になる.従って、AMラジオの波長は(3x10**5 x 10**3)/1x10**6 = 300mであり、携帯電波の波長は約15センチとなる.一方我々が見ることのできる光(可視光)は、波長にして400〜700nm(1nmは10億分の1メートル)であり、通常の電波よりもはるかに高い周波数となる.
② 波長と色 前項で述べたように、光は波であり、我々は波長400nmから700nm程度の範囲の光を見ることができる.この範囲の光は色を持ち、見える色が波長ごとに決まっている.これが虹の7色である.波長が長い方から、赤、オレンジ、黄色、緑、青、藍、すみれとなる.波長ごとに見える色が決まっているということは、ニュートンのプリズムを用いた分光実験から発見された.書く波長の光ごとに見える色が決まっているのは、我々の網膜に通常、赤錐体、緑錐体、青錐体と呼ばれる3種類の錐体が存在することに由来する.それぞれの錐体は長波長、中波長、短波長に感度のピークを持つ.このことから、各波長の光は、それぞれの錐体タイプを異なる比率で刺激する.各錐体の刺激される強さの比率によって見える色が異なるわけである.これを表現したものが色をひとつの輪で表現した色環である.ニュートンが最初の色環を作ったと言われる.
③ 色覚理論と混色 ニュートンは波長ごとに見える色が決まっていることを発見し、そのことは、3種のコーンの反応の比率で見える色が決まるという理論に展開していった.そうであるならば、何種類かの光を混ぜて、単色光と同じ比率で3種の錐体を刺激できれば、その混合光は、元の単色光と色になるはずである.さらに、錐体が3種あることから、3種の光であらゆる色を作ることができるはずである.これが、現在のカラーテレビ、コンピュータモニター、カラープロジェクターの原理であり、こうしたものは全て3種の光から、すべての色を作り出している.こうした色表現の理論、色覚理論は、3錐体、3原色をもとにしたものであるので、3色説と呼ばれる.それと別の理論として、反対色に基づいた理論が存在する.反対色とは、赤と緑、青と黄色のペアであり、基本的には色環で、輪の反対側にある色の組み合わせが反対色である.この反対色を元に、色覚の理論が構築されており、その理論は反対色と呼ばれている.実際の我々の視覚系の内部では、網膜レベルでは3色説にしたがった処理が、また、より上部の網膜神経節以上のレベルでは反対色的な処理が行われている.先に説明した混色は、光の混色に関する原理であり、3原色の要素が加算的に働くことから加算混色とも呼ばれる.一方、絵の具やペンキに関しても、3原色原理にしたがった混色が可能であるが、この場合、混色が引き算として成立しているので減法混色と呼ばれる.加法混色では、すべての色の光を混ぜると白色光になるが、減法混色ではすべての色の絵の具、ペンキを混ぜ合わせると黒くなってしまう.
キーワード
① 色覚 ② 波長 ③ 錐体 ④ 光 ⑤ ニュートン
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
6
側抑制と受容野
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 受容野構造 ② 受容野と輪郭抽出 ③ 受容野と明るさ知覚
細目レベル
① 受容野 網膜の受容器細胞は網膜上の、その細胞上に降ってきた光のみに反応し、網膜上の他の部位に降ってきた光には反応しない.その受容器細胞の反応は、縦方向に、双極細胞、網膜神経節細胞と伝わっていく.受容器細胞と双極細胞が連絡する外網状層では、両者が腕を伸ばし合い、近隣の受容器細胞/極細胞と連絡しあい、また水平細胞がさらに広い範囲の結合を作り出す.次に、双極細胞と網膜神経節細胞が連絡し合う内網状層においても、双極細胞/網膜神経節細胞が腕を伸ばし、近隣の細胞と連絡すると同時に、アマクリン細胞が近隣との水平的な結合を作り出す.さらに、個々の神経節細胞は樹状突起を広げ、多くの双極細胞、隣接する網膜神経節細胞と繋がっている.このような形で、網膜上の1箇所に落ちた光刺激は、初めはその真下の受容器細胞のみに影響を与えるが、シナプスを伝わるごとに広い範囲に広がっていく.逆に、細胞の側から見ると、受容器細胞はその真上の網膜上の点に落ちた光のみに影響されるが、双極細胞、網膜神経節細胞では、次々と、より広い範囲に落ちた光から影響を受けることになる.このように、ある細胞に影響を与える網膜上の範囲を定義することができる.ある細胞に影響を与えることのできる網膜上の範囲を、その細胞の受容野と呼ぶ.さらにその受容野は構造を持つ.ある部分では、興奮性の影響を持つ.つまり、そこに光が落ちるとその細胞の反応が強まる.また、他の部分では、抑制の影響を持つ.つまり、そこに光が落ちると、その細胞の反応が弱まる.そして、多くの場合、興奮性/抑制性の受容野は同心円状の構造を持ち、中心に小さな円形の興奮性の領域(興奮野)があり、その周りをドーナツ状の抑制性の領域(抑制野)がある構造(中心興奮/周辺抑制型)、または、その逆の形の構造(中心抑制/周辺興奮型)を持つ.こうした受容野構造では、興奮性/抑制性の領域の反応はバランスし、反応の合計はゼロになることが多い.したがって、完全に明るい(真っ白な)領域に、興奮/抑制領域が均等にさらされた場合、その細胞の興奮レベル(出力)はゼロとなる場合が多い.
② 受容野と輪郭抽出 同心円状の受容野が存在する理由は、あらゆる意味で、コントラストを強調することにある.ハガキの大きさの白紙の半分が白く、半分が黒かったとしよう(本当なら図を示したいところであるが、ヨリソルのシラバスには図は入れられないので我慢して欲しい).その場合の白い領域と、黒い領域の境界は輪郭となる.我々の物体の知覚、形の知覚など、ほとんどすべての知覚の基本は、輪郭を決め、その形態を判断することにあると言っても言い過ぎではないであろう.網膜に存在する同心円受容野は、その輪郭を強調し、その情報を抽出しやすくする機能を持つ.白黒に分割されたハガキの像が網膜状に結ばれる.その像の下には、無数の視細胞(受容器細胞、錐体・杆体)があり、それと縦列的につながる双極細胞、網膜神経節細胞がある.それぞれが受容野を持つわけだが、その受容野の大部分は、白い領域のみ、もしくは黒い領域のみに覆われている.黒い領域のみに覆われている受容野を持つ細胞では、入力が全くないのでなんの出力を発さない.また、白い領域に覆われている細胞では、受容野全体に一様な光の入力があるが、前項で説明した通り、興奮/抑制領域がバランスし、反応の合計、その細胞の全体としての反応はゼロとなる.したがって、受容野全体が網膜像の白い領域、黒い領域に覆われている細胞からは何の反応も出ない.反応が出てくるのは、白黒の境界が受容野と重なる細胞達である.そうした細胞のなかで、受容野中心部の全体、もしくは大部分が網膜像の白い領域に覆われている中心興奮型の細胞では、興奮性の反応が出現し、また、逆に受容野中心部の全体、もしくは大部分が網膜像の黒い領域に覆われている中心興奮型の細胞では、抑制性の反応が出現する.こうした反応の結果、この網膜像に受容野が覆われている細胞群の反応全多としては、輪郭の強調が行われることになる.つまり、同心円受容野では、明るさの変化を検出し(変化の検出と輪郭の強調は同じことであることに注意して欲しい)、境界を確定する.同心円受容野に限らず、興奮領域と抑制領域が隣接している受容野はすべてこうした機能を果たしている.しかし、同心円受容野は、変化の検出はできるが、絶対的な明るさを伝達することはできない.どちらが白く、どちらが黒いかを伝えることはできないことに注意して欲しい
③ 受容野と明るさ知覚(側抑制) 前項で述べたような白黒領域からなる刺激から、我々は、輪郭を抽出するだけではなく、輪郭で区切られた一方の領域が白い領域であり、他方が黒い領域であることを知覚しなくてはならない.しかし、受容野内に興奮領域と抑制領域を持ち、両者がバランするような受容野は、その領域内の変化を伝えることはできるが、一定の明るさや色など、定常的な情報を伝えることはできない.しかし、変化を伝える情報は、その中に変化の方向(極性、つまり、境界のどちら側が明るくて、どちら側が暗いのか)を示す情報を含んでいる(明るさの微分波形).そうした、極性(変化の方向)を含んだ変化情報が脳に伝えられ、脳で境界をはさんだ2領域の定常的な明るさが復元される.
キーワード
① 受容野 ② 網膜神経節細胞 ③ 外側膝状態 ④ 側抑制
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業終了時、よれそれ上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
7
【中間まとめ・復習】
科目の中での位置付け
コマ主題細目
細目レベル
キーワード
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
8
脳のしくみ/単純細胞と複雑細胞/
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 大脳の全体構造 ② 大脳の層構造 ③ 視覚野の網膜部位対応 ④ 単純細胞 ⑤ 複雑細胞
細目レベル
① 大脳の全体構造 人間の大脳は大きく見ると、左右の半球に分かれ、それぞれの半球が、前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉の4領域に分かれている.視覚に関する情報は、眼球から、視交叉、外側膝状体(LGN)を経て、後頭葉にある視覚領と呼ばれる領域(視覚領、視覚野などと呼ばれるので、こうした領域のことを「領野」と呼ぶ)に入っていく.視覚の情報は、そこで簡単な処理を受けたのち、側頭葉に向かう腹側視覚経路、頭頂葉に向かう背側視覚経路とにわかれて処理されていく.腹側視覚経路は、主にものの認識(ものが何であるかを認識する)に関する情報処理を担い、また背側視覚経路はものの位置関係、運動、奥行きなどの空間的な関係などの情報処理を担う.両経路で処理された情報は最終的には、前頭葉で再度合流し、より上位の感情や意思といった情報と統合されていく.
② 大脳の層構造 大脳は大きな袋のような構造であり、いちばん外側の皮の部分、大脳皮質と呼ばれる部分に神経細胞の細胞体がぎっしりと詰まっている.そうした神経節細胞の連絡をつかさどる神経繊維がその内側に層をなしている.神経細胞が詰まっている外側の部分は脳の断面を観察すると黒っぽい灰色に見えるので皮質と呼ぶ.また、神経繊維がつまっている部分は白っぽく見えるので白質と呼ぶ.大脳皮質はどの部分を取っても6層の構造を持っている.しかし、各層の厚さは部位によっておおきく異なっている.これは、各層が、それぞれことなった役目を持っていること、また、その果たしている役目によって、各層の厚さの比率が異なることによる.
③ 視覚野の網膜部位対応 眼球からやってくる神経軸索(視神経)は、大脳の後部にある視覚領(視覚野)に入っていく.まず最初に、網膜からの入力を受け取る部分は、第1次視覚野(V1)と呼ばれる.そこで最初の処理が行われ、情報は、さらに、第2次、第3次、第4次視覚野へと伝えられていく.眼球からやってきた網膜上の相対的な位置関係を保つように、第1次視覚野の表面に秩序だって配置される.これを網膜部位対応(retinopsy)と呼ぶ.網膜上には外界の像が映るわけであるから、大脳における配置は外界の構造を反映していることになる.しかし、網膜中心に対応する部分は大脳では広い面積が与えられ、周辺部には狭い面積が与えられるので、形状はかなり歪んだものになる.つまり、視野の中心と周辺では大脳で与えられる面積が大きく異なっている.視野各部における網膜と大脳にしめる長さの比率を皮質拡大率という.
④ ブロードマンの脳地図 大脳は6層の層構造を持ち、各層の果たす役割は異なっている.例えば第1層はより上位の部位との連絡をつかさどり、4層はより下位の部位からの入力を受け取る.第1次視覚野は、眼球(直接的には外側膝状体)からの入力を受け取り、一定の処理を施し、上位の部位(第2次視覚野)に送り出すことにあるので、4層、1層の働きが重要であり、こうした層が他の層に比べて厚くなっている.このように、各部位ではその部位の果たす役目に応じて各層の厚みが異なっている.この厚みの違いに基づいて脳の部位を分類したのがブロードマンの脳地図である.プロードマンは、全部で52の領野を、層構造を顕微鏡で観察することのみで同定している.ブロードマンの脳地図では第1次視覚野は17野、第2次視覚野は18野となっている.
キーワード
① 大脳 ② 層構造 ③ 網膜部位対応 ④ 単純細胞 ⑤ 複雑細胞
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
9
大脳の機能局在と神経心理学/機能計測(脳波/MRI)
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 大脳の機能局在 ② 神経心理学 ③ 脳の機能計測
細目レベル
① 大脳の機能局在 現在では、大脳の部位ごとに異なる機能が遂行されていることに疑問を持つ者はいない.5千年前のメソポタミアで、すでに左脳の障害が右半身の、右脳の障害がいが左半身の障害を生じることが知られていた.さらに詳細な局在説の起源として、19世紀前半のガル(Gall)の骨相学の提唱を挙げることができる.さらに、 19世紀半ばのフィニアス・ゲージの逸話が重要な事件として挙げられる.ゲージはアメリカ、バーモント州で鉄道工事の職長として爆破作業にあたった際、鉄棒が頭部を貫通するという事故に遭遇した.幸いにして命は救われたが、事故後、彼の性格は大きく変わり、事後前の真面目な性格から、気まぐれな不真面目な性格に変化したといわれている.これも、特定な部位の障害が、特定の性格の変化につながった例としてとらえられ、大脳の機能分化の根拠として考えられている.一方、かつて、局在説と対抗した全体説、大脳のそれぞれの機能はある特定の部位によって担われているのではなく、全体で均等に分担されている.したがって、機能障害が生じた場合、脳のどこに障害が生じたいかが問題になるのではなくどの程度の量の障害が生じたかが問題になると考えられる.こうした考えは、ラシュレーの全体説がもっとも知られており、彼は、脳の各部に機能の違いは無い(等能性の原理)、重要なのは脳の量である(量作用の原理)という説を主張した.
https://allabout.co.jp/gm/gc/491827/
https://ja.wikipedia.org/wiki/フィニアス・ゲージ
② 神経心理学 大脳の機能局在 その後、神経心理学(neuropsychology)の発展によって大脳の機能局在説は大きな進展を見せた.神経心理学とは、大脳の障害部位とそれから生じる機能的な障害との関連を明らかにしようとする学問分野である.主として失語、失認、失行などの言語、認知的な障害と、外傷、卒中、梗塞などによる脳の基質的な障害との関係を明らかにしようとする学問分野である.失語症では脳の言語野の障害の結果、言語機能が選択的に、つまり他の機能には影響がなく、言語機能のみが損なわれる.さらに、損傷の部位によって、話す機能、聞く機能、読む機能などが選択的に損なわれる.また、失認症と呼ばれる病態では、例えば目の前に出された皿や、時計などの物体が認識できなくなる.つまり、その物の名前が言えなくなる.失行と呼ばれる病態では、服を着る、お箸を使ってご飯を食べる、手を洗う等、特定の行動ができなる.いずれも、大脳の特定の部位の損傷と関係付けることができ、こうした症状を詳しく調べることによって大脳の機能局在のありさまについての知識が蓄積されてきた.
③ 大脳の機能計測 前項のように、神経心理学的な研究によって、大脳の機能局在の様子が調べられてきた.しかし、伝統的な神経心理学的な研究では、症状を詳しく調べても、脳の損傷部位を詳しく知るには、その患者さんが死ぬのを待たなければならなかった.1980年代頃から生きた人間から、何種類か、脳を傷つけることなく(被侵襲)、外部から脳の画像を記録する手法(レントゲン撮影のようなものと思ってください)が、開発され、神経心理学的な研究は急速に発展した.もっとも広く用いられる手法は、fMRI(気共鳴機能画像法)と呼ばれる脳の画像的な記録を撮影する手法である.この手法では、単に脳の画像を撮るだけではなく、何らかのタスク(数を数える、絵を見る、ものを覚えるなどの心理的な作業)を行なっているときに、その時に活発に活動している部位を知ることができる.したがって、この技術を使えば、機能的な障害のある患者さんの脳障害を特定できるだけでなく、脳の部位と機能の関係を健常者を使った実験で明らかにできる道が開けてきた.
脳波は、脳の活動によって生じる電位(電気)を、頭の表面に貼り付けた電極から記録したものである.様々な心理的な負荷を与えた時の脳波の違いや、また特定の脳波が生じてくる場所を調べることもできる.
キーワード
① 大脳の機能分化 ② 神経心理学 ③ 脳機能計測 ④ 脳波 ⑤ fMRI
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
10
空間周波数と空間周波数チャンネル/形の知覚
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 空間周波数 ② 空間周波数チャンネル ③ 順応手法によるチャンネル同定 ④ 形の知覚
細目レベル
キーワード
① 空間周波数 ② 精神物理学的チャンネル ③ 順応 ④ 形の知覚
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
11
運動検出と運動知覚の仕組み
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 運動知覚の諸側面 ② 運動検出の仕組み ③ 運動検出器 ④ 運動順応
細目レベル
キーワード
① 運動検出 ② 運動知覚 ③ 運動検出器 ④ 運動順応
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
12
奥行き知覚と視差検出の仕組み
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 奥行知覚の手がかり ② 両眼視差 ③ 両眼視差検出 ④ 奥行知覚の手がかり間相互作用
細目レベル
キーワード
① 奥行知覚 ② 奥行手がかり ③ 両眼視差 ④ 両眼示唆検出 ⑤ 奥行手がかり間相互作用
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
13
知覚の体制化とゲシュタルト心理学/Marrの理論
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 知覚の体制化 ② ゲシュタルト心理学 ③ Marrの視覚理論
細目レベル
キーワード
① 知覚体制化 ② ゲシュタルト法則 ③ Marr ④ 制約条件
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
14
立体形状知覚
科目の中での位置付け
コマ主題細目
① 立体形状知覚 ② 不可能図形 ③ 2次元図形からの立体形状の復元
細目レベル
キーワード
① 立体形状 ② 立体形状知覚 ③ 不可能図形 ④ 二次元図形からの立体形状復元
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
15
【最終まとめ・復習】
科目の中での位置付け
コマ主題細目
細目レベル
キーワード
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
履修判定指標
評価方法
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
参考文献
実験・実習・教材費