区分 高度専門科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
SDGs力 科学コミュニケーション力 研究力
カリキュラム・ポリシーとの関係
教養 応用力 実践力
科目間連携 総合心理力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ

科目の目的
この科目は、発達心理学、臨床心理学、知覚・認知心理学、感情・性格心理学、精神疾患とその治療で学んだこころの働きとその支援方法について、加齢という観点から統合的に学習する科目である。まず、加齢とは何か、高齢者とは何かを理解した上で、加齢が身体・認知・感情に及ぼす影響を学ぶ。そして、加齢がこころの働きに及ぼす影響を脳の視点から理解する。これらの知識をもとに、高齢期に生じる身体・認知・感情の病気の理解と病気の予防・治療方法について学ぶ。さらに、現代社会を生きる高齢者が直面する問題と社会の中で担う役割を知り、高齢者のこころについての最新理論を理解することが目的である。
到達目標
①加齢によって変化する身体機能、認知機能、感情機能の特徴を理解し、計測・測定方法を説明できるようになること。
②人の脳の構造や活動についての知識を身につけ、その加齢的変化の特徴を理解していること。
③身体・認知・感情機能の低下によっておこる高齢者の病気について症状や特徴を理解していること。さらに、診断基準やスクリーニング方法を正しく理解し、予防や治療方法の具体例を説明できること。
④高齢者が直面する死についての心理プロセスを理解し、説明できること。
⑤高齢者が他世代のために行う行動を理解し、その個人差について説明できること。
⑥高齢者の幸福についての理論を理解し、高齢者の幸福の計測・方法を説明できること。

科目の概要
この科目は発達心理学、臨床心理学概論、知覚・認知心理学などの基盤専門科目を受講したあとに受講する高度専門科目である。これからますます加速していく超高齢化社会に向けて、加齢が心のあり様に及ぼす影響を学ぶ科目である。健康な加齢が高齢期の身体機能・認知機能・感情に及ぼす影響についての理解を深めることを目的とする。さらに、加齢がこころの働きに及ぼす影響を脳科学の視点から理解する。その上で、認知症やフレイルや抑うつなどの高齢期に問題となる病気に関する知識を習得することで、今後の支援において心理学が果たしていく役割についての考えを深めるようにする。特に、認知症の予防に関する最新知見を読み解く力を身につけることと、現代社会を生きる高齢者のこころを理解し、そのサポート・支援方法についての理解を深めることを目指していく。
科目のキーワード
高齢化社会、認知加齢、孤独、脳機能、フレイル、認知症、抑うつ、死の心理学、次世代性、サクセスフル・エイジング
授業の展開方法
この科目は、各回で文字教材を準備し、その文字教材を使用しながら講義を進める。講義内で用いるその他の参考書や論文等を予習や復習に使用する場合には、その都度、講義内でその旨をアナウンスする。主に各回の文字教材を、教員が読み上げることで講義を進める。必要に応じて、イラストや写真や研究の結果(図と表)を補助教材としてパワーポイントにまとめて使用する。担当教員は、これまで高齢者対象とした研究や実践を15年以上実施してきた。これらの研究や実践活動の経験に基づいて、第1回から第15回について話す。
オフィス・アワー
前期:月曜1限・4限
火曜1限・2限・3限
水曜1限~3限
木曜1限~4限
後期:月曜1限・2限
火曜1限・2限
木曜1限~昼
金曜1限・2限

科目コード RE5130
学年・期 3年・前期
科目名 高齢者の世界(生涯発達心理学Ⅲ)
単位数 2
授業形態 講義
必修・選択 選択
学習時間 【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目
展開科目
関連資格
担当教員名 野内類
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 高齢者の定義・現状 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
佐藤眞一 (編著) 心理老年学と臨床死生学 (2022年) ミネルヴァ書房 p.22-p.36.
西村純一 成人発達とエイジングの心理学 (2018年) ナカニシヤ出版 p.3-p.40.
コマ主題細目 ① 高齢者人口の動向 ② 加齢に及ぼす影響 ③ 加齢変化に対する3つの効果
細目レベル ① 高齢者人口の動向:現在、多くの先進諸国における高齢者の定義は、65歳以上となっている。この定義は、世界保健機関(World Health Organization:. WHO)の定義に基づいている。この定義は、1959年の国連の報告書「The Aging of Populations and Its Economic and Social Implications:人口高齢化とその経済的・社会的意義」において、65歳以上の人々を高齢者としたことがその由来である。日本の65歳以上人口の推移を見てみると、昭和25年には総人口の5%に満たなかったが、昭和45年に7%を超え、さらに、平成6年には14%を超えた。最新の高齢者白書の報告によると、令和4年10月1日現在、1億2,495万人となっている。高齢者の65歳以上人口は、3,624万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も29.0%となった。日本を含む先進諸国の多くは、総人口に占める高齢者の割合が20%以上を超えており、高齢社会を迎えている。
② 加齢に及ぼす要因:加齢に影響を及ぼす要因として、①標準年齢的要因、②標準歴史的要因、③非標準的要因の3つを考える必要がある。①標準年齢的要因とは、一定の年齢を迎えると直面する思春期や更年期が含まれている。この標準年齢的要因の影響のピークは、児童期にあり、高齢期にもピークがある。②標準歴史的要因とは、ある文化の中で多くの人々が同時に体験する経験や実験からなる。例えば、戦争など要因や新型コロナのよう広く広まった病気などが含まれる。標準歴史的要因の影響は、青年期に大きくなる。③非標準的要因とは、特定の個人にとって重要な出来事であるが、大多数の人々は経験しない出来事の影響のことである。例えば、両親との死別や事故や事件などである。このような非標準的要因は、人生の後半になるほど影響が大きくなると考えられている。
③ 加齢変化に対する3つの効果:加齢研究では、①年齢効果、②コホート効果、③測定時期効果の3つの効果の組み合わせによってデータを収集し、解釈する必要がある。①年齢効果は、生まれてからどれくらいの時間が経過したのかを反映する生物学的年齢、主観的な年齢を反映する心理学的年齢(例えば、若年者に人気のアイドルを応援する高齢者は、心理学的年齢は若いと判断される)、個人がそのくらい社会的役割を満たしたのかや社会的週間を身につけているかを反映する社会的年齢(例えば、就職をしているとか)の違いを反映している。②コホート効果は、特定の世代の経験の差異を指す。不況などの社会的な状況や経済政策などの施策が影響を与える。③測定時期効果は、データが収集された時期のおける社会的事件や環境による。例えば、新型コロナが流行している時のデータは、外出制限などの影響があると考える。
キーワード ① 高齢者人口 ② 標準的年齢要因 ③ 年齢効果 ④ コホート効果 ⑤ 測定時期効果
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、高齢者の人口の変動や加齢変化に関する効果について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

2 身体の加齢 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
谷口幸一・佐藤眞一(編著) エイジング心理学 (2007年) 大路書房 p.55-p.68.
大川一郎他(編著) エピソードでつかむ老年心理学 (2011年) ミネルヴァ書房 p.22-p.25.
西村純一 成人発達とエイジングの心理学 (2018年) ナカニシヤ出版 p.41-p.58.
コマ主題細目 ① 身体の外側の加齢変化 ② 身体の内側の加齢変化 ③ 身体の加齢変化を予防するために
細目レベル ① 加齢に伴い、身体の外側にもさまざまな変化が現れる。皮膚では、加齢とともに表皮や真皮の機能が低下し、つやの減少、乾燥、シミや皺の増加といった見た目の変化が生じる。これらは特に顔、首、手の甲などに顕著であり、表情筋の繰り返しの動きによる皮膚のたるみや固定化された皺も関係している。さらに、長年にわたる紫外線の影響による「光老化」も加わり、皮膚の厚みや色調にも変化が生じる。屋外での生活が長い人ほどその傾向が強く見られる。
また、体型の加齢変化も明確である。加齢により身長や各部位のサイズは変化し、男性は30~40代にピークを迎えた後、緩やかに減少し、女性は思春期後と高齢期に変化が現れやすい。特に高齢女性では、身長が縮み、胸囲やウエスト周囲が増加する傾向がある。これは加齢により姿勢が変化し、脂肪分布が変わることに起因する。こうした変化に対応するためには、高齢者の衣服や住環境にも配慮が求められる。

② 加齢により、血管は硬くなり弾力を失うことで動脈硬化が進みやすくなり、血圧の変動や循環器疾患のリスクが高まる。また、筋力は30歳ごろから徐々に低下し、特に下半身の筋力が大きく減少する傾向がある。これにより、身体を支えたりバランスを保ったりする力が弱まり、日常生活動作(ADL)にも影響が出てくる。加齢に伴って重心動揺が大きくなると、立っているときの安定性が損なわれ、転倒の危険性が増す。さらに、歩行速度や歩幅、歩行率も年齢とともに低下し、高齢者はすり足のような歩行になりやすい。転倒をきっかけに外出機会が減ると筋力もさらに低下し、社会的な孤立にもつながる。これらの悪循環を防ぐには、身体機能の変化を正しく理解し、早めに適切な運動や支援を取り入れることが重要である。
③ 加齢とともに低下する身体機能を改善させるためには、運動やリハビリをすることが必須である。運動は、有酸素運動と筋力増加訓練の2つにわけることがある。有酸素運動は、ウォーキングやジョギングやサイクリングなどが含まれる。筋力増加訓練は、筋力を増加するために器具を使ったものから、自身の体重を使ったトレーニングなど様々ある。運動をすることは、健康に良いことは知られているが、実際に運動習慣があるものは多くない。他の年代が比較すると、高齢期に定期的に運動しているものは多い。しかしながら、ウォーキングを中心とする有酸素運動が中心であり、持久力や下肢の筋力のみを鍛えている。今後は、筋力・持久力・バランス能力を効果的に向上させる運動プログラムを実践していく必要がある。
キーワード ① 身体機能の変化 ② 筋力 ③ 持久力 ④ バランス能力 ⑤ 運動・リハビリ方法
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、高齢者の身体機能の測定方法や加齢変化について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

3 視覚・聴覚・感覚の加齢 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
谷口幸一・佐藤眞一(編著) エイジング心理学 (2007年) 大路書房 p.69-p.86.
大川一郎他(編著) エピソードでつかむ老年心理学 (2011年) ミネルヴァ書房 p.26-p.41.
西村純一 成人発達とエイジングの心理学 (2018年) ナカニシヤ出版 p.59-p.76.
コマ主題細目 ① 視覚の加齢変化 ② 聴覚の加齢変化 ③ 味覚の加齢変化
細目レベル ① 視覚の加齢変化:ものがみえづらい、小さな文字が読みにくいなど年齢ともに視覚機能に関連する問題が増えてくる。近い距離での視力(近視力)や動いている物体を認識する能力(動体視力)など様々な視覚的能力は加齢の影響を受ける。加齢による視力の低下は、高齢者の日常生活に困難にする要因の一つである。例えば、奥行き知覚が低下することで、対象までの距離感の判断を間違えて、ものにつまづいたり、段差を踏み外しやすくなる。加齢に伴う視覚機能の低下は、生理的な変化と眼疾患が原因である。生理的な変化である水晶体の弾力性の劣化は、老眼となる。また、水晶体の白濁によって生じる眼疾患である白内障は、ものが二重に見えたり、まぶしく感じたりするなどの症状がでる。
② 聴覚の加齢変化:高齢者の多くは、聞き取りの困難さを感じる。例えば、混雑した環境での会話や高い周波数の音の検出が難しくなる。耳は、外側から外耳、中耳(鼓膜など)、内耳の3つに分けることができる。空気の振動である聴覚刺激は、外耳を通り、鼓膜を振動させて、内耳へと伝わっていく。加齢の影響は、内耳で顕著にみられる。加齢によって内耳内の神経細胞の減少することで、聴覚刺激の検出と同定が困難になる。加齢による老人性難聴は、感音性難聴と分類され、内耳、聴神経、脳の障害が原因である。特徴的な症状は、音を聞き取る聴力の低下、言葉を聞き分ける能力の低下である。すべての音の周波数において、男性は30歳から、女性は50歳から低下が認められる。
③ 味覚の加齢変化:視覚や聴覚の低下は、高齢者に広く認められる現象である。それ以外にも、味覚や嗅覚の加齢による変化もある。嗅覚は、日常生活において食品の腐敗、ガス漏れ、有害物質の検出などに役立つ機能である。また、味覚は、苦みを検出することで毒物を体内に入れないようにする働きや身体が必要とする塩分・糖分などを摂取する際のセンサーとして重要な働きを持っている。この味覚や嗅覚は、加齢によって感度が低下していく。においの有無を判別する能力は、60歳を境に低下していく。加齢による嗅覚の低下は、加齢性疾患で見られることが報告されている。例えば、何のにおいであるかを判別する嗅覚における同定能力は、アルツハイマー型認知症の初期段階で報告されている。
キーワード ① 視覚機能 ② 聴力 ③ 老人性難聴 ④ 味覚 ⑤ 耳の構造
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、高齢者の視覚機能の加齢変化と老人性難聴について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

4 認知と加齢 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
谷口幸一・佐藤眞一(編著) エイジング心理学 (2007年) 大路書房 p.105-p.120.
大川一郎他(編著) エピソードでつかむ老年心理学 (2011年) ミネルヴァ書房 p.47-p.88.
コマ主題細目 ① 認知の基本 ② 加齢による認知機能の変化と個人差 ③ 認知加齢の生活への影響
細目レベル ① 人間が環境から情報を受け取り、それを意味づけ、行動に結びつける一連の心理的過程を、「感覚」「知覚」「認知」という三つの段階に整理して概説する。感覚は物理的刺激の受容、知覚はその統合と意味づけ、認知は高次的な情報処理を担う過程であり、これらは互いに連続的かつ階層的に機能している。また、認知機能の構成要素として注意・記憶・実行機能・言語・視空間認知が挙げられ、それぞれが日常生活において果たす役割を具体例を用いて解説する。さらに、高齢期の認知機能低下が感覚器官の障害と密接に関連する可能性についても触れ、認知加齢の理解における基礎的枠組みを提示する。
② 加齢に伴う認知機能の変化を「流動性知能」と「結晶性知能」という理論的枠組みに基づいて分析する。前者は処理速度、作業記憶、注意などの柔軟な思考機能であり、加齢により低下しやすい。一方、後者は語彙や知識、判断力など経験に根ざした能力であり、加齢後も比較的維持される傾向にある。さらに、認知機能の加齢変化には個人差が顕著であり、その背景には教育歴、生活習慣、社会的交流、心理的要因といった多様な要素が関与していることが、実証研究により支持されている。これにより、加齢による認知機能の変化は一律の衰退ではなく、可塑的かつ多様な発達過程として理解すべきであることが示唆される。
③ 認知機能の低下が高齢者の日常生活に具体的にどのような影響を及ぼすかを、複数の先行研究と実例を通して検討する。運転の判断ミス、金銭管理や服薬の失敗、買い物や公共交通機関の利用困難、詐欺被害への脆弱性、ICT機器の操作困難といった問題は、いずれも処理速度、記憶、実行機能などの低下と密接に関係している。これらの困難は、自立性の低下や社会的孤立を引き起こす要因ともなりうるため、早期の気づきと周囲の理解、適切な社会的支援が求められる。認知加齢は個人の問題にとどまらず、持続可能な高齢社会の構築において重要な公共的課題であると位置づけられる。
キーワード ① 認知機能の分類 ② 加齢変化 ③ 感覚・知覚・認知 ④ 流動性知能 ⑤ 結晶性知能
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、高齢者の認知機能の加齢変化と認知機能の分類方法(様々な認知機能)について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

5 知恵と加齢 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
佐藤眞一 (編著) 心理老年学と臨床死生学 (2022年) ミネルヴァ書房 p.69-p.86.
西村純一 成人発達とエイジングの心理学 (2018年) ナカニシヤ出版 p.95-p.120.
コマ主題細目 ① 知能と知恵の違い ② 知恵の測定と育ち方 ③ 高齢者の知恵と社会的役割
細目レベル ① まず「頭がいいこと」と「知恵があること」の違いを考える。高齢者の認知を理解するとき、記憶力や処理速度の低下だけに注目すると、高齢期の知的な力を狭く捉えてしまう。知能は、情報を速く正確に処理する力であり、流動性知能と結晶性知能に分けて考えられる。流動性知能は加齢により低下しやすい一方、結晶性知能は経験や学習によって維持・蓄積されやすい。しかし、結晶性知能は知恵そのものではない。知恵とは、知識や経験を、相手の状況、感情、複数の価値観、不確実な将来を含めて使う力である。授業では、大学生の相談事例を通して、効率的な助言、共感的で多面的な助言、経験を押しつける助言を比較し、知能・経験・知恵の違いを具体的に理解する。
② 知恵をどのように捉え、育てることができるのかを学ぶ。心理学では、BaltesとStaudingerによるベルリン知恵パラダイムが知られており、知恵を人生の重要で不確実な問題に対する優れた判断力や助言力として考える。この枠組みでは、事実的知識、手続き的知識、文脈の相対性、価値観の多元性、不確実性への対応という5つの要素が重視される。授業では、高校を中退して働きたい16歳の少年への助言を考えることで、知恵ある助言とは何かを体験的に学ぶ。さらに、知恵は年齢だけで自然に身につくものではなく、経験を振り返ること、自分の経験を相対化すること、他者の立場から考えること、不確実性に耐えることによって育つことを理解する。
③ 知恵のある高齢者が社会の中でどのような役割を果たせるのかを考える。高齢者は支援される存在として見られがちだが、長い人生経験を通して、若い世代、家族、地域社会を支える存在にもなりうる。たとえば、進路や人間関係に悩む若者に対して、正解を押しつけず、長期的な視点から助言することができる。また、介護や相続など家族内の問題では、本人の希望、介護者の負担、経済的条件、安全な生活など、複数の価値の間に折り合いを探す力を発揮できる。地域社会では、防災、見守り、子育て支援などにおいて、長年の生活経験に基づく実践的な知恵が役立つ。こうした役割は、次世代を育て、社会に経験を残す生成継承性とも関係している。
キーワード ① 知恵 ② 流動性知能・結晶性知能 ③ ベルリン・パラダイム ④ ライフレビュー ⑤ 生成継承性
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、高齢者の知恵の定義と知恵の測定方法について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

6 孤立・孤独と加齢 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
孤立・孤独の定義 孤独・孤立の測定方法 高齢者の孤独・孤立
佐藤眞一 (編著) 心理老年学と臨床死生学 (2022年) ミネルヴァ書房 p.22-p.36.
コマ主題細目 ① 孤立・孤独の定義と社会的背景 ② 高齢期における孤立・孤独の主なリスク要因 ③ 孤独死とその予防に向けた多層的支援
細目レベル ① 高齢者の孤立と孤独は、現代日本の高齢社会における重要課題である。2024年施行の孤独・孤立対策推進法では、「誰ひとり取り残さない社会」の実現が掲げられ、国や自治体の支援体制の強化が進められている。孤立とは社会的接触が極端に少ない客観的な状態、孤独とは主観的に「ひとりだ」と感じる状態を指す。両者は別物だが、相互に影響し合いながら悪循環を形成することがある。高齢期には、退職や配偶者の死別、身体の衰えなどを契機に社会的つながりを失いやすく、特に都市部では近隣関係も希薄化し、孤立・孤独のリスクが高まっている。
② 高齢者が孤立・孤独に陥る要因は多岐にわたる。代表的なのは、一人暮らしや週に1回未満の対人接触といった「接触頻度の低下」である(Cornwell & Waite, 2009)。また、退職後に職場での人間関係が失われることも大きい。配偶者の死別による心理的喪失や、自尊感情の低下、「自分は必要とされていない」という意識も孤独感の温床となる(Stroebe et al., 2007; Peplau & Perlman, 1982)。さらに、身体機能や認知機能の低下は外出を困難にし、地域活動からの自然な離脱を生む。都市化の進行により、隣人との交流が生まれにくいことも、孤立と孤独の両方を促進する重要な社会的背景である。
③ 孤立・孤独が長期化した結果として、「孤独死」が起こることがある。東京都では、2021年度に一人暮らしの高齢者の自宅死亡が4000人を超え、その多くが死後しばらく経ってから発見された(東京都監察医務院, 2022)。背景には、日常的な人間関係の喪失や、支援を求めることへの遠慮、身体的衰えによる行動範囲の制限がある。予防には、個人が自己効力感を維持し、地域が「ゆるやかなつながり」を提供し、制度がICTや訪問支援で早期に関与するという三層的アプローチが有効である。高齢者が「支援されている」と感じず、自然な形で関係性の中に組み込まれる仕組みの整備が、孤独死予防の鍵となる。
キーワード ① 孤立 ② 孤独 ③ ソーシャルサポート ④ 孤独・孤立対策推進法 ⑤ 孤立死
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、孤独・孤立の概念の違いや孤独・孤立の測定方法について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

7 生きたい欲求と加齢 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
佐藤眞一 (編著) 心理老年学と臨床死生学 (2022年) ミネルヴァ書房 p.55-p.68.
西村純一 成人発達とエイジングの心理学 (2018年) ナカニシヤ出版 p.213-p.229.
コマ主題細目 ① 高齢期の生きたい欲求とその心理的基盤――QOLとVOLの理論的導入 ② 主観的余命(SLE)とVOLの関係性――未来の長さと意味づけの交差点 ③ VOLを支える・損なう要因と社会的意義――支援と社会構造の再考
細目レベル ① 、高齢期における「生きたい」という欲求の存在とその背景を理論的に整理する。加齢に伴う身体的・認知的機能の低下や孤立・孤独感の増大にもかかわらず、多くの高齢者が生きる意欲を保ち続ける現実に注目し、心理学的にこの欲求をどう理解するかを探る。特にQOL(生活の快適さ)とVOL(生命の価値づけ)という2つの概念を導入し、QOLが客観的な生活環境の質を示すのに対して、VOLは主観的な生きがい・意味づけに焦点を当てる。具体的事例を交えて、QOLとVOLが必ずしも一致しないこと、支援においては両者を併せて捉える必要があることを明らかにする。
② 「あと何年生きたい・生きられると思うか」という主観的余命(SLE)と、「その時間をどう生きたいか」に関わるVOL(生命の価値づけ)の違いと相互関係に焦点を当てる。SLEは未来の“長さ”に関する見積もりであるのに対し、VOLは時間の“質”や意味づけを反映する概念である。心理的・社会的支援の現場では、SLEの変更は難しい一方で、VOLは介入によって高めることが可能であるため、実践上はVOLに焦点を当てることがより重要である。具体的事例やCarstensenの社会情緒的選択理論を通して、未来が短く感じられるからこそ「今」に価値を見出すという心理の動きが、VOLの高さと関係していることを示す。
③ VOLがどのような条件で高まるか、あるいは低下するかを多面的に検討する。まず身体的制限や孤立、抑うつ、自己効力感の喪失などがVOLを低下させる要因として取り上げられる。次に、意味づけ、貢献感、情緒的関係、スピリチュアリティといった心理的・社会的資源がVOLを高める要因として紹介される。さらに、VOLの高さが高齢者の心理的安定、健康行動、社会的自立に与える影響を検討し、それが医療・介護コストの削減や地域の活性化にもつながることを論じる。支援者や地域社会は、QOLだけでなくVOLの視点を取り入れた関わりが求められる。
キーワード ① 生きたい欲求 ② Valuation of Life (VOL) ③ 自己効力感 ④ 自己決定感 ⑤ 社会情緒的選択理論
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、高齢者の生きたい欲求の計測方法と生きたい欲求の個人差について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

8 脳から見た加齢の理解 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
利島保(編) 脳神経心理学 (2006年) 朝倉書店 p.20-45. p.46-p.70.
コマ主題細目 ① 脳から見た高齢者理解 ② 感覚の加齢と脳の働き ③ 歩行・バランス・転倒と脳・身体・環境の関係
細目レベル ① 高齢者の生活上の変化は、脳だけ、身体だけ、環境だけで説明できるものではない。たとえば、段差につまずく背景には、足腰の筋力低下だけでなく、段差を見つける視覚、足の位置を感じる身体感覚、危険を判断する前頭葉の働き、歩く環境の明るさなどが関係する。本主題では、脳を難しい専門知識としてではなく、高齢者の生活を理解するための手がかりとして位置づける。高齢者の困りごとを「努力不足」や「性格の問題」と捉えず、脳・身体・環境の関係から多面的に理解する視点を身につける。
② 高齢期には、視覚・聴覚・味覚に変化が生じやすい。しかし、見えにくさ、聞こえにくさ、食事のおいしさの低下は、目・耳・舌だけの問題ではない。目から入った情報は後頭葉で処理され、耳から入った音は側頭葉で言葉として理解される。また、味覚は舌だけでなく、におい、記憶、気分、食事環境とも関係する。本主題では、視覚・聴覚・味覚を脳の情報処理と結びつけて理解する。感覚の変化が、転倒、会話のしづらさ、食欲低下、社会参加の減少にどのようにつながるかを具体例から学ぶ。
③ 歩行や転倒は、単なる足腰の問題ではない。歩くためには、段差を見る後頭葉、足の位置を把握する頭頂葉、危険を判断する前頭葉、バランスを調整する小脳、身体を動かす運動野が連携する必要がある。さらに、暗い廊下、段差の多い場所、急かされる状況など、環境も転倒リスクに影響する。本主題では、歩行・バランス・転倒を脳・身体・環境の関係から理解する。あわせて、照明、手すり、段差の解消、ゆっくりした声かけなど、脳が働きやすい環境調整と補償の考え方を学ぶ。
キーワード ① 前頭葉 ② 頭頂葉 ③ 側頭葉 ④ 後頭葉 ⑤ 小脳
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、脳の解剖学的な部位の名称と前頭葉・側頭葉の役割について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

9 脳からみた加齢の認知・感情の変化の理解 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
利島保(編) 脳神経心理学 (2006年) 朝倉書店 p.114-138 p.139-p.152, p.153-p.172.
甘利俊一(監修) 精神の脳科学 (2008年) 東京大学出版会 p.125-156
コマ主題細目 ① 加齢が脳に及ぼす影響 ② 加齢が海馬に及ぼす影響 ③ 加齢が扁桃体に及ぼす影響
細目レベル ① 加齢が脳に及ぼす影響 加齢は、脳活動や脳の形態にどのような影響をおよぼすのであろうか。脳の灰白質は、脳の部位に関係なく誕生から青年期にかけて増加していく傾向にある。青年期にかけての灰白質の体積の増加は、青年期の認知機能や感情制御機能の成長と関係している。20代から30代をピークに脳の灰白質の体積は、緩やかに減少していく。特に、前頭葉と側頭葉は、他の部位と比べて脳体積の減少が著しいことが知られている。この灰白質の体積の減少が、脳の萎縮である。脳の萎縮は、個人差はあるが正常な加齢現象である。脳の重さは、成人で1300~1400グラム程度あるが、高齢期と青年期を比較すると脳の重さは、5~7%程度軽くなる。一方で、側頭葉の著しい萎縮は、認知症と関連している。
② 加齢が海馬に及ぼす影響:海馬は、側頭葉の内側部にある能部位であり、記憶活動に重要な枠割がある。例えば、新しい情報を覚える際や思い出す際に海馬の脳活動が高まる。また、海馬を損傷している患者は、記憶成績が著しく低下することが分かっている。例えば、海馬を切除した患者(H.M.症例)は、一般的知能の低下はないが、新しい情報を覚えることができなくなることが報告されている。加齢によって記憶力が低下していく。この加齢による記憶力の低下は、加齢による海馬の萎縮や海馬の脳活動の低下が原因である。海馬の体積は、発達とともに増加していき、20-30代に体積のピークを迎える。その後、加齢とともに徐々に体積が低下していく。この加齢とともに低下していく海馬の体積と記憶検査の成績に正の相関が認められる。
③ 加齢が扁桃体に及ぼす影響:感情に関する処理に重要な役割を果たす脳部位は、扁桃体である。扁桃体は、側頭葉の内側部の海馬の前方に位置している。扁桃体は、感情の中でもネガティブな感情処理に関与している。例えば、不快な情報を見た際には、扁桃体の活動が高まる。また、抑うつ患者は、健常者と比較するとネガティブな刺激を見ている際に、扁桃体の脳活動が高まることが報告されている。つまり、抑うつ患者は、ネガティブな情報に対して、健常者よりも過敏に反応している状態にある。加齢は、扁桃体の体積や扁桃体の脳活動に影響を及ぼす。扁桃体の体積は、他の脳部位と同様に加齢とともに低下していく。さらに、若年者と比較すると高齢者はネガティブな情報を見ている際の扁桃体の活動が低下すること報告されている。
キーワード ① 脳の萎縮 ② 側頭葉 ③ 海馬 ④ H.M.症例 ⑤ 扁桃体
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、高齢者の脳の加齢的変化と海馬と扁桃体における加齢的変化について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

10 加齢と身体の病気(フレイル) 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
荒井秀典(監修) フレイルハンドブック2022年版 (2022年) ライフ・サイエンス
コマ主題細目 ① フレイルの定義 ② フレイルの診断 ③ フレイルの予防と治療
細目レベル ① フレイルの定義:フレイルは、虚弱や老衰を意味する「Frailty」が語源となっている。フレイルは、「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」とされており、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味する。つまり、フレイルとは、わかりやすく言えば「加齢により心身が老い衰えて日常生活が困難な状態」で、要介護の一歩手前の状態にある。このフレイル状態にある高齢者を早期発見し、対策を十分に行えば、元の健常な状態に戻すことが可能である。日本国内でフレイル状態にある高齢者は、約10%前後であり、諸外国と比較すると低い水準である。
② フレイルの診断:フレイルは、5つの基準から評価し、3項目以上該当するとフレイルと判断される。具体的には、①体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少、②疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる、③歩行速度の低下、④握力の低下、⑤身体活動量の低下の観点から高齢者を見ていくことになる。この基準から判断できるように、フレイルは、体重減少や筋力の低下などの身体的な変化だけでなく、気力の低下などの心理的な変化も含まれている。5つのフレイルの特徴は、お互いに関連し、フレイルサイクルという悪循環を形成し(例えば、体重が低下し、筋肉量が低下することで歩行速度が落ちるなど)、高齢者の健康状態を悪化させていく。フレイル状態にあると判断された高齢者は、社会的孤立や転倒のリスクも高まることから早期に発見することが重要である。
③ フレイルの予防と治療:フレイル予防では、低栄養を防ぐこと、口腔機能を健康に保つこと、適度な運動を行うこと、社会参加を促進することが重要となる。高齢者は、食事量が減るために相対的に栄養状態が若年者よりも悪くなる。特に、筋力の維持・増加に重要なたんぱく質の摂取量が特に少ないため、栄養補助食品を使いながら、積極的なたんぱく質摂取を心がける必要がある。食事に必要な、噛む力や飲み込む力などの口腔機能も加齢とともに衰えていくことから、口腔機能を維持・向上する試みも重要となる。運動を通じて筋力や体力の増加を目指すことと社会参加を促進することで社会とのつながりを持つことは、フレイル対策に限らずに、認知症予防にもつながる。
キーワード ① フレイル ② 虚弱・老衰 ③ フレイルの診断基準 ④ 低栄養予防 ⑤ 口腔機能
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。フレイルの定義についてよく復習し、フレイルの診断基準について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく

11 加齢と認知の病気(認知症) 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
谷口幸一・佐藤眞一(編著) エイジング心理学 (2007年) 大路書房 p.177-p.192.
大川一郎他(編著) エピソードでつかむ老年心理学 (2011年) ミネルヴァ書房 p.211-p.244.
辻省次(総編集) 認知症:神経心理学的アプローチ (2012年) 中山書房 p.20-p.147, p.352-377.
コマ主題細目 ① 認知症の定義・症状・種類 ② BPSDと心理的対応・非薬物療法 ③ 認知症を取り巻く法制度・倫理・共生社会
細目レベル ① 認知症は、単なる「記憶が悪くなる病気」ではなく、脳の特定部位が損傷を受けることで様々な行動・心理的変化が起こる複合的な疾患である。アルツハイマー型が最も一般的だが、他にも血管性、レビー小体型、前頭側頭型など、発症部位と進行パターンの異なるタイプがある。これらの違いを理解することで、認知症に対する表面的なイメージを超えた深い理解が可能となり、支援や関わり方に大きな影響を及ぼす。心理学を学ぶ者にとっては、脳の変化と行動の関係性を知ることが、当事者理解と支援の第一歩となる。
② BPSDは認知症の中核症状以上に支援現場での困難を引き起こすが、その多くは脳の障害だけでなく、環境や人間関係によって変動する。徘徊や妄想、興奮などの行動も、意味のある表現として読み取る視点が求められる。非薬物療法はこうした心理的・社会的要因に働きかけ、安心や自尊心を回復させる手段として効果的である。認知症ケアは「正しさ」ではなく「やさしさ」に基づく姿勢が中心であり、大学生にとっては共感力と柔軟な視点を育む学びの場となる。
③ 認知症は個人だけの問題ではなく、家庭や地域、制度、社会全体がかかわる重要な課題である。成年後見制度などの法的支援や、スティグマの克服といった倫理的配慮が求められる中で、共生社会の実現には多様な連携が不可欠である。大学生は、高齢者との日常的な関わりやボランティア活動を通じて、認知症に対する理解を深め、社会の空気を変える一員となれる。心理学的知見をもとに、認知症を「ともに生きる」存在として受け入れることが、学問と実践をつなぐ意義ある行動となる。
キーワード ① 認知症 ② アルツハイマー病 ③ 中核症状とBPSD ④ 矯正社会と法制度 ⑤ 非薬物療法
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。認知症の診断基準を理解し、認知症のスクリーニング検査の実施方法について理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

12 加齢と感情の病気(抑うつ) 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
谷口幸一・佐藤眞一(編著) エイジング心理学 (2007年) 大路書房 p.177-p.192.
コマ主題細目 ① 高齢者のうつ病の理解 ② 高齢者のうつ病の症状と評価 ③ 高齢者のうつ病の支援と予防
細目レベル ① 高齢者のうつは、若い世代とは違い、悲しみを言葉で表現するよりも、身体の不調や無気力というかたちで現れやすい。その背景には、配偶者の死や退職、病気、体の衰えといった喪失体験がある。さらに、孤立や経済的不安、フレイル(虚弱)などが心身に影響を与え、うつの引き金となる。中には、うつが認知症のように見える「うつ病性仮性認知症」のケースもあり、早期に気づくためには、高齢者特有の状況や心理をよく理解することが欠かせない。
② 高齢者のうつは、「眠れない」「だるい」といった体の不調で始まることが多く、うつとは気づかれにくい。さらに、「何も覚えられない」と訴えることで、認知症と間違われることもある。こうした仮面うつ病やうつ病性仮性認知症は、本人の表現が間接的なため、周囲の観察がとても重要である。評価にはGDSなどの質問紙や、認知機能をみる検査(MMSEやMoCA)を組み合わせて使う。また、薬の副作用や他の病気との区別も忘れてはならない。
③ 高齢者のうつの治療には、抗うつ薬(SSRIなど)と、心理療法(認知行動療法・回想法など)の両方が使われる。近年は、医療だけでなく、地域の活動や人とのつながりを「処方」する社会的処方の考え方も広まっている。囲碁サロンや趣味の集まりに参加することで、心の元気を取り戻す例も多い。支援には医師や看護師、ケアマネジャー、地域包括支援センターなどの連携が欠かせず、孤立を防ぎ、「役に立っている」という実感を育てることが何よりの予防となる。
キーワード ① 仮面うつ病 ② うつ病性仮性認知症 ③ GDS ④ 身体症状 ⑤ 回想法
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。抑うつの診断基準や症状の特徴を理解しておく、特に、高齢者の抑うつの特徴と若年者の抑うつの特徴の違いについて理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

13 死の心理学 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
佐藤眞一 (編著) 心理老年学と臨床死生学 (2022年) ミネルヴァ書房 p.201-p.217.
コマ主題細目 ① 死とは ② 死を受け入れるプロセス ③ 死別のプロセス
細目レベル ① 死とは:生物学的な死とは、有機体としての統合的機能が永続的に失われることである。日本における死の判定は、医師による心肺拍動停止、呼吸停止、脳機能の停止の3つの基準をもって判定する。生物学的な死は、だれにでも等しく訪れるものである。また、しかしながら、死に対する考えや準備状態は、人によって異なる。この死に対する心理的成長や態度を研究する学問が、死生学である。具体的には、1)死に直面した人はどのような感情になるのか、死をどのように受け入れるのか、2)大切な人との別れをどのように感じ、どのように考えるのかが死生学の大きな研究テーマである。さらに、死生観の違いによって今後どのように生きていくべきか、さらにはどのように死を迎えるが大きく変わってくる。
② 死を受け入れるプロセス:自分の死が迫ってきた際に、人はどのような心理的変化を経験するのであろうか。このように死に行くプロセスは、病にかかり治癒の見込みがないことが分かった終末期の患者を対象に研究が進められた。患者たちのインタビューなどを通して、死の受容の5段階モデル(否認・怒り・取り引き・抑うつ・受容)が提案された。最初の段階は、自分が死ぬのが嘘ではないか、何かのまちかいでないかと「否認」がある。そして、なぜ自分が死ななければならないのかという「怒り」のプロセスを経て、自分が死なないように「取り引き」を行う段階へと移行していく。そして、気分が落ち込み、希望がなくなり、無力さを感じ何もできなくなる「抑うつ」の段階を経て、うとうととまどろむことが多くなり、最終的に死を受け入れる「受容」に至る。
③ 死別のプロセス:高齢期は、家族や配偶者の死を経験する。近親者との死別は、人が人生の中で直面するもっとも精神的ダメージが大きい出来事の一つである。このように大切な人を失って経験する一連の心理過程のことを悲嘆(ひたん)と呼ぶ。悲嘆には、睡眠不足などの身体反応、悲しみや無気力などの情緒反応などがある。悲嘆の心理過程は、現実逃避をする「無感覚」、故人のことを何度も思い出す「思慕と探索」、故人を取り戻せないことを理解し、激しい悲しみを感じる「混乱と絶望」を経て、立ち直っていく「再建」の4段階があると仮定されている。人が故人の喪失を乗り越えるためには、故人の死を十分に悲しみ、故人の死を受け入れて、最終的に自己と向き合う悲嘆の仕事を十分にやりきることが重要となる。
キーワード ① 日本における死の判定 ② 死生学 ③ 死の受容の5段階 ④ 悲嘆 ⑤ 死別
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。死の診断基準、死の受容の心理プロセス、死別の心理プロセスについて理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

14 高齢者産業 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
斉藤 徹 (2019). 超高齢社会の「困った」を減らす課題解決ビジネスの作り方
コマ主題細目 ① 老いにともなう変化と社会の対応 ② 「支えられる側」から「支える側」へ ③ 老いと共に生きる社会をめざして
細目レベル ① 本パートでは、加齢によって生じる身体的・認知的・感情的な変化に対し、社会がどのような支援策や商品を開発してきたかを取り上げる。具体的には、補聴器や視覚支援デバイス、歩行補助ロボット、認知症予防アプリ、見守りセンサー、セラピーロボットなど、実在するテクノロジーやサービスが紹介されている。さらに、これらの産業が単なる「高齢者向けの製品」ではなく、「高齢者の自立と安心を支える道具」として機能している点が強調される。また、高齢者が経験するうつや孤独感といった心理的問題に対して、どのように感情的な支援や社会的つながりが形成されているのかも明らかにされる。加齢の影響を補う産業の役割を理解する導入編である。
② 本パートでは、高齢者を「支援される存在」としてではなく、「社会に貢献する存在=生産者」として捉え直す視点を中心に展開する。高齢者による再就労や起業、地域活動やボランティア参加が、本人の幸福感や健康感を高めるとともに、社会的課題の解決に寄与している実例が紹介される。さらに、年齢による偏見や搾取の危険性に触れつつ、倫理的な産業設計やマーケティングが重要であるというエイジズムの観点も含まれている。高齢者の「役割」や「価値」に光を当て、自己効力感や社会的意義と結びつけていくこの章では、個人と社会の両面における「高齢者の可能性」が具体的に描かれている。
③ 最終パートでは、これまでの内容を統合し、「老いをどう支えるか」から「老いをどう活かすか」への転換を提案する。高齢者産業は単なる経済活動ではなく、社会全体の価値観や共生のあり方を映し出す鏡であるとされる。技術や制度だけでなく、高齢者の尊厳・選択・参加を尊重する倫理的姿勢が求められている。サクセスフル・エイジングやウェルビーイングの観点から、加齢をネガティブに捉えるのではなく、「よりよく生きる」ための社会づくりを目指す展望が語られる。本パートは、次回の講義「高齢者の幸福」への導入として、これまでの学びをまとめあげる位置づけにある。
キーワード ① 高齢者産業 ② フレイル ③ 認知症テクノロジー ④ エイジズム ⑤ サクセスフル・エイジング
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。特に、高齢者の次世代性の定義と次世代性を規定する要因ついて理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

15 高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング) 科目の中での位置付け この科目は、加齢によって変化するこころの働きを身体・認知・感情の視点から統合的に理解することを目的とする。また、最新の脳科学の知見から、加齢がこころの働きの神経基盤を整理していく。さらに、高齢者に多い身体・認知・感情の病気についての診断基準や症状や予防・治療方法についての正しい知識を身につける。最終的に、現代社会に生きる高齢者が直面する問題や課題についての理解を深め、高齢者の幸福について考えていく。第1回の講義では、高齢者の定義や日本の高齢者人口や超高齢者社会について理解を深める。第2・3回の講義では、加齢によって変化する身体機能について学ぶ。第4・5回の講義では、加齢によって変化する認知機能を学ぶ。第6・7回の講義では、感情について扱い、特に孤独感や生きたいという欲求が加齢によってどのように変化するのかを学ぶ。第8・9回の講義では、こころの働きを支える脳の構造や機能について学び、脳科学の視点から加齢によって変化する身体・認知・感情を理解していく。第10・11・12回の講義では、高齢者に多い病気であるフレイル、認知症、抑うつについて診断基準や症状と治療・予防方法について学ぶ。第13・14・回の講義では、現代社会に生きる高齢者の課題や使命について学ぶ。第15回目の講義では、高齢者の幸福(サクセスフル・エイジング)に関する最新理論について扱う。
谷口幸一・佐藤眞一(編著) エイジング心理学 (2007年) 大路書房 p.37-p.54.
大川一郎他(編著) エピソードでつかむ老年心理学 (2011年) ミネルヴァ書房 p.167-p.210.
コマ主題細目 ① 高齢者の幸福とは何か――心理学的視点からの出発 ② 幸福を支える内と外の力――心理的・社会的資源 ③ 文化的文脈と未来志向――老いをめぐる新しい理解
細目レベル ① 本パートでは、「高齢者の幸福」を理解するための理論的枠組みとして、心理学における主観的幸福感(Subjective Well-Being)とその測定法を紹介し、加齢とともに変化する幸福感の特徴について明らかにする。また、Rowe & Kahn(1997)による「サクセスフル・エイジング」理論と、Baltesらによる選択・最適化・補償(SOC)モデルを通して、老いが単なる衰退ではなく、適応と成長のプロセスであることを論じる。幸福とは客観的条件に依存しすぎるものではなく、意味づけと適応の力によって支えられる心理的状態であるという視点が強調される。
② このパートでは、老年期の幸福感を支える内的資源と外的環境に焦点を当てる。Banduraの自己効力感、Wagnildらのレジリエンス、Ryffの自己受容といった心理的資質は、喪失や変化に直面しやすい高齢者の精神的安定と満足感に貢献する。さらに、AntonucciのコンボイモデルやGlassらの研究をもとに、つながりと社会的役割がいかに幸福感や健康寿命を延ばすかを論じる。幸福は「個人の心の問題」ではなく、社会的・制度的支援と環境整備に支えられるものであることを明らかにする。
③ 最終パートでは、高齢者の幸福が文化的価値観と深く結びついていることを示す。日本においては、「感謝」「役立つこと」「静けさ」といった価値が幸福に結びつく傾向が強く、これに無常観や終活文化も影響している。また、サクセスフル・エイジングの考え方は、若年者にも応用できるライフスパン発達的視点を含んでいる。社会全体の制度設計、世代間交流、個人の生き方の再構築を通じて、誰もが「よく老いる」社会を目指す視点を養うことが本章の主眼である。
キーワード ① 主観的幸福感 ② サクセスフルエイジング ③ レジリエンス ④ 社会的役割 ⑤ 文化的幸福観
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:今回のコマシラバスの細目レベルを読み直す。また、教員が準備した文字教材等に目を通し、今回のキーワードを再確認する。高齢者の幸福の測定方法についてよく復習をしておく。サクセスフル・エイジングについて理解を深めておく。
予習:次回のコマシラバスの細目レベルを事前に読んでくる。次回のキーワードをインターネットで検索する。また、心理学辞典等を用いてコマシラバスに出てくる用語やキーワードの確認をしておく。

履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
加齢によって変化する身体機能 加齢によって変化していく身体機能と感覚機能の基礎的な知識について正しく理解し、説明することができること。身体機能に関しては、筋力、持久力、バランス能力を計測する方法と加齢による変化について理解していること。さらに、高齢期の身体機能を維持・向上させる方法の具体的な例について説明できること。加齢によって変化する視覚機能の生理的要因や疾患を理解していること。さらに、老人性難聴について説明できること。味覚の加齢的変化の特徴について説明できること。 筋力、持久力、バランス能力、運動方法、視覚機能、老人性難聴、味覚 15 2,3
加齢によって変化する認知機能 こころの働きの一つである認知機能について理解し、認知機能を正しく下位分類できること。認知機能を計測する方法の特徴について理解していること。特にMMSEをはじめとする認知症のスクリーニング検査について正式な実施方法を理解し、検査の特徴を説明できること。加齢によって変化する知能の側面について理解していること。知恵の計測方法の特徴を理解し、各計測方法について説明できること。また、知恵の加齢的変化を説明できること。 認知機能の分類、MMSE、流動性知能、結晶性知能、知恵、ベルリンパラダイム 10 4,5
加齢によって変化する感情機能 高齢期に顕著となってくる孤立と孤独の違いについて正しく理解し、説明できるようになること。また、孤立と孤独の計測方法について正しく理解し、特徴について説明できること。さらに、孤立・孤独が引き起こす高齢者の孤独死について説明できること。高齢者の生きる・生きたいという欲求について具体例を理解していること。高齢者の生きたい欲求についての計測方法について理解していること。さらに、高齢者の生きたい欲求に関連する変数・個人差を説明できること。 孤立、孤独、孤独死、UCLA孤独感尺度、生きたい欲求、Valuation of Life (VOL) 10 6,7
加齢と脳 人の意図的行動や無意識的活動のすべてに関連している脳について、構造的な分類方法に説明できること。特に、大脳と間脳の下位分類について正しく理解していること。大脳については、灰白質と白質の違いについて説明できること。さらに、大脳については、解剖学的な分類と機能的な分類(ブロードマン分類)の特徴について理解していること。加齢によって変化する脳構造・脳活動について理解していること。特に、海馬、扁桃体の脳活動と脳構造の加齢的変化について説明できること。 大脳、白質、灰白質、機能局在、ブロードマン、側頭葉、前頭葉、扁桃体、海馬、H.M症例 15 8,9
高齢者に多い病気 加齢によって身体・認知・感情面の機能は、変化していく。高齢期の身体機能に関連する病気について、特徴を説明でき、診断基準について理解し、身体機能に関する病気の予防・利用方法を説明できること。高齢期の認知機能の低下に伴う病気について、診断基準について説明でき、その病気の特徴を正しく理解していこと。高齢期の認知機能を維持・改善させる非薬物的療法について説明できること。高齢期の感情面の変化を理解し、高齢期に特有の感情の病気の特徴や診断基準を説明できること。 フレイル、フレイルの診断基準、口腔機能、認知症、アルツハイマー病、脳血管障害、非薬物療法、DSM-5、アパシー、うつ病性仮性認知症 20 10,11,12
高齢者が直面する課題 加齢とともに親族・知人との死別を経験し、本人も生物学的死に近づいていく。高齢期に直面する死の問題について、死の判定についての基準を説明できること。個人の死のその受け入れプロセスを理解し、説明できること。また、死別についての心理学的プロセスについて説明できること。死生学について、その学問的特徴を理解していること。高齢者向けのビジネスの特徴を理解し、それぞれの利点や問題について説明できること。 日本における死の判定、死生学、死の受容の5段階、悲嘆、高齢者向けのビジネス 20 1, 13,14
高齢者の幸福 高齢者は、若年者と比べて身体・認知・感情機能の低下を経験する。私たちが、年を重ねていくことは、幸せなのであろうか?加齢についての諸理論の特徴について、理解していること。さらに、高齢期の幸せを計測する方法について理解し、説明できること。さらに、高齢期の幸せを構成するwell-beingの各側面の特徴を理解し、加齢変化について説明できること。また、世界的な高齢者人口の変動について理解し、数値を正しく読み込み、特徴を説明できること。 サクセスフル・エイジング、PCGモラールスケール、各種well-being,
高齢者人口
10 6,7,15
評価方法 期末試験(100%)で評価する。
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書
参考文献
実験・実習・教材費