| 回 | 主題 | コマシラバス項目 | 内容 | 教材・教具 |
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1
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行動療法から認知行動療法へ:意味の異なる「認知行動療法」
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第1回は、行動療法から認知行動療法が誕生するまでのいくつかの「流れ」について紹介する。
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松岡紘史 2020 認知行動療法の発展過程における認知行動変容法(日本認知・行動療法学会 編 「認知行動療法事典」)丸善出版 pp.268-269. Lazarus, A.A.著 高石 昇 監訳 1999 マルチモード・アプローチ 二瓶社 ドナルド・マイケンバウム 著 根建金男 監訳 1992 認知行動療法:心理療法の新しい展開 同朋舎出版
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コマ主題細目
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① 認知に行動理論を適用する ② 認知にも行動にも働きかける ③ 認知的技法と行動的技法を組み合わせる
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細目レベル
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① 認知行動療法(Cognitve Behavior Therapy)という用語は、その誕生の頃、一つの意味で使用されていたわけではなく、むしろ使用する人によって微妙に意味が異なっていたようである。その一つの典型は、主流だった行動理論を、にわかに注目を集めるようになった「認知」のプロセスに応用する、いわば「認知的行動療法」を展開することであった。例えば、Hommeは、思考(言語行動)という内潜的(カバート)な出来事に対して何らかの強化を随伴させる(オペラント)ことで治療を行う、カベラント・コントロール法を提唱した。また、Cautelaらは、行動に対してイメージによる刺激を随伴させる内潜条件付け技法を検討している。行動理論と認知プロセスを融合しようとした、先人達の努力を概観する。
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② 介入のターゲットを行動だけに絞ることは、人間を理解したアプローチとは言えない、より介入の対象や変化の領域を広く理解すべきである、そうした主張に基づき、BASIC.I.D.と呼ばれる多様な側面へのアプローチを志したのが、アドバンスト心理療法I(行動療法)で紹介されたLazarus, A.A.のマルチモーダル行動療法である。また、同様の発想でオリジナルの心理療法を提唱したと後になって主張したEllis, A.も、横光先生の授業で紹介された。この他にも、人を認知・生理・行動の多様なシステムを持つ存在であると仮定し、それぞれについてアセスメントし、個人差に誂えた治療を提供しようとした、Langの3システムズセラピーも、同様の範疇に入るといえる。「行動だけではない」という視野の広さを強調するために「認知行動療法」という用語が使用された流れも、一方である事を紹介する。
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③ ①は行動理論の認知プロセスへの適用であった。②は「行動だけではなく認知(あるいはそれ以外)への視野の広がり」を強調していた。もうひとつの流れは、臨床心理学概論でも紹介したように、認知的技法と行動的技法を組み合わせる、という意味での「認知行動療法」であり、この見方が現代の認知行動療法の基本軸となっている。何度も紹介しているように、「パッケージ療法」としての認知行動療法であり、その旗手はMeichenbaum, D.H.である。Meichenbaum自身は、Cognitive Behavioral Modification(認知行動変容)という用語を用いたが、彼が提唱した方法は前の二つの流れも包含し、認知行動療法の大きな流れを形作った。その功罪について、復習も兼ねて概説する。
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キーワード
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① カベラント・コントロール ② 内潜条件付け ③ マルチモダール行動療法 ④ 3システムズセラピー ⑤ パッケージ療法
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTにるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は、臨床心理学概論でも紹介したEllisについて、復習と、その発展の話をする。臨床心理学概論でどんな話があったか、思い出してみてほしい。
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2
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Ellisの論理療法
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第2回、第3回は、認知療法を創始した二人の偉人について紹介する。第2回は、アルバート・エリスと彼の創始した論理療法について紹介する。
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アルバート・エリス(著) 野口京子(訳) 1999 理性感情行動療法 金子書房
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コマ主題細目
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① Ellisの生涯 ② ABCモデル ③ REBTの介入
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細目レベル
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① アルバート・エリス(Albert Ellis)は、先天性の糖尿病を抱えた、SF作家を目指す、理屈臭い文学青年であった。アルバイトとして行っていたノンフィクション執筆のための取材の過程で、人に助言することが得意である事に気づいた彼は、カウンセラーの資格を取得し、当時主流だった精神分析の教育を受ける。しかし、精神分析では患者がなかなか改善しないことに業を煮やし、自身の好む哲学に基づくオリジナルの心理療法を考案し、使用しはじめた。そして、1960年に"The Art and Science of Love"の中でRational Therapy を発表すると、心理療法業界で注目を集めるようになる。その後、RTをRET、REBTと進化させながら、死ぬまでその進化を止めなかった懈怠の心理療法家である。彼の生涯を、臨床心理学概論で紹介された話を思い出しつつ、さらに深く理解してほしい。
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② 彼が考案したRTの中核理論が、ABC理論である。AはActivating event(きっかけとなる出来事)、BはBelief(信念)、CはConsequence(結果)を意味する。出来事に対する個人の捉え方が、その後の感情、行動、身体反応と言った結果をもたらす、という考え方である。そして、Bがirrational(不合理)な場合に、irrationalな結果が生じるため、irrationalな認知をrattionalなものに変容させることがRTの目標となるのである。そのための技術として彼は、Dispute(論駁)を紹介した。合理的に討論をすることで、irrationalな信念をrationalに変えようというのである。それにより、Effectiveな人生を手に入れるRTは、別名ABCDE療法と呼ばれたのである。
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③ 当初は論駁技法が技法の中心であったが、「それが有効なのはアメリカ東海岸の人だけだ」といった批判が起こるようになった。確かに「あなたの思い込みが問題だ」と理論的に指摘をされるだけだと、苦しくなることもあるかも知れない。そのことを反省したEllisは、そうした「苦しい」気持ち、つまりemotion(情動)の側面に寄り添った心理療法に発展させ、名称もRational Emotive Therapyへと変更された。さらに、情動に沿いつつも、変容を目指すのはあくまで行動であることから、1993年にはRational Emotive Behavior Therapyへと改称する。多様なイメージを用いた技法や行動的技法が考案されているが、ここでは例として、Rational Emotive Imageryとshame attaking等の技法について概説する。
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キーワード
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① Ellis, A. ② ABCモデル ③ irrational belief ④ Rational Emotive Imagery ⑤ shame attaking
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は、臨床心理学概論でも紹介したBeckについて、復習と、その発展の話をする。臨床心理学概論でどんな話があったか、思い出してみてほしい。
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3
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Beckの認知療法
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第2回、第3回は、認知療法を創始した二人の偉人について紹介する。第3回は、アーロン・ベックと彼の創始した認知療法について紹介する。
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アーロン・ベック(著) 大野 裕(訳) 1990 認知療法:精神療法の新しい発展 岩崎学術出版社
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コマ主題細目
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① Beckの生涯 ② 認知モデル ③ 認知療法の介入
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細目レベル
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① こちらも臨床心理学概論で紹介したことの復習が中心である。Beckは、文系の大学を出た後で医学部に入り直し、病理学を専攻していたが、そこでも心変わりして精神科に転科した経歴を持つ、「きまぐれ」な人である。精神科では、精神分析の効果性に興味を持ち、実証的研究を行っていたが、さっぱり成果が上がらない。それよりも、うつ病の人の思考パターンに共通性がある事に気づいた彼は、うつ病者の認知的特徴を整理し、認知療法を考案した。しかし当初は、殆ど業界に受け入れられなかった。当時主流だった無意識も、行動理論も扱わない、普通に考えていることに焦点を当てる心理療法は「常識的心理療法」と揶揄された。しかし、地道に効果実証研究を重ねることで、うつ病に対してどの心理療法よりも効果的である事が明白となった。現在では、「常識的心理療法」という言葉は、認知療法を称賛する用語として用いられているのである。
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② Beckの認知理論は、大枠ではEllisのABCモデルと類似しているが、「B」についてより精緻に検討している点が異なる。意図せず意識にのぼる思考は「自動思考」と呼ばれ、これが行動や感情といった結果に影響を及ぼすことが想定されている。自動思考は、出来事に対する個人の解釈や捉え方を反映する。それでは、なぜその状況で自動思考が生じるのかというと、深層にある「スキーマ」が活性化するからである。スキーマは、これまでの人生経験の縮図であり、経験により得られた知識構造が、その状況の刺激により活性化され、自動思考を生じさせることが想定されている。つまり、これまでの人生経験の違いが、自動思考の違いを生み出すのである。さらに、自動思考にはパターンがある。Beckはそれを「推論の誤り」としてリスト化している。認知モデルは、認知行動療法を扱う上で最も大事な基本モデルであるため、ぜひしっかり理解してほしい。
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③ こうした認知モデルに基づき介入を行うが、認知療法は、介入の段階においてもいくつかの特徴がある。認知療法では、自動思考の変容により行動が変わることを想定しているが、自動思考を直接変容させるような介入を行う訳ではない。むしろ、そうしたアプローチは、心理的抵抗感を生じさせ、認知変容の可能性を低下させてしまう。そのため、認知を「変えたくないと思わせない」戦略がとられる。それが、関わりのスタンスとしての「協力的経験主義」であり、コミュニケーションの手段である「誘導的発見」である。そして、認知にアプローチする方法は、「自らの気づきを促す」戦略が中心となる。セルフ・モニタリングは、自身の思考がどのようなもので、それが行動にどのような影響を与えているかを気づく機会を提供する。認知再構成と呼ばれる一連の技法は、自身の思考について客観的な視点から検討することで、気づきを促す方法である。こうした戦略から見えてくる認知療法のオリジナリティについて理解することがここでの目的となる。
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キーワード
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① Beck, A.T. ② 認知モデル ③ 自動思考 ④ スキーマ ⑤ 協力的経験主義
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は、認知理論の根拠を提供した3人の社会心理学者を紹介する。Bandura、Lazarus, R.は登場したことがあるが、Seligmanとは誰か?他の授業でも出てきていないか、確認をしておいてほしい。
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4
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認知療法の背中を押した研究者達
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第4回は、認知療法の根拠を提供した同時代の研究者である、Bandura、A., Seligman, M.M.、Lazarus, R.S.の研究を紹介する。
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アルバート・T・バンデューラ(著) 原野広太郎・福島脩美(共訳) 1975 モデリングの心理学:観察学習の理論と方法 金子書房 坂野雄二・前田基成(編著) 2002 セルフエフィカシーの臨床心理学 北大路書房 pp.2-11. ピーターソン・C、マイヤー・S.F.、セリグマン・M.E.P.(著) 津田 彰(監訳) 2000 学習性無力感:パーソナル・コントロールの時代を開く理論 二瓶社 リチャード・S ラザルス、スーザン・フォークマン(著) 本明 寛・春木 豊・織田正美(監訳) 1991 ストレスの心理学 実務教育出版
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コマ主題細目
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① Bandura、A.の研究 ② Seligman, M.M.の研究 ③ Lazarus, R.S.の研究
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細目レベル
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① Bandura、A.(アルバート・バンデューラ)は、モデリングという現象に興味を持ち、社会的学習理論(後に社会的認知理論)を提唱した社会的認知研究者である。モデリングとは、人の行動を見て真似る行為のことである。従来の学習理論は、レスポンデントにせよオペラントにせよ、個体がその行動を獲得していることが前提で、そのきっかけや生起頻度が変化することを説明していたが、社会的学習理論は、その行動を個人が獲得していなくても自発される現象を説明しうる点で、全くあたらしい学習理論として注目された。そして、行動の生起要因として、Banduraは「自己効力感(self-efficacy)」を提唱した。SEは、その行動が「出来る」と思う主観的確率を意味する。アンチ行動主義の筆頭であるBanduraは、全てを認知的要因により説明しようと試みた。当時それがいかに斬新であったか思いを致してみたい。
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② Seligman, M.M.(マーチン・セリグマン)は、最近は「ポジティブ心理学」の旗手として有名だが、かつては「学習性無力感」という現象に着目し、学習性無力感理論を提唱したことで有名であった。彼らは犬を用いた実験によって、犬の逃避行動に常に罰を与え続けると、あらゆる行動をとらなくなることを示した。これは、負の強化という従来の学習理論では説明できない現象である。犬は、強化随伴性を学習するだけではなく、その状況における「意味(どうせ何をやっても無駄だ)」を学習したのである。学習性無力感理論は、その後改訂学習性無力感理論、絶望感理論とより認知的な要素を含んで改訂されていく。1970年代は、こうした学習理論では説明できない現象を、認知的変数を導入することで説明することが流行った時代でもあった。こうした流れが認知療法に及ぼした影響について考える。
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③ Lazarus, R.S.(リチャード・ラザルス)は、多くの授業で取り上げられていると思われるので、もはや説明はいらないだろう。ストレスの認知的評価理論の提唱者である。出来事に対する評価が、結果としてのストレス反応をもたらす、という考え方は、EllisやBeckの認知理論と重なる部分が大きい。さらに本理論では、評価において1次的評価と2次的評価という二つの次元を想定した。1次的評価は自動思考に、2次的評価はBanduraの自己効力感にも関連する概念であり、本モデルに基づく実証的研究が増加したことが、認知理論の理解を大きく前進させた。さらに二次的評価に基づき能動的にストレス反応を調整しようとする態度である「対処」の概念は、その後の認知行動療法の発展にも寄与した(第5回参照)。特に80年代以降、社会心理学、認知心理学と臨床心理学の融合が盛んになってくるが、本理論がその契機となったと言えるかも知れない。
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キーワード
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① 社会的学習理論 ② 自己効力感 ③ 学習性無力感 ④ ストレスの認知的評価理論 ⑤ 対処
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回からは、これまであまり話していない内容となる。とはいえ、メタ認知は武田先生の授業で、対処の概念はラザルスのストレスの認知的評価理論に関連して出てきているので、復習しておくとよいだろう。
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5
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認知行動療法の次なる展開~疾患特異モデルの開発~
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第5回は、Meichenbaum以降の認知療法のさらなる展開について紹介する。主にヨーロッパで起こった、認知モデルをさらに洗練させていく取り組みである。
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Clark,D.M.・Fairburn,C. 著 伊豫雅臣 監訳 2003 認知行動療法の科学と実践 星和書店
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コマ主題細目
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① 疾患特異的認知モデルの開発 ② メタ認知の導入 ③ 対処の重要性
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細目レベル
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① 認知のABCモデルは確かに分かりやすく、うつ病の治療には有効であるが、特に恐怖や不安の問題を扱うためにはさらに工夫をする必要があった。そのために、精神疾患の特徴を理解した上で、その疾患に特異的な認知モデルを考案する動きが、1985年以降盛んになってきた。例えば、Panic症の認知モデル(Clark, 1986)、強迫症の認知モデル(Salkovskis, 1985)、社交恐怖の認知モデル(Clark & Wells, 1995)、PTSDの認知モデル(Ehlers & Clark, 2000)などである。こうした疾患特異的モデルの開発により,認知行動療法は大きな恩恵を受けた。ケースフォーミュレーションも心理教育も,こうしたモデルに基づいて効率よく行えるようになり,効果も高まった。ここでは,疾患特異的認知モデル開発の経緯と意義について概説する。
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② 例えば、3時間も手を洗い続ける洗浄強迫の患者について、汚いものに触れたとき、「汚い」と考えて、手を洗うことは、自然なABCのように思える。しかし問題は,なぜ3時間も続いてしまうのかということである。本当に汚れていることが気になるなら、汚れが落ちれば、洗浄は終わるはずである。ここで、Salkovskis(1985)は、洗浄強迫者は、汚れを落としているのではなく、「汚れているイメージ(認知)」を無くすために手を洗っていることを発見した。自身の認知に対する認識である、メタ認知が影響しているのである。このように、メタ認知を導入したことで、多くの不安症に関するモデルが考案されるようになった。メタ認知の概念と、それによって提案されたモデルについて紹介する。
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③ Lazarus, R.が提案した「対処」の概念も、認知モデルの発展に寄与している。例えば,心配症の人は,心配が止められない,という恐怖を感じている。自分でコントロールできない,という信念を持っている。しかし,一方で心配性の人は,「心配しておくと本当に強いショックを受けなくて済む」とか,「心配しておくと実際の問題が起こった時に役に立つ」といった,心配に対する能動的意義も見出していることがBorkovec(1992)によって示された。つまり、心配が、より大きな問題への「対処」として、無自覚のうちに利用されているというのである。この他、行動的にも、その場でよかれと思って行っている「安全行動」が、長期的な不安の軽減を妨げているということも明らかとなった。特に不安にアプローチする際には、こうした一見対処的な行動の問題性を認識し、それを「しない」アプローチを選択することも重要となるのである。
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キーワード
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① 疾患特異的認知モデル ② 侵入思考 ③ 対処 ④ 安全行動 ⑤ メタ認知的信念
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回からは、これまでの授業ではあまり紹介されていない、「認知臨床心理学」について概説する。心理学概論で出てきた「注意」や「記憶」の話が出てくるので、そちらを復習しておくとよいだろう。
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6
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認知臨床心理学~基礎と臨床のコラボレーション
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第6回は、認知療法のさらなる発展をもたらした「認知臨床心理学」という研究分野について紹介する。
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ウェルズ, A.、マシューズ,G. 著 箱田祐司・津田 彰・丹野義彦 監訳 2002 心理臨床の認知心理学:感情障害の認知モデル 倍風館 伊藤義徳 2006 感情と認知行動療法 北村英哉・木村 晴 編 感情研究の新展開 ナカニシヤ出版 pp.263-278. Williams, J.M.G., Watts, F.N., MzcLeod, C., & Mathews, A. 1997 Cognitive psychology and emotional disorders 2nd Edition, Wiley.
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コマ主題細目
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① 認知臨床心理学とは ② 注意、解釈、記憶の認知臨床心理学的研究 ③ こうした研究が認知行動療法にもたらした恩恵
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細目レベル
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① Meichenbaumらの功績により、認知行動療法はパッケージ療法として体系化され、効果が実証されると共に、各国の心理職養成や健康保険制度に組み込まれ、社会的に成功を収めていった。しかし同時に、心理学者からは批判の声も上がるようになった。それは、①認知療法で扱う「認知」と認知心理学で扱う「認知」が異なる、②認知モデルは本当に実証されたとは言えない、③現在の認知行動療法は、「科学的に実証された原理に基づく心理療法」という行動療法の定義と一致しない、といったものであった。そこで、認知心理学と認知行動療法の橋渡しをする、「認知臨床心理学」という研究分野が登場し、BeckやEllisの理論を基礎的に再検討したり、認知心理学の観点から認知療法に新たな提案をする気運が生じたのである。その必然性について、まずはご理解頂きたい。
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② 認知臨床心理学では、多様な研究が行われてきたが、ここでは、Williams et al.(1997)に基づき、「注意」「解釈」「記憶」の3つの側面に着目し、どのような研究が行われてきたかについて紹介する。「注意」では、高不安者が不安を喚起する刺激に偏って注意を向ける「注意バイアス」の研究が有名である。「解釈」では、自身の状態に引きつけた解釈を行う「解釈バイアス」の研究が行われている。この点は、認知療法における「認知の歪み」と類似している。そして、「記憶」についても「記憶バイアス」について多くの研究がなされているが、こちらはもう少し複雑な「バイアス」が存在することが分かっている。基礎的研究の発展により臨床的現象の新たな側面が明らかとなってきたのである。
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③ こうした認知臨床心理学的知見は、臨床現場に、特に認知行動療法にどのような影響を与えたのか。従来認知療法は、認知の「内容」を扱ってきたが、基礎心理学の知見を応用することで、疾患毎に認知「プロセス」に特徴があることが明らかとなった。また、そうしたプロセスを念頭に置いた、ICSモデルやS-REFモデルといった、新たな認知モデルも開発されるようになった。こうした認知モデルは、臨床家と基礎心理学者が協同で開発したものが多い。基礎と臨床のコラボレーションが、認知行動療法の発展をもたらしたのである。こうして開発された認知モデルは、若干難解であるが、マインドフルネス認知療法を始めとして、従来の認知療法の枠組みを超えた新しいアプローチを生み出した。そして認知療法は、第三世代へと発展することとなるのである。
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キーワード
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① 認知臨床心理学 ② 注意 ③ 解釈 ④ 記憶 ⑤ 基礎と臨床のコラボレーション
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は復習回となる。第1回~第6回の文字教材の、まとめの箇所だけでも眺めておいてほしい。
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7
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これまでの復習①
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第7回は、復習回である。第1回~第6回で学んだ事について復習テストを行う。
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第1回~第6回文字教材
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コマ主題細目
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① 認知行動療法の歩み ② EllisとBeckの認知療法 ③ 認知療法を発展させた研究
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細目レベル
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① 第1回では、行動療法から認知行動療法が出来るまでの過程を紹介した。それは決して一つの道のりではなく、「認知行動療法」という用語にもいくつかの意味があり、それが徐々に統合されて現在の形になった。例えば、認知に行動理論を適用する試みが日行動療法と呼ばれた。Hommeのカベラント・コントロールや、Cautelaらの内線条件付け等が例である。また、行動療法よりも、アプローチの視野を広げる、いわば「認知にも行動にも働きかける心理療法」という意味でも用いられた。Langの3システムズセラピー、Lazarus. A.のマルチモダール・行動療法、EllisのREBTもここに含めることが出来る。そして、1970年代後半から、認知的技法と行動的技法を組み合わせる、Meichenbaumの認知行動療法が誕生した。それぞれの意味の違いについて、今一度確認してほしい。
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② 現在の認知行動療法の中核となるのは、EllisのREBTと、Beckの認知療法である。ABCモデルに代表される、出来事に対する「認知」が結果をもたらす、という考え方は、認知行動療法の基本であり、全てである。本講義では、それぞれの生い立ち、特徴から、それぞれの認知理論と、治療技法に至るまで紹介してきた。特に認知理論においては、ABCの大枠は両者で共通しているが、Beckは、Bを自動思考とスキーマという認知の二層性と、そのパターンである認知の歪みを含めて、より詳細に検討した。さらに、その認知にアプローチする手法も、誘導的発見や協力的経験主義等といったスタンスを強調し、丁寧に認知にアプローチする様子が伝わってくる。そうしたBeckのスタンスに学んだのか、EllisのREBTも名称が変更する度に認知や情動を扱うアプローチも変化していった。認知行動療法の一丁目一番地、二人の功績をしっかり胸に刻んでほしい。
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③ 第4回~第6回は、その認知療法や認知モデルを後ろ支えした基礎的研究と、認知療法のさらなる発展について紹介した。第4回は、これまでの復習も含まれていたが、Bandura, A.の社会的学習理論、Seligman, M.M.の学習性無力感、そしてLazarus, R.S.のストレスの認知的評価理論を紹介した。第5回、第6回は、1980年代以降の認知行動療法の発展の歴史であり、第5回はメタ認知や対処といった概念を応用し、疾患特異的認知モデルが多数開発されたこと、第6回は基礎的な認知心理学と応用的な認知療法のコラボレーションである「認知臨床心理学」が勃興したことについて紹介した。研究の発展が臨床の発展と軌を一にしている点が、認知行動療法の何よりの特長である事が、ご理解頂けたであろうか。
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キーワード
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① 認知行動療法 ② 認知モデル ③ 社会的認知研究 ④ 疾患特異的認知モデル ⑤ 認知臨床心理学
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回はからは、研究よりもより臨床的な内容となる。第8回は、認知行動療法における行動的技法を紹介する。臨床心理学概論や心理学的支援法においても、いくつか名前が出てきた技法が登場する。これまでに聞いたどれが行動的技法か、思い出してみるとよいだろう。
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8
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認知行動療法の技法①行動的技法
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、後半はより臨床的な内容にシフトする。第8回、第9回は、認知行動療法で用いられる多様な技法を紹介する。第8回は、行動的技法を中心に概説する。
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坂野雄二 監修 鈴木伸一・神村栄一 著 2005 実践家のための認知行動療法テクニックガイド 北大路書房
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コマ主題細目
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① いろいろな行動的技法 ② 各論1:エクスポージャー ③ 各論2:リラクセーション
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細目レベル
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① 認知行動療法では、多様な行動的技法が用いられる。臨床心理学概論でも紹介したSST(Social Skills Training)や、行動活性化のような、一つの心理療法としての体系を持ったものから、トークンエコノミーやレスポンスコスト等の関わり方の工夫のようなものまで、多様なものが技法に含まれる。この他、自身の生活を振り返る生活記録表、自身の生活や行動をデザインする行動スケジュールなどの方法もある。人のセルフコントロール能力に基づく自己強化や自己教示も行動的技法に位置づけられる。行動的技法の多くは行動療法にルーツを持ち、その効果は行動理論により説明されることが多い。ここでは、多様な行動的技法がある事を紹介することを中心に話を進める。
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② 数多ある行動的技法の中でも、主要なものを取り上げて紹介する。はじめに、エクスポージャーについて幾分詳しく紹介したい。横光先生の行動療法でも説明があったとおり、エクスポージャーは邦訳で暴露法とも呼ばれ、恐怖症や不安に対する介入技法として、最もよく使用される技法である。何に曝すかと言えば、恐怖や不安を喚起する刺激に対して自身を曝すのであり、そう聞くと辛い治療法というイメージを持つかも知れない。その効果メカニズムは、古くは消去や馴化と行った行動理論に基づき説明されていたが、80~90年代には情報処理理論に基づく説明が一般的となった。しかし2000年代以降は、再び行動理論に基づく制止学習理論が主要な説明理論となった。ここでは、そうした効果メカニズムの説明と、実際に技法を進めるための手続きを概説する。丁寧に進めれば、エクスポージャーは「怖い」技法から「面白い」技法に徐々に変化していくのである。
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③ もうひとつの行動的技法として、リラクセーション法を紹介する。副交感神経優位の状態を作ることが目的であるため、本来なら行動というより「生理的技法」という方が正しいかも知れない。リラクセーションを得る方法はいくつかあるが、身体の筋肉の弛緩を利用する筋弛緩法と、呼吸を調整する呼吸法が主な方法である。この他、認知的だがイメージを用いるイメージ法なども用いられる。筋弛緩法としては、Jacobsonによる漸進的筋弛緩法がよく用いられる。身体の一部の筋肉を緩めることを繰り返しながら、徐々に全身に広げていく方法である。呼吸法としては、腹式呼吸で、吸う呼吸の時間より吐く時間を長くする調整呼吸法がよく用いられる。ここでは、いくつかのリラクセーション法を体験しながら、その特徴と活用の可能性について検討する。
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キーワード
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① 行動活性化 ② エクスポージャー ③ 制止学習理論 ④ Jacobsonの漸進的筋弛緩法 ⑤ 調整呼吸法
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。今回は、リラクセーションを毎日行う宿題が出るので、しっかり実施すること。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は認知的技法を紹介する。こちらも、これまでの講義で紹介した技法も登場する。それはどのようなものだったか、ぜひ思い出してみてほしい。
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9
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認知行動療法の技法②認知的技法
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、後半はより臨床的な内容にシフトする。第8回、第9回は、認知行動療法で用いられる多様な技法を紹介する。第9回は、認知的技法を中心に概説する。
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ベック,J. 著 伊藤絵美・神村栄一・藤澤大介 監訳 2015 認知行動療法実践ガイド第2版:ジュディス・ベックの認知行動療法テキスト 星和書店
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コマ主題細目
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① セルフ・モニタリング ② 認知再構成法 ③ 問題解決療法
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細目レベル
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① 認知的技法と呼ばれるものも多数あるが、今回は主に3つの方法を紹介する。はじめは、セルフ・モニタリング(self-monitoring)である。これは、自分自身に目を向けてみて、思考と感情のつながり、あるいは思考と行動のつながりなどについて、「気づきを得る」方法の総称である。特に認知療法においては、自身のABCを観察することを指してセルフ・モニタリングと呼ぶことが多い。ABCモデルについて理解することは簡単かも知れないが、自分自身がある出来事に対してどんな解釈をし、どんな感情や反応を生じているかについて気づくことは案外難しい。そこで、"Dairy Records of Dysfunctional Thought"等と呼ばれ、日本語では「(非機能的)思考記録表」と呼ばれる、記録表が補助としてよく用いられる。あるいは、複数からなるコラムに記入をするため「コラム法(Column method)とも呼ばれる。ここでは、「3つのコラム法」の方法を紹介し、その意義について解説する。
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② 認知行動療法における認知的技法として最も主要な方法は、認知再構成法である。主要な方法とは言っても、一つの方法ではない。自身の思考について、客観的な視点から検討してみる方法の総称が、認知再構成法である。セルフ・モニタリングで気づいた自身のネガティブな思考について、弁護師、検察、裁判官のような3つの観点から検討する「7つのコラム法」や、自身の一つの考え方について、そのコストーベネフィットを検討する「コストーベネフィット分析」、自身の持つ原因帰属の在り方を検討する「再帰属法」等が代表的な方法である。さらに、自身のスキーマにアプローチする、「スキーマワーク」もここに含まれる。認知再構成だからといって、思考を無理に置き換えることを求めることはしない。冷静に、興味を持って、自身の思考でありながら他人の思考のようなつもりで検討してみることで、新たな視点に気づかせることが目的である。そうした認知再構成法の「狙い」が理解されるよう解説を行う。
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③ こうした「検討」の作業を、いくつかの段階に分けて重ねていくことで、一つの目的に達することを目指す方法が、いくつか考案され、認知行動療法の一技法として位置づけられている。例えば、不安のセルフマネジメント力を高める不安管理訓練や、怒りのコントロールを目指す怒りマネジメント訓練などがあるが、ここでは、そうした方法の代表として、問題解決能力を高める問題解決療法を紹介する。問題解決療法は、社会的問題解決理論に基づき、問題解決の過程を「問題の定義」「目標設定」「解決策の産出」「望ましい解決策の決定と実施」「結果の評価」の5つのステップに分け、各段階で検討を重ねながら、問題の解決を目指すと共に、解決力の向上を図る方法である。「落ち着いて考えれば、多くの問題は解決する」という認知行動療法の一つの価値観が、こうした方法を学ぶことで理解されるであろう。
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キーワード
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① セルフ・モニタリング ② コラム法 ③ 認知再構成法 ④ コストーベネフィット分析 ⑤ 問題解決療法
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は、認知行動療法の主要なトークスタイルである「誘導的発見」について、レクリエーション的な方法で体験してもらう。誘導的発見については第3回でも紹介しているため、第3回の文字教材を振り返っておいてほしい。
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10
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認知行動療法技法演習①誘導的発見
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第10回と第11回は、認知行動療法の技法の演習を行う。第10回は、誘導的発見を取り上げる。体験を通して、どのように活用するものなのか、想像を広げてほしい。
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ベック,J. 著 伊藤絵美・神村栄一・藤澤大介 監訳 2015 認知行動療法実践ガイド第2版:ジュディス・ベックの認知行動療法テキスト 星和書店 カザンティス,N.・ダッティリオ,F.M.,ドブソン,K.S. 著 坂野雄二・青木俊太郎 監訳 2023 認知行動療法と治療関係 「ソクラテス的対話と治療関係」 pp.73-85.
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コマ主題細目
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① 誘導的発見とは ② 10の質問 ③ 誘導的発見を上手く活用するために
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細目レベル
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① 誘導的発見(Guided Discovery)は、こちらが機能的な思考や問題の解決法を教えるのではなく、要支援者自身が気づけるよう質問により導く、認知療法特有の会話スタイルを指す。かつてソクラテスが、自身の哲学を市井の人に伝えるために質問法を用いたという故事にちなんで、「ソクラテス的質問法」と呼ばれたり、認知療法が有名になった頃にイギリスで放映されていた「刑事コロンボ」において、コロンボ刑事がとぼけた質問を重ねるうちに、いつの間にか犯人が言い逃れが出来ない状況に追いこまれる展開が類似していることから、「コロンボ技法」と呼ばれたりしていた。変えろと言われると変えたくなくなるのが人の性だが、自ら気づくと自ずとその方向に人の心は変化する。そうした性質を巧みに利用した方法である。
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② 誘導的発見は方法としては優れているが、それを上手く活用することはことのほか難しい。その難しさを味わってもらうために、「10の質問」というレクリエーションゲームを応用したワークを行う。10の質問は、回答者があらかじめ一つの言葉を決めて胸に秘めておき、質問者が質問を重ねながら、それを言わせることを目指す。そして、質問10個以内に当たれば質問者の勝ち、当たらなければ回答者の勝ちというのが一般的なルールであるが、ここでは質問数は問わず、とにかく当てることを目指しつつ、そのことよりも、毎回どのような質問をして、どのような回答を得たのかというプロセスの記録を行う。終了後にそのプロセスを二人で振り返りながら、どのような質問が効果的であったのかを検討する。さらに、質問者だけでなく回答者が各質問に対してどのような気持ちがあったも振り返ることで、誘導的発見のプロセスを立体的に眺めてみたい。
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③ 上記の質問ゲームに対する振り返りを通して、質問の難しさ、どのタイミングでどのような質問をすることで、回答者はどのような気持ちになるのかを検討する。最初は二人組で振り返り、その後より大グループで振り返りながら、多様なパターンがある中で、どのような聞き方がよいのか、一つの方向性を見いだせればと思う。さらに、こうした経験を踏まえて、認知療法において、誘導的発見をどのように活用し、どのような事に気をつけるべきかについて討論する。よい質問が出来なくなるのは、往々にして、支援者自身の状態が影響している。支援者自身が自分をどのように整え、皆さんは今後どのような事を訓練していくことで、誘導的発見を上手く活用できるようになるのかについての、ヒントを得てほしい。
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キーワード
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① 誘導的発見 ② ソクラテス的質問法 ③ コロンボ技法 ④ 上手な質問法
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は、認知再構成法の主要な方法である「7つのコラム法」を体験してもらう。これも過去の授業で触れているため、どのようなものだったか、確認をしておいてほしい。
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11
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認知行動療法技法演習②7つのコラム法
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第10回と第11回は、認知行動療法の技法の演習を行う。第11回は、7つのコラム法を取り上げる。体験を通して、どのように活用するものなのか、想像を広げてほしい。
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大野 裕 2003 こころが晴れるノート 創元社
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コマ主題細目
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① 7つのコラム法とは ② 7つのコラム法実習 ③ 7つのコラム法を上手く活用するために
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細目レベル
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① 認知療法における認知再構成法の一つとして、最も頻繁に用いられる方法である「コラム法」の一つである。描き込む欄が7つあることから、7つのコラム法(7つのコラム表)と呼ばれる。非機能的思考記録表、単に思考記録表と呼ばれることもある。基本的には自身で書き込みながら進めるため、認知療法のワークブックやセルフヘルプ本などでもよく紹介される方法である。前半の3コラムは、ABCについてのセルフモニタリングの内容となる。後半は、前半に記載したBに対して、「根拠」「反証」「機能的思考」を記載し、最後にCの気分の再評価を行う。この他に、これを簡略化し、「反証」と「機能的思考」だけを記載する5つのコラム法が用いられることもある。まずは、7つのコラム法の概要について紹介する。
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② 実際に、教員の教示、助言にしがたいながら、それぞれでコラム法を記載してみる。勝手に書き進めるのではなく、それぞれのコラムに記載するコツがあるため、教示をよく聞きながら書き進めてみてほしい。例えば、前半は、ABCではなく、ACBの順に記載する。その方が、普段は気づきにくい自動思考(B)を自覚し、書きやすくなるからである。また、後半の「根拠」「反証」「機能的思考」は、そのまま書き進めると、誰でも後半が書きづらくなる。それを少しでも緩和するための工夫について、当日は教示を行うので、よく聞いておいてほしい。この方法は、機能的思考を書き出して、そのような思考に従来の思考を置き換えることが目的ではない。何のために行うのか、体験を通して理解してほしい。
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③ 7つのコラム法を書き終えた後で、グループで振り返りを行う。通常は数回かけて徐々に7つのコラムまで書けるように練習していくが、この授業では1回で最後まで書き進めてみるため、難しさを感じることもあるかも知れない。「難しい」ことは前提として、その中でも、書いている最中にどのような気持ちになり、どのような変化が自身にあったのか、振り返ってみてほしい。その上で、自分が支援者になってこれを活用する上で、教員の教示のどの部分が特に重要だと思ったか、また、要支援者が困難を感じたとき、自分が支援者としてどのような声がけが出来るか等について、話し合ってみる。コラム法を通して、認知再構成法というものがどのような意味を持つものなのか、人の支援にどのように役に立つものなのかを体験的に理解してもらいたい。
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キーワード
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① コラム法 ② 非機能的思考記録表 ③ 根拠 ④ 反証 ⑤ 機能的思考
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は、認知行動療法を実際に進めていくための手続きについて解説する。臨床心理学概論でも扱ったケースフォーミュレーションも出てくるため、復習をしておくこと。
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12
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認知行動療法のセッションの進め方
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第12回は、実際にケースを進める際の認知行動療法に特徴的なセッションの進め方について概説する。
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Judith Beck 著 伊藤絵美・神村栄一・藤澤大介 監訳 2015 認知行動療法実践ガイド第2版:ジュディス・ベックの認知行動療法テキスト 星和書店 pp.25-189. パーソンズ,J.B. 著 坂野雄二・本谷 亮 監訳 2021 認知行動療法ケース・フォーミュレーション 金剛出版
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コマ主題細目
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① ケースフォーミュレーション ② セッションの構造化、アジェンダの設定、アセスメント ③ 記録、ホームワーク割り当て
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細目レベル
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① 認知行動療法は、ただ受け身で要支援者の話を聞き続けることはしない。また、ただ技法を駆使するだけではない。面接を進めるプロセスの随所に、認知行動療法特有の工夫がある。例えば、ケースフォーミュレーションは心理学的支援を行う際には必ず必要なプロセスであるが、特に認知行動療法においては、「実験的に確立された原理」である学習理論や認知理論に基づいてケースフォーミュレーションを行う点が特徴である。さらに、第5回で紹介したように、疾患特異的な認知モデルも多数開発されているため、これに当てはめながら話を整理することで、効率よくケースフォーミュレーションを行う事が出来る。ここでは、ジャクリーン・パーソンズの「ケースフォーミュレーションアプローチ」を参考に、認知行動療法におけるケースフォーミュレーションの進め方について概説する。
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② 毎回のセッションの進め方についても、認知行動療法の特徴が見られる。効率よく問題解決を進めるため、できるだけセッションを構造化する。毎回のセッションでは扱うテーマを絞り、具体的に解決に向けて取り組んでいく。さらに、次回の面接までの間に、ホームワークを割り当てるのも認知行動療法の特徴である。ここでは、セッションの構造化の工夫、特にアジェンダの設定や毎回のアセスメントなどの実際について紹介する。アジェンダとは、会議の議題のことであり、そのセッションで扱うべき内容のことである。また、認知行動療法は、多くの場合、セッションが始まる前に簡単な心理検査を毎回行い、これまでと比較して今回はどのような状態なのかを把握し、これの振り返りからセッションを開始する。その実施方法と、意義について学んでほしい。
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③ 1週間に1回、あるいは2週間に1回面接をしただけで、人間が大きく変化することは殆どない。そこで得たことを使って、次回までに要支援者自身が自身を訓練することが重要となる。そのために、認知行動療法ではホームワークを割り当てることが一般的である。その回に学んだスキルを訓練したり、提案された新しい視点について日常の中で試してみたり、自身への新たな気づきを得るために、支援者と要支援者が一緒にホームワークを考え、実践してもらう。次回のセッションは、ホームワークの確認から始まる。また、毎回話し合ったことを、自身でメモをとってもらい、それを読み返してもらうと言うことも、よくホームワークとして提案されることがある。こうしたセッションの構造化の工夫がどんな役に立っているのか、理解を深めてほしい。
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キーワード
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① ケースフォーミュレーション ② アジェンダの設定 ③ アセスメント ④ ホームワーク割り当て ⑤ 記録
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は、認知行動療法の実際のケースを紹介する。紹介するのはうつ病のケースである。うつ病性障害がどのようなものだったか、「精神疾患とその治療」で学んだ事を振り返っておいてほしい。
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13
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認知行動療法の実際①うつ病
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第13回は、うつ病に対する認知行動療法について実際の支援の様子を紹介する。
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厚生労働省 2009 うつ病の認知療法・認知行動療法 治療者用マニュアル chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/01.pdf
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コマ主題細目
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① うつ病とは ② ケース概要 ③ 支援の様子
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細目レベル
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① はじめに、うつ病について復習を行う。「精神疾患とその治療」で説明がなされたとおり、診断名は抑うつ症群に含まれ、英語ではMajor Depressive Disorder(MDD)と呼ばれる。①抑うつ気分、②興味/喜びの喪失、③体重減少/増加、④不眠/過眠、⑤精神運動興奮/制止、⑥易疲労感、⑦罪責感、⑧思考力/集中力の減退、⑨希死念慮のうち、①か②を含み5つ以上が当てはまることが診断要件となる。本邦におけるうつ病の生涯有病率は5.7%であり、コロナ禍以降さらに増えている。うつ病は自殺の要因となること、うつ病による休職者が増加することで労働生産人口が減少することなど、個人にも、社会にも大きな影響を与える問題となっている。
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② 今回紹介する架空事例は、職場ストレスを主訴として相談に訪れた、30代の医療従事者の男性のケースである。職場で周囲の人との関係が上手くいかず、特に部下が指示に従わないことにイライラしてしまい、不眠、偏頭痛、その影響から日々のおっくう感等の症状を訴えていた。初回アセスメントでは、BDIとSTAI-Tが測定され、抑うつ、不安とも重度の領域であった。職場からの情報として、職場では無口で殆ど笑顔を見せないこと、ここ数年、頭痛等を理由に突然休む事が多くなり困っていること等が伝えられた。一人暮らしで家族とも離れて暮らしており、信頼できる仲間もいない。こうした要支援者に対して、どのようにケースフォーミュレーションを行い、どのような支援が考えられるのか、検討する時間もとりながら解説する。
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③ こうした要支援者に対する実際の支援方法を解説する。はじめに、厚生労働省における、うつ病の認知療法・認知行動療法ガイドラインの概略を紹介する。次に、本ケースに対する実際の支援の様子を紹介する。本ケースでは、最初に心理教育を行った上で、前半は行動活性化や行動実験を軸とした、行動的アプローチを中心に支援を行った。後半には、職場のイライラについて扱い、思考記録表や損得分析を含めた認知再構成を用いた認知的アプローチを中心に行った。最終セッションでは、再発の予兆を感じたときにここで学んだ事をどのように活かして対処するか、再発予防の観点から話し合いを行った。全12回のセッションの中で支援者と要支援者がどのように協働を行っていったかについてそれぞれが考察し、認知行動療法による支援について理解を深めてほしい。
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キーワード
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① 抑うつ症群 ② MDD ③ BDI ④ 行動活性化 ⑤ 認知再構成
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は、認知行動療法の実際のケースを紹介する。紹介するのはパニック症のケースである。不安症群にどのような疾患が含まれ、その中でパニック症がどのようなものだったか、「精神疾患とその治療」で学んだ事を振り返っておいてほしい。
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認知行動療法の実際②パニック症
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第14回は、パニック症に対する認知行動療法の、実際の支援の様子を紹介する。
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Clark, D.M. 1986 A cognitive approach to panic. Behaviour Research and Thrapy, 24(4), 461-470. Clark,D.M.・Fairburn,C. 著 伊豫雅臣 監訳 2003 認知行動療法の科学と実践 星和書店 「パニック障害と社交恐怖」 pp.69-102.
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コマ主題細目
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① パニック症とは ② ケース概要 ③ 支援の様子
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細目レベル
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① パニック症は、不安症群に含まれる10の診断基準の一つである。不安症群には他に、分離不安症、場面緘黙、限局性恐怖症、社交不安症、広場恐怖症、全般不安症などが含まれる。パニック症は、数分以内に急激に特定の身体症状や強い恐怖が現れる経験(パニック発作)があり、それが起こることへの心配や、それを引き起こしそうな刺激の回避が継続している状態を指す。有病率は2~3%程度とみられており、2:1の割合で女性の方が多く罹患する。特定の場所でこうした症状や恐怖が生じることは広場恐怖症と呼ばれ、この広場恐怖症と併発することが多い。ここでは、パニック症の概要と、Clark(1986)のパニック症の認知モデル、さらにそれを発展させたパニック症にアプローチするための認知行動モデルについて概説する。
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② ここで紹介する架空事例は、パニック症に悩む40代女性の事例である。夫、娘との3人家族であるが、あるときスーパーで買い物をしている最中に急激にめまい、手足のしびれ、息苦しさを感じるようになり、その場に倒れて救急車で搬送された。それ以来、外出するのが怖くなり自宅で寝て過ごすことが多くなった。その頃に医療機関を受診するとパニック症と診断され、服薬を継続していた。家事や子どもの世話など、家庭内の仕事は何とか出来ていたが、半年ほどが経過した頃、自宅内でも血の気が引くような症状が出現するようになり、これではまずいと思い、認知行動療法を受けられる機関を探した結果当科受診となった。こうしたケースに対して、どのように支援方針を立て、どのようなアプローチが可能か、これまでの知識から考える時間を少し持った上で、実際の支援の様子に進む。
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③ はじめに、認知モデルに従ってパニックを経験した場面を整理し、症状が理解可能な現象であることを共有した(socialization)。さらに、パニック発作で「死ぬことはない」ことを理解する行動実験として、過呼吸誘発テストを行った。その上で、反応妨害エクスポージャー(暴露反応妨害法)を行う事の意義について心理教育を行い、了承が得られたところで、不安階層表に従った反応妨害エクスポージャーをホームワークとして課しながら、セッション内で検討を行う形でケースを進行していった。その結果、10セッション頃には自身の趣味のために買い物に出たり、子どもの友人家族と旅行に出たり出来るようになった。来院当初は暗い印象であったが、終了の頃には明るく積極的な印象へと変化した。こうした変化をもたらしたのはどのような要因か、それぞれ考えてみてほしい。
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キーワード
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① 不安症群 ② パニック症 ③ パニック発作 ④ 過呼吸誘発テスト ⑤ 反応妨害エクスポージャー
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【次回に向けての予習】 次回のコマシラバスを読んでおくこと。そして、気になる用語、不明な用語についてはネットで検索してみるとよい。次回は復習回となる。第8回~第14回の文字教材の、まとめの箇所だけでも眺めておいてほしい。
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15
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これまでの復習②
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科目の中での位置付け
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本科目では、認知理論とこれに基づく認知療法(認知行動療法)に焦点をあてる。本講義では、認知理論の誕生と発展の歴史を皮切りに、それに基づいて発展した認知療法諸技法の実践方法、意義、適用、限界について丁寧に論じていく。認知という構成概念を実証的に扱うための「流儀」をぜひ身につけてほしい。 そのために、第1回で「アドバンスト心理療法I行動療法」からのバトンを受けついだ後、第2回、第3回で認知理論の基本について学び、第4回~第6回では、認知理論の背景をなす基礎的研究について紹介する。第8回、第9回では認知行動療法の諸技法について紹介し、第10回、第11回では、そうした技法の一部を体験する機会を持つ。そして第12回で認知行動療法のケースフォーミュレーションについて学んだ後、第13回、第14回では実際のケースを紹介する。第7回と第15回は復習回とする。 こうした中で、第15回は、復習回である。第8回~第14回で学んだ事について復習テストを行う。
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第8回~第14回文字教材
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コマ主題細目
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① 認知行動療法の技法 ② 認知行動療法演習 ③ 認知行動療法の実際
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細目レベル
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① 第8回、第9回では、認知行動療法の技法を紹介した。第8回では多様な行動的技法について紹介し、特にエクスポージャーとリラクセーション法について若干詳しく解説を加えた。行動的技法には、生活記録、SST、行動活性化等がある。また、エクスポージャーは不安症の治療に最も有効であり、その効果は最近は制止学習のメカニズムにより説明されること、リラクセーション法にもいくつかの方法がありその種類と用途について解説がなされた。第9回では、認知的技法が紹介された。セルフ・モニタリング法は、自身に対する気づきを促す方法であり、記録表などを活用することが多い。認知再構成法もコラム法等記録表を用いるアプローチがあるが、損得分析や再帰属法等話し合いによる検討も従事される。問題解決療法は、社会的問題解決過程をステップバイステップで扱う、という認知的スキルを獲得する訓練であることが紹介された。
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② 第10回、第11回では、認知行動療法の代表的な技法について演習を行った。第10回では、認知行動療法に特有の話の聞き方である誘導的発見について演習を行った。特に、質問により相手が考えている事に近づく、ということについて、「10の質問」ワークを援用した演習を行った。そして、誘導的発見を上手く活用するためのコツについて皆で議論した。第11回には、認知再構成法の主要な方法の一つである7つのコラム法について演習を行った。セルフモニタリングにより気づかれた自動思考に対して、3つの視点から検討を行うものであった。実際に体験した後で、自身が指導者になったらどんなことに気をつけたいかについて、皆で話し合いを行った。
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③ 第12回から第14回にかけては、認知行動療法の実際についての講義であった。第12回は、認知行動療法特有のセッション間、またセッション内における進め方について概説した。アセスメントとケースフォーミュレーションを重視すること、各セッションでは毎回アジェンダを設定するなど構造化して進められること、ホームワークを重視することなどが紹介された。第13回ではうつ病の要支援者に対する認知行動療法の架空事例を紹介した。行動活性化と認知再構成を用いたアプローチが行われ、再発予防にも触れた。さらに第14回では、パニック症に対する認知行動療法の架空事例を紹介した。心理教育を行った後、暴露反応妨害法を中心進められ、後半には認知的アプローチも取り入れられたセッションであった。
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キーワード
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① 行動的技法 ② 認知的技法 ③ 誘導的発見を上手く活用するために ④ 7つのコラム法 ⑤ 架空事例
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コマの展開方法
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社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
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小テスト
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「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
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復習・予習課題
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【本講義の復習】 文字教材を今一度よく読んでおくこと。その際、文字教材の太字の箇所は不可欠な知識であるため、太字の箇所を見なくてもその単語が思い出せるか確認しながら読んでみると良い。また、アンダーラインの箇所はそこがなぜアンダーラインが引かれているか説明できるかを確認してほしい。その他、自身が線を引いたりメモをとったことについて、なぜそうしたかが説明できるか確認をしておくこと。そして、ChatGPTによるテストワークを行うこと。 【全体の復習】 講義はこれで終了となり、いよいよ残すは期末テストである。履修判定指標を確認しながらテスト勉強の対策を練ろう。そして、特に文字教材のまとめの箇所を理解しているか、自分自身に問い直してみよう。総仕上げとして、ドリルを活用することも有効であろう。
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