区分 陸域フィールド科目
ディプロマ・ポリシーとの関係

カリキュラム・ポリシーとの関係

カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
 フィールド自然学科は、自然と人間が共存できる社会を目指し、科学的知見に基づいた教育と研究を行っている。陸域・水域・農業の3つの分野についてくわしく学び、さらに統計データ解析や幅広い教養を育むカリキュラムを編成している。また、柔軟な考え方や実践的な提案をする力を育てるために、学科共通の授業や複数の分野に関わる授業も用意されている。これにより、幅広い視野を持ち、さまざまな課題に対応できる人材を育成する。
 本科目では、フィールド自然学科が対象とする動物について、その中でも昆虫類を対象とし、標識再捕獲法による個体数推定の方法のほか、環境アセスメント調査でも用いられる、スィーピング法やトラップを用いる手法など、昆虫類の基礎的な調査方法を、実際のフィールドにおいて身につける。このことにより、「環境昆虫学」や「昆虫生態学」においても学んだ知識を、本科目において、実際のフィールドで実践するものである。更に、後期以降に開講される「離島演習」へと発展していくための基盤を培うことを目的とする。

科目の目的
陸域フィールドでは、主に野生動物の生態や行動、分類、保全等についての卒業研究を行うこととなる。その中で本実習は、今後の卒業研究を見据えて実施されるものである。具体的には昆虫類について、個体数推定や採集技術等の基礎的な調査方法を理解・習得し、昆虫標本の作成方法、同定、種リストの作成や統計学的手法をもちいた個体数や移入率、移出率等の推定方法、そしてこれらデータのまとめ方から、卒業論文執筆を見据え、学術論文としての科学的な文章の書き方までを、実践を通して習得することを目的とする。
到達目標
《基礎1》標識再捕獲法の種類や方法を理解する。
《基礎2》網やトラップを用いた基本的な昆虫の調査技術を習得する。
《基礎3》採集した昆虫を標本として保管する技術や、ラベルの作成方法等を身につける。
《応用1》標識再捕獲により得られたデータをもとに、Jolly-Seber法による推定個体数、移入率、移出率等の結果を得ることができる。
《応用2》調査により得られた標本をもとに、昆虫の形態形質を覚え、同定する方法を習得する。
《発展1》学術論文形式で、標識再捕獲法および昆虫相調査としておこなった調査内容をまとめることができる。

本実習科目では、フィールドにおける昆虫の調査方法を実践で学ぶ。具体的には、標識再捕獲法を用いた個体数の推定方法等を習得する。そのほか、昆虫相調査として、見つけ捕り法やスィーピング法、ビィーティング法のほか、ベイトトラップなどのトラップを用いる方法など、基本的な昆虫の調査方法を習得する。調査により得られた昆虫類の標本作成技術を理解するほか、目・科・属・種の各分類階級までの同定作業を通じて、基本的な形態用語を覚え、同定できるようになる。また、野外調査により得られたこれらのデータを、図や表、文章としてまとめ、卒業論文をはじめとする学術論文の書き方までを習得することまでを目標とする。

科目の概要
本実習では、大学4年間の集大成となる卒業研究を見据え、フィールドや研究室内での昆虫類の調査手法とデータのとり方・まとめ方、そして卒業論文をはじめとする学術論文の書き方までの一連の流れを、実践を通して学ぶ。このような目的のもと本実習は、①「標識再捕獲法を用いた昆虫の個体数の推定」、②「昆虫相調査」、これらの③「事前・事後指導」、これらの調査結果を学術論文形式でとりまとめる④「事前提出レポート指導」の4つの部分から構成される。このうち①では、愛媛県絶滅危惧II類であるカワラバッタを対象として、Jolly-Seber法を用いた個体数の推定を、フィールド調査および室内における統計解析により実施する。②では、環境アセスメント調査の実務でも用いられている、見つけ捕り法、スィーピング法、トラップを用いた方法などをフィールドで実践し、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、②の調査で得られたサンプルを、標本として保管する方法や、同定方法を身につける。また、①②の調査前後には、③「事前事後指導」を実施し、理解を深める。④では、卒業論文の執筆を視野に入れて、研究成果を図や表、文章といった学術論文形式で取りまとめる方法を習得する。
科目のキーワード
授業概要 … 授業スケジュール、授業の内容と展開方法、安全管理-第1回~2回
個体数の推定 … 標識再捕獲、Jolly-Seber法、R、事前提出レポート①-第3回~10、30回
昆虫相調査 … 採集技術、標本作成、同定、事前提出レポート②-第11回~30回

授業の展開方法
本実習は、第1回でガイダンスとして授業概要の説明等を行った後、実際の野外におけるフィールド調査に備えて、基礎ゼミナールI・IIに引き続き、安全講習を実施する。第2回目以降の実習においては、①標識再捕獲法を用いた「昆虫の個体数の推定」を行う。カワラバッタを対象として、実際のフィールドにおける標識再捕獲調査を実施し、室内でRを用いて個体数を推定する。①についてはコマシラバス2~5回に記載した。②「昆虫相調査」では、見つけ捕り法、スィーピング法、トラップを用いた方法など、基本的な昆虫調査方法を、フィールドで実践する。また、調査のみならず標本の作成方法、種を同定する方法までを身につける。②についてはコマシラバス6~14回に記載した。これら①②の理解を深めるために、③「事前事後指導」を実施する。③については、コマシラバス1、2、5、14、15回に記載した。本実習の最終評価は筆記試験である。しかしながら、将来的に卒業研究を行い、卒業論文としてとりまとめるためには、図や表、文章を用いて学術論文形式で調査結果をまとめる方法も身につける必要がある。このことから、④「事前提出レポート指導」を実施する。④については、コマシラバス1、5、14、15回に記載した。①②の調査結果は、事前提出レポートとして、授業内で指定された期日内に提出することとする。また、15回では、作成したレポートのフィードバックを実施する。なお、実習施設の都合や天候等の理由により、日程や調査対象、調査地等を変更する可能性がある。また、後期を通して同様の調査を行うため、シラバスは一部重複することがある。
オフィス・アワー
久松定智:【月曜日】昼休み、【火曜日】2時限目
松原慧:【前期】
情報リテラシーⅠ金曜5限
農業基礎演習月曜4限
基礎ゼミナールⅠ木曜4限
【後期】
情報リテラシーⅡ金曜5限
農業基礎演習Ⅱ月曜5限
基礎ゼミナールⅡ火曜5限
昆虫生態学水曜5限
中村圭太:※できるだけ事前にメールしてください。
【前期】
動物の生態
基礎ゼミナールⅠ
全科目:木曜4・5限、金曜昼・5限
【後期】
人と自然
動物の行動学
全科目:火曜3・4限、水曜昼・3・4限

科目コード TD4030
学年・期 2年・後期
科目名 保全昆虫学演習
単位数 4
授業形態 演習
必修・選択 選択
学習時間
前提とする科目
展開科目
関連資格
担当教員名 久松定智・松原慧・中村圭太
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 ガイダンス(1-1) 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第1回では、授業概要やスケジュール、安全管理、事前提出レポートについて理解する。
【コマ主題細目①~⑤】
・(財)日本レクリエーション協会『自然体験活動指導者のための安全対策読本』、(財)日本レクリエーション協会、2000年。
・日本生態学会野外安全管理委員会『フィールド調査における安全管理マニュアル』、日本生態学会誌、2019年。
・石川和男『危険な動植物』、ぎょうせい、1986。
・コマ用オリジナル配布資料。
コマ主題細目 ① 授業の進め方と構成の確認 ② 安全管理 ③ 昆虫の個体数の推定 ④ 昆虫相調査 ⑤ 事前レポート指導
細目レベル ① 本実習科目の授業概要、授業目標、スケジュール、そして事前提出レポート内容までについて理解する。その他、野外で実習を行うにあたり、安全管理について再確認する。本実習科目は、大学4年間の集大成となる卒業研究を見据え、野外や研究室内での昆虫類の調査手法とデータのとり方・まとめ方、そして卒業論文を始めとする学術論文の書き方までの一連の流れを、実践を通して学ぶことを授業目標としている。本実習科目は、①標識再捕獲法を用いた「昆虫の個体数の推定」、②「昆虫相調査」、これら①②の③「事前事後指導」、そしてこれら①②の調査結果を、学術論文形式で取りまとめる方法を身につけるため、④「事前提出レポート指導」を実施する。本実習科目の最終評価は筆記試験ではあるが、卒業論文執筆を見据えて学術論文の書き方も身につける必要がある。このことから、①②の調査結果は、事前提出レポートとして、授業内で指定された期日内に提出することとする。
② 実際にフィールドで調査を行うため、安全管理の再確認までを行う。第一に、事故は未然に防ぐことが何より大事である。その上で今回は、主に陸域における安全管理について、確認する。まずは事前の準備が必要である。調査場所の位置の確認、調査場所へのアクセス方法の確認、出発から帰着までのタイムスケジュールの確認と現地での調査時間および休息時間の確認、調査項目と調査内容の確認、調査の手法と手順の確認、調査機器の確認、携行物の確認、服装・靴の確認、天候の変化や悪天候時の対処法の確認、緊急時の連絡方法の確認などについて理解する。当日の出発時については、体調が万全かを確認、天候を確認。それらを加味して、調査の実施または中止の判断を行う。熱中症・日焼けなどへの対応も重要である。野外活動時は、体表面を極力さらさないように心がける。長袖・長ズボン・帽子またはヘルメットを着用する。体表面を覆うことで、夏場は日焼け・熱中症を避けることができ、冬場は体温の低下を防げる。また、有刺生物や毒虫等から体を保護できる。また、夏場の体温調節は、服の素材を選ぶことで行うと良いであろう。登山用や運動用の新素材を用いた新素材は、夏場でも短時間で体表面の汗を吸収し発散させるので、長袖でも暑くなりにくい。また夏場であれば、定期的に休息や水分・塩分補給をすることが重要である。水分補給についてはのどの渇きを感じる前にこまめに行うことが熱中症を防ぐために重要である。フィールド調査における危険因子を把握する。
③ Jolly-Seber法を用いた動物の個体数推定について、フィールドでの調査方法と、得られたデータを用いて、室内でのRを用いた統計的解析方法までを習得する。Jolly-Seber法とは、1965年にイギリスの数学者Jollyとニュージーランドの数学者Seberが、独立に発表したモデルのことである。開放個体群(死亡・移出・出生・移入のどれか、あるいは全部がある個体群)に適用できる。2回以上違うマーキングをして放飼し、3回以上(最初のマーキングのための採集を含む)の採集をおこなうなら、偏りのない個体数推定値を得るばかりでなく、消失率と加入率さえ求めることができるというものである。実際に実習で得られたデータの計算には、R (R Core Team 2022) のFSAパッケージを用い、信頼区間95%で個体数推定結果を得る。
④ 昆虫の基本的な採集技術のほか、標本化して保管する方法、そして同定方法までを習得する。昆虫を採集する基本的な技術として、肉眼で昆虫を見つけて捕まえる「見つけ採り法」、木や草などを捕虫網ですくう「スウィーピング法」、木の枝・草・花などを叩き昆虫を落下させて採集する「ビーティング法」等があるだろう。また、果物や腐肉等を用いて昆虫を誘引する「ベイトトラップ」、正の走行性のある昆虫を人工光を用いて誘因して採集する「ライトトラップ」、透明なプラスティック板などを垂直に立て、衝突して落下した昆虫を採集する「衝突版トラップ(FIT)」等トラップを用いて採集する方法もある。昆虫を採集する主な方法や機材について、その名称と仕組み等を説明できるようになる。
⑤ 事前提出レポートの内容や締切日、提出方法までを理解する。本実習科目の最終評価方法は筆記試験である。しかしながら、近い将来に取り組むこととなる卒業論文執筆のためには、学術論文として研究成果を取りまとめる能力が必要となる。事前提出レポートとして作成する内容としては、①標識再捕獲調査、②昆虫相調査とする。これらについて、序論、方法、結果、考察、引用文献等のほか、図表を作成し、学術論文形式で取りまとめる。これらレポートは授業内で指定した期日までに提出することとする。また、最終コマでは、これら事前提出レポートのフィードバックを実施し、実習の内容および提出された事前提出レポートについて、不備等を指摘する。このことをもって本実習科目全体の総まとめの回とする。
キーワード ① ガイダンス ② 授業日程 ③ 授業の展開方法 ④ 安全管理 ⑤ 事前提出レポート
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第1回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、「到達目標」、「科目の概要」、「授業の展開方法」の部分に目を通し、まずは授業全体の概要を把握する。また、本実習科目は実際にフィールドに出て昆虫の調査を行うが、授業スケジュールや安全管理についても再確認すること。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

2 ガイダンス(1-2) 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第2回では、前回に引き続き、授業概要やスケジュール、安全管理、事前提出レポートについて理解する。
【コマ主題細目①~⑤】
・(財)日本レクリエーション協会『自然体験活動指導者のための安全対策読本』、(財)日本レクリエーション協会、2000年。
・日本生態学会野外安全管理委員会『フィールド調査における安全管理マニュアル』、日本生態学会誌、2019年。
・石川和男『危険な動植物』、ぎょうせい、1986。
・コマ用オリジナル配布資料。
コマ主題細目 ① 授業の進め方と構成の確認 ② 安全管理 ③ 昆虫の個体数の推定 ④ 昆虫相調査 ⑤ 事前レポート指導
細目レベル ① 本実習科目の授業概要、授業目標、スケジュール、そして事前提出レポート内容までについて理解する。その他、野外で実習を行うにあたり、安全管理について再確認する。本実習科目は、大学4年間の集大成となる卒業研究を見据え、野外や研究室内での昆虫類の調査手法とデータのとり方・まとめ方、そして卒業論文を始めとする学術論文の書き方までの一連の流れを、実践を通して学ぶことを授業目標としている。本実習科目は、①標識再捕獲法を用いた「昆虫の個体数の推定」、②「昆虫相調査」、これら①②の③「事前事後指導」、そしてこれら①②の調査結果を、学術論文形式で取りまとめる方法を身につけるため、④「事前提出レポート指導」を実施する。本実習科目の最終評価は筆記試験ではあるが、卒業論文執筆を見据えて学術論文の書き方も身につける必要がある。このことから、①②の調査結果は、事前提出レポートとして、授業内で指定された期日内に提出することとする。
② 実際にフィールドで調査を行うため、安全管理の再確認までを行う。第一に、事故は未然に防ぐことが何より大事である。その上で今回は、主に陸域における安全管理について、確認する。まずは事前の準備が必要である。調査場所の位置の確認、調査場所へのアクセス方法の確認、出発から帰着までのタイムスケジュールの確認と現地での調査時間および休息時間の確認、調査項目と調査内容の確認、調査の手法と手順の確認、調査機器の確認、携行物の確認、服装・靴の確認、天候の変化や悪天候時の対処法の確認、緊急時の連絡方法の確認などについて理解する。当日の出発時については、体調が万全かを確認、天候を確認。それらを加味して、調査の実施または中止の判断を行う。熱中症・日焼けなどへの対応も重要である。野外活動時は、体表面を極力さらさないように心がける。長袖・長ズボン・帽子またはヘルメットを着用する。体表面を覆うことで、夏場は日焼け・熱中症を避けることができ、冬場は体温の低下を防げる。また、有刺生物や毒虫等から体を保護できる。また、夏場の体温調節は、服の素材を選ぶことで行うと良いであろう。登山用や運動用の新素材を用いた新素材は、夏場でも短時間で体表面の汗を吸収し発散させるので、長袖でも暑くなりにくい。また夏場であれば、定期的に休息や水分・塩分補給をすることが重要である。水分補給についてはのどの渇きを感じる前にこまめに行うことが熱中症を防ぐために重要である。フィールド調査における危険因子を把握する。
③ Jolly-Seber法を用いた動物の個体数推定について、フィールドでの調査方法と、得られたデータを用いて、室内でのRを用いた統計的解析方法までを習得する。Jolly-Seber法とは、1965年にイギリスの数学者Jollyとニュージーランドの数学者Seberが、独立に発表したモデルのことである。開放個体群(死亡・移出・出生・移入のどれか、あるいは全部がある個体群)に適用できる。2回以上違うマーキングをして放飼し、3回以上(最初のマーキングのための採集を含む)の採集をおこなうなら、偏りのない個体数推定値を得るばかりでなく、消失率と加入率さえ求めることができるというものである。実際に実習で得られたデータの計算には、R (R Core Team 2022) のFSAパッケージを用い、信頼区間95%で個体数推定結果を得る。
④ 昆虫の基本的な採集技術のほか、標本化して保管する方法、そして同定方法までを習得する。昆虫を採集する基本的な技術として、肉眼で昆虫を見つけて捕まえる「見つけ採り法」、木や草などを捕虫網ですくう「スウィーピング法」、木の枝・草・花などを叩き昆虫を落下させて採集する「ビーティング法」等があるだろう。また、果物や腐肉等を用いて昆虫を誘引する「ベイトトラップ」、正の走行性のある昆虫を人工光を用いて誘因して採集する「ライトトラップ」、透明なプラスティック板などを垂直に立て、衝突して落下した昆虫を採集する「衝突版トラップ(FIT)」等トラップを用いて採集する方法もある。昆虫を採集する主な方法や機材について、その名称と仕組み等を説明できるようになる。
⑤ 事前提出レポートの内容や締切日、提出方法までを理解する。本実習科目の最終評価方法は筆記試験である。しかしながら、近い将来に取り組むこととなる卒業論文執筆のためには、学術論文として研究成果を取りまとめる能力が必要となる。事前提出レポートとして作成する内容としては、①標識再捕獲調査、②昆虫相調査とする。これらについて、序論、方法、結果、考察、引用文献等のほか、図表を作成し、学術論文形式で取りまとめる。これらレポートは授業内で指定した期日までに提出することとする。また、最終コマでは、これら事前提出レポートのフィードバックを実施し、実習の内容および提出された事前提出レポートについて、不備等を指摘する。このことをもって本実習科目全体の総まとめの回とする。
キーワード ① 授業の進め方と構成の確認 ② 安全管理 ③ 昆虫の個体数の推定 ④ 昆虫相調査 ⑤ 事前提出レポート指導
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第2回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、「到達目標」、「科目の概要」、「授業の展開方法」の部分に目を通し、まずは授業全体の概要を把握する。また、本実習科目は実際にフィールドに出て昆虫の調査を行うが、授業スケジュールや安全管理についても再確認すること。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

3 個体数の推定~標識再捕獲(1-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第3回では、Jolly-Seber法を用いた個体数推定法について、実際の野外における調査方法から室内における統計データ解析方法までの一連の流れを習得する。
【コマ主題細目①】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目②】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目③】
・NPO法人野生生物調査協会・NPO法人 Envision環境保全事務所(2026)日本のレッドデータ検索システム.https://jpnrdb.com/index.html, 2026年3月7日確認.
・愛媛県県民環境部環境局自然保護課(2024)Red Data Book Ehime愛媛県の絶滅のおそれのある野生生物,愛媛県.
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標識再捕獲とは ② 標識方法 ③ カワラバッタとは ④ 事前レポート①指示書について
細目レベル ① 標識再捕獲法の理論までを理解する。標識再捕獲法とは、個体群の一部の個体にマークをつけて放し、その後の調査で得たサンプル中のマーク個体の数から、個体数、加入率、消失率などを推定する方法である。動きの早い動物、水中や藪の中にいて肉眼で数えにくい動物などでは、この方法以外に絶対密度が評価できない場合が多い。標識再捕獲法は、これまでにいくつもの推定法が提案されてきた。例えばPetersen法(Lincoln法)は、閉鎖的な個体群(加入も消失もない個体群のこと)の動物の数Nを推定するもっとも基本的なモデルである。Jolly-Seber法は、開放個体群(死亡、出生、移入、移出のある個体群のこと)に適用できる方法である。
② 標識技術についてまでを、理解する。動物に油性ペン等でしるしをつけ、それを野外に放し、その行動を追跡することをマーキング法(標識法)という。体が小さい昆虫や、草むらや水中など見えにくい環境にいる動物、動きの速い動物について、個体数推定や移動・分散の測定、および野外における寿命の推定のために不可欠な方法である。マーキングを行う際に重要な点として、捕獲や手で持つこと等の一連の処理により、動物の寿命や行動に影響を及ぼしてはならない。また、マークが目立ちすぎると、同種内の社会関係や捕食者の行動に影響を与えてしまうこともある。マーキングに用いる素材として、ラッカーや油性ペンのほか、鳥類では足輪を用いることもある。また、マーキング法は、グループマーキング法と個体マーキング法に大別できる。前者は、ある時点で捉えた動物すべてに同じマークをつける方法であり、後者は、番号や名前で1頭1頭を区別する方法である。後者のように、1個体ずつ異なる標識を施せば、個々の個体の移動や個体間の相互作用まで調べることができる。個体マーキングの場合、調査者のイニシャルと通し番号などを書くことが多い。ここでは、実際に標識を行うにあたり、その技術や方法を覚える。
③ 今回調査対象としているカワラバッタについて、その形態的特徴や生態までを理解する。カワラバッタとは、バッタ目バッタ科の昆虫であり、体長は♂25〜30mm、♀40〜43mm(翅端まで)。おもに河川の河原に生息しており、体色は、生息地である河原の小石の色に似た灰色で、前翅および後脚腿節に黒色斑がある。後翅の中央部に半円状の黒褐色の帯があり、その内側は鮮やかな青色をしている。北海道、本州、四国、九州に生息しており、愛媛県内では西条市加茂川、東温市・松山市重信川、松山市石手川、大洲市肱川、久万高原町御三戸付近などから記録がある。全国的に絶滅が危惧されており、31都府県で、絶滅危惧ほかに指定されている。このうち愛媛県では、絶滅危惧II類に指定されている。愛媛県内での生息状況として、東温市の重信川では現在も個体数は多いが、他の河川では減少しており、肱川や御三戸付近では近年確認されていない。重信川以外には上流部にダムが存在するという共通点があり、河川が氾濫することが少なくなったことが個体数減少の要因と考えられる。
④ 事前提出レポート①として提出する、標識再捕獲調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 標識再捕獲 ② Jolly-Seber法 ③ 標識技術 ④ カワラバッタ ⑤ 個体数推定
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第3回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標識再捕獲法との理論について、そして個体への標識方法について、今回調査対象としたカワラバッタについて、全国の保全状況や愛媛県での分布状況を再確認する。そのほか、事前提出レポート①の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

4 個体数の推定~標識再捕獲(1-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第4回では、前回に引き続き、Jolly-Seber法を用いた個体数推定法について、実際の野外における調査方法から室内における統計データ解析方法までの一連の流れを習得する。
【コマ主題細目①】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目②】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目③】
・NPO法人野生生物調査協会・NPO法人 Envision環境保全事務所(2026)日本のレッドデータ検索システム.https://jpnrdb.com/index.html, 2026年3月7日確認.
・愛媛県県民環境部環境局自然保護課(2024)Red Data Book Ehime愛媛県の絶滅のおそれのある野生生物,愛媛県.
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標識再捕獲とは ② 標識方法 ③ カワラバッタとは ④ 事前レポート①指示書について
細目レベル ① 標識再捕獲法の理論までを理解する。標識再捕獲法とは、個体群の一部の個体にマークをつけて放し、その後の調査で得たサンプル中のマーク個体の数から、個体数、加入率、消失率などを推定する方法である。動きの早い動物、水中や藪の中にいて肉眼で数えにくい動物などでは、この方法以外に絶対密度が評価できない場合が多い。標識再捕獲法は、これまでにいくつもの推定法が提案されてきた。例えばPetersen法(Lincoln法)は、閉鎖的な個体群(加入も消失もない個体群のこと)の動物の数Nを推定するもっとも基本的なモデルである。Jolly-Seber法は、開放個体群(死亡、出生、移入、移出のある個体群のこと)に適用できる方法である。
② 標識技術についてまでを、理解する。動物に油性ペン等でしるしをつけ、それを野外に放し、その行動を追跡することをマーキング法(標識法)という。体が小さい昆虫や、草むらや水中など見えにくい環境にいる動物、動きの速い動物について、個体数推定や移動・分散の測定、および野外における寿命の推定のために不可欠な方法である。マーキングを行う際に重要な点として、捕獲や手で持つこと等の一連の処理により、動物の寿命や行動に影響を及ぼしてはならない。また、マークが目立ちすぎると、同種内の社会関係や捕食者の行動に影響を与えてしまうこともある。マーキングに用いる素材として、ラッカーや油性ペンのほか、鳥類では足輪を用いることもある。また、マーキング法は、グループマーキング法と個体マーキング法に大別できる。前者は、ある時点で捉えた動物すべてに同じマークをつける方法であり、後者は、番号や名前で1頭1頭を区別する方法である。後者のように、1個体ずつ異なる標識を施せば、個々の個体の移動や個体間の相互作用まで調べることができる。個体マーキングの場合、調査者のイニシャルと通し番号などを書くことが多い。ここでは、実際に標識を行うにあたり、その技術や方法を覚える。
③ 今回調査対象としているカワラバッタについて、その形態的特徴や生態までを理解する。カワラバッタとは、バッタ目バッタ科の昆虫であり、体長は♂25〜30mm、♀40〜43mm(翅端まで)。おもに河川の河原に生息しており、体色は、生息地である河原の小石の色に似た灰色で、前翅および後脚腿節に黒色斑がある。後翅の中央部に半円状の黒褐色の帯があり、その内側は鮮やかな青色をしている。北海道、本州、四国、九州に生息しており、愛媛県内では西条市加茂川、東温市・松山市重信川、松山市石手川、大洲市肱川、久万高原町御三戸付近などから記録がある。全国的に絶滅が危惧されており、31都府県で、絶滅危惧ほかに指定されている。このうち愛媛県では、絶滅危惧II類に指定されている。愛媛県内での生息状況として、東温市の重信川では現在も個体数は多いが、他の河川では減少しており、肱川や御三戸付近では近年確認されていない。重信川以外には上流部にダムが存在するという共通点があり、河川が氾濫することが少なくなったことが個体数減少の要因と考えられる。
④ 事前提出レポート①として提出する、標識再捕獲調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 標識再捕獲 ② Jolly-Seber法 ③ 標識技術 ④ カワラバッタ ⑤ 個体数推定
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第4回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標識再捕獲法との理論について、そして個体への標識方法について、今回調査対象としたカワラバッタについて、全国の保全状況や愛媛県での分布状況を再確認する。そのほか、事前提出レポート①の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

5 個体数の推定~標識再捕獲(2-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第5回では、前回に引き続き、Jolly-Seber法を用いた個体数推定法について、実際の野外における調査方法から室内における統計データ解析方法までの一連の流れを習得する。
【コマ主題細目①】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目②】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目③】
・NPO法人野生生物調査協会・NPO法人 Envision環境保全事務所(2026)日本のレッドデータ検索システム.https://jpnrdb.com/index.html, 2026年3月7日確認.
・愛媛県県民環境部環境局自然保護課(2024)Red Data Book Ehime愛媛県の絶滅のおそれのある野生生物,愛媛県.
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標識再捕獲とは ② 標識方法 ③ カワラバッタとは ④ 事前レポート①指示書について
細目レベル ① 標識再捕獲法の理論までを理解する。標識再捕獲法とは、個体群の一部の個体にマークをつけて放し、その後の調査で得たサンプル中のマーク個体の数から、個体数、加入率、消失率などを推定する方法である。動きの早い動物、水中や藪の中にいて肉眼で数えにくい動物などでは、この方法以外に絶対密度が評価できない場合が多い。標識再捕獲法は、これまでにいくつもの推定法が提案されてきた。例えばPetersen法(Lincoln法)は、閉鎖的な個体群(加入も消失もない個体群のこと)の動物の数Nを推定するもっとも基本的なモデルである。Jolly-Seber法は、開放個体群(死亡、出生、移入、移出のある個体群のこと)に適用できる方法である。
② 標識技術についてまでを、理解する。動物に油性ペン等でしるしをつけ、それを野外に放し、その行動を追跡することをマーキング法(標識法)という。体が小さい昆虫や、草むらや水中など見えにくい環境にいる動物、動きの速い動物について、個体数推定や移動・分散の測定、および野外における寿命の推定のために不可欠な方法である。マーキングを行う際に重要な点として、捕獲や手で持つこと等の一連の処理により、動物の寿命や行動に影響を及ぼしてはならない。また、マークが目立ちすぎると、同種内の社会関係や捕食者の行動に影響を与えてしまうこともある。マーキングに用いる素材として、ラッカーや油性ペンのほか、鳥類では足輪を用いることもある。また、マーキング法は、グループマーキング法と個体マーキング法に大別できる。前者は、ある時点で捉えた動物すべてに同じマークをつける方法であり、後者は、番号や名前で1頭1頭を区別する方法である。後者のように、1個体ずつ異なる標識を施せば、個々の個体の移動や個体間の相互作用まで調べることができる。個体マーキングの場合、調査者のイニシャルと通し番号などを書くことが多い。ここでは、実際に標識を行うにあたり、その技術や方法を覚える。
③ 今回調査対象としているカワラバッタについて、その形態的特徴や生態までを理解する。カワラバッタとは、バッタ目バッタ科の昆虫であり、体長は♂25〜30mm、♀40〜43mm(翅端まで)。おもに河川の河原に生息しており、体色は、生息地である河原の小石の色に似た灰色で、前翅および後脚腿節に黒色斑がある。後翅の中央部に半円状の黒褐色の帯があり、その内側は鮮やかな青色をしている。北海道、本州、四国、九州に生息しており、愛媛県内では西条市加茂川、東温市・松山市重信川、松山市石手川、大洲市肱川、久万高原町御三戸付近などから記録がある。全国的に絶滅が危惧されており、31都府県で、絶滅危惧ほかに指定されている。このうち愛媛県では、絶滅危惧II類に指定されている。愛媛県内での生息状況として、東温市の重信川では現在も個体数は多いが、他の河川では減少しており、肱川や御三戸付近では近年確認されていない。重信川以外には上流部にダムが存在するという共通点があり、河川が氾濫することが少なくなったことが個体数減少の要因と考えられる。
④ 事前提出レポート①として提出する、標識再捕獲調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 標識再捕獲 ② Jolly-Seber法 ③ 標識技術 ④ カワラバッタ ⑤ 個体数推定
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第5回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標識再捕獲法との理論について、そして個体への標識方法について、今回調査対象としたカワラバッタについて、全国の保全状況や愛媛県での分布状況を再確認する。そのほか、事前提出レポート①の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

6 個体数の推定~標識再捕獲(2-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第6回では、前回に引き続き、Jolly-Seber法を用いた個体数推定法について、実際の野外における調査方法から室内における統計データ解析方法までの一連の流れを習得する。
【コマ主題細目①】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目②】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目③】
・NPO法人野生生物調査協会・NPO法人 Envision環境保全事務所(2026)日本のレッドデータ検索システム.https://jpnrdb.com/index.html, 2026年3月7日確認.
・愛媛県県民環境部環境局自然保護課(2024)Red Data Book Ehime愛媛県の絶滅のおそれのある野生生物,愛媛県.
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標識再捕獲とは ② 標識方法 ③ カワラバッタとは ④ 事前レポート①指示書について
細目レベル ① 標識再捕獲法の理論までを理解する。標識再捕獲法とは、個体群の一部の個体にマークをつけて放し、その後の調査で得たサンプル中のマーク個体の数から、個体数、加入率、消失率などを推定する方法である。動きの早い動物、水中や藪の中にいて肉眼で数えにくい動物などでは、この方法以外に絶対密度が評価できない場合が多い。標識再捕獲法は、これまでにいくつもの推定法が提案されてきた。例えばPetersen法(Lincoln法)は、閉鎖的な個体群(加入も消失もない個体群のこと)の動物の数Nを推定するもっとも基本的なモデルである。Jolly-Seber法は、開放個体群(死亡、出生、移入、移出のある個体群のこと)に適用できる方法である。
② 標識技術についてまでを、理解する。動物に油性ペン等でしるしをつけ、それを野外に放し、その行動を追跡することをマーキング法(標識法)という。体が小さい昆虫や、草むらや水中など見えにくい環境にいる動物、動きの速い動物について、個体数推定や移動・分散の測定、および野外における寿命の推定のために不可欠な方法である。マーキングを行う際に重要な点として、捕獲や手で持つこと等の一連の処理により、動物の寿命や行動に影響を及ぼしてはならない。また、マークが目立ちすぎると、同種内の社会関係や捕食者の行動に影響を与えてしまうこともある。マーキングに用いる素材として、ラッカーや油性ペンのほか、鳥類では足輪を用いることもある。また、マーキング法は、グループマーキング法と個体マーキング法に大別できる。前者は、ある時点で捉えた動物すべてに同じマークをつける方法であり、後者は、番号や名前で1頭1頭を区別する方法である。後者のように、1個体ずつ異なる標識を施せば、個々の個体の移動や個体間の相互作用まで調べることができる。個体マーキングの場合、調査者のイニシャルと通し番号などを書くことが多い。ここでは、実際に標識を行うにあたり、その技術や方法を覚える。
③ 今回調査対象としているカワラバッタについて、その形態的特徴や生態までを理解する。カワラバッタとは、バッタ目バッタ科の昆虫であり、体長は♂25〜30mm、♀40〜43mm(翅端まで)。おもに河川の河原に生息しており、体色は、生息地である河原の小石の色に似た灰色で、前翅および後脚腿節に黒色斑がある。後翅の中央部に半円状の黒褐色の帯があり、その内側は鮮やかな青色をしている。北海道、本州、四国、九州に生息しており、愛媛県内では西条市加茂川、東温市・松山市重信川、松山市石手川、大洲市肱川、久万高原町御三戸付近などから記録がある。全国的に絶滅が危惧されており、31都府県で、絶滅危惧ほかに指定されている。このうち愛媛県では、絶滅危惧II類に指定されている。愛媛県内での生息状況として、東温市の重信川では現在も個体数は多いが、他の河川では減少しており、肱川や御三戸付近では近年確認されていない。重信川以外には上流部にダムが存在するという共通点があり、河川が氾濫することが少なくなったことが個体数減少の要因と考えられる。
④ 事前提出レポート①として提出する、標識再捕獲調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 標識再捕獲 ② Jolly-Seber法 ③ 標識技術 ④ カワラバッタ ⑤ 個体数推定
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第6回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標識再捕獲法との理論について、そして個体への標識方法について、今回調査対象としたカワラバッタについて、全国の保全状況や愛媛県での分布状況を再確認する。そのほか、事前提出レポート①の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

7 個体数の推定~標識再捕獲(3-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第7回では、前回に引き続き、Jolly-Seber法を用いた個体数推定法について、実際の野外における調査方法から室内における統計データ解析方法までの一連の流れを習得する。
【コマ主題細目①】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目②】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目③】
・NPO法人野生生物調査協会・NPO法人 Envision環境保全事務所(2026)日本のレッドデータ検索システム.https://jpnrdb.com/index.html, 2026年3月7日確認.
・愛媛県県民環境部環境局自然保護課(2024)Red Data Book Ehime愛媛県の絶滅のおそれのある野生生物,愛媛県.
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標識再捕獲とは ② 標識方法 ③ カワラバッタとは ④ 事前レポート①指示書について
細目レベル ① 標識再捕獲法の理論までを理解する。標識再捕獲法とは、個体群の一部の個体にマークをつけて放し、その後の調査で得たサンプル中のマーク個体の数から、個体数、加入率、消失率などを推定する方法である。動きの早い動物、水中や藪の中にいて肉眼で数えにくい動物などでは、この方法以外に絶対密度が評価できない場合が多い。標識再捕獲法は、これまでにいくつもの推定法が提案されてきた。例えばPetersen法(Lincoln法)は、閉鎖的な個体群(加入も消失もない個体群のこと)の動物の数Nを推定するもっとも基本的なモデルである。Jolly-Seber法は、開放個体群(死亡、出生、移入、移出のある個体群のこと)に適用できる方法である。
② 標識技術についてまでを、理解する。動物に油性ペン等でしるしをつけ、それを野外に放し、その行動を追跡することをマーキング法(標識法)という。体が小さい昆虫や、草むらや水中など見えにくい環境にいる動物、動きの速い動物について、個体数推定や移動・分散の測定、および野外における寿命の推定のために不可欠な方法である。マーキングを行う際に重要な点として、捕獲や手で持つこと等の一連の処理により、動物の寿命や行動に影響を及ぼしてはならない。また、マークが目立ちすぎると、同種内の社会関係や捕食者の行動に影響を与えてしまうこともある。マーキングに用いる素材として、ラッカーや油性ペンのほか、鳥類では足輪を用いることもある。また、マーキング法は、グループマーキング法と個体マーキング法に大別できる。前者は、ある時点で捉えた動物すべてに同じマークをつける方法であり、後者は、番号や名前で1頭1頭を区別する方法である。後者のように、1個体ずつ異なる標識を施せば、個々の個体の移動や個体間の相互作用まで調べることができる。個体マーキングの場合、調査者のイニシャルと通し番号などを書くことが多い。ここでは、実際に標識を行うにあたり、その技術や方法を覚える。
③ 今回調査対象としているカワラバッタについて、その形態的特徴や生態までを理解する。カワラバッタとは、バッタ目バッタ科の昆虫であり、体長は♂25〜30mm、♀40〜43mm(翅端まで)。おもに河川の河原に生息しており、体色は、生息地である河原の小石の色に似た灰色で、前翅および後脚腿節に黒色斑がある。後翅の中央部に半円状の黒褐色の帯があり、その内側は鮮やかな青色をしている。北海道、本州、四国、九州に生息しており、愛媛県内では西条市加茂川、東温市・松山市重信川、松山市石手川、大洲市肱川、久万高原町御三戸付近などから記録がある。全国的に絶滅が危惧されており、31都府県で、絶滅危惧ほかに指定されている。このうち愛媛県では、絶滅危惧II類に指定されている。愛媛県内での生息状況として、東温市の重信川では現在も個体数は多いが、他の河川では減少しており、肱川や御三戸付近では近年確認されていない。重信川以外には上流部にダムが存在するという共通点があり、河川が氾濫することが少なくなったことが個体数減少の要因と考えられる。
④ 事前提出レポート①として提出する、標識再捕獲調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 標識再捕獲 ② Jolly-Seber法 ③ 標識技術 ④ カワラバッタ ⑤ 個体数推定
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第7回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標識再捕獲法との理論について、そして個体への標識方法について、今回調査対象としたカワラバッタについて、全国の保全状況や愛媛県での分布状況を再確認する。そのほか、事前提出レポート①の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

8 個体数の推定~標識再捕獲(3-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第8回では、前回に引き続き、Jolly-Seber法を用いた個体数推定法について、実際の野外における調査方法から室内における統計データ解析方法までの一連の流れを習得する。
【コマ主題細目①】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目②】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目③】
・NPO法人野生生物調査協会・NPO法人 Envision環境保全事務所(2026)日本のレッドデータ検索システム.https://jpnrdb.com/index.html, 2026年3月7日確認.
・愛媛県県民環境部環境局自然保護課(2024)Red Data Book Ehime愛媛県の絶滅のおそれのある野生生物,愛媛県.
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標識再捕獲とは ② 標識方法 ③ カワラバッタとは ④ 事前レポート①指示書について
細目レベル ① 標識再捕獲法の理論までを理解する。標識再捕獲法とは、個体群の一部の個体にマークをつけて放し、その後の調査で得たサンプル中のマーク個体の数から、個体数、加入率、消失率などを推定する方法である。動きの早い動物、水中や藪の中にいて肉眼で数えにくい動物などでは、この方法以外に絶対密度が評価できない場合が多い。標識再捕獲法は、これまでにいくつもの推定法が提案されてきた。例えばPetersen法(Lincoln法)は、閉鎖的な個体群(加入も消失もない個体群のこと)の動物の数Nを推定するもっとも基本的なモデルである。Jolly-Seber法は、開放個体群(死亡、出生、移入、移出のある個体群のこと)に適用できる方法である。
② 標識技術についてまでを、理解する。動物に油性ペン等でしるしをつけ、それを野外に放し、その行動を追跡することをマーキング法(標識法)という。体が小さい昆虫や、草むらや水中など見えにくい環境にいる動物、動きの速い動物について、個体数推定や移動・分散の測定、および野外における寿命の推定のために不可欠な方法である。マーキングを行う際に重要な点として、捕獲や手で持つこと等の一連の処理により、動物の寿命や行動に影響を及ぼしてはならない。また、マークが目立ちすぎると、同種内の社会関係や捕食者の行動に影響を与えてしまうこともある。マーキングに用いる素材として、ラッカーや油性ペンのほか、鳥類では足輪を用いることもある。また、マーキング法は、グループマーキング法と個体マーキング法に大別できる。前者は、ある時点で捉えた動物すべてに同じマークをつける方法であり、後者は、番号や名前で1頭1頭を区別する方法である。後者のように、1個体ずつ異なる標識を施せば、個々の個体の移動や個体間の相互作用まで調べることができる。個体マーキングの場合、調査者のイニシャルと通し番号などを書くことが多い。ここでは、実際に標識を行うにあたり、その技術や方法を覚える。
③ 今回調査対象としているカワラバッタについて、その形態的特徴や生態までを理解する。カワラバッタとは、バッタ目バッタ科の昆虫であり、体長は♂25〜30mm、♀40〜43mm(翅端まで)。おもに河川の河原に生息しており、体色は、生息地である河原の小石の色に似た灰色で、前翅および後脚腿節に黒色斑がある。後翅の中央部に半円状の黒褐色の帯があり、その内側は鮮やかな青色をしている。北海道、本州、四国、九州に生息しており、愛媛県内では西条市加茂川、東温市・松山市重信川、松山市石手川、大洲市肱川、久万高原町御三戸付近などから記録がある。全国的に絶滅が危惧されており、31都府県で、絶滅危惧ほかに指定されている。このうち愛媛県では、絶滅危惧II類に指定されている。愛媛県内での生息状況として、東温市の重信川では現在も個体数は多いが、他の河川では減少しており、肱川や御三戸付近では近年確認されていない。重信川以外には上流部にダムが存在するという共通点があり、河川が氾濫することが少なくなったことが個体数減少の要因と考えられる。
④ 事前提出レポート①として提出する、標識再捕獲調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 標識再捕獲 ② Jolly-Seber法 ③ 標識技術 ④ カワラバッタ ⑤ 個体数推定
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第8回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標識再捕獲法との理論について、そして個体への標識方法について、今回調査対象としたカワラバッタについて、全国の保全状況や愛媛県での分布状況を再確認する。そのほか、事前提出レポート①の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

9 踊り場コマ(1-1) 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第9回では、調査で得られたデータを用いて統計解析を行い、実際に個体数の推定結果を算出する。
【コマ主題細目①】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目②】
・コマ用オリジナル資料.
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標識再捕獲とは ② 個体数の推定結果 ③ 事前レポート①の作成
細目レベル ① 標識再捕獲法の理論までを理解する。標識再捕獲法とは、個体群の一部の個体にマークをつけて放し、その後の調査で得たサンプル中のマーク個体の数から、個体数、加入率、消失率などを推定する方法である。動きの早い動物、水中や藪の中にいて肉眼で数えにくい動物などでは、この方法以外に絶対密度が評価できない場合が多い。標識再捕獲法は、これまでにいくつもの推定法が提案されてきた。例えばPetersen法(Lincoln法)は、閉鎖的な個体群(加入も消失もない個体群のこと)の動物の数Nを推定するもっとも基本的なモデルである。Jolly-Seber法は、開放個体群(死亡、出生、移入、移出のある個体群のこと)に適用できる方法である。
② 得られた標識再捕獲データをもとに、Rを用いたJolly-Seber法による個体数推定方法までを習得する。Jolly-Seber法は3回以上の標識再捕獲調査回数が必要となる。ここでは、実際の調査により得られたデータをもとに、RのFSAパッケージを用いて、個体数の推定、加入率、消失率などの結果を得る。まずはR、RStudioおよびFSAパッケージをPCにインストールする。Rとは、統計解析・データ分析に特化したプログラミング言語で、無料かつオープンソースの統計解析ソフトである。通常の四則演算や様々な統計分析ができるほか、データのグラフ表示も可能である。次にRstudioとは、Rを効率よく扱うための補助ソフトである。Rには、その基本機能を拡張するためのパッケージが、世界中の開発者によって作成・公開されており、これらは無料で入手可能である。今回はこのうちFSAパッケージを使用して、個体数の推定を行う。
③ 個体数等の推定結果をもとに、事前提出レポート作成作業までを行う。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 標識再捕獲 ② R ③ 個体数推定結果 ④ 学術論文 ⑤ 事前提出レポート
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第9回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、Rを用いたJolly-Seber法による個体数の推定方法等およびその結果を再確認し、自ら調査および個体数の推定結果を得られるまで習得する。また、得られた調査結果等をもとに事前提出レポート①の作成を行ったが、引き続き指定された期日までに、指示書に指定された内容のレポートを提出すること。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

10 踊り場コマ(1-2) 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第10回では、前回に引き続き、調査で得られたデータを用いて統計解析を行い、実際に個体数の推定結果を算出する。
【コマ主題細目①】
・村井実・伊藤嘉昭(1977)動物生態学研究法(上巻).古今書院.
【コマ主題細目②】
・コマ用オリジナル資料.
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標識再捕獲とは ② 個体数の推定結果 ③ 事前レポート①の作成
細目レベル ① 標識再捕獲法の理論までを理解する。標識再捕獲法とは、個体群の一部の個体にマークをつけて放し、その後の調査で得たサンプル中のマーク個体の数から、個体数、加入率、消失率などを推定する方法である。動きの早い動物、水中や藪の中にいて肉眼で数えにくい動物などでは、この方法以外に絶対密度が評価できない場合が多い。標識再捕獲法は、これまでにいくつもの推定法が提案されてきた。例えばPetersen法(Lincoln法)は、閉鎖的な個体群(加入も消失もない個体群のこと)の動物の数Nを推定するもっとも基本的なモデルである。Jolly-Seber法は、開放個体群(死亡、出生、移入、移出のある個体群のこと)に適用できる方法である。
② 得られた標識再捕獲データをもとに、Rを用いたJolly-Seber法による個体数推定方法までを習得する。Jolly-Seber法は3回以上の標識再捕獲調査回数が必要となる。ここでは、実際の調査により得られたデータをもとに、RのFSAパッケージを用いて、個体数の推定、加入率、消失率などの結果を得る。まずはR、RStudioおよびFSAパッケージをPCにインストールする。Rとは、統計解析・データ分析に特化したプログラミング言語で、無料かつオープンソースの統計解析ソフトである。通常の四則演算や様々な統計分析ができるほか、データのグラフ表示も可能である。次にRstudioとは、Rを効率よく扱うための補助ソフトである。Rには、その基本機能を拡張するためのパッケージが、世界中の開発者によって作成・公開されており、これらは無料で入手可能である。今回はこのうちFSAパッケージを使用して、個体数の推定を行う。
③ 個体数等の推定結果をもとに、事前提出レポート作成作業までを行う。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 標識再捕獲 ② R ③ 個体数推定結果 ④ 学術論文 ⑤ 事前提出レポート
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第10回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、Rを用いたJolly-Seber法による個体数の推定方法等およびその結果を再確認し、自ら調査および個体数の推定結果を得られるまで習得する。また、得られた調査結果等をもとに事前提出レポート①の作成を行ったが、引き続き指定された期日までに、指示書に指定された内容のレポートを提出すること。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

11 昆虫相調査~採集技術(1-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第11回では、スィーピング法やトラップを用いた方法など、基本的な昆虫の調査技術を習得する。
【コマ主題細目①】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、5-20頁。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、92-115頁。石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、2-28頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ11.昆⾍(初級)⽬までの分類と同定編』、北海道⼤学総合博物館、2012年、1〜61⾴。
【コマ主題細目②】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 事前レポート②指示書について
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを修得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 事前提出レポート②として提出する、昆虫相調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 昆虫の目 ③ 採集技術 ④ 調査道具 ⑤ レポート指示書
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第11回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫相調査を実際のフィールドで実施するにあたり、昆虫の形態的定義を再確認する。また、見つけ採り法や各種トラップを用いた方法など、昆虫の基本的な採集技術も再確認する。そのほか、事前提出レポート②の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

12 昆虫相調査~採集技術(1-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第12回では、前回に引き続き、スィーピング法やトラップを用いた方法など、基本的な昆虫の調査技術を習得する。
【コマ主題細目①】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、5-20頁。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、92-115頁。石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、2-28頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ11.昆⾍(初級)⽬までの分類と同定編』、北海道⼤学総合博物館、2012年、1〜61⾴。
【コマ主題細目②】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 事前レポート②指示書について
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを修得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 事前提出レポート②として提出する、昆虫相調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 昆虫の目 ③ 採集技術 ④ 調査道具 ⑤ レポート指示書
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第12回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫相調査を実際のフィールドで実施するにあたり、昆虫の形態的定義を再確認する。また、見つけ採り法や各種トラップを用いた方法など、昆虫の基本的な採集技術も再確認する。そのほか、事前提出レポート②の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

13 昆虫相調査~採集技術(2-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第13回では、前回に引き続き、スィーピング法やトラップを用いた方法など、基本的な昆虫の調査技術を習得する。
【コマ主題細目①】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、5-20頁。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、92-115頁。石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、2-28頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ11.昆⾍(初級)⽬までの分類と同定編』、北海道⼤学総合博物館、2012年、1〜61⾴。
【コマ主題細目②】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 事前レポート②指示書について
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを修得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 事前提出レポート②として提出する、昆虫相調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 昆虫の目 ③ 採集技術 ④ 調査道具 ⑤ レポート指示書
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第13回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫相調査を実際のフィールドで実施するにあたり、昆虫の形態的定義を再確認する。また、見つけ採り法や各種トラップを用いた方法など、昆虫の基本的な採集技術も再確認する。そのほか、事前提出レポート②の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

14 昆虫相調査~採集技術(2-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第14回では、前回に引き続き、スィーピング法やトラップを用いた方法など、基本的な昆虫の調査技術を習得する。
【コマ主題細目①】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、5-20頁。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、92-115頁。石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、2-28頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ11.昆⾍(初級)⽬までの分類と同定編』、北海道⼤学総合博物館、2012年、1〜61⾴。
【コマ主題細目②】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 事前レポート②指示書について
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを修得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 事前提出レポート②として提出する、昆虫相調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 昆虫の目 ③ 採集技術 ④ 調査道具 ⑤ レポート指示書
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第14回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫相調査を実際のフィールドで実施するにあたり、昆虫の形態的定義を再確認する。また、見つけ採り法や各種トラップを用いた方法など、昆虫の基本的な採集技術も再確認する。そのほか、事前提出レポート②の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

15 昆虫相調査~採集技術(3-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第15回では、前回に引き続き、スィーピング法やトラップを用いた方法など、基本的な昆虫の調査技術を習得する。
【コマ主題細目①】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、5-20頁。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、92-115頁。石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、2-28頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ11.昆⾍(初級)⽬までの分類と同定編』、北海道⼤学総合博物館、2012年、1〜61⾴。
【コマ主題細目②】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 事前レポート②指示書について
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを修得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 事前提出レポート②として提出する、昆虫相調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 昆虫の目 ③ 採集技術 ④ 調査道具 ⑤ レポート指示書
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第15回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫相調査を実際のフィールドで実施するにあたり、昆虫の形態的定義を再確認する。また、見つけ採り法や各種トラップを用いた方法など、昆虫の基本的な採集技術も再確認する。そのほか、事前提出レポート②の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

16 昆虫相調査~採集技術(3-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第16回では、前回に引き続き、スィーピング法やトラップを用いた方法など、基本的な昆虫の調査技術を習得する。
【コマ主題細目①】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、5-20頁。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、92-115頁。石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、2-28頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ11.昆⾍(初級)⽬までの分類と同定編』、北海道⼤学総合博物館、2012年、1〜61⾴。
【コマ主題細目②】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料。
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 事前レポート②指示書について
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを修得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 事前提出レポート②として提出する、昆虫相調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 昆虫の目 ③ 採集技術 ④ 調査道具 ⑤ レポート指示書
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第16回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫相調査を実際のフィールドで実施するにあたり、昆虫の形態的定義を再確認する。また、見つけ採り法や各種トラップを用いた方法など、昆虫の基本的な採集技術も再確認する。そのほか、事前提出レポート②の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

17 昆虫相調査~採集技術(4-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第17回では、前回に引き続き、スィーピング法やトラップを用いた方法など、基本的な昆虫の調査技術を習得する。
【コマ主題細目①】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、5-20頁。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、92-115頁。石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、2-28頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ11.昆⾍(初級)⽬までの分類と同定編』、北海道⼤学総合博物館、2012年、1〜61⾴。
【コマ主題細目②】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料。
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 事前レポート②指示書について
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを修得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 事前提出レポート②として提出する、昆虫相調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 昆虫の目 ③ 採集技術 ④ 調査道具 ⑤ レポート指示書
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第17回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫相調査を実際のフィールドで実施するにあたり、昆虫の形態的定義を再確認する。また、見つけ採り法や各種トラップを用いた方法など、昆虫の基本的な採集技術も再確認する。そのほか、事前提出レポート②の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

18 昆虫相調査~採集技術(4-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第18回では、前回に引き続き、スィーピング法やトラップを用いた方法など、基本的な昆虫の調査技術を習得する。
【コマ主題細目①】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、5-20頁。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、92-115頁。石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、2-28頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ11.昆⾍(初級)⽬までの分類と同定編』、北海道⼤学総合博物館、2012年、1〜61⾴。
【コマ主題細目②】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
【コマ主題細目③】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 事前レポート②指示書について
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを修得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 事前提出レポート②として提出する、昆虫相調査レポートの内容、締め切りまでを理解する。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 昆虫の目 ③ 採集技術 ④ 調査道具 ⑤ レポート指示書
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第18回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫相調査を実際のフィールドで実施するにあたり、昆虫の形態的定義を再確認する。また、見つけ採り法や各種トラップを用いた方法など、昆虫の基本的な採集技術も再確認する。そのほか、事前提出レポート②の指示書について、提出期日や内容を確実に理解しておくこと。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

19 昆虫相調査~標本作成技術(1-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第19回では、調査により得られた昆虫を標本にして保存する技術や、学術的な標本には必須である標本ラベルの作成方法を習得する。
【コマ主題細目①~③】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・コマ用オリジナル配布資料。
コマ主題細目 ① 標本作成道具 ② 標本作成技術 ③ 標本ラベル
細目レベル ① 標本の作製技術を身につけるにあたり、まずは、標本作成専門の道具等についてまでを理解する。チョウ・ガ類の標本作成には、昆虫針、玉針、ピンセット、展翅板、展翅テープ、ハサミ等が必要となる。このうち昆虫針は2号程度の太さのものを使用する。また、昆虫針とはステンレス製で錆びないものであるが、標本は、長期間保管することを見据えて、専用の道具を使用する必要があることを理解する。類の標本作成には、ピンセット、腹部に通す竹ひご等の芯、ハサミ、シリカゲル等の乾燥剤と、乾燥剤を入れるタッパー等の密閉容器が必要になる。コウチュウ類の標本作成には、昆虫針、ピンセット、平均台、台紙、ニカワ等の接着剤、展脚のための発泡スチロール等の台が必要である。そのほか、標本を保管する気密性の高いドイツ箱や、標本を小分けにするユニットボックスを使用する。これら標本を作成し保管する、専門の道具について、どのようなものがあるかそしてどのような用途に使用するか覚える。
② 分類群ごとに異なる標本作成方法までを習得する。まずチョウ・ガの仲間は、胸の真ん中に昆虫針を刺す。その後、翅を広げて固定しやすいように、針の高さを調整する。針は、まっすぐに刺す必要があるが、刺した状態を横から見たときに、体と垂直に針が刺さっていることを確認する。まずは左側の翅を、展翅テープで押さえて、上から玉針で固定する。その後、もう片方も固定する。翅の前縁あたりを、玉針などでひっかけながら、翅を上へ引き上げまる。前翅の後縁が水平になるぐらいが見栄えも良い。また、左右対称になるように、バランスを考えながら微調整して、展翅していく。そのほか、触角がまっすぐになるように、玉針で固定する。腹部も、下がらないように、玉針等で下から支える。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。トンボの標本作成方法を解説する。まずは、胸から腹の先までの長さにあわせて、竹ひごを切る。そして、前脚と中脚の付け根の間から、お腹の先に向けて竹ひごを刺す。その際、腹部の先から竹ひごが突き出ないように気を付けること。三角紙に戻し、シリカゲルを入れたタッパーに、三角紙に包んだトンボを入れる。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。
③ 標本ラベルの作成方法およびその重要性までを理解する。標本を作製する際には採集ラベルを必ず作成する。ラベルは、標本と同じ昆虫針で刺すなど、当該の標本と対応がつく形で保管する。ラベルに記載する事項として、①採集場所、②採集年月日、③採集者名は必須である。すなわち標本にはこれらデータが不可欠であり、ラベルのない標本は学術的には無価値であるといえる。ラベルのない標本に対していかなる観察を行おうとも、観察対象が不明である以上、観察事項もまた無価値である。標本ラベルは厚口のケント紙などを用い、手書きの場合は、製図用インクなど長期の保存に耐え、耐水性のあるインクを用いるのが一般的である。ラベルを大量に作成する場合は、ワードやエクセル等のワープロソフトを用いて作成する。ラベルは、乾燥標本の場合は虫体をマウントした台紙の下段に、平均台を用いて針刺しにする。液浸標本の場合は、鉛筆やシャープペンシル等でラベル事項を記入し、標本を入れている保存ビンの中に入れる。プレパラートの場合は、ラベルを直接貼り付ける。標本ラベルの重要性を理解した上で、自ら作成できるようになる。
キーワード ① 昆虫針 ② 展翅板 ③ 標本作成方法 ④ 標本の保管 ⑤ 標本ラベル
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第19回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫の標本作成に用いる道具や実際の標本作成技術や手順について、再確認する。また、標本には採集場所、日時、採集者等を記載したラベルを付けて初めて学術的に利用されうる標本となる。標本ラベルの重要性やその作成方法についても再確認する。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

20 昆虫相調査~標本作成技術(1-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第20回では、前回に引き続き、調査により得られた昆虫を標本にして保存する技術や、学術的な標本には必須である標本ラベルの作成方法を習得する。
【コマ主題細目①~③】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標本作成道具 ② 標本作成技術 ③ 標本ラベル
細目レベル ① 標本の作製技術を身につけるにあたり、まずは、標本作成専門の道具等についてまでを理解する。チョウ・ガ類の標本作成には、昆虫針、玉針、ピンセット、展翅板、展翅テープ、ハサミ等が必要となる。このうち昆虫針は2号程度の太さのものを使用する。また、昆虫針とはステンレス製で錆びないものであるが、標本は、長期間保管することを見据えて、専用の道具を使用する必要があることを理解する。類の標本作成には、ピンセット、腹部に通す竹ひご等の芯、ハサミ、シリカゲル等の乾燥剤と、乾燥剤を入れるタッパー等の密閉容器が必要になる。コウチュウ類の標本作成には、昆虫針、ピンセット、平均台、台紙、ニカワ等の接着剤、展脚のための発泡スチロール等の台が必要である。そのほか、標本を保管する気密性の高いドイツ箱や、標本を小分けにするユニットボックスを使用する。これら標本を作成し保管する、専門の道具について、どのようなものがあるかそしてどのような用途に使用するか覚える。
② 分類群ごとに異なる標本作成方法までを習得する。まずチョウ・ガの仲間は、胸の真ん中に昆虫針を刺す。その後、翅を広げて固定しやすいように、針の高さを調整する。針は、まっすぐに刺す必要があるが、刺した状態を横から見たときに、体と垂直に針が刺さっていることを確認する。まずは左側の翅を、展翅テープで押さえて、上から玉針で固定する。その後、もう片方も固定する。翅の前縁あたりを、玉針などでひっかけながら、翅を上へ引き上げまる。前翅の後縁が水平になるぐらいが見栄えも良い。また、左右対称になるように、バランスを考えながら微調整して、展翅していく。そのほか、触角がまっすぐになるように、玉針で固定する。腹部も、下がらないように、玉針等で下から支える。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。トンボの標本作成方法を解説する。まずは、胸から腹の先までの長さにあわせて、竹ひごを切る。そして、前脚と中脚の付け根の間から、お腹の先に向けて竹ひごを刺す。その際、腹部の先から竹ひごが突き出ないように気を付けること。三角紙に戻し、シリカゲルを入れたタッパーに、三角紙に包んだトンボを入れる。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。
③ 標本ラベルの作成方法およびその重要性までを理解する。標本を作製する際には採集ラベルを必ず作成する。ラベルは、標本と同じ昆虫針で刺すなど、当該の標本と対応がつく形で保管する。ラベルに記載する事項として、①採集場所、②採集年月日、③採集者名は必須である。すなわち標本にはこれらデータが不可欠であり、ラベルのない標本は学術的には無価値であるといえる。ラベルのない標本に対していかなる観察を行おうとも、観察対象が不明である以上、観察事項もまた無価値である。標本ラベルは厚口のケント紙などを用い、手書きの場合は、製図用インクなど長期の保存に耐え、耐水性のあるインクを用いるのが一般的である。ラベルを大量に作成する場合は、ワードやエクセル等のワープロソフトを用いて作成する。ラベルは、乾燥標本の場合は虫体をマウントした台紙の下段に、平均台を用いて針刺しにする。液浸標本の場合は、鉛筆やシャープペンシル等でラベル事項を記入し、標本を入れている保存ビンの中に入れる。プレパラートの場合は、ラベルを直接貼り付ける。標本ラベルの重要性を理解した上で、自ら作成できるようになる。
キーワード ① 昆虫針 ② 展翅板 ③ 標本作成方法 ④ 標本の保管 ⑤ 標本ラベル
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第20回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫の標本作成に用いる道具や実際の標本作成技術や手順について、再確認する。また、標本には採集場所、日時、採集者等を記載したラベルを付けて初めて学術的に利用されうる標本となる。標本ラベルの重要性やその作成方法についても再確認する。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

21 昆虫相調査~標本作成技術(2-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第21回では、前回に引き続き、調査により得られた昆虫を標本にして保存する技術や、学術的な標本には必須である標本ラベルの作成方法を習得する。
【コマ主題細目①~③】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標本作成道具 ② 標本作成技術 ③ 標本ラベル
細目レベル ① 標本の作製技術を身につけるにあたり、まずは、標本作成専門の道具等についてまでを理解する。チョウ・ガ類の標本作成には、昆虫針、玉針、ピンセット、展翅板、展翅テープ、ハサミ等が必要となる。このうち昆虫針は2号程度の太さのものを使用する。また、昆虫針とはステンレス製で錆びないものであるが、標本は、長期間保管することを見据えて、専用の道具を使用する必要があることを理解する。類の標本作成には、ピンセット、腹部に通す竹ひご等の芯、ハサミ、シリカゲル等の乾燥剤と、乾燥剤を入れるタッパー等の密閉容器が必要になる。コウチュウ類の標本作成には、昆虫針、ピンセット、平均台、台紙、ニカワ等の接着剤、展脚のための発泡スチロール等の台が必要である。そのほか、標本を保管する気密性の高いドイツ箱や、標本を小分けにするユニットボックスを使用する。これら標本を作成し保管する、専門の道具について、どのようなものがあるかそしてどのような用途に使用するか覚える。
② 分類群ごとに異なる標本作成方法までを習得する。まずチョウ・ガの仲間は、胸の真ん中に昆虫針を刺す。その後、翅を広げて固定しやすいように、針の高さを調整する。針は、まっすぐに刺す必要があるが、刺した状態を横から見たときに、体と垂直に針が刺さっていることを確認する。まずは左側の翅を、展翅テープで押さえて、上から玉針で固定する。その後、もう片方も固定する。翅の前縁あたりを、玉針などでひっかけながら、翅を上へ引き上げまる。前翅の後縁が水平になるぐらいが見栄えも良い。また、左右対称になるように、バランスを考えながら微調整して、展翅していく。そのほか、触角がまっすぐになるように、玉針で固定する。腹部も、下がらないように、玉針等で下から支える。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。トンボの標本作成方法を解説する。まずは、胸から腹の先までの長さにあわせて、竹ひごを切る。そして、前脚と中脚の付け根の間から、お腹の先に向けて竹ひごを刺す。その際、腹部の先から竹ひごが突き出ないように気を付けること。三角紙に戻し、シリカゲルを入れたタッパーに、三角紙に包んだトンボを入れる。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。
③ 標本ラベルの作成方法およびその重要性までを理解する。標本を作製する際には採集ラベルを必ず作成する。ラベルは、標本と同じ昆虫針で刺すなど、当該の標本と対応がつく形で保管する。ラベルに記載する事項として、①採集場所、②採集年月日、③採集者名は必須である。すなわち標本にはこれらデータが不可欠であり、ラベルのない標本は学術的には無価値であるといえる。ラベルのない標本に対していかなる観察を行おうとも、観察対象が不明である以上、観察事項もまた無価値である。標本ラベルは厚口のケント紙などを用い、手書きの場合は、製図用インクなど長期の保存に耐え、耐水性のあるインクを用いるのが一般的である。ラベルを大量に作成する場合は、ワードやエクセル等のワープロソフトを用いて作成する。ラベルは、乾燥標本の場合は虫体をマウントした台紙の下段に、平均台を用いて針刺しにする。液浸標本の場合は、鉛筆やシャープペンシル等でラベル事項を記入し、標本を入れている保存ビンの中に入れる。プレパラートの場合は、ラベルを直接貼り付ける。標本ラベルの重要性を理解した上で、自ら作成できるようになる。
キーワード ① 昆虫針 ② 展翅板 ③ 標本作成方法 ④ 標本の保管 ⑤ 標本ラベル
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第21回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫の標本作成に用いる道具や実際の標本作成技術や手順について、再確認する。また、標本には採集場所、日時、採集者等を記載したラベルを付けて初めて学術的に利用されうる標本となる。標本ラベルの重要性やその作成方法についても再確認する。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

22 昆虫相調査~標本作成技術(2-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第22回では、前回に引き続き、調査により得られた昆虫を標本にして保存する技術や、学術的な標本には必須である標本ラベルの作成方法を習得する。
【コマ主題細目①~③】
・馬場金太郎・平嶋義宏『昆虫 採集学』、九州大学出版会、1991年、227-426頁。
・⼤原昌宏・澤⽥義弘『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館、2009年、1〜9⾴。
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 標本作成道具 ② 標本作成技術 ③ 標本ラベル
細目レベル ① 標本の作製技術を身につけるにあたり、まずは、標本作成専門の道具等についてまでを理解する。チョウ・ガ類の標本作成には、昆虫針、玉針、ピンセット、展翅板、展翅テープ、ハサミ等が必要となる。このうち昆虫針は2号程度の太さのものを使用する。また、昆虫針とはステンレス製で錆びないものであるが、標本は、長期間保管することを見据えて、専用の道具を使用する必要があることを理解する。類の標本作成には、ピンセット、腹部に通す竹ひご等の芯、ハサミ、シリカゲル等の乾燥剤と、乾燥剤を入れるタッパー等の密閉容器が必要になる。コウチュウ類の標本作成には、昆虫針、ピンセット、平均台、台紙、ニカワ等の接着剤、展脚のための発泡スチロール等の台が必要である。そのほか、標本を保管する気密性の高いドイツ箱や、標本を小分けにするユニットボックスを使用する。これら標本を作成し保管する、専門の道具について、どのようなものがあるかそしてどのような用途に使用するか覚える。
② 分類群ごとに異なる標本作成方法までを習得する。まずチョウ・ガの仲間は、胸の真ん中に昆虫針を刺す。その後、翅を広げて固定しやすいように、針の高さを調整する。針は、まっすぐに刺す必要があるが、刺した状態を横から見たときに、体と垂直に針が刺さっていることを確認する。まずは左側の翅を、展翅テープで押さえて、上から玉針で固定する。その後、もう片方も固定する。翅の前縁あたりを、玉針などでひっかけながら、翅を上へ引き上げまる。前翅の後縁が水平になるぐらいが見栄えも良い。また、左右対称になるように、バランスを考えながら微調整して、展翅していく。そのほか、触角がまっすぐになるように、玉針で固定する。腹部も、下がらないように、玉針等で下から支える。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。トンボの標本作成方法を解説する。まずは、胸から腹の先までの長さにあわせて、竹ひごを切る。そして、前脚と中脚の付け根の間から、お腹の先に向けて竹ひごを刺す。その際、腹部の先から竹ひごが突き出ないように気を付けること。三角紙に戻し、シリカゲルを入れたタッパーに、三角紙に包んだトンボを入れる。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。
③ 標本ラベルの作成方法およびその重要性までを理解する。標本を作製する際には採集ラベルを必ず作成する。ラベルは、標本と同じ昆虫針で刺すなど、当該の標本と対応がつく形で保管する。ラベルに記載する事項として、①採集場所、②採集年月日、③採集者名は必須である。すなわち標本にはこれらデータが不可欠であり、ラベルのない標本は学術的には無価値であるといえる。ラベルのない標本に対していかなる観察を行おうとも、観察対象が不明である以上、観察事項もまた無価値である。標本ラベルは厚口のケント紙などを用い、手書きの場合は、製図用インクなど長期の保存に耐え、耐水性のあるインクを用いるのが一般的である。ラベルを大量に作成する場合は、ワードやエクセル等のワープロソフトを用いて作成する。ラベルは、乾燥標本の場合は虫体をマウントした台紙の下段に、平均台を用いて針刺しにする。液浸標本の場合は、鉛筆やシャープペンシル等でラベル事項を記入し、標本を入れている保存ビンの中に入れる。プレパラートの場合は、ラベルを直接貼り付ける。標本ラベルの重要性を理解した上で、自ら作成できるようになる。
キーワード ① 昆虫針 ② 展翅板 ③ 標本作成方法 ④ 標本の保管 ⑤ 標本ラベル
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第22回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫の標本作成に用いる道具や実際の標本作成技術や手順について、再確認する。また、標本には採集場所、日時、採集者等を記載したラベルを付けて初めて学術的に利用されうる標本となる。標本ラベルの重要性やその作成方法についても再確認する。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

23 昆虫相調査~昆虫の同定(1-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第23回では、昆虫の基礎的な形態用語を覚えるほか、標本にした昆虫の同定方法を習得する。
【コマ主題細目①~③】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、193-211。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、129-141頁。
・石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、36-49頁。
・馬渡峻輔『動物分類学の論理』、東京大学出版会、1994年、1-28頁、29-63頁。
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫の目(もく) ② 同定と分類 ③ 同定に用いる形態形質 ④ 事前レポート②の作成
細目レベル ① 昆虫の目にはどのようなものがあるか、その形態的特徴までを理解する。1758年、スウェーデンの博物学者であるリンネは『自然の体系』Systema Nature の第10版において、動植物を属名と種小名の二名式名で表した。この命名法は、以降世界中の学者に用いられ、生物を科学的な体系に組み立てる基礎となった。リンネにより確立された二語命法名およびりンネ式階層分類体系Linnean hierarchical classification system, Linnean hierarchyは、今日まで用いられている。分類階級は、動物の場合は界Kingdam、門Phylum、綱Class、目Order、科Family、属Genus、種speciesという階層構造で表される。また、学名は2語(属名と種小名)で標記され、二語命法名とよばれる。この分類階級の中で昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。外顎綱には、イシノミ目、トンボ目、バッタ目、カメムシ目、ハチ目、コウチュウ目など、約30程の目(もく)が知られている。
② 同定と分類の違いを理解しながら、昆虫を同定するまでを実施する。「同定」とは、生物の名前を調べ種類を特定する作業のことである。生物標本は、同定されたことにより「分類学的位置が決定された種の標本」となり、ここで初めて科学的研究の資料となり得る。つまり名前(少なくとも属名や科名)が分からなければ、いかなる研究の対象ともなり得ないのである。従って、同定はそれ自体昆虫学研究の出発点とみなすことができるので、その作業のもつ意味はきわめて大きいといえる。今回は、昆虫相調査で採集した昆虫を、各種図鑑を用いて同定する。分類学Taxonomy とは、生物を記載し、命名し、分類する学問である。一方で分類(分類学)とは、生物の多様性を認識する手段でもあり、自然の法則を解明するため、生物多様性の解明のため、進化学の材料として、また我々の知識の体系化のために必要である。分類学は、伝統分類学conventional taxonomy, orthodox classification(関係の基準としてウエイトをかけた表形的類似を用いる直観的で実用的な考察に基づく分類法で、進化史を考慮するが、系統的な解析な十全には含まない)とも言われる。同定とは、種などの分類階級を特定する作業のことであるが、分類とは、属や種そのものの定義を考える学問であると言える。
③ 同定に用いる形態用語を理解するまでを実施する。生物を分類する際、体のある部分の状態を比較したり、飛び方や、生活場所の違いを用いたりする。その際、比較に用いる形質やその他生態的・生理的特徴を「分類形質」(character)とよび、その状態を「形質状態」(character state, characteristics)と呼ぶ。例えば、分類形質として翅の斑紋などがあり、形質状態に、その斑紋は赤くて大きい等である。これら、生物のもついろいろな形質は、長い進化の歴史を通じて発達進化してきた。これら形質は、系統発生の枠に組み込まれた基本構造と、それから生活への適応という変化の2つの側面をもつ。形質のうち、より基本的なものや変化しにくい形質は、上位の分類単位を決める際に用いられる。一方、適応的な形質や変化しやすい形質は、より下位の分類単位を決める際に用いられる。具体例として、コウチュウ目の外部生殖器の形態は、一般的に分類単位ごとに著しく異なっており、特に雄でその傾向が著しい。また、消化系、排泄系、筋肉系、内部生殖系などの内部形態は、通常上位分類単位の分類に用いられている。
④ 昆虫相調査の結果をもとに、事前提出レポート②の作成作業までを行う。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第23回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標本をもとに同定するにあたり、昆虫の目ごとの形態的特徴を理解し、大まかに何のなかまであるか区別できるようになる。また、目以下の、科や属、種までの同定を、図鑑などを用いて行った。例えばトンボであれば体色や翅・胸部の斑紋、雄の尾部附属器形状が種を同定する際に重要な形質となるが、その他の主な分類群についても、同定の際に重要となる形態形質を覚える。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

24 昆虫相調査~昆虫の同定(1-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第24回では、前回に引き続き、昆虫の基礎的な形態用語を覚えるほか、標本にした昆虫の同定方法を習得する。
【コマ主題細目①~③】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、193-211。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、129-141頁。
・石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、36-49頁。
・馬渡峻輔『動物分類学の論理』、東京大学出版会、1994年、1-28頁、29-63頁。
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫の目(もく) ② 同定と分類 ③ 同定に用いる形態形質 ④ 事前レポート②の作成
細目レベル ① 昆虫の目にはどのようなものがあるか、その形態的特徴までを理解する。1758年、スウェーデンの博物学者であるリンネは『自然の体系』Systema Nature の第10版において、動植物を属名と種小名の二名式名で表した。この命名法は、以降世界中の学者に用いられ、生物を科学的な体系に組み立てる基礎となった。リンネにより確立された二語命法名およびりンネ式階層分類体系Linnean hierarchical classification system, Linnean hierarchyは、今日まで用いられている。分類階級は、動物の場合は界Kingdam、門Phylum、綱Class、目Order、科Family、属Genus、種speciesという階層構造で表される。また、学名は2語(属名と種小名)で標記され、二語命法名とよばれる。この分類階級の中で昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。外顎綱には、イシノミ目、トンボ目、バッタ目、カメムシ目、ハチ目、コウチュウ目など、約30程の目(もく)が知られている。
② 同定と分類の違いを理解しながら、昆虫を同定するまでを実施する。「同定」とは、生物の名前を調べ種類を特定する作業のことである。生物標本は、同定されたことにより「分類学的位置が決定された種の標本」となり、ここで初めて科学的研究の資料となり得る。つまり名前(少なくとも属名や科名)が分からなければ、いかなる研究の対象ともなり得ないのである。従って、同定はそれ自体昆虫学研究の出発点とみなすことができるので、その作業のもつ意味はきわめて大きいといえる。今回は、昆虫相調査で採集した昆虫を、各種図鑑を用いて同定する。分類学Taxonomy とは、生物を記載し、命名し、分類する学問である。一方で分類(分類学)とは、生物の多様性を認識する手段でもあり、自然の法則を解明するため、生物多様性の解明のため、進化学の材料として、また我々の知識の体系化のために必要である。分類学は、伝統分類学conventional taxonomy, orthodox classification(関係の基準としてウエイトをかけた表形的類似を用いる直観的で実用的な考察に基づく分類法で、進化史を考慮するが、系統的な解析な十全には含まない)とも言われる。同定とは、種などの分類階級を特定する作業のことであるが、分類とは、属や種そのものの定義を考える学問であると言える。
③ 同定に用いる形態用語を理解するまでを実施する。生物を分類する際、体のある部分の状態を比較したり、飛び方や、生活場所の違いを用いたりする。その際、比較に用いる形質やその他生態的・生理的特徴を「分類形質」(character)とよび、その状態を「形質状態」(character state, characteristics)と呼ぶ。例えば、分類形質として翅の斑紋などがあり、形質状態に、その斑紋は赤くて大きい等である。これら、生物のもついろいろな形質は、長い進化の歴史を通じて発達進化してきた。これら形質は、系統発生の枠に組み込まれた基本構造と、それから生活への適応という変化の2つの側面をもつ。形質のうち、より基本的なものや変化しにくい形質は、上位の分類単位を決める際に用いられる。一方、適応的な形質や変化しやすい形質は、より下位の分類単位を決める際に用いられる。具体例として、コウチュウ目の外部生殖器の形態は、一般的に分類単位ごとに著しく異なっており、特に雄でその傾向が著しい。また、消化系、排泄系、筋肉系、内部生殖系などの内部形態は、通常上位分類単位の分類に用いられている。
④ 昆虫相調査の結果をもとに、事前提出レポート②の作成作業までを行う。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫針 ② 展翅板 ③ 標本作成方法 ④ 標本の保管 ⑤ 標本ラベル
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第24回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標本をもとに同定するにあたり、昆虫の目ごとの形態的特徴を理解し、大まかに何のなかまであるか区別できるようになる。また、目以下の、科や属、種までの同定を、図鑑などを用いて行った。例えばトンボであれば体色や翅・胸部の斑紋、雄の尾部附属器形状が種を同定する際に重要な形質となるが、その他の主な分類群についても、同定の際に重要となる形態形質を覚える。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

25 昆虫相調査~昆虫の同定(2-1)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第25回では、前回に引き続き、昆虫の基礎的な形態用語を覚えるほか、標本にした昆虫の同定方法を習得する。
【コマ主題細目①~③】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、193-211。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、129-141頁。
・石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、36-49頁。
・馬渡峻輔『動物分類学の論理』、東京大学出版会、1994年、1-28頁、29-63頁。
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫の目(もく) ② 同定と分類 ③ 同定に用いる形態形質 ④ 事前レポート②の作成
細目レベル ① 昆虫の目にはどのようなものがあるか、その形態的特徴までを理解する。1758年、スウェーデンの博物学者であるリンネは『自然の体系』Systema Nature の第10版において、動植物を属名と種小名の二名式名で表した。この命名法は、以降世界中の学者に用いられ、生物を科学的な体系に組み立てる基礎となった。リンネにより確立された二語命法名およびりンネ式階層分類体系Linnean hierarchical classification system, Linnean hierarchyは、今日まで用いられている。分類階級は、動物の場合は界Kingdam、門Phylum、綱Class、目Order、科Family、属Genus、種speciesという階層構造で表される。また、学名は2語(属名と種小名)で標記され、二語命法名とよばれる。この分類階級の中で昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。外顎綱には、イシノミ目、トンボ目、バッタ目、カメムシ目、ハチ目、コウチュウ目など、約30程の目(もく)が知られている。
② 同定と分類の違いを理解しながら、昆虫を同定するまでを実施する。「同定」とは、生物の名前を調べ種類を特定する作業のことである。生物標本は、同定されたことにより「分類学的位置が決定された種の標本」となり、ここで初めて科学的研究の資料となり得る。つまり名前(少なくとも属名や科名)が分からなければ、いかなる研究の対象ともなり得ないのである。従って、同定はそれ自体昆虫学研究の出発点とみなすことができるので、その作業のもつ意味はきわめて大きいといえる。今回は、昆虫相調査で採集した昆虫を、各種図鑑を用いて同定する。分類学Taxonomy とは、生物を記載し、命名し、分類する学問である。一方で分類(分類学)とは、生物の多様性を認識する手段でもあり、自然の法則を解明するため、生物多様性の解明のため、進化学の材料として、また我々の知識の体系化のために必要である。分類学は、伝統分類学conventional taxonomy, orthodox classification(関係の基準としてウエイトをかけた表形的類似を用いる直観的で実用的な考察に基づく分類法で、進化史を考慮するが、系統的な解析な十全には含まない)とも言われる。同定とは、種などの分類階級を特定する作業のことであるが、分類とは、属や種そのものの定義を考える学問であると言える。
③ 同定に用いる形態用語を理解するまでを実施する。生物を分類する際、体のある部分の状態を比較したり、飛び方や、生活場所の違いを用いたりする。その際、比較に用いる形質やその他生態的・生理的特徴を「分類形質」(character)とよび、その状態を「形質状態」(character state, characteristics)と呼ぶ。例えば、分類形質として翅の斑紋などがあり、形質状態に、その斑紋は赤くて大きい等である。これら、生物のもついろいろな形質は、長い進化の歴史を通じて発達進化してきた。これら形質は、系統発生の枠に組み込まれた基本構造と、それから生活への適応という変化の2つの側面をもつ。形質のうち、より基本的なものや変化しにくい形質は、上位の分類単位を決める際に用いられる。一方、適応的な形質や変化しやすい形質は、より下位の分類単位を決める際に用いられる。具体例として、コウチュウ目の外部生殖器の形態は、一般的に分類単位ごとに著しく異なっており、特に雄でその傾向が著しい。また、消化系、排泄系、筋肉系、内部生殖系などの内部形態は、通常上位分類単位の分類に用いられている。
④ 昆虫相調査の結果をもとに、事前提出レポート②の作成作業までを行う。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫針 ② 展翅板 ③ 標本作成方法 ④ 標本の保管 ⑤ 標本ラベル
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第25回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標本をもとに同定するにあたり、昆虫の目ごとの形態的特徴を理解し、大まかに何のなかまであるか区別できるようになる。また、目以下の、科や属、種までの同定を、図鑑などを用いて行った。例えばトンボであれば体色や翅・胸部の斑紋、雄の尾部附属器形状が種を同定する際に重要な形質となるが、その他の主な分類群についても、同定の際に重要となる形態形質を覚える。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

26 昆虫相調査~昆虫の同定(2-2)~ 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第26回では、前回に引き続き、昆虫の基礎的な形態用語を覚えるほか、標本にした昆虫の同定方法を習得する。
【コマ主題細目①~③】
・平嶋義宏・広渡俊哉編著『教養のための昆虫学』、東海大学出版部、193-211。
・平嶋義宏・森本桂・多田内修『昆虫分類学』、川島書店、1989年、129-141頁。
・石川良輔『昆虫の誕生』、中公新書、1996年、36-49頁。
・馬渡峻輔『動物分類学の論理』、東京大学出版会、1994年、1-28頁、29-63頁。
【コマ主題細目④】
・コマ用オリジナル配布資料.
コマ主題細目 ① 昆虫の目(もく) ② 同定と分類 ③ 同定に用いる形態形質 ④ 事前レポート②の作成
細目レベル ① 昆虫の目にはどのようなものがあるか、その形態的特徴までを理解する。1758年、スウェーデンの博物学者であるリンネは『自然の体系』Systema Nature の第10版において、動植物を属名と種小名の二名式名で表した。この命名法は、以降世界中の学者に用いられ、生物を科学的な体系に組み立てる基礎となった。リンネにより確立された二語命法名およびりンネ式階層分類体系Linnean hierarchical classification system, Linnean hierarchyは、今日まで用いられている。分類階級は、動物の場合は界Kingdam、門Phylum、綱Class、目Order、科Family、属Genus、種speciesという階層構造で表される。また、学名は2語(属名と種小名)で標記され、二語命法名とよばれる。この分類階級の中で昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。外顎綱には、イシノミ目、トンボ目、バッタ目、カメムシ目、ハチ目、コウチュウ目など、約30程の目(もく)が知られている。
② 同定と分類の違いを理解しながら、昆虫を同定するまでを実施する。「同定」とは、生物の名前を調べ種類を特定する作業のことである。生物標本は、同定されたことにより「分類学的位置が決定された種の標本」となり、ここで初めて科学的研究の資料となり得る。つまり名前(少なくとも属名や科名)が分からなければ、いかなる研究の対象ともなり得ないのである。従って、同定はそれ自体昆虫学研究の出発点とみなすことができるので、その作業のもつ意味はきわめて大きいといえる。今回は、昆虫相調査で採集した昆虫を、各種図鑑を用いて同定する。分類学Taxonomy とは、生物を記載し、命名し、分類する学問である。一方で分類(分類学)とは、生物の多様性を認識する手段でもあり、自然の法則を解明するため、生物多様性の解明のため、進化学の材料として、また我々の知識の体系化のために必要である。分類学は、伝統分類学conventional taxonomy, orthodox classification(関係の基準としてウエイトをかけた表形的類似を用いる直観的で実用的な考察に基づく分類法で、進化史を考慮するが、系統的な解析な十全には含まない)とも言われる。同定とは、種などの分類階級を特定する作業のことであるが、分類とは、属や種そのものの定義を考える学問であると言える。
③ 同定に用いる形態用語を理解するまでを実施する。生物を分類する際、体のある部分の状態を比較したり、飛び方や、生活場所の違いを用いたりする。その際、比較に用いる形質やその他生態的・生理的特徴を「分類形質」(character)とよび、その状態を「形質状態」(character state, characteristics)と呼ぶ。例えば、分類形質として翅の斑紋などがあり、形質状態に、その斑紋は赤くて大きい等である。これら、生物のもついろいろな形質は、長い進化の歴史を通じて発達進化してきた。これら形質は、系統発生の枠に組み込まれた基本構造と、それから生活への適応という変化の2つの側面をもつ。形質のうち、より基本的なものや変化しにくい形質は、上位の分類単位を決める際に用いられる。一方、適応的な形質や変化しやすい形質は、より下位の分類単位を決める際に用いられる。具体例として、コウチュウ目の外部生殖器の形態は、一般的に分類単位ごとに著しく異なっており、特に雄でその傾向が著しい。また、消化系、排泄系、筋肉系、内部生殖系などの内部形態は、通常上位分類単位の分類に用いられている。
④ 昆虫相調査の結果をもとに、事前提出レポート②の作成作業までを行う。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫針 ② 展翅板 ③ 標本作成方法 ④ 標本の保管 ⑤ 標本ラベル
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第26回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、標本をもとに同定するにあたり、昆虫の目ごとの形態的特徴を理解し、大まかに何のなかまであるか区別できるようになる。また、目以下の、科や属、種までの同定を、図鑑などを用いて行った。例えばトンボであれば体色や翅・胸部の斑紋、雄の尾部附属器形状が種を同定する際に重要な形質となるが、その他の主な分類群についても、同定の際に重要となる形態形質を覚える。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

27 踊り場コマ(2-1) 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第27回では、第11~26コマで学んだ昆虫相調査について振り返るほか、学術論文形式でまとめる方法までを習得する。
【コマ主題細目①~④】
・コマ用オリジナル配布資料。
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 標本作成技術 ④ 事前レポート②の作成
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを習得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 分類群ごとに異なる標本作成方法までを習得する。まずチョウ・ガの仲間は、胸の真ん中に昆虫針を刺す。その後、翅を広げて固定しやすいように、針の高さを調整する。針は、まっすぐに刺す必要があるが、刺した状態を横から見たときに、体と垂直に針が刺さっていることを確認する。まずは左側の翅を、展翅テープで押さえて、上から玉針で固定する。その後、もう片方も固定する。翅の前縁あたりを、玉針などでひっかけながら、翅を上へ引き上げまる。前翅の後縁が水平になるぐらいが見栄えも良い。また、左右対称になるように、バランスを考えながら微調整して、展翅していく。そのほか、触角がまっすぐになるように、玉針で固定する。腹部も、下がらないように、玉針等で下から支える。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。トンボの標本作成方法を解説する。まずは、胸から腹の先までの長さにあわせて、竹ひごを切る。そして、前脚と中脚の付け根の間から、お腹の先に向けて竹ひごを刺す。その際、腹部の先から竹ひごが突き出ないように気を付けること。三角紙に戻し、シリカゲルを入れたタッパーに、三角紙に
包んだトンボを入れる。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。

④ 昆虫相調査の結果をもとに、事前提出レポート②の作成作業までを行う。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 採集技術 ③ 同定 ④ 標本作成方法 ⑤ 事前提出レポート
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第27回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫の基本的な採集技術や、分類群ごとに異なる標本作成方法、標本ラベルの重要性とその作成方法、目・科・属・種などの分類階級までの同定方法や、同定に用いる形態形質について再確認する。また、得られた調査結果等をもとに事前提出レポート②の作成を行ったが、引き続き指定された期日までに、指示書に指定された内容のレポートを提出すること。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

28 踊り場コマ(2-2) 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第28回では、前回に引き続き、第11~26コマで学んだ昆虫相調査について振り返るほか、学術論文形式でまとめる方法までを習得する。
【コマ主題細目①~④】
・コマ用オリジナル配布資料。
コマ主題細目 ① 昆虫とは ② 採集技術 ③ 標本作成技術 ④ 事前レポート②の作成
細目レベル ① 昆虫の目(もく)レベルのグループや、形態的特徴までを理解する。地球上の生物種は、名前がついているものだけでも180万種と言われており、まだ名前のついていないものは少なく見積もっても800万種、多ければ1億種を超えるという予想もある。そして、命名された生物180万種のうち、半数程を昆虫が占めている。また昆虫とは、狭義には外顎綱に含まれる分類群のことであるが、内顎綱(トビムシ目、コムシ目、カマアシムシ目)を含めて昆虫類(=六脚亜門Hexapoda)と呼ぶこともある)。昆虫の目(もく)にはどのようなものがあるか理解する。昆虫とは外骨格exoskeletonであり、体の外側が固い殻で覆われ、これに筋肉が付着している。昆虫の基本的な体の構造は、外見的には頭部、胸部、腹部に分かれ、頭部に1対の触角を、胸部に2対の翅と3対の脚を持つ。頭部は感覚を、胸部は運動を、腹部は生殖をつかさどる部分と言える。昆虫の、形態的な定義を理解する。
② 昆虫の調査技術までを修得する。昆虫の生態は、訪花性があり花を訪れるもの、樹皮下に生息するもの、水中に生息するもの、果物に集まるものなど、生態は多様である。そのため、調査範囲に生息する昆虫相全体を調査するためには、様々な方法を用いる必要がある。また、採集した昆虫は、チョウ・ガ類やトンボ類は三角紙と三角管に入れて保管する。コウチュウ類は、酢酸エチル等を用いた殺虫管に入れる。見付け採り法・スウィーピング法・ビーティング法やトラップを用いた採集方法等を駆使して、実際に野外で昆虫を採集し、種類により殺虫処理の方法も異なることを、調査を通じて覚える。なお、昆虫は種類ごとに成虫の発生時期が異なることがある。そのため、調査範囲に生息する昆虫相を把握するためには時期を変え、実際には、少なくとも春・夏・秋に調査をする必要がある。しかしながら本実習は後期開講科目であるため、秋~冬のみに調査を実施することとする。
③ 分類群ごとに異なる標本作成方法までを習得する。まずチョウ・ガの仲間は、胸の真ん中に昆虫針を刺す。その後、翅を広げて固定しやすいように、針の高さを調整する。針は、まっすぐに刺す必要があるが、刺した状態を横から見たときに、体と垂直に針が刺さっていることを確認する。まずは左側の翅を、展翅テープで押さえて、上から玉針で固定する。その後、もう片方も固定する。翅の前縁あたりを、玉針などでひっかけながら、翅を上へ引き上げまる。前翅の後縁が水平になるぐらいが見栄えも良い。また、左右対称になるように、バランスを考えながら微調整して、展翅していく。そのほか、触角がまっすぐになるように、玉針で固定する。腹部も、下がらないように、玉針等で下から支える。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。トンボの標本作成方法を解説する。まずは、胸から腹の先までの長さにあわせて、竹ひごを切る。そして、前脚と中脚の付け根の間から、お腹の先に向けて竹ひごを刺す。その際、腹部の先から竹ひごが突き出ないように気を付けること。三角紙に戻し、シリカゲルを入れたタッパーに、三角紙に
包んだトンボを入れる。この状態で2 週間~1 ヶ月程度乾燥させると、完成である。

④ 昆虫相調査の結果をもとに、事前提出レポート②の作成作業までを行う。4年間の集大成としてとりかかることになる卒業論文も、学術論文である。学術論文とは、タイトル、氏名、所属、キーワード、本文(序論・方法・結果・考察)、謝辞、引用文献等から構成される。このうち本文は論証構造となっている。序論では、研究の背景、目的、学術的意義を記載する。方法では、序論で述べた目的を達成するための方法を記載するが、再現可能な方法で書く必要がある。結果は、方法で得らえた結果のみを記載する。そして考察では、結果から言えることや、今回の結果と他の論文での結果を比較検討しながら、目的に対する結論を記載する。謝辞では、お世話になった方々は全員の名前を列挙する。引用文献では、本文中で引用した文献はすべて掲載する。この際、本文中で引用した文献と引用文献リストに挙げている文献の一致を確認する。
キーワード ① 昆虫の定義 ② 採集技術 ③ 同定 ④ 標本作成方法 ⑤ 事前提出レポート
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第28回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。特に、昆虫の基本的な採集技術や、分類群ごとに異なる標本作成方法、標本ラベルの重要性とその作成方法、目・科・属・種などの分類階級までの同定方法や、同定に用いる形態形質について再確認する。また、得られた調査結果等をもとに事前提出レポート②の作成を行ったが、引き続き指定された期日までに、指示書に指定された内容のレポートを提出すること。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
次回授業のコマシラバスと文字教材を読み、その内容について理解を深めておくことを予習課題とする。また、シラバスの「履修判定指標」を読み、授業における要点を自ら確認しておくこと。

29 踊り場コマ(3-1) 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第29回では、第2~10コマで学んだ標識再捕獲法および第11~28コマで学んだ昆虫相調査について振り返るほか、学術論文形式でまとめる方法までを習得する。
【コマ主題細目①~④】
・コマ用オリジナル配布資料。
コマ主題細目 ① 事前レポート①フィードバック ② 事前レポート②フィードバック ③ 総まとめ
細目レベル ① 事前提出レポート①として提出した、標識再捕獲調査レポートの内容についてのフィードバックまでを行う。今回は、愛媛県絶滅危惧II類であるカワラバッタを対象として、標識再捕獲法のうち、開放個体群に適用されるJolly-Seber法を用いて、個体数の推定のほか、移入率、移出率等を算出した。カワラバッタの形態的特徴、全国そして愛媛県における保全状況、実際のフィールドにおける調査日時やその内容を再確認する。また、RのFSAパッケージを用いたJolly-Seber法について、その計算方法や、推定個体数等の結果についても再確認する。これら調査内容について、序論・方法・結果・考察という学術論文形式として、授業内で指定された書式でレポートが作成されているかも確認する。
② 事前提出レポート②として提出した、昆虫相調査レポートの内容についてのフィードバックまでを行う。今回は、実際のフィールドにおいて、見つけ採り法、スィーピング法、ビィーティング法のほか、ベイトトラップ、FIT、ピットホールトラップ等の各種トラップを用いた昆虫調査技術を駆使して、昆虫相調査を実施した。その後、分類群ごとに異なる標本作成方法を身につけ、ラベルも含めて標本を作成し保管する方法を習得した。形態形質を用いた同定も、実際に自ら採集した昆虫標本をもとに実践した。これらは実際の環境アセスメント調査でも用いられている方法であり、また、標本としてラベルを付与して保管することで、学術的にも利用される資料となりうる。これら調査内容について、序論・方法・結果・考察という学術論文形式として、授業内で指定された書式でレポートが作成されているかも確認する。
③ 事後指導として、授業全体を通した総まとめまでを実施する。本実習科目では、昆虫を保全し研究する上でも重要である個体数推定法や、さまざまな採集技術を用いた昆虫相調査について、実際のフィールドで実践を行った。標識再捕獲法の1種であるJolly-Seber法については、事前提出レポート①フィードバックとして振り返る。また、昆虫相調査については、事前提出レポート②として振り返る。また、本科目は2年生の実習であるので、近い将来に取り組むこととなる卒業論文の執筆を見据え、序論・方法・結果・考察のほか、得られた結果を、文章のみならず図や表でまとめることまでを行い、実際の学術論文としての科学的な文章の書き方までを、実践を通して習得することを目的とした。
キーワード ① 事前レポートフィードバック ② 個体数推定結果 ③ 昆虫相調査結果 ④ 学術論文 ⑤ レポート指導
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第29回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。事前提出レポート①および②の提出を受けて、フィードバックを行った。図や表、文章をもとに学術論文形式でレポートをまとめる作業は、今後卒業論文執筆にあたり必要となる。指摘事項を中心に、自らのレポートについて再確認すること。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
本科目の最終評価方法は筆記試験である。コマシラバスや履修判定指標を確認し、試験に備えること。

30 踊り場コマ(3-2) 科目の中での位置付け 本実習科目では、第1回でガイダンスとして授業概要の説明、スケジュールの確認等を行うほか、実際にフィールドで調査を実施するため、安全講習について再確認する。本実習科目の構成は、①「標識再捕獲調査」および②「昆虫相調査」、③「事前事後指導」、④「事前提出レポート指導」に大きく分けられる。①ではJolly-Seber法を用いて、一定区画内の昆虫の個体数を推定する方法を習得する。②では、見つけ採り法やスィーピング法のほか、トラップを用いる方法など、昆虫の基本的な調査技術を身につける。また、昆虫を標本にして保管する方法のほか、標本を学術的に利用する際に必須であるラベルの作り方についても身につける。採集のみならず、同定をして種を確定する方法についても習得する。③は、①②を効率的に実施し、また、理解を深めるために調査前後に実施される。④では、①②の調査結果を、学術論文形式でまとめる。このような中で第30回では、前回に引き続き、第2~10コマで学んだ標識再捕獲法および第11~28コマで学んだ昆虫相調査について振り返るほか、学術論文形式でまとめる方法までを習得する。
【コマ主題細目①~③】
・コマ用オリジナル配布資料。
コマ主題細目 ① 事前レポート①フィードバック ② 事前レポート②フィードバック ③ 総まとめ
細目レベル ① 事前提出レポート①として提出した、標識再捕獲調査レポートの内容についてのフィードバックまでを行う。今回は、愛媛県絶滅危惧II類であるカワラバッタを対象として、標識再捕獲法のうち、開放個体群に適用されるJolly-Seber法を用いて、個体数の推定のほか、移入率、移出率等を算出した。カワラバッタの形態的特徴、全国そして愛媛県における保全状況、実際のフィールドにおける調査日時やその内容を再確認する。また、RのFSAパッケージを用いたJolly-Seber法について、その計算方法や、推定個体数等の結果についても再確認する。これら調査内容について、序論・方法・結果・考察という学術論文形式として、授業内で指定された書式でレポートが作成されているかも確認する。
② 事前提出レポート②として提出した、昆虫相調査レポートの内容についてのフィードバックまでを行う。今回は、実際のフィールドにおいて、見つけ採り法、スィーピング法、ビィーティング法のほか、ベイトトラップ、FIT、ピットホールトラップ等の各種トラップを用いた昆虫調査技術を駆使して、昆虫相調査を実施した。その後、分類群ごとに異なる標本作成方法を身につけ、ラベルも含めて標本を作成し保管する方法を習得した。形態形質を用いた同定も、実際に自ら採集した昆虫標本をもとに実践した。これらは実際の環境アセスメント調査でも用いられている方法であり、また、標本としてラベルを付与して保管することで、学術的にも利用される資料となりうる。これら調査内容について、序論・方法・結果・考察という学術論文形式として、授業内で指定された書式でレポートが作成されているかも確認する。
③ 事後指導として、授業全体を通した総まとめまでを実施する。本実習科目では、昆虫を保全し研究する上でも重要である個体数推定法や、さまざまな採集技術を用いた昆虫相調査について、実際のフィールドで実践を行った。標識再捕獲法の1種であるJolly-Seber法については、事前提出レポート①フィードバックとして振り返る。また、昆虫相調査については、事前提出レポート②として振り返る。また、本科目は2年生の実習であるので、近い将来に取り組むこととなる卒業論文の執筆を見据え、序論・方法・結果・考察のほか、得られた結果を、文章のみならず図や表でまとめることまでを行い、実際の学術論文としての科学的な文章の書き方までを、実践を通して習得することを目的とした。
キーワード ① 事前レポートフィードバック ② 個体数推定結果 ③ 昆虫相調査結果 ④ 学術論文 ⑤ レポート指導
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 ◆今回授業の復習
今回は本科目第30回目の授業をおこなった。授業内でも確認したが、シラバス該当回を再度確認すること。事前提出レポート①および②の提出を受けて、フィードバックを行った。図や表、文章をもとに学術論文形式でレポートをまとめる作業は、今後卒業論文執筆にあたり必要となる。指摘事項を中心に、自らのレポートについて再確認すること。授業内で配布された当該回の文字教材を読み振り返りを行うことにより、本コマの要点を押さえ、シラバスの「履修判定指標」との対応を確認すること。さらに学びを深めたい場合は、シラバスの「参考文献」に挙げている文献を、大学図書館等で入手し、自習する。文字教材やヨリソル小テストの練習問題を見直すだけでなく、ChatGPTを活用して、自ら練習問題を作成・解答することで理解を深める。
◆次回授業の予習
本科目の最終評価方法は筆記試験である。コマシラバスや履修判定指標を確認し、試験に備えること。

履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
標識再捕獲法の理解 【★初級】
(1)標識再捕獲法のさまざまな方法と、それらの内容について説明できる。
【★★中級】
(2)Jolly-Seber法による調査方法(調査回数や調査日時の間隔)について理解している。
(3)Jolly-Seber法により得られる推定結果にはどのような項目があるか理解している。
標識再捕獲、Jolly-Seber法、個体数の推定 3-10
RおよびFSAパッケージの操作の理解 【★★★上級】
(1)今回の実習で用いた、Rのパッケージを用いたJolly-Seber法のプロンプトを理解している。
(2)データの解析により得られた結果からどのようなことが考察できるか理解している。
R、FSAパッケージ、プロンプト、信頼区画 ここまでで20点 3-10
昆虫の定義と目(もく)の理解 【★初級】
(1)昆虫の形態的定義を理解している。
【★★中級】
(2)昆虫の目(もく)にはどのようなものがあり、それぞれについてその形態や生態的特徴を説明できる。
昆虫の形態的定義、目、生態 11-18,23-26
昆虫の採集技術の理解 【★初級】
(1)昆虫の採集技術にはどのような種類があるか、それぞれの方法について、その名称、用いる道具や採集対象とする昆虫について理解している。
昆虫の採集方法、調査道具、トラップ 11-18
昆虫の標本作成技術の理解 【★初級】
(1)昆虫の分類群ごとに異なる標本の作製方法について、用いる道具や手順、方法について理解している。
【★★中級】
(2)標本ラベルについて、その重要性と作成方法を理解している。
標本作成、標本の保管、標本ラベル 19-22
昆虫の同定方法の理解 【★初級】
(1)同定と分類の違いについて理解している。
【★★中級】
(2)同定に用いられる文献にはどのようなものがあるか理解している。
【★★★上級】
(3)目や科、属、種の同定に用いられる形態形質にはどのようなものがあるか、代表的な分類群について理解している。
同定、分類、形態形質、目、科、属、種 ここまでで50点 23-26
学術論文の型の理解 【★★中級】
(1)学術論文はどのような項目により構成されるか理解している。
(2)学術論文の本文は論証構造になっていることを理解している。
(3)学術論文のタイトルのつけ方を理解している。
【★★★上級】
(4)本文(序論・方法・結果・考察)には何を書くべきか理解している。
タイトル、著者名、序論、方法、結果、考察、謝辞、引用文献 30 1-30
評価方法 期末試験(100%)によって評価する。ただし、授業期間内に科す2つのレポート課題の提出を、原則として最終レポートの提出条件とする。
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書 なし。
参考文献 馬場金太郎・平嶋義宏(1991)『昆虫採集学』,九州大学出版会,6,500+税.濱尾章二(2010)『フィールドの観察から論文を書く方法』、文一総合出版。平嶋義宏・広渡俊哉(編著)(2017)『教養のための昆虫学』,東海大学出版部,3,000円+税.平嶋義宏・森本桂・多田内修(1989)『昆虫分類学』,川島書店,9,515+税.日本生態学会野外安全管理委員会(2019)『フィールド調査における安全管理マニュアル』、日本生態学会誌。⼤原昌宏・澤⽥義弘(2009)『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ1.昆⾍(初級)採集・標本作成編』、北海道⼤学総合博物館。⼤原昌宏・澤⽥義弘(2012)『パラタクソノミスト養成講座・ガイドブックシリーズ11.昆⾍(初級)⽬までの分類と同定編』、北海道⼤学総合博物館。酒井聡樹(2017)『これからレポート・卒論を書く若者のために 第2版』、共立出版。
実験・実習・教材費 2,000円(野外調査装備・消耗品等で使用予定)。そのほか、野外実習時は、汚れてもよい長袖・長ズボン・長靴(ひざ下まで隠れるもの)・帽子・リュックサック・レインコートを用いることがありますので各自用意をお願いします。