区分
水域フィールド科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
カリキュラム・ポリシーとの関係
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
フィールド自然学科は、自然と人間が共存できる社会を目指し、科学的知見に基づいた教育と研究をおこなう学科である。陸域・水域・農業の3つの分野について詳しく学ぶとともに、統計データ解析や幅広い教養を育むカリキュラムを編成している。また、柔軟な考え方や実践的な提案力を養うため、学科共通の授業や複数の分野にかかわる授業も設けている。これにより、幅広い視野をもち、さまざまな課題に対応できる人材を育成する。
科目の目的
この科目では、地球環境に関する基礎知識を身に付け、代表的な環境問題やその対応策について理解することを目的とする。地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習し、自然や生態系を地球規模の視点で捉えられる能力を養う。環境問題については、生物や化学、地学などの科学的な原理を理解するとともに、経済活動や政策などの視点からも議論できるようにする。
到達目標
地球環境に関する基礎知識を身に付け、代表的な環境問題とその対応策について1000字程度で説明することができる。
科目の概要
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。
科目のキーワード
地球環境、エネルギー、資源、化学物質、環境問題、温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、環境保全
授業の展開方法
本講義では、各回開始までに教材を配布し、それに沿って講義を進める。教材中の重要な専門用語や図表などは、スライド等を使用しながら詳しく説明する。各回の講義は、(ア)前回の簡単な復習、(イ)当該回の学習内容(本コマシラバスに記載されたもの)、(ウ)受講生からの意見や質問とそれに対する教員の回答、(エ)当該回に関する5〜10問の質問、から構成される。教員による講義が授業の中心になる。
オフィス・アワー
三瓶真:【前期】
地球環境学火曜3・4限
基礎ゼミナールⅠ木曜5限
【後期】
海洋と水産の科学月曜5限
海洋学演習金2限・5限
基礎ゼミナールⅡ火曜4・5限
中島琢自:※指定時間以外に希望する場合、時間を調整するのでメールなどでご連絡ください。
【前期】
環境と微生物
基礎ゼミナールⅠ
微生物利用学
全科目:火曜1限、水曜昼~5限、木曜2限、金曜4限
【後期】
地域産業学
基礎ゼミナールⅡ
基礎微生物学演習
全科目:月曜5限、火曜1限、木曜4・5限、金曜4限
久松定智:【月曜日】昼休み、【火曜日】2時限目
科目コード
TE1010
学年・期
1年・前期
科目名
地球環境学
単位数
2
授業形態
講義
必修・選択
必修
学習時間
前提とする科目
展開科目
関連資格
担当教員名
三瓶真・中島琢自・久松定智
回
主題
コマシラバス項目
内容
教材・教具
1
地球システム
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第1回目の講義であり、本科目を学ぶうえで最も基本となる地球の全体像を概観する。特に、地球の大きさや地球を構成するサブシステム、大部分の動植物が生息する生物圏など、私たち人間の生活に直接関連するテーマを取り上げながら、地球の全体像を理解する。
『地球環境学入門 第3版』、講談社、2020年、p.37-40
『環境科学入門 第2版』、化学同人、2018年、p.2-6
コマ主題細目
① 地球の大きさ ② 地球を構成するサブシステム ③ 生物圏と人間の暮らし
細目レベル
① 私たちが生活する地球という場所について理解を深め、さまざまな環境問題に対応していくためには、まずは地球の大きさや地形をおおまかに知っておく必要がある。地球の大きさは、赤道面での直径約1万2700キロメートル、外周約4万キロメートル(赤道周長)と計算されている。外周の4万キロメートルというのは、車が時速100キロメートルで走り続けて、400時間かかる距離である。飛行機であれば40時間くらいである。身近な乗り物や移動手段から、地球の大きさをイメージしてみよう。地球の広さ、つまり表面積に目を向けてみると、約7割は海洋であり、陸地は3割に過ぎない。人間の大部分は海岸近くの低地や都市部で生活しており、山間部に暮らしている人は少ない。私たち人間が生活している場所は、地球全体から見れば非常に限られている。
『地球環境学入門 第3版』、講談社、2020年、p.37-40
『環境科学入門 第2版』、化学同人、2018年、p.2-6
② 地球は大きく分けて、大気圏(気圏)、水圏、生物圏、地圏、磁気圏という5つのサブシステムから構成されている。大気圏の大部分は気体であり、酸素や窒素、二酸化炭素などが含まれている。水圏は海水と陸水で構成され、生命にとって必要不可欠な水の源である。水は水圏から大気圏に水蒸気という形で移動するし、逆に大気圏から水圏へは降雨として移動する。また、火山が噴火すると、地圏から大気圏へ火山灰が放出され、大気中を浮遊しながら徐々に水圏へ移動する。このように、地球を構成する5つのサブシステムは互いに影響し合っており、物理的な境界線があるわけではない。それぞれのサブシステムの特徴を知り、私たち人間が生活する地球がどのような場所なのか、科学的に理解することが重要である。
『地球環境学入門 第3版』、講談社、2020年、p.37-40
『環境科学入門 第2版』、化学同人、2018年、p.2-6
③ 地球上のほとんどの生物が含まれる領域を生物圏といい、私たち人間の生活もこの生物圏の中で営まれている。海岸沿いの低地や都市部はもちろん生物圏に含まれるが、標高数千メートルの山岳地域でも、人間や動植物は活動しているため生物圏に含まれる。また、海洋に目を向けると、ほとんどの生物は水深200メートル以内の沿岸域に生息しているが、なかには水深1万メートルの深海に生息する生物もいる。生物圏は独立して存在しているわけではなく、大気圏や水圏などと領域が重なっている部分もあるし、他のサブシステムからの影響も受けている。そしてもう一つの重要な点として、生物圏における動植物の営みは、主に太陽エネルギーを利用した植物の光合成によって支えられている。
『地球環境学入門 第3版』、講談社、2020年、p.40、66
キーワード
① 大気圏(気圏) ② 水圏 ③ 生物圏 ④ 地圏 ⑤ 磁気圏
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、地球の大きさを自分の言葉で(誰もがイメージできるように具体例を挙げながら)説明できるようにすること。二つ目は、地球環境を構成する5つのサブシステムを理解し、各サブシステムの特徴やサブシステム同士の相互作用について説明できるようにすること。三つ目は、人間を含めたほとんどの動植物が生息する生物圏について、その範囲や特徴を説明できるようにすること。また、地球に生息する動物や植物が太陽からどのような恩恵を受けているのか説明できるようにする。
2
人口動態
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第8回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第9回から第14回にかけては、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第2回目の講義であり、人間が地球環境に与える影響を学ぶうえで基本となる人口動態について学ぶ。特に、世界各国・地域の人口統計、生物個体数の増加と密度効果、そして人口増加によって懸念されるさまざまな環境問題を取り上げながら、人間社会と環境との関わりを概観する。
『環境科学入門 第2版』p.2-6
コマ主題細目
① 人口統計学 ② 個体群の成長と密度効果 ③ 人口増加と環境問題
細目レベル
① 各国・地域の人口や年齢構成は、資源や食料、エネルギーなど、人間が生きていくための条件と密接な関連があり、環境問題とも大きく関わっている。国連の世界人口統計によると、世界の人口は20世紀に急激に増加し、2000年には約61億人、2020年には約78億人と推定されている。2000年以降の人口推移を地域別に見ると、北アメリカやヨーロッパなど、いわゆる先進国の人口増加率は低く、アフリカやオセアニアなどの開発途上国では比較的高い。そして、日本の人口増加率は世界でも最も低いレベルにあり、人口は年々減少している。その上、日本は超高齢化社会と言われ、65歳以上の高齢者の割合が世界で最も高い国の一つである。世界各地の人口増加率や年齢構成を理解することで、近未来の人口動態も予測できる
『環境科学入門 第2版』p.2-6
② 個体数の増加と環境要因について、ショウジョウバエを使った有名な実験を紹介する。ガラス容器にハエを餌と水とともに入れ、その後のハエの個体数と状況を観察するという実験だった。最初は順調に個体数が増えるが、時間が経つにつれてガラス容器内の環境が劣化し、最終的にハエは全滅してしまう。個体の密度によって、増殖率や体重、発育状況などが変わることを「密度効果」と呼ぶ。このように、生物の個体数は無限に増加し続けるわけではなく、密度や環境条件によって一定の範囲に収束したり、徐々に減少したりする。世界の人口統計が示しているように、人口の停滞や減少傾向は人間社会においても観察されている。しかし、人間と自然界の動物では、いくかの点が異なることに注目すべきである。
『地球環境学入門 第3版』p.95-100
③ 各国・地域の人口動態は、環境問題と密接に関連している。例えば、人口が増えるとそれだけ多くの農作物を収穫する必要があるため、森林を伐採し、農地を作らなければならない。そして、肥料や農薬などの化学物質が投入され、土壌の性質や周囲の水環境が変化する。都市部に目を向ければ、多くの人がエネルギーを消費し、気温の上昇(ヒートアイランド現象)や大気汚染を招いている。また、日々の生活から出る家庭ゴミや産業廃棄物などを処分しないといけないため、焼却場で燃やしたり産廃処分場に埋めたりしている。このように、人間活動が地球環境を変えていることは間違いなく、本講義のなかで具体的にどのような変化が起こっているのか考えてみる。
『環境科学入門 第2版』p.2-6
キーワード
① 人口統計 ② 密度効果 ③ 環境問題
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、主要な地域の人口動態や年齢構成などを説明できるようにすること。また、世界の国々と比べたときの、日本の人口増加率や高齢化率などについても説明できるようにしておく。二つ目は、個体数の増加と環境要因について、密度効果というキーワードを用いながら説明できるようにすること。三つ目は、人間活動が自然環境にどのような影響を与えているのか、具体例を挙げながら説明できるようにすること。特に、農業や製造業、エネルギー消費、廃棄物処理などの観点から説明できるようにしておく。
3
気象と気候変動
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第3回目の講義であり、地球環境や動植物の生態を学ぶ上で重要な環境条件である気象や気候について学ぶ。特に、天気・気象・気候の概念、過去数千年から数万年にかけて起こってきた気温変化、そして近年注目されている温室効果ガスと地球温暖化の問題を取り上げながら、気候変動に関する理解を深める。
『地球環境学入門 第3版』p.144-147
『地球温暖化は本当か?』p.138-142
コマ主題細目
① 天気と気象 ② 気候変動と異常気象 ③ 地球温暖化と寒冷化
細目レベル
① 地球環境や動植物の生態を学ぶ上で、天気・気象・気候は最も重要な環境条件の一つである。ここでは天気・気象・気候の概念を理解し、日本や世界の代表的な気候を学ぶ。天気とは、特定の場所の雲や雨、雪、風などを総合した空の状態を指す。当日か、長くても2〜3日先の状態であり、30日後の天気など誰にも分からないと言える。気象とは、気温や気圧、水蒸気の変化などによって引き起こされるさまざまな大気の状態や現象を指し、台風や梅雨などの現象も含まれる。気候は、特定の地域で毎年繰り返される大気の状態を指し、日本では春・夏・秋・冬という気候が見られる。世界には、日本のような四季が見られない地域もあり、熱帯雨林気候や地中海性気候など、地域によって特徴がある。
教材
『地球環境学入門 第3版』p.144-147
② 気候変動とは、文字通り気候が長期的に変動することであり、通常は長い年月をかけてゆっくり変化する。例えば、南極の氷床コアから得られた過去35万年の気温変化を見ると、10度以上の気温変化のサイクル(氷期・間氷期サイクル)をおおよそ10万年おきに繰り返していることが分かる。また、屋久島杉の年輪サンプルから推定された過去2000年間の気温変化を見ると、おおよそ1000年サイクルで寒冷期(小氷河期)があったことが分かる。このように、気候は常に変動していると言えるが、一方で異常気象と言われる極端な気象現象も近年は多く観測されている。集中豪雨や猛烈な台風、干ばつ、熱波、冷夏などが異常気象に含まれる。日本や世界各地で起こっているさまざまな異常気象について知り、気候変動への理解を深める。
教材
『地球環境学入門 第3版』p.144-147
『地球環境の教科書』p.59-66
③ 太陽から地球に照射される熱エネルギーを大気圏に効率よく閉じ込め、地球を保温する効果がある気体を温室効果ガスといい、水蒸気や二酸化炭素、メタンなどが挙げられる。温室効果ガスのおかげで地球表面の平均気温は約14〜15度に保たれているが、それがなければ−19度程度まで低下すると見積もられている。近年は人間活動によって二酸化炭素やメタンなどの排出量が増え、温室効果が強まることによって地球温暖化が進行していると言われている。しかし一方では、地球を保温する温室効果の大部分は水蒸気であり、人為的な二酸化炭素やメタンの影響は少ないという見方や、今後の地球は寒冷化に向かうという見方もある。二酸化炭素が増えるとどうなるのか、私たちの生活や自然界の反応についても考える。
教材
『地球環境学入門 第3版』p.144-147
『地球温暖化は本当か?』p.138-142
キーワード
① 気象 ② 気候変動 ③ 温室効果ガス
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、天気・気象・気候の違いを説明できるようにすること。また、世界の平均気温や最高気温、最低気温など、代表的な気温や気象についても説明できるようにしておく。二つ目は、過去数千年から数万年の気温変化について、氷期・間氷期・小氷河期などのキーワードを用いながら説明できるようにすること。三つ目は、温室効果ガスの種類や発生源を理解し、地球温暖化との関連について説明できるようにすること。また、二酸化炭素濃度の増加が自然界に与える影響についても説明できるようにしておく。
4
地球・人・気候
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第4回目の講義であり、第1回目から第3回目の講義を振り返りながら、人間が暮らす地球という場所について改めて考えてみる。特に、地球を構成するサブシステム、世界各国・地域における人口動態、そして動植物の生態を学ぶ上で重要な気候変動問題を取り上げながら、地球システムについての理解を定着させる。
『地球環境学入門 第3版』p.144-147
『地球温暖化は本当か?』p.138-142
コマ主題細目
① 地球システム ② 人口動態 ③ 気候変動
細目レベル
① 地球は大きく分けて、大気圏(気圏)、水圏、生物圏、地圏、磁気圏という5つのサブシステムから構成されている。大気圏の大部分は気体であり、水圏は海水と陸水で構成される。水は水圏から大気圏に水蒸気という形で移動するし、逆に大気圏から水圏へは降雨として移動する。生物圏は地球上のほとんどの生物が含まれる領域で、私たち人間の生活もこの生物圏の中で営まれている。生物圏における動植物の営みは、主に太陽エネルギーを利用した植物の光合成によって支えられている。地球の表面積のうち約7割は海洋であり、陸地は3割に過ぎない。また、人間の大部分は海岸近くの低地や都市部で生活しており、山間部に暮らしている人は少ない。つまり、私たち人間が生活している場所は、地球全体から見れば非常に限られている。
教材
『地球環境学入門 第3版』p.37-40
『環境科学入門 第2版』p.2-6
② 2000年以降の人口推移を地域別に見ると、北アメリカやヨーロッパなど、いわゆる先進国の人口増加率は低く、アフリカやオセアニアなどの開発途上国では比較的高い。そして、日本の人口増加率は世界でも最も低いレベルにあり、65歳以上の高齢者の割合は世界で最も高い国の一つである。生物学の実験では、「密度効果」によって生物の個体数は無限に増加し続けるわけではなく、密度や環境条件によって一定の範囲に収束したり、徐々に減少したりする。世界の人口統計が示しているように、人口の停滞や減少傾向は人間社会においても観察されている。しかし、人間と自然界の動物ではいくかの点が異なることに注目すべきである。そして各国・地域の人口動態は、環境問題と密接に関連している。
教材
『地球環境学入門 第3版』p.95-100
『環境科学入門 第2版』p.2-6
③ 気候とは、特定の地域で毎年繰り返される大気の状態を指し、日本では春・夏・秋・冬という気候が見られる。世界には日本のような四季が見られない地域もあり、熱帯雨林気候や地中海性気候など、気候は地域によって特徴がある。気候変動とは、文字通り気候が長期的に変動することであり、通常は長い年月をかけてゆっくり変化する。気候は常に変動していると言えるが、一方で異常気象と言われる極端な気象現象も近年は多く観測されている。集中豪雨や猛烈な台風、干ばつ、熱波、冷夏などが異常気象に含まれる。近年は人間活動によって二酸化炭素やメタンなどの排出量が増え、温室効果が強まることによって地球温暖化が進行していると言われている。しかし一方では、地球の温室効果の大部分は水蒸気であり、人為的な二酸化炭素やメタンの影響は少ないという見方もある。
教材
『地球環境学入門 第3版』p.144-147
『地球温暖化は本当か?』p.138-142
キーワード
① 生物圏 ② 人口増加率 ③ 温室効果
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、地球環境を構成する5つのサブシステムを理解し、各サブシステムの特徴やサブシステム同士の相互作用について説明できるようにすること。二つ目は、主要な地域の人口動態や年齢構成などを説明できるようにすること。また、世界の国々と比べたときの、日本の人口増加率や高齢化率などについても説明できるようにしておく。三つ目は、世界の代表的な気候について説明できるようにしておくこと。そして、温室効果ガスの種類や発生源、実際の温室効果などについて説明できるようにしておく。
5
資源とエネルギー
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第5回目の講義であり、私たちの生活や自然環境に大きな影響を与えている資源とエネルギーについて学ぶ。特に、顕在資源と潜在資源の種類、世界のエネルギー資源の採掘や消費、そして日本のエネルギー事情や再生可能エネルギーの問題などを取り上げながら、資源とエネルギーに関する理解を深める。
『日本のエネルギー エネルギーの今を知る10の質問』
『新版 地図とデータで見るエネルギーの世界ハンドブック』p. 48-59
『地球環境学入門 第3版』p.120-128
コマ主題細目
① 顕在資源と潜在資源 ② エネルギー ③ 日本のエネルギー利用状況
細目レベル
① 資源とは、私たち人間が社会を維持していくうえで必要不可欠な物や条件であり、目に見えるものも見えないものもある。社会活動で直接利用する資源を顕在資源といい、天然資源(生物資源、無生物資源)、文化的資源(資本、技術、技能、制度、組織)、人的資源(労働力、志気)などがある。一方、直接利用するわけではないが、社会活動に必要な条件を潜在資源といい、気候的条件(降水、光、温度、風、潮流)、地理的条件(地質、地勢、位置、陸水、海水)、人間的条件(人口の分布と構成、活力、再生産力)などが挙げられる。このように、さまざまな資源が私たちの日常生活や企業の生産活動を支えていることを理解し、その希少性や有限性について考えることが大切である。
教材
『地球環境学入門 第3版』p.120-128
② エネルギー資源とは、石油や石炭、太陽光、風力など、私たちの生活を直接動かしている資源であり、単に「エネルギー」と言えばエネルギー資源を指すことが多い。電気や動力という目に見える形となって、私たちの身の回りにあふれている。世界全体のエネルギー消費量は、産業活動や人口増加とともに過去100年ほどの間に大きく増加し、一人当たりの消費量は約5倍に増えたと推定されている。エネルギー資源の採掘は、アメリカやロシア、中国、中東諸国など、一部の国々に限られていて、例えば石油は、上位5カ国が世界の採掘量の50%以上を占めている。各エネルギー資源について生産国や消費国を見ていくことによって、世界のエネルギー資源の流れを理解する。
教材
『新版 地図とデータで見るエネルギーの世界ハンドブック』p. 48-59
③ 日本はエネルギー資源の大部分を海外に依存しており、エネルギー自給率は約11%となっている。特に、原油や石炭、天然ガスなどのいわゆる化石燃料は、ほぼ100%を輸入に頼っている。石油は大部分を中東諸国から輸入しており、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、クウェートなどの中東諸国からの輸入が約90%を占める。また、石炭はオーストラリア、インドネシア、ロシアの3カ国だけで90%を占めている。そんななか、近年は再生可能エネルギーとして太陽光発電や風力発電が注目を浴び、日本各地で設置が進んでいる。しかしながら、これらの発電設備を設置するために大規模に自然環境が破壊されている場所もあり、再生可能エネルギーの是非が問われている。
教材
『日本のエネルギー エネルギーの今を知る10の質問』
キーワード
① エネルギー自給率 ② 資源 ③ 再生可能エネルギー
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、顕在資源(天然資源、文化的資源、人的資源)と潜在資源について、具体例を挙げながら説明できるようにすること。二つ目は、世界のエネルギー資源について、種類や消費量の推移を説明できるようにすること。また、主要なエネルギーの生産国や消費国、国際的なエネルギー資源の流れを説明できるようにしておく。三つ目は、日本のエネルギー事情ついて、自給率や主な輸入先を説明できるようにすること。また、再生可能エネルギーの是非についても自身の考えを述べられるようにしておく。
6
化学物質
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第6回目の講義であり、私たちの身の回りにあふれる化学物質について学ぶ。特に、有機物と無機物の定義、天然物と合成化学物質の種類や性質、そして化学物質が引き起こしてきた公害問題などを取り上げながら、化学物質に関する理解を深める。
『環境科学入門 第2版』p. 11-20
『地球環境学入門 第3版』p. 172-175
コマ主題細目
① 有機物と無機物 ② 天然物と合成化学物質 ③ 化学物質と公害
細目レベル
① 私たちの身の回りのもの(物質)はすべて特定の化学組成を持つ。有機物とは、炭素を含む物質で、燃えると二酸化炭素を発生させる。動植物を構成する炭水化物やタンパク質、プラスチック、衣類、紙など、身の回りの多くの物質は有機物である。一方で無機物とは、炭素を含まず、燃えても二酸化炭素を出さない。例えば、ガラスや金属製品、鉱物、塩などのミネラル、酸素や窒素などの気体、水、などが挙げられる。二酸化炭素は炭素を含むが、炭素がすでに酸化された状態にあり、燃やすことはできないため無機物に分類される。植物は光合成によって無機物から有機物を作り出すことができるが、ほとんどの動物にはできない。私たち人間が生きていくためには、植物の働きが必要不可欠である。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 11-20
『地球環境学入門 第3版』p. 172-175
② ②有機物も無機物も、天然のもの(天然物)と人工的に作られたもの(合成化学物質)に分類できる。合成化学物質は研究者によって次々に作り出されていて、登録されている化学物質だけでもすでに2億個以上存在する。身近な例としては、プラスチック製品、衣料用繊維、建築材、塗料、洗剤、医薬品、農薬や化学肥料、食品添加物などである。有機物や無機物を分解性によって分類することもできる。例えば、天然の落ち葉は山の中で数週間から数ヶ月で分解されるのに対して、プラスチックの破片は何十年経っても分解されないことが多い。ガラスや金属製品も同様に、人工的に(エネルギーを投じて)分解しようとしない限り、長期間に渡って残存する。化学物質の分解性は、環境問題を考えるうえで重要な視点である。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 11-20
『地球環境学入門 第3版』p. 172-175
③ 人間活動にともなう化学物質の生産や消費は、これまで多くの環境問題を引き起こしてきた。環境問題のうち、特に事業活動によって広範囲に引き起こされるものを公害と呼び、環境基本法には大気汚染、水質汚染、土壌汚染、騒音、振動、悪臭、地盤沈下が挙げられている(典型七公害)。また、国が定める分類には入っていないが、食品公害、薬品公害、交通公害、基地公害なども公害に含まれることがある。日本では1950〜1970年代にかけて公害問題が表面化し、企業の生産活動によって大気汚染、水質汚染、土壌汚染などが引き起こされた(イタイイタイ病、水俣病、四日市ぜんそくなど)。その後、新たな公害は発生していないようにも見えるが、「公害」と呼ばれていないだけで、事業活動による環境問題は継続している。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 11-20
『地球環境学入門 第3版』p. 172-175
キーワード
① 生物による有機物合成 ② 公害 ③ 環境汚染
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、有機物と無機物の定義を理解し、それぞれについて具体例を挙げながら説明できるようにすること。また、生態系における有機物と無機物の循環についても説明できるようにしておく。二つ目は、天然物と合成化学物質の種類や特徴などを説明できるようにすること。代表的な物質については、自然界における分解速度にも注目してみる。三つ目は、環境基本法で挙げられている典型七公害を説明できるようにすること。過去に日本で起こった有名な公害だけでなく、現在起こっている問題にも目を向けてみる。
7
天然資源から合成化学物質へ
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第7回目の講義であり、第5回目から第7回目の講義を振り返りながら、地球の資源やエネルギーの流れについて改めて考えてみる。特に、エネルギー資源の種類や消費量、化学物質の基礎について学びながら、地球の資源や化学物質についての理解を定着させる。
『環境科学入門 第2版』p. 11-20
『地球環境学入門 第3版』p. 172-175
コマ主題細目
① 資源とエネルギー ② 天然物と合成化学物質
細目レベル
① 私たち人間が社会活動で直接利用する資源を顕在資源といい、天然資源、文化的資源、人的資源などがある。一方、直接利用するわけではないが、社会活動に必要な条件を潜在資源といい、気候的条件、地理的条件、人間的条件などが挙げられる。このように、さまざまな資源が私たちの日常生活や企業の生産活動を支えている。世界全体のエネルギー消費量は、産業活動や人口増加とともに過去100年ほどの間に大きく増加し、一人当たりの消費量は約5倍に増えたと推定されている。近年は再生可能エネルギーとして太陽光発電や風力発電が注目を浴び、日本各地で設置が進んでいるが、これらの発電設備を設置するために大規模に自然環境が破壊されている場所もあり、再生可能エネルギーの是非も問われている。
教材
『地球環境学入門 第3版』p.120-128
『新版 地図とデータで見るエネルギーの世界ハンドブック』p. 48-59
『日本のエネルギー エネルギーの今を知る10の質問』
② 動植物を構成する炭水化物やタンパク質、プラスチック、衣類、紙など、身の回りの多くの物質は有機物である。一方で無機物とは、炭素を含まず、燃えても二酸化炭素を出さない。有機物も無機物も、天然のもの(天然物)と人工的に作られたもの(合成化学物質)に分類できる。合成化学物質は研究者によって次々に作り出されていて、登録されている化学物質だけでもすでに2億個以上存在する。人間活動にともなう化学物質の生産や消費は、これまで多くの環境問題を引き起こしてきた。環境問題のうち、特に事業活動によって広範囲に引き起こされるものを公害と呼び、環境基本法には大気汚染、水質汚染、土壌汚染、騒音、振動、悪臭、地盤沈下が挙げられている。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 11-20
『地球環境学入門 第3版』p. 172-175
キーワード
① 再生可能エネルギー ② 公害
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の二つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、さまざまな資源の種類を理解し、それぞれについて具体例を挙げながら説明できるようにすること。また、世界のエネルギー消費量や日本のエネルギー事情についても説明できるようにしておく。二つ目は、天然物と合成化学物質の特徴を説明できるようにすること。また、環境基本法で挙げられている典型七公害についても説明できるようにする。
8
地球温暖化
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第8回目の講義であり、我々人類も含めた地球上の生物に大きな影響を与えている地球温暖化について改めて学ぶ。特に、温暖化によってもたらされている環境の変化とその原因および生物に及ぼす影響について詳しく見ていく。
『地球環境学入門 第3版』p. 144-149
コマ主題細目
① 異常気象の増加と深刻化 ② 海面上昇と沿岸地域への脅威 ③ 生態系の変化と生物多様性の喪失
細目レベル
① 地球温暖化は、大気中のエネルギーバランスを変化させ、熱波、豪雨、干ばつ、強力な台風(ハリケーン)などの異常気象を増加させている。特に、短時間で非常に激しい雨が降る「ゲリラ豪雨」の頻度が増加し、都市部での洪水や土砂災害のリスクを高めている。また、熱波は人々の健康に深刻な影響を与え、農作物にも被害をもたらす。更に、一時的な豪雨等はその土地の保水力限界を超えてしまうため、また、水質の悪化をもたらすため、そこに生息する生物にとって利用可能な飲料水の減少をもたらすことがある。
教材
『地球環境学入門 第3版』p. 144-149
② 温暖化による海面上昇は、主に海水の熱膨張と氷河や氷床の融解によって引き起こされる。海水は温められると体積が増加し、陸上の氷が溶けて海に流れ込むことで、海面が上昇する。これにより、海抜の低い島国や沿岸地域では、浸水や高潮の被害が拡大し、飲料水が塩水化するなどの問題が発生しています。更には生物の生息スペースを奪うこと等につながる沿岸域での浸食現象が起こっている。
教材
『地球環境学入門 第3版』p. 144-149
③ 気温や海水温の上昇は、多くの動植物の生息域を変化させている。冷涼な気候を好む生物は、より高緯度や高地へと移動を余儀なくされている。しかし、移動できる速度には限界があり、それに適応できない種は絶滅の危機に瀕している。例えば、サンゴ礁の白化現象は顕著な例で、海水温の上昇によりサンゴが死滅し、サンゴ礁に依存する海洋生態系の基盤が崩壊しつつある。更には、これに伴い食物連鎖の変化が、例えばシロクマとアザラシの間で起こっており、食物連鎖のバランスを崩している。また、農作物の栽培適地が変わるなど、人間社会の食料生産にも大きな影響を及ぼしている。
教材
『地球環境学入門 第3版』p. 144-149
キーワード
① 水不足 ② 海面上昇、沿岸浸食 ③ 生態系変動
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、①異常気象がもたらす結果を理解し、それぞれについて具体例を挙げながら説明できるようにすること。二つ目は、海面上昇が沿岸地域にもたらすや影響を説明できるようにすること。三つ目は、既に地球上で起こっている生態系の変動を説明できるようにすること。また、その変動の人間をはじめとする生物への影響ついても説明できるようにする。
9
大気汚染
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第9回目の講義であり、私たちの生活に大きな影響を与えている大気の環境と汚染について学ぶ。特に、煤塵や粉塵などの浮遊粒子状物質、中国から日本へ飛来する黄砂、そして生活のなかにありふれている揮発性有機化合物などを取り上げながら、大気汚染に関する理解を深める。
『環境科学入門 第2版』p. 59-64
コマ主題細目
① 浮遊粒子状物質 ② 黄砂 ③ 揮発性有機化合物
細目レベル
① 浮遊粒子状物質(SPMまたはPM)とは、空中を浮遊する10マイクロメートル以下の微粒子を指す。粒径が10マイクロメートル以下のものをPM10、2.5マイクロメートル以下のものをPM2.5という。自動車からの排気ガスや、ごみ焼却炉からの排煙などには煤塵と呼ばれる微粒子が多く含まれ、主に都市部で深刻な問題となる。粉砕や選別などの機械的な処理によって発生する微粒子は粉塵と呼ばれ、主に工場内やその周辺地域で問題となる。これらの微粒子を人間が吸い込むと、急性・慢性的な疾患を引き起こす可能性があるため、2009年には大気汚染防止法によって環境基準値が定められた。発生源から大気中に直接放出される一次生成粒子と、大気中に放出された後に化学反応によって生成する二次生成粒子があり、それぞれの起源や特徴を理解することが重要である。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 59-64
『地球環境学入門 第3版』p. 143-144
② 黄砂とは、中国大陸から大気の流れに乗って日本に運ばれてくる砂(鉱物粒子)のことである。大陸の乾燥地域で発生した砂嵐の一部は上空の対流圏に運ばれ、偏西風に乗って日本に運ばれてくる。黄砂は自然現象として古くから観察されているが、近年は中国の環境変化によって、日本へ飛散する黄砂の性質が変化している。例えば、森林伐採によって裸地面積が増えると、砂が舞い上がりやすくなり、黄砂の飛散量が増える可能性がある。また、黄砂粒子はさまざまな化学物質を付着させるため、中国沿岸部で多く発生する人為的な浮遊粒子状物質を日本に運んでいる。日本へ飛散中に海に落下した黄砂は、海洋のミネラルバランスを変化させるため、海洋生態系にも影響を与えることが指摘されている。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 59-64
『地球環境学入門 第3版』p. 143-144
③ 揮発性有機化合物(VOC)とは、大気中に気体で存在する有機化合物の総称である。ベンゼン、トルエン、ホルムアルデヒドなど、多くの化学物質がVOCに該当する。塗料や溶剤、化学製品製造工場、印刷工場、車の排気ガスなど、多くの場所でVOCは発生している。また、私たちの身の回りでも、消臭剤、洗剤、防虫剤、建材、塗料など、多くの物質から「臭い」が発生しているが、これらはすべてVOCである。「臭いがする」ということは「VOCを吸い込んでいる」ということであり、アレルギーや慢性疾患などの原因となることもある。特に、シックハウス症候群や化学物質過敏症などは有名である。VOCについての知識を持ち、身近な大気汚染問題について考えることが重要である。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 59-64
キーワード
① 排気ガス ② 偏西風 ③ 化学物質過敏症
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、浮遊粒子状物質の定義を理解し、煤塵と粉塵について具体例を挙げながら説明できるようにすること。また、一次生成粒子と二次生成粒子についても説明できるようにしておく。二つ目は、黄砂の起源や発生・移動過程、日本への飛散量の経年変化などを説明できるようにすること。また、黄砂によって変化する可能性がある日本の大気環境や生態系について説明できるようにしておく。三つ目は、揮発性有機化合物(VOC)の種類や発生源、人体への影響などを説明できるようにすること。
10
土壌汚染と水質汚染(1)
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第10回目の講義であり、私たちの生活に密接に関係する土壌や水質の汚染について学ぶ。特に、農薬や化学肥料が水の流れとともに下流域に流れ込み、河川や海域の生態系に与えている問題や、森林伐採によって土壌が流出している問題などを取り上げながら、土壌や水質の環境について理解を深める。
『環境科学入門 第2版』p. 74-75、91-99
『地球環境学入門 第3版』p. 157-160
コマ主題細目
① 農薬 ② 化学肥料 ③ 土壌流出
細目レベル
① 農薬は、殺虫剤、殺菌剤、除草剤などに分類することができ、その大部分は合成化学物質(化学農薬)である。農薬は主に農作物を生産する過程で使用されるが、目的とする虫や植物以外の生物にも影響を与える可能性が高い。例えば、岩手県では2005年に養蜂家が飼っていたミツバチが急に死滅し、近くの水田で使用されていたネオニコチノイド系農薬の影響が疑われている。また、農薬は陸上の動植物に影響を与えるだけでなく、水の流れに乗って周囲の河川や湖にも流れ込む。島根県の宍道湖ではワカサギの漁獲量が30年ほど前から激減しており、ちょうど同じ頃から水田などで使われ始めたネオニコチノイド系農薬の影響が疑われている。自然界ではほとんど分解されない農薬も多いため、周囲の環境へ与える影響を理解することが重要である。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 74-75、91-99
『地球環境学入門 第3版』p. 157-160
② 化学肥料は農作物の成長を促すために使用され、窒素やリン、カリウムなどを多く含む。使用された肥料の全てが農作物によって吸収されるわけではないため、過剰分は土壌や地下水に蓄積したり、周辺の河川、さらには沿岸海域にまで流出したりする。河川や海域において、窒素やリンは植物(植物プランクトンや藻類、水草など)の成長速度を規定する要因となっていることが多いため、肥料成分が流入すると、水域の植物の成長も促進されることになる。水域生態系における栄養塩濃度の増加を富栄養化という。富栄養化で植物が増殖すると水中の有機物濃度が増加するが、その分解過程で酸素が消費されるため、水中の酸素濃度が極度に低下することがあり(貧酸素化)、動物が生息しにくい環境となる。このように、化学肥料の多用は周辺の水域生態系にも顕著な変化をもたらす。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 74-75、91-99
『地球環境学入門 第3版』p. 157-160
③ 土壌流出は、大雨によって畑や山の斜面などから土砂が流出する現象である。雨とともに土壌が少しずつ下流へ移動するのは自然現象とも言えるが、人為的に引き起こされている土壌流出も近年は多く見られる。例えば、山の斜面で森林が伐採されると、表土が剥き出しになるとともに、植物の根によって固定されていた土が動きやすくなるため、風や降雨で容易に土壌が下流へ移動する。また、ほとんどの畑は目的とする作物だけを育てており、大部分の表土は常に雨風にさらされているため、やはり土壌は少しずつ流出していく。土壌には、鉱物粒子や有機物、栄養塩、微生物などが豊富に含まれているため、これらが別の土地へ移動したり、あるいは川や海などの水域へ移動したりすると、移動先の生態系に影響を与えることになる。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 74-75、91-99
『地球環境学入門 第3版』p. 157-160
キーワード
① 除草剤 ② 富栄養化 ③ 鉱物粒子
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、農薬の主な種類や用途を理解し、周囲の生態系に与える影響について具体例を挙げながら説明できるようにすること。二つ目は、化学肥料の主な種類や化学組成を説明できるようにすること。また、化学肥料が下流の水域生態系に流れ込んだときの影響についても、窒素やリンなどの化学的な観点から説明できるようにしておく。三つ目は、陸域から河川へ土砂が流出する現象について、その主な原因を説明できるようにすること。また、土壌の物理・化学的特性に注目し、河川水質に与える影響についても説明できるようにする。
11
土壌汚染と水質汚染(2)
科目の中での位置付け
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第11回目の講義であり、第10回に引き続き、私たちの生活に密接に関係する土壌や水質の汚染について学ぶ。今回は、家庭から排出される生活排水や工場から排出される重金属、原発事故によって拡散された放射性物質などを取り上げながら、土壌や水質の環境について理解を深める。
『環境科学入門 第2版』p. 112-119
コマ主題細目
① 生活排水 ② 重金属 ③ 放射性物質
細目レベル
① 界面活性剤は合成洗剤の主要な成分であり、家庭では食器を洗ったり衣類を洗濯したりするときに使用される。油性の汚れに界面活性剤の親油基が吸着し、新水基の部分が水に溶けながら汚れを取り除くという仕組みである。有機フッ素化合物は、強い撥水性、撥油性、および化学的安定性から、多くの家庭用品や産業で広く使用されている。特に、近年問題視されている有機フッ素化合物は、パーフルオロオクタン酸(PFOA)とパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)である。これらは下水処理場でも除去することができないため、河川や海洋にそのまま放出され、分解されないまま生物に取り込まれていく。実際に、人間を含めて多くの野生動物からこれらの化学物質が検出されている。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 82-84
② 重金属はもともと自然の土壌に含まれている物質だが、何らかの要因で特定の場所に溜まったり下流に流出したりすると、生物や生態系に悪影響をもたらす可能性がある。例えば、採鉱活動や精錬工程では、鉱石やその粉末が環境中に放出されて土壌を汚染する。また、金属加工工場、化学工場、メッキ工場、電気機器製造工場などが発生源となって、重金属が周辺環境に流出した事例もある。熊本県の水俣湾では、化学工場から海や河川に排出されたメチル水銀化合物を魚介類が吸収し、それを食べた人々に中毒性の神経障害が発生した(水俣病)。重金属は生体濃縮によって高次の消費者に蓄積し、生物代謝を害する恐れがあるため、環境基準において許容濃度が定められている。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 101-111
『地球環境学入門』p.157-160
③ 放射線を出す物質を放射性物質、放射線を出す能力を放射能という。放射線は自然界にも存在するが、人工的に作られた放射線を高レベルに浴びたり摂取したりすると、生物の細胞は損傷し、さまざまな疾患を引き起こすことが知られている。2011年には、東北沖で発生した巨大地震(東北地方太平洋沖地震)によって、福島第一原子力発電所内の原子炉が制御できなくなり、大量の放射性物質が環境中に放出された。大気、土壌、地下水、河川、海、農作物、畜産物、海産物など、あらゆるものや環境が放射性物質で汚染され、現在でも全国各地で放射性レベルのモニタリングが行われている。放射性物質の特徴や自然界における挙動、生物や生態系に与える影響などを理解することが重要である。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 112-119
キーワード
① 有機フッ素化合物 ② 生体濃縮 ③ 原発事故
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、家庭から出る排水に注目し、そこに含まれる人工的な化学物質について説明できるようにすること。また、近年注目されている有機フッ素化合物についても説明できるようにしておく。二つ目は、重金属汚染の原因や特徴などを説明できるようにすること。日本で発生した重金属汚染の公害事例や、食物連鎖を通した自然界の生体濃縮についても説明できるようにしておく。三つ目は、放射性物質の種類や分布、生物への影響などを説明できるようにすること。東北地方太平洋沖地震にともなう福島第一原子力発電所の事故についても説明できるようにしておく。
12
大気・水・土の環境問題
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第12回目の講義であり、第9回目から第11回目の講義を振り返りながら、大気や水、土壌の環境問題について改めて考えてみる。特に、浮遊粒子状物質や揮発性有機化合物、農薬や化学肥料、そして生活排水や工場排水などに注目しながら、身近な生態系の汚染について理解を定着させる。
『環境科学入門 第2版』p. 82-84、101-111、112-119
『地球環境学入門 第3版』p. 157-160
コマ主題細目
① 大気汚染 ② 農薬と化学肥料 ③ 排水
細目レベル
① 空中を浮遊する10マイクロメートル以下の微粒子は浮遊粒子状物質(SPMまたはPM)呼ばれる。粒径が10マイクロメートル以下のものをPM10、2.5マイクロメートル以下のものをPM2.5という。自動車からの排気ガスや、ごみ焼却炉からの排煙などには浮遊粒子状物質が多く含まれる。揮発性有機化合物(VOC)とは、大気中に気体で存在する有機化合物の総称である。塗料や溶剤、化学製品製造工場、印刷工場、車の排気ガスなど、多くの場所でVOCは発生している。また、私たちの身の回りでも、消臭剤、洗剤、防虫剤、建材、塗料など、多くの物質から「臭い」が発生しているが、これらはすべてVOCである。シックハウス症候群や化学物質過敏症などについての知識を持ち、身近な大気汚染問題について考えることが重要である。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 59-64
『地球環境学入門 第3版』p. 143-144
② 農薬は殺虫剤、殺菌剤、除草剤などに分類することができ、主に農作物を生産する過程で使用される。目的とする虫や植物以外の生物にも影響を与える可能性が高く、水の流れに乗って周囲の河川や湖にも流れ込む。同じく農作物を生産する過程で使用される化学肥料は、農作物の成長を促すために使用され、窒素やリン、カリウムなどを多く含む。使用された肥料の全てが農作物によって吸収されるわけではないため、過剰分は土壌や地下水に蓄積したり、周辺の河川や沿岸海域にまで流出したりする。水域生態系における栄養塩濃度の増加を富栄養化という。陸から河川への影響として土壌流出も挙げられる。山の斜面で森林が伐採されると、表土が剥き出しになるとともに、植物の根によって固定されていた土が動きやすくなるため、風や降雨で容易に土壌が下流へ移動する。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 74-75、91-99
『地球環境学入門 第3版』p. 157-160
③ 界面活性剤や有機フッ素化合物は、多くの家庭用品や産業で広く使用されている。パーフルオロオクタン酸(PFOA)とパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は、近年特に問題視されている有機フッ素化合物である。重金属はもともと自然の土壌に含まれている物質だが、何らかの要因で特定の場所に溜まったり下流に流出したりすると、生物や生態系に悪影響をもたらす可能性がある。重金属は生体濃縮によって高次の消費者に蓄積し、生物代謝を害する恐れがあるため、環境基準において許容濃度が定められている。放射線を出す物質を放射性物質、放射線を出す能力を放射能という。放射線は自然界にも存在するが、人工的に作られた放射線を高レベルに浴びたり摂取したりすると、生物の細胞は損傷し、さまざまな疾患を引き起こすことが知られている。
教材
『環境科学入門 第2版』p. 82-84、101-111、112-119
『地球環境学入門 第3版』p. 157-160
キーワード
① 揮発性有機化合物 ② 富栄養化 ③ 有機フッ素化合物
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、浮遊粒子状物質の定義を理解し、煤塵と粉塵について具体例を挙げながら説明できるようにすること。また、揮発性有機化合物(VOC)の種類や発生源、人体への影響などを説明できるようにすること。二つ目は、農薬や化学肥料の種類と、それらが周辺生態系に与える影響について説明できるようにすること。また、土壌流出が河川水質に与える影響についても説明できるようにする。三つ目は、家庭から出る排水に注目し、そこに含まれる人工的な化学物質について説明できるようにすること。また、産業活動にともなう重金属汚染の事例についても説明できるようにしておく。
13
光と電磁波
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第13回目の講義であり、私たちの生活には欠かせない光と電磁波の基礎について学ぶ。特に、光の基本的な性質や周波数、紫外線や赤外線などを含めた電磁波の概念、そして人工的に発せられる電磁波の問題などを取り上げながら、光と電磁波に関する理解を深める。
『地球環境学入門 第3版』p. 30-33
コマ主題細目
① 光と波長 ② 自然界の電磁波 ③ 人口的な電磁波
細目レベル
① 光には、粒子の性質(粒子性)と波の性質(波動性)がある。例えば、私たちが視覚で感じる明るさ(眩しさ)は、光の粒子としての性質を考えると分かりやすい。明るい・眩しい・薄暗い・真っ暗などの感覚は、主に光の強さ(光量子束密度)と関連していて、光量子計で測定することができる。一方、私たちが認識する色(可視光)は光の波としての性質が表れている。可視光の波長範囲はおおよそ360 nmから830 nm付近だが、青や紫のような寒色系の色は波長が短く、赤や橙のような暖色系の色は波長が長い。青いものを見たときは短い波長の光が、赤いものを見たときは長い波長の光が目に届いているとイメージする。波長が長い光ほど、周波数(1秒間に繰り返される波の回数)は小さくなる。
教材
『地球環境学入門 第3版』p. 30-33
② 目で認識できる可視光の波を私たちは「光」と呼ぶが、自然界には人間の目で認識できない、光と同じような性質を持った波も多く存在する。例えば、太陽から降り注ぐ紫外線(UV)や赤外線(IR)などは、いずれも可視光と同じように粒子性と波動性を持ち、自然界に降り注いでいる。紫外線の波長は可視光よりも短く、太陽光に含まれる紫外線の大部分は大気圏の上層で吸収される。一方、赤外線は可視光よりも長い波長を持ち、陸上や海洋に降り注ぐことで地球の温度を維持するのに役立っている。この他にも、自然界には天然の放射性物質から発せられるアルファ線、ベータ線、ガンマ線などの放射線が存在する。これらのすべての波をまとめて電磁波といい、その波長範囲は可視光よりもはるかに広い。
教材
『地球環境学入門 第3版』p. 30-33
③ 自然界に存在する電磁波とは別に、近年は人工的に発生させた電磁波が私たちの身の回りを多く飛び交っている。例えば、携帯電話やその基地局から発せられる電波、インターネットの無線通信、衛星放送、ラジオ波、家庭内の電化製品などである。これらの電磁波は、いずれも20世紀以降に普及して利用されるようになった。しかしその一方で、電磁波が生物や自然界にさまざまな影響をもたらすことも報告されている。生物の代謝過程では、細胞内の電子の流れが重要な役割を果たしているため、外部からの人工的な電磁波は生物活動に影響を与える。近年はさまざまな電化製品が有線から無線に変わってきており、身の回りを飛び交う電波も増えてきているため、電磁波問題は今後ますます深刻化すると考えられる。
教材
『地球環境学入門 第3版』p. 30-33
キーワード
① 可視光 ② 紫外線 ③ 電波
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、光の粒子性と波動性を理解し、光の強さとは何か説明できるようにすること。また、光の周波数と色の関係についても説明できるようにしておく。二つ目は、可視光や紫外線、赤外線、放射線などの電磁波について、それぞれの周波数に言及しながら説明できるようにすること。また、自然界における紫外線の強度や赤外線の効果についても説明できるようにする。三つ目は、人工的な電磁波の種類や発生源、生物に与える影響などを説明できるようにすること。特に、身の回りの電磁波環境について説明できるようにしておく。
14
音波と騒音
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第14回目の講義であり、私たちが日常的に耳にしている音について学ぶ。まず、音が発生する原理について理解し、続いて音量と音の不快感について考えてみる。そして、身近にあふれる騒音問題を取り上げながら、音環境に関する理解を深める。
『都市の音環境』p. 2-18
『騒音に関わる苦情とその解決方法』
『音と振動の科学』p. 30-41
コマ主題細目
① 音が発生する原理 ② 音と不快感 ③ 騒音の種類と環境基準
細目レベル
① ある物体(音源)が振動したときに、その周囲の空気密度が変化し、音波として移動する。この空気振動の波を、生物は音として感知する。振動するものはすべて音を伝えることができるため、空気などの気体だけでなく、水などの液体や金属などの固体も音を伝える。音の周波数とは、1 秒間に繰り返される空気振動の回数で、振動数とも呼ばれる。人間が耳で聞くことのできる音の周波数は、20から20000ヘルツ(Hz)であり、周波数が低ければ低い音、周波数が高ければ高い音として聞こえる。一方で、犬や猫、野生動物などは、人間よりもはるかに広い範囲の周波数を持つ音を聞き取ることができると言われており、人間には聞こえない音を感知しながら生活している。
教材
『音と振動の科学』p. 30-41
② 音の捉え方や聞こえ方は、人によってさまざまである。同じ音量(ラウドネス)でも、それを聞く人によって不快感(アノイアンス)は異なる。例えば、工場から大きな音が出ていると、近所の住民にとってはうるさいだけで、自分の利益にならないので不快に感じる。一方で、工場から大きな音が出ていることは、工場が順調に稼働して利益が出ている証拠なので、社長にとっては不快にならない。また、電車の中で音楽を聴く人のイヤホンから音漏れしていると、隣の人は不快に感じるが、音楽を聴いている本人にとってはうるさくない。つまり、環境問題における騒音とは、受け手にとってその音に価値があるかどうかで判断できる。身の回りのさまざまな音に注目し、音の発生源や音量、価値の有無について考えてみよう。
教材
『音と振動の科学』p. 30-41
③ 騒音に関する苦情で最も多いのは、工場や事業場、建設作業現場などから発生する音であり、苦情全体の約60%を占める。このような場所ではさまざまな金属機械やエンジンなどが使用され、主に機械音が騒音の原因となる。自動車や鉄道、航空機などの輸送機器から発生する音も騒音苦情の主な原因として挙げられ、特に幹線道路や新幹線鉄道、空港などの近隣で問題となりやすい。また、近年は風力発電の設置が各地で進められているが、ブレードから低周波音が発生し、広範囲の住民に影響を与えている。騒音問題に対応するため、日本では環境基本法や騒音規制法が定められ、地域や時間帯によって環境基準値が設けられている。音の強さはデシベル(dB)という単位で表される。
教材
『都市の音環境』p. 2-18
『騒音に関わる苦情とその解決方法』
キーワード
① 音波 ② 騒音 ③ デシベル
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、音が発生する原理を理解し、音の高低や周波数について説明できるようにすること。特に、生物によって聞こえる音の周波数が異なることに注目し、各生物が聞こえる音の周波数の範囲について復習しておく。二つ目は、音の大きさ(ラウドネス)と不快感(アノイアンス)について、具体例を挙げながら説明できるようにすること。三つ目は、代表的な騒音の発生源について説明できるようにすること。また、環境基本法や騒音規制法に注目し、地域や時間帯によって環境基準が設けられていることを理解する。
15
地球環境の現状と未来(まとめ)
科目の中での位置付け
本科目では、地球全体の基本的な地理や気候、人口動態、エネルギーや資源の利用状況、各地で起こっている環境問題などについて学習する。第1回から第4回にかけては、地球全体を概観し、地球を構成しているサブシステムや世界の気候、人口動態などを理解する。第5回から第7回にかけては、地球で利用可能なエネルギーや資源、それを使って生産されているさまざまな化学物質について理解する。第8回から第14回にかけては、地球温暖化、大気汚染、土壌汚染、水質汚染、騒音問題、電磁波問題など、現在の地球上で起こっているさまざまな環境問題について学習し、科学的なメカニズムを理解する。第15回では、第1回から第14回までを振り返りながら、人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境変化について総合的に考察する。本コマは第15回目の講義であり、第1回から第14回までを振り返りながら、地球環境の未来を展望する。地球上の人口動態、資源やエネルギーの利用状況と温暖化、そして人間社会や自然界で起こっているさまざまな環境問題に触れながら、包括的な考察を行う。
第1回から第14回の教材
コマ主題細目
① 地球システムと人口動態 ② エネルギー消費と温暖化 ③ 環境汚染
細目レベル
① 地球は大きく分けて、大気圏(気圏)、水圏、生物圏、地圏、磁気圏という5つのサブシステムから構成されている。地球の表面積のうち約7割は海洋であり、陸地は3割に過ぎない。また、人間の大部分は海岸近くの低地や都市部で生活しており、山間部に暮らしている人は少ない。つまり、私たち人間が生活している場所は、地球全体から見れば非常に限られている。2000年以降の人口推移を地域別に見ると、北アメリカやヨーロッパなど、いわゆる先進国の人口増加率は低く、アフリカやオセアニアなどの開発途上国では比較的高い。そして、日本の人口増加率は世界でも最も低いレベルにあり、65歳以上の高齢者の割合は世界で最も高い国の一つである。各国・地域の人口動態は、環境問題と密接に関連している。
② ② 世界全体のエネルギー消費量は、産業活動や人口増加とともに過去100年ほどの間に大きく増加し、一人当たりの消費量は約5倍に増えたと推定されている。エネルギーや天然資源を利用する際に排出されるのが二酸化炭素である。特に18世紀後半のイギリスで始まった第1次産業革命以降に化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)を大量に燃やしたことで、大気中の二酸化炭素濃度が急激に上昇した。この二酸化炭素は温暖化ガスの一種であり、この急激な上昇が温暖化の主な原因とされている。そのため、二酸化炭素の排出量を削減するために化石燃料への依存を減らし、再生可能エネルギー(例えば:太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど)への転換を進める動きが加速している。また、海洋生態系が二酸化炭素を吸収し、長期間にわたって貯留する(つまり、大気中の二酸化炭素の除去、隔離をもたらす)炭素であるブルーカーボンは近年大きな注目を浴びている。
③ 自動車からの排気ガスや、ごみ焼却炉からの排煙などには浮遊粒子状物質が多く含まれ、大気汚染の主な原因となっている。揮発性有機化合物(VOC)とは、大気中に気体で存在する有機化合物の総称である。農作物を生産する過程で使用される農薬や化学肥料は、水の流れに乗って周囲の河川・湖や海洋にも流れ込むため、陸域だけでなく水域生態系にも影響を与えている。その他にも、界面活性剤や有機フッ素化合物、重金属、放射性物質なども、土壌や水質を汚染する主な原因となっている。また、工事現場や車などから発生する騒音や、携帯電話の基地局などから発せられる電磁波なども、生物や生態系に影響を与える。このようなさまざまな環境問題について理解し、対応策や地球環境の未来について包括的な視点から考えることが重要である。
キーワード
① 地球システム ② 人間活動、地球温暖化、ブルーカーボン ③ 環境汚染
コマの展開方法
社会人講師
AL
ICT
PowerPoint・Keynote
教科書
コマ用オリジナル配布資料
コマ用プリント配布資料
その他
該当なし
小テスト
毎回の授業時間内に、LMS上において当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題
予習:コマシラバスおよび関連する資料を読んでおく。復習:今回の講義の次の三つのポイントを復習し、それぞれについて3分程度で説明できるようにする。一つ目のポイントは、地球環境を構成する5つのサブシステムを理解し、各サブシステムの特徴やサブシステム同士の相互作用について説明できるようにすること。また、主要な地域の人口動態や年齢構成などを説明できるようにしておく。二つ目は、世界のエネルギー消費量や日本のエネルギー事情について説明できるようにすること。また、日常生活で使われる合成化学物質ついて説明できるようにしておく。三つ目は、大気汚染や土壌汚染、水質汚染などの代表的な環境汚染について、原因および生物学的・生態学的影響を説明できるようにすること。また、自身が関心のある地球規模の環境問題を取り上げ、対応策について自身の考えを述べられるようにしておく。
履修判定指標
履修指標
履修指標の水準
キーワード
配点
関連回
地球システム
★
地球環境を構成する5つのサブシステムを理解し、各サブシステムの特徴やサブシステム同士の相互作用について説明できる。主要な地域の人口動態や年齢構成などを説明できる。世界の国々と比べたときの、日本の人口増加率や高齢化率などについても説明できる。世界の代表的な気候について説明できる。
人口統計学、個体群の成長と密度効果、人口増加と環境問題、気象、気候変動、温室効果ガス
20
1,2,3
資源とエネルギー
★
さまざまな資源の種類を理解し、それぞれについて具体例を挙げながら説明できる。環境基本法で挙げられている典型七公害についても説明できる。
資源、エネルギー自給率、再生可能エネルギー、生物による有機物合成、公害、環境汚染
10
5,6
大気汚染・土壌汚染・水質汚染
★★
地球温暖化について、生態系に及ぼす影響について説明できる。浮遊粒子状物質や揮発性有機化合物(VOC)の種類や発生源を説明できる。農薬、化学肥料や人間活動に由来する排水が水域生態系に与える影響について説明できる。
水不足、海面上昇、沿岸浸食、生態系変動、排気ガス、偏西風、化学物質過敏症、除草剤、富栄養化、鉱物粒子、有機フッ素化合物、生体濃縮、原発事故
30
8,9,10,11
電磁波と騒音問題
★★
可視光や紫外線、赤外線、放射線などの電磁波について、それぞれの周波数に言及しながら説明できる。人工的な電磁波の種類や発生源、生物に与える影響などを説明できる。音が発生する原理を理解し、音の高低や周波数について説明できる。代表的な騒音の発生源について説明できる。
可視光、紫外線、電波、音波、騒音、デシベル、地球システム、人間活動、環境汚染
20
13,14,15
総合考察
★★★
身近な環境問題を取り上げ、その問題や原因について科学的に説明できるとともに、社会的背景や経済的事情にも言及できる。また、その問題に対して、自分なりの解決策・対応策を提案できる。
生物圏、人口増加率、温室効果、再生可能エネルギー、公害、水不足、海面上昇、沿岸浸食、生態系変動、揮発性有機化合物、富栄養化、有機フッ素化合物
20
4,7,8,12
評価方法
試験(100%)により評価する。
評価基準
評語
学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・
S (100~90点)
学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・
A (89~80点)
学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・
B (79~70点)
学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・
C (69~60点)
学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・
D (60点未満)
教科書
指定の教科書はありません
参考文献
『都市の音環境』『騒音に関わる苦情とその解決方法』『地球環境学入門 第3版』
実験・実習・教材費
実験・実習・教材費なし