区分 学部共通科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
(心)専門的知識と実践的能力 (心)分析力と理解力 (心)地域貢献性
(環)専門性 (環)理解力 (環)実践力
カリキュラム・ポリシーとの関係
(心)課題分析力 (心)課題解決力 (心)課題対応力
(環)専門知識 (環)教養知識 (環)思考力 (環)実行力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ
グローバルな視野を持ち、国際社会に貢献できる力を有する。
科目の目的
本科目は、学部共通科目の中の選択科目の一つであり、後期「ドイツ語II」に展開される。本科目では、英語以外のヨーロッパ語の一つとして、ドイツ語を第二外国語として学習することにより、単にドイツ語の知識を身につけるにとどまらず、英語の文法構造を相対化し、ヨーロッパ語を広く学んでいくための基本的な視座を獲得することを目指す。今後大学で専門の学びを深めていく上で、ドイツ語圏の一次資料を読むことができる、ということは、学術的な素養の一つとして大きなアドバンテージになるだろう。また、講義の中では、ドイツの歴史、社会、文化に関する話題も、適宜取り入れていく。そうすることで、自国の社会や文化の〈外部〉からの視点を自らの内に取り入れ、より広い視野から社会全体を見渡すことのできる力を涵養することを目指す。
到達目標
基本的な言語規則を理解し、活用できる。発音ルールに基づき、テキストを音読できる。平易なドイツ語の文章の内容を把握できる。基礎的な語彙や表現を用いて簡単なコミュニケーションができる。ドイツ語圏の文化、社会、歴史について理解している。具体的な文法事項の到達目標については、履修判定指標を参照のこと。
科目の概要
初めてドイツ語を学習する者を対象とし、発音のルール、基本的な言語規則、基礎的語彙や表現を学び、ドイツ語の基礎力を養成する。またそれと同時に、ドイツ語圏の文化、社会、歴史についての理解を深める。特に文法事項について、前期の本科目「ドイツ語I」では、具体的には次の事項を学ぶ。まずは、ドイツ語の発音の基本的なルールを覚え(特に二重母音の発音に注意する)、いくつかの基本的な語彙(数詞・曜日・あいさつ)を習得した後に、語順の基本原則を習得しつつ、ドイツ語における動詞の人称変化を、sein動詞、規則動詞、不規則動詞の順に習得する。その後、ドイツ語の名詞の性(男性・女性・中性)と格(1格・2格・3格・4格)について押さえた上で、定冠詞および定冠詞類の用法と格変化を習得する。なお、随時、ドイツの歴史や文化に関するトピックを、ドイツの新聞記事の紹介などを通して講義に取り入れていく予定である。また、変化表等の暗記は単調になりがちであるので、こちらで暗記に役立つ補助教材等を用意して、受講生の学習を補助する。
科目のキーワード
ドイツの歴史・文化、ドイツ語の発音、sein動詞、ドイツ語の語順、動詞の人称変化、規則動詞、不規則動詞、名詞の性と格、定冠詞、定冠詞類
授業の展開方法
AL. 本講義は基本的に教科書に沿って進行する。受講生が各回に該当する教科書の内容を一読してきていることを前提に、教員は基本的な文法事項を解説する。その上で受講生は、講義時間中に練習問題に取り組み、文法の基礎を押さえると同時に、とくにALの記載があるコマでは、ペアでの会話を行うことでドイツ語の基本的な会話を習得できるようにする。動詞の人称変化や冠詞・代名詞の格変化については、講義後に受講生各自が復習し、確実に暗記しておく必要がある(自宅での学習方法については講義内で詳細にレクチャーする)。なお、各自で予習してきた際に生じた疑問点について、それが講義内での教員による解説によって未だ解決しなかった場合には、講義終了後あるいはオフィスアワーの時間に必ず質問に来ること。
オフィス・アワー
(岡崎キャンパス)【水曜日】3時限目・4時限目、【木曜日】昼休み
(大府・松山・道後キャンパス)講義前後、メール(j-shirota@uhe.ac.jp)にて質問に対応する。なお、メールの場合は大学発行のアドレスからのみとする

科目コード COM206
学年・期 1年・前期
科目名 ドイツ語Ⅰ
単位数 2
授業形態 講義
必修・選択 選択
学習時間 【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目 なし
展開科目 ドイツ語Ⅱ
関連資格 ドイツ語関連資格
担当教員名 城田純平
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 イントロダクション―ドイツの歴史・文化・思想― 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。本コマは、第I部の1コマ目であり、語学学習法について受講生に示唆を与える共に、ドイツ語の響き・発音・文字・単語について簡単な導入を行い、さらに戦後を中心にドイツの歴史を概観することで、本科目でドイツ語を学んでいくにあたっての動機づけを行う。
【コマ主題細目①】
・木田元『闇屋になりそこねた哲学者』、ちくま文庫、2010年、86頁。

【コマ主題細目②】
・トーマス・マン『ドイツとドイツ人』(加藤真二訳)、大学書林、1957年、80-87頁。 

【コマ主題細目③】
・溝井高志・細川裕史・Martina Wegener『ドイツ語で話してみよう!』(以下「教科書」と略記)、三修社、2017年、7頁。
コマ主題細目 ① 語学学習のコツ ② ドイツ語の響き・発音・文字・単語 ③ 戦後ドイツの歴史 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① 語学学習全般について、受講生の中には、高等学校までの英語学習などの経験から、苦手意識をもっているものもいるかもしれない。そこで、本コマでは、まず、語学学習によって得られる「効用」と、語学学習のコツについて、ドイツ哲学研究の泰斗・木田元による語学学習法を紹介する。木田は、次のような学習法を推奨している。「単語をおぼえるにはコツがあります。たとえば単語帳で一日に四ページずつおぼえるとします。日本語の訳語をみて英語を書いていく。間違えたものには印をつける。間違えばそれだけもう一度繰り返す。いちおう全部できるようになるまでやる。二日目は一日目の四ページを復習してから、その日の分を同じようにして覚える。三日目は、それまでの八ページ分をやってからその日の分をやる。三日くらいやると、最初の日の分はほとんど間違わなくなるものです。五日やったら最初の一日目の分ははずします。そうしてどんどんやっていきます。ただし、毎日やらないと駄目です。昨日のことは覚えていても、一昨日のことは忘れるものです。あまり忘れるといやになってやめることになります。どんな人でも五日間続けて見たものは覚えるものです。とくに記憶力がよくなくても、このやり方でやれば覚えられます。ただし、時間はかかります。しかし、毎日つづけていると面白くなってきて、あまり苦になりません。」こうした学習法を教員自身も実践した経験を踏まえ、具体例を交えつつ、紹介する。
② 受講生にとって比較的なじみのある小説と思われる村上春樹『ノルウェイの森』(ドイツ語訳では"Naokos Lächeln")の印象的な一節をCDで聞き、ドイツ語の響きがどのようなものであるかを知る。その際、google formも活用し、受講生各自の感想を共有する。その後、トーマス・マン『ドイツとドイツ人』("Deutschland und die Deutschen")の有名な部分を教員の音読で聴き、次に、文章を目で見ながら音読を聞き、『ドイツとドイツ人』のドイツ語文の中から、英語では用いられていない文字(ウムラウトのついた文字、エスツェット)を抜き出す作業を行う。さらに、上の文章で登場するドイツ語の単語のいくつか(Innerlichkeit, Geschichte, Deutschland, Geist, Wissenなどの名詞)を、発音規則の習得のための足掛かりとして、まずは暗記してもらう。
③ コマ主題細目②で取り上げた、トーマス・マンの『ドイツとドイツ人』は、彼が、亡命先のアメリカ合衆国で1945年5月に行った講演である。本コマの最後に、そこで語られているナチス・ドイツの罪と責任に関する言葉を、教員によるドイツ語の発音を聞きつつ、日本語訳で読んでいく。また、基本的な歴史事項として、次の点を確認する。戦後のドイツでは通貨が実質的に崩壊し、成人ドイツ人の一日当たりのカロリー摂取量も常時の1/3近くまで低下するなど、困窮していた。しかし、その後のドイツは、驚異的な経済復興を遂げ、1964年には失業率0.08%を達成する。それに伴い、ドイツ・マルクの価値も高まっていくことになる。一方で、戦後ドイツは、アメリカ・イギリス・フランスの西側三国と、ソ連との対立が深まったことにより、米・英・仏の三国の占領地区は(ドイツ連邦共和国)(=いわゆる「西ドイツ」)となり、ソ連の占領地区は(ドイツ民主共和国)(=いわゆる東ドイツ)となった。東ドイツから西ドイツへの人口流出が顕著になってきた1961年、東ドイツは東西ベルリンの交通を遮断し、いわゆる「ベルリンの壁」が建設されることになる。その28年後の1989年11月、東ドイツの混乱に伴い、ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツ統一が果たされる。こうした戦後ドイツの歩みは、「なぜドイツにおいてナチスの蛮行が出現したのか?」という問いと共にあり、その歴史への反省が繰り返されてきたと言えるが、そのことを象徴する言葉として、1985年のヴァイツゼッカー元大統領による次の言葉がある。「Wer aber vor der Vergangenheit die Augen verschließt, der wird am Ende blind für die Gegenwart.(しかし過去に目をつぶる者は、現在に対して盲目になる)」。この言葉も講義内で紹介しつつ、上のような歴史的事項を押さえていく。
④ ―
⑤ ―
キーワード ① 語学学習のコツ ② ドイツ語の響き・発音 ③ ドイツ語の文字・単語 ④ ナチス・ドイツ ⑤ 戦後ドイツ
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:高等学校の世界史で学習した内容のうち、戦後のヨーロッパ史の部分を復習しておく。また、高等学校までの英語の学習を振り返り、自分自身で工夫してきたことを確認しておく。また、教科書の6-7頁を読み、ドイツ語の文字にどのようなものがあるかを見ておく。復習:ドイツ語の文字と発音について、教科書付属のCD(ないしストリーミングサービス)を利用して、教科書6-7頁の部分(とくにei, au, eu, äu, ie, aa, ee, ooという二重母音について注意すること)を毎日一回聴いておく。また、Innerlichkeit, Geschichte, Deutschland, Geist, Wissenといった単語を、本講義でレクチャーした学習法(同一の内容を五日間毎日続けて暗記するもの。二日目、三日目、四日目、五日目……と内容を追加していきつつ、六日目には一日目から五日間続けている内容を外していく)で暗記し、その成果を確認しておく。



2 ドイツ語の発音、簡単な挨拶、名前の紹介 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。上のような本講義全体の展開の中で、本コマは、第I部の2コマ目に位置づけられるものであり、ドイツ語学習の基礎として、発音のルール、基本的な単語、簡単な挨拶を習得する。
【コマ主題細目①】
・トーマス・マン『ドイツとドイツ人』(加藤真二訳)、大学書林、1957年、80-87頁。 

【コマ主題細目②】
・教科書6-8頁。

【コマ主題細目③】
・教科書9頁。
コマ主題細目 ① 前回の復習 ② ドイツ語の文字 ③ ドイツ語の発音・あいさつ ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① 前コマの最後に暗記を課したドイツ語の単語(Innerlichkeit, Geschichte, Deutschland, Geist, Wissen)の確認小テストを実施する。答え合わせをした後に、前コマでレクチャーした、語学学習法についての確認も行い、その成果が今回の小テストに反映されたかどうかをチェックする。その後、前回取り上げたトーマス・マンの『ドイツとドイツ人』の内容を復習し、このような内容が語られた背景を確認しつつ、この演説の教員による音読を聞き、日本語の意味を確かめる。さらに、「Wer aber vor der Vergangenheit die Augen verschließt, der wird am Ende blind für die Gegenwart.(しかし過去に目をつぶる者は、現在に対して盲目になる)」というヴァイツゼッカーの言葉も再度掲げ、前コマのコマ主題細目③で扱った戦後ドイツの歩みについても確認する。
② ドイツ語のアルファベートについて、英語にはないもの(ウムラウトのついた文字とエスツェット)を含め、各文字を適切に発音できるようにする。具体的には、英語の発音との違いにも気をつけつつ、次のものを、(  )内のカタカナのように発言できるようにする。A a(アー)、B b(ベー)、C c(ツェー)、D d(デー)、E e(エー)、F f(エフ)、G g(ゲー)、H h(はー)、I i(イ-)、J j(ヨット)、K k(カー)、L l(エル)、M m(エム)、N n(エン)、O o(オー)、P p(ペー)、Q q(クー)、R r(エァ)、S s(エス)、T t(テー)、U u(ウー)、V v(ファオ)、W w(ヴェー)、X x(イクス)、Y y(イプシロン)、Z z(ツェット)、という、英語と共通するアルファベットに加えて、ウムラウトのついたÄ ä(アーウムラウト), Ö ö(オーウムラウト), Ü ü(ウーウムラウト)やß(エスツェット)がある。発音時に注意の必要な、「r」、「ö」、「ü」については、特に繰り返し練習する。
③ 以下の(1)から(39)の単語を題材にして、ドイツ語の母音・子音の発音をたしかめる。とくに、ck, chs dt, er, ig, ng, pf, sch, sp, st, tschといった、複数の子音が組み合わさって特殊な読み方をするケースに注意する((25)~(35))。(1) Bäcker (2)Öl (3)fünf (4)klein (5)Auto (6)heute (7)Liebe (8)Saal (9)Tee (10)Boot (11)ja  (12)Volk (13)Wagen (14)Zoo (15)rot (16)Bier (17)Haus (18)sagen (19)Brot  (20)halb (21)das (22)Bad (23)gut (24)Tag (25)Rock (26)Fuchs (27)Stadt (28)Mutter  (29)billig (30)jung (31)Apfel (32)Fisch (33)Spiel (34)Student (35)Deutsch (36)Nacht (37)noch (38)Buch (39)ich また、ドイツ語のあいさつについて、次の五つのものを暗記する。Guten Morgen(おはよう), Guten Tag(こんにちは), Guten Abend(こんばんは), Gute Nacht(おやすみなさい), Auf Wiedersehen(さようなら)。
④ ―
⑤ ―
キーワード ① アルファベート ② 戦後ドイツ ③ ドイツ語の文字 ④ ドイツ語の発音 ⑤ ドイツ語のあいさつ
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書6-9頁を読み、疑問点をまとめておく。また、付属のCDを用いて、A a(アー)、B b(ベー)、C c(ツェー)、D d(デー)、E e(エー)、F f(エフ)、G g(ゲー)、H h(はー)、I i(イ-)、J j(ヨット)、K k(カー)、L l(エル)、M m(エム)、N n(エン)、O o(オー)、P p(ペー)、Q q(クー)、R r(エァ)、S s(エス)、T t(テー)、U u(ウー)、V v(ファオ)、W w(ヴェー)、X x(イクス)、Y y(イプシロン)、Z z(ツェット)、という、英語と共通するアルファベットに加えて、Ä ä(アーウムラウト), Ö ö(オーウムラウト), Ü ü(ウーウムラウト)やß(エスツェット)といった文字の発音を確認しておく。復習:ドイツ語のアルファベートを正確に読めるようにし、またローマ字読みとは異なる点に注意して教科書6~8頁の次の単語(コマ主題細目③で扱ったもの)を発音できるようにしておく。(1) Bäcker (2)Öl (3)fünf (4)klein (5)Auto (6)heute (7)Liebe (8)Saal (9)Tee (10)Boot (11)ja  (12)Volk (13)Wagen (14)Zoo (15)rot (16)Bier (17)Haus (18)sagen (19)Brot  (20)halb (21)das (22)Bad (23)gut (24)Tag (25)Rock (26)Fuchs (27)Stadt (28)Mutter  (29)billig (30)jung (31)Apfel (32)Fisch (33)Spiel (34)Student (35)Deutsch (36)Nacht (37)noch (38)Buch (39)ich
3 数の数え方、曜日や月の名前 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。上のような本講義全体の展開の中で、本コマは、第I部の3コマ目に位置づけられるものであり、前コマで学んだドイツの文字・発音を踏まえて、ドイツ語学習の基礎として、数の数え方、曜日、月の名前を覚える。なお、時間に余裕があれば、ドイツ語の歌曲なども紹介する。
【コマ主題細目①】
・教科書6-8頁。 

【コマ主題細目②】
・教科書9-10頁。

【コマ主題細目③】
・教科書11頁。
コマ主題細目 ① 前回の復習 ② 数の数え方 ③ 曜日や月の名前 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① 前回学んだドイツ語のアルファベート(A a(アー)、B b(ベー)、C c(ツェー)、D d(デー)、E e(エー)、F f(エフ)、G g(ゲー)、H h(はー)、I i(イ-)、J j(ヨット)、K k(カー)、L l(エル)、M m(エム)、N n(エン)、O o(オー)、P p(ペー)、Q q(クー)、R r(エァ)、S s(エス)、T t(テー)、U u(ウー)、V v(ファオ)、W w(ヴェー)、X x(イクス)、Y y(イプシロン)、Z z(ツェット)、Ä ä(アーウムラウト), Ö ö(オーウムラウト), Ü ü(ウーウムラウト)やß(エスツェット))について、とくに英語にはないものや、発音に注意すべきものを中心に反復練習する。また、前回のコマ主題細目③にある(1)から(39)の単語の発音を確認し、母音・子音の発音の基本を練習する。
② 前回暗記したドイツ語のあいさつ(Guten Morgen(おはよう), Guten Tag(こんにちは), Guten Abend(こんばんは), Gute Nacht(おやすみなさい), Auf Wiedersehen(さようなら))の小テストを実施し、暗記の具合と、学習法を再確認した上で、今回は、ドイツ語の数の数え方(数詞)を学ぶ。まずは、1から12の数詞を、英語の数詞と対応させて暗記する。以下、「ドイツ語/英語」である。null/zero, eins/one, zwei/two, drei/three, vier/four, fünf/five, sechs/six, sieben/seven, acht/eight, neun/nine, zehn/ten, elef/eleven, zwölf/twelve. また、時間があれば、13から19(1の位の数+zehen)、および20以降の二桁の数(1の位の数+und+10の位の数)、さらに20, 30, 40, 50, 60, 70, 80, 90, 100, 1000の読み方も学習する。
③ ドイツ語の曜日や月の名前を、今回のコマ主題細目②に続き、英語と対照させつつ暗記する。まず曜日については、月曜日 Montag / Monday, 火曜日 Dienstag / Tuesday, 水曜日 Mittwoch / Wednesday, 木曜日 Donnerstag / Thursday, 金曜日 Freitag / Friday, 土曜日 Samstag / Saturday, 日曜日 Sonntag / Sundayを暗記する。また、月については、1月 Janur / January, 2月 Februar / February, 3月 März / March, 4月 April / April, 5月 Mai / may, 6月 Juni / June, 7月 Juli / July, 8月 August / august, 9月 September / September, 10月 Oktober / October, 11月 November / November, 12月 Dezember / Decemberを暗記する。なお、時間に余裕があれば、次のような歌詞のモーツァルトのドイツ語歌曲を紹介する。『春へのあこがれ』(»Sehensucht nach dem Frühling«)(Komm, Lieber Mai, und mache die Bäume wieder grün,(大好きな五月よおいで。そして木々をまた緑にしておくれ、)Und laß mir an dem Bache die kleinen Veilchen blühn!(そして(私のために、どうか)小川のほとりにかわいいスミレを咲かせておくれ。)Wie möcht'''' ich doch so gerne ein Veilchen wieder sehn,(なんて、スミレをまた見たいことか)Ach, lieber Mai, wie gerne einmal spazieren gehn.(ああ、大好きな五月、散歩をしに行きたいなあ。)
④ ―
⑤ ―
キーワード ① ドイツ語の発音 ② ドイツ語のあいさつ ③ 数詞 ④ 曜日の名前 ⑤ 月の名前
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書10-12頁に対応する音声を聞き、発音を前もって確認しておく。復習:以下の数詞1~12(null/zero, eins/one, zwei/two, drei/three, vier/four, fünf/five, sechs/six, sieben/seven, acht/eight, neun/nine, zehn/ten, elef/eleven, zwölf/twelve)、および、曜日(月曜日 Montag / Monday, 火曜日 Dienstag / Tuesday, 水曜日 Mittwoch / Wednesday, 木曜日 Donnerstag / Thursday, 金曜日 Freitag / Friday, 土曜日 Samstag / Saturday, 日曜日 Sonntag / Sunday)、さらに月の名前(1月 Janur / January, 2月 Februar / February, 3月 März / March, 4月 April / April, 5月 Mai / may, 6月 Juni / June, 7月 Juli / July, 8月 August / august, 9月 September / September, 10月 Oktober / October, 11月 November / November, 12月 Dezember / December)を、英語と比較対照しながら暗記する。暗記の方法としては、第一回講義のコマ主題細目①を参照のこと。次回小テストを行う。
4 人称代名詞の1格とsein動詞の人称変化 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。本コマは、第II部の1コマ目であり、ドイツ語の人称代名詞1格を英語と対照させつつ暗記した後に、人称変化の考えを学び、sein動詞(英語のbe動詞に相当)の人称変化を具体的に暗記する。
【コマ主題細目①】
・教科書10-11頁。 

【コマ主題細目②】
・教科書12-14頁。

【コマ主題細目③】
・教科書12-14頁。
コマ主題細目 ① 前回の復習 ② 人称代名詞の1格 ③ sein動詞の用法と人称変化 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① 前回学んだ、以下の項目を小テスト実施・答え合わせを通して(英語と対照させつつ)復習する。一つは、1~12の数詞(null/zero, eins/one, zwei/two, drei/three, vier/four, fünf/five, sechs/six, sieben/seven, acht/eight, neun/nine, zehn/ten, elef/eleven, zwölf/twelve)、二つ目に、曜日(月曜日 Montag / Monday, 火曜日 Dienstag / Tuesday, 水曜日 Mittwoch / Wednesday, 木曜日 Donnerstag / Thursday, 金曜日 Freitag / Friday, 土曜日 Samstag / Saturday, 日曜日 Sonntag / Sunday)、三つ目に月の名前(1月 Janur / January, 2月 Februar / February, 3月 März / March, 4月 April / April, 5月 Mai / may, 6月 Juni / June, 7月 Juli / July, 8月 August / august, 9月 September / September, 10月 Oktober / October, 11月 November / November, 12月 Dezember / December)である。
② ドイツ語の人称代名詞の用法を理解すると共に、これを英語と比較しつつ暗記する。おおまかに言うと、1人称は話し手・書き手が主語になる場合に使用され、2人称は話・文章の聞き手・読み手が主語の場合に使用され、3人称はそれ以外の人や物が主語になった場合に使用される。また、1人称・2人称・3人称には、単数形と複数形がある(ギリシア語などの場合には「双数」という考えがあることも、必要に応じて紹介する)。また、ドイツ語の人称代名詞について、英語と比較対照しつつ、まずは次のもの(1格)を覚える(後期には、3格・4格の人称代名詞も学ぶ(「格」の用法については、第七回講義を参照のこと))。一人称単数(私は):ich/I, 二人称単数(あなたは):du/you, 三人称単数(彼は):er/he, 三人称単数(彼女は):sie/she, 三人称単数(それは):es/it, 一人称複数(私たちは):wir/we, 二人称複数(君たちは):ihr/you, 三人称複数(彼らは):sie/they. なお、ドイツ語には、目上の人や初めて会う人などに用いる敬称と呼ばれるものがあり、敬称の人称代名詞は、単数・複数共に三人称複数形sieの大文字になったもの(Sie)である。
③ ドイツ語の動詞には、英語のbe動詞に相当するsein動詞が存在する。これは、コプラ動詞と呼ばれるもので、主語と述語を結び付ける働きをするものである。英語の場合も、主語の人称(1人称・2人称・3人称)と数(単数・複数)によって、be動詞は変化したが、ドイツ語も同じく、人称と数によってsein動詞が変化する。以下のように、英語と対照させつつ、ドイツ語のsein動詞を学習する。1人称単数:bin/am, 2人称単数:bist/are, 3人称単数:ist/is, 1人称複数:sind/are, 2人称複数:seid/are, 3人称複数:sind/are. 以上のようなsein動詞の変化形を暗記した上で、「Was ist das?(それは何ですか?) - Das ist ein Igel.(それは一匹のハリネズミです。)」 といった例文を読み、sein動詞を実際の文の中で人称変化させられるようにすると共に、ドイツ語の文にも少しずつ親しんでいく。
④ ―
⑤ ―
キーワード ① 数詞 ② 曜日と月の名前 ③ 人称代名詞の1格 ④ sein動詞の用法 ⑤ sein動詞の人称変化
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書12-14頁の例文を読み、付属のCDもしくはストリーミング再生によって発音を確認しておく。復習:以下のドイツ語の人称代名詞を英語と対照しつつ暗記する。一人称単数(私は):ich/I, 二人称単数(あなたは):du/you, 三人称単数(彼は):er/he, 三人称単数(彼女は):sie/she, 三人称単数(それは):es/it, 一人称複数(私たちは):wir/we, 二人称複数(君たちは):ihr/you, 三人称複数(彼らは):sie/they, および、二人称敬称(単数・複数):Sie. また、上のそれぞれの人称・数に対応する、次のsein動詞の人称変化を、やはり英語と対照させつつ暗記する。1人称単数:bin/am, 2人称単数:bist/are, 3人称単数:ist/is, 1人称複数:sind/are, 2人称複数:seid/are, 3人称複数:sind/are.
5 sein動詞を用いた文の語順 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。本コマは、第II部の2コマ目であり、前回学んだsein動詞の人称変化について、練習問題などを通して確認すると共に、ドイツ語の文の語順の基本についても学習する。
【コマ主題細目①】
・教科書12-14頁。 

【コマ主題細目②】
・教科書15-17頁。

【コマ主題細目③】
・教科書15-17頁。
コマ主題細目 ① 前回の復習 ② ドイツ語の文の語順 ③ sein動詞の人称変化の練習問題 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① 前コマで学んだ人称代名詞と、sein動詞の人称変化を、小テストの実施・確認を通して復習する。暗記すべきことは、次の通りである。人称代名詞の1格(英語と対照させつつ)、すなわち、一人称単数(私は):ich/I, 二人称単数(あなたは):du/you, 三人称単数(彼は):er/he, 三人称単数(彼女は):sie/she, 三人称単数(それは):es/it, 一人称複数(私たちは):wir/we, 二人称複数(君たちは):ihr/you, 三人称複数(彼らは):sie/they, sein動詞の人称変化、すなわち、1人称単数:bin/am, 2人称単数:bist/are, 3人称単数:ist/is, 1人称複数:sind/are, 2人称複数:seid/are, 3人称複数:sind/are. また、sein動詞を用いた例文(「Was ist das?(それは何ですか?) - Das ist ein Igel.(それは一匹のハリネズミです。)」 といった例文)をあらためて音読し、sein動詞を人称に合わせて適切に変化させられるよう練習する。なお、本コマの最後(コマ主題細目③を参照)には、練習問題にも取り組む。
② 本コマでは、ドイツ語の語順について学ぶ。ポイントは、次の三点である。ポイント1: 肯定文(疑問文・命令文など以外の普通の文)の場合、動詞は2番目に置かれる(なお、英語とは異なり1番目に主語以外のものが置かれることも多い)。ポイント2: Ja(英語のyes)/Nein(英語のno)で答えられる疑問文(これを「決定疑問文」と呼ぶ)の場合、動詞は1番目に置かれる(なお、英語とは異なりsein動詞(英語のbe動詞)以外の動詞でも同様である)。ポイント3: Ja/Neinで答えられない疑問文の場合、動詞は2番目に置かれる(なお、ポイント2と同様に、英語とは異なりsein動詞(英語のbe動詞)以外の動詞でも同様である)。以上のようなポイントと併せて、文と文をつなぐ接続詞の中でも、後続の文の語順に影響を与えないタイプの接続詞(これを「並列接続詞」と呼ぶ)の用法を理解し、またaber(しかし), denn(というのも), oder(あるいは), (nicht…,) sondern(~ではなく~だ), und(そして)といった並列接続詞を暗記する。
③ sein動詞の人称変化に関する練習問題に取り組む。この問題の中から数問は期末試験にも出題するので、丁寧に取り組み、不明な点は教員に質問するようにする。具体的な問題は、以下のものである((   )内にsein動詞を適切に人称変化させて入れる)。
①Was (    ) du von Beruf? – Ich (    ) Student.
②Was (    ) das? – Das (    ) ein Buch.
③Was (    ) Sie von Beruf? – Ich (    ) Kellner.
④(    ) du Studentin? – Ja, Ich (    ) Studentin.
⑤(    ) er Bäcker? – Nein, er (    ) Lehrer.
⑥Wie (    ) dein Name? – Mein Name (    ) Emi.
⑦(    ) das ein Fuchs? – Nein, das (    ) ein Hund.
⑧Wo (    ) sie? – Sie (    ) in Osaka.(sie:「彼女」)
⑨(    ) Sie Japaner? – Ja, wir (    ) Japaner.
⑩Wo (    ) Emi und Atsushi jetzt? – Sie (    ) jetzt in Mainz.
これらの問題を解く上では、文が、1肯定文であるのか、2決定疑問文であるのか、3決定疑問文ではない疑問文であるのか、に留意し、文の主語を見つけ出した上で、その主語の人称・数に合わせてsein動詞を、前コマのコマ主題細目③の形に変化させることがポイントである。

④ ―
⑤ ―
キーワード ① 人称代名詞の1格 ② sein動詞の用法と人称変化 ③ ドイツ語の語順 ④ 決定疑問文 ⑤ 並列接続詞
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書15-17頁を読み、音声を聞き、さらに16頁の練習問題にあらかじめ取り組むことで回答を考えておく。復習:教科書16頁の練習問題に取り組む。問題は、コマ主題細目③にあるものであるが、ここに再掲する。なお、次回小テストを実施する。
①Was (    ) du von Beruf? – Ich (    ) Student.
②Was (    ) das? – Das (    ) ein Buch.
③Was (    ) Sie von Beruf? – Ich (    ) Kellner.
④(    ) du Studentin? – Ja, Ich (    ) Studentin.
⑤(    ) er Bäcker? – Nein, er (    ) Lehrer.
⑥Wie (    ) dein Name? – Mein Name (    ) Emi.
⑦(    ) das ein Fuchs? – Nein, das (    ) ein Hund.
➇Wo (    ) sie? – Sie (    ) in Osaka.(sie:「彼女」)
⑨(    ) Sie Japaner? – Ja, wir (    ) Japaner.
⑩Wo (    ) Emi und Atsushi jetzt? – Sie (    ) jetzt in Mainz.
以上の問題を解いて誤った場合には、まず、自分が三種類の文(肯定文、ja/neinで答えられる疑問文(決定疑問文)、ja/neinで答えられない疑問文)に分類することができていたかどうかを確認し、これができていた場合には、自分が文の主語を見つけ出すことができていたかどうかを確認し、さらにこれができていた場合には、自分が前コマのコマ主題細目③のsein動詞の人称変化(1人称単数:bin, 2人称単数:bist, 3人称単数:ist, 1人称複数:sind, 2人称複数:seid, 3人称複数:sind)を暗記できているかを確認する。以上のステップを全て押さえれば、確実に上の問題は解くことができる。

6 復習コマ(1) 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。本コマは、本講義第I部および第II部の復習コマであり、ドイツ語の発音を再度確認した後に、第II部の例文で登場した基本単語と併せて数詞・曜日・月を表す単語などを復習し、さらにsein動詞の用法・人称変化・ドイツ語の文の語順なども確認する。
【コマ主題細目①】
・教科書6-8頁。

【コマ主題細目②】
・教科書9-11頁。

【コマ主題細目③】
・教科書12-17頁。
コマ主題細目 ① ドイツ語の文字と発音 ② 基本的な語彙の確認 ③ sein動詞の人称変化とドイツ語の文の語順 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① ドイツ語のアルファベートと、ドイツ語の発音の基本原則を確認する。アルファベートについては、以下のもの全てを、( )内のように発音できるようにする。A a(アー)、B b(ベー)、C c(ツェー)、D d(デー)、E e(エー)、F f(エフ)、G g(ゲー)、H h(はー)、I i(イ-)、J j(ヨット)、K k(カー)、L l(エル)、M m(エム)、N n(エン)、O o(オー)、P p(ペー)、Q q(クー)、R r(エァ)、S s(エス)、T t(テー)、U u(ウー)、V v(ファオ)、W w(ヴェー)、X x(イクス)、Y y(イプシロン)、Z z(ツェット)、ä(アーウムラウト), ö(オーウムラウト), ü(ウーウムラウト)、ß(エスツェット)。また、ドイツ語の母音・子音の発音について、以下の(1)~(39)の単語を読み、確認する。とりわけ、子音が重なって特殊な読み方をするもの((25)~(35))には注意すること。 (1) Bäcker (2)Öl (3)fünf (4)klein (5)Auto (6)heute (7)Liebe (8)Saal (9)Tee (10)Boot (11)ja  (12)Volk (13)Wagen (14)Zoo (15)rot (16)Bier (17)Haus (18)sagen (19)Brot  (20)halb (21)das (22)Bad (23)gut (24)Tag (25)Rock (26)Fuchs (27)Stadt (28)Mutter  (29)billig (30)jung (31)Apfel (32)Fisch (33)Spiel (34)Student (35)Deutsch (36)Nacht (37)noch (38)Buch (39)ich
② 第一回目の講義で暗記を課した五つの単語(Innerlichkeit, Geschichte, Deutschland, Geist, Wissen)、および、教科書の例文に登場した重要単語の暗記を確認する。さらに、数詞、曜日、月の名前を、英語と対照させつつ覚えられているかどうか、確認する。具体的には、以下の1~12の数詞(null/zero, eins/one, zwei/two, drei/three, vier/four, fünf/five, sechs/six, sieben/seven, acht/eight, neun/nine, zehn/ten, elef/eleven, zwölf/twelve)、および、曜日(月曜日 Montag / Monday, 火曜日 Dienstag / Tuesday, 水曜日 Mittwoch / Wednesday, 木曜日 Donnerstag / Thursday, 金曜日 Freitag / Friday, 土曜日 Samstag / Saturday, 日曜日 Sonntag / Sunday)、さらに月の名前(1月 Janur / January, 2月 Februar / February, 3月 März / March, 4月 April / April, 5月 Mai / may, 6月 Juni / June, 7月 Juli / July, 8月 August / august, 9月 September / September, 10月 Oktober / October, 11月 November / November, 12月 Dezember / December)の暗記をたしかなものにする。
③ ドイツ語の人称代名詞(1格)を、英語と対照させつつ、再度暗記する。具体的には、次のものを暗記する。一人称単数(私は):ich/I, 二人称単数(あなたは):du/you, 三人称単数(彼は):er/he, 三人称単数(彼女は):sie/she, 三人称単数(それは):es/it, 一人称複数(私たちは):wir/we, 二人称複数(君たちは):ihr/you, 三人称複数(彼らは):sie/they, および、二人称敬称(単数・複数):Sie. また、上のそれぞれの人称・数に対応する、次のsein動詞の人称変化を、やはり英語と対照させつつ暗記する。1人称単数:bin/am, 2人称単数:bist/are, 3人称単数:ist/is, 1人称複数:sind/are, 2人称複数:seid/are, 3人称複数:sind/are. その上で、ドイツ語の文の三つの分類(①肯定文、②ja/neinで答えられる疑問文(決定疑問文)、③ja/neinで答えられない疑問文)と、その文に対応する主語と動詞の位置を確かめた上で、実際の文の主語に対応させてsein動詞を人称変化させられるよう、あらためて、下記の問題に取り組む。
①Was (    ) du von Beruf? – Ich (    ) Student.
②Was (    ) das? – Das (    ) ein Buch.
③Was (    ) Sie von Beruf? – Ich (    ) Kellner.
④(    ) du Studentin? – Ja, Ich (    ) Studentin.
⑤(    ) er Bäcker? – Nein, er (    ) Lehrer.
⑥Wie (    ) dein Name? – Mein Name (    ) Emi.
⑦(    ) das ein Fuchs? – Nein, das (    ) ein Hund.
➇Wo (    ) sie? – Sie (    ) in Osaka.(sie:「彼女」)
⑨(    ) Sie Japaner? – Ja, wir (    ) Japaner.
⑩Wo (    ) Emi und Atsushi jetzt? – Sie (    ) jetzt in Mainz.

④ ―
⑤ ―
キーワード ① ドイツ語の文字と発音 ② 数詞 ③ 月・曜日を表す名詞 ④ sein動詞の用法 ⑤ ドイツ語の文の語順
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書6-17頁と、本講義の前回までのレジュメを再度読み込み、また教科書については該当する音声も一通り聴いておくこと。また、これまでの講義で分からない点をまとめておくと共に、これまでの講義の復習課題に再度取り組む。今回、これまでの内容を総復習する小テストを実施しつつ、内容を振り返っていく予定である。復習:戦後ドイツの歴史・文化、ドイツ語のアルファベート、発音の基本原則、1~12の数詞、曜日・月を表す単語、人称代名詞の1格、sein動詞の用法、sein動詞の人称変化、ドイツ語の文の語順と動詞の位置の基本原則、これまでに学んだ例文で登場した基本単語を総復習する。具体的には、今回実施した小テストで得点の低かった分野を中心に見直し、次の第III部以降の講義に備えること。
7 規則動詞を用いた文の語順と規則動詞の人称変化 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。本コマは、第III部の1コマ目であり、規則動詞・不規則動詞の人称変化について学ぶことの端緒として、まずは規則動詞の人称変化について、英語の場合との相違を押さえつつ確認していく。
【コマ主題細目②】
・教科書18-20頁。

【コマ主題細目③】
・教科書18-20頁。
コマ主題細目 ① 規則動詞を用いた文の語順 ② 規則動詞の人称変化 ③ 規則動詞を用いた例文 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① ドイツ語の規則動詞について学んでいくにあたって、ドイツ語の規則動詞を用いた文章の語順について確認する。これまでの講義ではsein動詞の用いられている三つの文のパターンについて学んできたが、実はドイツ語の場合、英語とは異なり、肯定文だけでなく、疑問文の場合にも、sein動詞を用いた文の場合と同じ語順をとる。そこで、本コマのはじめに、コマ主題細目①として、ドイツ語の文の三つのパターンを、これまでより詳細に再確認する。すなわち、こうである。①肯定文:主語+動詞+(名詞・形容詞・前置詞句など)、②Ja/Neinで答えられる疑問文:動詞+主語+(名詞・形容詞・前置詞句など)、③Ja/Neinで答えられない疑問文(was, wieなどの疑問詞を用いた疑問文):疑問詞+動詞+主語+(副詞・前置詞句など)。規則動詞の場合にも、上記①から③の原則は保たれる。英語との大きな相違としては、②のような文(決定疑問文)を作る際に、助動詞(do/does)が用いられて、「助動詞+主語+(本)動詞(の原形)」といった形をとることがない、という点である。
② 規則動詞lernenの人称変化について学ぶ。英語の場合には、そもそも規則動詞においては、人称変化という概念が関わらないように思われるが、実際にはそうではなく、三人称単数(現在形)の際に、動詞の語尾に(e)sが付されるという形で、人称変化の名残が見られる。ドイツ語の場合には、これが、三人称単数だけでなく、一人称/二人称/三人称の各人称と、単数/複数の数によって、計6パターンの語尾変化が見られる。具体的には、一人称単数:-e, 二人称単数:-st, 三人称単数:-t, 一人称複数:-en, 二人称複数:-t, 三人称複数(二人称敬称(単数・複数)も同じ):-enという語尾が付されることになる。これを、規則動詞lernenを例に、次のように暗記する。ich lerne, du lernst, er/sie/es lernt,wir lernen, ihr lernt, sie(Sie) lernen. このフレーズを繰り返し暗唱する。
③ コマ主題細目②で見てきたような人称変化を、実際に用いられる文の中で理解できるようにする。具体的には、次のような文を読み、主語に対応して、規則動詞が人称変化していることを確かめていく。Was lernen Sie? - Ich lerne Englisch. / Was spielen Sie heute? - Ich spiele Tennis. / Woher kommen Sie? - Ich komme aus Japan. / Was kochst du? - Ich koche zwei Kartoffeln. / Was kochst du? - Ich koche zwei Kartoffeln. / Wie heisst du? / Ich heisse Atsushi. / Wo arbeitest du? - Ich arbeite in Köln. / Wie heisst er? - Er heisst Paul. / Wo arbeitet er? - Er arbeitet in Köln. / Wo wohnen sie? - Sie wohnen in Köln.
④ ―
⑤ ―
キーワード ① 規則動詞を用いた文の語順 ② 肯定文 ③ 決定疑問文 ④ 疑問詞 ⑤ 規則動詞の人称変化
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書18-20頁(練習問題の前まで)を一読し、対応する音声を事前に聞いて発音を確かめておく。復習:規則動詞lernenの変化表を暗唱し、次回の小テストに備える。併せて、今回のコマ主題細目③で取り組んだ、以下の例文を、付属のCDないしストリーミング再生を用いて聞きながら、規則動詞がその文の主語に応じてどのように人称変化を意識しながら発音する。例文は、次のものである。Was lernen Sie? - Ich lerne Englisch. / Was spielen Sie heute? - Ich spiele Tennis. / Woher kommen Sie? - Ich komme aus Japan. / Was kochst du? - Ich koche zwei Kartoffeln. / Was kochst du? - Ich koche zwei Kartoffeln. / Wie heisst du? / Ich heisse Atsushi. / Wo arbeitest du? - Ich arbeite in Köln. / Wie heisst er? - Er heisst Paul. / Wo arbeitet er? - Er arbeitet in Köln. / Wo wohnen sie? - Sie wohnen in Köln.
8 規則動詞の人称変化の確認と母音が変化する不規則動詞 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。本コマは、第III部の2コマ目であり、前コマで学んだ規則動詞lernenの人称変化をもとに、他の規則動詞についても適切な人称変化をさせられるよう練習すると共に、さらに人称変化の中で母音の変化するタイプの不規則動詞についても学ぶ。
【コマ主題細目①】
・教科書18-20頁。

【コマ主題細目②】
・教科書20-24頁。

【コマ主題細目③】
・教科書20-24頁。
コマ主題細目 ① 前回の復習 ② 規則動詞の人称変化の練習問題① ③ 規則動詞の人称変化の練習問題② ④ 不規則動詞の人称変化① ⑤ ―
細目レベル ① 前コマで学んだ規則動詞lernenの人称変化を、小テストを通して確認・復習する。次のような語尾変化を、表に適切に記入できるかどうかを確かめる。ich lerne, du lernst, er/sie/es lernt,wir lernen, ihr lernt, sie(Sie) lernen. また、この人称変化語尾を確認しつつ、動詞の語幹(主語の人称・数によって変化しない部分)と語尾(主語の人称・数によって変化する部分)を押さえた上で、前コマのコマ主題細目②で見てきた例文を再度読み、主語の人称と性によって規則動詞が人称変化していることを確認する。また、その際には、ペアで疑問文(例えばWas lernen Sie? という問い)とそれに対する応答(例えばIch lerne Englisch. という答え)をする練習をする。その際には、前コマのコマ主題細目①で復習した、ドイツ語の文の語順にも注意しながらペアで練習すること
② 規則動詞の人称変化の練習問題に取り組む。具体的には、次のような問題に取り組む。まず一つ目のタイプの問題は、次のように、動詞の語幹のみ示されているところに、各文の主語に応じて規則動詞の人称変化語尾を記入する、というものである。このとき注意すべきことは、⑥のarbeitenという動詞のように、語尾enの直前がtやdで終わっている動詞の場合、二人称親称・三人称単数において、人称語尾の前にeが挿入され、「…est」, 「…et」という形になる、という点である。
①Wie heiß( ) Sie? – Ich heiß( ) Atsushi.
②Was lern( ) Sie? – Ich lern( ) Englisch.
③Was lern( ) du? – Ich lern( ) Deutsch.
④Lern( ) er auch Deutsch? – Ja, er lern( ) auch Deutsch.
⑤Lern( ) Emi und Atsushi gerne? – Ja, sie lern( ) gerne.
⑥Wo arbeit( ) du in Japan? – Ich arbei( ) in Osaka.
⑦Was spiel( ) Sie heute? – Ich spiel( ) Tennis.
➇Was mach( ) ie jetzt? – Sie spiel( ) Fußball.(sie:「彼女」)
⑨Spiel( ) du auch gerne Fußball? – Nein, ich spiel( ) lieber Tennis.
⑩Was koch( ) sie? – Sie koch( ) vier Kartoffeln.(sie:「彼ら」)

③ また、次のようなタイプの練習問題にも取り組む。今度のものは、動詞の語幹のヒントのないものであるので、日本語訳を参考にして、各自で適切な規則動詞をあてはめた上で、その動詞の語尾を、文の主語に合わせて適切に人称変化させなければならない。
①Was (    ) Sie jetzt? -- Wir (    ) Wein.
(あなたがたは今なにを飲んでいますか? 私たちはワインを飲んでいます。)
②Was (    ) er jetzt? – Er (    ) Milch.
(彼は今なにを飲んでいるんだい? 彼はミルクを飲んでいるよ。)
③Woher (    ) Sie? – Ich (    ) aus Japan.
(あなたはどこから来ましたか? 私は日本から来ました。)
④Was (    ) Sie heute? – Wir (    ) nichts.
(あなたがたは今日なにをしますか? 私たちは何もしません。)
⑤(    ) Peter in Köln? – Ja, er (    ) in Köln.
(ペーターはケルンに住んでいますか? はい、彼はケルンに住んでいます。)
⑥(    ) Bertha und Erna auch in Köln? – Ja, sie (    ) auch in Köln.
(ベァタとエァナもケルンに住んでいますか? はい、彼女たちもケルンに住んでいます。)
⑦(    ) ihr gerne Fußball? – Ja, wir (    ) gerne Fußball.
(君たちはよろこんでサッカーをするかい? うん、私たちはよろこんでサッカーをするよ。)
➇Woher (    ) ihr? – Wir (    ) aus Japan.
(君たちはどこから来たんだい? 私たちは日本から来たよ。)
⑨Was (    ) ihr heute? – Wir (    ) Kartoffeln.
(君たちは今日、なにを料理するの? 私たちはジャガイモを料理するよ。)

④ fahren, essen, sehenのような、2人称親称単数形と3人称単数形において母音の変化を伴う不規則動詞について、その変化を覚える。ドイツ語の動詞には、主語の人称や数によって、語尾のみの変化がある規則動詞の他に、主語の人称や数によって、語幹も変化のある動詞がある。こうした動詞のことを、不規則動詞と呼ぶ。本コマの最後に、こうした動詞の例として、人称変化の中で、語幹の母音に変化のある不規則動詞について学ぶ。具体的には、こうしたタイブの不規則動詞においては、2人称単数(親称)・3人称単数のみで母音に変化が見られ、変化のパターンには、①語幹の母音がaからäに変わるもの、②語幹の母音がeからiに変わるもの、③語幹の母音がeからieに変わるものの三つが見られる。①に属する不規則動詞にはfahren, schlafenなどがあり、②に属する不規則動詞にはessen, geben, helfen, sprechenなどがあり、③に属する不規則動詞にはsehenなどがある。2人称単数・3人称単数の際の語幹の母音の変化に注意して、上の三つのタイプの不規則動詞を、適切に人称変化させられるよう練習する。
⑤ ―
キーワード ① 規則動詞の人称変化 ② 語幹と語尾 ③ 語幹の末尾がtやdで終わっている動詞の人称変化語尾 ④ 不規則動詞 ⑤ 語幹の母音変化を伴う不規則動詞の人称変化
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書20-24頁を読み、前回学んだ規則動詞の人称変化の確認として、練習問題に取り組んでおく。また、語幹の母音の変化するタイプの不規則動詞の人称変化について、音声を聞いて発音と人称変化を確認しておく。復習:規則動詞lernenの人称変化の小テスト実施を踏まえ、暗記が不十分な場合には、まずはこの変化表の暗記を重点的に行う。その上で、今回のコマで取り組んだ練習問題について、Wie heiß( ) Sie? – Ich heiß( ) Atsushi. / Was lern( ) Sie? – Ich lern( ) Englischのように、動詞の語幹が示された上で人称変化語尾を当てはめる問題について再度取り組み、さらに、①Was (    ) Sie jetzt? - Wir (    ) Wein.(あなたがたは今なにを飲んでいますか? 私たちはワインを飲んでいます。) Was (    ) er jetzt? – Er (    ) Milch.(彼は今なにを飲んでいるんだい? 彼はミルクを飲んでいるよ。)のように、日本語訳を参考に適当な動詞を考えた上で、その動詞を文の主語に合わせて適切に人称変化させる問題にもあらためて取り組む。
9 不規則動詞haben/werden/wissenとドイツ語の命令文 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。上のような本講義全体の展開の中で、本コマは、第III部の3コマ目であり、前コマで扱った、語幹の母音変化を伴う不規則動詞に続いて、今回は、語幹の形が二人称単数および三人称単数で大きく変化したり、語尾が不規則に変化したりするようなタイプの不規則動詞を扱う。後者のような、今回扱う不規則動詞としては、haben, warden, wissenなどがあり、いずれも使用頻度の極めて高いものであるので、変化の仕方を丁寧に確認し、適切に変化させられるようにする必要がある。
【コマ主題細目①】
・教科書20-24頁。

【コマ主題細目②】
・教科書25-28頁。

【コマ主題細目③】
・教科書25-28頁。
コマ主題細目 ① 前回の復習 ② 不規則動詞の人称変化② ③ ドイツ語の命令文 ④ 不規則動詞の人称変化の練習問題 ⑤ ―
細目レベル ① 前回の講義では、規則動詞の人称変化の練習問題に取り組むと共に、二人称単数・三人称単数が主語の文において、語尾だけでなく語幹(の母音)にも変化のあるタイプの不規則動詞について学んだ。規則動詞の練習問題の中で、とくに注意を要するのは、「Wo arbeit( ) du in Japan? – Ich arbeit( ) in Osaka.」という問いと応答の( )内に、適切な人称変化語尾を入れる、といったタイプの問題であり、この二つの文で用いられているarbeitenという動詞のように、語尾enの直前がtやdで終わっている動詞の場合、二人称親称・三人称単数において、人称語尾の前にeが挿入され、「…est」, 「…et」という形になることに、注意が必要である。また、日本語訳を参考にして、語幹のヒントなしに、適切な動詞を当てはめて、かつ、主語に応じた適切な人称変化をさせる問題の場合には、trinken, kommen, machen, wohnenといった、基本的な規則動詞の暗記も必須となる。以上のような点を、前回実施した小テストを振り返りながら、復習する。また、前回のコマ主題細目③で取り組んだようなタイプの不規則動詞について、fahren, schlaren, essen, geben, helfen, sprechen, sehenが、具体的にどのような人称変化をするのかを全員で確認する。
② haben, werden, wissenといった、使用頻度が高く、しかも単数形で不規則変化をする動詞について、その人称変化を覚え、これらの動詞を用いた文を作れるようにする。これらの不規則動詞は、前回のコマ主題細目③で学んだタイプの不規則動詞とは異なり、単に、主語の人称によっては語幹の母音にも変化がある、というのみならず、語幹が基本形から大きく異なった形をとったり、語尾に不規則な変化が生じたりするものである。具体的には、habenは、二人称と三人称の単数形で語幹がhabからhaになり、werdenは、二人称と三人称の単数形で語幹がwerdからwirになった上で、三人称単数形の語尾がtではなくdになり、wissenについては、全ての単数形の語幹がwissからweißになった上で、一人称と三人称では語尾が消失する、といった変化をする。以上のような変化形を暗記する。
③ ドイツ語の命令文の作り方について、duへの命令、ihrへの命令、Sieへの命令の場合ごとに理解する。とりわけ、duへの命令では不規則動詞の不規則変化が生じる点を押さえる。具体的には、duへの命令の場合、動詞の語尾stを落とす、もしくは、動詞に語尾eを付す(さらに語幹の母音変化が伴う不規則動詞の中で、母音eがi(ie)に変化するパターんのものについては、語幹が上のように変化する)ことになる。例文としては、Geh(e)!(君、行きなさい!)、Komm(e)!(君、来なさい!)などが挙げられる。また、ihrへの命令の場合、動詞に語尾tを付すことになる。例文としては、Geht!(君たち、行きなさい!)、Kommt!(君たち来なさい!)などが挙げられる。さらに、Sieへの命令…動詞に語尾enを付し、しかも主語Sieを添える必要がある。例文としては、Gehen Sie!(あなたたち、行ってください!)、Kommen Sie!(あなたたち、来てください!)などが挙げられる。
④ 本コマの最後に、前回から続けて不規則動詞の人称変化について学んできたことの仕上げとして、以下のような練習問題に取り組む。この問題では、日本語訳を参考にして、該当する不規則動詞を当てはめた上で、しかも、主語の人称・数に応じて動詞を変化させることになるが、とりわけ、二人称単数・三人称単数の主語の場合には、動詞の語幹の母音に変化が生じることになるため、その点には特に注意が必要である。具体的な問題は、次のようなものである。
①Wen (    ) du? – Ich (    ) Atsushi.
(君は誰を見る[誰に会う]んだい? 私はアツシに会うよ。)
②Wann (    ) du? -- Ich (    ) um 23 Uhr.
(君はいつ寝るんだい? 私は23時に寝るよ。)
③Er (    ) gerne Brot. -- Ich (    ) auch gerne Brot.
(彼はよろこんでパンを食べる。 私もよろこんでパンを食べるよ。)
④(    ) du Deutsch? – Ja, ich (    ) ein bisschen Deutsch.
(君はドイツ語を話すかい? うん、私は少しドイツ語を話すよ。)
⑤(    ) du den Hund? – Ja, ich (    ) den Hund.
(君はそのイヌを見ているのかい? うん、私はそのイヌを見ているよ。)
⑥Wohin (    ) der Bus? – Der Bus (    ) nach Hamburg.
(どこへそのバスは行くんだい? そのバスはハンブルクへ行くよ。)
⑦Wann (    ) du nach Hamburg? -- Ich (    ) um 10 Uhr nach Hamburg.
(いつ君はハンブルクへ行くんだい? 私は10時にハンブルクへ行くよ。)
➇Was (    ) du? – Ich (    ) eine Bratwurst mit Kartoffelsalat.
(君は何を食べているんだい?私はポテトサラダ付きの1本の焼きソーセージを食べているよ。)
⑨(    ) du mir? – ja, natürlich. Ich (    ) dir.
(君は私に手を貸してくれるかい? うん、もちろん。私は君に手を貸すよ。)
⑩(    ) du mir ein Messer? – Ja, ich (    ) dir ein Messer.
(君は私に1本のナイフをくれるかい?うん、私は君に1本のナイフをあげるよ。)

⑤ ―
キーワード ① 語幹の母音変化を伴う不規則動詞の人称変化 ② 不規則動詞haben ③ 不規則動詞werden ④ 不規則動詞wissen ⑤ 命令文
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書23-28頁を読み、不規則動詞haben, werden, wissenの人称変化について予習し、不明な点をまとめておく。さらに、これらの不規則動詞を用いた例文及び、前回のコマ主題細目③で学んだ、語幹の母音に変化の生じるタイプの不規則動詞を用いた例文について、音声を聞きながら繰り返し発音し、人称変化を耳でも確かめておくこと。復習:不規則動詞haben, werden, wissenの変化を、繰り返し暗唱して覚える。学習の仕方としては、第一回講義のコマ主題細目①を参考にする。また、今回のコマ主題細目④で取り組んだ練習問題について、あらためて取り組み、前回学んだタイプの不規則動詞と併せて、不規則動詞全般についての理解を十分に深めておく。先の問題を解く順序としては、まずは文のタイプ(①肯定文、②ja/neinで答えられる疑問文(決定疑問文)、③ja/neinで答えられない疑問文の三つのタイプ)を語順より判断し、次にそれを踏まえて文の主語を見出し、最後にその文の主語に応じて動詞を人称変化させる、ということになる。
10 復習コマ(2) 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。上のような講義全体の中で、本コマは、二回目の復習コマに該当する。第七回から第九回講義の中で学んだ、規則動詞の人称変化および不規則動詞の人称変化を中心に総復習を行う。また、その際には、第II部で学んだ、ドイツ語の文の語順と、sein動詞の人称変化についても、あらためて振り返ることとする。
【コマ主題細目②】
・教科書18-24頁。

【コマ主題細目③】
・教科書25-28頁。
コマ主題細目 ① ドイツ語の文の語順とsein動詞の人称変化 ② 規則動詞の人称変化 ③ 不規則動詞の人称変化 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① 復習コマ(1)で確認した重要なポイントである、ドイツ語の文の語順とsein動詞の人称変化について、応用的なものも含む問題に取り組むことで、これを再確認する。具体的には、①肯定文、②ja/neinで答えられる疑問文、③ja/neinで答えられない疑問文、という三つのタイプの文において、動詞はどの位置にくることになるのか、という点をまずは確認する(この点が、sein動詞、規則動詞、不規則動詞の各人称変化についての問題を解く上で、必ず押さえておく必要のある重要なポイントである)。その上で、今回は発展的に、次の五つの各応答文に対応する、②のタイプの文(ja/neinで答えられる疑問文(決定疑問文))を作る練習をする。さらに、その後、sein動詞の人称変化、ich bin, du bist, er/sie/es ist, wir sind, ihr seid, sie sindを確認する。
② 規則動詞の人称変化について、まずは規則動詞lernenの人称変化を確認する。ich lerne, du lernst, er/sie/es lernt, wir lernen, ihr lernt, sie lernenという語尾変化を暗記できているかどうか、ということである。その上で、練習問題に再度取り組む。こうした問題を解くための手順としては、①文の種類(肯定文か、ja/neinで答えられる疑問文か、ja/neinで答えられない疑問文か)を見極め、②文の種類から主語と動詞の位置を見出し、③その主語に対応した動詞の語尾変化を完成させる、ということになる。
まずは、語幹のヒントの示された次のような問題に再度取り組む。
①Wie heiß( ) Sie? – Ich heiß( ) Atsushi.
②Was lern( ) Sie? – Ich lern( ) Englisch.
③Was lern( ) du? – Ich lern( ) Deutsch.
④Lern( ) er auch Deutsch? – Ja, er lern( ) auch Deutsch.
⑤Lern( ) Emi und Atsushi gerne? – Ja, sie lern( ) gerne.
⑥Wo arbeit( ) du in Japan? – Ich arbei( ) in Osaka.
⑦Was spiel( ) Sie heute? – Ich spiel( ) Tennis.
➇Was mach( ) ie jetzt? – Sie spiel( ) Fußball.(sie:「彼女」)
⑨Spiel( ) du auch gerne Fußball? – Nein, ich spiel( ) lieber Tennis.
⑩Was koch( ) sie? – Sie koch( ) vier Kartoffeln.(sie:「彼ら」)
さらに続いて、語幹のヒントのない、次のような問題に再度取り組む。
①Was (    ) Sie jetzt? -- Wir (    ) Wein.
(あなたがたは今なにを飲んでいますか? 私たちはワインを飲んでいます。)
②Was (    ) er jetzt? – Er (    ) Milch.
(彼は今なにを飲んでいるんだい? 彼はミルクを飲んでいるよ。)
③Woher (    ) Sie? – Ich (    ) aus Japan.
(あなたはどこから来ましたか? 私は日本から来ました。)
④Was (    ) Sie heute? – Wir (    ) nichts.
(あなたがたは今日なにをしますか? 私たちは何もしません。)
⑤(    ) Peter in Köln? – Ja, er (    ) in Köln.
(ペーターはケルンに住んでいますか? はい、彼はケルンに住んでいます。)
⑥(    ) Bertha und Erna auch in Köln? – Ja, sie (    ) auch in Köln.
(ベァタとエァナもケルンに住んでいますか? はい、彼女たちもケルンに住んでいます。)
⑦(    ) ihr gerne Fußball? – Ja, wir (    ) gerne Fußball.
(君たちはよろこんでサッカーをするかい? うん、私たちはよろこんでサッカーをするよ。)
➇Woher (    ) ihr? – Wir (    ) aus Japan.
(君たちはどこから来たんだい? 私たちは日本から来たよ。)
⑨Was (    ) ihr heute? – Wir (    ) Kartoffeln.
(君たちは今日、なにを料理するの? 私たちはジャガイモを料理するよ。)

③ 不規則動詞の人称変化について、復習する。本講義でこれまでに学んだ不規則動詞には、(a)二人称単数及び三人称単数において語幹の母音が変化するタイプのもの、(b)単数形全般において語幹が基本形とは異なった形に変化した上で、語尾も不規則に変化するタイプのもの、という二種類がある。(a)については、さらに、①語幹の母音がaからäに変わるもの、②語幹の母音がeからiに変わるもの、③語幹の母音がeからieに変わるものの三つが見られる。①に属する不規則動詞にはfahren, schlafenなどがあり、②に属する不規則動詞にはessen, geben, helfen, sprechenなどがあり、③に属する不規則動詞にはsehenなどがある。上の各動詞の人称変化を適切にできるよう、表の穴埋め問題を通して確認する。さらに、不規則動詞の(b)のタイプには、haben, warden, wissenの三つのものがあり、具体的には、habenは、二人称と三人称の単数形で語幹がhabからhaになり、werdenは、二人称と三人称の単数形で語幹がwerdからwirになった上で、三人称単数形の語尾がtではなくdになり、wissenについては、全ての単数形の語幹がwissからweißになった上で、一人称と三人称では語尾が消失する、といった変化をするのであった。この三つの動詞についても、変化表の穴埋め問題を通して確認する。以上のような作業を行った上で、規則動詞および不規則動詞の変化に関する練習問題に再度取り組む。
④ ―
⑤ ―
キーワード ① ドイツ語の文の語順 ② 規則動詞の人称変化 ③ 語幹の母音変化を伴う不規則動詞の人称変化 ④ 不規則動詞haben, werden, wissenの人称変化 ⑤ 命令文
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書18-28頁と、本講義の前回までのレジュメを再度読み込み、また教科書については該当する音声も一通り聴いておくこと。また、これまでの講義で分からない点をまとめておくと共に、これまでの講義の復習課題に再度取り組む。今回、これまでの内容を総復習する小テストを実施しつつ、内容を振り返っていく予定である。復習:今回の講義内で扱った練習問題を応用的なものも含め再度取り組む。とくにコマ主題細目③に関連する、次の問題については、全て回答できるようにしておくこと。
(a) 規則動詞の変化に関する問題
Q. 下線に動詞の語尾を入れ、文を完成させなさい。
①Wie heiß( ) Sie? – Ich heiß( ) Atsushi.
②Was lern( ) Sie? – Ich lern( ) Englisch.
③Was lern( ) du? – Ich lern( ) Deutsch.
④Lern( ) er auch Deutsch? – Ja, er lern( ) auch Deutsch.
⑤Lern( ) Emi und Atsushi gerne? – Ja, sie lern( ) gerne.
⑥Wo arbeit( ) du in Japan? – Ich arbei( ) in Osaka.
⑦Was spiel( ) Sie heute? – Ich spiel( ) Tennis.
➇Was mach( ) ie jetzt? – Sie spiel( ) Fußball.(sie:「彼女」)
⑨Spiel( ) du auch gerne Fußball? – Nein, ich spiel( ) lieber Tennis.
⑩Was koch( ) sie? – Sie koch( ) vier Kartoffeln.(sie:「彼ら」)

Q. (    )の中に変化させた動詞を入れ、文を完成させなさい。
①Was (    ) Sie jetzt? -- Wir (    ) Wein.
(あなたがたは今なにを飲んでいますか? 私たちはワインを飲んでいます。)
②Was (    ) er jetzt? – Er (    ) Milch.
(彼は今なにを飲んでいるんだい? 彼はミルクを飲んでいるよ。)
③Woher (    ) Sie? – Ich (    ) aus Japan.
(あなたはどこから来ましたか? 私は日本から来ました。)
④Was (    ) Sie heute? – Wir (    ) nichts.
(あなたがたは今日なにをしますか? 私たちは何もしません。)
⑤(    ) Peter in Köln? – Ja, er (    ) in Köln.
(ペーターはケルンに住んでいますか? はい、彼はケルンに住んでいます。)
⑥(    ) Bertha und Erna auch in Köln? – Ja, sie (    ) auch in Köln.
(ベァタとエァナもケルンに住んでいますか? はい、彼女たちもケルンに住んでいます。)
⑦(    ) ihr gerne Fußball? – Ja, wir (    ) gerne Fußball.
(君たちはよろこんでサッカーをするかい? うん、私たちはよろこんでサッカーをするよ。)
➇Woher (    ) ihr? – Wir (    ) aus Japan.
(君たちはどこから来たんだい? 私たちは日本から来たよ。)
⑨Was (    ) ihr heute? – Wir (    ) Kartoffeln.
(君たちは今日、なにを料理するの? 私たちはジャガイモを料理するよ。)
(b)不規則動詞の変化に関する問題
Q. ( )の中に変化させた動詞を入れ、文を完成させなさい。教科書23頁の表を参考にしてよい。
①Wen (    ) du? – Ich (    ) Atsushi.
(君は誰を見る[誰に会う]んだい? 私はアツシに会うよ。)
②Wann (    ) du? -- Ich (    ) um 23 Uhr.
(君はいつ寝るんだい? 私は23時に寝るよ。)
③Er (    ) gerne Brot. -- Ich (    ) auch gerne Brot.
(彼はよろこんでパンを食べる。 私もよろこんでパンを食べるよ。)
④(    ) du Deutsch? – Ja, ich (    ) ein bisschen Deutsch.
(君はドイツ語を話すかい? うん、私は少しドイツ語を話すよ。)
⑤(    ) du den Hund? – Ja, ich (    ) den Hund.
(君はそのイヌを見ているのかい? うん、私はそのイヌを見ているよ。)
⑥Wohin (    ) der Bus? – Der Bus (    ) nach Hamburg.
(どこへそのバスは行くんだい? そのバスはハンブルクへ行くよ。)
⑦Wann (    ) du nach Hamburg? -- Ich (    ) um 10 Uhr nach Hamburg.
(いつ君はハンブルクへ行くんだい? 私は10時にハンブルクへ行くよ。)
➇Was (    ) du? – Ich (    ) eine Bratwurst mit Kartoffelsalat.
(君は何を食べているんだい?私はポテトサラダ付きの1本の焼きソーセージを食べているよ。)
⑨(    ) du mir? – ja, natürlich. Ich (    ) dir.
(君は私に手を貸してくれるかい? うん、もちろん。私は君に手を貸すよ。)
⑩(    ) du mir ein Messer? – Ja, ich (    ) dir ein Messer.
(君は私に1本のナイフをくれるかい?うん、私は君に1本のナイフをあげるよ。)

11 ドイツ語の名詞の性と格・定冠詞の用法 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。今回から第十四回にかけては、名詞とそれに伴う冠詞の中でも、とりわけ定冠詞と定冠詞類について、その格変化を習得すると共に、それが用いられた文について学んでいく。今回は、その初回として、ドイツ語の名詞の性と格について学び、さらに定冠詞の用法を習得する。
【コマ主題細目①】
・中島悠爾・平尾浩三・朝倉巧『必携ドイツ文法総まとめ』、白水社、2003年、68-71頁、77-78頁。

【コマ主題細目②】
・教科書29-30頁。

【コマ主題細目③】
・教科書29-30頁。
コマ主題細目 ① 名詞の性 ② 名詞の格 ③ 定冠詞の用法 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① ドイツ語の名詞の性について、ドイツ語の名詞は、「男性」、「女性」、「中性」のいずれかの性をもち、その前におかれる冠詞・形容詞などは、名詞の性に対応した形をとる、という点をまず理解する。なお、この性別は、文法上の性であり、必ずしも自然の性とは一致しないものであるということ、また、四季名・月名・曜日名は男性名詞、樹木や花を表す大部分の名詞は女性名詞、地名の多くは中性名詞、などといった一般的な傾向も併せて押さえておく。なお、単数の場合には、上のように、名詞の直前におかれる冠詞・形容詞は、名詞の性に対応した形をとるものの、それに対して、複数の場合には、名詞の直前におかれる冠詞・形容詞は、名詞の性に関わりなく複数形に特有の形をとる。したがって、冠詞や形容詞の変化を考える上では、ドイツ語の名詞には、「男性(単数)」、「女性(単数)」、「中性(単数)」、「(性に関わらず)複数」という四種類がある、と理解しておくとよい。
② ドイツ語の名詞の格について、英語と対照させつつ、また、日本語では1格が「…は」、2格が「…の」、3格が「…に」、4格が「…を」にあたることを押さえた上で、2格の名詞は修飾される語の後に置かれることを例文から理解する。具体的には、1格、2格、3格、4格について、次のような点を押さえていく。まず1格について、これは、日本語の助詞「は」に該当するもので、文の「主語」に当たるものを表す。これについては、教科書30頁上の単語(Geld, Nacht, Fuchs, Wurst, Bäume, Schule…)について、男性名詞には定冠詞der, 中性名詞には定冠詞das, 女性名詞には定冠詞die、名詞の複数形には定冠詞dieを付す、という練習問題に取り組む。つぎに2格について、これは、日本語の助詞「の」に該当するもので、英語には該当する表現は存在しないものの、2格の定冠詞の部分を、英語のof+theに置き換えて訳してみるとよい、という点を押さえる。さらに3格について、これは日本語の助詞「に」に該当する(厳密には「~に対して」、「~にとって」に近い)もので、英語の「間接目的語」に当たる。例えば、「Show me your passport.」という文の、「me」の部分がこの間接目的語に該当するものである(「your passport」の部分は「直接目的語」と呼ばれる)。なお、名詞の複数形には、3格の場合、語尾nがつくので注意すること。最後に4格について、これは日本語の助詞「を」に該当するものであり、先にふれた英語の「直接目的語」にあたる(上の3格の英語の例文参照)。以上のようなドイツ語の格の用法について、ここでは押さえる。
③ ドイツ語の定冠詞の用法について、これは英語のtheにあたるものであり、すでに話題にのぼっている名詞や、一般的に人が知っていることを表す名詞の前について、「あの…」、「その…」、「例の…」などの意味を表す。このように、用法の基本は、英語の定冠詞theと大差ないものの、名詞の性・数・格によって、異なった形の定冠詞が用いられる、という点で、英語と大きく異なる。今回の時点ではまず、1格(コマ主題細目②で学んだように、日本語の助詞「は」にあたるもので、文の主語に該当する)の形に限定して、名詞の性・数によってどのような定冠詞が用いられるかを押さえる。すなわち、男性名詞(単数形)にはder,中性名詞(単数形)にはdas, 女性名詞(単数形)にはdie, (名詞の性に関わらず)複数形にはdie, である。例えば、実際に名詞と結びついて用いられると、der Vater(その父は), das Kind(その子どもは), die Mutter(その母は), die Kinder(その子どもたちは)のようになる。
④ ―
⑤ ―
キーワード ① 名詞の性 ② 名詞の数 ③ 名詞の格 ④ 定冠詞の用法 ⑤ 名詞の性・数と定冠詞
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書29頁の会話文を読み、音声を聞き、それに合わせて発音する。その会話文の中では、ドイツ語の定冠詞が用いられることを押さえる。また、ドイツ語の定冠詞は、名詞の性・数によって異なる形をとる、というところまで、教科書29頁を読むことでまずは理解しておく。復習:教科書30頁上の練習問題に取り組む。具体的には、次の名詞の前に定冠詞を置いて、その後、音声を聞きながら発音の練習をしておくこと。Geld, Nacht, Fuchs, Wurst, Bäume, Schule, Öl, Stadt, Fisch, Stuhl, Kurs, Reise, Messer, Straße, Volk, Hunde, Schloss, Spiel, Brot, Zug, Leuteといった名詞の前に、der, die, dasの中から適切な定冠詞を選び、名詞の直前に置いてみること。
12 定冠詞の用法の確認と定冠詞の格変化 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。さて、本コマは、名詞と冠詞について学ぶ第IV部の2コマ目であり、前コマでその用法の基本を押さえた定冠詞について、名詞の性・格について復習した上で、その格変化を習得していく。
【コマ主題細目①】
・教科書29-30頁。

【コマ主題細目②】
・教科書29-31頁。

【コマ主題細目③】
・教科書29-31頁。
コマ主題細目 ① 前回の復習 ② 定冠詞の格変化 ③ 定冠詞の格変化の練習問題 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① 前コマで学んだドイツ語の名詞の性・数・格について振り返る。ドイツ語の名詞には、「男性」・「女性」・「中性」の三つの性のいずれかがあり、また、「単数」・「複数」の二つの数がある。これらの組み合わせとしては、「男性・単数」、「女性・単数」、「中性・単数」、「男性・複数」、「女性・複数」、「中性・複数」の六通りが考えられる。一方、ドイツ語の名詞の直前に置かれる冠詞や形容詞は、名詞の性・数に対応した形をとる。では、上の六通りの形が、冠詞等において見られるのか、というと、そうではない。実際には、「男性・単数」、「女性・単数」、「中性・単数」という単数形の三つのパターンと、性に関わらず「複数」、という一つのパターンとの、合計四種類の形があるのみである。つまり、複数形においては、直前にくる冠詞や形容詞の形態変化という点では、名詞の性が関わりなくなる、と考えてよい。このような性・数の他に、ドイツ語の場合、名詞の格、という要素も重要である。ドイツ語の名詞には、1格、2格、3格、4格の四つの格があり、1格が日本語の助詞「は」、2格が日本語の助詞「の」、3格が日本語の助詞「に」(英語の「間接目的語」)、4格が日本語の助詞「を」(英語の「直接目的語」)にあたる。こうした四つの格によっても、実は、名詞の直前に置かれる冠詞や形容詞は形を変化させることになる。したがって、性・数についての4パターン×格の4パターンで、ドイツ語の冠詞等の変化については、基本的に毎回16パターンを暗記しなければならない、という点を押さえる。なお、ドイツ語の定冠詞の用法自体は、英語のtheに近しいものであり、すでに話題にのぼっている名詞や、一般的に人が知っていることを表す名詞の前について、「あの…」、「その…」、「例の…」などの意味を表すのであった。
② コマ主題細目①で学んだように、ドイツ語の場合、名詞の前に置かれる冠詞等の変化を考える上では、名詞の性・数の4パターン×名詞の格の4パターンで、16通りの形を覚える必要があるわけであるが、英語のtheにあたるドイツ語の定冠詞の場合も、やはり16パターンの変化表を暗記しておく必要がある。具体的には、男性名詞は、1格der, 2格des, 3格dem, 4格den, 女性名詞は、1格die, 2格der, 3格der, 4格die, 中性名詞は、1格die, 2格 der, 3格den, 4格die、(性に関わらず)複数形は、1格die, 2格der, 3格den, 4格dieという形をとる。この16パターンの定冠詞の変化をよく覚えておくこと。なお、男性2格・中性2格の場合には、名詞にも(e)sの語尾が付され、また複数3格の場合には、名詞にnの語尾が付される、という点も併せて理解する。
③ コマ主題細目②で学んだ定冠詞の格変化について、練習問題に取り組む。問題の解法としては、まずは、定冠詞の置かれるべき名詞の性・数(具体的には、「男性・単数」、「女性・単数」、「中性・単数」、「(性に関わりなく)複数」のいずれであるのか)を確認し、次に、名詞の格を日本語訳の助詞(「は(が)」・「の」・「に」・「を」のいずれであるのか)を参考にして確かめ、こうして名詞の性・数・格を判定した後に、コマ主題細目②で暗記した4×4=16の表の中から適切なものを選ぶ、というものである。なお、とくに2格の名詞については、日本語とは逆に修飾される語の後に置かれることになるため、日本語訳とは修飾語・被修飾語の語順が逆になる(被修飾語→修飾語の順になる(例えば「das Buch der Mutter」(母の本)のような語順になる))。
④ ―
⑤ ―
キーワード ① 名詞の性・数・格 ② 定冠詞の用法 ③ 名詞の性・数と定冠詞 ④ 定冠詞の格変化 ⑤ 2格の名詞の位置
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:今回のコマシラバスを見つつ、教科書29-31頁を読み、今回新しく学ぶ例文について、音声を聞きながら発音できるようにしておく。その際、とくに名詞の2格の語順に注意し、日本語とは反対に、修飾される語が修飾する語よりも前にきている、という点に注意しながら音読すること。復習:定冠詞の格変化に関する、以下の練習問題に取り組む。(  )内に定冠詞を適切に変化させて当てはめること。問題の解法については、今回のコマのコマ主題細目③を参照するように。
①(   )Hunde sind süß. 
そのイヌたちはかわいい。
②Das Mädchen liebt(   )Katze. 
その女の子はそのネコを愛している。
③Das ist das Haus(   )Hundes. 
それは、そのイヌの家だ。
④Der Wolf ist(   )Hund ähnlich. 
「オオカミ」は、「イヌ」に似ている。
⑤Ich gebe(   )Mutter(   )Buch. 
私はその母にその本をあげる。
⑥Kennst du(   )Kinder?      - Ja, sie sind die Töchter(   )Mannes.
君はその子たちを知っているのかい?  うん、彼らはその男の娘たちだよ。
⑦Wem gehört(   )Hund?          - Der Hund gehört(   )Frau. 
そのイヌは誰に属しているの[=誰のものなの]? そのイヌはその女に属しているよ。

13 定冠詞類の用法と定冠詞類の格変化 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。上のような本科目の展開の中で、本コマは、第IV部の3コマ目に位置づけられ、前コマまでに定冠詞について学んできたことを踏まえ、次に定冠詞類についての学習をスタートする。
【コマ主題細目①】
・教科書29-31頁。

【コマ主題細目②】
・教科書32-33頁。

【コマ主題細目③】
・教科書32-33頁。
コマ主題細目 ① 前回の復習 ② 定冠詞類の格変化 ③ 定冠詞類の用法 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① 今回、定冠詞類について学ぶにあたって必要な基礎知識となる、前コマまでに学んできた、定冠詞に関する内容を総復習する。そもそも定冠詞とは、英語のtheにあたるものであり、すでに話題にのぼっている名詞や、一般的に人が知っていることを表す名詞の前について、「あの…」、「その…」、「例の…」などの意味を表すものであるが、ドイツ語の定冠詞では、上のような基本性格を英語の定冠詞theと共有しているものの、他方で、おのれの修飾すべき後続する名詞の性・数・格によって(具体的には、〈「男性・単数」/「女性・単数」/「中性・単数」/「(性に関わらず)複数」の4パターン〉×〈1格/2格/3格/4格の4パターン〉=16パターンで)、異なった形に変化する、という特徴がある。具体的には、定冠詞の場合には、男性名詞は、1格der, 2格des, 3格dem, 4格den, 女性名詞は、1格die, 2格der, 3格der, 4格die, 中性名詞は、1格das, 2格 des, 3格dem, 4格das、(性に関わらず)複数形は、1格die, 2格der, 3格den, 4格dieという形をとるのであった。以上の点を、定冠詞の格変化表の暗記の確認、前コマの復習課題の確認をしつつ、再度押さえていく。
② 本コマで学ぶ定冠詞類とは、冠詞の仲間に分類されるもので、定冠詞と非常に近しい格変化をとるものである。これらはそれぞれ、働きとしては、形容詞のように名詞の意味を修飾するものであり、形態的に言えば、定冠詞と同様、やはり名詞の前に置かれ、名詞の性・数・格に応じて(具体的には、コマ主題細目①に表記した4×4=16パターンで)形を変化させるものである。その変化の仕方が、上にも記したように、定冠詞と近しいものなのである。それは、具体的には、例えばdieserを例にとると、男性名詞を修飾する場合、1格dieser, 2格dieses, 3格diesem, 4格diesen, 中性名詞を修飾する場合、1格dieses, 2格dieses, 3格diesem, 4格dieses, 女性名詞を修飾する場合、1格diese, 2格dieser, 3格dieser, 4格diese, 複数形を修飾する場合、1格diese, 2格dieser, 3格diesen, 4格diese, という形の変化である。つまり、定冠詞と異なるのは、定冠詞の語尾が-asの部分は、-esとなる、という点と、定冠詞の語尾が-ieの部分は、-eとなる、という点のみである。以上の点を、dieserの格変化表を完成させつつ理解する。
③ コマ主題細目②で学んだのは、定冠詞類の一つであるdieser(「この」の意、英語のthisに相当)であったが、この他にも定冠詞類には、いくつかのものがある。本講義では、その中でも、dieserの他に、welcher(「どの~?」の意、英語のwhichに相当)、jeder(「どの~も」の意、英語のeveryに相当)、aller(「すべての」の意、英語のallに相当)の三つについても学ぶ。したがって、dieserとこれらを合わせて、計4つの定冠詞類について理解する必要がある、ということである。ただし、welcher, jeder, allerの三つの定冠詞類は、当然、意味としては、それぞれ異なったものであり、形容詞と同様に、それぞれの意味で名詞を限定するわけであるが、形態的には、dieserと全く同様の変化をする。dieserという語の中で、変化する部分はdies, 変化する部分はer, ということになるが、この内の変化する部分(語幹)について、先の定冠詞類では、それぞれ、welch, jed, allがこれに該当し、これに結びつく語尾は、いずれもdieserのerの部分と全く同様の変化をする。したがって、実質的にはdieserの変化表のみを暗記すれば、残りは、語幹部分のみを入れ替えれば、変化表を埋めることができる、ということになる。この点までを押さえる。
④ ―
⑤ ―
キーワード ① 名詞の性・数・格 ② 定冠詞の用法 ③ 定冠詞の格変化 ④ 定冠詞類の用法 ⑤ 定冠詞類の格変化
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:前回までに学んだ定冠詞についての内容をざっと見直したうえで、今回の教科書の範囲を読み、定冠詞類と定冠詞の格変化の類似点・相違点を見つけておく。また教科書32頁下の例文を読み、音声を聞き、音声に合わせて発音しておくこと。復習:今回学んだ定冠詞類について、dieser, welcher, jeder, allerの四つのもののそれぞれの格変化表(4×4=16の変化)をすぐに完成できるよう暗記しておく。次回小テストを実施し、記憶の定着を確かめる。これを暗記する際のポイントは、基本的な変化は定冠詞と同様であると考えた上で(そのため定冠詞の変化表の暗記は前提となる)、中性1・4格の-asが-esとなり(そのため中性の1・2・4格は-esという同一の形をとるわけであるが)、女性および複数1・4格の-ieが-eとなる、という点に気をつければよい。
14 定冠詞類の格変化の確認とその他の冠詞 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。本コマは、第IV部の最終コマであり、前回学んだ定冠詞類について復習しつつ、練習問題を解くことでポイントを押さえていく。なお、時間に余裕があれば、その他の冠詞(不定冠詞・否定冠詞)についても、その概略を説明する(ただし、これらの内容は後期「ドイツ語II」科目においてあらためて取り上げるものであり、本科目「ドイツ語I」の筆記試験の出題範囲には含まない)。
【コマ主題細目①】
・教科書32-33頁。

【コマ主題細目②】
・教科書32-34頁。

【コマ主題細目③】
・教科書32-34頁。
コマ主題細目 ① 前回の復習 ② 定冠詞類の格変化の練習問題 ③ その他の冠詞 ④ ― ⑤ ―
細目レベル ① 本コマでは、前コマに学んだ定冠詞類について、練習問題を解くことでその理解を確かなものにしていくが、それにあたって、まずは前コマで学んだ内容のポイントを確認しておく。一つは、定冠詞類の格変化についてである。これは、定冠詞の変化と類似するものであり、やはり、名詞の性・数の4パターン×名詞の格の4パターンで、16通りの変化形があるのだが、変化語尾のみを見ていくと、実は、中性1・4格の-asが-esになっていることと、女性および複数1・4格の-ieが-eになっていることの二点を別にして、残りは全て定冠詞の変化語尾と同様である。定冠詞類の中で、本講義で学ぶものには、dieser(「この」の意、英語のthisに相当)、welcher(「どの~?」の意、英語のwhichに相当)、jeder(「どの~も」の意、英語のeveryに相当)、aller(「すべての」の意、英語のallに相当)の四つがあったが、各定冠詞類の語尾部分は、全て同一の変化をする。具体的には、例えば、dieserを例にとると、男性名詞を修飾する場合、1格dieser, 2格dieses, 3格diesem, 4格diesen, 中性名詞を修飾する場合、1格dieses, 2格dieses, 3格diesem, 4格dieses, 女性名詞を修飾する場合、1格diese, 2格dieser, 3格dieser, 4格diese, 複数形を修飾する場合、1格diese, 2格dieser, 3格diesen, 4格diese, という形の変化をするのであった。以上の点を復習して、押さえる。
② コマ主題細目①で復習した定冠詞類についての練習問題に取り組む。問題の解法としては、定冠詞についての練習問題と基本的には同様であり、まずは、定冠詞の置かれるべき名詞の性・数(具体的には、「男性・単数」、「女性・単数」、「中性・単数」、「(性に関わりなく)複数」のいずれであるのか)を確認し、次に、名詞の格を日本語訳の助詞(「は(が)」・「の」・「に」・「を」のいずれであるのか)を参考にして確かめ、こうして名詞の性・数・格を判定した後に、4×4=16の表の中から適切なものを選ぶ、という流れになる。ただし、4つの定冠詞類のどれを当てはめるべきであるかは、日本語訳から判断することになる。なお、今回の練習問題の②には、4格でありながら、「~を」という目的語の役割を果たさず、むしろ副詞的に動詞を修飾する4格(これを副詞的4格と呼ぶ)が見られる(そもそも、形容詞とは名詞を修飾する品詞であるのに対して、副詞とは、名詞以外のもの(動詞や形容詞)を修飾する品詞であるのだが)。例えば、件の練習問題②では、「jeden tag Fußball spielen」(どの日もサッカーをする)という句が見られるが、このjeden tag(いずれの日も)という4格の表現は、spielen(する)という動詞の目的語になっているわけではなく(目的語にはFußball(サッカー)が置かれている)、むしろ、spielen(する)という動詞を限定する(「いつするのか」という情報を付加する)副詞的役割を果たしているわけである。このような点に注意して、練習問題に取り組むこと。
③ 本コマの最後に、(これは時間があった場合にのみ扱う予定の項目であり、期末試験の範囲には含まれず、また後期「ドイツ語II」においてあらためて説明するものであるが、)これまでに学んできた冠詞(定冠詞・定冠詞類)以外の冠詞についても、概略を説明する。これにあたる主な冠詞には、不定冠詞ein(「あるひとつの」の意、英語のa(n)に相当)、否定冠詞kein(「~ない」の意、英語のnoに相当)などがある。不定冠詞や否定冠詞についても、名詞の前に置かれて、名詞の意味を限定する形容詞的な役割を果たす、という点では、定冠詞や定冠詞類と相違ない。ただし、当然意味的な違いはあり、不定冠詞einは、定冠詞derが既出のもの、周知のものを指すのに対して、初出のもの、まだ知られていないものを指す。また、否定冠詞keinは、不定冠詞einの否定形であり、「一つも~ない」といった意味を表す。こうした意味的な相違のみならず、形態的にも、不定冠詞や否定冠詞には、定冠詞および定冠詞類とは異なった点が見られ、大きくは、定冠詞類の変化と近しい変化であると言えるものの、細かいところでは、男性1格および中性1・4格において変化語尾が落ちて、語幹部分のみになる、という相違がある。具体的に言えば、否定冠詞keinを例にとると、変化は以下のようになる。すなわち、男性1格kein, 2格keines, 3格keinem, 4格keinen, 中性1格kein, 2格keines, 3格keinem, 4格kein, 女性1格keine, 2格keiner, 3格keiner, 4格keine, 複数1格keine, 2格keiner, 3格keinen, 4格keineという変化をする。ちなみに、不定冠詞einについては、否定冠詞keinと全く同じ変化語尾をとるものの、不定冠詞の意味的な性質上、複数名詞を修飾することはないため、複数1~4格と結びつくことがない、という違いが見られる。以上のような点まで、講義時間に余裕があれば、応用的に学習する。
④ ―
⑤ ―
キーワード ① 定冠詞類の用法 ② 定冠詞類の格変化 ③ 形容詞と副詞 ④ 副詞的4格 ⑤ その他の冠詞
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:教科書33頁の練習問題にあらかじめ取り組んでおく。とくに副詞的4格が用いられている②の問題については、理解が難しい場合には、教科書32頁下の副詞的4格についての説明を読んでから、再度取り組むようにする。復習:コマ主題細目②で取り組む練習問題をヒントなしで解けるよう、各自で再確認をしておく。問題の解法については、本コマのコマ主題細目②を参考にするように。具体的な問題は、以下のようなものである。(   )内に、適当な定冠詞類を格変化させて当てはめる、という問いである。
①Magst du Obst?     - Ja, natürlich!   Ich mag (   ) Sorten.
君は果実を好むのかい?  うん、もちろん! 私はすべての種類を好むよ。
②Wann spielst du Fußball?     - Ich spiele (   ) Tag Fußball.
いつ君はサッカーをするんだい?  私はどの日もサッカーをするよ。
③(   ) Brot kaufst du?   - Ich kaufe immer (   ) Brot.
どのパンを君は買うんだい? 私はいつもこのパンを買うんだ。
④(   ) Wurst ist lecker?      - (   ) Wurst ist gut.
どのソーセージがおいしいんだい?  このソーセージが良いよ。
⑤(   ) Käse isst du?      - Ich esse (   ) Käse.
君はどのチーズを食べるんだい? 私はこのチーズを食べるよ。
⑥(   ) Hunde magst du?    - Ich mag (   ) Hunde.
君はどのイヌたちを好むんだい? 私はすべてのイヌたちを好むよ。
⑦(   ) Weg führt nach Rom.  (   ) Wege führen nach Rom.
この道はローマにつづく。  すべての道はローマにつづく。

15 まとめ 科目の中での位置付け 本科目は、次のような順序で展開される。まず、第一回から第三回にかけては、第I部として、ドイツの歴史・文化について簡単にふれた後に、ドイツ語の発音・数の数え方・曜日を表す単語・あいさつなどの基本事項を習得する。続いて、第四回・第五回では、第II部として、ドイツ語の動詞の人称変化の基本的な考え方と、ドイツ語の文の語順について押さえた上で、sein動詞の人称変化を学ぶ。さらに、第七回から第九回にかけては、第III部として、動詞の規則変化・不規則変化について学習し、第十一回から第十四回にかけては、第IV部として、ドイツ語の名詞の性と格について理解した上で、定冠詞および定冠詞類の格変化を学ぶ。なお、第六回・第十回・第十五回は、「復習コマ」であり、受講生の疑問点を解消しつつ、これまでの内容を復習し、まとめるためのコマとする。本コマは、第十五回目ということで、講義全体の内容をまとめるためのコマであり、期末試験に向けて、これまでのポイントを総復習していく。
【コマ主題細目①】
・教科書6-11頁。

【コマ主題細目②】
・教科書12-17頁。

【コマ主題細目③】
・教科書18-28頁。

【コマ主題細目④】
・教科書29-34頁。
コマ主題細目 ① 数詞・月や曜日の名前・あいさつ ② sein動詞の用法と人称変化 ③ 規則動詞・不規則動詞の用法と人称変化 ④ 定冠詞・定冠詞類の用法と格変化 ⑤ ―
細目レベル ① 一回目の講義で暗記を課した五つの単語(Innerlichkeit, Geschichte, Deutschland, Geist, Wissen)、および、教科書の例文に登場した重要単語の暗記を確認する。さらに、数詞、曜日、月の名前を、英語と対照させつつ覚えられているかどうか、確認する。具体的には、以下の1~12の数詞(null/zero, eins/one, zwei/two, drei/three, vier/four, fünf/five, sechs/six, sieben/seven, acht/eight, neun/nine, zehn/ten, elef/eleven, zwölf/twelve)、および、曜日(月曜日 Montag / Monday, 火曜日 Dienstag / Tuesday, 水曜日 Mittwoch / Wednesday, 木曜日 Donnerstag / Thursday, 金曜日 Freitag / Friday, 土曜日 Samstag / Saturday, 日曜日 Sonntag / Sunday)、さらに月の名前(1月 Janur / January, 2月 Februar / February, 3月 März / March, 4月 April / April, 5月 Mai / may, 6月 Juni / June, 7月 Juli / July, 8月 August / august, 9月 September / September, 10月 Oktober / October, 11月 November / November, 12月 Dezember / December)の暗記をたしかなものにする。
② ドイツ語の人称代名詞(1格)を、英語と対照させつつ、再度暗記する。具体的には、次のものを暗記する。一人称単数(私は):ich/I, 二人称単数(あなたは):du/you, 三人称単数(彼は):er/he, 三人称単数(彼女は):sie/she, 三人称単数(それは):es/it, 一人称複数(私たちは):wir/we, 二人称複数(君たちは):ihr/you, 三人称複数(彼らは):sie/they, および、二人称敬称(単数・複数):Sie. また、上のそれぞれの人称・数に対応する、次のsein動詞の人称変化を、やはり英語と対照させつつ暗記する。1人称単数:bin/am, 2人称単数:bist/are, 3人称単数:ist/is, 1人称複数:sind/are, 2人称複数:seid/are, 3人称複数:sind/are. その上で、ドイツ語の文の三つの分類(①肯定文、②ja/neinで答えられる疑問文(決定疑問文)、③ja/neinで答えられない疑問文)と、その文に対応する主語と動詞の位置を確かめた上で、実際の文の主語に対応させてsein動詞を人称変化させられるよう、あらためて、練習問題に取り組む。
③ 規則動詞の人称変化について、まずは規則動詞lernenの人称変化を確認する。ich lerne, du lernst, er/sie/es lernt, wir lernen, ihr lernt, sie lernenという語尾変化を暗記できているかどうか、ということである。その上で、練習問題に再度取り組む。こうした問題を解くための手順としては、①文の種類(肯定文か、ja/neinで答えられる疑問文か、ja/neinで答えられない疑問文か)を見極め、②文の種類から主語と動詞の位置を見出し、③その主語に対応した動詞の語尾変化を完成させる、ということになる。さらに、不規則動詞の人称変化について、復習する。本講義でこれまでに学んだ不規則動詞には、(a)二人称単数及び三人称単数において語幹の母音が変化するタイプのもの、(b)単数形全般において語幹が基本形とは異なった形に変化した上で、語尾も不規則に変化するタイプのもの、という二種類がある。(a)については、さらに、①語幹の母音がaからäに変わるもの、②語幹の母音がeからiに変わるもの、③語幹の母音がeからieに変わるものの三つが見られる。①に属する不規則動詞にはfahren, schlafenなどがあり、②に属する不規則動詞にはessen, geben, helfen, sprechenなどがあり、③に属する不規則動詞にはsehenなどがある。上の各動詞の人称変化を適切にできるよう、表の穴埋め問題を通して確認する。さらに、不規則動詞の(b)のタイプには、haben, warden, wissenの三つのものがあり、具体的には、habenは、二人称と三人称の単数形で語幹がhabからhaになり、werdenは、二人称と三人称の単数形で語幹がwerdからwirになった上で、三人称単数形の語尾がtではなくdになり、wissenについては、全ての単数形の語幹がwissからweißになった上で、一人称と三人称では語尾が消失する、といった変化をするのであった。この三つの動詞についても、変化表の穴埋め問題を通して確認する。以上のような作業を行った上で、規則動詞および不規則動詞の変化に関する練習問題に再度取り組む。
④ 定冠詞・定冠詞類に関する内容を総復習する。定冠詞とは、英語のtheにあたるものであり、すでに話題にのぼっている名詞や、一般的に人が知っていることを表す名詞の前について、「あの…」、「その…」、「例の…」などの意味を表すものであるが、ドイツ語の定冠詞では、上のような基本性格を英語の定冠詞theと共有しているものの、他方で、おのれの修飾すべき後続する名詞の性・数・格によって(具体的には、〈「男性・単数」/「女性・単数」/「中性・単数」/「(性に関わらず)複数」の4パターン〉×〈1格/2格/3格/4格の4パターン〉=16パターンで)、異なった形に変化する、という特徴がある。具体的には、定冠詞の場合には、男性名詞は、1格der, 2格des, 3格dem, 4格den, 女性名詞は、1格die, 2格der, 3格der, 4格die, 中性名詞は、1格das, 2格 des, 3格dem, 4格das、(性に関わらず)複数形は、1格die, 2格der, 3格den, 4格dieという形をとるのであった。以上の点を、定冠詞の格変化表の暗記の確認、練習問題の確認をしつつ、再度押さえていく。さらに、定冠詞類のポイントについても確認する。ポイントは、主に二つある。一つは、定冠詞類の格変化についてである。これは、定冠詞の変化と類似するものであり、やはり、名詞の性・数の4パターン×名詞の格の4パターンで、16通りの変化形があるのだが、変化語尾のみを見ていくと、実は、中性1・4格の-asが-esになっていることと、女性および複数1・4格の-ieが-eになっていることの二点を別にして、残りは全て定冠詞の変化語尾と同様である。定冠詞類の中で、本講義で学ぶものには、dieser(「この」の意、英語のthisに相当)、welcher(「どの~?」の意、英語のwhichに相当)、jeder(「どの~も」の意、英語のeveryに相当)、aller(「すべての」の意、英語のallに相当)の四つがあったが、各定冠詞類の語尾部分は、全て同一の変化をする。具体的には、例えば、dieserを例にとると、男性名詞を修飾する場合、1格dieser, 2格dieses, 3格diesem, 4格diesen, 中性名詞を修飾する場合、1格dieses, 2格dieses, 3格diesem, 4格dieses, 女性名詞を修飾する場合、1格diese, 2格dieser, 3格dieser, 4格diese, 複数形を修飾する場合、1格diese, 2格dieser, 3格diesen, 4格diese, という形の変化をするのであった。以上の点を、練習問題を解くことを通して復習して押さえ、期末試験に備える。
⑤ ―
キーワード ① 数詞・月や曜日の名前・あいさつ ② sein動詞の用法と人称変化 ③ 規則動詞・不規則動詞の用法と人称変化 ④ 定冠詞・定冠詞類の用法と格変化 ⑤ 履修判定指標
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習:本講義のコマシラバスを最初から最後まで、一通り読んでおく。その際に、理解が不十分であると思われた点については、講義レジュメおよび教科書の該当範囲を確認して、復習しておく。それでも疑問が解消されない場合には、講義内あるいは講義後に教員に積極的に質問すること。復習:今回の講義で扱った、総復習問題に取り組んでおく。具体的には、(1)sein動詞の人称変化表、(2)およびそれに関連する練習問題、(3)規則動詞lernenの人称変化表、(4)およびそれに関連する練習問題、(5)不規則動詞の変化に関連する練習問題、(6)定冠詞の格変化表、(7)およびそれに関連する練習問題、(8)不定冠詞の格変化表、(9)およびそれに関連する練習問題、(10)与えられた応答文を参考にしてそれに対応するja/neinで答えられる疑問文を作成する問題、(11)重要単語・あいさつ・数詞を回答する問題、(12)独文和訳(ドイツ語文を日本語に訳すこと)問題に取り組み、履修判定指標の水準に達することができるよう、総復習すること。
履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
動詞(sein動詞、規則動詞、不規則動詞)の人称変化 主語の人称に対応させてsein動詞・規則動詞・不規則動詞を活用させることができる。具体的には、sein動詞および規則動詞lernenの人称変化表(3つの人称(1人称/2人称/3人称)×2つの数(単数/複数)=6通り)を完成させることができる。また、教科書16頁のような問題(例えば、「Was (    ) du von Beruf? – Ich (    ) Student. 」といった各文のかっこ内にsein動詞を変化させて当てはめる問題)、教科書20-21頁のような問題(例えば、「Wie heiß( ) Sie? – Ich heiß( ) Atsushi.」といった各文の規則動詞の適切な変化語尾を答える問題、および、「Was (    ) Sie jetzt? - Wir (    ) Wein.(あなたがたは今なにを飲んでいますか? 私たちはワインを飲んでいます。)」といった各文のかっこ内に規則動詞を変化させて当てはめる問題)、教科書26頁のような問題(例えば、「Wen (    ) du? – Ich (    ) Atsushi.(君は誰を見る[誰に会う]んだい? 私はアツシに会うよ。)」といった各文のかっこ内に不規則動詞を変化させて当てはめる問題)に答えることができる。 sein動詞、規則動詞、不規則動詞、人称変化 20 4~10
冠詞・代名詞の格変化 冠詞の格変化について、定冠詞derの格変化表(4つの性・数(「男性・単数」/「女性・単数」/「中性・単数」/「(性に関わらず)複数」)×4つの格(1格/2格/3格/4格)=16通りの変化)および、定冠詞類dieserの格変化表(定冠詞と同様に16通り)を完成させることができる。また、教科書31頁の定冠詞に関する練習問題(例えば、「(   )Hunde sind süß.(そのイヌたち(複)はかわいい。)」という文のかっこ内に定冠詞を変化させていれる問題)、および、教科書33頁の定冠詞類に関する練習問題(例えば、「Magst du Obst?     - Ja, natürlich! Ich mag (   ) Sorten.(君は果実(中)を好むのかい? うん、もちろん! 私はすべての種類(複)を好むよ。)」といった文のかっこ内に定冠詞類を変化させて入れる問題に答えることができる。 定冠詞、定冠詞類、格変化 20 11~15
文の語順 次のような応答文に対応する疑問文(ja/neinで答えられる疑問文(これは決定疑問文と呼ばれる))を、指定された人称代名詞(二人称の代名詞もしくは三人称の代名詞)を主語にして作ることができる。具体的な応答文は、例えば、以下のものが挙げられる。1. Ja, Ich bin Studentin.(duを用いて) 2. Ja, wir sind Japaner.(Sieを用いて)3. Ja, er lernt auch Deutsch.(erを用いて) 4. Ja, sie wohnen auch in Köln.(sieを用いて) 5. Ja, wir spielen gerne Fußball.(ihrを用いて) 平叙文、疑問文、命令文、語順 15 5~10
単語 数詞の1~12までのもの、曜日や月の名前、基本的なあいさつ、および、本講義でこれまでに登場した基本的な単語を答えられるようにする。例えば、次のような意味を表す単語などである。「内面性」、「歴史」、「ドイツ」、「精神」、「知識」、「しかし」、「というのも」、「あるいは」、「そして」、「なに」、「だれ」、「どのような」、「どこ」、「読書」、「料理」、「サッカー」、「~と呼ばれている」、「学ぶ」、「…も」、「よろこんで」、「働く」、「(スポーツ等を)する」、「今日」、「むしろ」「料理する」、「飲む」、「来る」、「する」、「住む」、「(乗り物で)行く、「寝る」、「食べる」、「あげる(与える)」、「手を貸す(助ける)」、「話す」、「見る」、「AではなくBだ」といった意味を表す単語(あるいは熟語)などである。 基本単語、基数詞、月・曜日を表す名詞 30 1~15
独文和訳 次のようなドイツ語文を日本語訳することができる。例えば、「Sie sind jung.」、「Was sind Sie von Beruf?」、「Ich bin Studentin und er ist auch Student.」、「Wo sind wir jetzt?」、「Wir sind noch in Mainz.」、「Was lernen Sie?」、「Ich lerne Deutsch.」、「Was macht Atsushi? 」、「Er spielt Fußball.」などのドイツ語文を日本語に訳すことができる。その際には、文の種類(肯定文なのか、ja/neinで答えられる疑問文なのか、ja/neinで答えられない疑問文なのか)を確かめた後に、文の主語と動詞を確認し、具体的にに翻訳していくとよい。 独文和訳、文の種類、動詞の位置 15 5, 9, 14
評価方法 期末試験(100%)によって評価する。 *成績発表後、教務課にて試験・レポートに関する総評が閲覧できます。
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書 溝井高志・細川裕史・Martina Wegener『ドイツ語で話してみよう!』(三修社)
参考文献 中島悠爾・平尾浩三・朝倉巧『必携ドイツ文法総まとめ』(白水社)
実験・実習・教材費 教科書購入費2100円+税