区分 一般教養科目
ディプロマ・ポリシーとの関係
SDGs力 科学コミュニケーション力 研究力
カリキュラム・ポリシーとの関係
教養 応用力 実践力
科目間連携 総合心理力
カリキュラム全体の中でのこの科目の位置づけ

科目の目的
科目の目的
現代の国際社会において世界共通語としての英語を運用できる力を身につけることは、社会活動で役立つ必須能力であり、大学生時代に習得しておくべき重要な学修事項です。本授業は、社会心理学研究の基礎を英語で学ぶと同時に、テキストを素材にして、読む・聴く・発音する・書く力を同時に育成するように組み立てています。心理学を学ぶ学生にとって、また将来大学院進学を考えている学生にとってはなおさらのこと、英語論文を読む力をつけることは、自分の知識世界を広げることに通じます。まだ日本語には翻訳されていない心理学の知識や研究の情報を、いち早く獲得できる力になるからです。本科目では、将来主体的に海外の情報を得ることができるために、英文読解力の基盤づくりをすることを目標とています。

到達目標
1.英語の基本構造を理解し、英語の文法を習得することにより、基礎的な英文を読解できる基礎力をみにつけます。2.英語の持つ文字と音声の関係を理解し、音声からも英語を理解できる基礎力をみにつけます。3.基礎的な社会心理学にかかわる理論を英語で読むことができる基礎力をみにつけます。
科目の概要
後期を通して、「英語で学ぶ社会心理学」から2つのトッピクスを精読します。まず、一文一文丁寧に文法を詳細に理解しながらreading(訳読)を行います。次に、意味解釈を終えた文章のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習をします。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行ことにより、英語の再生能力を培います。さらには、第1回から第14回を通して、語と語が接続されるときの音声変化を学ぶことで、英語の文章をナチュラルに音声化することができる力をつけ、reading力の底上げを行います。読解・音読・英作文の鍛錬を毎回の授業で繰り返し行うことにより、英語の理解力の向上と、運用能力の上達に導きます。英文読解と同時に、心理学の考え方や心理学で用いられる英語の専門用語を習得していきます。


科目のキーワード
1. 英文読解 2.英語文法 3.英語音韻 4.社会心理学 5.英語作文
授業の展開方法
本講義では、指示された範囲のテキストを読んでくる予習を前提として、授業を進めます。後期は指定テキストである「英語で学ぶ社会心理学」の第1章“What is Social Psychology?”から2つのトッピクスを精読します。本授業では、英語の文法を学習し、reading(読解する)力の向上を中心の目標に置きます。一文一文を丁寧に、文法に照らし合わせながら読み進め、英文読解の力の醸成を目指します。英文読解の障壁は、日本人の英語学習者が英単語を見てどのように発音するのかわからず音韻化できないことが理由となっています。そこで英文のreading力をつけるために、前期ではphonics(フォニックス)を用いて英単語の文字と音の関係を学びましたが、後期では語句がつながる際に生じる音声変化を学び、テキストを音読できるように訓練するとともに、Listening力の向上も目指します。
オフィス・アワー
前期:金曜2限
後期:木曜3限

科目コード RA2012
学年・期 1年・後期
科目名 英語Ⅱ
単位数 2
授業形態 講義
必修・選択 必修
学習時間 【授業】90分×15 【予習】90分以上×15 【復習】90分以上×15
前提とする科目 なし
展開科目
関連資格
担当教員名 番田清美・松山道後キャンパス教務課
主題コマシラバス項目内容教材・教具
1 Situational Influence① 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第15回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、1-2. Situational Influence の第1文から第4文を読解します。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-5
①綿貫・ピーターセン(2006). 文型, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社 7-12
②Keizer, K., Lindenberg, S., & Steg, L. (2008). The spreading of disorder, Science, 322, 1681-1685.
③今井(2021). フォニックス英語リスニング, 語句のリスニング・音声変化, クロスメディア・ランゲージ, 112-120
コマ主題細目 ① 文法:文型 ② 割れ窓理論 ③ 語彙と音声変化 ④ 単語の調べ方
細目レベル ① 日本語は単語に「は(が)、へ、に」等をつけることによって、どれが主語なのが、どれが述語なのかがわかるため、語の順番が多少変わっても意味が通じる言語です。一方で、英語は語の順番こそが意味を作る言語です。英文を作るときは、主題となる主部(~は、~が)を先に置き、それについて述べる述部をつけることが基本です。英語の文型には基本的に5つの種類(1. SV型 2. SVC型 3. SVO型 4. SVOO型 5. SVOC型. )があることを復習していきます。第1文型(SV型)は、主語と動詞だけが文の主要素で、これらにいろいろな修飾語句をつけることができます。第2文型(SVC型)では、主語と動詞だけでは意味が完結せず、その欠けた部分を補う補語を用いた文です。意味上、主語=補語の関係になります。第3文型(SVO型)は主語と他動詞の次に目的語がつく文型です。第4文型(SVO¹O²型)は、「AにBを~する」という意味で、二つの目的語をO¹(~に)O²(~を)の順で表します。そして、本コマでは第5文型(SVOC型)に焦点を当てます。主語+動詞+目的語に、さらに目的語を説明する語句を補う文型であることを理解します。
②  1-2で社会心理学の具体的な実験例として取り上げられている「割れ窓理論」について解説します。この理論は、カイザーらの論文“The spreading disorder”「広がる無秩序」にて実験的に示されています。もしあなたの家の近隣が落書きやポイ捨てなどで溢れているとしたら、その状況がさらなるポイ捨てや家宅侵入さらには窃盗を引き起こすことになるのでしょうか。「割れ窓理論」では、無秩序のサインや軽犯罪は、さらなる無秩序や軽犯罪の引き金になるとされています。しかし、無秩序は本当に近隣に広まっていくものなのでしょうか?この論文の前までは、実証研究があまりなされていませんでしたので、何が無秩序を生むのか、何が無秩序を拡大させるのかが明確ではありませんでした。そこで、カイザーらは、無秩序は拡大するという仮説のもとに、6つの現場実験を行いました。その結果、人々は他者が社会規範は法的ルールを犯すのを見ると、より規範やルールを犯すようになり、そのことが無秩序の拡大を引き起こすことを突き止めたのです。
③ 次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞ではcan, disposition,
scholar、動詞ではimagine, witness, throw, consider、形容詞ではempty, antisocial, explanationについて学びます。またIt is likely+S+Ⅴの用法も復習します。
 前期で学んだPhonicsに引き続き、今学期では語と語がつながるときに起こる「音声変化」に焦点を当てて学んでいきます。英語のリスニングの難しさの一つは、単語や語句などが見たままに読まれないという点にあります。これは音声変化によるものですが、この変化に対応するには「音法」という法則を学ぶことが効果的です。音法とは音の法則のことで、リアルな英語を聴き取るためのガイドラインです。この音法として、後期は5種類の音声変化を学びます。それらは「脱落」「連結」「同化」「短縮」「弱形」です。本コマでは、これらの概要を説明し、次コマからは詳細に学んでいきます。

④ わからない単語を辞書で調べる際のポイントについて解説します。文化によって言語の包括する意味範囲は異なります。一つの英単語に、一つのみの日本語をイコールとして結びつけることができないケースが多いことに気を付ける必要があります。例えば、expectという単語を調べるとしましょう。よく日本語で「期待する」と覚えている学習者も多いかもしれません。ところが次のような文があります。Scientists expect a temperature rise of two degrees within 5 years. (科学者たちは5年以内に気温が2度上昇すると予想している。)「期待する」という日本語の意味解釈をしてしまうと、起こるべく良いことを予想して待つという意味になります。ところがexpectの原義は、「外を見て何かを待つ」ことです。つまりその意味は「良いこと悪いことにかかわらず、何かを期待して待つ状態にある」が正しいのです。辞書をひく際には、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。
キーワード ① 5文型、第5文型、SVOC ② Broken Window Theory, 無秩序の拡大 ③ 語彙、音声変化、音法 ④ 語の意味範囲
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。予習:テキスト1-2 Situational Influenceの 第5文・6文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。詳しくは次週で解説しますが、まず自分で読みほどいてくる予習が、英語理解への近い道筋となります。
2 Situational Influence ② 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、1-2. Situational Influence の第5文から第6文を読解します。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-5
①大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 14
③今井(2021). 脱落・破裂音+破裂音1, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 121-129
コマ主題細目 ① 引用と引用文の書き方 ② 文法:前置詞like と such asの用法 ③ 語彙&音声変化:脱落のルール①
細目レベル ①  本文中で紹介された論文の書誌情報は、アメリカ心理学会(American Psychological Association: APA)のマニュアルに従って掲載されています。論文の場合は、最初に著者名(family nameやmiddle nameはイニシャルにします)を列挙し、出版年を( )に入れて記載します。次に、論文タイトルを書きます。その次には、斜体で論文が掲載されている雑誌名を記載します。雑誌名の後には、その論文が掲載されている巻を斜体で表示します。最後に、掲載されている最初のページ数と最後のページ数をハイフンで繋いで記載します。また、本文中で論文からの内容を引用する場合は、引用した部分を示し、引用元となった文献を、( )内に全員の著者名と論文の発行年度を示す形で表示します。その他の引用文献の表示方法も同時に解説します。
②  “like”は、動詞「好む」として用いられることが多いですが、前置詞としても用いられます。前置詞の場合は、「~に似た(~と同じ特徴を持つ)」「(やり方・程度・様子などについて)~と同じように」「(例えば)~のような」の意味となります。本ターゲット文では“sign or disorder like broken windows, litter, and graffiti”とあり、「割れた窓、ごみ、落書きのような無秩序のサイン」の意味となり、無秩序なサインの具体例がlike の後に挙げられています。 “such as” も上記の“like“と同様に、「~のような」という意味で用いられます。しかしながら、用法が異なります。本ターゲット文では、“situational factors, such as broken windows, litter, and graffiti” というように、「状況要因である、そしてそれは割れ窓やごみ、落書きのようなものである。」となります。この場合、割れ窓・ごみ・落書きが状況要因に類似するという意味ではなく、状況要因の例えとしてこれらの3つが挙げられています。その場合にsuch as~を用います。
③  次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞ではsign, disorder, litter,
graffiti, crime, theory、動詞ではinduce, assume, notice, cause、 形容詞ではpetty, antisocial, other、熟語として according to ~について学びます。
 次に、英語の音声変化として、音が落ちる現象である「脱落」について学びます。脱落とは、2つの子音が連続するときに、最初の音が落ちる現象のことを指します。脱落のルールの中にもいくつかのルールがありますが、本コマでは「破裂音+破裂音」のルールについて学習します。破裂音は、口の中の一部を閉じて音を作ることから閉鎖音とも呼ばれています。具体的には[p][b][t][k][g][t][d]が破裂音ですが、瞬間的な音であるため、これらの音が単語の語尾と語頭に続く場合は、最初の破裂音の音が落ち、「ツ」のように聞こえる現象が起こります。

キーワード ① 引用文献の表記 ② 前置詞、like、 such as ③ 語彙、音声変化、脱落
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:テキスト1-2 Situational Influenceの 第7文・8文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。詳しくは次週で解説しますが、まず自分で読みほどいてくる予習が必須です。

3 Situational Influence ③ 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、1-2. Situational Influence の第7文から第8文を読解します。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 4-5, 有斐閣
①江川(1998). 前置詞to (4)比較・比例, 英文法解説, 金子書房, 427
③今井(2021). 破裂音+摩擦音, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 130―135
コマ主題細目 ① 文法:接続詞that、比較 compared to~ ② 引用論文の表記方法② ③ 語彙&音声変化: 脱落のルール②
細目レベル ①  thatの後に節(主語S+動詞V)が続く場合は、thatは「SがVであること」という意味(名詞節)となり接続詞として用いられます。このthat節は、主語にも、目的語にも、補語としても使用されることができます。本ターゲット文では、「主語+is+that節」の分となっており、補語として用いられています。
 比較級を用いない比較の表現として “compare X with Y” が「XとYを比較する」という意味で用いられます。また、“compare X to Y”は本来「XをYに例える」という意味でしたが、「XとYを比較する」という意味でも用いられるようになっています。この用法が転じて、“compare to(あるいはwith)~”が「~と比較して」の意味の熟語となっています。

②  また、引用論文の表記方法として、著者名の記述の仕方を学びます。基本的には、著者が複数いる場合は、全員の名前を記述します。例えば、本書では引用文献を示す際に (Keizer, Lindenberg, & Steg, 2008)と記述されています。しかし、2回目以降は最初のひとりの名前とその他の著者という意味で、第1執筆者名の後に、”et al.”と記載します。つまり(Keizer et al.)と記述されます。
③  次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞ではassumption, person, researcher, team、動詞ではunstate, behave, examine、 形容詞ではsame, present, Dutch、副詞の differently, experimentallyについて、本文内を通して、その使われ方を習得します。
次に、英語の音声変化として、音が落ちる現象である「脱落」について引き続き学びます。本コマでは「破裂音と摩擦音」が隣り合わせ背になったときの、音の脱落を学びます。英語の摩擦音は全部で9つあります。対となっている[ f ]と[ v ]、[ s ]と[ z ]、[θ]と[ð]、[ʃ]と[ʒ]、それに[h]です。摩擦音はその名の示す通り、衣擦れのような擦れた音色を持っています。破裂音に摩擦音が続くと、破裂音は「ッ」になる現象を、事例を通して学びます。聞き取れるだけではなく、ルールに則って発音できるように練習していきます。

キーワード ① 接続詞that、比較compare to ② 引用文献、et al. ③ 語彙、音声変化、脱落、破裂音+摩擦音
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:テキスト1-2 Situational Influenceの 第9・10文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。詳しくは次週で解説しますが、まず自分で読みほどいてくる予習をしてきましょう。

4 Situational Influence ④ 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、1-2. Situational Influence の第9・10文を読解します。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-7
①大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 5-7
②綿貫・ピーターセン(2006). 名詞節を導く接続詞that, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 232-233.
②綿貫・ピーターセン(2006). 関係代名詞thatの用法, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 270-271.
②綿貫・ピーターセン(2006). 分詞構文, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 167-170.
③今井(2021). 破裂音+破擦音, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 136-141
コマ主題細目 ① hypothesisとは ② 文法:分詞構文、thatの用法 ③ 語彙&音声変化:脱落のルール③
細目レベル ①  hypothesisとは「仮説」という意味です。仮説とは、あるある現象を合理的に説明するため、仮に立てる説のことを言います。心理学では実験・観察などによる検証を通じて、その仮説が事実と合致するかどうかを調べます。「仮説が証明された」という表現をする人が時々いますが、心理学では「証明された」という表現は用いません。一般的には、「仮説が支持された(the hypothesis was supported)」を使います。またconfirmed を用いて「仮説の正しさが確認された(the hypothesis was confirmed)」も使用されます。
 また、仮設hypothesisの複数は、語尾が“ese”となるhypotheses です。一字違いですが、筆者が一つの仮説について述べているのか、複数の仮説について述べているのかが、異なってきますので、見逃さないように注意しましょう。

②  接続詞thatと関係代名詞のthatの違いについて学びます。thatの後に節(主語S+動詞V)が続く場合は、thatは「SがVであること」という意味(名詞節)となり接続詞として用いられます。このthat節は、主語にも、目的語にも、補語としても使用されることができます。次に、関係代名詞のthatですが、文中の名詞を説明するために用いるため、必ず説明の対象になる名詞(先行詞)の後に関係代名詞(人の場合はwho、モノや動物の場合はwhich)が来ます。関係代名詞としてthat を用いる場合は、先行詞が事物の場合はもちろんのこと人にも用いることができます。
 また、論文などの書き言葉では、文を簡潔にするために分詞構文が用いられることがあります。分詞(現在分詞・過去分詞)を使って副詞節を句の形に圧縮し、「時」や「理由」、あるいは等位接続的に「継記」を表します。

③  本コマでは、次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞ではhypothesis, alley, course、動詞ではtest, conduct、 副詞ではcommonly、前置詞ではover、熟語として make use of ~について学びます。
 次に音声変化として、音が落ちる現象である「脱落」について引き続き学びます。本コ
マでは「破擦音」を扱います。これは「破裂」と「摩擦」の両方の特徴を備えた音で、つづり字がchである[tʃ] 、やわらかいgの[dʒ] がこの音になります。破擦音は擦れたような音色を持ちつつも、音を伸ばし続けることができません。破裂音+破擦音の繋がりの際には、破裂音は音が落ち、「ッ」のように聞こえる現象を、事例を通して学びます。聞き取れるだけではなく、ルールに則って発音できるように練習していきます。

キーワード ① hypothesis, hypotheses ② 接続詞のthat、関係代名詞のthat、分詞構文 ③ 語彙、脱落、破裂音+破擦音
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:テキスト1-2 Situational Influenceの 第11文から13文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。詳しくは次週で解説しますが、まず自分で読みほどいてくる予習が、英語理解への近い道筋となります。

5 Situational Influence ⑤ 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、1-2. Situational Influence の第11文から13文を読解します。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-5
①綿貫・ピーターセン(2006). 期間を示す前置詞, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 300-301.
①綿貫・ピーターセン(2006). 年月・日時などを示す前置詞(3)in, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 298.
②綿貫・ピーターセン(2006). 分詞構文, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 167-170.
③今井(2021). フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 142―153
コマ主題細目 ① 文法:前置詞during ② 文法:分詞構文②と副詞thereby ③ 語彙&音声変化:脱落のルール④
細目レベル ① 期間を示す前置詞に、for とin があります。forは、数詞や長短を表す語を伴って「~の間」という意味を表します。in は、最上級やfirst, last, only あるいはno, notなどがついている場合は、その期間内に1回あったとか、なかったという場合に、forの代わりに用いられます。一方で、theなどのついた特定の期間を示す語句につけて、「~期間中」という意味を表すにはduringを用います。その期間中ずっとでもよいですし、その期間中のある時期の場合でも使用できます。
また、“in the evening”に対して、“at night”という表現もありますが、“in the night”という形もあります。一般的に“in the night”とは、「人が寝ているときに」の意味に使うことが多いです。そして“during the night” も、それとほぼ同じ意味だと考えることができます。

② 前コマに引き続き、本コマでも分詞構文が用いられています。論文などの書き言葉において、文を簡潔にするため働きがあります。分詞(現在分詞・過去分詞)を使って副詞節を句の形に圧縮し、「時」や「理由」、あるいは等位接続的に「継記」を表します。
また、後に分詞構文を伴って“thereby”(それによって)が使用されることがあります。本ターゲット文では、“The researchers painted some graffiti on the wall, thereby creating the disorder condition.” (研究者たちは落書きを壁にかき、それによって無秩序条件を作り出した。) とあります。この文を分詞構文を使用しない文に書き直してみると “The researchers painted some graffiti on the wall, so that they created the disorder condition.” となります。分詞構文を取ることで、文としてより引き締まった形になることがわかるでしょう。

③  本コマでは、次の単語の意味を学習し、文章の中でどのように用いられるのかを学びます。名詞ではexperiment, researcher, wall, dirtiness、動詞ではpaint, call, remove、形容詞ではmain, some、副詞ではtherebyを習得します。
 音声変化に関しては、以前から学んできた脱落のルールの最終回となります。本コマでは破裂音と鼻音がつながったときの、脱落について事例と共に見ていきます。鼻音とは、鼻から抜ける音で、つづり字mの音である[m] やつづり字の音である[n] 、またngでつづられる[ŋ]になりますが、語中や語尾では「ン」に聞こえることがあります。破裂音+鼻音では、破裂音が落ちて「ッ」のように聞こえます。続けて、破裂音+[l]の脱落についても見ていきます。lには、「明るいL」と「暗いL」があります。脱落は明るいLの時におきます。この現象について事例と共に学びます。

キーワード ① 前置詞、in、for、 during ② 分詞構文、thereby ③ 語彙、脱落、破裂音+鼻音、破裂音+[l]
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:テキスト1-2 Situational Influenceの 第14文から16文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。詳しくは次週で解説しますが、まず自分で読みほどいてくる予習が必須です。

6 Situational Influence⑥ 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、1-2. Situational Influence の第14文から16文を読解します。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-5
②都筑(2006). 図表で示す, 心理学論文の書き方―おいしい論文のレシピ, 有斐閣, 177-197.
③今井(2021). 破裂音+母音, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 156-161
コマ主題細目 ① 文法:現在分詞の形容詞的機能 ② 図表の示し方 ③ 語彙 & 音声変化:連結のルール①
細目レベル ①  分詞には~ingが付く現在分詞と過去分詞の2種類があります。現在分詞も過去分詞も形容詞的に働きますが、中には動詞的性質を失ってしまい、完全に形容詞化してしまったものもあります。現在分詞に焦点化して述べますと、例えば “What a charming cottage!” (なんて魅力的なコテージなのでしょう!) のように、”charming”は現在分詞というよりも、形容詞として扱われます。このような場合は、原則として名詞の前に置きます。また、完全に形容詞化していない現在分詞も、単独で使用する場合は名詞の前に、目的語や修飾語句を伴う場合は名詞の後に置くことが原則です。本ターゲット文では、”a highly visible sign prohibiting graffiti” とあり、「非常に視覚的なサイン」を「落書きを禁じている」と現在分詞を用いて後置修飾しています。
② 論文では、文章と図表という二つの手段を用いて、書き手の主張や研究結果が、読み手に効果的に伝わるように工夫されています。ここで、図と表を区別することが大切です。図(Figure)とは、描いた形、絵、面・線・点などのある集合からなる形を表します。図の種類として代表的なものには、棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、レーダーチャートなどがあり、写真やイラストも含まれます。一方、表(Table)とは、込み入った事柄を、見やすいように配列して書き表したものを指します。図表のタイトルには、「図1」“Figure 1”や「表1」“Table 1”というように、連番の番号を付けます。複数の章で図表を用いる場合は、「図1-1」“Figure 1-1” (第1章の1番目の図)、「図1-2」“Figure 1-2”(第1章の2番目の図)というように、章ごとに番号を付けるとわかりやすいです。また、図表のタイトルは、図では図の下に、表では表の上につけることがルールになっています。
③ 本コマでは、次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞では
setting(s), condition(s)、動詞ではshow, prohibit, discern, violate、 形容詞ではexperimental, both, visible、副詞ではhighly, easily, thereforeについて学びます。
音声変化に関しては、連結について学習します。連結とは、子音と母音が連続したときに、それらがくっついて新しい音を作る現象です。本コマでは、破裂音と母音が隣り合うときに音がくっつく現象を習得していきます。具体的に一つ取り上げるとすると、”keep out(立ち入り禁止)” では、keepの最後の音[p]とその次に来る母音[au]が連結することで。語と語の間に「パ行」に似た音が現れます。聞こえ方としては「キーパゥッ」になります。このような連結のルールを、[p]+母音、[b]+母音、[k]+母音、[g]+母音、[t]+母音、[d]+母音の6種類に分けて、それぞれの事例とともに解説します。

キーワード ① 現在分詞、形容詞 ② 図、 figure、表、 table ③ 語彙、音声変化、連結、破裂音+母音
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:来週は第1段落、第2段落の復習コマです。配布している音声教材を聴き、学習したセンテンスがどのようなイントネーション、塊(チャンク)で読まれているのか、さらには語と語のつながりの音声変化を確認しましょう。ノートには、センテンスが読まれている抑揚の高低を波のように書き記してくること、音声変化の音を書き込むことが大切です。英語は、意味として強調するところを高く読むため、どの後に協調が置かれているのかを耳で確認しましょう。さらに、どこが意味の塊なのかを確認しながら、ノートの英文に塊の終わりにスラッシュ/を記入しましょう。

7 復習コマ① 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、1コマから6コマまでの復習を行います。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-5
①門田(2015). シャドーイング・音読と英語コミュニケーションの科学,コスモピア
椢原・朱・齋藤・峯松・中西(2021). シャドーイングに基づく言語学習者の英語音声産出・知覚能力に対する多角的分析, 信学技法, 1―6.
②中西のりこ・蘭野諒太(2022). 音声変化を伴い英語発話のディクテーション― 聞く力・話す力との関係および聞き取りにくさの要因―, 関西英語教育学会紀要, 45, 1-20.
③ 今井(2021). 摩擦音+母音, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 162-168
コマ主題細目 ① Shadowing ② Dictation ③ 音声変化:連結のルール②
細目レベル ① 本授業では7コマまでで解釈した英文を用い、意味内容の塊を捉えるためとListening 能力の向上を目指して、shadowing(シャドーイング)を行います。Shadowingはモデルの音声を聴取し、ほんの少しだけ遅れて復唱する認知タスクの高い訓練方法です。モデルの声を影のように模倣することからその名前がつけられています。Shadowingは、listeningと同時に脳が意味を検索し、意味解釈を行う訓練です。同時通訳士の訓練として取り入れられ、さらに日本の英語教育においても英語習得の訓練として採用されるようになってきています(門田,2015)。日本人の大学1,2年生を対象にした最新の実証研究において、shadowingは聴解力の向上に効果があることが明らかになっています(椢原・朱・齋藤・峯松・中西, 2021)。本授業では、Native speakerが朗読する、意味のまとまり(チャンク)に区切られた、音読スピードの緩やかなオリジナル音声教材を使用します。意味解釈を終えた段階で、shadowingを行うことで、意味解釈の定着、listening能力の向上、さらには文章産出能力の強化をはかります。本コマでは第1段落のshadowingができるようにしましょう。
② Dictation(ディクテーション)とは、読み上げられた音声を聞いて、それを文字に書き取る作業です。このディクテーションは、音声の聞き取りだけではなく、文法知識やスペリング、トピックスの背景知識を使った推測能力も要求される活動です。今学期は、語と語がつながった時の音声変化を学んでいきます。テキストの音声教材はNative speaker (ネイティブスピーカー)つまり英語母語話者が朗読していますが、朗読の中で起こる音声変化を理解しながら、ディクテーションにより文字に筆記する作業をしていきます。中西・欄野(2022)は、音声変化を伴う単語列は、脱落、連結、同化の順に聞き取りが困難であることを明らかにしました。同時に、英語を日本語のようにカタカタ読みしてしまうことの弊害や、日本語で出現しない英語の音素の知識を入れる必要性、音声変化が起こる環境についての音声学的知識の必要性も指摘しています。本コマでは、音声変化の学習を終えた後に、ディクテーションを取り入れることにより、英語のリスニング能力を確実なものにします。
③  本コマでは、摩擦音と母音が隣り合う連結のルールについて学んでいきます。摩擦音とは[f][v][s][z][θ][ð][ ʃ][ʒ]の音を指します。これらの音の後に母音がくると、「ファ行」「ヴァ行」「サ行」「ザ行」「シャ行」「ヂャ行」と似た音が現れます。例えば、[f]+母音では、“beef about~” (~について文句を言う)が「ビーファバウッ」のように、語と語の間に「ファ行」に似た音が現れます。[v]+母音では、“believe in ~”(~を信じる)が「ビリーヴィン」のように「ヴァ行」に似た音が現れます。[s]+母音では、“cross out”([線を引いて]消す)が「クゥローサゥッ」のように「サ行」に似た音が現れます。[z]+母音では、“buzz of ~”([ハチなどの]ブンブンいう音)が「バザヴ」のように「ザ行」に似た音が現れます。[θ]+母音では、“health insurance”(健康保険)が「へゥスィンシュランス」のように「サ行」に似た音が現れます。[ð] +母音では、“breathe out”1(息を吐く)が「ブゥリーザゥッ」のように「ザ行」に似た音が現れます。[ʃ] +母音では、“wash up”(洗う)が「ウォシャッ」のように「シャ行」に似た音が現れます。[ʒ] +母音では、“mirage of~”(~への蜃気楼)が「ミラーヂァヴ」のように「ヂャ行」に似た音が現れます。
キーワード ① shadowing ② dictation ③ 音声変化、連結、破裂音+母音
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:第1段落、第2段落のすべてのセンテンスを改めて解釈できるように、文法事項を整理します。また、配布している音声教材を聴き、学習したセンテンスがどのようなイントネーション、塊(チャンク)で読まれているのか、さらには語と語のつながりの音声変化を確認しましょう。ノートには、センテンスが読まれている抑揚の高低を波のように書き記してくること、音声変化の音を書き込むことが大切です。英語は、意味として強調するところを高く読むため、どの後に協調が置かれているのかを耳で確認しましょう。さらに、どこが意味の塊なのかを確認しながら、ノートの英文に塊の終わりにスラッシュ/を記入しましょう。
予習:テキスト1-2 Situational Influenceの 第3段落に進みます。第17文から19文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。

8 Situational Influence⑦ 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、第3段落に入り、第17文から第19文までを解釈します。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-5
①綿貫・ピーターセン(2006). 関係代名詞whatの用法, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 272-273.
①江川(1998). 前置詞With, 英文法解説, 金子書房, 427-430.
②綿貫・ピーターセン(2006). 動名詞, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 174-186.
③今井(2021). 破擦音+母音, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 169-172
③今井(2021). 鼻音+母音, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 173-176
コマ主題細目 ① 文法:関係代名詞のwhat, 前置詞with ② 文法:動名詞の用法① ③ 語彙 & 音声変化:連続のルール③
細目レベル ①  関係代名詞のwhat とは、「~するところのもの」(the thing(s) that[which])という意味を合わすのに、それ自身の中に先行詞を含んだ表現です。whatが導く節は名詞節になり、文中では主語・目的語・補語になります。本ターゲット文”The researchers simply observed what each cyclist did.” では、what以下がobservedの目的語になっています。つまり「研究者たちはただ観察した」の目的語として「自転車に乗るそれぞれの人が何をしたかということを」という意味になります。
withは、基本的に「プラスの関係」を示す前置詞であると考えることができます。つまり、あるものが他のものに加わったり、結びついたりすることを示す前置詞です。本ターゲット文“what each cyclist did with the flyer” でのwithは、「道具」として用いていると考え、「自転車に乗るそれぞれの人が、チラシで何をしたのか(=チラシをどうしたのか)」と考えることができます。

②  動名詞は、形は現在分詞を同じく「動詞+ing形」ですが、動詞と名詞の機能を兼ねたものです。to不定詞も動名詞も、名詞的機能を持ち、同じく「~すること」という意味になります。しかし、to不定詞が未来性や意図を示すのに対して、動名詞は規制の事実や一般的なことを述べており静的です。to不定詞のtoは元々方向を示し前置詞だったので、to不定詞はこれからある行動をとろうという未来志向の積極的意図を示す動詞につく傾向が多いのです。それに対して、動名詞は、現在またこれまでに事実となっていることにどう対処するかということを示す動詞につく傾向があります。働きとしては、動名詞は主語・目的語・補語になります。本ターゲット文では、counted(数えた)の目的語として使用されています。ターゲット文“The researchers counted throwing the flyer or hanging it" において、「研究者たちは、チラシを捨てた、あるいはチラシをかけたということ(=行為の数)を数えた」という意味になります。
③ 本コマでは、次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞では
bicycle, flyer, handlebar, cyclist, littering、動詞ではattach, throw, observe, hang、 形容詞ではsimply、idiomではbe filled with, pick upを習得します。
音声変化に関しては、本コマでは連結のルールの中の、「破擦音+母音」及び「鼻音+母音」について学習します。破擦音は[t ʃ]や[dʒ]を指します。ここでは破擦音[dʒ]には、やわらかいG(hugeやrangeなど)を取り上げます。破擦音の連結では、「チャ行」「ジャ行」と似た音が現れます。例えば、[t ʃ]+母音では、 “switch off”(スイッチを切る)が「スウィチョフ」のように、「チャ行」に似た音が現れます。[dʒ]+母音では、“huge amount”(巨額)が「ヒュージャマウンッ」となるように、「ジャ行」に似た音が現れます。さらに、鼻音+母音の連結においては、「マ行」「ナ行」「ンガ」と似た音が現れます。[m]+母音では、“come in”(~の中に入る)が「カミン」となるように、「マ行」に似た音が現れます。[n] +母音では、“Ben and Jim”(ベンとジム)が「ベナンッジィム」となるように、「ナ行」に似た音が現れます。[ŋ] +母音では、“bring up”(育てる)が「ブゥリンガッ」となるように、「ンガ」に似た音が現れます。

キーワード ① 関係代名詞、what、前置詞、with ② 動名詞 ③ 音声変化、連続、破擦音+母音、鼻音+母音
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。予習:テキスト1-2 Situational Influenceの 第20文から22文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。詳しくは次週で解説しますが、まず自分で読みほどいてくる予習が、英語理解への近い道筋となります。
9 Situational Influence⑧ 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、第20文から第22文までを解釈します。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-5
①綿貫・ピーターセン(2006). 動名詞, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 174-186.
①綿貫・ピーターセン(2006). While, whereas, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社,253.
②APA(2009). Figures, Publication Manual of the American Psychological Association, 150-161.
③今井(2021). [l]+母音, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 177-180.
③今井(2021). [r]+母音, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 181-184.
コマ主題細目 ① 文法:動名詞②、接続詞while ② 図の書き方 ③ 語彙 & 音声変化:連続のルール④
細目レベル ①  前コマに引き続き、動名詞を扱います。動名詞は、形は現在分詞を同じく「動詞+ing形」ですが、動詞と名詞の機能を兼ねたものです。動名詞は、現在またこれまでに事実となっていることにどう対処するかということを示す動詞につく傾向があります。働きとしては、動名詞は主語・目的語・補語になります。本ターゲット文では、involve(巻き込む・含む)の目的語として使用されています。ターゲット文“Not littering involved taking the flyer with them" において、「ポイ捨てしない(という項目)には、チラシを持ち帰ったこと(行為)も含まれました。」という意味になります。
 Whileは、時を表す接続詞として「~の間に」という意味で使用されることがありますが、ここでは、譲歩の副詞節を導く接続詞として用いられていることに注意しましょう。さらに、「~であるが」という一般的な譲歩としてではなく、「~の一方で」という対比として使われています。論文で使用されるやや改まった表現です。さらに固い言い方にする場合は、whereasが用いられます。

②  図”Figure”には、様々な種類がありますが、一般的なものとしてグラフ(二つの数値指標の関係がy軸で、グループがx軸で示されるもの)、チャート(フローチャートなど)のように量的でない情報をしめすもの)、地図(空間的情報を示すもの)、写真などがあります。APA第6版によると、学術論文で出版する場合は、図の書き方に関して下記のガイドラインが記載されています。まず、その図がグラフィックソフトを使用したPCでの作成である必要があります。(つまりwordやexcel、パワーポイント等で作成したものになります。)それぞれの図の形は鮮明であり、図の中に使用される文字フォントはArial、Futura、Helveticaなどのシンプルなものが良く、文字の間隔もしっかりととるように示されています。文字の大きさは8pointから14pointに納めます。
③ 本コマでは、次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞では
trash can, area, percentage, absence、動詞ではinvolve, depict, litter、前置詞aroundについて意味や用法を学びます。
音声変化に関しては、前回に引き続き連結について学習します。本コマでは、[l]と母音、さらに[r]と母音が隣り合うときに音がくっつく現象を習得していきます。[l]と母音において、feelなどの語尾のlは「暗いL」ですので「ゥ」のように響きますが、母音と連結すると「明るいL」になります。例えば、sellは「セゥ」と発音しますが、”sell out” では、「セラゥッ」になります。音が「ゥ」から「ラ」に変化するのです。つまり[l]は母音と連結することで、語と語の間に「ラ行」に似た音が現れます。ちなみに、語尾の[l]は「暗いL」で発音しますが、語頭に来る[l](たとえば、lemon)は「明るいL」で発音されます。[r]と母音においては、例えば “after all”(結局は)が「アフタゥローゥ」となり、母音と連結することで、語と語の間に「ゥラ行」の音が現れます。

キーワード ① 動名詞、接続詞、while ② 図、figure、APA ③ 語彙、音声変化、連結、[l]+母音, [r]+母音
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:テキスト1-2 Situational Influenceの 第3段落である第23文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。詳しくは次週で解説しますが、まず自分で読みほどいてくる予習が、英語理解への近い道筋となります。

10 Situational Influence⑨ 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、1-2. Situational Influence の第1文から第4文を読解します。
本コマでは、第23文を解釈します。

①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-5
①綿貫・ピーターセン(2006). コロン(Colon), 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 588-589.
②綿貫・ピーターセン(2006). 使役動詞, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 38―39.
②綿貫・ピーターセン(2006). 倍数詞, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 455.
②綿貫・ピーターセン(2006). 倍数表現, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 502―503.
③今井(2021). 同化, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 185-202.
コマ主題細目 ① コロン: ② 文法: 使役動詞make、倍数詞twice ③ 語彙 & 音声変化:同化①
細目レベル ① :(コロン)には下記の5つの用法があります。1.ある節が、前の節の説明的な内容になる場合に用います。本コマでは、この意味で用いられています。本ターゲット文では “ This result clearly demonstrate the power of situational influence: ~” (この結果は、状況要因の力を鮮明に表している。というのも~だからだ)というように、コロンの後に前の節の説明がなされています。2.「すなわち」の意味で、続く節の前に置きます。例えば“The problem is this: next year’s budget is too small.” (問題は次のことです。来年度の予算が少なすぎるのです。) 3. 対話の内容を示すのに、発話者の名前の次に置きます。例”Jhon: Will you marry me?“ 4. 正式な手紙やe-mailの書き出しの頭語の後ろにつけます。例 Dear Sir:(拝啓) 5. “as follows”(つぎのとおり)などの次に置きます。6.時間の区切りに用います。例 9:30 p.m.
② 「目的語に~させる」という意味を表す動詞を使役動詞と言い、make, let, have, getの4つの動詞を指します。その中で、makeは「(無理にでも強制的に)~させる」という意味になります。〈make +目的語+原形不定詞〉の形をとります。
また、本コマでは「~倍」を表す倍数詞として”twice=two times”(2倍)が用いられています。「AはBの~倍の・・・である」は、“A is ~times as …as B” という表現となります。本ターゲット文 “The situational factor made people twice as likely to behave in antisocial manner.” では、「状況要因は、人々に2倍の反社会的行動する可能性を起こした」という意味になります。この英文中ではas Bに値する(落書きがなかった場合に比べて)の文言は省略されています。記述しなくてもわかる内容であるからです。

③ 本コマでは、次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞では
result, power, influence, manner、動詞ではdemonstrate, behave、副詞では clearly, twiceについて学びます。
また、音声変化における同化について学びます。同化とは、2種類の変化をさし、ひとつは「2つの音が影響を与え合い、新しい音を作るもの」と もうひとつに「どちらか一方の性質に似通ってしまうもの」があります。同化のルールで特徴的なことは、youなどyの文字に絡む変化が多いという点にあります。本コマでは6つの同化のルールのうちの、4つを学びます。1.融合型[s]と[j]が隣り合うと「シュ」になります。例えば“guess you” では「ゲシュウ」と発音されます。2.融合型[z]と[j]が隣り合うと「ヂュ」になります。例えば”loves you” は「ラブヂュゥ」と発音されます。3.融合型[t]と[j]が隣り合うと「チュ」になります。例えばget you”は「ゲッチュウ」と発音されます。4.融合型[d]と[j]が隣り合うと「ジュ」になります。例えば”did you”は「ディジュウ」と発音されます。5.スライド型[s]と[ʃ]が隣り合うと「シ」になります。例えば”nice show”は「ナァィショウ」と発音されます。

キーワード ① コロン、: ② 使役動詞、make、倍数詞、twice ③ 語彙、音声変化、同化、融合型
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:来週は第3段落の復習コマです。配布している音声教材を聴き、学習したセンテンスがどのようなイントネーション、塊(チャンク)で読まれているのか、さらには語と語のつながりの音声変化を確認しましょう。ノートには、センテンスが読まれている抑揚の高低を波のように書き記してくること、音声変化の音を書き込むことが大切です。英語は、意味として強調するところを高く読むため、どの後に協調が置かれているのかを耳で確認しましょう。さらに、どこが意味の塊なのかを確認しながら、ノートの英文に塊の終わりにスラッシュ/を記入しましょう。

11 復習コマ② 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、第3段落の復習を行います。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 4-5
①門田(2015). シャドーイング・音読と英語コミュニケーションの科学,コスモピア
椢原・朱・齋藤・峯松・中西(2021). シャドーイングに基づく言語学習者の英語音声産出・知覚能力に対する多角的分析, 信学技法, 1―6.
②中西のりこ・蘭野諒太(2022). 音声変化を伴い英語発話のディクテーション― 聞く力・話す力との関係および聞き取りにくさの要因―, 関西英語教育学会紀要, 45, 1-20.
③今井(2021). 同化, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 203-210.
コマ主題細目 ① Shadowing ② Dictation ③ 音声変化:同化②
細目レベル ① 本授業では7コマまでで解釈した英文を用い、意味内容の塊を捉えるためとListening 能力の向上を目指して、shadowing(シャドーイング)を行います。Shadowingはモデルの音声を聴取し、ほんの少しだけ遅れて復唱する認知タスクの高い訓練方法です。モデルの声を影のように模倣することからその名前がつけられています。Shadowingは、listeningと同時に脳が意味を検索し、意味解釈を行う訓練です。同時通訳士の訓練として取り入れられ、さらに日本の英語教育においても英語習得の訓練として採用されるようになってきています(門田,2015)。日本人の大学1,2年生を対象にした最新の実証研究において、shadowingは聴解力の向上に効果があることが明らかになっています(椢原・朱・齋藤・峯松・中西, 2021)。本授業では、Native speakerが朗読する、意味のまとまり(チャンク)に区切られた、音読スピードの緩やかなオリジナル音声教材を使用します。意味解釈を終えた段階で、shadowingを行うことで、意味解釈の定着、listening能力の向上、さらには文章産出能力の強化をはかります。本コマでは第3段落のshadowingができるようにしましょう。
② Dictation(ディクテーション)とは、読み上げられた音声を聞いて、それを文字に書き取る作業です。このディクテーションは、音声の聞き取りだけではなく、文法知識やスペリング、トピックスの背景知識を使った推測能力も要求される活動です。今学期は、語と語がつながった時の音声変化を学んでいきます。テキストの音声教材はNative speaker (ネイティブスピーカー)つまり英語母語話者が朗読していますが、朗読の中で起こる音声変化を理解しながら、ディクテーションにより文字に筆記する作業をしていきます。中西・欄野(2022)は、音声変化を伴う単語列は、脱落、連結、同化の順に聞き取りが困難であることを明らかにしました。同時に、英語を日本語のようにカタカタ読みしてしまうことの弊害や、日本語で出現しない英語の音素の知識を入れる必要性、音声変化が起こる環境についての音声学的知識の必要性も指摘しています。本コマでは、音声変化の学習を終えた後に、ディクテーションを取り入れることにより、英語のリスニング能力を確実なものにします。
③ 前コマに引き続き、音声変化における同化について学びます。同化とは、2種類の変化をさし、ひとつは「2つの音が影響を与え合い、新しい音を作るもの」と もうひとつに「どちらか一方の性質に似通ってしまうもの」があります。前者を融合型と呼び、後者をスライド型といいますが、本コマでは「スライド型」を学びます。同化のルールで特徴的なことは、youなどyの文字に絡む変化が多いという点にあります。本コマでは、6つの同化のルールにおける2つの「スライド型」を学びます。5.スライド型[s]と[ʃ]が隣り合うと「シ」になります。例えば”nice show”は「ナァィショウ」と発音されます。6.スライド型[z]と[ʃ]が隣り合うと「シ」になります。例えば”does she”は「ダァシィ」という発音になります。
キーワード ① shadowing ② dictation ③ 音声変化、同化、スライド型
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:第3段落のすべてのセンテンスを改めて解釈できるように、文法事項を整理します。また、配布している音声教材を聴き、学習したセンテンスがどのようなイントネーション、塊(チャンク)で読まれているのか、さらには語と語のつながりの音声変化を確認しましょう。ノートには、センテンスが読まれている抑揚の高低を波のように書き記してくること、音声変化の音を書き込むことが大切です。英語は、意味として強調するところを高く読むため、どの後に協調が置かれているのかを耳で確認しましょう。さらに、どこが意味の塊なのかを確認しながら、ノートの英文に塊の終わりにスラッシュ/を記入しましょう。
予習:テキストAdvanced Topic: The Person-Situation Interactionの 第2段落に進みます。第2段落の第1文から第3文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。

12 The Person-Situation Interaction① 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、The Person-Situation Interactionの第2段落第1文から第3文の読解を行います。
②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 12-13.
①大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 6-11.
②江川(1998). While, 英文法解説, 金子書房 384-385.
③今井(2021). 短縮, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 211-231.
コマ主題細目 ① 1-3, 1-4, 1-5の概要 ② 文法:接続詞whereas ③ 語彙 & 音声変化:短縮
細目レベル ① 1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influenceの読解終了後は、1-3,1-4、1-5の読解を省略しますので、本コマでは概要のみを紹介します。
 1-3:Social Psychological Experiments 1:Theoryでは、心理学の多くの理論においては、構成概念間の因果関係の試みがなされていることが述べられています。因果関係とは「AがBを引き起こす」といった関係を示します。こういった理論は、直接検証するには抽象的すぎる場合が多いので、検証するためには理論から検証可能な仮説を導き出します。例えば、Keizer ら(2008)の実験では、「壁の落書きはポイ捨てを招く」という仮説を立てています。Keizer らは人々が落書きを無秩序の手がかりとして捉えると同様に、ポイ捨ても反社会的行動の一種だと仮定しています。このような仮定は操作的定義 と呼ばれます。操作的定義によって、抽象的な構成概念は観察や測定が可能な対象に結びつけられることになります。
 1-4:Social Psychological Experiments 1:Controlでは、実験における「統制」について述べられています。因果関係についての仮説を証明するために、実験が用いられます。その際に、研究者は調べたい変数(Keizerらの場合は「無秩序の手がかり」)だけを変化させて、それ以外のものをなるべく同じ状態に「統制」することで、仮説の因果関係を検証することができます。
1-5:Why Not Use Introspection?では、なぜ内観を用いないのかについて説明されています。成人は自分の行動の背後にある動機づけを口頭で説明することができます。そうであれば、内観(内省)(参加者に自分の心的状 態を注意深く観察して報告してもらうこと)のほうが、実験するよりも簡明直截な研究方法です。しかし、人間が必ずしも自分の意見の本当の理由を正確に答えられるわけではないということが、ハロー効果によって明らかにされています。そのため、社会心理学では内観ではなく実験を用いることが述べられています。

② 第9コマで譲歩の副詞節を導く接続詞としてのwhileを取り上げました。その際に、「~であるが」という一般的な譲歩としてではなく、「~の一方で」という対比として使われています。論文で使用されるやや改まった表現です。さらに固い言い方にする場合は、whereasが用いられますと説明をしました。上記について具体例をあげますと、“While I was never in doubt, I had to have proof of your identity.” (決して疑ったわけではないが、君の身分証明書が必要だった。) では、譲歩として「~であるが」という意味に用いられていますのでWhileの代わりにThoughを用いることができます。そして、“He has nothing to spend money on, while I have no money to spend.”では、対比を表す「一方で」の意味ですので、whileの代わりに(かたい表現にはなりますが)whereasを用いることができます。
③ 本コマでは、次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞では person-situation interaction, result, reason, measure, social value orientation、動詞ではpay, surmise, assay, administrate 、形容詞ではdispositional, altruistic, selfish、副詞では generally、熟語ではbe inclined toについて学びます。
また、音声変化では下記の5つの短縮のルールを学びます。1. ’re型:「ァ」に聞こえます。例えば “they’ re” は「ゼア」と発音されます。2.’s型:「ズ」と聞こえます。例えば”he’s”は「ヒズ」と発音されます。3.’d型:「ドッ」に聞こえます。例えば“I’d”は「アィドゥ」と発音されます。4.’ve型:「ブ」に聞こえます。例えば“we’ve”は「ウィーヴ」と発音されます。最後に5. ’ll型:「ゥ」に聞こえます。例えば”he’ll”は「ヒーゥ」と発音されます。これらの短縮の発音をマスターしていきます。

キーワード ① Theory、因果関係、 仮説、操作的定義 ② 接続詞、whereas ③ 語彙、音声変化、短縮
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:テキストThe Person-Situation Interactionの 第2段落中の第4文・第5文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。詳しくは次週で解説しますが、まず自分で読みほどいてくる予習をしてくることが大切です。

13 The Person-Situation Interaction② 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、The Person-Situation Interactionの第2段落第4文と第5文の読解を行います。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 12-13
②綿貫・ピーターセン(2006). 接続副詞の使い方, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 231.
③今井(2021). 短縮, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 232-242.
コマ主題細目 ① 文法:同格のof、prefer ② 文法:接続副詞 however ③ 語彙 & 音声変化:弱形①
細目レベル ①  前置詞ofは、「~という」「~のような」という同格の関係を表すことがあります。本ターゲット文では”the potion of giving both you and your partner 480 points” とあり、どのような選択肢(”option”)なのかを、同格のofの後に続けて説明しています。
  また、本コマではprefer(好む)という動詞が使用されています。“prefer A to B”の形で「BよりもAを好む」という表現を覚えておられる方もいると思いますが、本コマでは”prefer A over B"という表現が使用されています。最近では、“prefer A to B”も“prefer A over B”も、同じ意味で使用されています。Jakub Marian.comインタ^ネットサイト:“Prefer to“or “prefer over”-which preposition?によると、 英文学においては“prefer A to B”のほうが“prefer A over B”よりも倍ほど使用されていますが、“prefer A over B”の使用は近年広く許容されているとのことです。

② Howeverは「しかしながら」の意味の(接続)副詞であるが、同じく「しかし」の意味の接続詞butとは異なり、必ずそのあとに”,”(コンマ)を伴わなければならないことに注意が必要です。そして、howeverは文頭でも文中にでもおくことができます。本ターゲット文では “If you prefer the second option to the first option, however, you would be classified as a “selfish” person (しなしながら、もしあなたが最初の選択肢よりも、2番目の選択肢のほうが好きであれば、「利己的な」人間に分類されるでしょう。)というように、従属節の後にhoweverが用いられています。その際には、従属節のコンマの後にhoweverを伴い、さらにhoweverの後にコンマが必要となります。また、日本人の書いた英文では、However,はほとんど文頭に置かれていますが、例えば”However, this is not necessarily a difficult problem to solve.“(これは必ずしも解決しにくい問題ではない)では、“This is not necessarily, however, a difficult problem to solve.”のように、howeverを文中に置いたほうが、むしろ英語らしく効果的な文になるケースが多いようです。
③ 本コマでは、次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞では
participant, resource, distribution, themselves, partner, person, option、動詞ではclassify,
prefer、形容詞ではvarious, hypothetical、前置詞ではbetweenを学びます。
また、音声変化では弱形を学習します。英語の発音には「強形」と「弱形」があります。その理由は、意味上において重要な単語や強く、文法機能上必要ではなるけれども意味的にはさほど重要ではない単語は弱く発音されるという大原則があるからです。文の意味を構築する単語は①内容語(形容詞や動詞など)、文法的ファンクションとして存在する単語は②機能語(冠詞や前置詞など)と呼ばれ、原則としては、内容語は「強形」に、機能語は「弱形」となります。本コマでは、不定冠詞a, an、 定冠詞the、不定形容詞some, anyの「強形」及び「弱形」を学びます。

キーワード ① prefer over, prefer to ② 接続副詞、however ③ 語彙、音声変化、弱形、不定冠詞、冠詞、不定形容詞
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:テキストThe Person-Situation Interactionの 第5段落中の第1文・第2文の単語を調べ、ノートに記述しましょう。辞書を引く際には(オンライン辞書でもよいです)、複数の意味を記述し、解説が示されていればそれを書き写して核となる意味を把握することが大切です。本文をノートに写し、解釈をしてきます。解釈文は、正しい日本語に書き換える必要はありません。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していくとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。詳しくは次週で解説しますが、まず自分で読みほどいてくる予習をしてくることが大切です。

14 The Person-Situation Interaction③ 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文とAdvanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、前期で学習したphonicsを発展させ、語と語がつながる際に起こる「音声変化」を学び、英語文章の発音ルールを習得します。英文のナチュラルな音声を学ぶことで、Listening 能力の向上も目指します。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、The Person-Situation Interaction第5段落の第1文第2文を読解します。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 12-13
①綿貫・ピーターセン(2006). 能動態と受動態, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 104-105.
②綿貫・ピーターセン(2006). 比較変化, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 489-492.
③今井(2021). 短縮, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 243-259.
コマ主題細目 ① 文法:受動態 ② 文法:比較級 ③ 語彙&音声変化、弱形②
細目レベル ①  他動詞を用いて「AがBを~する」という言い方を「能動態」といい、その動作を受けるBの立場に立って、「BはAに~される」という言い方を「受動態」といいます。受動態のの一般的な形は〈be動詞+他動詞の過去分詞〉 で、時制はbe動詞を変化させて表します。また、能動文の目的語が受動文の主語になっていますので、能動文の主語は必要に応じて〈by+動作主〉の形で最後に置きます。本ターゲット文では、“The incentive influenced selfish people.”の受動態として、”Selfish people were influenced by the incentive.”(利己的な人々は、報奨金に影響を受けた。) と表現されています。ただ、能動態と受動態は置き換えがいつも可能というわけではなく、当然ニュアンスが異なります。ここでは、受動文の主語” Selfish people” に重点をおきたかったため、受動態が用いられることになりました。
②  形容詞や副詞が、その表す性質・状態・数量などの程度を比較するために取る語形変化を比較(変化)といい、原級・比較級・最上級の3つがあります。本コマでは、その中の比較級を扱います。比較級の規則変化は、原級にerを付けて表すのが一般的ですが、原級の前にmoreを置いて比較級を作るものがあります。中でも3音節以上のものにはすべてmoreを付けます。また、〈比較級+than〉の形で、一方が他方よりも程度が高いことを表します。本ターゲット文では、元の文章が”Selfish people were much influenced by the incentive.”(利己的な人々は、報奨金に非常に影響を受けた。)という意味ですから、この副詞のmuchが比較級となり、(利己的な人々は、そのほかの人たちよりももっと報奨金に影響を受けた。)という意味を成すためにmoreが使用されています。
③ 本コマでは、次の単語・語句の意味を確認し、用法を整理していきます。名詞では
effect, incentive, reputation-building, condition, transfer、動詞ではpredict, increase、形容詞ではprivate, public, doubled、副詞ではfurther, slightlyを学びます。
前コマに引き続き、音声変化の弱形を学習します。英語の発音には「強形」と「弱形」があります。その理由は、意味上において重要な単語や強く、文法機能上必要ではなるけれども意味的にはさほど重要ではない単語は弱く発音されるという大原則があるからです。文の意味を構築する単語は ①内容語(形容詞や動詞など)、文法的ファンクションとして存在する単語は②機能語(冠詞や前置詞など)と呼ばれ、原則としては、内容語は「強形」に、機能語は「弱形」となります。本コマでは人称代名詞、be動詞、have・do・doesをターゲットにします。これらの語は、意味の上で重要となる強形もありますが、弱形を学ぶことで、英語の音声変化の仕上げを行います。

キーワード ① 受動態、過去分詞 ② 比較級、more ③ 語彙、音声変化、弱形
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 予習復習
復習:本日学習した文法事項の理解を用いて、本コマでターゲットとした英文を自分で改めて解釈できるようにしておきます。
予習:来週はThe Person-Situation Interactionの復習コマです。配布している音声教材を聴き、学習したセンテンスがどのようなイントネーション、塊(チャンク)で読まれているのか、さらには語と語のつながりの音声変化を確認しましょう。ノートには、センテンスが読まれている抑揚の高低を波のように書き記してくること、音声変化の音を書き込むことが大切です。英語は、意味として強調するところを高く読むため、どの後に協調が置かれているのかを耳で確認しましょう。さらに、どこが意味の塊なのかを確認しながら、ノートの英文に塊の終わりにスラッシュ/を記入しましょう。

15 復習コマ③ 科目の中での位置付け 本科目では、社会心理学の研究の手ほどきについて英語で記載されたテキストを用い、第1章 What is Social Psychology?の1-2. Situational Influence(p4-5)全文と Advanced Topic: The Person-Situation Interaction (p12-13)の一部を、一文一文丁寧に文法を理解しながらreading(読解)を行います。第1回から第6回、および第8回から第10回、さらに第12回から第14回の各コマでは、文章の読解のかなめとなる文法事項に焦点を当て解説を行います。読解後は英文のshadowing(シャドーイング)を行い、文をチャンク(塊)として意味を把握しながら英語を音読する練習を行います。最後に、焦点となる文法を用いた短文のwritingを行うことで、英文再生能力を高めます。さらに、第1回から第14回では、phonics(フォニックス)を学び、英語の文字と音の関係を習得します。英単語を目視する際に、即座に音声化することができる力をつけることを狙いとしています。英文を音声として認識できることで、英文の内容を読む力をも促進することができます。読解・音読・英作文の鍛錬を毎回の授業で繰り返し行うことにより、英語の理解力の向上と、運用能力の上達を導きます。第7回、第11回、第15回は復習コマとし、理解の確認をします。本コマでは、The Person-Situation Interaction第2段落および第5段落の定着を行います。
①②③大坪・スミス(2017). 英語で学ぶ社会心理学, 有斐閣, 12-13
①門田(2015). シャドーイング・音読と英語コミュニケーションの科学,コスモピア
椢原・朱・齋藤・峯松・中西(2021). シャドーイングに基づく言語学習者の英語音声産出・知覚能力に対する多角的分析, 信学技法, 1―6.
②中西のりこ・蘭野諒太(2022). 音声変化を伴い英語発話のディクテーション― 聞く力・話す力との関係および聞き取りにくさの要因―, 関西英語教育学会紀要, 45, 1-20.
③今井(2021). 短縮, フォニックス英語リスニング, クロスメディア・ランゲージ, 260-277.
コマ主題細目 ① Shadowing ② Dictation ③ 音声変化、弱形③
細目レベル ① 本授業では、意味内容の塊を捉えるためとListening 能力の向上を目指して、shadowing(シャドーイング)を行います。Shadowingはモデルの音声を聴取し、ほんの少しだけ遅れて復唱する認知タスクの高い訓練方法です。モデルの声を影のように模倣することからその名前がつけられています。Shadowingは、listeningと同時に脳が意味を検索し、意味解釈を行う訓練です。同時通訳士の訓練として取り入れられ、さらに日本の英語教育においても英語習得の訓練として採用されるようになってきています(門田,2015)。日本人の大学1,2年生を対象にした最新の実証研究において、shadowingは聴解力の向上に効果があることが明らかになっています(椢原・朱・齋藤・峯松・中西, 2021)。本授業では、Native speakerが朗読する、意味のまとまり(チャンク)に区切られた、音読スピードの緩やかなオリジナル音声教材を使用します。意味解釈を終えた段階で、shadowingを行うことで、意味解釈の定着、listening能力の向上、さらには文章産出能力の強化をはかります。本コマでは第1段落のshadowingができるようにする。
② Dictation(ディクテーション)とは、読み上げられた音声を聞いて、それを文字に書き取る作業です。このディクテーションは、音声の聞き取りだけではなく、文法知識やスペリング、トピックスの背景知識を使った推測能力も要求される活動です。今学期は、語と語がつながった時の音声変化を学んでいきます。テキストの音声教材はNative speaker (ネイティブスピーカー)つまり英語母語話者が朗読していますが、朗読の中で起こる音声変化を理解しながら、ディクテーションにより文字に筆記する作業をしていきます。中西・欄野(2022)は、音声変化を伴う単語列は、脱落、連結、同化の順に聞き取りが困難であることを明らかにしました。同時に、英語を日本語のようにカタカタ読みしてしまうことの弊害や、日本語で出現しない英語の音素の知識を入れる必要性、音声変化が起こる環境についての音声学的知識の必要性も指摘しています。本コマでは、音声変化の学習を終えた後に、ディクテーションを取り入れることにより、英語のリスニング能力を確実なものにします。
③ 前コマに引き続き、音声変化の弱形を学習します。英語の発音には「強形」と「弱形」があります。その理由は、意味上において重要な単語や強く、文法機能上必要ではなるけれども意味的にはさほど重要ではない単語は弱く発音されるという大原則があるからです。文の意味を構築する単語は ①内容語(形容詞や動詞など)、文法的ファンクションとして存在する単語は②機能語(冠詞や前置詞など)と呼ばれ、原則としては、内容語は「強形」に、機能語は「弱形」となります。本コマでは助動詞、接続詞、前置詞をターゲットにします。これらの語は、意味の上で重要となる強形もありますが、弱形を学ぶことで、英語の音声変化の総合的な仕上げを行います。
キーワード ① shadowing ② dictation ③ 音声変化、弱形、助動詞、接続詞、前置詞
コマの展開方法 社会人講師 AL ICT PowerPoint・Keynote 教科書
コマ用オリジナル配布資料 コマ用プリント配布資料 その他 該当なし
小テスト 「小テスト」については、毎回の授業終了時、manaba上において5問以上の、当該コマの小テスト(難易度表示付き)を実施します。
復習・予習課題 復習:本日学習したshadowingを何度も練習し、学習した英文をshadowingしながら再生できるようにします。再生できなかった単語・チャンク(塊)を意識し、立ち戻って確認しましょう。Shadowingが順調にこなれるようになったら、今度は「通訳読み」をします。塊ごとにまず英語を読み、次に塊ごとに日本語に変えて話し、頭から訳しながら読んでいきます。英語と日本語では語順がことなるため、英語を読む順番に意味を解釈していく習慣をつけるとよいでしょう。そのためには英文の意味の塊を、把握できることが大切です。この「通訳読み」の際に、意味が解らなかった単語を見直して、習得する。発音が分からない場合は、インターネットの辞書検索サイト「weblio」でも、単語入力をすれば発音を聞くことができるので活用するとよいでしょう。
履修判定指標
履修指標履修指標の水準キーワード配点関連回
語彙   Keizerらの論文“The spreading disorder”(広がる無秩序)で示された「割れ窓理論」を例にとり、いかに社会的影響が、人の行動を変容させるかを学んでいきます。続けて、この範囲で扱われる、名詞、動詞について、その意味を確実に習得しているかどうかを確認します。続けて、人と状況のインタラクション(交互作用)、簡単に言えば同じ状況でも人によって受ける影響が異なることについて、Simpson と Willerという 2 人の社会心理学者の、社会的価値志向性尺度(Van Lange, 1999)を使用した実験から学んでいきます。ここで扱われている名詞、動詞について意味をとらえているか確認を行います。 名詞、動詞

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Listening & dictation  今学期は、語と語の繋がりによって生じる音声変化(脱落・連結・同化・短縮・弱形)を学んでいきます。この法則を理解習得すると、英語のNative speaker(母語話者)の発音が聞き取れるようになります。授業内ではshadowing(シャドーイング)を練習し、reading(読解)による文字情報と、音声での理解とを結びつけています。音声情報と文字情報の相互理解ができているかを確認するため、試験ではテキスト内容のListening(聴き取り)をおこない、その部分のdictation(書き取り)を実施します。 リスニング、ディクテーション、音声変化、シャドーイング 10 7・11・15 
論文における引用、図の書き方・読み取り方 使用テキストで紹介されている論文の情報は、アメリカ心理学会(American Psychologist Association: APA)のマニュアルに従って掲載されています。論文内では、自ら生み出した論以外で、他の書籍や情報から借りてきた内容は、すべて出典を記述しなければなりません。そのため引用文献を正しく書けることが大切です。論文内での引用文献の書き方、図表の書き方について習得しているかを確認します。特にテキスト内で紹介されている図の読み取り方についても確認します。 論文、引用、図、APA 10 2・3・6・9
文型、第5文型、使役の動詞 日本語は単語に「は、(が)、へ、に」を付けることにより、どれが主語か、どれが述語なのかがわかるため、語の順番が多少変わっても意味が通じる言語です。一方で、英語は語の順番こそが意味を作る言語です。英語の文型には、基本的に5つの文型がありますが、ここでは第5文型(SVOC)に焦点を当てます。使役動詞makeは〈make+目的語+原型不定詞〉の形の第5文型であり、「(目的語に)(無理にでも)~させる」ということへの理解を確認します。 第5文型、使役動詞、make 10 1, 10
前置詞 前置詞とは、名詞や名詞相当語句と結びついて、形容詞句や副詞句を作る役割を果たす語です。様々な前置詞を扱いますが、特にlike, during, withに焦点化します。前置詞のlikeは、「~に似た(~と同じ特徴を持つ)」「(例えば)~のような」の意味となります。「~のような」の意味では、such asと同様に用いられます。また、期間を表す前置詞duringが、theなどの特定の期間を表す語句について「~期間中」という意味になります。さらに「~という」「~のような」という同格の関係を表すのに前置詞ofが使われることがあります。これらの用法を理解しているかを確認します。 前置詞、like、during、with、of 10 2・5・8・13
比較  形容詞や副詞が、その性質・状態。数量などの程度を比較するために取る語形変化を比較言います。は比較には、原級・比較級・最上級の3つがありますが、今回は比較級に焦点化し、muchの比較級moreの用法を学習しています。また、比較級+thanは、一方が他方よりも程度が高いことを表しています。一方で、比較級を用いない比較の表現として、 compare X to(あるいはwith)Y (XをYと比較する)、好みの比較としてprefer A to(あるいはover) B (BよりもAを好む)の表現があります。以上の習得の確認をします。 比較、compare、 prefer 10 3・13・14
分詞構文、分詞、動名詞 論文などの書き言葉では、文を簡潔にするために分詞構文が用いられることがあります。分詞(現在分詞・過去分詞)を使って副詞節を句の形に圧縮し、「時」や「理由」あるいは等位接続的に「継記」を表します。また分詞構文前にtherebyを伴うと「それによって~」という意味となります。分詞には、現在分詞と過去分詞があります。現在分詞(動詞のing形)には、形容詞的に名詞を修飾する働きがあります。この場合、単独で使用する場合は名詞の前に、目的語や修飾語句を伴う場合は名詞の後に置くことが原則です。さらに、同じく動詞のing形で「~すること」の意味となる動名詞も学習します。過去分詞が使用されるのは、受動態を作る場合です。以上、分詞構文、分詞、動名詞の区別がなされているかを確認します。 分詞構文、現在分詞、過去分詞、動名詞 20 4・5・6・8・9・14
関係代名詞   関係代名詞は、文中の名詞を説明するために用いられ、必ず説明の対象になる名詞(先行詞)の後に、関係代名詞(人の場合はwho、モノや動物の場合はwhich、両方の場合にthat)が来ます。また、関係代名詞whatには、「~するところのもの」(the thing(s) that[which])という意味を表し、それ自身の中に先行詞を含んでいます。Whatが導く節は名詞節になり、文中では主語・目的語・補語になります。これらの用法への理解を確認します。 関係代名詞、 that、 what 10 4・8
接続詞、副詞 関係代名詞にthatがありますが、これとは別に接続詞にもthatがあります。接続詞とは句と句、節と節を結びつける語です。接続詞thatは、従位接続詞としてその後に節(主語+動詞)を続け「主語が動詞であること」という名詞節を作ります。また、接続詞whileには「~の間に」と時を表したり、「~ではあるが」と譲歩を表す場合がありますが、本テキストでは「~の一方で」という対比の意味として使用されています。この対比のwhileのさらに固い表現としてwhereasがあります。また、接続副詞のhowever「しかしながら」は、副詞であるため、必ずそのあとにコンマ(,)を伴って用います。以上の用法の理解を確認します。 接続詞、while、whereas、接続副詞、however 10 4・9・12・13
評価方法 期末試験(100%)によって評価する。
評価基準 評語
    学習目標をほぼ完全に達成している・・・・・・・・・・・・・ S (100~90点)
    学習目標を相応に達成している・・・・・・・・・・・・・・・ A (89~80点)
    学習目標を相応に達成しているが不十分な点がある・・・・・・ B (79~70点)
    学習目標の最低限は満たしている・・・・・・・・・・・・・・ C (69~60点)
    学習目標の最低限を満たしていない・・・・・・・・・・・・・ D (60点未満)
教科書 大坪庸介+アダム・スミス著『英語で学ぶ社会心理学』(有斐閣)2,400円+税
参考文献 綿貫陽+マーク・ピーターセン『表現のための実践ロイヤル英文法』(旺文社)1,980円+税
実験・実習・教材費